JP2020064721A - 燃料電池セル - Google Patents

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直弘 三谷
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Abstract

【課題】電解質膜の化学変化を抑制することができ、電解質膜の物理的耐性および化学的耐性を向上させることができる燃料電池セルを提供する。【解決手段】燃料電池セル(10)は、電解質膜(31)と、カソード側触媒層(32)およびアノード側触媒層(33)とを有するMEA(21)と、カソード側GDL(22)およびアノード側GDL(23)と、カソード側セパレータ(12)およびアノード側セパレータ(13)と、カソード側セパレータ(12)とMEA(21)とを接合する樹脂シート(14)と、樹脂シート(14)とMEA(21)とを接着するとともに、カソード側GDL(22)とMEA(21)とを接着する接着剤(15)とを備え、電解質膜(31)がラジカルクエンチャーを含むことを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、膜電極接合体と一対のガス拡散層と樹脂シートとを有する燃料電池セルに関する。
この種の燃料電池セルとして、電解質膜と、電解質膜を挟むカソード側触媒層およびアノード側触媒層とを有する膜電極接合体と、膜電極接合体を挟むカソード側ガス拡散層およびアノード側ガス拡散層と、樹脂シートとカソード側セパレータおよびアノード側セパレータとを備えたものが開示されている(特許文献1参照)。
図4(a)に示す従来の燃料電池セルC1は、電解質膜1がカソード側触媒層2とアノード側触媒層3により挟まれており、カソード側触媒層2にカソード側ガス拡散層4が積層され、アノード側触媒層3にアノード側ガス拡散層5が積層されている。カソード側ガス拡散層4は、その大きさが電解質膜1よりも小さく形成されており、カソード側ガス拡散層4の外周端部4tから外周側に離隔した位置に樹脂シート6が配置されている。樹脂シート6は、カソード側ガス拡散層4の外周端部4tとの間に所定の間隙を有して配置されており、積層方向において電解質膜1に対向し、接着剤7を介して電解質膜1と結合されている。
カソード側ガス拡散層4は、その大きさがカソード側触媒層2よりも大きく形成されており、カソード側触媒層2の外周端部2tよりも突出した部分が積層方向において電解質膜1に対向し、接着層7を介して電解質膜1と結合されている。一方、アノード側では、電解質膜1がアノード側触媒層3に接するとともにアノード側触媒層3に接するアノード側ガス拡散層5で覆われている。各構成要素は、カソード側ガス拡散層4の外側のカソード側セパレータ8と、アノード側ガス拡散層5の外側のアノード側セパレータ9とにより挟み込まれている。
他方、図4(b)に示す従来の燃料電池セルC2は、カソード側触媒層2が、カソード側ガス拡散層4よりも大きく、カソード側触媒層2の外周端部2tが樹脂シート6と電解質膜1との間に入り込んだ位置に配置されており、カソード側触媒層2と樹脂シート6とが積層方向において重なり合い、間に接着剤7を介して互いに結合されている。
特開2017−126448号公報
しかしながら、図4(a)に示す従来の燃料電池セルC1においては、電解質膜1と樹脂シート6とが接着剤7を介して結合されているので、電解質膜1と樹脂シート6との間の密着力は比較的に強くなっているが、電解質膜1が接着剤7と直接触れているため、次の問題が発生する。即ち、電解質膜1とカソード側ガス拡散層4との間にはカソード側触媒層2が介在しているのに対して、電解質膜1と樹脂シート6との間には、カソード側ガス拡散層4が介在しておらず、いわゆる片側接触構造になっている。
片側接触構造では、燃料電池セルC1が発電する際に、副生成物が多量に発生し易く、電解質膜1が、副生成物により化学変化し易い。その結果、電解質膜1が劣化して分解し、破断してしまうという問題がある。なお、電解質膜1、カソード側触媒層2、アノード側触媒層3、カソード側ガス拡散層4及びアノード側ガス拡散層5により膜電極ガス拡散層接合体を作製後に接着剤7を充填する構造においては、塗工安定性が低下し、特異的に電解質膜1に空気が噛み込み副生成物の発生を促してしまうことがある。
また、図4(b)に示す従来の燃料電池セルC2においては、カソード側触媒層2と接着剤7との密着力が比較的に弱くなっており、カソード側触媒層2がカソード側ガス拡散層4に接していない部分で接着剤7が剥離し、応力が集中して電解質膜1が破断してしまうという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、電解質膜の化学変化を抑制することができ、電解質膜の物理的耐性および化学的耐性を向上させることができる燃料電池セルを提供することを課題とする。
本発明に係る燃料電池セルは、電解質膜と、前記電解質膜を挟む第1触媒層および第2触媒層とを有する膜電極接合体と、前記膜電極接合体を挟む第1ガス拡散層および第2ガス拡散層と、第1セパレータおよび第2セパレータと、前記第1セパレータと前記膜電極接合体とを接合する樹脂シートと、前記樹脂シートと前記膜電極接合体とを接着するとともに、前記第1ガス拡散層と前記膜電極接合体とを接着する接着剤とを備え、前記電解質膜がラジカルクエンチャーを含むことを特徴とする。
本発明に係る燃料電池セルは、電解質膜がラジカルクエンチャーを含んでいるので、膜電極接合体において発生したラジカルの消去が促進され、電解質膜の化学変化が抑制され、電解質膜が劣化して分解し、破断することが抑制される。燃料電池セルにおいては、膜電極接合体に供給された水素や酸素が、発電反応に用いられることなく電解質膜を透過し、供給された側の電極とは反対側の電極へと移動することがある。この移動により、膜電極接合体の同じ電極の側に、水素と酸素とが混在することになり、この電極において過酸化水素などの副生成物が発生することがある。
発生した過酸化水素はラジカル化して過酸化水素ラジカルになる。ラジカルは、共有電子対を形成していないため、極めて不安定かつ反応性の高い分子であり、電解質膜を劣化させてしまう。本発明に係る燃料電池セルは、電解質膜がラジカルクエンチャーを含んでいるので、燃料電池セルが発電する際に発生する過酸化水素などの副生成物によって電解質膜が化学変化するのを抑制し、劣化して分解し破断するのを抑制できる。
本発明によれば、電解質膜の化学変化を抑制することができ、電解質膜の物理的耐性および化学的耐性を向上させることができる燃料電池セルを提供することができる。
本発明の実施形態に係る燃料電池セルの分解斜視図。 本発明の実施形態に係る燃料電池セルの部分断面図。 本発明の実施形態に係る燃料電池セルの実施例および比較例の発電時間の表。 従来の燃料電池セルの図であり、図4(a)は、カソード側触媒層がカソード側ガス拡散層よりも小さい構造の部分断面図を示し、図4(b)は、カソード側触媒層がカソード側ガス拡散層よりも大きい構造の部分断面図を示す。
本発明に係る燃料電池セルを適用した実施形態に係る燃料電池セル10について図面を参照して説明する。
本実施形態の燃料電池セル10は、電解質膜31がカソード側触媒層32とアノード側触媒層33により挟まれており、カソード側触媒層32にカソード側ガス拡散層22が積層され、アノード側触媒層33にアノード側ガス拡散層23が積層されている。カソード側ガス拡散層22は、その大きさが電解質膜21よりも小さく形成されており、カソード側ガス拡散層22の外周端部22tから外周側に離隔した位置に樹脂シート14が配置されている。
樹脂シート14は、カソード側ガス拡散層22の外周端部22tとの間に所定の間隙を有して配置されており、積層方向において電解質膜31に対向し、接着剤15を介して電解質膜31と結合されている。カソード側ガス拡散層22は、その大きさがカソード側触媒層32よりも大きく形成されており、カソード側触媒層32の外周端部32tよりも突出した部分が積層方向において電解質膜31に対向し、接着剤15を介して電解質膜31と結合されている。そして、電解質膜31にはラジカルクエンチャーが含まれている。
以下に、燃料電池セル10の構成について詳細に説明する。
燃料電池セル10は、図1に示すように、膜電極ガス拡散層接合体(MEGA:Membrane Electrode & Gas Diffusion Layer Assembly、以下MEGAという。)11と、カソード側セパレータ12と、アノード側セパレータ13と、樹脂シート14と、図示しないガスケットと、図2に示す接着剤15を備えている。
燃料電池セル10は、複数個が積層されることにより、図示しない燃料電池スタックが製造される。本実施形態のカソード側セパレータ12およびアノード側セパレータ13は、本発明に係る燃料電池セルの第1セパレータおよび第2セパレータをそれぞれ構成する。
MEGA11は、図2に示すように、膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly、以下MEAという。)21と、カソード側ガス拡散層(GDL:Gas Diffusion Layer、以下GDLという。)22と、アノード側GDL23とにより構成されている。本実施形態のカソード側GDL22およびアノード側GDL23は、本発明に係る燃料電池セルの第1ガス拡散層および第2ガス拡散層をそれぞれ構成する。
MEA21は、電解質膜31と、カソード側触媒層32と、アノード側触媒層33との接合体で構成されている。電解質膜31は、図2に示すように、接着剤15により樹脂シート14およびカソード側GDL22に接着されている。
電解質膜31は、パーフルオロスルホン酸(PFSA)アイオノマーなどの固体高分子材料である高分子電解質樹脂で形成されており、イオン伝導性を有する高分子膜を電解質とするイオン交換膜からなる。電解質膜31は、電子および気体の流通を阻止するとともに、プロトンをアノード側触媒層33からカソード側触媒層32に移動させる機能を有している。
電解質膜31には、膜電極接合体21において発生したラジカルの消去を促進するために、ラジカル消去促進剤、いわゆるラジカルクエンチャーが含まれている。ラジカルクエンチャーとしては、セリウム(Ce)やマンガン(Mn)、それらの酸化物や化合物が挙げられる。
カソード側触媒層32は、接着剤15によりカソード側ガスGDL22と接着されている。カソード側ガスGDL22の外周端部22tは、カソード側触媒層32の外周端部32tよりも引っ込んだ位置に配置されており、カソード側触媒層32はカソード側ガスGDL22よりも小さく形成されている。
カソード側触媒層32は、白金や白金合金などの触媒を担持した導電性の担体からなり、例えば、触媒担持カーボン粒子などのカーボン粒子を、プロトン伝導性を有するアイオノマーで被覆して形成された電極触媒層からなる。
なお、アイオノマーは、電解質膜31と同質のフッ素系樹脂などの固体高分子材料である高分子電解質樹脂からなり、イオン交換基によりプロトン伝導性を有する。カソード側触媒層32は、プロトンと電子と酸素から水を生成する機能を有している。
アノード側触媒層33は、カソード側触媒層32と同様の材料で形成されているが、カソード側触媒層32と異なり、水素ガス(H)をプロトンと電子に分解する機能を有している。アノード側触媒層33は、カソード側触媒層32よりも大きく形成されており、電解質膜31を挟んで樹脂シート14と対向して積層されるとともに、電解質膜31およびカソード側触媒層32を挟んでカソード側ガスGDL22と対向して積層されている。本実施形態のカソード側触媒層32およびアノード側触媒層33は、本発明に係る燃料電池セルの第1触媒層および第2触媒層をそれぞれ構成する。
カソード側GDL22は、ガス透過性および導電性を有する材料、例えば、カーボンペーパーなどの炭素繊維や黒鉛繊維などの多孔質の繊維基材で形成されている。カソード側GDL22は、カソード側触媒層32の外側に接合されており、酸化剤ガスとしての空気を拡散させて均一にし、カソード側触媒層32に行き渡らせる機能を有している。
アノード側GDL23は、カソード側GDL22と同様に、ガス透過性および導電性を有する材料、例えば、カーボンペーパーなどの炭素繊維や黒鉛繊維などの多孔質の繊維基材で形成されている。アノード側GDL23は、アノード側触媒層33の外側に接合されており、燃料ガスとしての水素ガスを拡散させて均一にし、アノード側触媒層33に行き渡らせる機能を有している。
カソード側セパレータ12は、鉄鋼板、ステンレス鋼板およびアルミニウム板などの金属板で形成されている。カソード側セパレータ12は、カソード側GDL22および樹脂シート14に接着されており、カソード側GDL22の表面に沿って酸化剤ガスとしての空気を流す酸化剤ガス流路12aが形成されている。カソード側セパレータ12の表面は、チタン(Ti)薄膜が形成され、チタン薄膜に炭素層が形成されている。
アノード側セパレータ13は、カソード側セパレータ12と同様、鉄鋼板、ステンレス鋼板およびアルミニウム板などの金属板で形成されている。アノード側セパレータ13は、アノード側GDL23に接合されており、アノード側GDL23の表面に沿って燃料ガスとしての水素を流す燃料ガス流路13aが形成されている。アノード側セパレータ13の表面は、カソード側セパレータ12の表面と同様、表面にチタン(Ti)薄膜が形成され、チタン薄膜に炭素層が形成されている。
樹脂シート14は、図2に示すように、合成樹脂で枠状に形成されたコア材14aと、コア材14aの表面および裏面に形成された各接着層14bを有する3層構造で構成されている。樹脂シート14は、接着層14bでカソード側セパレータ12を接着するとともに、接着剤15により接着層14bと電解質膜31とが接着されている。
樹脂シート14は、燃料極の水素ガス(H)や空気極の酸素ガス(O)が、微量ながら電解質膜31を通過してしまうという、いわゆるクロスリークや触媒電極同士の電気的短絡を防ぐための機能を有している。接着層14bは、電解質膜31よりも高い剛性、弾性や粘性を有する接着部材からなる。接着部材としては、例えばエポキシ樹脂からなる接着剤が挙げられる。
図示しないガスケットは、ゴムや熱可塑性エラストマーなどの弾性を有する材料で形成されており、カソード側セパレータ12のガス流路12a側に接着されている。ガスケットは、複数個の燃料電池セル10を積層した際に、隣接する他の燃料電池セル10の表面に当接し、二つの燃料電池セル10の間を封止するように構成されている。
ガスケットは、燃料電池セル10を複数積層して燃料電池セルを製造する際に、隣接する燃料電池セル10同士が密着して、かつ、温度変化などの環境変化で燃料電池セルが膨張、収縮するのに追従して、隣接する燃料電池セルと離れないようにする密着性を有している。ガスケットが密着性を有することにより、燃料ガス、酸化剤ガスや冷却媒体の各流路からの漏洩が阻止される。
接着剤15は、図2に示すように、樹脂シート14のカソード側GDL22の外周端部22tと対向する内周壁面部14nにも当接するように塗布されている。接着剤15は、カソード側GDL22の外周端部22tと樹脂シート14の内周壁面部14nとの間に介在され、硬化することでMEA21および樹脂シート14の気密性を確保している。
接着剤15は、紫外線を照射することにより硬化するUV(紫外線)硬化型の接着剤からなる。接着剤15は、例えば、エポキシ樹脂などのカチオン重合性樹脂からなるUV硬化性の接着剤で構成されている。
接着剤15は、例えば、スクリーン印刷法やディスペンサで塗布する方法で樹脂シート14などの塗布領域に塗布される。塗布後、塗布領域に所定の紫外線が照射されると、照射条件に応じた時間経過により徐々に硬化が進み流動性を有する状態から流動性を殆ど有さない状態になり硬化が完了する。
次いで、本実施形態に係る燃料電池セル10における効果について、実施例、比較例1および比較例2を作製して検証した。実施例、比較例1および比較例2に係る燃料電池セルについて、図面を参照して説明する。
実施例に係る燃料電池セル10では、電解質膜31にラジカルクエンチャーとしてセリウム(Ce)イオンが数%(0.5〜10μg/cm)添加されている。電解質膜31に、カソード側触媒層32とアノード側触媒層33を設定寸法で塗工法または転写法により貼り付けてMEA21を作製した。
次いで、MEA21にアノード側GDL23を常温プレスで接合した。アノード側GDL23が接合されたMEA21に接着剤15を塗工し、樹脂シート14をアノード側GDL23が接合されたMEA21に積層し、積層後、積層体にUV照射し、接着剤15を硬化させた。
樹脂シート14およびアノード側GDL23が接合されたMEA21の積層体に、カソード側GDL22を積層した。さらに、カソード側GDL22にカソード側セパレータを重ねるとともに、アノード側GDL23にアノード側セパレータ13を重ねて、積層体を作製し、作製した積層体に熱プレスを行い実施例に係る燃料電池セル10を作製した。
作製した燃料電池セル10における電解質膜31の物理的耐性および化学的耐性が向上したか否かを検証するため、燃料電池セル10を複数積層して燃料電池スタックを作製し、燃料電池スタックに対して発電検査を行った。
発電検査においては、例えば、燃料電池スタックに対して乾湿サイクル試験を行いガスリークの有無が検査される。乾湿サイクル試験においては、燃料電池スタックを所定の高温にして、所定時間の乾燥状態での燃料電池スタックへのガス供給による発電と、相対湿度100%での燃料電池スタックへのガス供給による発電とを1サイクルとして、このサイクルが繰り返し行われる。
燃料電池スタックへのガス供給は、燃料ガスを供給口から供給するとともに、酸化剤ガスを他の供給口から供給することで行われ、これらの供給により、燃料電池スタックが発電する。乾湿サイクル試験の後、燃料電池スタックに直流電圧が印加され、燃料電池スタックから検出される定常電流値に基づき、定常電流値とガスリークとの関係から燃料電池スタックに生じたガスリークを検査することができる。
発電検査では、燃料電池スタックに通電を開始してから、燃料電池スタックにガスリークが発生するまでの時間(h)を発電時間として計測した。
比較例1の燃料電池セルは、図4(b)に示す燃料電池セルC2の構成と同じように、カソード側触媒層が、カソード側ガスGDLよりも大きく、カソード側触媒層の外周端部が樹脂シートと電解質膜との間に入り込んだ位置に配置されており、カソード側触媒層と樹脂シートとが積層方向において重なり合い、間に接着剤を介して互いに結合された構成を有している。そして、比較例1に係る燃料電池セルの電解質膜は、ラジカルクエンチャーを含んでいない。
比較例2の燃料電池セルは、燃料電池セルの電解質膜にラジカルクエンチャーが添加されていない点で実施例と相違しており、その以外の他の構成については、実施例と同一である。
図3に示す発電時間は、発電検査で計測した比較例1の発電時間を1とし、実施例の発電時間及び比較例2の発電時間を、比較例1の発電時間との比で表した値である。つまり、図3に示す発電時間は、比較例1の発電時間と実施例の発電時間との比率、及び、比較例1の発電時間と比較例2の発電時間との比率を表している。
実施例に係る燃料電池セル10により構成される燃料電池スタックの発電時間は、図3に示すように、3.4であった。実施例に係る燃料電池セル10は、比較例1の燃料電池セルよりも少なくとも3.4倍、物理的耐性および化学的耐性が向上したことが検証された。したがって、本実施形態に係る燃料電池セル10は、電解質膜の化学変化を抑制することができ、電解質膜の物理的耐性および化学的耐性を向上させることができるという効果が得られることが確認された。
比較例2に係る燃料電池セルにより構成される燃料電池スタックの発電時間は、図3に示すように、1.2であった。比較例2に係る燃料電池セルは、比較例1の燃料電池セルに対して僅かに、物理的耐性および化学的耐性が向上していることが検証された。しかしながら、比較例2に係る燃料電池セルは、電解質膜の化学変化を抑制することができず、電解質膜の物理的耐性および化学的耐性を向上させることができないので課題を解消するまでには至らなかった。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
10・・・燃料電池セル、11・・・MEGA、12・・・カソード側セパレータ(第1セパレータ)、12a・・・酸化剤ガス流路、13・・・アノード側セパレータ(第2セパレータ)、13a・・・燃料ガス流路、14・・・樹脂シート、14a・・・コア材、14b・・・接着層、14n・・・内周壁面部、15・・・接着剤、21・・・MEA、22・・・カソード側GDL(第1ガス拡散層)、22t,32t・・・外周端部、23・・・アノード側GDL(第2ガス拡散層)、31・・・電解質膜、32・・・カソード側触媒層(第1触媒層)、33・・・アノード側触媒層(第2触媒層)

Claims (1)

  1. 電解質膜と、前記電解質膜を挟む第1触媒層および第2触媒層とを有する膜電極接合体と、前記膜電極接合体を挟む第1ガス拡散層および第2ガス拡散層と、第1セパレータおよび第2セパレータと、前記第1セパレータと前記膜電極接合体とを接合する樹脂シートと、前記樹脂シートと前記膜電極接合体とを接着するとともに、前記第1ガス拡散層と前記膜電極接合体とを接着する接着剤とを備え、
    前記電解質膜がラジカルクエンチャーを含むことを特徴とする燃料電池セル。
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