JP4836232B2 - シリカ被覆微粒子酸化チタンまたはシリカ被覆微粒子酸化亜鉛の製造方法 - Google Patents

シリカ被覆微粒子酸化チタンまたはシリカ被覆微粒子酸化亜鉛の製造方法 Download PDF

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本発明は、シリカ被覆微粒子酸化チタンまたはシリカ被覆微粒子酸化亜鉛、その製造方法、その水分散体およびそれらを配合した化粧品に関する。
最大粒子径が0.1μm以下の微粒子酸化チタンは、人体に対する安全性が高く、かつ可視部での透明性が優れ、また、紫外部での遮蔽能を有することから、それらの特性を生かして、日焼け止め化粧品などに配合されているが(特許文献1)、この微粒子酸化チタンを化粧品に配合した場合、その表面活性によって、他の化粧品原料を分解したり、皮脂を分解するため、異臭の発生や変色、粘度の変化などを引き起こし、化粧品の機能を低下させたり、形態を変化させるなどの問題があった。
また、O/W形態をとる化粧品の水相の粘度調整剤として、多くの場合、カルボキシビニルポリマーが使用されているが(特許文献2)、このカルボキシビニルポリマーが使用されている系に、微粒子酸化チタンを配合すると、微粒子酸化チタンが分散できない上に、系の粘度を大きく低下させるという問題があった。
これは、微粒子酸化チタンの表面電荷が酸性ないし中性付近の水中でプラス電荷になって、微粒子酸化チタンとカルボキシビニルポリマー中のカルボキシル基とが反応し、カルボキシビニルポリマーが本来有する粘度向上作用(カルボキシビニルポリマー同士が架橋して粘度を向上させる作用)を低下させ、また、カルボキシビニルポリマーが微粒子酸化チタンの分散を妨げるからである。そして、この現象は、微粒子酸化チタンの表面を水酸化アルミニウム、水酸化セリウムなどの金属水酸化物で被覆しても解消することができず(上記水酸化アルミニウムや水酸化セリウムなどがプラス電荷を持つため、前記微粒子酸化チタンの場合と同様にカルボキシビニルポリマーのカルボキシル基と反応する)また、シリカとこれらの水酸化物を組み合わせて被覆してもカルボキシビニルポリマーとの反応による粘度低下などを解消することができなかった。
さらに、紫外線吸収剤としてブチルメトキシジベンゾイルメタンが使用されている場合、従来の微粒子酸化チタンでは、その表面活性により、ブチルメトキシジベンゾイルメタンを酸化して黄色〜赤色に着色させてしまうという問題があった。このブチルメトキシジベンゾイルメタンは、A領域の紫外線を吸収する数少ない紫外線吸収剤であり、微粒子酸化チタンと併用される(特許文献3)ことが多いが、このブチルメトキシジベンゾイルメタンの着色は、化粧品の商品価値を低下させる原因の一つとして早急に解消させることが望まれていた。
また、微粒子酸化チタンを皮膚用化粧品に配合した場合、感触を著しく悪化させ、きしみ、とまり感が顕著になるため、多量に配合することができないという問題もあった。また、微粒子酸化亜鉛も、微粒子酸化チタンと同様に、人体に対する安全性が高く、可視部での透明性が優れ、しかも、紫外線遮蔽能を有することから、日焼け止め化粧品などに配合され(特許文献4)ていて、特に、微粒子酸化亜鉛は、微粒子酸化チタンよりも、屈折率が小さいので、透明性が高く、また、紫外部A領域の紫外線の吸収率が高いことから、最近は高配合される傾向があるが、この微粒子酸化亜鉛も、表面活性を有するため、微粒子酸化チタンと同様の問題を有していた。
特公平3−39017号公報 特許第2559058号公報 特許第2837824号公報 特公平7−23294号公報
本発明は、上記のような微粒子酸化チタンや微粒子酸化亜鉛に関する問題点を解消し、水分散性が優れ、かつカルボキシビニルポリマーと併用でき、また、ブチルメトキシジベンゾイルメタンを着色させるおそれがなく、しかも、化粧品に配合した場合の感触の悪さを解消できるシリカ被覆微粒子酸化チタンまたはシリカ被覆微粒子酸化亜鉛を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、微粒子酸化チタンまたは微粒子酸化亜鉛の表面に特定の態様でシリカを被覆して、シリカ被覆微粒子酸化チタンまたはシリカ被覆微粒子酸化亜鉛とすることにより、上記課題を解決できることを見出し、それに基づいて、本発明を完成するにいたった。
すなわち、本発明は、平均粒子径5〜100nmの微粒子酸化チタンまたは微粒子酸化亜鉛を基材とし、該基材に対して15〜40質量%のシリカを被覆してなり、その水分散性が、分散剤を用いることなく下記の条件下で調製した水分散液の粘度を下記の条件下で測定したときに、該粘度が200mPa・s以下であることを特徴とするシリカ被覆微粒子酸化チタンまたはシリカ被覆微粒子酸化亜鉛を第一の要旨とするものである。
水分散液の調製条件:
上記シリカ被覆微粒子酸化チタンまたはシリカ被覆微粒子酸化亜鉛35gと脱イオン65gの割合で混合し、容器に入れ、高速分散機、例えば、ディスパー〔特殊機化工業社製、T.K.ロボミックス、T.K.ホモディスパー2.5型〕などの高速分散機を用い、3,000rpmで5分間分散してシリカ被覆微粒子酸化チタンまたはシリカ被覆微粒子酸化亜鉛の水分散液を調製する。
粘度の測定条件:
上記シリカ微粒子酸化チタンまたはシリカ被覆微粒子酸化亜鉛の水分散液をB型粘度計を用いて回転速度6rpm、液温25℃の条件下で粘度を測定する。
また、本発明は、平均粒子径5〜100nmの微粒子酸化チタンまたは微粒子酸化亜鉛を基材とし、該基材の表面に第1の層として、水系で、ケイ酸アルカリ金属塩を用いて、上記基材に対して、SiO換算で0.5〜10質量%の含水シリカ層を形成した後、乾燥工程を経ずに、第2の層として、低級アルコールと水とが存在する系で、平均重合度が4〜8のテトラメトキシシランを用いて、上記基材に対して、SiO換算で5〜39.5質量%の含水シリカ層を形成する工程を経由して、基材の表面を該基材に対して15〜40質量%のシリカで被覆することを特徴とするシリカ被覆微粒子酸化チタンまたはシリカ被覆微粒子酸化亜鉛の製造方法を第二の要旨とするものである。
さらに、本発明は、上記特定のシリカ被覆微粒子酸化チタンまたはシリカ被覆微粒子酸化亜鉛を水に分散してなる水分散体を第三の要旨とするものである。
さらに、本発明は、上記特定のシリカ被覆微粒子酸化チタンまたはシリカ被覆微粒子酸化亜鉛を配合するか、その水分散体を配合してなる化粧品を第四の要旨とするものである。
本発明のシリカ被覆微粒子酸化チタンまたはシリカ被覆微粒子酸化亜鉛は、水分散性が優れていて、分散剤を用いることなく、高度に分散した水分散体を調製することができる。
また、本発明のシリカ被覆微粒子酸化チタンまたはシリカ被覆微粒子酸化亜鉛は、カルボキシビニルポリマーとの相性が良く、カルボキシビニルポリマーが使用されている系に配合したときに粘度を低下させることがなく、また、それ自身の分散もカルボキシビニルポリマーによって妨げられることがないので、カルボキシビニルポリマーと併用することができる。さらに、本発明のシリカ被覆微粒子酸化チタンまたはシリカ被覆微粒子酸化亜鉛は、ブチルメトキシジベンゾイルメタンなどのジベンゾイルメタン誘導体との反応性がないので、上記ジベンゾイルメタン誘導体を着色させるおそれがなく、しかも、化粧品に配合したときの感触も良好で、耐光性、耐反応性も優れている。
本発明のシリカ被覆微粒子酸化チタンまたはシリカ被覆微粒子酸化亜鉛が、水分散性などをはじめ種々の特性が優れているのは、微粒子酸化チタンまたは微粒子酸化亜鉛の凝集を避けながら該微粒子酸化チタンまたは微粒子酸化亜鉛の表面をシリカで高被覆量(該微粒子酸化チタンまたは微粒子酸化亜鉛に対してシリカが15〜40質量%という高い被覆量)でかつ緻密に被覆していることに基づくものである。
例えば、本発明のシリカ被覆微粒子酸化チタンやシリカ被覆微粒子酸化亜鉛が、水分散性が優れ、かつカルボキシビニルポリマーと併用でき、ブチルメトキシジベンゾイルメタンなどのジベンゾイルメタン誘導体を着色させるおそれがないのは、いずれも、微粒子酸化チタンや微粒子酸化亜鉛の表面を被覆するシリカ層によって、微粒子酸化チタンや微粒子酸化亜鉛の表面活性が抑制されることによるものである。また、本発明のシリカ被覆微粒子酸化チタンやシリカ被覆微粒子酸化亜鉛が、化粧品に配合したときに感触が良く、耐光性、耐反応性が優れているのも、微粒子酸化チタンや微粒子酸化亜鉛の表面を被覆するシリカ層によって、微粒子酸化チタンや微粒子酸化亜鉛の表面活性が抑制されていることによるものである。
本発明のシリカ被覆微粒子酸化チタンまたはシリカ被覆微粒子酸化亜鉛は、前記のように、微粒子酸化チタンまたは微粒子酸化亜鉛からなる基材の表面に、第1の層として、上記基材に対してSiO換算で0.5〜10質量%の含水シリカ層を形成し、乾燥工程を経ずに、第2の層として、上記基材に対してSiO換算で5〜39.5質量%の含水シリカ層を形成する工程を経由して、基材の表面を該基材に対して15〜40質量%のシリカで被覆することによって製造されるが、これを詳細に説明すると、以下のステップ1〜ステップ7に示す通りである。なお、上記説明はシリカ被覆微粒子酸化チタンについて行うが、シリカ被覆微粒子酸化亜鉛も一部を除きシリカ被覆微粒子酸化チタンとほぼ同様に製造することができる(その相違点については、シリカ被覆微粒子酸化チタンの製造方法に関する説明の後で説明する)。また、このステップ1〜ステップ7で説明する使用薬剤や製造条件は、一例のみを示すものであり、本発明はそれに限られるものではなく、後記に上位概念で示す薬剤を用い得るし、また、範囲で示す条件を採用し得る。さらに、シリカ被覆微粒子酸化チタンの製造にあたって説明した好ましい条件なども、ほぼ、そのまま、シリカ被覆微粒子酸化亜鉛の製造にあたっての好ましい条件などとして採用することができる。
ステップ1
微粒子酸化チタンの強塩酸系チタニアゾルを準備する。この時の微粒子酸化チタンの濃度は100g/リットルであり、この強塩酸系チタニアゾル中の微粒子酸化チタンは、すでに10〜15nmの平均粒子径を持ち、高度な分散系になっている。なお、本発明において、微粒子酸化チタンや微粒子酸化亜鉛などの平均粒子径は、それら微粒子酸化チタンや微粒子酸化亜鉛を透過型電子顕微鏡で撮影し(撮影個数はそれぞれ1,000個以上)、撮影された個々の粒子の定方向径(粒子の面積を2分する水平線の長さ)をプロットし、それらを平均することによって求めたものである。
ステップ2
上記ステップ1の微粒子酸化チタンの強酸系チタニアゾルにケイ酸ソーダ水溶液(SiOとして200g/リットル)を添加(この際、添加時間は特に限定されず、早くても遅くてもよい)して、微粒子酸化チタンの表面に含水シリカ層を形成する。この際、温度やpHのコントロールは特に必要とせず、自然にまかせた温度、pHで実施できる。この含水シリカ層の量は基材(コア)の微粒子酸化チタンに対してSiO換算で3質量%である(すなわち、微粒子酸化チタン100質量部に対してSiO換算で3質量%である)。この際、形成される含水シリカ層の量が基材の微粒子酸化チタンに対して10質量%を超えると、後の工程での濾過時に濾過漏れ、あるいは濾過速度の低下といったトラブルを引き起こす。このステップ2での含水シリカ層形成の目的は、次のテトラメトキシシランのオリゴマーによる微粒子酸化チタンの粒子表面への含水シリカ層の形成を効率よく行わせるための、いわば「よび水」の役割を果たすものである。また、pHをアルカリ側にしてしまうと、粒子表面が強くマイナスに帯電して、非常に強い分散系になってしまって、上記と同様に、後の工程での濾過時に濾過漏れ、あるいは濾過速度の低下が生じる。
ステップ3
上記ステップ2での含水シリカ層の形成後、濾過、水洗する。この濾過によって得られた含水シリカ被覆微粒子酸化チタンのケーキは約40〜60%の固形分となっている。このケーキは乾燥せず、そのまま次の行程に回す。このように乾燥を行わないのは、乾燥すると、粒子の凝集が進むからである。本発明においては、この工程に限らず、終始、微粒子酸化チタンの凝集体の生成をできるかぎり避けつつ、シリカによる被覆を行うことを基本理念としている。
ステップ4
上記ケーキとIPA(イソプロパノール:イソプロピルアルコール)とを高速分散機(ディスパー)にて攪拌して混合する。さらに水とアンモニア水(濃度25質量%)を添加し、さらに攪拌する。この混合スラリーをダイノーミルにて強分散する。
ステップ5
上記スラリーをディスパーで攪拌しながら、これに平均重合度が4〜8のテトラメトキシシランのオリゴマーとIPAとの混合液を、徐々に添加する。添加時間は6時間以上に設定する。
ステップ6
添加終了後、スラリーをニーダータンクに移し、加熱、減圧により水とIPAを留去する。さらに、150℃まで温度を上げてキュアリング(熟成)を行う。これらの操作を経ることにより、微粒子酸化チタンの表面に形成されていた含水シリカ層はシリカ層に変わる。
ステップ7
上記キュアリングを経て得られた粉体をジェットオーマイザーにより粉砕して、シリカ被覆微粒子酸化チタンを粉末状で得る。
本発明のシリカ被覆微粒子酸化チタンは、上記ステップ1〜ステップ7で例示した工程を経由して製造され、その水分散性を示す粘度が200mPa・s以下という特性を有するようになるが、そのシリカ被覆微粒子酸化チタンにおいて、その基材となる微粒子酸化チタンとしては、平均粒子径が5〜100nmのものが用いられる。これは、基材となる微粒子酸化チタンの平均粒子径が5nmより小さい場合は、粒子同士の凝集力が非常に強くなって、それぞれの粒子に均一な表面処理をすることが難しくなり、また、基材となる微粒子酸化チタンの平均粒子径が100nmより大きい場合は、可視光域の光の散乱力が無視できなくなり、すなわち、透明性が損なわれてしまい、例えば、日焼け止め化粧品などに配合した場合、その商品価値を低下させてしまうからである。そして、この微粒子酸化チタンとしては、特に平均粒子径が10〜50nmのものが好ましい。
また、上記微粒子酸化チタンは、強塩酸系チタニアゾルとして反応に供するが、これは、強塩酸系チタニアゾル中では微粒子酸化チタンの個々の粒子が高度に分散されていて、表面処理するのに適しているからであり、また、その強塩酸系チタニアゾル中における微粒子酸化チタンの濃度としては、前記ステップ1では100g/リットルを例示したが、本発明においては、それに限定されることなく、50g/リットル〜300g/リットルの範囲で好適に実施できる。
また、基材となる微粒子酸化チタンの表面に第1の層として形成する含水シリカ層は、SiO換算で微粒子酸化チタンに対して0.5〜10質量%にすることが必要であり、3〜7質量%が好ましい。これは、含水シリカ層の量が基材の微粒子酸化チタンに対して0.5質量%より少ない場合は、次のテトラメトキシシランのオリゴマーによる粒子表面への含水シリカ層の形成を効率よく行わせるための「よび水」としての効果が小さいからであり、また、10質量%より多い場合は、前記のように、後の工程での濾過時に濾過漏れや濾過速度の低下が生じるからである。
上記ケイ酸層の形成にあたっては、水系で行い、ケイ酸アルカリ金属塩を用いるが、これは、強塩酸系チタニアゾルが水系であることと、ケイ酸アルカリ金属塩の水溶液が入手しやすいという理由によるものであって、このケイ酸アルカリ金属塩としては、例えば、ケイ酸ソーダ(ケイ酸ナトリウム)、ケイ酸カリウムなどが好適に用いられる。
上記ケイ酸アルカリ金属塩は、微粒子酸化チタンの強塩酸系チタニアゾルの添加にあたって、水溶液にして用いられるが、その際の濃度としては、SiO換算で100g/L〜300g/Lが好ましい。なお、上記「L」は「リットル」を示し、以下においても、「リットル」を「L」で表す。
このケイ酸アルカリ金属塩水溶液の微粒子酸化チタンの強塩酸系チタニアゾルへの添加にあたって、その添加時間、添加時の微粒子酸化チタンのゾルの温度、pHなどは、特に限定されるものではないが、通常、添加時間は5分〜10分が好ましく、温度は30℃〜60℃が好ましく、pHは0.5〜4が好ましい。
次に微粒子酸化チタンの表面に、第2の層として、含水シリカ層を形成するが、この第2の層の形成にあたっては、上記ステップ4に例示するように、ステップ3で得られたケーキにIPAなどの低級アルコールと水を加える。このように第2の層の形成を低級アルコールと水が存在する系で行うのは、次のステップ5で投入されるテトラアルコキシシランのオリゴマーが充分に混合されるためには親和性の高いIPAなどの低級アルコールが必要であり、また、水はテトラアルコキシシランの加水分解を効率的に行うのに必要であるという理由によるものである。上記低級アルコールとしては、ステップ4で例示したIPA以外にも、エタノール(エチルアルコール)、ブタノール(ブチルアルコール)、ベンジルアルコールなどが好適に用いられ、この低級アルコールと水(ただし、微粒子酸化チタンのケーキに含まれている水も含む)との割合としては、3:2〜7:2(質量比)が好ましい。そして、ステップ3で添加したアンモニア水は、テトラアルコキシシランの加水分解を促進するためのものであるが、これは必ずしも必要としない。
この第2の層の形成にあたっては、ステップ5で示した平均重合度4〜8のテトラメトキシシランのオリゴマーが用いられるが、これは、水分散性の優れたシリカ被覆微粒子酸化チタンを得るために上記テトラメトキシシランのオリゴマーが必要であるという理由によるものであり、上記テトラメトキシシランのオリゴマーの平均重合度が4より小さい場合も、また、平均重合度が8より大きい場合も、いずれも水分散性の優れたシリカ被覆微粒子酸化チタンが得られない。そして、このテトラメトキシシランのオリゴマーの平均重合度は、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)測定により得られた重量平均子量を基に、単量体(本件の場合はテトラメトキシシラン)の分子量の何倍となっているかを、オリゴマーが直鎖体であると仮定して求めた計算値によるものである。
上記テトラメトキシシランのオリゴマーは、反応系への添加にあたって、ステップ5で例示したように、IPAなどの低級アルコールとの混合液にされるが、この低級アルコールとしては、例示したIPA以外にも、エタノール、ブタノール、ベンジルアルコールなどが好適に用いられ、この低級アルコールとの混合液中において、上記テトラメトキシシランのオリゴマーは、300g/L〜700g/L程度の濃度にしておくことが好ましい。
このテトラメトキシシランのオリゴマーによる含水シリカ層の形成は、テトラメトキシシランのオリゴマーを緩やかな条件下で反応させることによって行うことが好ましく、具体的には、テトラメトキシシランのオリゴマーと低級アルコールとの混合液を反応系に添加しつつ反応させていくことが好ましく、そのような観点から、テトラメトキシシランのオリゴマーと低級アルコールとの混合液の反応系への添加時間は、特に限定されるものではないものの、通常、4時間〜8時間程度が好ましい。
このテトラメトキシシランのオリゴマーと低級アルコールとの混合液の添加に基づき第2の層としての含水シリカ層が形成され、その後の加熱、減圧、キュアリングにより、第2の層としての含水シリカ層や第1の層として形成されていた含水シリカ層がシリカ層に変化する。この第2の層として形成される含水シリカ層は、SiO換算で基材の微粒子酸化チタンに対して5〜39.5質量%(すなわち、微粒子酸化チタン100質量部に対してSiO換算で5〜39.5質量部)であることが必要であり、これは、この第2の含水シリカ層が基材の微粒子酸化チタンに対して5質量%より少ない場合は、微粒子酸化チタンの表面を被覆するシリカ量が少なくなって、水分散性をはじめとする諸特性が悪くなり、39.5質量%より多い場合は、そのような含水シリカ量の増加に伴う効果の増加が見られず、不経済である上に、濾過性を低下させるという理由によるものである。
ステップ6で示すようなキュアリングは、減圧、加熱のみでは留去しきれなかった水やIPAなどの低級アルコールを完全に取り除くために行うものである。この際の温度は、例示した150℃に限定されることはない。また、得られた粉体は、通常、粉砕して、シリカ被覆微粒子酸化チタンを粉末状にされる。その際の粒度は、凝集体粒子径として求められるものであるが、できるかぎり小さい方が好ましく、通常、レーザー回折・散乱式の粒度分布測定装置〔マイクロトラック粒子径分布測定装置9320HRA(x−100)〕で測定して求めた平均粒子径で0.6μm以下が好ましく、特に0.5μm以下が好ましく、小さくすることができれば小さくするほど好ましく、0.2μm程度まで容易に小さくすることができる。
なお、従来からも、酸化チタンの耐光性を向上させるなどの目的で、米国特許第2885366号明細書に記載のように、顔料級酸化チタンを分散した水スラリーのpHを一定に保ちながらケイ酸ソーダなどのシリカ源を徐々に添加することによって、その表面に高密度シリカ層を形成することが行われている。また、WO98/047476号公報に記載のように、一定比率の水、アルカリ、エタノール中に酸化チタンなどの金属酸化物を分散させ、シリカ源としてテトラアルコキシシランなどのアルコキシシランを用いて、金属酸化物の表面にシリカ層を形成することが行われている。
しかしながら、上記の方法では、いずれも、一次粒子径が0.1μmを超える顔料級酸化チタンの表面処理方法としては問題はないが、一次粒子径が0.1μm(100nm)以下の、いわゆる微粒子酸化チタンの粒子の一個一個に、充分な量のシリカ層を形成することは非常に難しい。その理由については以下に説明する。
すなわち、一次粒子径が100nm(0.1μm)以下の微粒子酸化チタンの水懸濁液としては、硫酸チタニル溶液や四塩化チタン溶液などの加水分解によって得られた含水酸化チタンを苛性アルカリで処理し、塩酸中で加熱熟成することによって得られるルチル形の結晶構造をもったチタニアゾルが好ましい。これは、該強塩酸系チタニアゾル中の酸化チタン粒子はほぼ完全に一次粒子で分散していて、表面処理を行う場合、その粒子一個一個に均一に表面処理を行うことができるからである。従って、強塩酸系チタニアゾルを出発原料とすることは、均一な表面処理を行う際の必要条件と言える。
このような水系かつ強塩酸系チタニアゾルに対しては、前者の方法、すなわち、pHを一定に保ちながら、ケイ酸ソーダなどのシリカ源を徐々に添加することによって、微粒子酸化チタンの表面にシリカ層を形成することは可能であるが、大量、例えば、SiO換算で10質量%以上のシリカ被覆を行う場合、微粒子酸化チタンの表面に存在できないシリカ、いわゆる別沈殿物のシリカの割合が多くなり、その結果として、計算上の被覆量と実際の被覆量とがパラレルにならない。また、多量の別沈殿物のシリカのため、非常に強い分散系となって分離が困難なため、分散液から固形分を取り出すための濾過作業が非常に困難になる。
また、後者の方法、すなわち、シリカ源としてテトラアルコキシシランなどのアルコキシシランを添加して微粒子酸化チタンの表面にシリカ層を形成する方法では、テトラアルコキシシランなどのアルコキシシランが添加されるチタニアゾルが強酸性であるため、その中にテトラアルコキシシランなどのアルコキシシランを添加した場合、そのテトラアルコキシシランなどのアルコキシシランの加水分解速度を制御することが難しく、微粒子酸化チタンの粒子の一個一個への均一な表面被覆が難しい。さらに、テトラアルコキシシランなどのアルコキシシランの加水分解速度を制御するため、水酸化ナトリウムやアンモニア水を用い、pHを中性〜アルカリ側に調整した場合、チタニアゾル自体の分散系が壊れ、凝集系に移行するため、微粒子酸化チタンへの均一な表面被覆は難しくなる。
前記のようにして得られた本発明のシリカ被覆微粒子酸化チタンは、化粧品の調製にあたり、粉末状のまま配合してもよいし、また、その水分散体を調製し、その水分散体の状態で配合してもよい。
この水分散体の調製にあたり、その一例を示すと、本発明のシリカ被覆微粒子酸化チタン1000gに脱イオン水1369mLと1,3−ブチレングリコール263gとパラオキシ安息香酸メチル2gとを加え、プロペラミキサーで5分間攪拌後、スーパーアペックスミルに流速200mL/分で6回通すことによって、濃度が約38質量%の水分散体を得ることができる。つまり、本発明のシリカ被覆微粒子酸化チタンによれば、分散剤を用いることなく、濃度が約38質量%という高濃度の水分散体を容易に得ることができる。
従来の微粒子酸化チタンや従来のシリカ被覆微粒子酸化チタンでは、化粧品に配合しやすいように、水分散体にすると、濃度がせいぜい10質量%程度の水分散体しか得られず、そのため、配合し得る化粧品が限られるので、高濃度の水分散体を得る場合には、ポリアクリル酸、置換アクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、ポリアクリル酸のナトリウム塩などのポリカルボン酸またはその塩などを分散剤として添加していたが、化粧品に配合した場合、その分散剤のために、化粧品がべたつくなどの化粧品の感触低下や、他の原料への吸着による乳化不良、熱による部分的な分解による異臭発生などのトラブルを生じていた。これに対して、本発明のシリカ被覆微粒子酸化チタンでは、上記のように、水分散体の調製にあたり、そのような分散剤を必要とせず、しかも、約38質量%にも達する高濃度の水分散体を調製することができ、また、その透明性も優れている。なお、上記水分散体の調製にあたって用いた1,3−ブチレングリコールは保湿成分であり、また、パラオキシ安息香酸メチルは防カビ剤であって、これらは分散剤ではない。
ここで、シリカ被覆微粒子酸化亜鉛の製造方法について説明する。ただし、前記シリカ被覆微粒子酸化チタンと異なるところのみを説明する。まず、前記シリカ被覆微粒子酸化チタンでは、出発物質として強塩酸系チタニアゾルを用いたが、シリカ被覆微粒子酸化亜鉛の場合は、出発物質として微粒子酸化亜鉛粉末を用いる。従って、シリカ被覆微粒子酸化チタンの製造にあたって述べたようなステップ1は経由することがなく、微粒子酸化亜鉛粉末を水に分散させ、スラリーにし、これにケイ酸ソーダ水溶液を添加する。その際、温度、添加速度は自然にまかせる形でよいが、pHは中性領域(pH7〜8)に保ち、酸化亜鉛自体が溶解するのを防ぐ必要がある。
その後は、前記シリカ被覆微粒子酸化チタンの製造にあたって説明したステップ3以後と同様の工程を経由することにより、シリカ被覆微粒子酸化亜鉛を得ることができる。
このように、シリカ被覆微粒子酸化亜鉛は、その出発物質として微粒子酸化亜鉛粉末を用いることや、ケイ酸アルカリ塩水溶液添加時の系のpHを中性領域に保つ必要があることなどにおいて、シリカ被覆微粒子酸化チタンの製造時とは異なる条件を採用するが、それ以外は、シリカ被覆微粒子酸化チタンの製造にあたって説明した条件をほぼ採用することができ、得られたシリカ被覆微粒子酸化亜鉛も、シリカ被覆微粒子酸化チタンの場合と同様に、前記特定の粘度表示で200mPa・s以下の水分散性を有している。
本発明のシリカ被覆微粒子酸化チタンやシリカ被覆微粒子酸化亜鉛は、その水分散性に関して前記特定の条件下で測定した粘度が200mPa・s以下であることを要するが、これは、上記粘度が200mPa・sより高くなると、上記シリカ被覆微粒子酸化チタンやシリカ被覆微粒子酸化亜鉛を日焼け止め乳液などの化粧品に配合したときに、化粧品の粘度を大きく変え(高くし)、そのため、化粧品の調製が困難になったり、化粧品の商品価値を低下させるからである。この粘度値が小さければ小さいほど、水分散性が優れたものになり、この水分散性を示す粘度としては、100mPa・s以下であることが好ましく、50mPa・s以下であることがより好ましい。そして、本発明の製造方法によれば、上記水分散性に関して、粘度が10mPa・s程度のものも容易に製造することができる。
つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
平均粒子径15nmのルチル形微粒子酸化チタンを基材とし、以下に示すステップ1〜ステップ7の工程を経て、シリカの被覆量が基材の微粒子酸化チタンに対して25質量%で、水分散性を示す粘度が10mPa・sであるシリカ被覆微粒子酸化チタンを製造した。
ステップ1
公知の方法、すなわち、硫酸チタニアの加水分解によって得られた含水酸化チタンを苛性アルカリで処理し、塩酸中で加熱熟成することによって得られた、平均粒子径15nmのルチル形の結晶構造を有する微粒子酸化チタンを含む強塩酸系チタニアゾル(TiO濃度140g/L)を100g/Lに濃度調整し、この強塩酸系チタニアゾルを10L(TiO換算で1,000g)測り取った。
ステップ2
上記強塩酸系チタニアゾルを室温下で攪拌しながら、これにケイ酸ソーダ水溶液(SiOとして200g/Lの濃度に調整済み)を150mL(基材の微粒子酸化チタンに対してSiO換算で3質量%)添加し、15分間熟成した。
ステップ3
上記熟成後のスラリーを濾過、水洗し、基材の微粒子酸化チタンの表面に、第1の層として、該基材に対してSiO換算で3質量%の含水シリカ層が形成された微粒子酸化チタンを50質量%含有する濾過ケーキを得、これを乾燥することなく、次のステップ4へ供した。
ステップ4
ステップ3で得られたケーキ2,060gにIPAを5,000g加えたのち、高速分散機(ディスパー)で攪拌、混合し、スラリー化した。さらに、このスラリーに脱イオン水1000gとアンモニア水50gを加え、さらに攪拌、混合した(このとき混合液のpHは10〜11となる。アンモニアの量はpHを調整するために加減した)。
ステップ5
上記ステップ4で得られたスラリーを、横型ビーズミル(DYNO−MILL ECO−5、ウィリー・エ・バッコーフェン社製)に150mL/分で送液し、このスラリーを横型ビーズミル内で攪拌しながら、これに平均重合度が約5のテトラメトキシシランのオリゴマー〔MKCシリケートMS51(商品名)、三菱化学社製、分子量500〜700、SiO含有量52質量%〕423gとIPA212gとを混合した液(この混合液中のテトラメトキシシランのオリゴマーの濃度は346g/Lである)を、6時間かけて徐々に添加して、前記第1の層としての含水シリカ層上に、第2の層として、基材の微粒子酸化チタンに対してSiO換算で22質量%の含水シリカ層を形成した。このときの添加速度は1.76g/分であった。このようなテトラメトキシシランのオリゴマーの添加を行った後のスラリーは、著しい増粘や白濁化が認められなかった。
ステップ6
上記ステップ5で得られたスラリーを真空加熱式ニーダーに移し、加熱、減圧して、水とIPAを留去した。その後、さらに150℃まで加熱し2時間その温度を保持してキュアリングを行った。
ステップ7
上記ステップ6でのキュアリングを経て得られた粉体をJOミル(SKジェット・オー・ミル、セイシン企業社製)で粉砕して平均粒子径0.4μmのシリカ被覆微粒子酸化チタンを得た。このシリカ被覆微粒子酸化チタンのシリカ被覆量は基材の微粒子酸化チタンに対してSiO換算で25質量%であった。また、この実施例1のシリカ被覆微粒子酸化チタンの水分散性は、後記の表1に示す粘度で、10mPa・sであった。
また、上記実施例1で得たシリカ被覆微粒子酸化チタン1,000gに脱イオン水1,369mLと1,3−ブチレングリコール263gとパラオキシ安息香酸メチル2gを加え、プロペラミキサーで5分間攪拌後、スーパーアペックスミルに流速200mL/分で6回通し、水分散体を調製した。この水分散体のシリカ被覆微粒子酸化チタンの濃度は、約38質量%と高濃度であったが、シリカ被覆微粒子酸化チタンの水分散性が優れているため、水分散体の調製は容易であり、また、粘度の上昇や凝集物の沈降も認められなかった。
実施例2
上記実施例1のステップ2でのケイ酸ソーダ水溶液の添加量を300mL(微粒子酸化チタンに対しSiOとして6質量%)に変え、ステップ5でのテトラメトキシシランのオリゴマー〔MKCシリケートMS51(商品名)、三菱化学社製、分子量500〜700、平均重合度約5、SiO含有量52質量%〕の添加量を365.4gに変え、IPA量を180gに変えた以外は、実施例1と同様に微粒子酸化チタンに対してシリカ被覆処理を行った。
この実施例2で得られたシリカ被覆微粒子酸化チタンの平均粒子径は0.4μmであり、また、シリカ被覆量は基材の微粒子酸化チタンに対して25質量%であった。
比較例1
実施例1のステップ2でケイ酸ソーダ水溶液を添加せず、そのぶん、ステップ5でのテトラメトキシシランのオリゴマーの添加量を増量した以外は、実施例1と同様の処理を行った。この比較例1で得られたシリカ被覆微粒子酸化チタンの平均粒子径は0.4μmであり、また、シリカ被覆量は基材の微粒子酸化チタンに対して理論上はSiO換算で25質量%であったが、現実の被覆量は20質量%にすぎなかった。
比較例2
実施例1のステップ5で添加するテトラメトキシシランのオリゴマーを平均重合度が約3のもの〔MKCシリケートMS49(商品名)、三菱化学社製、分子量350〜450、SiO含有量52質量%〕に変えた以外は、実施例1と同様の処理を行った。
比較例3
実施例1のステップ5で添加するテトラメトキシシランのオリゴマーを平均重合度が約10のもの〔MKCシリケートMS56(商品名)、三菱化学社製、分子量1,050〜1,250、SiO含有量52質量%〕に変えた以外は、実施例1と同様の処理を行った。
比較例4
実施例1のステップ5で平均重合度が約5のテトラメトキシシランのオリゴマーに代えてテトラエトキシシラン〔KBE04(商品名)、信越化学工業社製、分子量208.3〕を添加した以外は、実施例1と同様の処理を行った。
試験例:
紫外線遮蔽能と透明性:
各実施例および比較例で得たシリカ被覆微粒子酸化チタン7gと1,3−ブチレングリコール93gの割合で混合し、200mLビーカーに投入し、ディスパー〔特殊機化工業社製、T.K.ロボミックス T.K.ホモディスパー2.5型〕を用い、3,000rpmで5分間分散した。この分散液をポリプロピレン製フィルム(厚み40μm)上に12μmの膜厚になるようにバーコータで塗布し、分光光度計〔日立製作所社製、U−3300〕を用いて波長300nmと500nmの透過率を測定した。300nmの透過率が低いほど紫外線遮蔽能が優れていることを示し、500nmの透過率が高いほど透明性が優れていることを示す。
水分散性:
各実施例および比較例で得たシリカ被覆微粒子酸化チタン35gと脱イオン水65gの割合で混合し、200mLビーカーに投入し、ディスパー〔特殊機化工業社製の高速分散機、T.K.ロボミックス T.K.ホモディスパー2.5型〕を用い、3,000rpmで5分間分散した。この分散液の粘度をB型粘度計(BROOKFIELD社製、DIGITAL VISCOMETER MODEL DV−1+)を用い、回転速度6rpm、液温25℃の条件下で測定した。この粘度値が低いほど、水への分散性が高いことを示す。
カルボキシビニルポリマー配合水溶液との適応性:
各実施例および比較例で得たシリカ被覆微粒子酸化チタンのカルボキシビニルポリマーとの適応性を以下のように評価した。
0.5質量%濃度のカルボキシビニルポリマー(グッドリッチケミカル社製のカーボポール934)水溶液を作製し、トリエタノールアミンでpH3.0に調整したものと、同様にトリエタノールアミンでpH6.5に調整したものとを準備した。
また、各実施例および比較例で得たシリカ被覆微粒子酸化チタン粉末と脱イオン水とを質量比1:4(20%濃度)の割合で混合し、3分間超音波分散機にて分散した。
上記カルボキシビニルポリマー配合水溶液とシリカ被覆微粒子酸化チタン粉末分散液を質量比95:5の割合で混合し、混合後の状態を目視で確認した。カルボキシビニルポリマーとの適応性の高いシリカ被覆微粒子酸化チタン粉末は、均一なスラリーを形成するが、カルボキシビニルポリマーとの適応性の低いシリカ被覆微粒子酸化チタン粉末は、均一に分散せず凝集物が認められた。
耐光性:
各実施例および比較例で得たシリカ被覆微粒子二酸化チタン3gと1,3−ブチレングリコール3gとをミキサー〔シンキー社製、AR−250〕にて5分間分散してペースト状にした。得られたペーストをホワイトボードの上におき、カバーガラスをのせた。このペーストの色調L、a、bを色彩色差計〔ミノルタ社製、CR−200〕にて測定した。これを1時間日光暴露した後、再度、色調L、a、bを上記と同様な方法で測定した。そして、下記式にて変色度(△E)を求めた。△Eの数値が低いほど耐光性が優れていることを示す。
△E=〔(L−L+(a−a+(b−b1/2
、a、b:日光暴露前の色調
、a、b:日光暴露後の色調
耐変色性:
各実施例および比較例で得たシリカ被覆微粒子酸化チタンを3gと、1質量%ビタミンE配合安息香酸アルキル(C12−15)(Finetx社製、Finsolv TN)4gをミキサー〔シンキー社製、AR−250〕にて5分間分散した。これらをホワイトボード上におき、カバーガラスをのせ、各試料のL、a、bを色彩色差計〔ミノルタ社製、 CR−200〕で測定した。ブランクとして各実施例および比較例で得たシリカ被覆微粒子酸化チタン3gと安息香酸アルキル(C12−15)4gを同様の操作で分散し、同様の操作でL、a、bを測定した。そして、以下の式にて各試料の変色度(△E)を求めた。この△Eの数値が低いほど耐変色性は優れていることを示す。
△E=〔(L−L+(a−a+(b−b1/2
L、a、b :反応後の色調
、a、b:ブランクの色調
粉末の感触:
紫外線遮蔽能と透明性試験にて作製した混合液を10人のパネラーに塗り、官能試験により判定した。7人以上感触が良いと認めた場合は、感触が良好という評価をした。
上記紫外線遮蔽能、透明性、水分散性、カルボキシビニルポリマー配合水溶液との適応性(pH3.0の場合とpH6.5の場合の両方)、耐光性、耐変色性および粉末の感触の評価結果を次の表1に示す。
Figure 0004836232
*1: 溶液が均一である=○
部分的に凝集体が認められる=△
凝集体が多く認められる=×
*2:7人以上のパネラーが感触が良いと認めた=○
3〜6人のパネラーが感触が良いと認めた=△
0〜2人のパネラーが感触が良いと認めた=×
表1に示すように、実施例1〜2のシリカ被覆微粒子酸化チタンは、比較例1〜4のシリカ被覆微粒子酸化チタンに比べて、水分散性を示す粘度が低く、水分散性が優れていた。
また、実施例1〜2のシリカ被覆微粒子酸化チタンは、表1に示すように、300nmの透過率が低く、A領域での紫外線遮蔽能が優れており、また、透明性も高く、カルボキシビニルポリマー配合水溶液との適応性も良好で、耐光性を示す△E値や耐変色性を示す△E値が低く、耐光性、耐変色性が優れており、また、粉末の感触も良好であった。
実施例3
微粒子酸化亜鉛粉末〔テイカ社製MZ−500(商品名):平均一次粒子径は25nm〕1000gを測りとったのち、これに水を加えて高速分散機(ディスパー)により攪拌混合して、微粒子酸化亜鉛濃度が100g/Lのスラリーを調製した。
上記スラリーを室温下で攪拌しながら、これにケイ酸ソーダ水溶液(SiOとして200g/L濃度に調整済み)を150ml(基材の微粒子酸化亜鉛に対しSiOとして3質量%)添加した。ケイ酸ソーダ水溶液が添加される間、スラリーのpHが7〜8に保持されるよう塩酸を添加した。15分間熟成した。
以後、実施例1のステップ3〜ステップ7と同様の操作を経由して、シリカ被覆微粒子酸化亜鉛を得た。
すなわち、上記熟成後のスラリーを濾過、水洗し、基材の微粒子酸化亜鉛の表面に、第1の層として、該基材に対してSiO換算で3質量%の含水シリカ層が形成された微粒子酸化亜鉛を50質量%含有する濾過ケーキを得た。このケーキを乾燥することなく、2,060g計り取り、該ケーキにIPAを5,000g加えたのち、攪拌機(ディスパー)で攪拌、混合し、スラリー化した。さらに、このスラリーに脱イオン水1,000gとアンモニア水50gを加え、さらに攪拌、混合してpHを10〜11にした。
上記のようにして得られたスラリーを、横型ビーズミル(DYNO−MILL ECO−5、ウィリー・エ・バッコーフェン社製)に150mL/分で送液し、このスラリーを横型ビーズミル内で攪拌しながら、これに平均重合度が約5のテトラメトキシシランのオリゴマー〔MKCシリケートMS51(商品名)、三菱化学社製、分子量500〜700、SiO含有量52質量%〕423gとIPA212gとを混合した液を、6時間かけて徐々に添加して、前記第1の層としての含水シリカ層上に、第2の層として、基材の微粒子酸化亜鉛に対してSiO換算で22質量%の含水シリカ層を形成した。このときの添加速度は1.76g/分であった。このようなテトラメトキシシランのオリゴマーの添加を行った後のスラリーは、著しい増粘や白濁化が認められなかった。次いで、上記スラリーを真空加熱式ニーダーに移し、加熱、減圧して、水とIPAを留去した。その後、さらに150℃まで加熱し2時間その温度を保持してキュアリングを行った。
上記のようなキュアリングを経て得られた粉体をJOミル(SKジェット・オー・ミル、セイシン企業社製)で粉砕して平均粒子径0.4μmのシリカ被覆微粒子酸化亜鉛を得た。このシリカ被覆微粒子酸化亜鉛のシリカ被覆量は基材の微粒子酸化亜鉛に対してSiO換算で25質量%であった。また、この実施例3のシリカ被覆微粒子酸化亜鉛の水分散性は、後記の表2に示す粘度で、30mPa・sであった。
上記実施例3で得たシリカ被覆微粒子酸化亜鉛1,000gに脱イオン水1,369mLと1,3−ブチレングリコール263gとパラオキシ安息香酸メチル2gを加え、プロペラミキサーで5分間攪拌後、スーパーアペックスミルに流速200mL/分で6回通し、水分散体を調製した。この水分散体のシリカ被覆微粒子酸化亜鉛の濃度は約38質量%と高濃度であったが、シリカ被覆微粒子酸化亜鉛の水分散性が優れているため、水分散体の調製は容易であり、また、粘度の上昇や凝集物の沈降も認められなかった。
実施例4
ケイ酸ソーダ水溶液の添加量を300mL(基材の微粒子酸化亜鉛に対してSiO換算で6質量%)に変え、平均重合度が約5のテトラメトキシシランのオリゴマーの添加量を365.4gに変え、IPA量を180gに変えた以外は、実施例3と同様の処理を行って、シリカ被覆微粒子酸化亜鉛を得た。
この実施例4で得られたシリカ被覆微粒子酸化亜鉛の平均粒子径は0.4μmであり、また、シリカ被覆量は微粒子酸化亜鉛に対してSiO換算で25質量%であった。
比較例5
ケイ酸ソーダ水溶液を添加せず、そのぶん、テトラメトキシシランのオリゴマーの添加量を増した以外は、実施例3と同様の処理を行った。この比較例5で得られたシリカ被覆微粒子酸化亜鉛の平均粒子径は0.4μmであり、また、シリカ被覆量は基材の微粒子酸化亜鉛に対して理論上SiO換算で25質量%であったが、現実の被覆量は20質量%にすぎなかった。
比較例6
添加するテトラメトキシシランのオリゴマーを平均重合度が約3のもの〔MKCシリケートMS49(商品名)、三菱化学社製、分子量350〜450、SiO含有量52質量%〕に変えた以外は、実施例3と同様の処理を行った。
比較例7
添加するテトラメトキシシランのオリゴマーを平均重合度が約10のもの〔MKCシリケートMS56(商品名)、三菱化学社製、分子量1050〜1250、SiO含有量52質量%〕に変えた以外は、実施例3と同様の処理を行った。
比較例8
平均重合度が約5のテトラメトキシシランのオリゴマーに代えてテトラエトキシシラン〔KBE04(商品名)、信越化学工業社製、分子量208.3〕を添加した以外は、実施例3と同様の処理を行った。
このようにして得られた実施例3〜4および比較例5〜8のシリカ被覆微粒子酸化亜鉛の紫外線遮蔽能、透明性、水分散性、カルボキシビニルポリマー配合水溶液との適応性、耐光性、耐変色性および粉末の感触を実施例1と同様に調べた。その結果を表2に示す。
Figure 0004836232
表2に示すように、実施例3〜4のシリカ被覆微粒子酸化亜鉛は、比較例5〜8のシリカ被覆微粒子酸化亜鉛に比べて、水分散性を示す粘度が低く、水分散性が優れていた。
また、実施例3〜4のシリカ被覆微粒子酸化亜鉛は、表2に示すように、300nmの透過率が低く、A領域での紫外線遮蔽能が優れており、また、透明性も高く、カルボキシビニルポリマー配合水溶液と適応性も良好で、耐光性を示す△E値や耐変色性を示す△E値が低く、耐光性、耐変色性が優れており、また、粉末の感触も良好であった。
実施例5および比較例9
つぎに、実施例1で製造したシリカ被覆微粒子酸化チタンと比較例1で製造したシリカ被覆微粒子酸化チタンを用い、表3に示す組成で、それぞれ、実施例5と比較例6の日焼け止め乳液を調製した。なお、各配合成分の配合量は質量%によるものであるが、表3では、配合量を示す数値のみを表示し、その単位の表示を省略している。また、実施例5の日焼け止め乳液の調製にあたって用いた実施例1のシリカ被覆微粒子酸化チタンと比較例9の日焼け止め乳液の調製にあたって用いた比較例1のシリカ被覆微粒子酸化チタン以外の配合成分については、その製造業者名、商品名、その役割ないし機能を、表3の後に示す。
Figure 0004836232
水相Aの調製にあたって用いるパラオキシ安息香酸メチルは上野製薬社製のメッキンス−Mであって防腐剤としての役割を果たすものであり、ブチレングリコールは協和発酵社製で保湿剤としての役割を果たすものである。また、水相Bの調製にあたって用いるカルボキシビニルポリマーは日光ケミカル社のカーボポール941で増粘剤としての役割を果たすものであり、トリエタノールアミンは片山化学社製であって中和剤としての役割を果たすものである。そして、油相Cの調製にあたって用いるPEG−11メチルエーテルジメチコンは信越化学社製のKF−6018であって乳化剤としての役割を果たすものであり、ジメチコンは信越化学工業社製のKF96−10csであって油分として用いられているものであり、カプリルカプリン酸トリグリセライドは花王社製のココナードMTであって、これも油分として用いられているものである。フェノキシエタノールはライオン社製で防腐剤としての役割を果たすものである。
上記表3に示す日焼け止め乳液の調製は、以下に示す(1)〜(6)のステップを経由して行われる。
(1)まず、油相Cの成分を均一に分散させて、温度を78℃に保つ。
(2)水相Bの成分中のカルボキシビニルポリマーをイオン交換水に均一に分散させ、そこにトリエタノールアミンを添加して攪拌する。
(3)水相Aの成分を均一に分散させて、これに水相Bを加え攪拌する。
(4)ついで、上記水相Aと水相Bとの混合物に油相Cをゆっくりと添加する。
(5)添加後、ホモミキサーを2500rpmで10分間作動させる。
(6)アンカーに切り替え30℃になるまで冷却攪拌する。
実施例1のシリカ被覆微粒子酸化チタンを用い、上記(1)〜(6)のステップを経て調製した実施例5の日焼け止め乳液は、該乳液中に未分散の粉末がなく、また、皮膚に塗布したときの感触も良好であったが、これに対して、従来のシリカ被覆微粒子酸化チタンに相当する比較例1のシリカ被覆微粒子酸化チタンを用いて調製した比較例9の日焼け止め乳液では、ステップ(3)の水相Aと水相Bとを混ぜる段階で粉末が均一に分散せず、また、調製後の日焼け止め乳液中にも未分散の大きな凝集体が目立ち、皮膚に塗布した時の感触もざらついて悪いものであった。

Claims (1)

  1. 平均粒子径5〜100nmの微粒子酸化チタンまたは微粒子酸化亜鉛を基材とし、該基材の表面に第1の層として、水系で、ケイ酸アルカリ金属塩を用いて、上記基材に対して、SiO換算で0.5〜10質量%の含水シリカ層を形成した後、乾燥工程を経ずに、第2の層として、低級アルコールと水とが存在する系で、平均重合度が4〜8のテトラメトキシシランのオリゴマーを用いて、上記基材に対して、SiO換算で5〜39.5質量%の含水シリカ層を形成する工程を経由して、基材の表面を該基材に対して15〜40質量%のシリカで被覆することを特徴とするシリカ被覆微粒子酸化チタンまたはシリカ被覆微粒子酸化亜鉛の製造方法。
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