JP2011256367A - オリゴマー被覆金属酸化物微粒子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】オリゴマー被覆金属酸化物微粒子は、酸化チタン等の金属酸化物微粒子の表面にシリケートオリゴマーによる被覆層が形成されたものである。シリケートオリゴマーとしては下記の化学式(1)で表される化合物であることが好ましい。
但し、Rはアルキル基、nは平均値として2〜30である。
さらに、ヒンダードアミン系光安定剤とシランカップリング剤とが結合されて構成されているシランカップリング剤含有光安定剤重合体が前記シリケートオリゴマーと反応して結合されていることが好ましい。
【選択図】なし
Description
請求項4に記載のオリゴマー被覆金属酸化物微粒子は、請求項1から請求項3のいずれかに1項に係る発明において、ヒンダードアミン系光安定剤とシランカップリング剤とが結合されて構成されているシランカップリング剤含有光安定剤重合体が前記シリケートオリゴマーと反応して結合されていることを特徴とする。
本発明のオリゴマー被覆金属酸化物微粒子では、金属酸化物微粒子の表面にシリケートオリゴマーによる被覆層が形成されている。かかるシリケートオリゴマーは、そのシラノール基が金属酸化物微粒子表面の水酸基と脱水縮合反応して金属酸化物微粒子表面に結合される。このとき、シリケートオリゴマーは従来のテトラエトキシシランとは異なり、オリゴマー(高分子)であることから、前記脱水縮合反応の反応確率が高くなるものと推測され、金属酸化物微粒子表面での被覆効率が高くなる。そのため、光触媒活性を有する金属酸化物由来のラジカルをシリケートオリゴマーの被覆層によって十分に遮蔽することができる。
本実施形態のオリゴマー被覆金属酸化物微粒子は、表面にシリケートオリゴマーによる被覆層が形成されて構成されている。金属酸化物としては、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO2)、酸化タングステン(WO3)、酸化セリウム(CeO2)、酸化鉄(FeO、Fe2O3、Fe3O4)等が用いられる。これらの金属酸化物は、1種又は2種以上の混合物が適宜使用され、またこれらの複合酸化物も使用される。これらの金属酸化物のうち、紫外線の遮蔽性能が高い等の観点から酸化チタン、酸化亜鉛等が好ましい。金属酸化物微粒子の形状は特に制限されないが、例えば球体状、楕円体状、多角体状等が挙げられる。金属酸化物微粒子の平均粒子径は、好ましくは1〜500nm、さらに好ましくは100〜400nm程度である。
まず、金属酸化物微粒子にアンモニア水等のアルカリ水溶液及びメタノール等の有機溶媒を加えて撹拌、混合し、金属酸化物微粒子を分散させる。得られた分散液にシリケートオリゴマーを滴下して混合することにより、表面にシリケートオリゴマーが被覆された金属酸化物微粒子を製造することができる。このとき、シリケートオリゴマーに由来するシラノール基が金属酸化物微粒子表面の水酸基と脱水縮合反応を行うことにより、シリケートオリゴマーが金属酸化物微粒子に結合される。かかる脱水縮合反応は、金属酸化物微粒子とシリケートオリゴマーを常温で混合するだけで十分に進行する。このようにして、金属酸化物微粒子表面に第1の被覆が施され、シリケートオリゴマー被覆金属酸化物微粒子が形成される。
シランカップリング剤含有光安定剤重合体は、ラジカル重合性二重結合を有するヒンダードアミン系光安定剤(反応性HALS)とラジカル重合性二重結合を有するシランカップリング剤(反応性シランカップリング剤)とがラジカル共重合して形成されている。
まず、有機溶媒を加熱し、そこへ反応性シランカップリング剤、反応性HALS、ラジカル重合性単量体及びラジカル重合開始剤を加えてラジカル重合反応を行い、シランカップリング剤含有光安定剤重合体溶液を調製する。このように、有機溶媒中でラジカル重合反応を行うことにより、重合体中に従来の乳化重合の場合のような乳化剤が残存することがないため、耐水性や耐候性を向上させることができる。
(1)本実施形態のオリゴマー被覆金属酸化物微粒子では、金属酸化物微粒子の表面にシリケートオリゴマーによる被覆層が形成されている。かかるシリケートオリゴマーは、そのシラノール基が金属酸化物微粒子表面の水酸基と脱水縮合反応して金属酸化物微粒子表面に結合される。このとき、シリケートオリゴマーは従来のテトラエトキシシランとは異なり、オリゴマーであることから、前記脱水縮合反応の反応確率が高くなり、金属酸化物微粒子表面での被覆効率が顕著に高められる。そのため、光触媒活性をもつ金属酸化物に由来するラジカルをシリケートオリゴマーの被覆層によって十分に遮蔽することができる。従って、シリケートオリゴマー被覆金属酸化物微粒子が塗料等に配合されたとき、樹脂の劣化を抑制することができる。
(2)シリケートオリゴマーは前記化学式(1)で表される化合物であることにより、金属酸化物微粒子表面の水酸基とシリケートオリゴマーのシラノール基との脱水縮合反応の反応確率を高めることができる。
(3)金属酸化物微粒子は酸化チタンの微粒子であることにより、紫外線の遮蔽性能を高めることができ、塗料等に配合されたとき耐光性、耐候性等の物性を向上させることができる。
(4)金属酸化物微粒子表面の第2被覆において、ヒンダードアミン系光安定剤とシランカップリング剤とが結合されて構成されているシランカップリング剤含有光安定剤重合体がシリケートオリゴマーと反応して結合されている。このため、ヒンダードアミン系光安定剤に基づいて金属酸化物由来のラジカルを遮蔽することができるとともに、外部からの光に対しても安定化効果を発揮することができる。従って、シリケートオリゴマー被覆金属酸化物微粒子が塗料等に配合されたとき、耐光性、耐候性等の物性を長期に渡って持続させることができる。
(5)金属酸化物微粒子の第2被覆において、シランカップリング剤含有光安定剤重合体は、ラジカル重合性二重結合を有するヒンダードアミン系光安定剤とラジカル重合性二重結合を有するシランカップリング剤とが有機溶媒中でラジカル共重合して形成されている。従って、ラジカル重合性二重結合を有するヒンダードアミン系光安定剤とラジカル重合性二重結合を有するシランカップリング剤とをラジカル共重合により容易に反応させて結合させることができるとともに、乳化剤による耐水性や耐候性の低下を回避することができる。
(実施例1、シリケートオリゴマー被覆酸化チタン微粒子の調製)
酸化チタン微粒子〔石原産業(株)製、CR95、汎用酸化チタン微粒子、平均粒子径280nm〕100部、25%アンモニア水50部、メタノール167部を混合し、サンドミルにて予備分散を行った。得られた分散液にシリケートオリゴマー〔前記化学式(1)におけるRがメチル基、nが5の化合物、コルコート(株)製、メチルシリケート51(MS51)〕10部を滴下し、シリケートオリゴマー被覆酸化チタン微粒子を得た。
(実施例2、シリケートオリゴマー・HALS重合体被覆酸化チタン微粒子の調製)
(光安定剤重合体の合成)
イソプロピルアルコール44部、テトラヒドロフラン20部を4つ口フラスコに仕込み、78℃まで加熱した。その78℃を保ったまま、二重結合を有するシランカップリング剤であるメタクリル酸3−(トリメトキシシリル)プロピル(エボニックデグサジャパン(株)製、Dynasylan MEMO)1.5部、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート〔(株)ADEKA製、反応性HALS LA82〕6部、メタクリル酸シクロヘキシル24部、2,2´−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)0.1部を100分かけて滴下した。3時間かけて反応を終了し、シランカップリング剤含有光安定剤重合体溶液を得た。
(酸化チタンの表面被覆)
前記実施例1で得られたシリケートオリゴマー被覆酸化チタン微粒子に対し、上記光安定剤重合体溶液28部を添加し、2時間攪拌、遠心分離を行い、濾過、乾燥を行うことによりシリケートオリゴマー・HALS重合体被覆酸化チタン微粒子を得た。
(比較例1)
特開2008−266472号公報記載の方法に準じた手法でシリカ被覆酸化チタン重合体被覆微粒子を得た。つまり、イオン交換水800部、酸化チタン微粒子〔石原産業(株)製、CR95、平均粒子径280nm〕120部を混合し、そこに滴下液(a)〔テトラエチルオルソシリケート(TEOS)28.6部、メタノール100部〕及び滴下液(b)(25%アンモニア水14.5部、イオン交換水14.5部)を同時に滴下し、温度を50℃に保ったまま5時間攪拌を行った。冷却後、遠心分離、濾過及び乾燥を行い、シリカ被覆酸化チタン微粒子を得た。
(実施例3)
実施例1で得られたシリケートオリゴマー被覆酸化チタン微粒子に対し、実施例2で得られた光安定剤重合体溶液8.3部を添加し、2時間攪拌、遠心分離を行い、濾過及び乾燥を行うことによりシリケートオリゴマー・HALS重合体被覆酸化チタン微粒子を得た。
(実施例4)
この実施例4では、前記実施例2において、シリケートオリゴマーとして前記化学式(1)におけるRがエチル基、nが5の化合物〔コルコート(株)製、エチルシリケート ES40〕を使用した以外は、実施例2と同様にしてシリケートオリゴマー・HALS重合体被覆酸化チタン微粒子を得た。
(実施例5)
実施例5では、前記実施例2において、シリケートオリゴマーとして前記化学式(1)におけるRがエチル基、nが10の化合物〔コルコート(株)製、エチルシリケート ES48〕を使用した以外は、実施例2と同様にしてシリケートオリゴマー・HALS重合体被覆酸化チタン微粒子を得た。
(実施例6)
実施例6では、前記実施例1において、シリケートオリゴマー〔前記化学式(1)におけるRがメチル基、nが5の化合物、コルコート(株)製、メチルシリケート51(MS51)〕に代えて、シリケートオリゴマーとして前記化学式(1)におけるRがエチル基、nが10の化合物〔コルコート(株)製、エチルシリケート ES48〕を使用した以外は、実施例1と同様にしてシリケートオリゴマー被覆酸化チタン微粒子を得た。
(実施例7)
実施例7では、前記実施例2において、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート〔(株)ADEKA製、反応性HALS LA82〕に代えて、下記に示すHALS A2を使用した以外は、実施例2と同様にしてシリケートオリゴマー・HALS重合体被覆酸化チタン微粒子を得た。
(比較例2)
実施例2においてシリケートオリゴマー被覆酸化チタンの調製に際し、シリケートオリゴマーに代えてテトラエチルオルソシリケート(TEOS)を用いた以外は実施例2と同様に実施し、シリカ・HALS重合体で被覆された酸化チタン微粒子を得た。
(比較例3)
実施例1においてシリケートオリゴマー被覆酸化チタン微粒子の調製に際し、シリケートオリゴマーに代えてテトラエチルオルソシリケート(TEOS)を用いた以外は実施例1と同様に実施し、シリケートオリゴマー被覆酸化チタン微粒子を得た。
(比較例4)
実施例1で用いた酸化チタン微粒子〔石原産業(株)製、CR95、汎用酸化チタン微粒子、平均粒子径280nm〕の表面を処理することなく、そのまま使用した。
(実施例8)
実施例8では、前記実施例2において、金属酸化物微粒子として酸化鉄の微粒子120−ED〔戸田ピグメント(株)製の商品名、平均粒子径300nm〕を使用した以外は、実施例2と同様にしてシリケートオリゴマー・HALS重合体被覆酸化鉄微粒子を得た。
(実施例9)
実施例9では、前記実施例1において、金属酸化物微粒子として酸化鉄の微粒子120−ED〔戸田ピグメント(株)製の商品名、平均粒子径300nm〕を使用した以外は、実施例1と同様にしてシリケートオリゴマー被覆酸化鉄微粒子を得た。
(比較例5)
この比較例5では、実施例8で用いた酸化鉄微粒子120−ED〔戸田ピグメント(株)製の商品名、平均粒子径300nm〕の表面を処理することなく、そのまま使用した。
(比較例6)
比較例6では、前記比較例2において、金属酸化物微粒子として酸化鉄の微粒子120−ED〔戸田ピグメント(株)製の商品名、平均粒子径300nm〕を使用した以外は、比較例2と同様にしてシリケートオリゴマー・HALS重合体被覆酸化鉄微粒子を得た。
(比較例7)
比較例7では、前記比較例3において、金属酸化物微粒子として酸化鉄の微粒子120−ED〔戸田ピグメント(株)製の商品名、平均粒子径300nm〕を使用した以外は、比較例3と同様にしてシリケートオリゴマー被覆酸化鉄微粒子を得た。
<評価>
(水性エマルションの合成)
アクリルエマルション〔日本触媒(株)製、アクリセットEX−102SI〕800部、ブチルセロソルブ15部、水15部及び25%アンモニア水4部を混合し、塗料用水性エマルションを得た。
(分散樹脂の合成)
4つ口フラスコにブチルセロソルブ300部、ブチルカルビトール100部を仕込み、90℃まで加熱した。これにスチレン230部、アクリル酸ブチル40部、メタクリル酸117部及び2,2´−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)8.6部を100分かけて滴下し、5時間攪拌して後反応を行った。冷却後、25%アンモニア水108部及び水道水93部を添加し、分散樹脂とした。
(着色塗料組成物の調製)
カーボンブラックの水分散体(顔料濃度20〜30%)〔御国色素(株)製、SAブラック5748〕13部、黄色酸化鉄の水分散体(顔料濃度50〜60%)〔御国色素(株)製、SAエローNF−117〕60部及び赤色酸化鉄(酸化第2鉄)の水分散体(顔料濃度50〜60%)〔御国色素(株)製、SAブラウン215A〕15部の割合で混合し、着色塗料組成物を調製した。
(下地塗料組成物)
アクリルエマルション〔日本触媒(株)製、アクリセットEX−103SI〕600部、ブチルセロソルブ42部、水270部及び25%アンモニア水1.5部を混合し、下塗り用水性エマルションとした。得られた水性エマルション570部、イオン交換水320部、酸化チタン微粒子〔石原産業(株)製、CR95、汎用酸化チタン、平均粒子径280nm〕100部、分散樹脂5部及び増粘剤〔日本触媒(株)製、アクリセットWR507〕1部を混合し、下地塗料組成物とした。
(基材)
スレート板上に下地塗料組成物をエアスプレーで塗装し、2分間その状態を保持した(セッティング)後、110℃で10分間の強制乾燥を行って基材を作製した。
(塗料の調製)
水性エマルション70部、分散樹脂1.7部、着色塗料組成物6.5部、前記各例のオリゴマー被覆酸化チタン微粒子(表面処理顔料)14部及び水道水7部を100mlの樹脂製容器に入れ、分散手段として直径3mmのペブルビーズを加えて密封し、ペイントシェイカーにて1時間分散した。得られた塗料を8Milのアプリケータで基材に塗布し、室温で1分間保持した(セッティング)後、120℃で20分の強制乾燥を行って、耐候性試験板を得た。
(耐候性試験)
得られた耐候性試験板について耐候試験機(ダイプラメタルウェザオメータ)を用いた促進耐候性試験を行い、試験開始前及び240時間経過後における色変化(Δ*E)を測定し、塗膜の耐候性を評価した。
(感光性樹脂の合成)
感光性樹脂として、芳香環を有しないカルボキシル基含有樹脂を次のように合成した。撹拌機、温度計、還流冷却器、滴下ロート及び窒素導入管を備えた2リットルセパラブルフラスコに、溶媒としてジエチレングリコールジメチルエーテル900g及び重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート〔日油(株)製パーブチルO〕21.4gを加えて90℃に加熱した。加熱後、そこへメタクリル酸309.9g、メタクリル酸メチル116.4g及びラクトン変性2−ヒドロキシルエチルメタクリレート〔ダイセル化学工業(株)製プラクセルFM1〕109.8gを、重合開始剤であるビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート〔日油(株)製パーロイルTCP〕21.4gと共に3時間かけて滴下して加え、さらに6時間熟成することにより、カルボキシル基含有共重合樹脂を得た。なお、反応は窒素雰囲気下で行った。
(感光性塗料の調製)
上記感光性樹脂12部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート25部、トリグリシジルイソシアヌレート〔日産化学(株)製、TEPIC−SP〕2部、酢酸エチル15部及び前記各例のオリゴマー被覆酸化チタン微粒子(表面処理顔料)21部を100mlの樹脂製容器に入れ、分散手段として直径2mmのジルコニアビーズを加えて密封し、ペイントシェイカーにて2時間分散した。得られた塗料組成物5部に対し、アクリルモノマー〔東亞合成(株)製、アロニクスM400〕1部、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン〔チバスペシャリティケミカルズ(株)製、IRGACURE-907〕0.1部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2部を混合、攪拌し、試験用塗料とした。
(耐光性試験)
得られた試験板について前記小型UVドライヤーを用いて加速劣化試験を行い、試験開始前及び20J/cm2の光照射後における色変化(Δ*E)を測定し、塗膜の耐光性を評価した。
(耐水性試験)
得られた耐候性試験板を70℃の脱イオン水に浸漬して30日後に取り出し、120℃で1時間乾燥した後の60度光沢保持率を評価した。なお、光沢保持率(%)は、(浸漬後の60度光沢値/浸漬前の60度光沢値)×100により算出した値を用いた。
なお、本実施形態を、次のように変更して実施することも可能である。
・ シリケートオリゴマーとして、複数のポリシリケート例えばメチルポリシリケートとエチルポリシリケートとの混合物を使用することもできる。
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
(イ)前記ラジカル重合性二重結合を有するヒンダードアミン系光安定剤は、4個又は5個のメチル基で置換された4−ピペリジルメタクリレートであることを特徴とする請求項5に記載のオリゴマー被覆金属酸化物微粒子。このように構成した場合、請求項5に係る発明の効果に加えて、ラジカル重合性二重結合を有するヒンダードアミン系光安定剤とラジカル重合性二重結合を有するシランカップリング剤との共重合を良好に行うことができ、光安定剤としての効果を高めることができる。
(ロ)前記ラジカル重合性二重結合を有するシランカップリング剤は、アルコキシシリル基を有するメタクリレートであることを特徴とする請求項5に記載のオリゴマー被覆金属酸化物微粒子。このように構成した場合、請求項5に係る発明の効果に加えて、アルコキシシリル基を有するメタクリレートがラジカル重合性二重結合を有するヒンダードアミン系光安定剤と円滑に共重合できるとともに、シランカップリング剤含有光安定剤重合体がオリゴマー被覆金属酸化物微粒子に良好に結合することができる。
Claims (5)
- 金属酸化物微粒子の表面にシリケートオリゴマーによる被覆層が形成されていることを特徴とするオリゴマー被覆金属酸化物微粒子。
- 前記金属酸化物微粒子は酸化チタンの微粒子であることを特徴とする請求項1に記載のオリゴマー被覆金属酸化物微粒子。
- ヒンダードアミン系光安定剤とシランカップリング剤とが結合されて構成されているシランカップリング剤含有光安定剤重合体が前記シリケートオリゴマーと反応して結合されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のオリゴマー被覆金属酸化物微粒子。
- 前記シランカップリング剤含有光安定剤重合体は、ラジカル重合性二重結合を有するヒンダードアミン系光安定剤とラジカル重合性二重結合を有するシランカップリング剤とが有機溶媒中でラジカル共重合して形成されていることを特徴とする請求項4に記載のオリゴマー被覆金属酸化物微粒子。
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