JP4834702B2 - シリコン単結晶製造用黒鉛ルツボの製造方法 - Google Patents

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本発明は、シリコン単結晶引き上げ装置において長時間安定的に使用可能な黒鉛ルツボの製造方法に関する。
チョコラルスキー法(以下、CZ法と称する)と呼ばれる回転引き上げ法によるシリコン単結晶引き上げ装置では、原料シリコンを溶解する一体形状の石英ルツボとこれを収納して外側から保持する分割形状の黒鉛ルツボ(縦方向に通常2分割もしくは3分割形状)とが二重構造で使用されている。CZ法の操業時には原料シリコンの溶解部で約1500℃の高温で操業されるため、石英ルツボの熱変形によって両ルツボの内外面が密着する状態となる。この際、石英ルツボと黒鉛ルツボは高温状態で接触し、以下のような反応により黒鉛ルツボ表面のSiC化が進行していくと考えられている。
SiO+C →SiO+CO (1)
SiO +2C →SiC+CO (2)
SiC +2SiO →3SiO+CO (3)
反応式(1)で発生したSiOガスが黒鉛組織内部に拡散し、反応式(2)により黒鉛をSiCに転化し、黒鉛ルツボの内側表面からルツボ内部に徐々にSiC化が進行していく。更に、生成したSiCは石英ルツボ(SiO)と反応式(3)で反応し、SiOとCOに分解する。(3)式で生成したSiOは、反応式(2)により黒鉛をSiC化させていく。その結果、黒鉛ルツボの内側表層にSiC層が形成されCZ法の操業回数を重ねる毎に厚くなるとともに、黒鉛ルツボは減肉消耗していく。黒鉛ルツボの内側表層に形成されたSiC層は、黒鉛ルツボが減肉消耗により継続使用不可能となる段階には、数mmの厚みまで到達する。また、黒鉛はSiC化によって体積膨張が起こるため、ルツボ内側表層のSiC化進行とともに黒鉛ルツボには引っ張り方向のストレスが内存されていくことになる。
黒鉛ルツボの寿命判定は、通常ルツボの減肉状態を見て判断される。しかし、時として黒鉛ルツボの減肉があまり進まない段階で、黒鉛ルツボの内側表層のSiC化にともなうストレスにより、黒鉛ルツボの変形や破損が発生する。このような変形や破損は、黒鉛ルツボの寿命を短くし、CZ法における大きな問題となっている。また、近年シリコンウェハーは8インチ以上の大口径品が主流となり、それに伴ってCZ法で使用される黒鉛ルツボも大型化されており、SiC化による破損の危険度が高まる傾向にある。
黒鉛ルツボのSiC化ストレスを抑えることを目的として、黒鉛のSiC化反応を抑制するために黒鉛の気孔径あるいはガス透過度を低減した黒鉛ルツボ(特開昭58−156595号,特開昭63−85086号,特開平07−187878号)が提案されている。
また、ルツボの材質を従来の微粉焼結型の黒鉛から炭素繊維強化炭素材(以下C/C材と略記)に変更したC/C材ルツボ(特開平10−218697号,特開平10−101471号)の提案もなされている。
しかしながら、本発明者らの検討結果によれば、気孔径あるいはガス透過度を低減させた黒鉛ルツボは、黒鉛ルツボの内側表層に形成されるSiC層の厚みを低減させる効果はあるものの、黒鉛の緻密化を伴い塑性降伏応力の増大を招くため、黒鉛ルツボ破損の発生頻度は従来の黒鉛ルツボとほとんど差がなく、寿命延長効果に乏しいことが判明した。また、C/C材ルツボは従来の微粉焼結型黒鉛ルツボよりも変形や破損防止効果は認められるものの、C/C材が微粉焼結型黒鉛材よりも高価なため、コストパフォーマンスの点で需要家の満足を得るものではない。したがって、かかる現状から本発明の目的は、従来の微粉焼結型黒鉛ルツボについて、CZ法操業で発生する変形や破損を防止した耐久性に優れた長寿命の黒鉛ルツボとその製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために検討の結果、黒鉛ルツボの塑性降伏応力の大きさがCZ法における黒鉛ルツボの破損と関連していることを見出して本発明を完成した。
即ち、本発明で製造されるシリコン単結晶製造用黒鉛ルツボは、3点曲げ強度で40MPa以上、水銀圧入法により測定される平均気孔径が3.5〜7.5μmで、且つ常温における窒素ガスのガス透過率で1.0〜2.5(centidarcy)であって、1680℃における塑性降伏応力が4MPa以下であり、且つ下記(B)による表面炭化珪素化に伴う反りが0.4mm以下である黒鉛ルツボ素材で形成されていることを特徴とする。
(B):1680℃で、50mmφ×3mm(長さ)の高純度黒鉛試験片上に、50mmφ×5mm(長さ)の石英ガラスを重ねて、荷重50gf相当の荷重付加下で16時間接触状態で表面炭化珪素化を行なった後における試験片の反り(mm)を求める。
また本発明のシリコン単結晶製造用黒鉛ルツボの製造方法は、室温〜500℃間の平均熱膨張係数が4.5〜5.4×10−6/℃であるコークス粉砕物100重量部に対し、バインダー50〜70重量部を配合し、バインダーの溶融温度以上で混練して揮発分率を調整後に再粉砕したものを原料として、ラバープレス法(CIP成型法)により成形後に700〜1100℃で焼成し、次いでピッチ含浸・再炭化処理をすることなく2800℃以上で黒鉛化することを特徴とする。
本発明の黒鉛ルツボを用いることにより、CZ法と呼ばれる回転引き上げ法によるシリコン単結晶引き上げ装置において、黒鉛ルツボ減肉消耗寿命前の破損や変形が抑制され、耐久性に優れた黒鉛ルツボを提供することができる。これにより、シリコン単結晶(あるいは太陽電池用シリコン多結晶)の引き上げを長時間安定して行うことができ、工業上有益な効果がもたらされる。
以下、本発明の実施の形態を具体的に説明する。
前記した反応式(2)で説明したように、黒鉛素材がSiCに転化すると体積膨張を伴う。したがって、黒鉛ルツボの内側表面からSiC化が進行していくとSiC化に伴う体積膨張のため、SiC化層側に圧縮方向の歪みを、SiC層と接する黒鉛側に引っ張り方向の歪みを生じる。歪みが小さい場合、黒鉛は弾性体の挙動を示し発生応力は歪みの大きさに比例して増大する。しかし、歪みが大きくなり発生応力が黒鉛の塑性降伏応力を越えると、歪みの増加に対する応力の増加度合いは弾性変形時に比べ急激に小さくなる。
歪みによって黒鉛に発生する応力は、SiC化層が厚くなるほど黒鉛ルツボ内部へと移るとともにSiC化に伴う歪みが大きくなるため、図1(イ)(ロ)(ハ)に示すようなイメージでより大きな残留応力が黒鉛に掛かることになる。その結果、黒鉛ルツボをCZ法で繰り返し使用していくと通例の繰り返し使用中(例えば3ヶ月間で50回繰り返し使用)に破損を生じてしまうことがある。こうした黒鉛ルツボの破損は、微妙な振動でもシリコン結晶の品質問題に影響がでてしまうCZ法では最悪の事態である。本発明者は、この黒鉛ルツボの塑性降伏応力の大きさがCZ法における黒鉛ルツボの破損と関連していることを見出し本発明に至ったものである。
即ち、本発明では、1680℃におけるこの黒鉛ルツボの塑性降伏応力の大きさが4MPa以下でなければならない。1680℃における塑性降伏応力が4MPa以下であるような黒鉛からなる黒鉛ルツボは、SiC化進行に伴う歪みによって黒鉛ルツボに発生する応力が大幅に低減し、CZ法における黒鉛ルツボの破損頻度が大幅に低減する。1680℃における塑性降伏応力が4MPaを越えると、SiC化進行時の塑性降伏が起こりにくくなり歪みに対する発生応力が大きくなるため、黒鉛ルツボの破損が生じやすくなる。CZ法における黒鉛ルツボ破損防止をより確実にするためには、好ましくは1680℃の塑性降伏応力が3.7MPa以下であることが望ましい。
なお、1680℃における黒鉛の塑性降伏応力の測定方法は、例えば下記に示した(A)によって求められる。
(A):黒鉛の塑性降伏応力測定方法
1680℃のアルゴン雰囲気下で、1mm(厚)×8mm(幅)×150mm(長さ)の黒鉛材試験片1を図2の(a)に示すように120mmの二支点間で支え4点曲げ試験に準じて中央部へ最大荷重30MPa相当(180gf)の荷重2をかける。その時の応力分布は(b)のようになり、支点から最大荷重までは応力は直線的に増加する。(a)の状態を保ったまま1680℃のアルゴン雰囲気下で、16時間保持してやると試験片は、(c)に示すように端部は直線aに、中央部は曲線状bに変形する。ここで直線部分aでは弾性体の挙動を示し、曲線状部分bでは塑性変形が発生していることから、支点部と直線部分aと曲線部分bの境界との長さcを求めてやれば(b)で示す相似の応力分布の関係から境界部の応力(1680℃における塑性降伏応力)σrが求められる。
さらに本発明のシリコン単結晶製造用黒鉛ルツボを形成する黒鉛ルツボ素材としては、3点曲げ強度で40MPa以上、水銀圧入法で測定される平均気孔径が3.5〜7.5μmで、常温における窒素ガスのガス透過率が1.0〜2.5centidarcyであることが必要である。3点曲げ強度が40MPa未満の場合、1680℃における塑性降伏応力が4MPa以下であったとしても黒鉛ルツボの絶対強度不足のため、CZ法における黒鉛ルツボの破損を生じやすくなる。
また水銀圧入法で測定される平均気孔径が3.5μm未満では、1680℃における塑性降伏応力を4MPa以下に抑えるのが難しく、7.5μmを超えると後述する(B)法で求めた黒鉛の反りを0.4mm以下に抑えることが困難となる。常温での窒素ガスのガス透過率も1.0centidarcy未満では1680℃における塑性降伏応力を4MPa以下に抑えるのが難しく、2.5centidarcyを超えれば(B)法で求めた黒鉛の反りを0.4mm以下に抑えることが困難となる。
なお、ガス透過率は、ASTM C−577‐68に従って測定されるものである。
また3点曲げ強度試験方法はJIS R7212に準じて求められる。(試験片寸法10×10×60mm、温度条件:常温、支点間寸法40mm、中央部に破損する迄荷重を加えていき、破損した時の荷重から求める)
本発明の効果をより確実にするためには、3点曲げ強度で45MPa以上、水銀圧入法により測定される平均気孔径が4.0〜6.5μmで、常温における窒素ガスのガス透過率で1.2〜2.2centidarcyであることが望ましい。
さらに本発明のシリコン単結晶製造用黒鉛ルツボを形成する黒鉛ルツボ素材としては、(B)法による表面炭化珪素化に伴う反りが0.4mm以下である黒鉛ルツボ素材であることが必要である。
ここで黒鉛ルツボ内側表面のSiC化による体積膨張のため、黒鉛ルツボはCZ法で使用回数を重ねるほど外側に開く方向に変形していく。その結果、黒鉛ルツボの内側に載置されるべき石英ルツボをセットすることが困難となる。そのため、こうした黒鉛ルツボの変形が生じた場合には、通例の繰り返し使用(例えば3ヶ月間で50回繰り返し使用)よりも前に、新品の黒鉛ルツボと交換という事態になってしまう。
本発明者らは、CZ法による黒鉛ルツボの変形が、下記(B)によって求められる黒鉛の反りの大きさから定量的に類推できることを見いだした。
(B):黒鉛の反りの測定方法
1680℃、アルゴン雰囲気下で、灰分量20ppm以下の高純度黒鉛試験片3(50mmφ×3mm(長))に図3の(a)に示す要領で石英ガラス4(50mmφ×5mm(長))を荷重5(50gf)の付加状態で16時間接触させた後、(b)に示す黒鉛試験片3の反りdを求める。
即ち、本発明者が見いだした上記(B)で測定した反りが0.4mm以下であるような黒鉛からなる黒鉛ルツボは、CZ法における変形度合いが小さく、黒鉛ルツボの減肉による寿命到達以前に継続使用が不可能となるような変形を起こしにくくなる。これに対し、上記(B)による反りが0.4mmを越えるような黒鉛では、CZ法における黒鉛ルツボの変形が大きくなり、減肉寿命以前の段階で黒鉛ルツボの変形により継続使用不可となる確率が大幅に大きくなる。黒鉛ルツボの減肉寿命前の変形防止をより確実にするためには、黒鉛ルツボとして使用される黒鉛のB法による反りが0.35mm以下であることが望ましい。
次に本発明の黒鉛ルツボ(素材)の製造方法について説明する。
本発明における黒鉛ルツボの素材は、微粉状のコークスとタールピッチ等のバインダー質を、バインダー質を分割投入することなくコークスと同時に混練機に投入し、バインダー質の溶融温度以上で混練後冷却し、再度微粉砕した2次粉を水中でのラバープレスで圧縮成型後、焼成し、特にピッチ含浸・再炭化工程を経ずにそのまま黒鉛化処理することで製造することができる。
以下、具体的な製造条件等を説明する。
先ず原料コークスは、室温〜500℃間の平均熱膨張係数が4.5〜5.4×10−6/℃のコークスを微粉砕する。この時の微粉砕コークス粉の粒度は平均粒径15±3μmで、最大粒径が200μm以下が好ましい。
コークスに添加し混練するタールピッチ等のバインダー質の性状としては、軟化温度100〜110℃でトルエン不溶分29%以上、且つキノリン不溶分8〜13%のものが望ましい。またバインダー質の添加率としては、コークス100重量部に対して50〜70重量部の範囲内が望ましい。
コークスとバインダーの混合物は、バインダーの溶融温度以上で混練して揮発分率が900℃×7分の測定で8.5〜9.5%に調整する。
次いで、混練調整物は再粉砕(2次粉砕)するが、この時の平均粒径は「1次粉砕粒径〜1次粉砕粒径+10μm」で最大粒子径が500μmが望ましい。
かかる再粉砕したものを原料としてラバーに充填し水中で均等に圧縮成形(CIP成型)するが、この時のCIP成型圧力が0.5〜1.0t/cm(4.9×10〜9.8×10N/m)程度とする。CIP成型後に、ラバーより取り出してから、焼成温度700〜1100℃で焼成し、次いで通常実施されているようなピッチ含浸・再炭化処理をすることなく、そのまま2800℃以上で黒鉛化することで黒鉛素材が得られる。
黒鉛素材としては、3点曲げ強度が40MPa以上、水銀圧入法により測定される平均気孔径が3.5〜7.5μmで、且つ常温における窒素ガスのガス透過率で1.0〜2.5centidarcyであって、前記した(A)による黒鉛の塑性降伏応力が4MPa以下であり、且つ(B)による表面炭化珪素化に伴う反りが0.4mm以下の物性値を有するものが、本発明の黒鉛ルツボとして使用される。かかる物性値を有する黒鉛素材を、適宜所定の形状、寸法からなるシリコン単結晶製造用黒鉛ルツボとして切削加工することで黒鉛ルツボが得られる。
本発明によるCZ法用の黒鉛ルツボは、特に1680℃における(A)による塑性降伏応力が4MPa以下であるため、CZ法の操業回数を重ね黒鉛ルツボ内側表面のSiC化に伴う歪みが大きくなっても塑性降伏が容易に起こり、黒鉛ルツボに発生する引っ張り応力は小さくなる。その上、3点曲げ強度で40MPa以上の強度を有していることから、黒鉛ルツボの減肉寿命前での破損頻度は大幅に低減する。更に、(B)で測定される1680℃での表面炭化珪素化に伴う反りが0.4mm以下であるため、CZ法の操業回数を重ねることにより生じる黒鉛ルツボの変形度合いも小さくなる。その結果、本発明によるCZ黒鉛ルツボは、減肉寿命前の変形や破損発生が大幅に低減し、耐久性に優れたものとなる。
(実施例)
実施例1〜3
各原料コークスは、室温〜500℃間の平均熱膨張係数が4.5〜5.4×10−6/℃のコークスを微粉砕し、その時の微粉砕コークス粉の粒度は平均粒径15±3μmで、最大粒径が200μm以下とし、コークスに添加し混練するタールピッチのバインダー質の性状としては、軟化温度100〜110℃でトルエン不溶分29%以上、且つキノリン不溶分8〜13%のものである。
また各バインダー質の添加率は、上記各コークス100重量部に対して50〜70重量部の範囲内であり、コークスとバインダーの混合物はバインダーの溶融温度以上で混練して揮発分率が900℃×7分の測定で8.5〜9.5%に調整し、この混練調整物はそれぞれの再粉砕(2次粉砕)し、この時の平均粒径は「1次粉砕粒径〜1次粉砕粒径+10μm」で最大粒子径が500μm以下であり、これらを常法によりCIP成形し、焼成、黒鉛化して得られた黒鉛素材から切り出した試験片の特性値を第1表に実施例毎に示す。従って、実施例1〜3は焼成後にピッチ含浸・再炭化処理を実施しないで得られた物である。
Figure 0004834702
第1表に示した実施例1〜3の黒鉛(高純度処理品:灰分10ppm未満)と同一の素材を切削加工してそれぞれ18インチCZ法用の黒鉛ルツボを製作し、シリコン単結晶の引き上げ装置で実機試験を行った。黒鉛ルツボの耐用回数と寿命原因を第2表に示す。第2表の結果から、本実施例1〜3の黒鉛ルツボはいずれも、50回の繰り返し使用(減肉寿命)前に変形及び破損が発生せず、耐用回数として20%以上の向上がみられた。
Figure 0004834702
(イ)(ロ)(ハ)は黒鉛に発生するSiC化層の厚みの進行に伴う歪みのイメージ説明図である。 (a)は黒鉛の塑性降伏応力の測定方法(A)における測定要領を示す概略図であり、(b)は黒鉛の塑性降伏による応力分布図であり、(c)は黒鉛試験片の変形状態を示す説明図である。 (a)は黒鉛の反りの測定方法(B)における測定要領を示す概略図であり、(b)は黒鉛試験片の反り状態を示す説明図である。
符号の説明
1 黒鉛材試験片
2 荷重
a 直線部分
b 曲線状部分
c 直線部分aと曲線部分bの境界との長さ
3 反り測定用の黒鉛試験片
4 石英ガラス
5 荷重
d 反

Claims (1)

  1. 3点曲げ強度で40MPa以上、水銀圧入法により測定される平均気孔径が3.5〜7.5μmで、且つ常温における窒素ガスのガス透過率で1.0〜2.5centidarcyであって、1680℃における塑性降伏応力が4MPa以下であり、且つ下記(B)による表面炭化珪素化に伴う反りが0.4mm以下である黒鉛ルツボ素材で形成されているシリコン単結晶製造用黒鉛ルツボの製造方法であって、室温〜500℃間の平均熱膨張係数が4.5〜5.4×10−6/℃であるコークス粉砕物100重量部に対し、バインダー50〜70重量部を配合し、バインダーの溶融温度以上で混練して揮発分率を調整後に再粉砕したものを原料として、ラバープレス法(CIP成型法)により成形後に700〜1100℃で焼成し、次いでピッチ含浸・再炭化処理をすることなく2800℃以上で黒鉛化することを特徴とするシリコン単結晶製造用黒鉛ルツボの製造方法。
    (B):1680℃で、50mmφ×3mm(長さ)の高純度黒鉛試験片上に、50mmφ×5mm(長さ)の石英ガラスを重ねて、荷重50gf相当の荷重付加下で16時間接触状態で表面炭化珪素化を行なった後における試験片の反り(mm)とする。
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