JP4834201B2 - リードを有するセンサ素子の固定構造 - Google Patents

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Description

本発明は、センサ素子及び該素子から延びるリードを有する測定体を被測定体に固定する固定構造に関し、特に、サーミスタを小型・低背型のリアクトルに固定するのに好適な固定構造に関する。
リアクトルは、一般に巻線であるコイルと磁性体のコアを備え、コアにコイルが巻回されることによりインダクタンスを得る。従来、リアクトルは、昇圧回路、インバータ回路、アクティブフィルタ回路等に用いられているが、かかるリアクトルとしては、コアと当該コアに巻回されたコイルとを他の絶縁部材等と共に金属等のケース内に収納する構造のものが多く用いられるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、車載用の昇圧回路に用いられるリアクトルにおいては、高電流領域における高いインダクタンス値を得るために所定の巻径と巻数により形成した単独コイル要素を2個並列状に形成し、双方のコイル要素を流れる電流の方向が互いに逆向きになるように連結(接続)した構成のコイルが用いられている。このようなリアクトルでは、高電流を流し続けるとコイルが過熱して電気特性が低下するため、サーミスタ等によりリアクトルの内部温度を測定してコイルが一定温度以上に発熱しないように制御している。即ち、サーミスタ等のセンサ素子が被測定体であるリアクトル内のコイル等の近傍の測温箇所に位置するように、サーミスタ等のセンサ素子及び該素子から延びるリードを有する測定体をリアクトル内に固定してリアクトルの内部温度を測定し、コイルが一定温度以上にならないようにリアクトルに流れる電流を制御している。
特開2003−124039号公報
高精度の温度測定が可能なサーミスタ等を備えたリアクトルを安定的に製作するには、個々のリアクトル毎に、先端のサーミスタ等のセンサ素子を含む測定部位を同一箇所に位置決めする必要がある。ところが、測定部位をリアクトル内の測定箇所に直接固定することがほぼ不可能であることから、測定部位以外の部位をリアクトルケース等にネジ止め固定しているため、測定部位を同一箇所に正確に位置決めすることは困難である。また、測定部位以外の部位にネジ係止構造を設ける必要があり、リアクトルの温度測定用部材の大幅なコストアップに繋がる。
しかしながら、このようなセンサ素子等のネジ係止構造を用いることのない簡易な構成で、先端のサーミスタ等のセンサ素子を含む測定体の測定部位を、被測定体であるリアクトル内に高精度に位置決め固定する技術については有効な提案は全くなされていなかったのが実情であった。
そこで、本出願人は、先願である特願2007−284467号において、サーミスタから成るセンサ素子から所定長のリードを含む部分が、リードの硬さよりも硬い材料により被覆され、当該被覆部分が、該部分から延びるリードの側に折り返された測定部位を測定体側に設け、一方、被測定体側には、測定部位が折り返し端部側から挿入される挿入口と、該挿入口から挿入された測定部位を収納する収納部と、リードが引っ張られたときに被覆部分の先端部と当接することにより抜け止めする当接部とを設けた固定構造を提案した。この技術によれば、測定部位は被覆及び折り返しにより形成できるので、測定体は簡易な構成となる上に、収納部に収納された測定部位のセンサ素子は、常に被測定体の同一箇所に位置決めされるので、高精度な測定が可能となる。
しかしながら、上記本出願人の技術を改良・発展させ、様々な被測定体において当該被測定体に適した簡易且つ有効な固定構造の開発が望まれ、特に、近年、車載用のリアクトル等において多く用いられるようになった小型・低背型のリアクトル等に適した簡易且つ有効な固定構造の開発が切望される。
本発明の目的は、簡易な構成のセンサ素子及び該素子から延びるリードを有する測定体の測定部位を、被測定体に高精度に位置決め固定することができる技術を提供することにあり、特に、小型・低背型のリアクトル等に適用した場合に、設計及びリアクトル等への組み付け作業も容易である上に比較的安価に製作でき、センサ素子等から成る測定体の測定部位を、被測定体である当該リアクトル内に高精度に位置決め固定することができる技術を提供することにある。
本発明者は、上述した本出願人の先願である特願2007−284467号に記載の技術を小型・低背型の被測定体に適するように改良し、設計及び小型・低背型の被測定体への組み付け作業も容易である上に比較的安価に製作でき、測定体の測定部位を、当該小型・低背型の被測定体内に高精度に位置決め固定することができる新規な構成の固定構造を見出した。
即ち、上記目的を達成するため、本発明は、センサ素子及び該素子から延びるリードを有する測定体を被固定対象物に固定する固定構造であって、
前記測定体は、前記センサ素子から前記リードを含む所定長の部分が、前記リードの硬さよりも硬い被覆材により被覆され、当該被覆部分が、該部分から延びる前記リードの残余部分の側に折り返され、当該被覆部分、及び前記リードの残余部分のうち当該被覆部分と略同じ長さの部分とにより構成される測定部位を有し
前記被固定対象物を少なくとも第1及び第2の部材により構成し、該第1及び第2の部材により前記測定部位が折り返し端部側から挿入される挿入口と、該挿入口から挿入された前記測定部位を収納する収納部とを形成すると共に、前記第1又は第2の部材により前記リードが引っ張られたときに前記被覆部分の先端部が当接することにより抜け止めされる抜け止め部を形成した固定構造において、
前記収納部を前記第1及び第2の部材間に斜めに形成された空間により構成すると共に、前記抜け止め部を前記斜めに形成された空間に対して下側に位置する前記第1又は第2の部材の一方に形成したことを特徴とする。
かかる構成によれば、測定部位は被覆及び折り返しにより形成できるので、測定体は簡易な構成となる。また、収納部に一旦収納された測定部位の被覆部分は、リードを引っ張ったときに抜け止め部により抜け止めされ、更にリードの硬さよりも硬い材料で成るため変形し難いので、収納部から抜け出てしまうことを防止することができる。そして、収納部に収納された測定部位のセンサ素子は、常に被測定体の同一箇所に位置決めされるので、高精度な測定が可能となる。
また、かかる構成によれば、収納部を前記第1及び第2の部材間に斜めに形成された空間により構成すると共に、前記抜け止め部を前記斜めに形成された空間に対して下側に位置する前記第1又は第2の部材の一方に形成したので、被固定対象物が小型・低背化され測定体の設置スペースが十分確保できない場合でも、設定が大変容易である。測定体が小型・低背型のものであり、収納部が水平に近い斜めになっても測定体を収納部に挿入し易いので、組込み作業が容易である。
このように被固定対象物が小型・低背化され測定体の設置スペースが十分確保できない場合でも、組込み作業の安定化、設計工数削減が可能な固定構造とすることができる。
尚、前記測定部位は前記被覆部分が該部分から延びる前記リードに対して下側に向いた状態で前記挿入口から挿入されるのが望ましい。
また、前記抜け止め部が、前記被覆部分の先端部が係入して当接する穴形状の係止部により構成するのが好適である。
更に、前記係止部が、前記挿入口の下側の該挿入口の近傍位置に形成されているのが好適である。
更にまた、前記リードが、弾性を有する材料により形成されているのが望ましい。
特願2007−284467号に記載の技術を用いてサーミスタが固定されたリアクトルの斜視図である。 図1に示すリアクトルの仕切り板での断面図である。 図1に示すサーミスタ単体の図である。 図1に示すボビン及びコイル仕切り板のみの斜視図である。 図4の仕切り板での断面図である。 (A)、(B)、(C)は、特願2007−284467号に記載の技術を用いてコイル仕切り板にサーミスタを固定する作業手順を示す図である。 特願2007−284467号に記載の技術を用いた別形態の仕切り板での断面を図5に対応させて示す図である。 本発明の実施形態が適用されるリアクトルの斜視図である。 本発明の実施形態に係る固定構造を示す図であり、図8に示したリアクトルのA−A線から見た断面図に相当する。 図9に示す本発明の実施形態に係る固定構造の比較例として示す、本発明者が案出した他の固定構造を示す図であり、図8に示したリアクトルのA−A線から見た断面図に相当する。
まず、本発明の実施形態を説明する前に、上述した本出願人の先願である特願2007−284467号に記載の技術の概要を、図1乃至図7を参照して説明しておく。本願発明は、この特願2007−284467号に記載の発明の改良発明であり、発明の基本的な構成部分には、以下に述べる特願2007−284467号記載の発明と共通するものがある。
図1は、特願2007−284467号に記載の技術を用いてサーミスタが固定されたリアクトルの斜視図、図2は、図1に示すリアクトルの仕切り部での断面図である。
このリアクトル10は、例えば、強制冷却手段を有する機器の電気回路に使用され、リアクトルコイル11、コイル仕切り部13a、13bが一体化されたボビン15a、15b、リアクトルコア17、サーミスタ20及び図示しない熱伝導性ケースや絶縁兼放熱シート等を含んでいる。リアクトルコイル11は、単独コイル要素を2個並列状に形成した構成となっている。ボビン15a、15bは、図4に示すように、フランジ部15aa、15baと、各フランジ部15aa、15baに一体化された2つのボス部15ab、15bbを備え、各ボス部15ab、15bbが対向配置される構成となっている。コイル仕切り部13a、13bは、ボビン15a、15bの2つのボス部15ab、15bb間に配置され、各フランジ部15aa、15baに一体化された構成となっている。リアクトルコア17は、上面視略オーバル状となるように形成されており、リアクトルコイル11内に挿入可能に構成されている。
このリアクトル10は、リアクトルコイル11内にボビン15a、15bの2つのボス部15ab、15bbが挿入されると共に、リアクトルコイル11間にコイル仕切り部13a、13bが挿入され、リアクトルコイル11の両端側がボビン15a、15bの2つのフランジ部15aa、15baで挟持される。そして、ボビン15a、15bの2つのボス部15ab、15bb内にリアクトルコア17が挿入され、コイル仕切り部13a、13bにサーミスタ20が固定される。そして、これらが熱伝導性ケース内に絶縁兼放熱シートを介して収納され、充填材が流し込まれて固定される構成となっている。
図3は、図1に示すサーミスタ単体の図、図4は、図1に示すボビン及びコイル仕切り部のみの斜視図、図5は、図4の仕切り部での断面図である。
サーミスタ20は、図3に示すように、サーミスタ素子21及び該素子21から延びるリード22を有する。更に、サーミスタ素子21から図示点線で示す所定長のリード22aを含む部分が、樹脂チューブ23により被覆されている。そして、この樹脂チューブ23で被覆されたサーミスタ素子21及びリード22aの部分が、該チューブ23から延びるリード22の側に180°の角度に折り返されて、即ちヘアピン形状の折り返し端部24aが形成されて、図示一点鎖線で囲まれた測定部位24を形成している。この測定部位24の折り返し端部24aは、エッジ部分が無いヘアピン形状に形成されているので、断線し難く、挿入口31に誘い込み易く、かつ収納部32に挿入し易い。
コイル仕切り部13a、13bには、図4及び図5に示すように、挿入口31、収納部32及び当接部33が設けられている。挿入口31には、上記測定部位24が折り返し端部24a側から挿入される。収納部32には、挿入口31から挿入された測定部位24が収納される。当接部33は、リード22が引っ張られたときに樹脂チューブ23の先端部と当接することにより測定部位24を抜け止めする。
挿入口31は、図5に示すように、コイル仕切り部13aの図示左上端部に形成されている。即ち、コイル仕切り部13aの図示左上端部が三角状に切り欠かれており、この切り欠き部分が挿入口31を形成している。収納部32は、コイル仕切り部13aの図示左側部及び図示左下端部とコイル仕切り部13bの図示右側部の間に形成されている。即ち、上記三角状の切り欠き部分と繋がるコイル仕切り部13aの図示左側部が矩形状に切り欠かれており、この切り欠き部分とコイル仕切り部13bの図示右側部で囲まれた部分が収納部32を形成している。当接部33は、コイル仕切り部13bの図示右上端部に形成されている。即ち、コイル仕切り部13bの図示右上端部が図示右方向へ延びる爪状に突設されており、この突設部分が当接部33を形成している。
挿入口31と当接部33は、図5に示すように、コイル仕切り部13aの図示左上端部とコイル仕切り部13bの図示右上端部に形成されている。このため、挿入口31の間口a(当接部33の先端とコイル仕切り部13aの図示左上端部との距離a)と、当接部33の突設長bを調整することにより、測定部位24を容易に挿入可能な挿入口31及び樹脂チューブ23の先端部と確実に当接可能な当接部33を同時に設計することができる。
また、挿入口31の上記間口a及び収納部32の間口c(コイル仕切り部13aの図示左側部とコイル仕切り部13bの図示右側部との距離c)は、測定部位24の軸直交方向の寸法d(図3参照)と略同一となるように形成されている。これにより、挿入口31を通って収納部32に一旦収納された測定部位24は、コイル仕切り部13aの図示左側部とコイル仕切り部13bの図示右側部とにより軸直交方向に挟持されて強固に保持される。
また、収納部32の奥行きe(当接部33の下端とコイル仕切り部13aの図示左下端部との距離e)は、測定部位24の軸方向の寸法f(図3参照)と略同一となるように形成されている。これにより、収納部32に一旦収納された測定部位24は、当接部33とコイル仕切り部13aの図示左下端部により軸方向の移動が規制され、樹脂チューブ23の先端部が当接部33に確実に当接して抜け止めされる。
ここで、測定部位24の軸方向の寸法fは、該測定部位24の軸直交方向の寸法dよりも大きくなるように形成されている。リード22を引っ張ったときに、測定部位24の軸方向の寸法fが該測定部位24の軸直交方向の寸法dよりも小さいと、当接部33に当接した樹脂チューブ23の先端部を支点として測定部位24が収納部32内で図示左回りに回転して収納部32から抜け出てしまうおそれがある。測定部位24の軸方向の寸法fを該測定部位24の軸直交方向の寸法dよりも大きくなるように形成することで、リード22を引っ張ったとき、測定部位24はコイル仕切り部13aの図示左側部とコイル仕切り部13bの図示右側部収納部に当接するので回転することは無く、測定部位24が収納部32から抜け出てしまうことを防止できる。
更に、樹脂チューブ23が柔らかい材料であると、リード22を引っ張ったときに折れ曲がって収納部32から抜け出てしまうおそれがある。そこで、樹脂チューブ23は、少なくともリード22より硬い材料で形成する必要がある。更に、樹脂チューブ23は、サーミスタ素子21を絶縁保護する必要がある。また、樹脂チューブ23は、挿入口31から収納部32へ挿入容易とするために滑り易い材質である必要がある。以上の観点から、樹脂チューブ23は、例えばフッ素樹脂製であることが望ましい。
以上では、収納部32の間口cは、測定部位24の軸直交方向の寸法dと略同一となるように形成されているが、測定部位24の軸直交方向の寸法dよりも大きくなるように形成しても良い。この場合、リード22は、弾性を有する材料により形成する必要がある。これにより、収納部32の間口cが測定部位24の軸直交方向の寸法dよりも大きい場合であっても、樹脂チューブ23がコイル仕切り部13bの図示右側部に当接するまで開くので、樹脂チューブ23の先端部は当接部33に確実に当接し、測定部位24が収納部32から抜け出てしまうことを防止できる。
図6(A)、(B)、(C)は、特願2007−284467号に記載の技術を用いてコイル仕切り部にサーミスタを固定する作業手順を示す図である。
先ず、図6(A)に示すように、樹脂チューブ23で被覆されたサーミスタ素子21及びリード22aの部分を、該チューブ23から延びるリード22の側に180°の角度、即ちヘアピン形状に折り返して測定部位24を形成する。そして、この測定部位24の折り返し端部24aをコイル仕切り部13a、13bに形成されている挿入口31に向ける。
続いて、図6(B)に示すように、挿入口31に測定部位24を折り返し端部24a側から挿入する。このとき、挿入口31から収納部32に繋がるコイル仕切り部13aの図示左上部は傾斜した面に形成されており、測定部位24は該傾斜面に案内されるので、測定部位24を収納部32内にスムーズに滑り込ませることができる。
最終的に、図6(C)に示すように、樹脂チューブ23の先端部が当接部33をクリアするまで押し込んで測定部位24を収納部32に収納する。これにより、樹脂チューブ23の先端部が当接部33に引っ掛かるので、サーミスタ素子21の位置が固定される。また、リード22が引っ張られても樹脂チューブ23の先端部が当接部33と当接しているので、測定部位24を抜け止めすることができる。以上のように、この固定構造によれば、従来必要であったサーミスタのリアクトルからの抜け防止用固着剤の塗布工程、硬化工程が不要となるので、サーミスタ20が固定されたリアクトル10の製作作業工程を大幅に簡略化することができ、作業ばらつきを減少させることができる。
図7は、別形態の仕切り部での断面を図5に対応させて示す図である。
このコイル仕切り部14a、14bには、挿入口41、収納部42及び当接部43が設けられている。挿入口41には、上記測定部位24が折り返し端部24a側から挿入される。収納部42には、挿入口41から挿入された測定部位24が収納される。当接部43は、リード22が引っ張られたときに樹脂チューブ23の先端部と当接することにより測定部位24を抜け止めする。
図5に示す固定構造とは形成寸法は同一であるが、収納部42及び当接部43が傾斜して形成されている点で異なる構成となっている。挿入口41は、コイル仕切り部14aの図示左上端部に形成されている。即ち、コイル仕切り部14aの図示左上端部が三角状に切り欠かれており、この切り欠き部分が挿入口41を形成している。収納部42は、コイル仕切り部14aの図示左側部とコイル仕切り部14bの図示右側部の間に形成されている。即ち、上記三角状の切り欠き部分と繋がるコイル仕切り部14aの図示左側部が三角状に切り欠かれていると共に、コイル仕切り部14bの図示右側部が三角状に切り欠かれ
ており、これらの切り欠き部分で囲まれた部分が収納部42を形成している。当接部43は、コイル仕切り部14bの図示右上端部に傾斜して形成されている。即ち、コイル仕切り板14bの図示右上端部が図示右斜め下方向へ延びる爪状に突設されており、この突設部分が当接部43を形成している。
このように収納部42及び当接部43を傾斜して形成することにより、小型のリアクトル、即ち高さが低いリアクトルであっても、樹脂チューブ23、測定部位24、収納部42等の寸法を、上述した図5に示す固定構造と同一に形成することができる。このため、大型のリアクトルから小型のリアクトルまで同一の測定部位24を使用することができる。
さて、本発明者は、以上に述べた本出願人の先願である特願2007−284467号に記載の技術を比較的低背型のリアクトル等の被測定体に適するように、更に改良し、設計及び被測定体への組み付け作業等が容易でありながら、測定体の測定部位を、比較的低背型の被測定体内に高精度に位置決め固定することができる、新たな構成の固定構造を案出した。以下、かかる本願発明の実施形態に係る固定構造について、図8乃至図10を参照して説明する。
図8は、本願発明の実施形態が適用される小型・低背型のリアクトルの斜視図である。図9は、本願発明の実施形態に係る固定構造の仕切り部での断面を示す図であり、図8に示したリアクトルのA−A線から見た断面図に相当する。
図8及び図9に示すように、リアクトル10は、例えば、車載用として、車両内の強制冷却手段を有する機器の電気回路に使用され、車両内の電装部品としての設置スペースの節減等の観点から小型化され、また、その熱伝導性ケース70の下面が車両内の強制冷却手段(例えば、水冷手段)に面接触されるように設置されるため、底面積が大きくなるように低背型のリアクトルとして構成されている。即ち、リアクトル10は、上述した特願2007−284467号に記載のリアクトルよりも全体として小型・低背型のリアクトルである。このリアクトル10は、図1に示したリアクトルと同様に、リアクトルコイル11、コイル仕切り部14a、14b(図9参照)が一体化されたボビン15a、15b(図1参照)、リアクトルコア17、サーミスタ20(図3参照)、熱伝導性ケース及び図示しない絶縁兼放熱シート等を含んでいる。本実施形態のリアクトル10は、熱伝導性ケース70内に収容された状態で図示されている。また、リアクトルコイル11は、単独コイル要素を2個並列状に形成した構成となっている。一方、ボビン15a、15bは、フランジ部15aa、15ba(図1参照)と、各フランジ部15aa、15baにそれぞれ一体化された図示しない各ボス部を備え、各ボス部が対向配置される構成となっており、各ボス部の周囲にリアクトルコイル11の各コイル要素11A、11Bが巻回される。コイル仕切り部14a、14bは、ボビン15a、15bの2つのボス部間に配置され、各フランジ部15aa、15baに一体化された構成となっている。リアクトルコア17は、上面視略オーバル状となるように形成されており、リアクトルコイル11内に挿入可能に構成されている。
このリアクトル10においても、リアクトルコイル11内にボビン15a、15bの2つのボス部が挿入されると共に、リアクトルコイル11の2個のコイル要素11A、11B間にコイル仕切り部14a、14bが配置され、リアクトルコイル11の両端側がボビン15a、15bの2つのフランジ部15aa、15baで挟持される。そして、ボビン15a、15bの2つのボス部内にリアクトルコア17が挿入され、コイル仕切り部14a、14bにサーミスタ20が固定される。そして、これらが熱伝導性ケース70内に絶縁兼放熱シートを介して収納され、充填材が流し込まれて固定される。実際にリアクトルとして使用される場合には、熱伝導性ケース70に設けられたネジ穴70aを介して車載用の機器等にネジ止めされることにより設置されて用いられる。尚、サーミスタ20及びコイル仕切り部14a、14bには、本発明の特徴的な固定構造の構成部分が形成されている。
本発明者は、上述した本出願人の先願である特願2007−284467号に記載の技術、特に、上述した図7に記載の収納部42及び当接部43を傾斜させて形成する技術を発展させ、図8に示した本願発明の実施形態に係るリアクトルと同様の低背型のリアクトルに適用し、そのコイル仕切り部14a、14b等の配置及び形状を設計して上述した挿入口41、収納部42、当接部43をその低背型のリアクトル内に形成し、図3に示したのと同様のサーミスタ20を含む測定体の測定部位24を、被測定体である低背型のリアクトル内の挿入口41から収納部42内に挿入し、リード22が引っ張られたときに樹脂チューブ23の先端部と当接部43が当接することにより測定部位24を抜け止めする固定構造の一例を案出し、評価する作業を行ってみた。
図10は、この一例に係る固定構造を示す図であり、図9に示す本発明の実施形態に係る固定構造の比較例として示す。この図10も、図9に示す固定構造と同様に、仕切り部での断面を示す図であり、図8に示したリアクトルと同様のリアクトルに適用した場合のA−A線から見た断面図に相当する。
図10に示すように、この一例に係る固定構造は、上述した特願2007−284467号に記載のリアクトルよりも更に低背型のリアクトルに適用されており、従って、上述した図7に記載の収納部42及び当接部43は、この一例に係る固定構造では、更に傾斜させて形成されている。尚、図10は、図7に示した固定構造とは表裏逆側からリアクトルを見た断面図となっているが、同様の部材には同様の参照符号を用いて説明する。図10に示すように、この一例に係る固定構造でも、コイル仕切り部14a、14bに、挿入口41、収納部42及び当接部43が設けられている。特願2007−284467号に記載したのと同様の測定部位24が折り返し端部24a側から挿入口41に挿入され、収納部42に収納されている。当接部43は、リード22が引っ張られたことにより樹脂チューブ23の先端部と当接することで、測定部位24を抜け止めする状態となっている。
図10に示すように、この一例に係る固定構造では、低背型のリアクトルに適用されていることから、収納部42は横置きに近い状態、換言すれば、より水平に近い設定となっており、挿入口41は、コイル仕切り部14aの図示左上端部から略中央部分に亘って形成されている。即ち、コイル仕切り部14aの図示左側上端部が三角状に切り欠かれており、この切り欠き部分が挿入口41を形成している。収納部42は、コイル仕切り部14aの図示右下端部とコイル仕切り部14bの下側の図示のように殆どの部分に形成されている。即ち、コイル仕切り部14aが三角状に切り欠かれていると共に、コイル仕切り部14bの図示下側の殆どの部分が三角状に切り欠かれており、これらの切り欠き部分で囲まれた部分が収納部42を形成している。当接部43は、コイル仕切り部14bの図示左上端部に傾斜して形成されている。即ち、コイル仕切り部14bの図示左上端部が図示左斜め下方向へ延びる爪形状に突設されており、この突設部分が当接部43を形成している。このように、図10に示す比較例に係るボビン形状から成る固定構造では、ボビンに爪形状を設定して、ワンタッチではめ込むことによりサーミスタ20(測定部位24)をリアクトル10内に組み込む(位置決め固定する)ことができる。
しかしながら、図10に示す比較例に係るボビン形状から成る固定構造では、リアクトル自体が小型化・低背化されサーミスタの設置スペースが十分確保できない場合、設定が大変困難である。リアクトルコイル11の温度を高精度に測定しその発熱を抑制する制御を行うためには、サーミスタ20はリアクトルコイル11の略中央位置に対応するように位置決め固定される必要がある。しかしながら、リアクトル10が小型・低背型のものであり、ボビンにより形成される収納部42が水平に近い設定になるほどサーミスタ20(測定部位24)をリアクトル10内の収納部42に挿入しづらいので、組込み作業が困難になってしまう。
また、水平に近い設定になると、組込み作業における挿入時にサーミスタ20(測定部位24)をリアクトル10内の収納部42に最後まで確実に挿入することができたのか、上部から目視により確認することができない。更に、組込み作業の後の検査時等にサーミスタ20(測定部位24)がリアクトル10内の収納部42に入っているか、上部から目視により確認することもできない。
更に、図10に示すように、当接部43を図示下方向へ延びる爪形状に突設させて形成する必要があるため、金型は通常の型抜き方向(横方向)だけでは済まず、上下方向からの型抜きも必要となるので、下方向からのスライド機構が必要となり、金型の構成が複雑なものとなってしまう結果、金型費用もその分コストが高いものとなる。
また、挿入口41の間口寸法や収納部42の奥行寸法等の設計がやや困難であり、特に挿入口41と当接部43から構成される挿入部を、一方でサーミスタ20(測定部位24)を挿入し易く他方で抜けでないように最適の寸法設定等を行うことが必要となるので、設計工数も増加する。
そこで、本発明者は、リアクトル自体が小型化・低背化されサーミスタの設置スペースが十分確保できない場合でも、組込み作業の安定化、金型費の削減及び設計工数の削減が可能な固定構造を種々検討した結果、図9に示すような本願発明の実施形態に係るボビン形状から成る固定構造を案出した。尚、本実施形態において被固定対象物としてのボビンのコイル仕切り部14a、14bに固定される測定体としてのサーミスタ20は、前述した図3に示したものと同様である。
そこで、図9に図3をも併せ参照して、本願発明の実施形態に係るリードを有するセンサ素子の固定構造について詳細に説明する。
即ち、本実施形態は、図3及び図9に示すように、センサ素子(サーミスタ素子21)及び該センサ素子から延びるリード22を有する測定体(サーミスタ20)を被固定対象物(ボビンのコイル仕切り部14a、14b)に固定する固定構造であって、センサ素子(サーミスタ素子21)から所定長のリード22aを含む部分が、リード22の硬さよりも硬い材料(樹脂チューブ23)により被覆され、当該被覆部分が、該部分から延びるリード22の側に折り返された測定部位24を測定体(サーミスタ20)に設け、被固定対象物(ボビンのコイル仕切り部14a、14b)を少なくとも第1(コイル仕切り部14a)及び第2(コイル仕切り部14b)の部材により構成し、該第1及び第2の部材により測定部位24が折り返し端部24a側から挿入される挿入口410と、挿入口410から挿入された測定部位24を収納する収納部420とを形成すると共に、第1(コイル仕切り部14a)又は第2(コイル仕切り部14b)の部材によりリード22が引っ張られたときに上記被覆部分の先端部23aが当接することにより抜け止めされる抜け止め部430を形成した固定構造において、収納部420を第1(コイル仕切り部14a)及び第2(コイル仕切り部14b)の部材間に斜めに形成された空間500により構成すると共に、抜け止め部430をその斜めに形成された空間500に対して下側に位置する第1(コイル仕切り部14a)又は第2(コイル仕切り部14b)の部材の一方(コイル仕切り部14a)に形成したことを特徴としている。また、抜け止め部430が、上記被覆部分の先端部23aが係入して当接する穴形状の係止部により構成したことを特徴とする。更に、当該係止部(430)が、挿入口410の下側の該挿入口410の近傍位置に形成されていることを特徴とする。
即ち、図9に示すように、本願発明の実施形態に係る固定構造では、被固定対象物であるボビンのコイル仕切り部14a、14bを第1の部材としてのコイル仕切り部14a及び第2の部材としてのコイル仕切り部14bにより構成し、これら第1及び第2の部材であるコイル仕切り部14a及びコイル仕切り部14b間に斜めに形成された空間500により収納部420を構成すると共に、抜け止め部430をその斜めに形成された空間500に対して下側に位置する第1の部材(コイル仕切り部14a)の方に形成している。そして、この抜け止め部430は上記被覆部分の先端部23aが係入して当接する穴形状の係止部により構成されており、当該係止部(430)が挿入口410の下側の近傍位置に形成されている。
図9を用いて詳細に述べる。コイル仕切り部14a及び14b間には、挿入口410、収納部420が設けられており、収納部420はコイル仕切り部14a及び14b間に斜めに形成された空間500により構成されている。一方、図10に示した比較例の固定構造における当接部43と異なり、本実施形態に係る固定構造では、上記斜めに形成された空間500に対して下側に位置するコイル仕切り部14a側に、比較例の当接部43の替わりに係止部430が設けられている。そして、上述した図10に示したのと同様の測定部位24が折り返し端部24a側から挿入口410に挿入され、収納部420に収納されている。本願発明の実施形態に係る固定構造では、係止部430は、リード22が引っ張られたことにより樹脂チューブ23の先端部23aと当接するだけではなく、樹脂チューブ23の先端部23aを少なくとも上下で挟み込んで係止する穴形状に形成されている。そして、リード22が引っ張られると樹脂チューブ23の先端部23aがコイル仕切り部14aの斜面に案内されて上昇し係止部430の穴内に嵌まり込むことで、測定部位24を抜け止めする構造となっている。
図9に示すように、本実施形態に係る固定構造では、低背型のリアクトルに適用されていることから、収納部420は横置きに近い状態、換言すれば、より水平に近い設定となっており、挿入口410は、コイル仕切り部14aの図示中央端部とコイル仕切り部14bの先端部(図示左端部)との間に形成されている。即ち、コイル仕切り部14aの図示中央端部の図示上側(上面側)が斜めに切り欠かれ、コイル仕切り部14bの図示下側(下面側)が斜めに切り欠かれており、これにより挿入口410が形成されている。後述するように、本実施形態に係る固定構造では、サーミスタ20(測定部位24)は樹脂チューブ23を下側に向けた状態で挿入口410から収納部420内に挿入されるが、この際、特に、コイル仕切り部14aの図示中央端部の図示上側(上面側)が斜めに切り欠かれて挿入口410が形成されていることから、下側に向いた樹脂チューブ23が、このコイル仕切り部14aの図示中央端部の図示上側(上面側)の斜面を滑るように案内されて収納部420内に挿入されるので、サーミスタ20(測定部位24)を挿入し易い構造となっている。また、コイル仕切り部14aの図示中央より右側部分は緩やかな斜面形状に形成され、特に、係止部430付近にはアールがつけられているので、樹脂チューブ23の先端部23aは、このアールにより案内されてスムーズに係止部430の穴内に嵌まり込むことができる。
このように、図9に示す本実施形態に係るボビン形状から成る固定構造では、リアクトル自体が小型化されサーミスタの設置スペースが十分確保できない場合でも、設定が大変容易である。リアクトル10が小型・低背型のものであり、ボビンにより形成される収納部420が水平に近い設定になってもサーミスタ20(測定部位24)をリアクトル10内の収納部420に挿入し易いので、組込み作業が容易である。また、水平に近い設定になっても、組込み作業における挿入時にサーミスタ20(測定部位24)をリアクトル10内の収納部420に最後まで確実に挿入することができたのか、上部から目視により確認することができる。
更に、リアクトル全体を組立てた後もサーミスタ20(測定部位24)がリアクトル10内の収納部420に入っているか、上部から目視により確認することができる。即ち、本実施形態に係る固定構造は、リアクトルを組立てた後もサーミスタ素子を目視することができる構造となっている。
更にまた、本実施形態に係る固定構造では、サーミスタ20(測定部位24)は樹脂チューブ23を下側に向けた状態で挿入口410から収納部420内に挿入され、下側に向いた樹脂チューブ23がコイル仕切り部14aの図示中央端部の図示上側(上面側)の斜面を滑って収納部420内に落下する時に「カチッ」と音がするので、音により、また挿入作業を行う作業者の手の感覚によってもサーミスタ20(測定部位24)を収納部420内に挿入できたことを確認することが可能である。尚、ここで述べる「カチッ」という音や手の感覚によってサーミスタ20(測定部位24)を収納部420内に挿入できたことを確認し易くするためには、リード22は、弾性を有する材料により形成するのが望ましい。これにより、挿入時には180°の角度、即ちヘアピン形状に折り返されて挿入される測定部位24の樹脂チューブ23がコイル仕切り部14aの図示中央端部の図示上側(上面側)の斜面から落下する時に、リード22の弾性により収納部420の底部側に向かって勢いよく開くので、樹脂チューブ23の先端部23aがコイル仕切り部14aの上述したアール部等に落下して衝突することで「カチッ」という音を確実に発することが可能となる。
このように、本実施形態に係る固定構造では、先ず、図6に示したのと同様に、樹脂チューブ23で被覆されたサーミスタ素子21及びリード22aの部分を、該チューブ23から延びるリード22の側に180°の角度、即ちヘアピン形状に折り返して測定部位24を形成する。そして、この測定部位24を樹脂チューブ23が下側に向いた状態で挿入口410から収納部420内に挿入する。
これにより、下側に向いた樹脂チューブ23が、このコイル仕切り部14aの図示中央端部の図示上側(上面側)の斜面を滑るように案内されて収納部420内に挿入されるので、サーミスタ20(測定部位24)を容易に挿入することができる。
更に、本実施形態に係る固定構造では、サーミスタ20(測定部位24)は樹脂チューブ23を下側に向けた状態で挿入口410から収納部420内に挿入され、下側に向いた樹脂チューブ23がコイル仕切り部14aの図示中央端部の図示上側(上面側)の斜面を滑って収納部420内に落下する時に「カチッ」と音がするので、音により、また挿入作業を行う作業者の手の感覚によってもサーミスタ20(測定部位24)を収納部420内に挿入できたことを確認することが可能である。
サーミスタ20(測定部位24)を収納部420内に挿入できたことを確認したら、続いて、リード22の末端側をリアクトル10の図示左上側に引っ張ることにより、樹脂チューブ23の先端部23aを引っ張り方向に戻して係止部430に係止させる。この時、樹脂チューブ23の先端部23aは、係止部430付近に形成されたアールにより案内されてスムーズに係止部430の穴内に嵌まり込むことが可能である。これにより、サーミスタ20を測温箇所であるリアクトルコイル11の略中央位置に対応して精度良く位置決めできる上に、測定部位24を収納部420内に確実に収納し、抜け止めを行うことができる。
更に、本実施形態に係るボビン形状から成る固定構造では、図9に示すように、コイル仕切り部14a、14bのそれぞれ図示右端側、左端側を切り欠いて収納部420と係止部430を同時に形成できるので、換言すれば、図10に示した比較例に係る固定構造とは異なり、下方向へ延びる爪形状に突設させた当接部を形成する必要がないため、金型は通常の型抜き方向(横方向)だけで済む。そのため、上下方向からの型抜きは不要となるので、下方向からのスライド機構も不要となり、金型の構成も複雑なものとならないので、金型費用もその分コストは増加しない。
また、係止部430によりサーミスタ20を測温箇所であるリアクトルコイル11の略中央位置に対応して位置決めでき、測定部位24を収納部420内に確実に収納できるので、挿入口410の間口寸法や収納部420の奥行寸法等の設計はラフで済むことから、設計工数も増加しない。
このように、本実施形態に係るボビン形状から成る固定構造によれば、リアクトル自体が小型化・低背化されサーミスタの設置スペースが十分確保できない場合でも、組込み作業の安定化、金型費削減及び設計工数削減が可能な固定構造とすることができる。
以上、本発明について実施の形態をもとに説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の要旨を逸脱しない範囲で種々変更することができる。
本発明は、測定体としてのサーミスタを被測定体としてのリアクトルに固定する構造について説明したが、これに限定されるものでは無く、例えば測定体として磁気素子等でも良く、被測定体としてトランス等、その他の電子部品にも広く適用可能である。
10 リアクトル、 11 リアクトルコイル、
13a、13b、14a、14b コイル仕切り部、
15a、15b ボビン、 17 リアクトルコア、 20 サーミスタ、
21 サーミスタ素子、 22、22a リード、 23 樹脂チューブ、
23a 先端部、 24 測定部位、 24a 折り返し端部、
31、41、410 挿入口、 32、42、420 収納部、
33、43 当接部、 430 抜け止め部(係止部)

Claims (5)

  1. センサ素子及び該素子から延びるリードを有する測定体を被固定対象物に固定する固定構造であって、
    前記測定体は、前記センサ素子から前記リードを含む所定長の部分が、前記リードの硬さよりも硬い被覆材により被覆され、当該被覆部分が、該部分から延びる前記リードの残余部分の側に折り返され、当該被覆部分、及び前記リードの残余部分のうち当該被覆部分と略同じ長さの部分とにより構成される測定部位を有し
    前記被固定対象物を少なくとも第1及び第2の部材により構成し、該第1及び第2の部材により前記測定部位が折り返し端部側から挿入される挿入口と、該挿入口から挿入された前記測定部位を収納する収納部とを形成すると共に、前記第1又は第2の部材により前記リードが引っ張られたときに前記被覆部分の先端部が当接することにより抜け止めされる抜け止め部を形成した固定構造において、
    前記収納部を前記第1及び第2の部材間に斜めに形成された空間により構成すると共に、前記抜け止め部を前記斜めに形成された空間に対して下側に位置する前記第1又は第2の部材の一方に形成したことを特徴とするリードを有するセンサ素子の固定構造。
  2. 前記測定部位は前記被覆部分が該部分から延びる前記リードに対して下側に向いた状態で前記挿入口から挿入されることを特徴とする請求項1に記載のリードを有するセンサ素子の固定構造。
  3. 前記抜け止め部が、前記被覆部分の先端部が係入して当接する穴形状の係止部により構成したことを特徴とする請求項1又は2の何れか一項に記載のリードを有するセンサ素子の固定構造。
  4. 前記係止部が、前記挿入口の下側の該挿入口の近傍位置に形成されていることを特徴とする請求項3に記載のリードを有するセンサ素子の固定構造。
  5. 前記リードが、弾性を有する材料により形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のリードを有するセンサ素子の固定構造。
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