JP4831937B2 - リチウムイオン二次電池用セパレータ及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用セパレータ及びリチウムイオン二次電池 Download PDF

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Description

本発明はリチウムのドープ・脱ドープにより起電力を得るリチウムイオン二次電池及びこれに用いるセパレータに関するものである。特に、高強度、高耐熱性でかつ過充電を防止する機能を有したセパレータの技術に関する。
コバルト酸リチウムに代表されるリチウム含有遷移金属酸化物を正極に用い、炭素系材料に代表されるリチウムのドープ・脱ドープ可能な材料を負極に用い、電解液に非水電解液を用いるリチウムイオン二次電池は他の二次電池に比べ高エネルギー密度を有するという特徴があり、小型化・軽量化が要求される携帯電話・ノートパソコンといった携帯電子機器の電源として広く普及している。このリチウムイオン二次電池に用いるセパレータはポリオレフィンからなる微多孔膜が用いられており、このポリオレフィン微多孔膜は十分な機械物性(突刺し強度・引張強度)を有しハンドリング性に優れたものである。
リチウムイオン二次電池の電解液は引火性であるため、この電池の実用化のためには安全性確保が重要な技術要素であった。セパレータであるポリオレフィン微多孔膜も、単に正負極を電子的絶縁する隔離膜の機能だけではなく、安全性確保のための一つの要素となっており、特許文献記載1記載のいわゆるシャットダウン機能を有している。
セパレータという観点からリチウムイオン二次電池の安全性確保の技術を見た場合、上記ポリオレフィン微多孔膜とは別の概念で特許文献2にあるようなゲル電解質膜セパレータの技術が提案されている。この系のセパレータはポリフッ化ビニリデンに代表されるような電解液に膨潤しこれを保持する有機高分子からなる材料を用いるもので、その高い電解液保持性から電解液蒸発や漏れを防止することで安全性確保に寄与すると言われている。また、上記のような安全性改善に加えて電極との接着も可能なことから電池外装を従来の金属缶からアルミラミネートフィルムパックへ移行させることも可能であると言われている。
ただしこの系のセパレータは薄膜化していった場合に機械物性不十分で、また寸法安定性の観点でも問題があり、ハンドリング性の観点から実用化が難しいものであった。そこで何らか補強が必要であることが指摘されており、不織布補強(特許文献3等)・織物(クロス)補強(特許文献4、5等)・多孔膜補強(特許文献6等)等の補強技術が提案されている。
上記の補強技術の中で、特許文献6に記載されているようなポリオレフィン微多孔膜補強はゲル電解質膜の特徴である液保持性や電極との接着性と従来のセパレータであるポリオレフィン微多孔膜の特徴である高い機械物性及びシャットダウン機能を両立させることができる。このため安全性を確保した上でフィルム外装が可能となり、このセパレータはフィルム外装リチウムイオン二次電池用セパレータとして実用化されている。
別途、不織布や織物といった繊維より構成される網目状支持基材による補強の場合、リチウムイオン二次電池の過充電を防止することが可能となる技術が特許文献7で提案されている。この技術では、基材及び電解液に膨潤しこれを保持する有機高分子層のモロホロジーをコントロールすることで、過充電時に負極上に析出する金属リチウムによってリチウムイオン二次電池の過充電が防止できる。
日本国特許第2642206号公報 米国特許第5296318号明細書 特開2000−315523号公報 特開2000−117585号公報 特開2001−319635号公報 特開2001−84985号公報 国際公開番号WO01/67536号公報
リチウムイオン二次電池は年々高エネルギー密度化されている。近年では更なる高エネルギー密度化を狙った新たな活物質が提案され(例えば、正極ではニッケル酸リチウム、負極ではケイ素系・スズ系化合物)、実用化のための検討が積極的に為されているのが現状である。また別途、電気自動車や分散型電源等の用途としての大型リチウムイオン二次電池の開発も積極的に為されている。高エネルギー密度化及び大型化を実現する上でリチウムイオン二次電池の一つの課題は安全性確保である。
リチウムイオン二次電池の危険なケースの一つとして、内部発熱によりセパレータが溶融し、正負極が接触することである。(以下、この現象をメルトダウンという)この場合、正極と負極が発熱を伴う激しい反応を起こし、電池は破裂・発火の危険に曝される。特許文献1記載のシャットダウン機能はこのような現象を未然に防ぐものであった。ただし、これはセパレータの部分溶融による孔の閉塞を作動原理にしていることから、逆に言えばメルトダウンを起こす可能性があることを示している。すなわち、この技術ではメルトダウンする前にシャットダウン機能により電池の温度上昇を抑える必要があり、この兼ね合いが重要な技術要素となっている。
リチウムイオン二次電池の高エネルギー密度化・大型化の流れを考えた場合、異常時における電池の発熱量は次第に大きくなると予想される。このような場合、シャットダウン機能が有効に機能する前にメルトダウンを起こすことも十分に想定され、逆に電池は危険な状態となることも考えられる。すなわち、リチウムイオン二次電池の高エネルギー密度化・大型化が次第に達成されていくにつれてシャットダウン機能を有するセパレータでは電池の安全性を十分に確保することが困難になると考えられ、逆に熱的に十分な寸法安定性を有するセパレータの方が好ましいと考えることもできる。
ただし単に耐熱性が高いだけでは電池が異常に曝されたときの発熱を抑えるすべがないので最終的には破裂・発火に至ることになる。セパレータに異常時の発熱を抑える機能がない場合は、電子回路等の別の安全を確保するための素子に大きな負荷がかかり、安全性を確保することが困難になるかもしくは安全性確保のためのコストが大きなものとなってしまう。このような理由もあり、従来提案されてきた耐熱性の材料からなるセパレータ(ポリイミド・アラミドの多孔膜等)は実用化していない。
リチウムイオン二次電池が危険となる異常時で特に安全性確保が困難なものは過充電である。リチウムイオン二次電池は過充電の進行に従い熱的な安定性が低下することが指摘されており、通常の充電範囲を超えて充電を行い続けると容易に破裂・発火に至る。
特許文献7にはこの過充電を防止するセパレータの技術が提案されている。この技術におけるセパレータの構成は、網目状基材により補強されたポリフッ化ビニリデンのような電解液に膨潤しこれを保持する有機高分子からなる多孔膜である。このセパレータでは過充電時の発熱を抑える機能があるので、耐熱性材料(例えばアラミド・ポリフェニレンスルフィド等)からなる網目状基材を用いればかなりリチウムイオン二次電池の安全性確保に有効なセパレータが得られる。
しかし、上記のような網目状基材で補強されたゲル電解質セパレータは薄膜化が困難であるという課題を有している。現状のポリオレフィン微多孔膜の膜厚が25μm程度であるので、エネルギー密度という観点に立てばこの程度の膜厚でなければ実用的ではない。網目状基材は不織布や織物といった形態が考えられるが、薄膜化のためには非常に細い繊維が必要でありかつ加工技術も限定される。そのため、現状の技術レベルを踏まえれば過充電を防止する機能を有するセパレータが得られる構成は自ずと限定される。
特許文献7には薄膜化を達成した過充電防止機能を有するセパレータの例が提示されている。しかし、突刺し強度等の機械物性が従来のポリオレフィン微多孔膜に及ばず正負極間の電子的絶縁といったセパレータ本来の機能に関する信頼性が低いものであった。
特許文献7で例示されている網目状基材は短繊維より構成された不織布系である。短繊維より構成される基材より織物のような長繊維より形成される基材による補強の方が繊維間の結着が律速にならないため高い機械物性が期待できる。過充電防止機能が確認されていない例で機械物性の提示はないが、特許文献4及び5に織物による補強が提案されている。これら文献は単繊維を織った織物補強の記載である。厚み25μm程度でこのような形態のセパレータを得ようとした場合、かなり細い単繊維を用いて織る必要があり、単繊維の物性面から考えてハンドリング的に現実的とは考え難い。
このように、リチウムイオン二次電池の高容量化・大型化に対応した安全性確保及び電子的絶縁という観点で信頼性の高いセパレータは未だ得られていないのが現状である。そこで本発明は、従来のポリオレフィン微多孔膜に匹敵する機械物性及び高い熱的寸法安定性を有しかつ過充電を防止する機能を有する薄膜化可能なセパレータを提供することを目的とする。
本発明者らが上記の目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、膜厚10〜30μmのガラスクロスを基材として用いることで高い機械物性・熱的寸法安定性及び過充電防止機能を両立させ得ることを見出し本発明に至った。
すなわち本発明は、膜厚10〜30μmのガラスクロスを基材とし、該基材の表裏に電解液に膨潤しこれを保持する有機高分子からなる層が電解液を担持した状態もしくは担持していない状態で一体化されており、膜厚が15〜35μmであることを特徴とするリチウムイオン二次電池用セパレータを提供する。さらに本発明は上記リチウムイオン二次電池用セパレータの発明に加え以下のリチウムイオン二次電池用セパレータも提供する。
1.該基材が開繊処理を施したガラスクロスであることを特徴とする上記発明記載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。
2.該有機高分子からなる層が多孔質層であることを特徴とする上記発明または1記載いずれかに記載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。
3.該有機高分子層からなる層が電解液を担持していないことを特徴とする2記載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。
4.該有機高分子がポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン共重合体またはポリフッ化ビニリデンを主体としたものであることを特徴とする上記発明または1〜3いずれかに記載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。
また本発明は、セパレータが膜厚10〜30μmのガラスクロスを基材とし、該基材の表裏に電解液に膨潤しこれを保持する有機高分子からなる層が電解液を担持した状態もしくは担持していない状態で一体化されており、セパレータの膜厚が15〜35μmであることを特徴とするリチウムイオン二次電池を提供する。さらに本発明は上記リチウムイオン二次電池の発明に加え以下のリチウムイオン二次電池も提供する。
1.該基材が開繊処理を施したガラスクロスであることを特徴とする上記発明記載のリチウムイオン二次電池。
2.該有機高分子からなる層が多孔質層であることを特徴とする上記発明または1いずれかに記載のリチウムイオン二次電池。
3.該有機高分子からなる層が電解液を担持していないことを特徴とする2記載のリチウムイオン二次電池。
4.有機高分子がポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン共重合体またはポリフッ化ビニリデンを主体としたものであることを特徴とする上記発明または1〜3いずれかに記載のリチウムイオン二次電池。
本発明のセパレータは従来のポリオレフィン微多孔膜と比較して、同等以上の機械物性及びイオン透過性を有し、熱的寸法安定性に格段に優れ、ポリオレフィン微多孔膜にはない過充電防止機能を有することから、ポリオレフィン微多孔膜と同等以上のハンドリング性を有し、格段にリチウムイオン二次電池の安全性を高めるものである。また、従来提案されてきた過充電防止機能を有するセパレータに比べ薄膜化が容易で薄膜化した際にも格段に高い機械物性を有することから、本発明のセパレータは信頼性の高いものである。
すなわち本発明によれば、機械物性、熱的寸法安定性、電解液保持性及び電極との接着性に優れた高信頼性のセパレータでありかつ過充電時の安全性確保に有効なセパレータを提供することが可能となる。また、本発明のセパレータはイオン透過性にも優れ十分な放電特性を有する。
「セパレータ」
本発明のセパレータは、膜厚10〜30μmのガラスクロスを基材とし、該基材の表裏に電解液に膨潤しこれを保持する有機高分子からなる層が電解液を担持した状態もしくは担持していない状態で一体化されており、膜厚が15〜35μmであることを特徴とするリチウムイオン二次電池用セパレータである。本発明のセパレータの模式図を図1に示す。本発明のセパレータにおいて、膜厚が15μm以下となると電子的な絶縁を確保することが困難となり、35μm以上となるとエネルギー密度の観点から好ましくないだけでなくセパレータ間のイオン移動における抵抗が増大し放電特性の低下が顕著となり好ましくない。セパレータの膜厚としてさらに好ましくは15〜25μmである。このようなセパレータ膜厚を得るためには基材のガラスクロスの膜厚は10〜30μmであることが好ましい。以下、本発明の内容について説明する。
<基材>
本発明のセパレータに用いる基材はガラスクロスであり、その膜厚は10〜30μm好ましくは15〜25μm、さらに好ましくは15〜20μmである。このようなガラスクロスについて以下説明する。
ガラスクロスに用いるガラスの材質としては、特に制限されないが、例えばEガラス、Cガラス、Sガラス、Dガラス、Hガラス、クオーツガラス等が挙げられ、いずれも実施可能である。この中で特にEガラスが汎用的である。
ガラスクロスは一般にガラス単繊維を複数束ね撚りをかけたガラスヤーンや撚りをかけずに引き揃えたガラスローピングを織機にかけて製造される。本発明に用いるような薄物クロスの場合は一般にガラスヤーンが用いられるが、ガラスローピングを用いても実施可能である。
ガラスクロスを構成するガラスヤーンは単繊維径と番手(tex:1000m当たりの重さ)で決定される。本発明に用いられるガラスクロスを構成するガラスヤーンとしては単繊維径5μm以下、5.6tex以下が好適である。繊維径及び番手がこれ以上どあると本発明で必要な薄物ガラスクロスが得られない。ここで、縦横でガラスヤーンの単繊維径及び番手は必ずしも等しくする必要はなく、ガラスヤーンを構成する単繊維径は複数の種類が混合されていてもよい。
ガラスクロスの織り組織については特に限定されず、平織り・ななこ織り・綾織り等いずれのガラスクロスも適用可能である。この中で特に平織りが一般的である。
ガラスクロスの目開き(ガラスヤーンで囲まれた領域)1つの大きさは100000μm以下が好ましい。これより目開きが大きくなると有機高分子と複合化する最にピンホールを生じ、品位が十分なセパレータを作製することが困難となる。また、十分な放電性を確保するという観点からは2500μm以上が好適である。
ガラスクロスの表面開孔率(ガラスヤーンで囲まれた領域の総面積の割合)は5%以上が好適である。本発明の基材の場合、クロスを構成する繊維が複数のガラス単繊維からなるガラスヤーンであるので、ガラスヤーンの部分もガラス単繊維の隙間を通ってイオンは透過することが可能であり、著しく表面開孔率が低くてもイオン伝導性は得られる。それを踏まえても、1%以下となると十分なイオン伝導性が得られなく、さらに過充電防止機能の発現を著しく阻害し好ましくない。特に5〜20%の範囲が好適である。
本発明に用いるガラスクロス基材は前述した構造のものが好ましい。そのためにはガラスヤーンの密度は、用いるガラスヤーンの単繊維径及び番手によるが、縦横ともに概ね30〜120本/25mmの範囲が好ましく、特に50〜100本/25mmの範囲が好ましい。また、目付けは10〜30g/mの範囲が好適である。ここでガラスヤーンの密度は縦横が等しくなくてもよい。
ガラスクロスは一般にその製造工程で収束剤、糊剤をガラスヤーンに付着させる必要があり、これらが付着した状態のものを生クロスと呼んでいる。また収束剤、糊剤をヒートクリーニング処理し除去したものをヒートクリーニングクロスと呼んでおり、さらにヒートクリーニングクロスをシランカップリング剤等の表面処理剤にて処理されたものを処理クロスと呼んでいる。本発明には生クロス、ヒートクリーニングクロス、処理クロスいずれのクロスも好適に用いることが可能である。また、処理クロスでは公知の表面処理剤を用いることが可能である。
本発明に用いるガラスクロスは開繊処理を施したものが特に好適である。開繊処理とはガラスヤーンを構成する単繊維の収束を物理的にばらし平滑化する手法のことである。このような手法を採用することで本発明に好適な薄物ガラスクロスを容易に作製することができる。さらに開繊処理を施すことで単繊維間の収束がばらされるのでガラスヤーン中(単繊維間の隙間)でのイオン透過性が向上し、イオン伝導性が良好のセパレータを得ることが可能となる。ここで、開繊処理はガラスヤーン・ガラスクロス(生クロス・ヒートクリーニングクロス・処理クロス)といずれに状態で施しても構わない。
開繊処理の方法は従来提案されてきた公知の方法を好適に用いることが可能である。例えば、ウォータージェット、バイブロウォッシャー、超音波等によって処理する方法やワックス処理、オイリング処理による方法等が提示されている。また、開繊処理については横糸のみでなく縦糸も開繊処理が施される方が薄膜化の観点から好ましい。縦糸を顕著に開繊する方法としては水分を含むガラスクロスをシリンダー乾燥機で加熱処理する方法等が挙げられる。
上記ガラスクロス基材を用いて作製した本発明のセパレータにて過充電防止機能を良好に得ようとする場合には、基材の透気度(JIS P8117)は60秒/100cc以下が好ましく、さらに30秒/100cc以下が好ましく、さらに10秒/100cc以下が好ましく、さらに1秒/100ccが好ましい。
<有機高分子>
本発明のリチウムイオン二次電池用セパレータに用いる有機高分子は電解液に膨潤しこれを保持するものであれば好適に用いることが可能である。このような高分子として例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)及びこれらの高分子の共重合体が挙げられる。本発明にはこれらを単独で用いても2種類以上混合して用いても構わない。
この中でも耐久性・製膜性を考慮するとPVdF及びPVdF共重合体を挙げることができる。これらの中でも特にフッ化ビニリデン(VdF)、ヘキサフロロプロピレン(HFP)、クロロトリフロロエチレン(CTFE)の3元共重合体が電解液に対する膨潤性・保持性、耐熱性及び電極との接着性が優れ好適であり、この3元共重合体の好適な共重合組成としては、
VdF/HFP(a)/CTFE(b)
(a)=2〜8重量%
(b)=1〜6重量%
が挙げられる。また、該有機高分子の分子量は重量平均分子量(Mw)で100,000〜1000,000が好適で、特に200,000〜600,000が好適である。これらのPVdF系ポリマーは公知の方法で合成できる。一般的にはラジカル重合法により合成することができ、具体的には溶液重合・懸濁重合・乳化重合・バルク重合等の方法で作製される。
<セパレータ>
本発明のセパレータは、前述のガラスクロスを基材とし、該基材の表裏に前述の有機高分子からなる層が電解液を担持した状態もしくは担持していない状態で一体化されており、膜厚が15〜35μmであることを特徴とするリチウムイオン二次電池用セパレータである。
該有機高分子からなる層が電解液を担持した状態もしくは担持していない状態ともに本発明セパレータとして好適に用いることが可能である。電解液を担持していない形態の方がそのまま現在の電池製造工程に適用可能であるのでより好ましい。電解液を担持したものの場合、セパレータ自体をドライ雰囲気で取扱う必要があるので製造工程が煩雑になる。
また、該有機高分子からなる層は多孔質層である方が十分なイオン伝導性が得られるという観点から好ましい。また、電極との接着性もより良好となる。
該有機高分子からなる層を多孔質層とし電解液を担持していない状態とした場合は、多孔の程度は透気度(JIS P8117)で評定可能である。本発明のセパレータの場合、十分なイオン透過性を得るためには100秒/100cc以下が好ましく、さらに60秒/100cc以下が好ましい。
該有機高分子の付け量としては2〜15g/mの範囲が好ましい。有機高分子の付け量が2g/m以下となると十分な電解液保持性が得られない等不都合が生じ好ましくない。また、付け量が15g/m以上となると電池の放電特性等に悪影響を及ぼし好ましくない。
本発明ではガラスクロスを基材としていることが最大の特徴であり、このようなセパレータ厚みであっても高い機械物性(引張強度・突刺し強度)、熱的寸法安定性が実現される。これら物性値については引張強度は1.5kgf/cm以上が好ましく、2.5kgf/cm以上がさらに好ましく、3.0kgf/cmがさらに好ましい。突刺し強度は350g以上が好ましく、400g以上がさらに好ましく、500g以上がさらに好ましい。また熱的寸法安定性は150℃での熱収縮率が5%以下が好ましく、さらに1%以下が好ましい。具体的には膜厚が25μm程度であっても、引張強度が2.5kgf/cm以上、突き刺し強度が400g以上、150℃での熱収縮率が0%を実現することが可能である。
また、本構成のセパレータは特許文献7記載の過充電防止機能も有する。さらに本発明の構成のセパレータは、電解液に膨潤しこれを保持する有機高分子からなる層がガラスクロスの表裏に形成されているので、優れた電解液保持性と電極との接着性を有する。以上のような理由で、安全性確保等の観点から本発明のリチウムイオン二次電池用セパレータは非常に高信頼性のセパレータとなる。
本発明のリチウムイオン二次電池用セパレータはいかなる形態のリチウムイオン二次電池においても適用可能である。ただし上記のような長所を十分に生かすためには、より高エネルギー密度のリチウムイオン二次電池や大型リチウムイオン二次電池、フィルム外装リチウムイオン二次電池に適用するのがさらに好ましい。
<製造法>
本発明のリチウムイオン二次電池用セパレータはさまざまな方法で製造可能である。
第一の方法としては、ガラスクロスに有機高分子を溶媒に溶かして作製した溶液(ドープ)を塗布し、これを乾燥し溶媒を除去することで作製できる。この場合は、該有機高分子からなる層は電解液を担持せず、緻密なものとなる。電解液を担持した状態にする場合は、これを電解液に浸し含浸すればよい。
第二の方法としては、有機高分子と電解液を混合加熱溶解し、その溶融状態のドープをガラスクロスに塗布し、冷却固化させることで作製できる。また、ドープに揮発性の溶媒を添加し、これを乾燥させる方法もある。この場合は、該有機高分子からなる層は電解液を担持した状態となり、電解液の担持量に応じて多孔化される。
第三の方法としては、ガラスクロスに有機高分子を溶媒に溶かして作製した溶液(ドープ)を塗布後、溶媒を除去し得ることができる。この場合は、該有機高分子からなる層は電解液を担持せず、多孔化された状態となる。電解液を担持した状態にする場合は、これを電解液に浸し含浸すればよい。この方法の具体的な製造法としては例えば以下の方法が挙げられる。
(1)該有機高分子、それを溶解しかつ水に相溶する溶媒と相分離剤(ゲル化剤もしくは開孔剤)とを混合溶解し、その溶液状態のドープをガラスクロスに塗布し、ついで水系の凝固浴に浸漬し該有機高分子を凝固後、水洗・乾燥を行う方法。
(2)該有機高分子、それを溶解する揮発性溶媒と可塑剤とを混合溶解し、その溶液状態のドープをガラスクロスに塗布し、次いで乾燥し揮発性溶媒を除去後、可塑剤を溶解し該有機高分子を溶解しない揮発性溶剤で可塑剤を抽出後、乾燥を行なう方法。
(3)該有機高分子と可塑剤とを混合後、加熱することで可塑化溶融し、得られたドープをガラスクロスに塗布後、冷却し塗膜を固化し、可塑剤を溶解し該有機高分子を溶解しない揮発性溶剤で可塑剤を抽出後、乾燥を行なう方法。
上記3つの方法においてガラスクロスへドープを塗布する具体的な方法としては、たとえば支持体ガラスクロスをドープの中に浸漬した後に引き上げてバーやブレード等を使用して計量するディップ塗布方法、ダイや塗工ロールにより計量したドープを支持体に転写する転写式塗布方法といった公知の塗布方法などが好適に用いられる。この際、ドープをガラスクロスの表裏表面へ同時に塗布する方法を採用する方が好ましい。
塗布する際にガラスクロスが解けないようにする必要がある。このためには、シランカップリング剤で目止め処理した処理クロスを用いることが好適である。また、エッジの処理だけでも実施可能である。エッジのみ処理する場合はシランカップリング剤以外の適当な樹脂にて目止め処理することも可能である。
第三の方法にて、凝固浴に浸漬する方法を採用する場合は表裏両面から同時に凝固が起こるように凝固浴へ浸漬する方が好ましい。表裏両面から同時に凝固が起こるように浸漬することで、ガラスクロスの表裏に形成される有機高分子からなる多孔質層のモロホロジーをほぼ同一のものとすることができ、品位の良好なセパレータを製造することが可能となる。
「電池」
本発明のリチウムイオン二次電池は前述した本発明リチウムイオン二次電池用セパレータを用いることが特徴であり、他の構成は公知の技術を好適に用いることが可能である。以下、詳細に説明する。
<正極>
本発明のリチウムイオン二次電池の正極は一般に活物質とバインダー及び集電体とから構成される。
活物質としては、種々のリチウム含有遷移金属酸化物を挙げることができる。リチウム含有遷移金属酸化物としては、LiCoO2などのリチウム含有コバルト酸化物、LiNiO2などのリチウム含有ニッケル酸化物、LiMn24などのリチウム含有マンガン酸化物、リチウム含有ニッケルコバルト酸化物、リチウム含有非晶質五酸化バナジウムなどを挙げることができる。これらリチウム含有遷移金属酸化物は一部他の元素で置換して用いることも可能である。
バインダーとしてはPVdF;VdFとHFP、パーフロロメチルビニルーテル(PFMV)、テトラフロロエチレン(TFE)との二元共重合体;VdF/HFP/TFE、VdF/HFP/CTFEなどのPVdFを主成分とする三元共重合体樹脂;ポリテトラフロロエチレン、フッ素系ゴムなどのフッ素系樹脂や、スチレンーブタジエン共重合体、スチレンーアクリロニトリル共重合体、エチレンープロピレンーターポリマーなどの炭化水素系ポリマーやカルボキシメチルセルロース、ポリイミド樹脂などを用いることができるがこれに限定されるものではない。また、これらは単独で用いても、2種以上を混合して用いても構わない。
バインダーは電極中の電子伝導を阻害することなく活物質をつなぎ止められる範囲で添加される。具体的には活物質100重量部に対して3〜30重量部の範囲が好ましく、電池のエネルギー密度を考えると極力少ない方がよい。
集電体としては、酸化安定性の優れた材料が好適に用いられる。具体的には、アルミニウム、ステンレススチール、ニッケル、炭素などを挙げることができる。特に好適には、ホイル状のアルミニウムが用いられる。また、形状については、箔状、メッシュ状のものを用いることができる。
また、本発明の正極は、人造黒鉛、カーボンブラック(アセチレンブラック)、ニッケル粉末などを導電助材として含有しても構わない。導電助剤としてはカーボンブラックが特に好ましい。その添加量としては0〜10重量部の範囲が好ましい。
本発明の正極の製造法は特に限定されるものではなく公知の方法を用いることができる。例えば、活物質、バインダー、バインダーを溶解する揮発性溶媒を所定量混合溶解し、活物質のペーストを作製し、得られたペーストを集電体上に塗工後、揮発性溶媒を乾燥除去する方法で作製することが可能である。
<負極>
本発明リチウムイオン二次電池の負極は一般に活物質、バインダーと集電体から構成される。
活物質には炭素質材料、ケイ素系材料、スズ系材料等を挙げることができる。炭素質材料としては、ポリアクリロニトリル、フェノール樹脂、フェノールノボラック樹脂、セルロースなどの有機高分子化合物を焼結したもの、コークスやピッチを焼結したもの、人造黒鉛や天然黒鉛に代表される炭素質材料を挙げることができる。本発明のセパレータは高い機械物性と熱的寸法安定性及び過充電防止機能を有するので、容量が高いケイ素系やスズ系といった活物質を用いた場合に安全性の確保という観点から特に好適である。
バインダーについては前述の正極の場合と同様である。ただし、ケイ素系やスズ系といった活物質の場合はスパッタリングや蒸着といった方法を採用した場合にはバインダーの必要はない。
集電体としては、還元安定性の優れた材料が好適に用いられる。具体的には、金属銅、ステンレススチール、ニッケル、炭素などを挙げることができる。特に好適には、箔状およびメッシュ状の銅が用いられる。
また、本発明の負極は、人造黒鉛、カーボンブラック(アセチレンブラック)、ニッケル粉末などを導電助材として含有しても構わない。
本発明非水系二次電池の負極は正極同様に公知の方法で製造される。正極の項で記載した方法以外に、ケイ素系やスズ系の負極の場合は、溶融メッキ法、電気メッキ法、真空蒸着法、スパッタリング法といった方法もある。
<電解液>
本発明のリチウムイオン二次電池では非水溶媒にリチウム塩を溶解した非水系電解液を用いる。
具体的なリチウム塩としては、ホウ四弗化リチウムLiBF4、過塩素酸リチウムLiClO4、六弗化リン酸リチウムLiPF6、六弗化砒素リチウムLIAsF6、トリフロロスルフォン酸リチウムCF3SO3Li、リチウムパーフロロメチルスルフォニルイミドLiN(CF3SO22、リチウムパーフロロエチルスルフォニルイミドLiN(C25SO22及びリチウムビス(オキサレート)ボレイトLi[(OCO)B等を用いることができる。また、そのリチウム塩の濃度としては、0.2から2M(モル/l)の範囲が好適に用いられる。
また、これらリチウム塩を溶解する非水溶媒としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ビニレンカーボネート(VC)、メチルエチルカーボネート(EMC)、1,2-ジメトキシエタン(DME)、1,2-ジエトキシエタン(DEE)、γーブチロラクトン(γ−BL)、スルフォラン、アセトニトリル等の単独溶媒や、これら2種類以上を混合した混合溶媒も採用できる。特に、PC、EC、γ−BL、DMC、DEC、EMCおよびDMEから選ばれる少なくとも1種以上の溶媒が好適に用いられる。
<形状>
本発明のリチウムイオン二次電池の形状は一般的に用いられている円筒型、角型、ボタン型、フィルム外装型等いずれの形状においても実施可能である。円筒型や角型といった金属缶外装の場合はステンレス、アルミ等の金属缶が用いられる。また、フィルム外装の場合はアルミラミネートフィルムが用いられる。本発明のリチウムイオン二次電池の場合、セパレータに十分な電解液保持性及び電極との接着性があるためフィルム外装型が特に好適である。
本発明のリチウムイオン二次電池は過充電防止機能を有するため複数個のリチウムイオン二次電池を直列で接続したような組セルにおいて特に好適に用いられる。またセパレータの熱的寸法安定性が良好であるため、面積の大きい電池(例えばA4サイズ)とした場合にも特に有効である。
<製造法>
本発明のリチウムイオン二次電池は公知のリチウムイオン二次電池の製造法により好適に製造できる。すなわち、正極、セパレータ、負極を順次重ね合わせ、正極/セパレータ/負極という電池エレメントを作製する。これを外装に封入することで製造できる。電解液は外装封入前に注入しても封入後に注入しても構わない。本発明のセパレータの場合、電極との接着性に優れるのでアルミラミネートフィルム外装においても上記のような製造法で非水系二次電池を製造しても特に問題はないが、電極とセパレータの接着性をより強固なものとする場合は、電池エレメントを加圧処理や熱処理してもよい。この処理は電解液注入前でも注入後でもよい。また、外装封入後電解液を注入した後、加熱エージング処理することによっても接着性は強固なものとなる。この加熱エージングは充電前でも適当な充電深度まで充電した後でもよい。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。ただし、本発明の内容は以下の実施例に限定されるものではない。
<セパレータ>
参考例1
目付け17g/m、膜厚24μm、糸密度95/95(縦/横)本/25mmのガラスクロス(ユニチカファイバー製:品番E02E F 105B)を基材(透気度 JIS P8117:<0.1秒/100cc)として用いた。フッ化ビニリデン(VdF):ヘキサフロロプロピレン(HFP):クロロトリフロロエチレン(CTFE)=92.2:4.5:3.5(重量比)、重量平均分子量Mw=41万であるPVdF共重合体を12重量%になるようにN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)/トリプロピレン(TPG)=7/3(重量比)の混合溶媒に溶解し製膜用ドープを調整した。該ドープを該基材に塗布後、該混合溶媒濃度43重量%の水溶液に浸漬して凝固させ、次いで水洗・乾燥を行ってセパレータを作製した。このセパレータは膜厚30μm、目付け25g/m(PVdF共重合体付け量8g/m)であった。
このセパレータについて突刺し強度、引張強度、熱的寸法安定性、透気度の測定を実施した。これらの結果を表1に示す。
突刺し強度は11.3mmφの固定枠にセパレータをセットし、先端部半径0.5mmの針をシートの中央に垂直に突き立て、2mm/秒の一定速度で針を押し込むことで測定した。針が5mm移動する間でシートにかかっている最大荷重を突刺し強度とした。
引張強度は、テンシロンにより幅10mm、チャック間距離20mm、引張速度20mm/分で引張試験を行い測定した。測定はMD方向について実施した。破断に至るまでの最大強度を引張強度とした。
熱的寸法安定性は、セパレータをTD150mm×MD210mmに切り出し、これに張力をかけずに150℃にて30分熱処理することで測定した。熱処理後のTD方向、MD方向の長さを測定し(測定点はTD方向及びMD方向で中央部)、短くなった長さをもとの長さで割ることで熱収縮率を測定し、これを熱的寸法安定性の指標とした。
透気度はJIS P8117に従って測定を行い求めた。
[実施例2]
目付け17g/m、膜厚18μm、糸密度95/95(縦/横)本/25mmの開繊処理(横糸開繊)を施したガラスクロス(ユニチカグラスファイバー製:品番E02EF 105B ST:図2)を基材透気度 JIS P8117:<0.1秒/100cc)として用い、参考例1と同様にセパレータを作製した。このセパレータは膜厚24μm、目付け25g/m(PVdF共重合体付け量8g/m)であった。
このセパレータについて参考例1と同様の測定を行った。その結果を表1に表す。
[実施例3]
実施例2と同様の基材を用いた。PVdFにHFPを5モル%共重合したPVdF共重合体100重量部に対し、1M LiBF PC/EC(1/1重量比)の電解液を300重量部添加し、さらに溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を添加し混合溶解して、PVdF共重合体濃度12重量%の製膜用ドープを調整した。該ドープを該基材に塗布後、50℃にてTHFを乾燥除去することでセパレータを作製した。このセパレータの膜厚は25μm、目付けは53g/m(PVdF共重合体付け量9g/m)であった。
このセパレータについて参考例1と同様の測定を行った。その結果を表1に示す。ただし、透気度に関しては電解液が担持されているものなので測定は実施しなかった。
[実施例4]
実施例2と同様の基材を用いた。参考例1と同様のPVdF共重合体を用い、PVdF共重合体濃度が12重量%となるようにDMAcに溶解し、製膜用ドープを調整した。該ドープを該基材に塗布後、該DMAc濃度43重量%の水溶液に浸漬して凝固させ、次いで水洗・乾燥を行ってセパレータを作製した。このセパレータは膜厚20μm、目付け25g/m(PVdF共重合体付け量8g/m)であった。
このセパレータについて参考例1と同様の測定を行った。その結果を表1に示す。
[実施例5]
目付け14g/m、膜厚15μm、糸密度95/60(縦/横)本/25mmの開繊処理(縦横糸開繊)を施したガラスクロス(ユニチカグラスファイバー製:品番E02Z F 018 SK)を基材透気度 JIS P8117:<0.1秒/100cc)として用いた。参考例1で用いたPVdF共重合体を18重量%になるようにN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)/トリプロピレン(TPG)=7/3(重量比)の混合溶媒に溶解し製膜用ドープを調整した。該ドープを該基材に塗布後、該混合溶媒濃度43重量%の水溶液に浸漬して凝固させ、次いで水洗・乾燥を行ってセパレータを作製した。このセパレータは膜厚20μm、目付け20g/m(PVdF共重合体付け量6g/m)であった。
このセパレータについて参考例1と同様の測定を行った。その結果を表1に示す。
[比較例1]
繊度0.33dtexの配向結晶化させたポリエチレンテレフタレート短繊維に繊度0.22dtexのバインダー用PET短繊維を6/4の重量比でブレンドし、湿式抄造法により目付け12g/mで製膜し、180℃でカレンダーを施し、膜厚18μmの不織布状シートを得た。この不織布を基材として用い、参考例1と同様にセパレータを作製した。このセパレータは膜厚25μm、目付け20g/m(PVdF共重合体付け量8g/m)であった。
このセパレータについて参考例1と同様の測定を行った。その結果を表1に示す。
[比較例2]
繊度0.9dtexの結晶化させたm−アラミド短繊維を用い、乾式抄造法により目付け15g/mで製膜して、320℃でカレンダーを施し、膜厚28μmの不織布状シートを得た。この不織布を基材として用い、参考例1と同様にセパレータを作製した。このセパレータは膜厚35μm、目付け21g/m(PVdF共重合体付け量6g/m)であった。
このセパレータについて参考例1と同様の測定を行った。その結果を表1に示す。
[比較例3]
ポリプロピレン微多孔膜(セルガード社製:商品名セルガード#2400)について参考例1と同様の測定を行った。その結果を表1に示す。
[比較例4]
目付け15g/m、膜厚25μmのポリプロピレン微多孔膜(セルガード社製:商品名セルガード#2400)を基材として用い、参考例1と同様にセパレータを作製した。このセパレータは膜厚32μm、目付け21g/m(PVdF共重合体付け量6g/m)であった。
このセパレータについても参考例1と同様の測定を行った。その結果を表1に示す。
上記実施例〜5及び比較例1〜4より本発明のセパレータは機械物性(突刺し強度、引張強度)が従来の不織布補強ゲル電解質セパレータに比べ格段に優れ、ポリオレフィン微多孔膜と同等以上であることが分かる。また、熱的寸法安定性はポリオレフィン微多孔膜に比べ格段に優れ、不織布補強型ゲル電解質セパレータと同等以上であることが分かる。
参考例1、実施例2、5の比較からガラスクロスの開繊処理が薄膜化に有効であり、特に横糸のみならず縦糸も開繊処理することが有効であることが分かる。
<電池>
[実施例6]
「セパレータ」
実施例2で作製したセパレータを用いた。
「正極」
コバルト酸リチウム(LiCoO:日本化学工業製)粉末89.5重量部とアセチレンブラック(電気化学工業製)4.5重量部、PVdF(クレハ化学製)の乾燥重量が6重量部となるように、6重量%のPVdFのN−メチル−ピロリドン(NMP)溶液を用い、正極剤ペーストを作製した。得られたペーストを厚さ20μmのアルミ箔(住軽アルミ箔製)上に塗布乾燥後プレスし、厚さ101μmの正極を得た。この正極の電極層の重量は22mg/cmであった。
「負極」
負極活物質としてメゾフェーズカーボンマイクロビーズ(MCMB:大阪瓦斯化学)粉末87重量部とアセチレンブラック3重量部、PVdFの乾燥重量が10重量部となるように、6重量%のPVdFのNMP溶液を用い、負極剤ペーストを作製した。得られたペーストを厚さ18μmの銅箔(古河サーキットホイル製)上に塗布乾燥後プレスし、厚さ100μmの負極を得た。この負極の電極層の重量は11g/cmであった。
「セパレータ評価セルの作製」
ボタンセルにてセパレータの電池評価を行った。本評価で用いたボタンセルのサイズはCR2032である。ボタンセルの作製方法は以下の通り。
上記の正極は直径14mm、負極は直径15mm、参考例1で作製したセパレータは直径16mmの円に打ち抜いて用いた。正負極を、セパレータを介して接合させ電解液を含浸し、電池缶(ボタンセル:CR2032)に封入した。ここで用いた電解液は1M LiPF EC/EMC(3/7重量比)(キシダ化学製)である。
「電池評価」
セパレータの電池評価として、初回充放電特性、放電特性及び過充電特性の試験を実施した。
(1)初回充放電特性
充電は0.9mA、4.2Vの定電流・定電圧充電(電流値が20μAで充電終了)、放電は0.9mAの定電流放電(電圧が2.75Vで放電終了)、25℃にて充放電測定を実施した。初回の充放電曲線を図3に示す。初回放電容量は4.4mAh、初回クーロン効率は89%であった。
(2)放電特性
充電は0.9mA、4.2Vの定電流・定電圧充電(電流値が20μAで充電終了)という条件で実施した。放電は定電流放電にて実施し(電圧が2.75Vで放電終了)、電流値を0.9mA、2.25mA、4.5mA、6.7mA、9mA、11.2mA、13.5mAにてそれぞれ実施した。このとき0.9mAの放電で得られた放電容量を100%としてそれぞれの電流値での放電容量を示したものが図4である。
(3)過充電特性
充電電流4.5mAで10時間の過充電試験(見かけ上45mAh充電)を行った。そのときの電圧変化を図5に示す。電池電圧は4.5〜4.6V範囲で振動しながら定常となり、5V以上に至ることはなかった。過充電後の開回路電圧は4.45Vであり、放電可能で0.9mAで放電した結果5.5mAhの放電容量が得られた。なお、その後のセルは通常通り充放電可能であった。
[実施例7]
実施例5で作製したセパレータを用い、実施例6と同様のセルを作製して、放電特性の試験を行った結果、実施例6より良好な結果を示した。また、初回充放電試験及び過充電特性の試験は実施例6と同様の結果となった。
[比較例5]
ポリプロピレン製微多孔膜(セルガード社製:商品名セルガード#2400)を用いて実施例6と同様の評価セルを作製し、同様の電池評価を行った。初回充放電測定の結果、初回放電容量は4.4mAh、初回クーロン効率は89%であった。放電特性試験の結果は図4に示す。過充電特性試験時の電圧変化を図5に示す。過充電特性試験の結果、電圧は測定装置の電圧測定限界である10Vに達し、その後の放電は不能であった。
[比較例6]
比較例4で作製したセパレータを用いて過充電特性試験を行った。比較例6の結果同様(電圧変化は図5の比較例5と同様)、電圧は測定装置の電圧測定限界である10Vに達し、その後の放電は不能であった。
実施例6、7及び比較例5の結果から、本発明のセパレータはリチウムイオン二次電池に用いたとき従来のポリオレフィン微多孔膜と同様に充放電可能であり、放電特性も同等であることが分かる。また、本発明のセパレータはポリオレフィン微多孔膜系のセパレータにない過充電防止機能も有する。これは比較例6にて過充電防止機能が得られないことより、PVdFの反応等によるものでなく特許文献7記載の機構により発現している。
実施例6と実施例7の比較から縦糸にも開繊処理を施し薄膜化することで放電特性が向上することが分かる。
Figure 0004831937
本発明セパレータの構成を示す模式図(断面)。 本発明セパレータに適した基材の一例(実施例2で用いた基材)。(走査型電子顕微鏡にて観察) 本発明セパレータを用いた電池の初回充放電特性の代表例。 放電特性試験の結果。 過充電特性試験の結果。
符号の説明
1ガラスクロス基材
2有機高分子からなる多孔質層、
3ガラスクロス基材を構成するマルチフィラメント
4マルチフィラメントを構成する単繊維

Claims (8)

  1. 膜厚10〜30μmのガラスクロスを基材とし、
    該基材の表裏に電解液に膨潤しこれを保持する有機高分子からなる層が電解液を担持した状態もしくは担持していない状態で一体化されており、
    膜厚が15〜35μmであり、
    該基材が開繊処理を施したガラスクロスである
    ことを特徴とするリチウムイオン二次電池用セパレータ。
  2. 該有機高分子からなる層が多孔質層であることを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。
  3. 該有機高分子からなる層が電解液を担持していないことを特徴とする請求項2記載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。
  4. 該有機高分子がポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン共重合体またはポリフッ化ビニリデンを主体としたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。
  5. 前記基材の透気度(JIS P8117)が60秒/100cc以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。
  6. 前記ガラスクロスの目開き1つの大きさが100000μm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。
  7. 前記ガラスクロスの目付けが10〜30g/mであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用セパレータを用いたことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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