JP2004087228A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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西川 聡
Takahiro Omichi
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Abstract

【課題】捲回折れ曲げ型電池において、正極/セパレータ/負極と積層された電池エレメントの折れ曲げ部分での欠落した活物質粒子のプレス時の食い込みによる短絡を防止し、製品の歩留まりを向上させる。
【解決手段】電池エレメントにおいて、正極2及び負極5の活物質層が1枚の集電体上に形成され、折れ曲げ部分に相当する所には活物質層が存在しないように間隔6を空けて活物質層が部分形成されているような正極及び負極を用いる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はリチウムのドープ・脱ドープにより起電力を得るリチウムイオン二次電池に関し、特に過充電時の安全性が高いリチウムイオン二次電池の生産性向上の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
リチウム含有遷移金属酸化物を正極活物質に用い、リチウムのドープ・脱ドープ可能な材料を負極活物質に用い、電解液に非水系電解液を用いるリチウムイオン二次電池は他の二次電池に比べ高エネルギー密度を有するという特徴をもつ。この特徴は軽量化・小型化という携帯電子機器の要求に合っており、このためリチウムイオン二次電池は携帯電話・ノートパソコン等の携帯電子機器の電源として広く普及することとなった。
【0003】
リチウムイオン二次電池の最大の特徴は高エネルギー密度であるため、更なる高エネルギー密度化の研究・開発が活発に行われている。エネルギー密度向上のポイントとなるのは活物質である。現状一般的な活物質は、正極がコバルト酸リチウムであり、負極が黒鉛化された炭素材料である。この活物質系におけるエネルギー密度はほぼ限界に達していると言われていおり、これ以上の大幅なエネルギー密度向上が望めないという観点から新たな活物質の検討が活発になされ提案されている。例えば、正極はニッケル酸リチウムであり、負極はシリコン系、低温焼成炭素材料等である。
【0004】
高エネルギー密度化という観点で問題となってくるのは安全性であり、パフォーマンスに優れた活物質を用いただけでは実用的には問題がある。一般に安全性はエネルギー密度の向上に従い低下してくると言われ、リチウムイオン二次電池の場合、電解液が可燃性のため最悪の場合は発火という事態も否定できない。
【0005】
リチウムイオン二次電池の安全性確保で最大の課題となっているのは、過充電時の安全性確保である。本発明者らはこの課題に対しWO01/67536号明細書に記載したような方法を提案している。この方法は過充電時に負極表面析出するリチウム種を介して過充電を防止するものであり、この方法に好適なセパレータの構成も本発明者らは提案している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
WO01/67536号明細書にて本発明者らが提案しているリチウムイオン二次電池は過充電時の安全性という観点では著しい効果が得られるものの、プレス工程を有する捲回折り曲げ型でリチウムイオン二次電池を製造した場合に、不織布の目開きが大きい該セパレータを用いると折り曲げプレス時に欠落した活物質微粒子が大きい目開きを介して短絡してしまうことで短絡歩留まりが課題となる可能性があった。さらに、高容量負極活物質として期待されているシリコン系負極のように充放電時の体積膨張が大きい活物質系ではこの問題が顕著になる可能性がある。
【0007】
そこで本発明は、過充電時の安全性が確保できるWO01/67536号明細書記載のセパレータを用いたリチウムイオン二次電池を生産性高く提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らが上記の課題を解決する目的で検討した結果、WO01/67536号明細書記載のセパレータを用いた捲回折れ曲げ型電池において、正極/セパレータ/負極と積層された電池エレメントの折れ曲げ部分での欠落した活物質粒子のプレス時の食い込みが短絡の要因となっており、折れ曲げ部分の集電体への電極塗工を避けることで上記の課題が解決できることを見出し、本発明に至った。
【0009】
すなわち本発明は上記の課題を解決するために、リチウムのドープ・脱ドープ可能な材料を負極に用い、リチウム含有遷移金属酸化物を正極に用い、非水系電解液を用いるリチウムイオン二次電池において、
(1)該リチウムイオン二次電池の電池エレメントが帯状のセパレータを介してセパレータの一方の面に正極を設けさらに他方の面に負極を設け、さらに該正極と負極のセパレータに接する面と反対の面に夫々集電体が設けられた帯状の電池エレメントであって
(2)該電池エレメントを折り畳むかあるいは巻き回した形状で使用し、該電池エレメントの屈曲部には、電極を構成する電極活物質が正極・負極の少なくともいずれか一方で存在せず、
(3)セパレータが不織布を内包しており、電解液に膨潤しこれを保持する有機高分子からなる多孔膜であり、該不織布の平均膜厚が10〜30μm、目付け6〜20g/m、透気度(JIS P8117)10秒以下、25℃におけるマクミラン数10以下、マクミラン数×平均膜厚200μm以下であり、該セパレータが平均膜厚10〜35μm、目付け10〜25g/mであり、透気度(JIS P8117)60秒以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池を提供する。
【0010】
また、本発明は上記発明に加え、該電池エレメントにおいて、正極及び負極の活物質層が1枚の集電体上に形成されていることを特徴とする上記発明記載のリチウムイオン二次電池も提供する。さらに、該電池エレメントの屈曲部には、電極を構成する電極活物質が正極・負極両方で存在しないことを特徴とする上記発明記載のリチウムイオン二次電池も提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の内容を説明する。
【0012】
本発明のリチウムイオン二次電池は、正負極がセパレータを介してなる帯状の電池エレメントが折り畳まれた状態であって、正極がセパレータ一方の面に設けられ、もう一方の面に負極が設けられ、この途中でセパレータが途切れることなく連続しており、折り曲げ部分においては、電極活物質層が存在しないことを特徴とする。具体的には図1に示すような構成である。図1のような構成を採用することで、捲回型を採用しても、折れ曲げ部分の活物質粒子の欠落による短絡を回避することが可能となり、生産性よく電池を製造できる。
【0013】
また本発明においては図1のように、該電池エレメントにおいて、正極及び負極の活物質層が1枚の集電体上に形成され、折れ曲げ部分に相当する所には活物質層が存在しないように間隔を空けて活物質層が部分形成されているような正極及び負極を用いる方が好ましい。このような電極を正極・負極のいずれか一方で用いることで効果は得られるが、正極・負極両方で用いる方が好ましい。本発明において、必ずしも電極活物質層が1枚の集電体上に形成されている必要はなく、電極は折り曲げ部分で切れていて各々が独立であってもよい。ただし、図1に示した構成の方が一枚一枚の電極の位置合わせといった煩雑さがなく明らかに生産性は高い。また、集電体上に活物質層をパターン塗工した電極さえ用いれば従来のリチウムイオン二次電池の製造プロセスが適用できるという観点からも好ましい。
【0014】
該パターン塗工した電極において、活物質層の幅は電池のサイズに合わせて選ばれる。また、活物質層間の幅は捲回した際に最内にくる部分と最外にくる部分で当然異なり、最外の部分は電池の厚みで異なるが、これは好ましい範囲で調整される。ただし、短絡を回避する目的から活物質層を設けない部分の幅は概ね1mm以上は必要である。
【0015】
ただ、電池の短絡に最も影響するのは内側の折れ曲げ部分(特に最内部分)であるので、パターン塗工によって折れ曲げ部分すべてを活物質層未塗工にする必要はなく、短絡に影響を及ぼすような曲率である部分のみ活物質層未塗工とすれば十分に効果は得られる。上記の1mm以上は活物質層を設けない部分を作った場合のことであり、すべての折り曲げ部分において活物質層未塗工部分を1mm以上設置しなければならないという意味ではない。すなわち、本発明の概念は短絡防止のために折れ曲げ部分に活物質層未塗工部分を設置するというものであり、一部の短絡に影響しないような(活物質層から活物質が脱落しないような)曲率の折れ曲げ部分(例えば最外部分)に活物質層を塗工しても本発明の概念に含まれるものである。
【0016】
また、該電極は活物質層が集電体の両面に塗工されていても、片面に塗工されていても構わないが、集電体の使用量を削減できるという観点から両面塗工の方が好ましい。
【0017】
該パターン塗工された電極は、集電体へ電極剤スラリーをパターン塗工し、これを乾燥し、プレスすることで容易に作製できる。塗工方法はスリットダイ塗工やスクリーン塗工等公知の方法が好適に採用でき、パターンの形成はコーターのオンオフにより容易に得られる。
【0018】
プレスは連続生産を考えるとロールプレスが好適である。この際にパターン塗工しているので線圧制御でなくクリアランス制御を採用する必要がある。
【0019】
上記のようなパターン塗工されたことを省けば、電極を構成する材料等具体的に以下に示す公知のものが好適に用いられる。
【0020】
正極及び負極は一般に活物質と活物質を結着し電解液を保持するバインダーポリマー、集電体から構成される。また、電極の電導度の向上を目的に導電助剤を添加することも可能である。
【0021】
正極活物質にはLiCoO、LiMn及びLiNiOといったリチウム含有遷移金属酸化物が好適に用いられ、これらは混合して用いても構わない。また、負極活物質には、ポリアクリロニトリル、フェノール樹脂、フェノールノボラック樹脂、セルロースなどの有機高分子化合物を焼結したもの、コークス、ピッチを焼結したものや人造黒鉛、天然黒鉛に代表される炭素材料や珪素系材料、スズ系材料等が好適に用いられる。
【0022】
バインダーポリマーとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、PVdFとヘキサフロロプロピレン(HFP)やパーフロロメチルビニルエーテル(PFMV)及びテトラフロロエチレンとの共重合体などのPVdF共重合体樹脂、ポリテトラフロロエチレン、フッ素ゴムなどのフッ素樹脂やスチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体などの炭化水素系ポリマーや、カルボキシメチルセルロース、ポリイミド樹脂などを用いることができるがこれに限定されるものではない。また、これらは単独で用いても、2種類以上を混合しても用いても構わない。
【0023】
集電体については、正極は耐酸化性に優れた材料が用いられ、負極は耐還元性に優れた材料が用いられる。具体的には、正極集電体としてアルミニウム、ステンレススチールなどを挙げることができ、負極集電体としては銅、ニッケル、ステンレススチールを挙げることができる。また、形状については箔状、メッシュ状のものを用いることができる。特に、正極集電体としてはアルミニウム箔、負極集電体としては銅箔が好適に用いられる。
【0024】
導電助剤としては、カーボンブラック(アセチレンブラック)が好適に用いられるが、これに限定するものではない。
【0025】
活物質、バインダーポリマー、導電助剤の配合比は、活物質100重量部に対してバインダーポリマーは3〜30重量部の範囲が好ましく、導電助剤は0〜10重量部の範囲が好ましい。
【0026】
本発明に用いるセパレータは、不織布を内包し、電解液に膨潤しこれを保持する有機高分子からなる多孔膜であり、該不織布の平均膜厚が10〜30μm、目付け6〜20g/m、透気度(JIS P8117)10秒以下、25℃におけるマクミラン数10以下、マクミラン数×平均膜厚200μm以下であり、該セパレータが平均膜厚10〜35μm、目付け10〜25g/mであり、透気度(JIS P8117)60秒以下であることを特徴とする。このような構成のセパレータを用いることで、WO01/67536号明細書記載の過充電防止機能を好適に発現することができる。
【0027】
この過充電防止機能を発現させるのに重要な要素はセパレータのモロホロジーであり、透気度(JIS P8117)が指標になり、これが60秒以下であることが好ましい。さらに好ましくは30秒以下である。このような透気度(JIS P8117)を実現するためには、不織布は平均膜厚10〜30μm、目付け6〜20g/m、透気度(JIS P8117)10秒以下のものを用いることが好ましく、セパレータは平均膜厚15〜35μm、目付け10〜25g/mであることが好ましい。
【0028】
また、セパレータの平均膜厚は電池のエネルギー密度的に考えたとき薄い方がよく、このような観点からも35μm以下が好ましく、そのためには不織布の平均膜厚は30μm以下が好ましい。また、短絡を防止するという観点からセパレータが薄すぎるのは好ましくなく、15μm以上が好適であり、そのために不織布の平均膜厚は10μm以上が好ましい。
【0029】
十分な電池特性を得るという観点から、セパレータには十分なイオン透過性も必要である。このような観点から、不織布のマクミラン数は10以下であり、マクミラン数×平均膜厚は200μm以下が好ましい。
【0030】
該セパレータにおいて不織布を構成する材料は十分な耐酸化性及び耐還元性を有する材料であれば好適に用いることが可能である。このような材料として、ポリエステル、芳香族ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリオレフィン等が挙げられる。ここで、これらを単独で用いてもこれらを混合して用いても構わない。また、不織布を構成する繊維の平均繊維径は10μm以下が好ましい。
【0031】
該不織布は公知の方法により製造可能である。例えば、乾式法、スパンボンド法、ウォーターニードル法、スパンレース法、湿式抄造法、メルトブロー法等を挙げることができる。特に、均一で薄い不織布を得やすい湿式抄造法が好適である。
【0032】
本発明に用いる電解液に膨潤しこれを保持する有機高分子は限定されるものではないが、例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)、PVdF共重合体、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等を挙げることができ、これらを混合して用いることも可能である。この中でも特に、PVdFを主体とした有機高分子が製膜性、耐酸化還元性の観点から好適である。PVdFを主体とした有機高分子としては、ヘキサフロロプロピレン(HFP)、クロロトリフロロエチレン(CTFE)、パーフロロメチルビニルエーテル(PFMV)等の共重合体を挙げることができる。該共重合体の分子量としては重量平均分子量(Mw)で100,000〜1,000,000が好適である。共重合組成としては
VdF/HFP/CTFE
HFP=2〜8重量%
CTFE=1〜6重量%
が耐熱性・電極との接着性という観点から特に好適である。
【0033】
該セパレータの製造法は特に限定しないが、例えば、該有機高分子を有機溶剤に溶解したドープを不織布に含浸させ、これを凝固浴(ドープの溶剤と水の混合液)に浸し、水洗乾燥するといった湿式製膜法により製造することが可能である。このとき、ドープ中へポリマーに対して貧溶媒に相当する相分離剤を加たり凝固浴の組成を調整することでセパレータの有機高分子層のモロホロジーをコントロールすることが可能である。また、両面から同じ速度で凝固が起こるよう両面が凝固浴と接するように凝固浴に入れることでセパレータのモロホロジー制御を容易にすることが可能である。
【0034】
本発明のリチウムイオン二次電池には、一般的なリチウムイオン二次電池に用いる非水系溶媒にリチウム塩を溶解したものを用いられる。
【0035】
具体的な非水溶媒としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(EMC)、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,2−ジエトキシエタン(DEE)、γーブチロラクトン(γ−BL)、スルフォラン、アセトニトリル等を挙げることが出来る。前記非水溶媒は、単独で用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。特に、PC、EC、γ−BL、DMC、DEC、MECおよびDMEから選ばれる少なくとも1種以上の溶媒が好適に用いられる。
【0036】
この非水溶媒に溶解するリチウム塩としては、過塩素酸リチウム(LiClO)、六弗化リン酸リチウム(LiPF)、ホウ四弗化リチウム(LiBF)、六弗化砒素リチウム(LiAsF)、トリフロロスルフォン酸リチウム(CFSOLi)、リチウムパーフロロメチルスルフォニルイミド[LiN(CFSO]およびリチウムパーフロロエチルスルフォニルイミド[LiN(CSO]等が挙げられるが、これに限定されるものではない。また、これらを混合して用いても構わない。溶解するリチウム塩の濃度としては、0.2〜2M(モル/L)の範囲が好適に用いられる。
【0037】
本発明のリチウムイオン二次電池において、過充電防止機能を好適に得るためには、該過充電防止機能は過充電に負極上に析出するリチウム種を介して過充電を防止するという原理なので、上記のような構成以外に正極負極のバランスの重要である。すなわち、正極に含まれるリチウム量の方が負極にドープ可能なリチウム量より多くなるように設計する必要がある。正極中に含まれるリチウム量は正極活物質の組成と重量から計算することが可能であり、負極中にドープ可能なリチウム量は公知の電気化学測定による方法により求めることができる。
【0038】
本発明のリチウムイオン二次電池の外装は、フィルム外装及び金属缶外装ともに好適に用いられる。
【0039】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。ただし、本発明の内容は以下の実施例に限定されるものではない。
【0040】
[参考例1]
[セパレータの作製]
繊度0.33dtex(平均繊維径約5.5μm)の配向結晶化させたポリエチレンテレフタレート(PET)短繊維に繊度0.22dtex(平均繊維径約4.5μm)のバインダー用PET短繊維を6/4重量比でブレンドし、湿式抄造法により製膜して、170℃カレンダーロールをかけ不織布状シートを得た。
【0041】
VdF:HFP:CTFE=95.5:2.3:2.2(重量比)であるPVdF共重合体(Mw=400,000)を、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)と平均分子量400のポリプロピレングリコール(PPG−400)の6.5/3.5(重量比)混合溶媒に60℃で溶解し、共重合体濃度12重量%の製膜用ドープを調整した。
【0042】
得られたドープを上記作製した不織布状シートに含浸塗布後、得られた膜を溶媒濃度40重量%の水溶液に浸漬し、膜の凝固をおこなった。次いで水洗・乾燥をおこなうことでセパレータを得た。
【0043】
[不織布及びセパレータ特性評価]
「マクミラン数」
20mmφのSUS電極間に電解液を含浸させた不織布を挟み10kHzにおける交流インピーダンスを測定し、イオン伝導度を算出した。この値で、別途伝導度計にて測定された電解液のみのイオン伝導度を割ることでマクミラン数を求めた。ここで、測定温度は25℃とし、電解液は1M LiBF EC/PC(1/1wt.)とした。
【0044】
「突刺し強度」
11.3mmφの固定枠にセパレータをセットし、先端部半径0.5mmの針を該シートの中央に垂直に突き立て、50mm/分の一定速度で針を押し込み、該シートに穴が開いた時の針にかかっている力を突刺し強度とした。
【0045】
「不織布及びセパレータの特性」
上記作製した不織布は、膜厚17.3μm、目付け10.3g/m、透気度(JIS P8117)<0.1秒、マクミラン数4.3、マクミラン数×平均膜厚=74.4μmであった。またセパレータは、膜厚22.8μm、目付け15.4g/m、透気度(JIS P8117)11.2秒、突刺し強度96gであった。
【0046】
[参考例2]
[電極の作製]
「正極」
コバルト酸リチウム(LiCoO:日本化学工業株式会社製)粉末89.5重量部とアセチレンブラック4.5重量部、PVdFの乾燥重量が6重量部となるように、6重量%のPVdFのN−メチル−ピロリドン(NMP)溶液を用い、正極剤ペーストを作製した。得られたペーストを厚さ20μmのアルミ箔上に5mmの間隔で活物質を塗工しない部分を設けて3cm間隔で該ペーストをパターン塗工(幅5cm)し、乾燥後プレスして正極を作製した。この正極の活物質層塗工部分のリチウム含有量は5.4mAh/cmであった。
【0047】
「負極」
負極活物質としてメゾフェーズカーボンマイクロビーズ(MCMB:大阪瓦斯化学)粉末87重量部とアセチレンブラック3重量部、PVdFの乾燥重量が10重量部となるように、6重量%のPVdFのNMP溶液を用い、負極剤ペーストを作製した。得られたペーストを厚さ18μmの銅箔上に3mmの間隔で活物質を塗工しない部分を設けて3.2cm間隔で該ペーストをパターン塗工(幅5.2cm)し、乾燥後プレスし負極を作製した。この負極の活物質塗工部分のリチウムドープ可能な量は2.6mAh/cmであった。
【0048】
[参考例3]
[電極の作製]
「正極」
コバルト酸リチウム(LiCoO:日本化学工業株式会社製)粉末89.5重量部とアセチレンブラック4.5重量部、PVdFの乾燥重量が6重量部となるように、6重量%のPVdFのN−メチル−ピロリドン(NMP)溶液を用い、正極剤ペーストを作製した。得られたペーストを厚さ20μmのアルミ箔上に塗工(幅5cm)し、乾燥後プレスして正極を作製した。この正極の活物質層塗工部分のリチウム含有量は5.4mAh/cmであった。
【0049】
「負極」
負極活物質としてメゾフェーズカーボンマイクロビーズ(MCMB:大阪瓦斯化学)粉末87重量部とアセチレンブラック3重量部、PVdFの乾燥重量が10重量部となるように、6重量%のPVdFのNMP溶液を用い、負極剤ペーストを作製した。得られたペーストを厚さ18μmの銅箔上に塗工(幅5.2cm)し、乾燥後プレスし負極を作製した。この負極の活物質塗工部分のリチウムドープ可能な量は2.6mAh/cmであった。
【0050】
[実施例1]
参考例1で作製したセパレータを介して参考例2で作製した負極と参考例3で作製した正極を積層させた。正極及び負極へタブを溶接し、これを負極活物質層未塗工部分が折り目になるようにして捲回し電池エレメント(設定容量620mAh)を作製した。該電池エレメントをアルミラミネートパックへ挿入した。
【0051】
上記のような電解液注入前の電池を50個作製し、500kgの荷重をかけ、テスターを用い絶縁抵抗を測定したところすべて20MΩ(テスターの測定限界)以上の絶縁抵抗を示し、短絡は確認できなかった。
【0052】
これに1M LiBF EC/DEC(1/1重量比)の電解液を注入しリチウムイオン二次電池を作製した。このリチウムイオン二次電池を充放電したところいずれの電池もほぼ設定容量が得られた。
【0053】
[実施例2]
参考例2で作製した正極と参考例3で作製した負極を用いた以外は実施例1と同様の検討を行った。その結果、短絡は確認されず、いずれの電池もほぼ設定容量が得られた。
【0054】
[実施例3]
参考例2で作製した正負極を用いて実施例1と同様の検討を行った。その結果、短絡は確認されず、いずれの電池もほぼ設定容量が得られた。
【0055】
[比較例]
参考例3で作製した正負極を用いて実施例1と同様の検討を行った。その結果、20MΩ以上の絶縁抵抗を示した電池エレメントは50個中35個しかなく、15個は短絡の傾向を示した。
【0056】
その後、すべての電池エレメントに1M LiBF EC/DEC(1/1重量比)の電解液を注入しリチウムイオン二次電池を作製した。充放電の結果、絶縁抵抗が20MΩ以下のものは充放電不能であった。また、20MΩ以上の絶縁抵抗を示した35個の電池エレメントのうち33個は問題なく充放電可能であったが、2個は充放電途中で充電不能となった。
【0057】
【発明の効果】
以上詳述してきたように、過充電防止機能を有するセパレータを用いたリチウムイオン二次電池において、活物質層をパターン塗工している電極を用いることで短絡歩留まりを大幅に改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明リチウムイオン二次電池の構成概念図。
【符号の説明】
1…正極集電体
2…正極活物質層
3…セパレータ
4…負極集電体
5…負極活物質層
6…活物質層未塗工部分で捲回したとき折れ目になる

Claims (3)

  1. リチウムのドープ・脱ドープ可能な材料を負極に用い、リチウム含有遷移金属酸化物を正極活物質として正極に用い、非水系電解液を電解液として用いるリチウムイオン二次電池において、
    (1)該リチウムイオン二次電池の電池エレメントが帯状のセパレータを介してセパレータの一方の面に正極を設けさらに他方の面に負極を設け、さらに該正極と負極のセパレータに接する面と反対の面に夫々集電体が設けられた帯状の電池エレメントであって、
    (2)該電池エレメントを折り畳むかあるいは巻き回した形状で使用し、該電池エレメントの屈曲部には、電極を構成する電極活物質が正極・負極の少なくともいずれか一方で存在せず、
    (3)該セパレータは不織布を内包しており、電解液に膨潤し該電解液を保持する有機高分子からなる多孔膜であり、該不織布の平均膜厚が10〜30μm、目付け6〜20g/m、透気度(JIS P8117)10秒以下、25℃におけるマクミラン数10以下、マクミラン数×平均膜厚200μm以下であり、該セパレータの平均膜厚が10〜35μm、目付け10〜25g/mであり、透気度(JIS P8117)60秒以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  2. 該電池エレメントにおいて、正極及び負極の活物質が1枚の集電体上に形成されていることを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン二次電池。
  3. 該電池エレメントの屈曲部には、電極を構成する電極活物質が正極・負極両方で存在しないことを特徴とする請求項1または2記載のリチウムイオン二次電池。
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