JP4830722B2 - エキシマランプ - Google Patents

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Description

本発明は、液晶パネル基板、半導体ウエハ、磁気ディスク基板、光ディスク基板等のように、ガラス,半導体,樹脂,セラミックス,金属等や、それらの複合された基板表面に紫外光を照射して、洗浄,エッチング等を行う基板処理に使用されるエキシマランプに関する。
エキシマランプより照射されるエキシマ光を用いて主に液晶基板、半導体表面の洗浄が行われている。従来のランプ構造は誘電体からなる外管および誘電体からなる内管を有した2重管型の放電容器を備えた構造が一般的である。図8(a)に2重管型構造のエキシマランプの断面図を示す。外管61の外表面側と内管62の内表面側にそれぞれ外部電極71、内部電極72を備え、エキシマ生成ガスが放電容器内に封入されており、放電容器の外側から高電圧を印加することによって、放電空間にエキシマ放電をつくりだす仕組みになっている。外部電極71は例えば金網などの導電性材料よりなる網状の電極であり、内部電極72は例えばアルミニウム板よりなる。一対の電極間には外管61と内管62という2つの誘電体部材が介在している。
液晶基板などワークの大型化が進んでおり、当該処理装置は小型のバッチ処理方式からスキャン方式、すなわち、棒状のエキシマランプの下にワークを通過させる方式に変わってきている。基板の大型化に応じてエキシマランプおよびエキシマランプ装置は長尺化し最近では全長が2000mmを超える要求が出てきている。
前述したエキシマランプが長尺化した場合、エキシマ生成ガスを封入し、電極間のギャップを維持する誘電体容器が自重で変形し(撓み)、電極間距離が不均一になって照度分布特性が悪化する問題が発生する。この問題を解決するため、放電容器内部に支持部材を設けたエキシマランプが知られている。
図8(b)は内部に円板の鍔状の支持部材80を複数設けたエキシマランプの一例である。これら支持部材80は放電容器60と同じ成分で構成される。一般的にはエキシマランプの放電容器60は紫外線を透過させる誘電体材料としてシリカガラスで構成される。支持部材80を放電容器60と同じ成分で構成する理由は、内管62を構成するシリカガラスを変形させたり、内管62に支持部材80を溶融接合させたりして製作することが容易であるためである。
この支持部材によって、エキシマランプが長尺化しても内管62が垂れ下がることがなくなり、安定な放電が得られ照度分布が均一化するようになっている。
特開2005−100934号公報 特開2006−12554号公報
しかしながら、エキシマランプの長尺化が進むにつれて内管62の撓みは大きくなるため、支持部材80は図8(b)のごとく1箇所以上設けられるが、ランプ製作工程の都合により支持部材80と放電容器60の間には隙間が生じる。たとえば製作手順で説明すると、内管62に支持部材80を形成して、外管61に内管62を挿入して端部を溶着し放電容器60を製作するが、このとき支持部材80の最大径が外管61の内径より小さくないと支持部材80が外管61の内面に当ってしまい、外管61と内管62とを組み合わせることができない。したがって外管61と支持部材80との間には適当な隙間があるが、エキシマランプの輸送時に内管62が振動するため、支持部材80と外管61が相互接触することによって擦れあい、外管61の内面に傷が生じてしまう。
一方、エキシマランプは点灯によって放電容器内面に紫外線歪が蓄積していく。この紫外線歪の蓄積やランプの点灯による熱膨張によりエキシマランプの外管61の内面に生じた傷部に応力集中し、やがて破壊強度を超えるとランプが割れてしまうという問題があった。
そこで本発明が解決しようとする課題は、液晶パネル基板、半導体ウエハ、磁気ディスク基板、光ディスク基板等が大型化しても、紫外光を照射して、洗浄,エッチング等を行う基板処理に好適に対応できると共に、ランプの長寿命化を実現できる、エキシマランプの構造を提供することである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、誘電体部材からなる放電容器にエキシマ生成ガスが封入され、該放電容器の端部において気密に封止された内部電極と該放電容器の外面に配置された外部電極を備え、該内部電極は、少なくとも該外部電極との間で放電を行う部位の周囲が誘電体からなる内管によって覆われてなるエキシマランプにおいて、前記内管から前記放電容器に向けて延在する誘電体からなる支持部材を有し、該支持部材と前記放電容器とが接触する、該支持部材または前記放電容器のの部位に、緩衝材を具備するとともに、前記緩衝材は、窒化ホウ素あるいは窒化ホウ素を主成分とするものであることを特徴とするものである
また、請求項2に記載の発明は、誘電体部材からなる角型の放電容器にエキシマ生成ガスが封入され、該放電容器の外面に一対の外部電極が形成されてなるエキシマランプにおいて、前記放電容器の内部には一方の壁面から他方の壁面に向けて延在する誘電体からなる支持部材を有し、該支持部材の前記放電容器の内面と接触する部位に緩衝材を具備するとともに、前記緩衝材は、窒化ホウ素あるいは窒化ホウ素を主成分とするものであることを特徴とするものである
請求項3に記載の発明は、前記緩衝材は、窒化ホウ素あるいは窒化ホウ素を主成分とするものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエキシマランプとするものである。
請求項4に記載の発明は、前記窒化ホウ素は少なくとも一部が六方晶系結晶からなることを特徴とする請求項3に記載のエキシマランプとするものである。
本発明の請求項1に記載の発明によれば、誘電体からなる放電容器にエキシマ生成ガスが封入され、一対の電極が備わり、該一対の電極間には二つの誘電体部材が介在してなり、該一対の電極に高電圧が印加されて放電するエキシマランプにおいて、一方の誘電体部材には他方の誘電体部材に向けて延在する誘電体からなる支持部材を有し、該支持部材と該他方の誘電体部材とが接触する、該支持部材または該他方の誘電体部材の部位に、緩衝材を具備したので、エキシマランプを構成する誘電体部材同士の相互接触がなくなるので、誘電体部材に傷が生じることがなく、寿命末期までランプが破損することがない。
また、本発明の請求項2に記載の発明によれば、放電容器の端部において気密に封止された内部電極と該放電容器の外面に配置された外部電極を備え、該内部電極は、少なくとも該外部電極との間で放電を行う部位の周囲が誘電体からなる内管によって覆われてなり、該内管から該放電容器に向けて延在する誘電体からなる支持部材を有するものである請求項1に記載のエキシマランプである場合には、誘電体からなる支持部材と放電容器との相互接触がなくなるので、放電容器内面に傷が生じることがなく、寿命末期までランプが破損することがない。
請求項3の発明によれば、緩衝材が窒化ホウ素または窒化ホウ素を主成分とするものであるので、緩衝材と誘電体部材が接触しても、誘電体部材に傷が生じることがなく、寿命末期までランプが破損することがないエキシマランプを実現することができる。
そして、請求項4に記載の発明によれば、窒化ホウ素の少なくとも一部が六方晶系結晶からなることで、特に潤滑性、耐摩耗性に優れた緩衝材となる。
まず、エキシマランプの支持部材に窒化ホウ素あるいは窒化ホウ素を主成分とする膜を緩衝材として備えた実施形態について図面を用いて説明する。図1は本発明に係るエキシマランプの実施形態の一例を示す構成図である。
このエキシマランプ10は、放電容器1の端部において気密に封止された内部電極5と放電容器1の外面に配置された外部電極6とを備え、放電容器1内にエキシマ生成ガス7を封入している。内部電極5は、外部電極6との間で放電を行う部位の周囲が誘電体からなる内管2によって覆われている。一対の電極の内部電極5と外部電極6の間には放電容器1と内管2という2つの誘電体部材を介在する。
放電容器1は全長2000mm、外径18.5mm肉厚1mmの誘電体である合成シリカガラスでできており、その構成から外管ともよばれる。内管2は全長1900mm、外径4mm肉厚0.8mmの誘電体である合成シリカガラスでできており、支持部材3によって支持されている。支持部材3の外周には、緩衝材4が形成されている。内管2の内部にはタングステン製のコイル状内部電極5が配置されており、端部にはモリブデン製の金属箔体5A、5Bで保持されるとともに気密を保ったまま外部に電気的な導通がされている。放電容器1の外周には、金属製の網状電極6が配置されている。放電容器1の内部にはエキシマ生成ガスであるキセノンガスが約60kPa封入されている。PSは電源であり、内部電極5、外部電極6に高電圧を印加する。
次に窒化ホウ素あるいは窒化ホウ素を主成分とする膜を備えた支持部材3について詳しく説明する。図2は本発明のエキシマランプの支持部材3の付近の拡大図である。図2(a)は支持部材3を含む領域の放電容器1の部分断面図であり、図2(b)は図2(a)のA−A´断面図を示す。内管2は外径16mm肉厚1mmの円盤状の支持部材3によって放電容器1内に撓みが少なくなるように支持されている。支持部材3は放電容器1と同じ合成シリカガラスでできており、内管2の表面に溶着され機械的に強固に接合されている。支持部材3は内管2の撓みを少なくし電気的、光学的にほぼ中心軸上に配置された状態と変わらない程度に数箇所配置されている。支持部材3の外周には、緩衝材4すなわち窒化ホウ素あるいは窒化ホウ素を主成分とする膜が1〜10μmの厚さで形成されている。
次に緩衝材4である窒化ホウ素あるいは窒化ホウ素を主成分とする膜をつける手順について説明する。窒化ホウ素にはダイヤモンド構造の立方晶系構造とグラファイト構造の六方晶系構造が知られている。いずれも硬く耐熱性が高い材料であるが、グラファイト構造を有する六方晶系の窒化ホウ素は潤滑性、耐摩耗性に優れる。
本発明においては、少なくとも六方晶系結晶が含まれる窒化ホウ素の粉末を水または適切な溶剤に懸濁させる。この懸濁液を支持部材3の外周付近すなわち放電容器1である外管と接触する支持部材の部位に塗布し、溶剤を乾燥させる。次に塗布部位を500℃に加熱し膜状に固着させる。
上記説明において窒化ホウ素の粉末は純粋な六方晶系結晶を用いたが、窒化ホウ素結晶はその製造条件により立方晶系結晶を含む場合がある。この場合、窒化ホウ素の潤滑性・耐摩耗性が得られる範囲であれば、立方晶系結晶が混ざっていてもなんら問題はない。さらに窒化ホウ素に窒化珪素や窒化アルミニウムを添加すると窒化ホウ素の潤滑性、耐摩耗性、耐熱性の特性をもたせたまま成型体の機械的強度を増すことができる。
また窒化ホウ素の懸濁液には、カルシウム、マグネシウム、1ジルコニウムなどアルカリ土類金属酸化物を添加するとシリカガラスとの結着性がよくなり膜がはがれにくくなる。
次に図1の構成の本発明のエキシマランプと、支持部材はあるが緩衝材のない従来のエキシマランプの破壊強度の比較データについて説明する。
シリカガラス製の管の内面に生じた傷を計測し、ランプの割れ特性と直接結びつけることは難しい。ガラスの表面には無数の細かい傷があるが、そのいずれが割れの起点となっているかは判断がむずかしい。そこでシリカガラス表面の傷について表面粗さ計を用いて以下のような詳細な調査を行った。まず、シリカガラス製の原管表面の傷の深さについて調査した。シリカガラス製の原管というのは、ランプの放電容器に使用するシリカガラス製の原材料管のことをいう。シリカガラス製の原管には深さ0.01μm程度の傷が多数存在していた。
次に、従来のエキシマランプを製作し、輸送振動試験を行い放電容器と支持部材の直接接触、こすれによって傷を発生させた。この傷が発生した放電容器を放電容器内面傷管と呼称する。放電容器内面傷管に生じる傷は、深さが約1μm以上、幅が約100μm以上であり、シリカガラス製の原管にもともとついている傷は深さ0.01μm程度で大きな差があることが判明した。なお、本調査で行った輸送振動試験とは以下のようなものである。
長尺のエキシマランプを包装箱に収容し、これを大型振動試験装置に搭載して以下の条件で振動させた。
周波数範囲:10~150Hz
振動加速度:7.4m/s2
スイープ :20分対数掃引方式
方向 :3方向
振動時間 :1時間
なお、振動試験は実際の輸送状態を模したものであり、実際に輸送を行っても良い。本調査において実際の輸送をおこなった試料(陸送約600km)と振動試験装置にかけたものを比較した結果、実際の輸送をおこなったものと振動試験を行ったものは傷の発生、および防止効果について同等の結果を得た。
次にシリカガラス原管と放電容器内面傷管の機械的強度を圧縮試験機に搭載して調査した。まず、シリカガラス製の管を全長300mmにカットし、両端をVブロックで支持し、中央部をV型圧縮子で荷重をかける。このときV型圧縮子があたる箇所の内面には大きな引張り応力がかかる。放電容器内面傷管の場合には、V型圧縮子が内面傷の外表面側に配置されるように位置決めし、各々シリカガラスが破壊する荷重を計測した。
その結果、シリカガラス原管は約25〜35kgfの荷重で破壊し、放電容器内面傷管は約10kgfの荷重で破壊することが判明した。さらに本発明に係る実施形態で説明した窒化ホウ素の膜を緩衝材として備えたエキシマランプを従来のエキシマランプと同様な輸送振動試験にかけたところ傷の発生はなかった。さらに前述と同様な手法で破壊荷重を比較調査したところ、約25〜35kgfであり、シリカガラス原管とほぼ同じ機械的強度を維持していることが判明した。以上によって本発明に係る緩衝材が傷の発生防止に対して抜群の効果があることが判明した。
次に本発明の緩衝材を備えたエキシマランプと従来の緩衝材のないエキシマランプの、点灯時間と破壊強度について図3を用いて説明する。図3の横軸はエキシマランプの点灯時間、縦軸は上記説明した破壊強度である。曲線Aは本発明に係るエキシマランプの点灯時間ごとの破壊強度計測結果をプロット(○印)し、近似曲線を描いたものである。曲線Bは従来のエキシマランプの点灯時間ごとの破壊強度計測結果をプロット(△印)し、近似曲線を描いたものである。エキシマランプの点灯動作によって、放電容器を構成するシリカガラスは短波長の放射光によって内面に歪が蓄積していく。この歪は、圧縮試験機にかけたとき内面の引っ張り応力を助長する作用があるため、点灯時間を重ねるとシリカガラスの破壊強度は低下していく。
従来のエキシマランプの場合には初期破壊強度から次第に低下してゆき、曲線Bの延長線は約2000時間を越えた付近で0kgfとクロスする。このことはランプがわずかな力で破壊することを意味する。本発明に係るエキシマランプは、エキシマランプの点灯によって発生する内面歪の量については、従来のエキシマランプとかわらない。そのため曲線Aの傾きは曲線Bの傾きによく似ている。しかしながら、3000時間をこえても従来のエキシマランプより高い破壊強度を示している。以上の解析結果から本発明に係るエキシマランプは長寿命で割れにくいランプを実現することができる。
次に支持部材の一部が窒化ホウ素からなるリングである実施形態について図面を用いて説明する。図4は本発明のエキシマランプの支持部材付近の拡大図である。図4(a)は支持部材31を含む領域の放電容器1の部分断面図であり、図4(b)は図4(a)のB−B´断面図を示す。放電容器1、内管2については図2の実施形態と同様である。内管を支持する支持部材31の外周は段つき加工がなされた2つの部材からなる。まず、支持部材31aが内管に溶接された後、緩衝材41である窒化ホウ素リングが外周にあわせて装着される。次に支持部材31bを重ねて内管に溶接する。このような構成にすれば容易に緩衝材41を支持部材31と放電容器1の相互接触箇所へ配置することができる。また、窒化ホウ素リングの作用効果においても図2の実施形態と同等であることが確認された。
次に外管の内面に窒化ホウ素の膜を形成した実施形態について図面を用いて説明する。
図5は本発明のエキシマランプの支持部材付近の拡大図である。図5(a)は支持部材3を含む領域の放電容器1の部分断面図であり、図5(b)は図5(a)のC−C´断面図を示す。放電容器1の内面の支持部材3と相互接触する箇所にあらかじめ窒化ホウ素の膜42を塗布したものである。この場合も窒化ホウ素膜の作用効果については図2の実施形態と同等であることが確認された。
次に角型ランプの支持部材に窒化ホウ素の膜を緩衝材として形成した実施形態について図面を用いて説明する。
図6は本発明のエキシマランプとして、放電容器にシリカガラス製の角型管を利用してエキシマランプを構成した事例である。図6(a)は支持部材23を含む領域の角型の放電容器21の部分断面図であり、図6(b)は図6(a)のD−D´断面図を示す。放電容器21の内部には支持部材23が配置され、支持部材23と放電容器21の接触部には窒化ホウ素の膜が緩衝材24として塗布されている。放電容器21の内部にはエキシマ生成ガス7が封入され、放電容器21の外面に外部電極25と外部電極26が形成されこの電極間に高周波電源PSが接続されている。外部電極25、26は網状に加工した電極を放電容器21に貼り付けたものを例示したが、例えば、外部電極の一方はニッケル金属膜、外部電極の他方はITO膜であったり、メッシュ状に形成した金属蒸着膜やパンチングメタル、エキスパンドメタルなどが採用されうる。外部電極25、26の間には放電容器21の2つの誘電体壁が介在する。
断面形状が角型のシリカガラス管は円筒管よりも耐圧が低い特性がある。このランプは内部に封入したエキシマ生成ガスが点灯動作によって膨張、圧縮する際(図6(b)の破線)に特に長辺方向に歪が生じる。ランプの製作時にも放電容器内のガスを排気するときに大気圧がかかるため断面形状によっては排気作業時に破壊してしまうことがある。そこで、24のような支持部材を形成し長辺方向の変形を抑えることでランプの割れを抑制することができるが、この場合も支持部材24と放電容器21の内面で相互接触がおこり放電容器21内面に傷が発生する。傷がついた放電容器21はランプの点灯とともに内面に歪が蓄積し、破壊荷重に至ったところでランプが割れる作用は、上述した例と同じようである。
図6の実施形態において、角型ランプの支持部材23を入れる手順について説明する。
図7は角型管21と支持部材23の斜視図である。支持部材23は直径5mmの合成シリカガラス製の円柱体で、下部に窒化ホウ素の膜24が形成されている(図中の(1))。これをピンセットなどを用いて角型管の所定の位置に置き、外部から火炎バーナー50によって放電容器21の外周部を溶融させ、支持部材23のシリカガラス面と接合・溶着させる(図中の(2))。
以上説明したとおり、本発明によるエキシマランプは上記窒化ホウ素の膜によってシリカガラス同士の相互接触がなくなるので、放電容器の内面に傷が生じることがない。寿命末期までランプが破損することがないエキシマランプを実現することができる。
このように、本発明によれば、支持部材を有し放電容器と支持部材とが擦れ合うエキシマランプはその形態を問わず確実に寿命特性を改善することができる。
以上、本発明の実施形態に係るエキシマランプについて詳細に説明したが、本願発明はここに記載の実施形態に限定されず、誘電体からなる放電容器にエキシマ生成ガスが封入され、一対の電極が備わり、一対の電極間に2つの誘電体部材が介在してなるエキシマランプに適用されるものであり、放電容器形状や電極配置など適宜変更が可能であることはいうまでもない。
本発明に係るエキシマランプの実施形態の一例を示す構成図を示す。 本発明のエキシマランプの支持部材付近の拡大図であり、図2(a)は支持部材を含む領域の放電容器の部分断面図であり、図2(b)は図2(a)のA−A´断面図を示す。 本発明と従来品の点灯時間と破壊強度の推移を表わす図を示す。 本発明のエキシマランプの支持部材付近の拡大図であり、図4(a)は支持部材を含む領域の放電容器の部分断面図であり、図4(b)は図4(a)のB−B´断面図を示す。 本発明のエキシマランプの支持部材付近の拡大図であり、図5(a)は支持部材を含む領域の放電容器の部分断面図であり、図5(b)は図5(a)のC−C´断面図を示す。 本発明のエキシマランプとして、放電容器にシリカガラス製の角型管を利用してエキシマランプを構成した事例を示し、図6(a)は支持部材を含む領域の角型の放電容器の部分断面図であり、図6(b)は図6(a)のD−D´断面図を示す。 図6の実施形態において、放電容器に支持部材をいれ、組み立てる手順を示す図を示す。 従来のエキシマランプの断面図を示す。
符号の説明
1 放電容器(外管)
2 内管
3 支持部材
4 緩衝材
5 内部電極
5A、5B 金属箔体
6 外部電極
7 エキシマ生成ガス
10 エキシマランプ
21 放電容器
23 支持部材
24 緩衝材
25 外部電極
26 外部電極
31 支持部材
41 緩衝材
42 緩衝材
60 放電容器
61 外管
62 内管
71 外部電極
72 内部電極
80 支持部材
PS 電源

Claims (3)

  1. 誘電体部材からなる放電容器にエキシマ生成ガスが封入され、該放電容器の端部において気密に封止された内部電極と該放電容器の外面に配置された外部電極を備え、該内部電極は、少なくとも該外部電極との間で放電を行う部位の周囲が誘電体からなる内管によって覆われてなるエキシマランプにおいて、
    前記内管から前記放電容器に向けて延在する誘電体からなる支持部材を有し、
    該支持部材と前記放電容器とが接触する、該支持部材または前記放電容器のの部位に、緩衝材を具備するとともに、
    前記緩衝材は、窒化ホウ素あるいは窒化ホウ素を主成分とするものである
    ことを特徴とするエキシマランプ。
  2. 誘電体部材からなる角型の放電容器にエキシマ生成ガスが封入され、該放電容器の外面に一対の外部電極が形成されてなるエキシマランプにおいて、
    前記放電容器の内部には一方の壁面から他方の壁面に向けて延在する誘電体からなる支持部材を有し、該支持部材の前記放電容器の内面と接触する部位に緩衝材を具備するとともに、
    前記緩衝材は、窒化ホウ素あるいは窒化ホウ素を主成分とするものである
    ことを特徴とするエキシマランプ。
  3. 前記窒化ホウ素は少なくとも一部が六方晶系結晶からなることを特徴とする請求項1または2に記載のエキシマランプ。
JP2006232652A 2006-08-29 2006-08-29 エキシマランプ Active JP4830722B2 (ja)

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