JP2010123323A - エキシマ放電ランプおよびエキシマ放電ランプの製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明の目的は、従来より長寿命となるエキシマ放電ランプおよび該エキシマ放電ランプの製造方法を提供することにある。
【解決手段】
第1の発明に係るエキシマ放電ランプは、放電空間を介して対向された一対の平板を具備する放電容器と、該一対の平板の外面に設けられた一対の外部電極と、該放電空間に封入された少なくとも希ガス及びハロゲンあるいはハロゲン化物からなる発光ガスと、からなるエキシマ放電ランプにおいて、該放電容器は、密閉された該放電空間が該一対の平板と該一対の平板を連接する側壁とで構成されると共に、該一対の平板と該側壁とがサファイア,YAG又は単結晶イットリアからなり、該放電空間を取り囲む該放電容器の内表面に存在する不純物が、少なくともケイ素,炭素,セリウムのいずれかを含む不純物であり、その量が0.6ng/cm2以下であることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
また、光化学反応の用途においては、被照射物が平坦な照射面を有する場合が多い、円管状のエキシマ放電ランプよりも、面照射できるエキシマ放電ランプの方が配光ムラを抑制できる点で好ましい。このため、エキシマ放電ランプには、面照射できるように放電容器に工夫が必要であった。
このような条件を満たすものとして、特許文献1に記載されるエキシマ放電ランプが従来知られていた。
従来に係るエキシマ放電ランプ100は、一対の円板状の平板からなる窓部材101と、一対の窓部材101の外面に設けられた一対の電極102と、該一対の窓部材101の間に配置された放電空間スペーサ109と、該窓部材101と該放電空間スペーサ109との間に設けられた封止部材105と、該窓部材101の周縁面に接すると共に該一対の窓部材101を挟持する一対の金具106と、該金具106と該放電空間スペーサ109とを連通する貫通孔に挿通されたボルト107と、該ボルト107の両端に設けられると共に一対の窓部材の外面を挟持する一対のナットと、により構成される。
この放電空間104には、発光ガスとして、例えばクリプトン(Kr)やキセノン(Xe)のような希ガスや、フッ素(F2)や塩素(Cl2)のようなハロゲンが封入される。
エキシマ放電ランプ100は、具備する窓部材が平板であることから、窓部材の外面から面照射することができ、この窓部材に対向する図示しない被照射物を好適に処理することができる。
この短寿命問題は、封止部材105の劣化による発光ガスの流出が原因であると推測される。具体的には、一対の電極間で生じた放電による熱は、封止部材105にまで伝熱され、高温になった封止部材105が劣化される。劣化した封止部材105は、放電空間104の気密性が保てなくなり、放電空間104に封入された発光ガスが外部に流出してしまうことで、短寿命問題が引き起こされたものと推測される。
短寿命問題を解決するため、封止部材105を用いずに放電空間104を構成することが考えられる。平板の窓部材101を構成する部材がサファイアのとき、サファイア同士を接合する技術が特許文献2および3に記載されている。本発明者は、この特許文献2および3に記載の技術を使って放電容器を構成することを試みた。
放電容器は、図7に示すように、3枚の直方体状の平板26,27,28で構成される。この3枚の平板26,27,28は、サファイア部材から例えば切り出すことにより作製することができる。3枚の平板26,27,28のうち、紙面中央に位置する平板27は、放電空間を構成する内表面28が形成されるように穴が設けられ、環状の側壁体に構成される。
本発明者は、該新規な放電容器で構成したエキシマ放電ランプの短寿命問題の原因について検討したところ、研磨剤に原因があると推測した。具体的には、3枚の平板を研磨するときに例えば二酸化ケイ素(SiO2),炭化ケイ素(SiC),ダイヤモンド(C)や酸化セリウム(CeO2)のような研磨剤を用いており、この研磨剤が放電空間を構成する内表面に残ってしまったことにあると考えられる。この研磨剤が放電空間に残っていると、ランプ点灯経過に伴って発光ガスのハロゲンあるいはハロゲン化物と反応して化合物を形成してしまい、エキシマ放電に寄与するハロゲンイオンの量が減少してしまうことで寿命低下が生じたものと推測される。
すなわち、特許文献2や特許文献3に記載の技術では、サファイア同士を接合して得られた一体物を、エキシマ放電ランプの放電容器に採用することなど考えられておらず、当然この放電容器では、研磨剤に起因する短寿命問題が生じることは従来知られていなかった。
第2の発明に係るエキシマ放電ランプの製造方法は、放電空間を介して対向された一対の平板を具備する放電容器と、該一対の平板の外面に設けられた一対の外部電極と、該放電空間に封入された少なくとも希ガス及びハロゲンあるいはハロゲン化物からなる発光ガスと、からなるエキシマ放電ランプの製造方法において、サファイア,YAG又は単結晶イットリアからなる一対の平板体と環状の側壁体の表面を研磨する工程を有し、該研磨する工程の後に、該一対の平板体の間に該側壁体を配置し、互いに研磨した面を押圧しながら加熱して接合する工程と、該接合により該一対の平板体と側壁体によって該放電空間が構成された該放電容器が得られ、該放電容器の該放電空間に連通する貫通孔から化学エッチング液を導入し、該放電容器の内表面を洗浄する工程と、を有することを特徴とする。
第2の発明に係るエキシマ放電ランプの製造方法は、上記特徴により、放電容器がハロゲンと反応性の低いサファイア,YAGまたは単結晶イットリアにより形成できることで、且つ、放電容器の内表面に存在する少なくともケイ素,炭素,セリウムのいずれかを含む不純物を化学エッチング液で溶解することができることで、従来より寿命を伸ばすことができる。
図1は、第1の実施例に係るエキシマ放電ランプ1を説明するための斜視図である。
図2は、図1のエキシマ放電ランプ1の長手方向に対して直交する断面図(図1のA−A断面図)である。
放電容器2の内部には、一対の平板21の対向する内表面25と、環状の側壁22の内表面25(図2における紙面左右の内表面25と、紙面奥と手前に位置する図示しない内表面25)とに囲まれた放電空間24が設けられる。放電容器2の内表面25には、少なくともケイ素(Si),炭素(C),セリウム(Ce)のいずれかを含む不純物の量が0.6ng/cm2以下になるように構成される。
なお、図1および図2においては、説明の都合上、一対の平板21と側壁22とを区別するために、放電容器2に点線を図示している。しかしながら、後述の製造方法で接合された放電容器2は、一対の平板21と側壁22との境界が分かるものではなく、図1および図2に示す点線は存在しない。
この筒体4は、その中心軸に延びる穴を有しており、この穴が放電空間24に連通する。
放電空間24には、この筒体4の穴を介して、発光ガスとして例えばアルゴン(Ar),クリプトン(Kr)やキセノン(Xe)のような希ガスと、例えばフッ素(F2),塩素(Cl2),臭素(Br2),ヨウ素(I2)のようなハロゲンあるいは六フッ化硫黄(SF6)のようなハロゲン化物とが封入される。筒体4の一端(図1における紙面手前側の端部)には圧接されることで封止部41が形成され、放電空間24の内部は気密に密閉される。
この外部電極31,32は、図1に示すように、平板21の長手方向に沿って伸びるように設けられる。また、一対の外部電極31,32は、図2に示すように、互いに電気的に接続されないように離隔され、一対の平板21と放電空間24を介して対向配置される。
放電容器2を構成するサファイア(単結晶アルミナAl2O3),YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)または単結晶イットリア(Y2O3)は、紫外線透過性を有することから、放電空間24で生じた紫外線は、放電容器2を透過する。放電容器2の一対の外面に設けた外部電極31,32は網状からなることから、その網目から紫外線が外部に放射される。
エキシマ放電は、一対の外部電極31,32間で好適に行なわれることから、一対の外部電極31,32が設けられた一対の平板21からは紫外線が好適に透過される。すなわち、第1の実施例に係るエキシマ放電ランプ1は、具備する平板21から紫外線が好適に透過される面光源として良好に機能し、該平板21に対向される不図示の被照射物を好適に処理することができる。
また、後述する製造方法において、放電容器2を形成する過程で研磨剤67が使用されるが、この研磨剤67には、少なくともケイ素(Si),炭素(C),セリウム(Ce)のいずれかが含まれており、これら元素はハロゲンあるいはハロゲン化物に対して反応性がとても高い。このため、第1の実施例に係るエキシマ放電ランプ1は、放電空間24を構成する放電容器2の内表面25に存在する少なくともケイ素(Si),炭素(C),セリウム(Ce)のいずれかを含む不純物の量が0.6ng/cm2以下になるように構成される。
このように、第1の実施例に係るエキシマ放電ランプ1は、放電容器2がハロゲンあるいはハロゲン化物と反応性の低いサファイア,YAGまたは単結晶イットリアで構成されることで、且つ、放電空間24の内表面25に存在する少なくともケイ素(Si),炭素(C),セリウム(Ce)のいずれかを含む不純物の量を極めて少量に構成されることで、初めて点灯させたときの初期光量に対して、相対強度が50%にまで低下するまでの時間(いわゆる寿命)を数十時間という長寿命にすることができる。
なお、図3には、図1および図2に示したものと同じものに同一の符号が付されている。
図3に記載の第2の実施例の説明として、第1の実施例と共通する部分の説明は省略し、相違する部分の説明について述べる。
このように、第2の実施例に係る一対の平板21を円板状に構成しても、面光源としての機能は発揮されるものであり、第1の実施例と同様の作用・効果を得ることができるものである。
図4(a)は、一対の平板体26,28と側壁体27とを治具61に固定したところを示す上面図である。図4(b)は、図4(b)で示した一対の平板体26,28と側壁体27とを研磨する工程を示した断面図(図4(a)のB−B断面図)である。図4(c)は、図4(b)で研磨後の一対の平板体26,28と側壁体27とを押圧しながら加熱する工程を示した斜視図である。図4(d)は、図4(c)で接合された放電容器2の内表面25を化学エッチング液69で洗浄する工程を示した斜視図である。
なお、図4には、図1,図2および図7に示したものと同じものに同一の符号が付されている。
1つの側壁体27は、図4(a)に示すように、例えば紙面手前側を研磨したい面としたときに、該研磨したい面が紙面手前側に位置するように支持台(図4(a)では不図示、図4(b)における符号63)上に配置させる。支持台(図4(a)では不図示、図4(b)における符号63)には、穴用治具631が設けられているので、側壁体27はその中央の穴に該穴用治具631が位置するように、支持台上に配置される。続いて2つの平板体26,28は、研磨したい面を紙面手前側に向いた状態で側壁体27の左右に配置される。2つの平板体26,28と1つの側壁体27とは、その外周を治具61と接着剤62によって覆われ、支持台(図4(a)では不図示、図4(b)における符号63)に固定される。
この研磨の工程においては、いわゆるグラィンディング(Grinding)、ラッピング(Rapping)、ポリッシング(Polishing)の3つの研磨工程を行なうため、各研磨工程で研磨台64と研磨剤67の粒径とが変更される。
まず、グラィンディングと呼ばれる研磨工程においては、研磨台64として鋼が用いられる。2つの平板体26,28と1つの側壁体27とは、その研磨台64に対向する面が、研磨台64が構成する凹凸や、研磨剤供給体66によって研磨したい面と研磨台64との間に供給された例えば二酸化ケイ素(SiO2),炭化ケイ素(SiC),ダイヤモンド(C)や酸化セリウム(CeO2)のような研磨剤67によって研磨される。次に、少なくとも1つの側壁体27は、研磨された面に対して反対側の面(図4(b)における紙面上側の面)が研磨される。
続いて、ラッピングと呼ばれる研磨工程においては、研磨台64として錫が用いられる。2つの平板体26,28と1つの側壁体27とは、その研磨台64に対向する面が、研磨台64が構成する凹凸や、研磨剤供給体66によって研磨したい面と研磨台64との間に供給された例えば二酸化ケイ素(SiO2),炭化ケイ素(SiC),ダイヤモンド(C)や酸化セリウム(CeO2)のような研磨剤67によって、再度研磨される。このとき用いられる研磨剤は、グラィンディングのときに用いた研磨剤よりも粒径が小さなものが採用される。次に、少なくとも1つの側壁体27は、研磨された面に対して反対側の面(図4(b)における紙面上側の面)が再度研磨される。
最後に、ポリッシングと呼ばれる研磨工程においては、研磨台64として樹脂が塗布されたアルミニウムが用いられる。2つの平板体26,28と1つの側壁体27とは、その研磨台64に対向する面が、研磨剤供給体66によって研磨したい面と研磨台64の樹脂との間に供給された例えば二酸化ケイ素(SiO2),炭化ケイ素(SiC),ダイヤモンド(C)や酸化セリウム(CeO2)のような研磨剤67によって、再度研磨される。このとき用いられる研磨剤は、ラッピングのときに用いて研磨剤よりも粒径が小さなものが採用される。次に、少なくとも1つの側壁体27は、研磨された面に対して反対側の面(図4(b)における紙面上側の面)を再度研磨される。
このように、2つの平板体26,28と1つの側壁体27とは、グラィンディング、ラッピング、ポリッシングの3つの研磨工程を経ることで、順次研磨剤67の粒径が小さくなり、その研磨面の平滑度を向上させることができる。
なお、側壁体27の穴には、支持台63に設けた穴用治具631が配置されることで、側壁体27の穴を構成する内表面25に研磨剤67が浸入することが抑制されるものの、側壁体27の内周面の形状が製造ばらつきによって完全に一致しないことから、研磨剤67の浸入を完全に防止できるものではない。
2つの平板体26,28と1つの側壁体27とは、積層された状態で、研磨した面が密接されるように、一対の平板体26,28の外面(図4(c)における一方の平板体26の紙面上方側の面と、図4(c)における他方の平板体28の紙面下側の面)から不図示の押圧手段68によって押圧される。
2つの平板体26,28と1つの側壁体27は、積層されると共に押圧された状態で、減圧され例えば1300〜1400℃で8〜15時間加熱される。
図4(c)の工程で得られた放電容器2は、その内周面に、図4(b)で示した研磨工程での研磨剤67が残留している。この研磨剤67は、ランプ点灯時のハロゲンイオンに対する反応性が高く、エキシマ放電ランプ1の寿命を低下させる原因となる。このため、図4(d)に示す洗浄工程で、放電容器2の内周面に残留した研磨剤67を溶解させて取り除く。
具体的には、放電容器2には、その内表面25で構成する放電空間24が形成され、放電容器2を構成する側壁22(接合前における側壁体27)には、該放電空間24に連通する貫通孔23が設けられる。
室温状態において、該貫通孔23から、フッ化水素,硫酸または硝酸の少なくとも1つからなる化学エッチング液69を導入し、放電空間24を該化学エッチング液69によって充填させる。この化学エッチング液69によって、研磨剤67を構成する例えば炭素(C),ケイ素(Si),セリウム(Ce)のいずれかを含む不純物が溶解されることで、放電容器2の内表面25が洗浄される。
このとき、放電容器2の内表面25に存在する少なくともケイ素(Si),炭素(C),セリウム(Ce)のいずれかを含む不純物の量を0.6ng/cm2以下にするためには、室温状態で、化学エッチング液69を長時間充填させて不純物を溶解させる必要がある。
短時間で不純物の量を0.6ng/cm2以下にするためには、放電容器2を例えば60℃の温水に漬け、放電容器2の内部に化学エッチング液69を充填させて、放電容器2の内表面25を洗浄することで実現できる。
該筒体4は、その中心軸に延びる穴を有しており、この穴が放電空間24に連通する。このため、放電空間24には、この筒体4の穴を介して発光ガスとして例えばアルゴン(Ar),クリプトン(Kr)やキセノン(Xe)のような希ガスと、例えばフッ素(F2),塩素(Cl2),臭素(Br2),ヨウ素(I2)のようなハロゲンあるいは六フッ化硫黄(SF6)のようなハロゲン化物とが封入される。筒体4の一端(図1における紙面手前側の端部)には圧接されることで封止部41が形成され、放電空間24の内部は気密に密閉される。
放電容器2の一対の対向する外面には、例えば銅をペースト状にしたものをプリント印刷により網状に塗布した後、放電容器2とともに該塗布したペースト状の銅を高温に加熱し、該ペースト状の銅を焼成することで、網状の外部電極31,32が設けられる。これにより、エキシマ放電ランプ1は完成される。
このうち、2つの平板体26,28と1つの側壁体27とが、研磨される工程と接合される工程により、放電空間24を構成する放電容器2をハロゲンあるいはハロゲン化物と反応性の低い部材だけで構成することができる。
また、得られた放電容器2の内表面25は、洗浄される工程によって、ハロゲンあるいはハロゲン化物と反応性の高い少なくともケイ素(Si),炭素(C),セリウム(Ce)のいずれかを含む不純物を取り除くことができる。
このような3つ工程を第3の実施例では含まれていることにより、製造されたエキシマ放電ランプ1は、放電容器2がハロゲンあるいはハロゲン化物と反応性の低いサファイア,YAGまたは単結晶イットリアで構成され、且つ、放電空間24の内表面25に存在する少なくともケイ素(Si),炭素(C),セリウム(Ce)のいずれかを含む不純物の量を極めて少量に構成されることになり、初めて点灯させたときの初期光量に対して、相対強度が50%にまで低下するまでの時間(いわゆる寿命)を数十時間という長寿命にすることができる。
放電容器2の貫通孔に設けた筒体4は、ニッケル(Ni)からなり、貫通孔に筒体4を接着させるロウ材5は、銀と銅との合金(Ag−Cu合金)からなる。
実験に用いたエキシマ放電ランプ1の数値を示すと、放電容器2の幅(図1における紙面左右方向の長さ)が4cmで、放電容器2の奥行き(図1における紙面奥と手前方向の長さ)が6cmで、放電容器2の高さ(図1における紙面上下方向の長さ)が1cmである。また、放電空間24を構成する内表面25の面積は、40cm2であり、放電空間24の体積は9cm3である。
各エキシマ放電ランプ1の放電容器2は、洗浄工程において化学エッチング液を充填しておく時間に長短を付けることにより、放電容器2の内表面25に存在する少なくともケイ素(Si),炭素(C),セリウム(Ce)のいずれかを含む不純物の量を互いに異なるようにした。
その結果を示したのが図5に示すグラフである。図5に示すグラフの横軸は、初めて点灯されたときの所期光量に対して相対強度が50%に低下するまでの時間を示し、縦軸は放電容器2の内表面25に存在する少なくともケイ素(Si),炭素(C),セリウム(Ce)のいずれかを含む不純物の量を示している。
一方、0.6ng/cm2以下のランプは、その相対強度が50%に低下するまでの時間のばらつきが55時間〜58時間という3時間だけと少ない。すなわち、放電容器2の内表面25の少なくともケイ素(Si),炭素(C),セリウム(Ce)のいずれかを含む不純物の量を0.6ng/cm2以下にすることで従来より長寿命にすることができると共に、製造ばらつきを抑制することができることが分かる。
2 放電容器
21 平板
22 側壁
23 貫通孔
24 放電空間
25 内表面
26 一方の平板体
27 側壁体
28 他方の平板体
31 一方の外部電極
32 他方の外部電極
4 筒体
41 封止部
5 ロウ材
61 治具
62 接着剤
63 支持台
631 穴用治具
64 研磨台
66 研磨剤供給体
67 研磨剤
68 押圧手段
69 化学エッチング液
Claims (2)
- 放電空間を介して対向された一対の平板を具備する放電容器と、
該一対の平板の外面に設けられた一対の外部電極と、
該放電空間に封入された少なくとも希ガス及びハロゲンあるいはハロゲン化物からなる発光ガスと、
からなるエキシマ放電ランプにおいて、
該放電容器は、密閉された該放電空間が該一対の平板と該一対の平板を連接する側壁とで構成されると共に、該一対の平板と該側壁とがサファイア,YAG又は単結晶イットリアからなり、
該放電空間を取り囲む該放電容器の内表面に存在する不純物が、少なくともケイ素,炭素,セリウムのいずれかを含む不純物であり、その量が0.6ng/cm2以下である
ことを特徴とするエキシマ放電ランプ。
- 放電空間を介して対向された一対の平板を具備する放電容器と、
該一対の平板の外面に設けられた一対の外部電極と、
該放電空間に封入された少なくとも希ガス及びハロゲンあるいはハロゲン化物からなる発光ガスと、
からなるエキシマ放電ランプの製造方法において、
サファイア,YAG又は単結晶イットリアからなる一対の平板体と環状の側壁体の表面を研磨する工程を有し、
該研磨する工程の後に、該一対の平板体の間に該側壁体を配置し、互いに研磨した面を押圧しながら加熱して接合する工程と、該接合により該一対の平板体と側壁体によって該放電空間が構成された該放電容器が得られ、該放電容器の該放電空間に連通する貫通孔から化学エッチング液を導入し、該放電容器の内表面を洗浄する工程と、を有する
ことを特徴とするエキシマ放電ランプの製造方法。
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