JP2011090924A - エキシマランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】 フッ素イオンの消耗を抑制することができ、高照度で、かつ照度安定性の高いエキシマランプを提供すること、更には、フッ素イオン源として化学的に安定な六フッ化硫黄、四フッ化炭素、または三フッ化窒素といったガスを用いたとしても、効率を低下させず、照度安定性が良好なエキシマランプを提供することである。
【解決手段】 透光性セラミック管の端部に金属ろう材を用いた封止構造が形成されてなる発光管と、前記発光管の内部に封入された希ガスおよびフッ素原子を含むガスと、前記発光管の外部に配置された一対の電極とを備えてなるエキシマランプにおいて、前記金属ろう材が、金又は金−ニッケル合金からなることを特徴とする。更には、金−ニッケル合金からなる金属ろう材におけるニッケル成分の質量分率は35wt%以下(但し0を含まない)であることが好ましく、特にニッケル成分の質量分率は7〜25wt%の範囲であるのが良い。
【選択図】 図1

Description

本発明は、放電物質としてフッ素が封入されたエキシマランプに関する。
誘電体となる発光管内に、適宜の発光ガスとハロゲンを充填し、発光管内における誘電体バリア放電によりエキシマ分子を生成して、エキシマ分子からエキシマ光を放射させるエキシマランプが知られている。
このようなエキシマランプは、放電用ガスとして、得ようとするエキシマ光の波長に応じ、希ガス(アルゴン、クリプトン、キセノン等)及びフッ素を封入したものが用いられ、例えば、アルゴン−フッ素からなる放電用ガスでは、193nmの光が放射され、クリプトン−フッ素からなる放電用ガスでは248nmの光が放射され、キセノン−フッ素からなる放電用ガスでは351nmの光が放射される。このようなエキシマランプは、例えば特許文献1、特許文献2などに記載されており、例えばレジストの特性試験、周辺露光、マスク検査など、幅広い用途に利用されている。
このような発光管にフッ素を封入するエキシマランプでは、放電中に生成されるフッ素イオンはシリコン(Si)に対して反応性が高いことから、発光管の材料として石英ガラス(SiO)を用いることができない。このため、発光管としては、フッ素イオンの吸収の少ない材料からなるシリコン(Si)を含まない材料が用いられ、発光管の材料としては、例えば、酸化アルミニウム(Al)を主成分とするサファイア(単結晶アルミナ)やアルミナ(多結晶アルミナ)のような金属酸化物が用いられる。
図4に従来技術に係るエキシマランプの構成を図示する。発光管81は、上述したように石英ガラスを使用することができないため、本体部分には透光性を有する直管状のセラミック管82が使用されている。その具体的な材質を例示するとサファイア、YAG、単結晶イットリア等よりなり、透光性を備えたセラミック管が使用される。このセラミック管の封止には、セラミック管82の端部外周面上にメタライズ層を形成した後、金属ろう材84としてAg−Cu合金(銀ろう)を配置すると共に、例えばニッケル等の金属からなるキャップ83a,83bをかぶせて加熱する。ろう材84が溶融することにより、キャップ83a,83bがセラミック管82に気密状態にろう付けされて、封止構造が形成される。
このような構成を備えることで、放電期間中、フッ素イオンが発光管の材質と反応することがなく、エキシマランプ80の使用寿命を数百時間となるまで延ばすことができる。
特開2009−176459号公報
しかしながら、フッ素は、ランプ点灯中にイオン化することで反応性が高くなり、消耗が著しい。そのため、ランプの点灯積算時間に従ってフッ素の枯渇が生じ、照度が低下する。要求される照度維持率を満足するには、すなわち、フッ素イオンを枯渇させないようにするためには、消耗するフッ素量を見越し、フッ素イオン源の封入量を高く設定しておくことが一案として考えられる。
ところが、フッ素イオン源であるSF、CF、NFといったガスは化学的安定性が高く、電子付着性の高い(換言すれば、電子を捕獲する性質の強い)ガスであり、電離により生じた電子を高い確率で捕獲するため、放電用のガス(SF、CF、NF)自体が、放電の形成を抑制してしまい、最適範囲より過剰に封入すると効率が悪くなる特性がある。具体的に述べると、フッ素イオン源の封入量を単純に高くした場合には、同じランプ入力の場合、照射面での照度が低くなるという問題が生じてしまう。
従って、フッ素イオン源の封入量を高くすることはランプの使用寿命を伸ばす点においてメリットと考えられるが、一方で効率の悪化を引き起こすことになり、根本的な解決策にならない。
無論、このような問題を解決するは、フッ素イオンの消耗を抑制することができさえすれば何ら問題を生じない。フッ素イオンが消耗する原因について検討されているものの、照度の急激な変動は未だ改善されておらず、原因の特定には至っていないというのが現状である。
上記の問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、フッ素イオンの消耗を抑制することができ、高照度で、かつ照度安定性の高いエキシマランプを提供することである。
更には、フッ素イオン源として化学的に安定な六フッ化硫黄、四フッ化炭素、または三フッ化窒素といったガスを用いたとしても、効率を低下させず、照度安定性が良好なエキシマランプを提供することである。
上記課題を解決するため、本発明に係るエキシマランプは、透光性セラミック管の端部に金属ろう材を用いた封止構造が形成されてなる発光管と、
前記発光管の内部に封入された希ガスおよびフッ素原子を含むガスと、
前記発光管の外部に配置された一対の電極とを備えてなるエキシマランプにおいて、
前記金属ろう材が、金又は金−ニッケル合金からなることを特徴とする。
また、前記金−ニッケル合金からなる金属ろう材におけるニッケル成分の質量分率は、35wt%以下(但し0を含まない)であるのがよい。
また、前記金−ニッケル合金からなる金属ろう材におけるニッケル成分の質量分率は、7〜25wt%の範囲であるのがよい。
(1) 発光管と前記キャップとを接合する金属ろう材として、Au又はAu−Ni合金からなるいわゆる金ろう用いたので、フッ素(F)と金属ろう材との間で反応が生じにくく、フッ素の消費が抑制されるようになり、照度維持率が良好で、従来にない極めて長寿命のエキシマランプを提供することができる。
(2) 更に、Au−Ni合金ろうにおけるNi成分の割合を、35wt%以下とすることで、ろう付け時の温度を、実質的に金の融点(1064℃)以下に下げることができる。
(3) 更に、Au−Ni合金ろうにおけるNi成分の割合を7〜25wt%とすることで、ろう付け時の温度を1000℃以下に下げることができる。
本発明の第1の実施形態に係るエキシマランプの説明用断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るエキシマランプの要部を拡大して示す説明図である。 実験例の結果を示す、照度維持率を示す図である。 従来技術に係るエキシマランプの斜視図及び管軸方向断面図である。
本発明の一実施形態を図1ないし図2を用いて説明する。
図1は、(a)本実施形態の発明に係るエキシマランプを管軸を通る切断面から見た断面図、(b)A−A’で切断した断面図である。また図2はエキシマランプの一方の端部に形成された封止構造を拡大して示す説明図である。
これらの図に示すように、このエキシマランプ10における発光管11の本体部分は、150〜400nmの紫外線に対して透光性を有すると共にフッ素イオンの吸収の少ないセラミックスより構成される。好ましくは、サファイア、YAG、単結晶イットリアのいずれかの単結晶からなる材料、若しくは、多結晶アルミナにより構成され、形状としては直管状のものが使用される。
このような透光性セラミック管12(以下、「セラミック管」という。)においては、発光管11を構成するための下処理として、内表面を燐酸や硫酸で化学エッチング処理或いは機械的研磨処理することにより、予め金属不純物を除去しておくことが望ましいとされている。また更には、セラミック管12内壁の水分量を少なくするため、例えば数百度以上の高温で熱処理しておくことが望ましい。
このようなセラミック管12は、図1に示すように管軸方向における両端に、金属製のカップからなる封止用のキャップ13a,13bが金属ろう材14によってろう付けされ、封止構造が形成されている。13a,13bキャップの材質としては、フッ素への耐性が高いものであり、ニッケル(Ni)又はニッケルを主成分とする合金を用いることが好ましい。なお、公知の材質のなかでは熱伝導性の良好なニッケル(Ni)が最も好適する。
一方のキャップ13aには、排気管の残部131が具備されている。このような排気管残部131は、エキシマランプ10の製造工程において、発光管11の内部空間のガスを排気した後、発光ガスとしてのアルゴン(Ar)と六フッ化硫黄(SF)、およびバッファガスとしてのヘリウム(He)またはネオン(Ne)を封入する際に使用したものであって、所定のガスを封入した後に圧接等の手段によって気密に封止されたものである。
この排気管の材質としても上記と同様の理由からニッケルが最も好ましく、若しくは、これに準じる耐フッ素性を備える金属を用いることが望ましい。なお、このような排気管においては、キャップ13aに対して金属ろう材13Aによって接合されている。ここで使用される金属ろう材13Aとしては、後段で説明する金属ろう材14と同様の材質であり、金ろう若しくは金−ニッケル合金ろうであることが望まい。なお、このような金ろう及び金−ニッケル合金の組成等の詳細に関しては後段で詳細に説明することとし、ここでの説明は省略する。
セラミック管12には、金属ろう材14によるろう付けを確実なものとするため、管の端部外周面の素地上にメタライズ層121が形成されており、更にこのメタライズ層121の上にメッキ層122が形成されている。
メタライズ層121の形成方法としては、Mo−Mn法が代表的であり、例えばMoとMnを混合したペーストをセラミック管12上に塗布して高温で焼成することによる。そしてこのメタライズ層121上にメッキ層122を形成することで、更に強い金属膜を形成する。メッキ層122の材質としては、特にニッケルが好ましい。この理由は、メッキ層122が放電空間Sに連通する空間に曝された場合でも、ニッケルによればフッ素イオンとの反応を抑えられ、フッ素の消耗を回避することができるからである。
セラミック管12とキャップ13a,13bとは、金属ろう材14を介在させて気密にろう付けされて封止構造が形成されている。ここで使用される金属ろう材14は、金ろう又は金とニッケルの合金(Au−Ni合金)からなるろう材である。
前者の金ろうは、金の融点が1063℃であり、ニッケル製のキャップを用いた場合にもニッケルの融点(1453℃)よりも十分低い温度でろう付けできるため、少なくともニッケルと組み合わせる場合において、何の問題もなく使用することができる。無論、キャップの材質として、他の耐フッ素性の高い材質のものを使用する場合でも、融点がニッケルの融点以上のものであれば問題なく適用できる。
また、金−ニッケル合金ろうを用いる場合には、ニッケルの質量分率が35wt%以下であることが望ましい。この理由は、ニッケルの割合が35wt%を超えると、ろう材の融点が1100℃を超えて高くなるため、キャップのろう付け工程において、セラミック管及びキャップを必然的に1100℃を超える温度に維持しなければならない。仮に、ニッケル製キャップを使用する場合には、ニッケルの融点に近似した温度に加熱しなければならず、場合によってはキャップ本体が変形するなどの不具合が生じ、気密な封止構造を形成することができなくなるからである。
また、上述したようにセラミック管12のメタライズ層121上にニッケルのメッキ層122を形成している場合には、ニッケルの融点近傍まで加熱されると、メッキ層122が拡散してろう付け不良が生じる可能性が生じる。
更に、別の観点からいうと、ろう付け温度が1100℃を超える場合は、例えば発熱体にシリコンカーバイド(SiC)といった特殊な電気炉を使用しなければならないが、これが1100℃以下であれば、例えば発熱体にカンタル線を使用した比較的一般的な電気炉を用いて加熱することが可能になるため、生産性に富むエキシマランプとすることができる。
これに対して、ニッケルの質量分率が35wt%以下の範囲に規定することで、封止構造にニッケル製のキャップを適用したり、ニッケルによりメッキ層を構成したりしても、機械的強度を損なうことなく確実に封止することができる。
更に言うと、最も望ましいニッケルの質量分率としては、7wt%以上ないし25wt%以下の範囲であり、この範囲にすることで、ろう付け温度を1000℃以下に設定することができるようになる。従って、ろう付け工程における熱量(電力)を軽減し、生産性が良好なエキシマランプとすることができるようになる。
上述した封止構造を備えた発光管11には、誘電体であるセラミック管11Aの外表面上に一対の外部電極15a,15bが、互いに離間した状態で発光管11の管軸方向に沿って延びるように形成されている。外部電極15a,15bは、例えば、銅(Cu)をペースト状にしたものを塗布したり、板状(箔状)のアルミニウム等を接着剤等によって接着することにより形成される。無論、このような例に限定されることなく、他の構成を採用することも可能であり、適宜組み合わせても良い。
この外部電極15a,15bの沿面最短距離は、放電空間Sでのみ放電が起こる構造とするため、外部電極15a,15b間の放電空間Sを介した最短距離よりも長く構成されている。また、外部電極15a,15bはその長さ方向においても、発光管11端部に位置された導電性部材に対して、沿面放電を防止するため、発光管11の端部から適度に離間して配置されている。上述したように、発光管11の端部にはセラミック管12の外周面上にメタライズ層121やメッキ層122が形成されており、このような導電性物質に対しても沿面距離を十分に考慮したものとなっている。
この外部電極15a,15bの長手方向の端部には、給電用のリード線16a,16bが、例えば半田等によって電気的に接続される。
エキシマランプ10の点灯時、リード線16a,16bを介して一対の外部電極15a,15bの間に高周波高電圧が印加されると、発光管11におけるセラミック管12の壁を介して外部電極15a,15b間で放電が発生する。
発光ガスが、例えばアルゴン(Ar)と六フッ化硫黄(SF)である場合、これらが電離されて、アルゴンイオンとフッ素イオンが形成され、アルゴン−フッ素からなるエキシマ分子が形成され、193nmの波長の光が発光管11における透光性部分から放射される。
上記したように、エキシマランプにおいて、ランプ点灯時に生成されるフッ素イオンは、反応性が高いため、発光管を構成する材質においてはフッ素に対する耐性が高いものでなければならない。このため、放電が生成される発光管の本体部分はもちろん、フッ素に対する反応性の低いセラミックスを用いることが必須となる。金属ろう材は、放電空間Sと連続する空間に存在するものの、セラミック管外周上にあり、また、その露出面積が小さく、フッ素イオンの消耗とは無関係に考えられていた。
しかしながら本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、金属ろう材に金ろう又は金−ニッケル合金からなるろう材を用いることで、エキシマランプの照度安定性を格段に改善することができることを見出した。
本発明に係るエキシマランプによれば、金属ろう材に金ろう又は金−ニッケル合金からなるろう材を用いているため、フッ素に対して反応性が乏しいと共に耐フッ素性を備えているため、放電中に生成されたフッ素イオンが金属ろう材と反応してフッ素が消耗することが抑制され、フッ素の消耗によって生じる発光強度の低下を抑制することができ、照度維持率を高い状態に維持することができるようになる。
従って、フッ素イオン源として、科学的安定性が高く、封入によって放電を阻害するような性質を有するようなガス、例えば六フッ化硫黄(SF)を選択した場合でも、ランプの効率が最適となる範囲においてその封入量を決めることができるようになり、ランプ効率を上げることができ、照度の安定性が良好で、ランプ寿命も従来に比べて格段に長い、エキシマランプを得ることができるようになる。
(実施例)
図1に示す構成に従ってエキシマランプを製作した。
外径φ10mm、内径φ8mm、全長120mmである直管状のサファイア製セラミック管(12)の両方の端部に、金−ニッケル合金ろう材(82wt%Au−18wt%Ni合金、融点950℃)からなる金属ろう材(14)を用い、ニッケル製の封止用キャップ(13a,13b)をかぶせて気密に接続した。
一方のキャップ(13a)に接続した排気管(ニッケル製)(131)を用いて、発光管(11)内部を排気し、所定の発光ガスを封入した。キャップ(13a)と排気管(131)とを接続する金属ろう材(13A)についても、上記金−ニッケル合金ろう材(組成同じ)を用いた。
発光ガスは、希ガスとしてアルゴンガス99.9%及びフッ素原子を含むガスとして六フッ化硫黄(SF6)0.1%を用い、封入圧は全圧で25kPaとした。ガス封入後、排気管(131)を圧接により封じ切った。
セラミック管(12)の外周面上に、管(12)の長さ方向に伸びるように一対の外部電極(15a,15b)を形成し、本発明に係る「エキシマランプ1」を製作した。なお、外部電極(15a,15b)は焼結した金により構成した。
(参照例)
上記エキシマランプ1とは、セラミック管−キャップ間の接合に使用した金属ろう材として銀ろう(72wt%Ag−28wt%Cu合金)を用いたことを除き、他の構成は同じ仕様として「エキシマランプ2」を製作した。
(実験例)
上記エキシマランプ1および2を用い、それぞれ電極間に高周波電圧を印加して誘電体バリア放電を誘起させ、193nmの波長の光を得た。この結果を図3に示す。なお図3においては、縦軸は照度維持率(相対値)であり、横軸は時間(h)である。照度は波長193nmに感度を有する照度計を用いて測定したものであり、同図では各ランプの点灯初期照度を1.0として相対値で表した。また、同図中曲線(ア)はエキシマランプ1の照度維持率の結果を、曲線(イ)はエキシマランプ2の照度維持率の結果を、それぞれ示している。
参照例1に係るエキシマランプ2(Ag−Cu系ロウ使用)は、照度が初期値の半分以下に低下するまで数百時間であった。フッ素イオン源である六フッ化硫黄(SF)の存在により、ランプの点灯初期は照度が低く、ランプ点灯後は照度が上昇し、ピークに達すると急激に低下する。このように照度安定性が悪い理由はフッ素の消耗に由来して生じるものと推定される。
すなわち、このエキシマランプ2では、照度最高値となるフッ素濃度(六フッ化硫黄(SF))において、ランプの効率が最も良いと考えられる。しかしながら、要求される照度を長時間得るためには、フッ素原子を含むガスを過剰に封入しておき、フッ素イオンの供給源を備えていなければならない。一方、フッ素原子を含むガスとして六フッ化硫黄(SF)を用いた場合には、放電の形成が阻害され、点灯初期の照度が低下する。この結果、フッ素の消耗(すなわちSFの消耗)と共に、放電の効率が改善されて照度は向上する。
言い換えると、このエキシマランプ2においては、点灯初期のランプ効率を犠牲にしてランプ寿命を伸ばす必要があった。
このような参照例に係る実験結果に対し、本発明の実施例に係るエキシマランプ1(Au−Niろう使用)によれば、照度の急激な増減がなく、1000時間以上点灯させても、照度変化は±0.5以下に安定しており、更には必要な照度を得ることができると判明した。このことはすなわち、金属ろう材とフッ素イオンとの反応が抑制され、フッ素の消耗を少なくすることができ、発光管内部の発光ガスを、ランプ点灯初期の状態とほぼ等しく維持できたことを意味する。
以上、本発明の実施形態及び実施例について説明した。
上述したように本発明によれば、発光ガスとして少なくともフッ素を備え、透光性セラミック管の端部に金属ろう材を用いた封止構造が形成されてなるエキシマランプにおいて、金属ろう材として金又は金−ニッケル合金を用いることで、従来に比較し、ランプ寿命を格段に延命化させることが可能となり、更には、照度安定性が良好であって、フッ素原子を含むガス量を適正化することも可能となり、ランプ効率を著しく改善することが可能となる。
なお、本発明に関し、金属ろう材を除く構成、例えばキャップ、セラミック管、排気管などの構成に関していえば、上記において例示した材質のものに限定されることなく、適宜変化が可能であることは言うまでもない。
10 エキシマランプ
11 発光管
12 セラミック管
121 メタライズ層
122 メッキ層
13a,13b キャップ
131 排気管
13A 金属ろう材
14 金属ろう材
15a,15b 電極
16a,16b リード線

Claims (3)

  1. 透光性セラミック管の端部に金属ろう材を用いた封止構造が形成されてなる発光管と、
    前記発光管の内部に封入された希ガスおよびフッ素原子を含むガスと、
    前記発光管の外部に配置された一対の電極とを備えてなるエキシマランプにおいて、
    前記金属ろう材が、金又は金−ニッケル合金からなる
    ことを特徴とするエキシマランプ。
  2. 前記金−ニッケル合金からなる金属ろう材におけるニッケル成分の質量分率は35wt%以下である
    ことを特徴とする請求項1記載のエキシマランプ。
  3. 前記金−ニッケル合金からなる金属ろう材におけるニッケル成分の質量分率は7〜25wt%の範囲である
    ことを特徴とする請求項2記載のエキシマランプ。
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