JP4293067B2 - フラッシュランプ - Google Patents

フラッシュランプ Download PDF

Info

Publication number
JP4293067B2
JP4293067B2 JP2004184769A JP2004184769A JP4293067B2 JP 4293067 B2 JP4293067 B2 JP 4293067B2 JP 2004184769 A JP2004184769 A JP 2004184769A JP 2004184769 A JP2004184769 A JP 2004184769A JP 4293067 B2 JP4293067 B2 JP 4293067B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
arc tube
lamp
tube
flash lamp
sealing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004184769A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006012481A (ja
Inventor
晶司 宮永
幸裕 森本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ushio Denki KK
Original Assignee
Ushio Denki KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ushio Denki KK filed Critical Ushio Denki KK
Priority to JP2004184769A priority Critical patent/JP4293067B2/ja
Publication of JP2006012481A publication Critical patent/JP2006012481A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4293067B2 publication Critical patent/JP4293067B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)
  • Discharge Lamps And Accessories Thereof (AREA)

Description

本発明は、フラッシュランプに係り、特に発光管がサファイア管で構成されたフラッシュランプに関わる。
半導体などの製造工程において、シリコンウエハ表層に浅い拡散層(pn接合)を形成する、いわゆるイオン注入された不純物を活性化する工程においては、イオン注入した不純物のプロファイルの崩れや、形成したパターンの揮発等の問題を回避しつつ、不純物に対する良好な活性化状態を得ることが望まれる。また、液晶表示パネル用の薄膜トランジスタの製造工程においても、基板上に形成された半導体膜を確実かつ均一に活性化する必要があり、特に、ガラス基板による場合は、表面半導体膜の活性化処理を確実に行うと共に基板への過度の加熱を防止し、基盤の伸縮や反りの発生を抑制する必要がある。このような技術背景は、例えば特開2002−198322号公報等に開示されている。
半導体基板をランプアニールするためには、基板を1000℃から1400℃に昇温して加熱することが必要で、具体的には、700μsの短時間に基板表面に単位面積あたり30J/cm以上のエネルギーを有する光を、被照射物である半導体基板に照射する必要があるとされている。係る場合、フラッシュランプに投入されるピークエネルギーは、5×10Wにまで達するため、フラッシュランプにとっては過酷な条件下での点灯を強いられることになる。
従来、フラッシュランプの発光管の材料としては、石英ガラスが主として用いられているが、上記のような過酷な点灯条件で点灯すると、発光管内面部分の石英ガラスが白濁して光透過性が失われ、被照射面における照度が極度に低下する、といった問題が発生する。石英ガラス製発光管の内面の白濁は、フラッシュランプを点灯する際のパルス幅、つまり閃光パルス波形の尖高値の1/2の高さにおける時間幅、にも関係する。即ち、パルス幅を短くすると、プラズマの温度が上がり、光のピーク強度も高くなるので白濁が発生しやすくなる。
特に、シリコンウエハをランプアニールするためのフラッシュランプの点灯条件は、短いパルス幅で点灯する方が被処理物に対して良好な結果が得られるため、短パルス化することが望まれている。しかしながら、石英ガラス製の発光管を用いたフラッシュランプでは、例えばパルス幅が300μs以下と短いパルスでの点灯では、発光管内表面が異常に加熱され、より一層白濁化する問題が発生する。このため、短パルス化を実現することができない。
そこで、上記事情に鑑み、発光管が石英ガラスで構成されていないフラッシュランプ、例えば実開昭63−60265号公報等に開示されているような透光性のアルミナ管により発光管が形成されたフラッシュランプが注目されている。この、透光性アルミナ管を用いたフラッシュランプでは、上述の過酷な点灯条件でランプを点灯しても、石英ガラス製発光管と異なり白濁を生じることがないので、短パルス化を実現でき、ランプアニール用として好適に使用することができると考えられる。
係るフラッシュランプは、図5の管軸方向の一部断面図に示すように、透光性アルミナよりなる直管状の発光管71と、発光管71内部に配置された電極72と、該電極72と一体に形成されたリード棒73、および、該リード棒73が気密に貫通した封止用のキャップ74を具備しており、発光管71の端部にキャップ74が嵌合し、発光管端面71aおよび側面71bに塗布された硬ろうなどの封着材75を介して気密に封止されたものである。
特開2002−198322号公報 実開昭63−60265号公報
上記のフラッシュランプにおいても、単結晶アルミナ、すなわちサファイアを用いて発光管を構成したランプは、多結晶アルミナよりなる発光管を用いたそれと比較して、直線透過率の点で優位にあり、ランプアニール用のランプとして益々の使用が望まれている。
ところが、透光性アルミナ管における単結晶のアルミナ、いわゆる「サファイア管」を用いたフラッシュランプでは、ランプの製造段階あるいは点灯初期の段階で封着部が破損する場合があることがわかった。この理由は、工業的にサファイア管を製造する工程に由来すると考えられる。すなわち、溶融した液状のアルミナに核を投入し、この核を徐々に引き上げて結晶を成長させて管状のサファイアを製造するが、このように製造されたサファイア管は、引き上げる方向すなわち管軸方向と、この管軸に垂直な断面方向とで線膨張係数が異なるため、封着材で封着した後の冷却工程において、サファイア管の端面と側面の両方に接触する封着材に、管の線膨張係数の相違から生じる残留応力が蓄積される。その結果、最終形状としたフラッシュランプは、未点灯の状態においても封着材に過度のストレスが掛かった状態にあり、破損し易い状態にあると考えられる。
以上の事態に加え、アニール用に使用されるランプは、点灯条件が短時間の間に発光管内キセノンガスの温度が10000K以上の高温になるような過酷なものであり、点灯時の発光管内部の圧力変化の衝撃が極めて大きく、封着材の破損が誘発される、と考えられる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、発光管にサファイア管を用いたフラッシュランプにおいて、ランプの封着部における破損を生じることなく、所期の点灯状態を得ることができるフラッシュランプを提供することにある。また、本発明の第二の課題は、ランプアニール用の点灯条件で点灯しても、封着部が容易に破損することがない、長寿命のフラッシュランプを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るフラッシュランプは、ランプアニール用フラッシュランプであって、サファイアからなる略直管状の発光管と、該発光管の端面に沿って配置された封止部材と、前記発光管と前記封止部材の間に介在し、これらを気密に接合する封着材と、を具備したフラッシュランプであって、前記封着材が前記発光管の発光管の管軸方向に垂直な面のみ介在して、封着部が形成されてなり、
前記発光管の前記管軸方向と垂直な断面において、前記封着部の断面積をA1、該発光管内部空間の断面積をA2とすると、A1/A2≧0.2の関係を満足する
ことを特徴とする。
本願請求項1記載のフラッシュランプによれば、発光管にサファイア管を用いたフラッシュランプであっても、ランプの封着部における破損を生じることなく、所期の点灯状態を得ることができるフラッシュランプを提供することができランプアニール用の点灯条件で点灯しても、封着部が容易に破損することがなく、使用寿命が長いフラッシュランプを提供することができる。
図1は、本願発明に係るフラッシュランプ(以下「ランプ」ともいう。)の管軸方向断面図であり、説明図である。同図において、発光管10は略直管状であって、材質が単結晶のアルミナ、すなわちサファイアよりなり、両端11の開口に沿って、ボタン状の封止部材20が封着材30を介して気密に接合され、発光管10内部空間により放電空間Dが形成されている。封止部材20は、例えば多結晶アルミナよりなり、その中心には、貫通孔21が設けられており、当該貫通孔21にリード棒40が挿通され、シール材41により当該リード棒40が気密に固定されている。リード棒40は例えば、ニオブ、ニッケル、コバールなどからなり、その線膨張係数が、封止部材20を構成する多結晶アルミナの線膨張係数と近似したものが好適に使用される。また、発光管10内部に突出したリード棒40の先端部には、タングステンよりなる電極50が、先端部51に連設された軸部52において溶接等の手段により接続されている。
封着材30は例えば、銀ろう、チタンろうなどの金属ろうをはじめとするろう材や、フリットガラスを好適に用いることができ、発光管10の端面と封止部材20周縁部との間において該発光管10の端面の形状に沿って介在し、これにより封着部Pが形成されている。
図2は、図1において線分S−Sにおいて示した封着部のランプの管軸Lに対して垂直な方向に切断した断面図であり、説明用図面である。同図においては説明容易のため、リード棒(40)の構成を省略して図示している。
図2において、ランプの管軸Lに垂直方向の断面における封着部(P)の面積をA1(mm)、発光管10の内部空間の面積をA2(mm)とすると、A1/A2の値が0.2以上とされている。なお、封着部(P)のランプ管軸(L)に垂直な方向における断面積A1とは、図2のように封着材30の断面の面積とされるか、もしくは、該封着材30と接触する発光管10の端面の面積とされる。さらに、封着材30が発光管10の端面上に過不足なく塗布されかつ発光管10の管軸Lに対する垂直方向の断面積が均一である場合、発光管10の任意の箇所における断面の面積をもって算出することも可能である。
また、発光管10の内部空間の面積A2(mm)は、発光管10内面を外周として形成される仮想面(ここでは円)の面積であり、換言すると放電空間Dの断面積である。したがって、断面図において電極やリード棒等がある場合はそれらの面積を含むものとする。
ここで、上記フラッシュランプについて具体的数値例を挙げると、例えば、発光管10の内部に封入されるキセノンガスの圧力が60kPa(25℃換算)であり、電極間距離は500mmである。また、発光管10の長さは540mmであり、内径が10mm、外径が13mmである。リード棒40は、外径が3mm、全長が50mmである。封止部材20は、その厚みが1〜4mmで、直径が13mmである。また、電極50は、先端部51の直径が8mm、長さが7mmで、軸部52の直径が2mm、長さが7mmである。
以上のような本願発明に係るフラッシュランプによれば、発光管と封止部材の間に介在する封着材は、発光管に対しては発光管の管軸方向に垂直な面のみ接して管軸方向の面(すなわち側面)には接していないので、封着材には、サファイア管の結晶の異方性により周面の方向と端面の方向とで線膨張係数が相違することに起因した複雑な応力残留が発生せず、したがって、封着材が容易に破損するようなことがなくなる。その結果、発光管にサファイア管を用いたフラッシュランプであっても、ランプの封着部における破損を生じることなく、所期の点灯状態を得ることができる。
しかも、ランプの管軸Lに垂直方向の断面における、封着部の面積をA1(mm)、発光管内部空間の面積をA2(mm)、とすると、A1/A2≧0.2の関係を有して接合していることにより、封着材の発光管への接触面積が確保され、耐圧強度が十分に高いフラッシュランプとなる。よってこのようなランプによれば、ランプアニール用の点灯条件で点灯しても封着部が容易に破損することがなく、安定した点灯状態を長期にわたって維持することができる。
このように、本発明に係るフラッシュランプは、封着材が破損し難く、ランプの耐圧強度を高く維持することができるので、ランプの使用開始後、早期に封着部が破損して不点灯となる事態を回避することができる。
そしてさらに、封着部の面積をA1(mm)、発光管内部空間の面積をA2(mm)、とすると、A1/A2≧0.2の関係を有して接合していることにより、ランプアニール用のようなランプを発光管内部の圧力が急激に増大するような過酷な点灯条件で使用しても、封着部が破損して発光管内部の気密が損なわれたり、封止部材が容易に外れたりすることが抑制され、使用寿命が長い、短パルス化が実現可能なフラッシュランプを提供することができる。
以上、本願発明の最良の実施形態について説明したが、置換可能な構成については上記構成に限定されることなく適宜変更可能であることはいうまでもない。
以下、本願請求項1の発明に係るランプの具体的な実施例および参照例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1に示す構成に従って、発光管の管径あるいは封着材が異なる、本発明に係るフラッシュランプを、2本ずつ作製した。これらのフラッシュランプにおける具体的な仕様は、以下の通りである。
発光管(10)は、材質が単結晶アルミナ、すなわちサファイアであり、全長が500mmであり、外径と内径が異なる発光管a〜発光管cの3種類の管を用いた。管の外径、内径はそれぞれ、発光管aが15mm、13mm、発光管bが13mm、12mm、発光管cが11mm、10mmである。
電極(50)はタングステンよりなり、先端部の直径は8mm、長さは7mmの略円柱状で、その後端面に該電極先端部(51)と一体となるように軸部(52)を連設し、該軸部(52)をリード棒に接続(40)した。電極間距離は、450mmであった。リード棒(40)は直径が3mm、全長約50mmで、封止部材(20)とリード棒(40)との間のシール材(41)はボロシリケイト系のフリットガラスを用いた。
また、発光管(10)の内部にはキセノンガスを60kPa(25℃換算)封入した。
図1の構成に係るフラッシュランプの封止部材(20)は、材質が多結晶アルミナであり、略円形の板状で、その外径が発光管(10)の外径に適合するよう成形したものである。
この封止部材(10)を、封着材(30)として銀ろうまたはフリットガラスを用いて発光管(10)に接合した。
次いで、図5に示す構成の、従来技術に係る比較用フラッシュランプを作製した。この従来技術に係るフラッシュランプは、封着材が発光管の側面上にも塗布された点を除いて、前述の本発明に係るフラッシュランプと同じ仕様となるよう構成し、いずれも2本ずつ作製した。比較用フラッシュランプの封止部材は、材質がタ結晶アルミナであり、一端に底部を有する円筒状で、円筒部内径が発光管の外径に適合するよう成形したものである。
以上のように作製した、本発明に係るフラッシュランプおよび比較用フラッシュランプについて、大型のバッチ炉に入れて熱サイクル試験を行った。ここで熱サイクル試験とは、大気雰囲気中で、常温(約25℃)から250℃までの範囲で、昇温、保持、徐冷を繰り返す試験であり、ここでは前記サイクルを100回繰り返して行った。この熱サイクル試験における昇温速度は1℃/s,保持時間は10分降温速度は1℃/sであった。試験後、シール部を目視および実態顕微鏡を用いて検査した。
以上の実施例の結果を図3にまとめて示す。
同図に示すように、ランプ5〜ランプ8の、比較用のランプは、全て封着部に破損が生じており、実使用可能なランプとすることができなかった。この理由は、サファイア管の端面と側面の両方に接触する封着材に、管の線膨張係数の相違から生じる残留応力が蓄積され、ランプには未点灯の状態においても封着材に過度のストレスが掛かって破損し易い状態にあったからと考えられる。一方、本発明に係る、ランプ1〜ランプ4は、全てにおいて破損することなく、またクラックなども入っていないことが確認された。
さらに、最終形状とした本発明に係るランプ1〜ランプ4について、点灯条件が、パルス幅300μs、管壁負荷80J/cmの条件で実際に点灯したところ、封着部における破損が生じることなく、問題なく点灯可能であることが確認された。このように、本発明に係るランプによれば、封着部の破損を生じることなく、サファイア管を用いたフラッシュランプを製作することができる。
上記実施例1に続いて、図1に記載のフラッシュランプの構成に基づきフラッシュランプを多数製作して、ランプアニール用の点灯条件で実際に点灯して性能を確認した。基本的な仕様は上記実施例1と同様である。すなわち、発光管は材質がサファイア管からなり、全長を500mmとして作製した。電極はタングステンよりなり、先端部の直径は8mm、長さは7mmの略円柱状で、その後端面に該電極先端部と一体となるように軸部を連設し、該軸部をリード棒に接続した。電極間距離は、450mmであった。リード棒は直径が3mm、全長約50mmで、封止部材とリード棒との間のシール材はボロシリケイト系のフリットガラスであった。発光管の内部にはキセノンガスを60kPa(25℃換算)封入した。封止部材は、材質が多結晶アルミナであり、その直径は発光管の外径と同一とし、封着材としての銀ろうまたはフリットガラスを用いて発光管に接合した。なお、本実施例においては、封着材を発光管の端面上に過不足なく塗布し、封着材の断面積と発光管の断面積が同じになるよう調整した。
上述の基本構成から、発光管の内径と外径を異ならせて封着部の断面積が異なるフラッシュランプを多数作製した。そして、ランプアニール用の点灯条件とされる、パルス幅100μs、管壁負荷12J/cmで点灯して実験を行った。
図4は、この実験結果をまとめた表である。同図において、ランプ9〜ランプ15は、封着材として銀ろうを使用したもの、ランプ16〜ランプ18は、封着材としてフリットガラスを使用したものであり、同図に示すランプ9〜ランプ18の各仕様に基づいて、それぞれサンプル用ランプを2〜10本ずつ作製した。
図4に示すランプ13〜ランプ15およびランプ17〜ランプ18は、本願発明に係るランプ、すなわち上述の断面図における封着部の面積をA1(mm)、発光管内部空間の面積をA2(mm)としたときのA1/A2の値が、0.2以上のランプである。
同図に示す結果から明らかなように、封着材として銀ろうを用い、A1/A2の値が、0.2以上のランプは、ランプ13およびランプ14では10本中9本、ランプ15では18本中10本が10万回の点灯を達成することができた。しかしながら、A1/A2の値が0.2未満のランプ9〜ランプ12においては、封着部が破損して気密が損なわれ、不点灯となったものが多数発生し、10万回点灯達成できたものはわずか0〜2本であった。
また、封着材としてフリットガラスを用いたランプもまた、A1/A2の値が、0.2以上のランプ17とランプ18では、試験した全てのランプで10万回の点灯を達成することができた。しかしながら、A1/A2の値が0.2未満のランプ16は、封着部が破損して気密が損なわれ、寿命途中で不点灯となり、10万回点灯を達成することができなかった。
以上の結果からも明らかなように、封着部の面積をA1(mm)、発光管内部空間の面積をA2(mm)としたときのA1/A2の値が0.2以上の、本願発明に係るランプでは、ランプアニール用として好適に使用することができる。
以上の結果について次のように考察する。
フラッシュランプの点灯に伴う圧力上昇はおよそ3〜5MPaであり、これと放電空間の断面積、つまり本願発明でいう発光管内部空間の断面積A2(mm)を掛けた値が点灯による軸方向の力となる。軸方向の力を受けるのは、発光管および発光管と封止部材の間に介在する封着材である。このうち、サファイア製の発光管の破壊引張応力は300MPa以上であり、封着材のそれに比較し格段に大きく、耐圧性を支配するものとはならない。よって、耐圧性を決めるのは封着材の破壊引張応力と考えられる。この破壊引張応力の値は、一般にランプに使用される封着材(例えばろう材やフリットガラスなど)では、およそ50MPaである。
ここで、発光管を圧力容器とみなし、封着部の面積をA1(mm)、発光管内部空間の面積をA2(mm)とすると、3〜5MPaの内圧に耐え得るA1/A2の値は0.06〜0.1となる。したがって、理論上0.1以上であれば圧力容器としての設計を満足するはずである。
しかしながら、上述の試験結果ように、A1/A2の値が0.1以上のランプでもランプの使用寿命期間内に不点灯となるものが多数あった。この理由は、パルス点灯するフラッシュランプでは、封入気体の静的な圧力上昇に加え、点灯時の動的な圧力変動や衝撃波による力が発生するためと推察される。つまり、前記A1/A2の最小値0.2は、ランプアニール用として使用可能なフラッシュランプにおける臨界値と考えることができる。
本願発明に係るフラッシュランプの管軸方向断面図である。 管軸に垂直な方向の断面図である。 実施例1の結果を説明する表である。 実施例2の結果を説明する表である。 従来技術に係るフラッシュランプの管軸方向の一部断面図である。
符号の説明
10 発光管
11 端部
20 封止部材
21 貫通孔
30 封着材
40 リード棒
41 シール材
50 電極
51 先端部
52 軸部

Claims (1)

  1. ランプアニール用フラッシュランプであって、
    サファイアからなる略直管状の発光管と、該発光管の端面に沿って配置された封止部材と、前記発光管と前記封止部材の間に介在し、これらを気密に接合する封着材と、を具備し
    前記封着材が前記発光管の発光管の管軸方向に垂直な面のみ介在して、封着部が形成されてなり、
    前記発光管の前記管軸方向と垂直な断面において、前記封着部の断面積をA1、該発光管内部空間の断面積をA2とすると、A1/A2≧0.2の関係を満足する
    ことを特徴とするフラッシュランプ。
JP2004184769A 2004-06-23 2004-06-23 フラッシュランプ Active JP4293067B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004184769A JP4293067B2 (ja) 2004-06-23 2004-06-23 フラッシュランプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004184769A JP4293067B2 (ja) 2004-06-23 2004-06-23 フラッシュランプ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006012481A JP2006012481A (ja) 2006-01-12
JP4293067B2 true JP4293067B2 (ja) 2009-07-08

Family

ID=35779497

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004184769A Active JP4293067B2 (ja) 2004-06-23 2004-06-23 フラッシュランプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4293067B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5169914B2 (ja) * 2009-03-05 2013-03-27 ウシオ電機株式会社 エキシマランプ装置
JP6709895B2 (ja) * 2015-03-16 2020-06-17 パナソニックIpマネジメント株式会社 閃光放電管及び該閃光放電管を備えた光照射装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006012481A (ja) 2006-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5232007B2 (ja) 亀裂制御改良型高輝度放電ランプおよびその製造方法
US6724144B2 (en) Discharge lamp
JPH09245738A (ja) アークチューブおよびその製造方法
US6452334B1 (en) Arc tube with residual-compressive-stress layer for discharge lamp unit and method of manufacturing same
JP4293067B2 (ja) フラッシュランプ
US7443100B2 (en) ARC tube discharge lamp with compression strain layer
JP2008181716A (ja) 放電ランプおよび照明装置
JP2002100321A (ja) ショートアーク放電ランプ
JP2009238671A (ja) ショートアーク型放電ランプ
JP5648968B2 (ja) キセノンフラッシュランプ点灯装置
JP3636654B2 (ja) アークチューブ
TWI451470B (zh) 短弧型放電燈之密封部構造
JP2008059764A (ja) 放電ランプとその成形方法
WO2010064308A1 (ja) ランプ製造方法及び石英バルブ
JP3988695B2 (ja) フラッシュランプおよびフラッシュランプ装置
CN101645390B (zh) 短弧型放电灯及其制造方法
KR20070093969A (ko) 냉음극 형광램프
JP2006302786A (ja) 閃光放電ランプ
JP5773252B2 (ja) ショートアーク型放電ランプ
JP4483591B2 (ja) 閃光放電ランプ
JP2003109537A (ja) 閃光放電ランプ
JP4235814B2 (ja) フラッシュ放電ランプ
JPH08264159A (ja) セラミック放電灯およびこの点灯装置ならびにこれを用いた照明装置
JP2010021066A (ja) 熱陰極蛍光ランプ用マウント及び熱陰極蛍光ランプ
JP2002056811A (ja) 高圧蒸気放電灯

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070306

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081216

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20090116

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090317

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090330

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120417

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4293067

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120417

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130417

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130417

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140417

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250