JP2000294192A - 二重管式放電管及びその製造方法 - Google Patents

二重管式放電管及びその製造方法

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JP2000294192A
JP2000294192A JP11099280A JP9928099A JP2000294192A JP 2000294192 A JP2000294192 A JP 2000294192A JP 11099280 A JP11099280 A JP 11099280A JP 9928099 A JP9928099 A JP 9928099A JP 2000294192 A JP2000294192 A JP 2000294192A
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tube
discharge
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double
sealed
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JP11099280A
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Toyomi Yamashita
豊美 山下
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Sanken Electric Co Ltd
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Sanken Electric Co Ltd
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Discharge Lamp (AREA)
  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 誤って落下させてしまったり、衝撃を加えて
しまった場合でも、内部封体管に振動や撓みが発生する
ことを防止し、内部封体管の破損を確実に防止すること
ができる二重管式放電管を提供する。 【解決手段】 二重管式放電管1において、第1封体管
(内管)2と第2封体管(外管)3との間の気密空間6
に、振動や撓みを生じないように第1封体管2を支持す
る破損防止用部材7A〜7Hを構える。破損防止用部材
7A〜7Hは、第1封体管2又は第2封体管3のいずれ
かに一体的に形成され、同一のガラス材料で形成され
る。破損防止用部材7A〜7Hは第2封体管3又は第1
封体管2に点接触できるような突起形状で形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低温度環境下にお
いて充分な輝度が得られる二重管式放電管及びその製造
方法に関し、特に落下、衝撃等による内管の破損を確実
に防止することができる二重管式冷陰極蛍光放電管及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】冷陰極放電管は対向配置される一対の電
極を1つのガラス管で包囲した構造を備えている。この
冷陰極放電管においては、低温度環境下で使用する場
合、放電管内部の温度が充分に上昇しないために、放電
管内部の水銀蒸気圧が低下して発光効率が低くなってし
まい、充分な発光輝度を得ることができなかった。
【0003】このような技術課題を解決するために、低
温度環境下においては二重管式冷陰極放電管が一般的に
使用される傾向にある。図11は従来技術に係る二重管
式冷陰極放電管の断面構造図である。二重管式冷陰極放
電管11は、対向配置される一対の放電用電極14A及
び14Bを気密に封止する内管(発光管)12と、この
内管12を気密空間16を介在させて被覆する外管13
と、一対の放電用電極14A、14Bのそれぞれに結合
され内管12内から外管13外まで導出された端子15
A、15Bのそれぞれとを備えて構成されている。
【0004】内管12には細長いガラス管が使用され、
外管13には内管12の外径よりも内径が大きい細長い
ガラス管が使用されており、内管12、外管13のそれ
ぞれは両端部分において溶融結合により一体的に形成さ
れている。内管12の内壁には放電によって発生する紫
外線の照射を受けて可視光線を放出する蛍光膜が塗布さ
れている。さらに、内管12内部は気密に封じられてお
り、この内管12内部にはネオン(Ne)ガスとアルゴン(A
r)ガスとの混合ガスからなる放電用ガスが一般的に封入
されている。放電用ガスは、通常、5.3kPa〜13kPa程度
の範囲の圧力で封入されている。外管13内部は、内管
12内部と同様に気密に封じられ、133mPa〜1.3Pa程度
の範囲の圧力で高真空状態に保持されており、内管12
の断熱効果が高められている。
【0005】このように構成される二重管式冷陰極放電
管11は、内管12と外管13との間の気密空間16を
熱伝導率が低い高真空状態に保持しているので、内管1
2の熱が外管13を通して外部に逃散しにくく、断熱効
果が充分に得られるので、低温度環境下でも充分な発光
輝度を得ることができる。
【0006】図12乃至図16は製造方法を説明するた
めに各製造工程毎に示す二重管式冷陰極蛍光放電管1の
工程断面図である。
【0007】(1)まず、図12に示す内管12並びに
図13に示す外管13を形成するためのガラス管13A
をそれぞれ準備する。内管12は筒状の細長いガラス管
の両端を気密に封じたものであり、内管12の図12中
左側の一端には放電用電極14A及び端子15Aが、図
12中右側の他端には放電用電極14B及び端子15B
がそれぞれ配設されている。図13に示すガラス管13
Aは内管12の外径よりも大きな内径を有する筒状で細
長い形状を有し、ガラス管13Aの両端は封じられてい
ない開放状態にある。
【0008】(2)内管12にスペーサ18を装着する
(図14参照)。スペーサ18の内径は内管12の外径
とほぼ同一の寸法に設定されており、内管12の外周面
がスペーサ18の内周面に当接した状態において装着が
行われる。スペーサ18の一端側は放電用電極14A部
分に位置し、他端側は後にスペーサ18を引き抜き排出
するために内管12よりも外側に導出されている。
【0009】(3)図14に示すように、内管12にス
ペーサ18を介在させてガラス管13Aを装着する。ス
ペーサ18の外径はガラス管13Aの内径とほぼ同一の
寸法に設定されており、ガラス管13Aの内周面とスペ
ーサ18の外周面とが当接した状態において装着が行わ
れる。ガラス管13Aの図14中左側の一端は、スペー
サ18よりも外側に突出させており、内管12の一端側
を包囲する位置に配設される。
【0010】(4)図15に示すように、ガラス管13
Aの一端側を溶融させ、このガラス管13Aの一端側と
内管12の一端側とが溶融結合により気密に封じられ
る。この工程においては、内管12の外周面とガラス管
13Aの内周面との間の離間寸法はスペーサ18により
均一に保たれている。
【0011】(5)この後、内管12とガラス管13A
との間のスペーサ18がガラス管13Aの他端側から抜
き取られ排出される。このスペーサ18の排出により内
管12とガラス管13Aとの間に空間が形成される。
【0012】(6)引き続き、ガラス管13Aの開放状
態にある他端側からガラス管13Aの内部の排気を行
い、所定の高真空状態に達した後、ガラス管13Aの他
端側を溶融させ、図16に示すようにガラス管13Aの
他端側が気密に封じられ、ガラス管13Aの内部には気
密空間16が生成される。
【0013】(7)最後に、ガラス管13Aの他端側を
溶融させてこのガラス管13Aの他端側と内管12の他
端側とを溶融結合させた後、ガラス管13Aの他端側の
余分な部分を切り取り、取り除くことによりガラス管1
3Aから外管13が形成されるとともに、前述の図11
に示す二重管式冷陰極蛍光放電管11を完成させること
ができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
二重管式冷陰極蛍光放電管11においては、以下の点に
ついて配慮がなされていなかった。
【0015】(1)前述の図11に示す二重管式冷陰極
蛍光放電管11においては、一対の放電用電極14A、
14Bがそれぞれ配設された両端部分で内管12が外管
13で支持されてはいるものの、内管12の中央部分は
浮いた状態にある。このため、二重管式冷陰極蛍光放電
管11それ自体又は二重管式冷陰極蛍光放電管11が取
り付けられたパーソナルコンピュータを誤って落下させ
てしまった場合や強い衝撃を加えてしまった場合には、
内管12が外管13内で振動したり内管12に撓みを生
じてしまい、内管12を破損させてしまうという問題点
があった。
【0016】(2)製造方法の図15に示す工程におい
て内管12の一端側とガラス管13Aの一端側とを溶融
結合させた後にスペーサ18を抜き取り排出させるが、
スペーサ18の排出後には内管12がガラス管13Aの
内部で片持支持の状態になり、内管12の自重で内管1
2の他端側が垂れ下がりを生じ易かった。このような内
管12の垂れ下がりは、内管12と外管13との間の気
密空間の均一性(気密空間の厚みの均一性)を失い、場
合によっては内管12の一端側が外管13の内壁に接触
してしまう。このため、気密空間の均一性が失われた部
分又は内管12と外管13とが接触した部分において
は、内管12から外管13の外部に集中的に熱放出を生
じてしまうので、断熱性を劣化させ、低温度環境下にお
いて期待通りの輝度特性を得ることができなかった。
【0017】(3)製造方法においてはスペーサ18を
必要とすることから、内管12にスペーサ18を装着さ
せる工程、図14に示す内管12にスペーサ18を介在
させてガラス管13Aを装着させる工程、図15に示す
内管12の一端側及びガラス管13Aの一端側を溶融結
合させた後にスペーサ18を抜き取り排出する工程が製
造プロセスに組み込まれ、製造工程数を増加させてしま
い、製造プロセスを煩雑化させてしまう。
【0018】(4)製造工程数の増加により生産性が低
下し、製造コスト並びに製品コストを増加させてしま
う。
【0019】(5)装着時にはスペーサ18を内管1
2、ガラス管13Aのそれぞれに当接させ、しかも排出
時には内管12、ガラス管13Aのそれぞれに当接させ
た状態でスペーサ18を排出させるために、内管12、
ガラス管13Aのそれぞれに損傷や破損を与える可能性
があった。損傷や破損が生じた場合には二重管式冷陰極
蛍光放電管11は不良品になってしまうので、製造上の
歩留まりを低下させてしまう。
【0020】(6)スペーサ18の装着から排出までの
一連の動作が複雑であり、しかも内管12や外管13の
損傷や破損を与えないように高精度でスペーサ18の動
作を制御することは実質的に難しいので、製造プロセス
の自動化を構築することが実現できなかった。
【0021】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものである。従って、本発明の目的は、落下、衝撃等
による封体管の損傷を確実に防止することができる二重
管式放電管を提供することである。特に、本発明の目的
は、落下、振動等による内管(第1封体管)の損傷を確
実に防止することができる二重管式放電管を提供するこ
とである。
【0022】さらに、本発明の目的は、断熱効果を向上
させることができ、低温度環境下において優れた輝度特
性を得ることができる二重管式放電管を提供することで
ある。
【0023】さらに、本発明の目的は、製造工程を簡略
化することができる二重管式放電管の製造方法を提供す
ることである。
【0024】さらに、本発明の目的は、自動化を容易に
実現することができる二重管式放電管の製造方法を提供
することである。
【0025】さらに、本発明の目的は、製造工程中の封
体管の損傷や破損を防止することができ、製造歩留まり
を向上させることができる二重管式放電管の製造方法を
提供することである。
【0026】さらに、本発明の目的は、製造コストを削
減することができる二重管式放電管の製造方法を提供す
ることである。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の特徴は、内部に一対の放電用電極が
配設され、放電用ガスが封入された第1封体管と、この
第1封体管の周囲を気密空間を介在して被覆する第2封
体管と、第1封体管と第2封体管との間の気密空間内に
おいて、その長手方向に沿って等間隔で複数個配設され
た破損防止用部材とを備えた二重管式放電管であること
である。ここで、「破損防止用部材」とは、誤って落下
させてしまったり、予期しない衝撃の発生により第1封
体管に加わる振動又は撓みを防止し、第1封体管の損傷
を防止するための破損防止用部材である。本発明におい
ては、「複数個配設」とは少なくとも2組以上が、第1
封体管と第2封体管との間の気密空間内に配設されるこ
とになる。この複数個の破損防止用部材は、第1封体管
と第2封体管との連結部を支点として発生する第1封体
管の振動又は撓みを防止できるように、気密空間内を長
手方向に等分する位置に配設されていることが好まし
い。
【0028】本発明の第1の特徴に係る二重管式放電管
において、複数個の破損防止用部材で第2封体管の中心
軸部分に第1封体管を固定させるようにしたので、結果
的に第1封体管と第2封体管との間の気密空間の寸法を
均一に保つことができる。従って、本発明の第1の特徴
に係る二重管式放電管それ自体、若しくはこれを取り付
けたパーソナルコンピュータ等の電子装置(電子機器)
を誤って落下させてしまったり衝撃を加えてしまった場
合でも、破損防止用部材を介在させて第1封体管を第2
封体管の中心軸部分に支持することができ、且つ等間隔
に複数個配設された破損防止用部材によって、連結部を
支点として発生する第1封体管の振動又は撓みを防止す
ることができるので、第1封体管の破損を確実に防止す
ることができる。さらに、本発明の第1の特徴に係る二
重管式放電管においては、第1封体管と第2封体管との
間の気密空間(気密空間の厚さ)を、少なくとも3組の
破損防止用部材により、放電用電極間で均一な寸法に保
つことができるので、断熱性効果を向上させることがで
き、特に低温度環境下での輝度特性を向上させることが
できる。
【0029】また、本発明の第1の特徴に係る二重管式
放電管において、破損防止用部材が、第1封体管又は第
2封体管に一体的に形成され、第1封体管又は第2封体
管と同一材料で形成されたことが好ましい。すなわち、
第1封体管又は第2封体管がガラス材で形成される場
合、破損防止用部材は第1封体管又は第2封体管と同一
のガラス材で形成されることが好ましい。このように構
成される二重管式放電管においては、破損防止用部材が
第1封体管又は第2封体管と同一の材料で一体的に形成
されるので、部品点数を削減することができ、構造を簡
易に実現することができる。
【0030】さらに、本発明の第1の特徴に係る二重管
式放電管において、破損防止用部材を、第1封体管から
第2封体管に向かって又は第2封体管から第1封体管に
向かって気密空間内に突出し、第2封体管又第1封体管
に点接触できるような突起形状で形成することが好まし
い。ここで、「破損防止用部材の点接触できるような突
起形状」とは、破損防止用部材の突起形状の先端部分が
第1封体管又は第2封体管に接触したとしても第1封体
管の熱が破損防止用部材を通して第2封体管に逃げにく
くした形状を意味する表現である。例えば、破損防止用
部材は、針形状、円錐形状のいずれかの突起形状で形成
されることが実用的である。さらに、断面がほぼ3角形
等の閉環状の形状で形成しても良い。破損防止用部材の
個数は、二重管式放電管の長さと、二重管式放電管に印
加される振動応力に応じて適宜増やせばよい。このよう
に構成される二重管式放電管においては、破損防止用部
材が第1封体管又は第2封体管に接触した場合の接触部
分の熱抵抗値を高くすることができ、第1封体管の熱を
第2封体管に逃げにくくできるので、断熱性効果を向上
させることができ、より一層、輝度特性を向上させるこ
とができる。
【0031】本発明の第2の特徴は、(1)内部に一対
の放電用電極が配設され放電用ガスが封入された第1封
体管を形成する工程と、(2)この第1封体管の周囲を
被覆可能な幾何学的形状を有した第2封体管を形成する
工程と、(3)この第2封体管の内側又は第1封体管の
外側に、複数個の破損防止用部材を、その長手方向に沿
って等間隔で形成する工程と、(4)第2封体管の内部
に第1封体管を配置するとともに、破損防止用部材で第
1封体管と第2封体管との間の気密空間の寸法を調節す
る工程と、(5)第2封体管を密閉し、第1封体管と第
2封体管との間に気密空間を形成する工程とを少なくと
も備えた二重管式放電管の製造方法であることである。
【0032】本発明の第2の特徴に係る二重管式放電管
の製造方法においては、第2封体管の内部に第1封体管
を配置する際に、第1封体管又は第2封体管に予め形成
した複数個の破損防止用部材が位置決め部材となって第
2封体管の中心軸部分に第1封体管の配置位置を調節す
ることができる。従って、従来のスペーサの使用をなく
すことができ、第1封体管にスペーサを装着する工程、
第1封体管にスペーサを介在させて第2封体管を装着す
る工程、及びスペーサを排出する工程をなくすことがで
きるので、二重管式放電管の製造工程を簡略化する(製
造工程数を減少させる)ことができる。さらに、スペー
サの装着動作や排出動作等、スペーサの複雑な動作をな
くすことができるので、二重管式放電管の製造の自動化
を実現することができる。さらに、スペーサの装着動作
や排出動作等に起因する封体管の損傷や破損をなくすこ
とができるので、製造上の歩留まりを向上させることが
できる。さらに、製造工程の簡略化を実現することによ
り、製造コストを減少させることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発
明の第1の実施の形態に係る二重管式放電管(二重管式
冷陰極蛍光放電管)の断面構造図である。図1に示すよ
うに、本発明の第1の実施の形態に係る二重管式放電管
1は、内部に一対の放電用電極4A及び4Bが配設さ
れ、放電用ガスが封入された第1封体管(内管)2と、
第1封体管2の周囲を気密空間6を介在させて被覆する
第2封体管3と、第1封体管2と第2封体管3との間の
気密空間6内において、その長手方向に沿って等間隔で
複数個配設された破損防止用部材7A、7B、7C、7
D、7E、7F、7G及び7Hとを備えている。
【0034】第1封体管2は例えば1.4mm〜1.7mmの外径
寸法の細長い筒状のガラス材料で形成された封止管であ
る。第2封体管3は第1封体管2の外径寸法よりも大き
い例えば2.4mm〜2.6mmの外径寸法で形成された細長い筒
状のガラス材料で形成された封止管である。このように
両者の外形寸法を選ぶことにより、第2封体管3の内部
に第1封体管2を配設することができる。そして、第1
封体管2、第2封体管3のそれぞれの両端部分は溶融結
合により一体的に形成されている。この結果(上記の外
形寸法の関係から)、第1封体管2から第2封体管3ま
での間の気密空間6の寸法は、肉厚を考慮すれば、約0.
45mm〜0.6mmになる。
【0035】図示しないが、第1封体管2の内壁には、
放電により発生する紫外線の照射を受けて可視光線を放
出させるために蛍光膜が塗布されている。さらに、第1
封体管2の内部には、水銀放電を発生させるための必要
一定量の水銀(水銀粒)と、点灯を助けるための放電用
ガスとが封入されている。放電用ガスにはアルゴン(Ar)
ガス、キセノン(Xe)ガス等の希ガスが使用され、第1封
体管2の内部の圧力は5.3kPa〜13kPa程度に設定され
ている。第2封体管3の内壁には、破損防止用部材7A
〜7Hのそれぞれの表面を含めて、基本的には蛍光膜が
塗布されていない。なお、可視光線の放出率を高くする
等の目的で、第2封体管3の内壁に蛍光膜を塗布するこ
とができる。
【0036】一対の放電用電極4A、4Bは、第1の実
施の形態においていずれも円筒形状で形成され、ニッケ
ル(Ni)等の電極材料で形成されている。一対の放電用
電極4A、4Bのそれぞれの電極形状は、特に限定され
ないが、皿形状、棒形状、ワイヤ形状等、様々な形状を
採用することができる。
【0037】端子5Aの一端側は放電用電極4Aに電気
的に接続され、他端側は第2封体管3の外部に導出され
ている。同様に、端子5Bの一端側は放電用電極4Bに
電気的に接続され、他端側は第2封体管3の外部に導出
されている。端子5A、5Bはいずれも例えばニッケル
等の電気伝導性が良好な金属材料で形成されており、端
子5Aと放電用電極4Aとの間、端子5Bと放電用電極
4Bとの間のそれぞれは、例えば、溶融結合、ろう接又
は半田接合等により接合されている。
【0038】第1封体管2と第2封体管3との間の気密
空間6の内部は第1の実施の形態において断熱性効果が
最も期待できる高真空状態に保持されている。例えば、
気密空間6の内部は133mPa〜1.3mPa程度の高真空状態に
保持されることが好ましい。さらに、気密空間6の内部
には熱伝導率の悪い(熱抵抗値の高い)断熱性気体、例
えばアルゴンガス、エチレン(CH2=CH2)ガス、エ
タン(C26)ガス、一酸化窒素(NO)ガス、クリプト
ン(Kr)ガス、或いはフルオロメタン(CF4,C26
若しくはクロロフルオロメタン(CCl22)等の多ハ
ロゲン化誘導体のいずれか1種類のガス、又はこれらの
内から選ばれた複数種類のガスを混合した混合ガスを充
填することができる。
【0039】第1の実施の形態において、破損防止用部
材7A〜7Hは、第2封体管3と同一のガラス材料で形
成され、第2封体管3と一体に形成されている。この破
損防止用部材7A〜7Hは、第2封体管3の内壁から第
1封体管2の方向に向かって(好ましくは第2封体管3
の中心軸部分に向かって)突出するように形成されてお
り、さらに第1封体管2の長さ方向に沿って等間隔で配
設(配列)されている。
【0040】詳細には、複数個の破損防止用部材7A〜
7Hは、第1封体管2の一端側と第2封体管3の一端側
との第1連結部8A(溶融結合部分)と、第1封体管2
の他端側と第2封体管3の他端側との第2連結部8B
(溶融結合部分)との間において、第1封体管2、第2
封体管3のそれぞれの間で、それぞれの長手方向に沿っ
て等間隔で互いに離間して配列されている。さらに、第
1の破損防止用部材7Aと第2の破損防止用部材7Bと
は互いに対向する位置に、同様第3の破損防止用部材7
Cと第4の破損防止用部材7Dとは互いに対向する位置
に、第5の破損防止用部材7Eと第6の破損防止用部材
7Fとは互いに対向する位置に、第7の破損防止用部材
7Gと第8の破損防止用部材7Hとは互いに対向する位
置にそれぞれ配設されている。すなわち、第1封体管2
を中心軸として、約180度回転した位置に破損防止用
部材7Aと7B、破損防止用部材7Cと7D、破損防止
用部材7Eと7F、破損防止用部材7Gと7Hのそれぞ
れが配設されている。第1連結部8Aと第1の破損防止
用部材7Aとの間隔、第1の破損防止用部材7Aと第3
の破損防止用部材7Cとの間隔、第3の破損防止用部材
7Cと第5の破損防止用部材7Eとの間隔、第5破損防
止用部材7Eと第7の破損防止用部材7Gとの間隔、第
7の破損防止用部材7Gと第2連結部8Bとの間隔はい
ずれも等しく設定されている。同様に、第1連結部8A
と第2の破損防止用部材7Bとの間隔、第2の破損防止
用部材7Bと第4の破損防止用部材7Dとの間隔、第4
の破損防止用部材7Dと第6の破損防止用部材7Fとの
間隔、第6の破損防止部材7Fと第8の破損防止用部材
8Gとの間隔、第8の破損防止用部材8Gと第2連結部
8Bとの間隔はいずれも等しく設定されている。即ち、
破損防止用部材7A〜7Hは、気密空間6内をその長手
方向に等分する位置に配設されている。
【0041】このように構成される破損防止用部材7A
〜7Hは、二重管式放電管1それ自体又はこの二重管式
放電管1を取り付けたパーソナルコンピュータ等の機材
(電子機器)を誤って落下させてしまったり、或いはこ
れらに予期せぬ衝撃を加えてしまった場合に、連結部8
A,8Bを支点として発生する第1封体管2の振動又は
撓みによる第1封体管2の破損を確実に防止することが
できる。
【0042】図2は図1のF2−F2切断線部で切った
二重管式放電管1の拡大断面構造図である。破損防止用
部材7A〜7Hの先端部分は、いずれも第1封体管2の
外周面に接触するか僅かな間隔を保持して近接するよう
に形成されている。すなわち、破損防止用部材7A、7
C、7E、7Gの最先端と破損防止用部材7B、7D、
7F、7Hの最先端との間の寸法は、第1封体管2の外
形寸法と実質的に同一か、又は第1封体管2の外形寸法
よりも僅かに大きな寸法に設定されている。
【0043】図2に示すように、第2封体管3の上側と
下側に互いに対向するように配設された破損防止用部材
7A、7Bのそれぞれは、振動や撓みで第1封体管2が
移動しないように(破損を生じないように)、第1封体
管2を上下方向から支持するようになっている。図2に
おいては示していないが、前述の図1に示すように、互
いに対向する破損防止用部材7C及び7D、7E及び7
F、7G及び7Hのそれぞれも同様に第1封体管2が振
動や撓みで動かないように第1封体管2を上下方向から
支持するようになっている。また、上述のように、この
破損防止用部材7A〜7Hは、気密空間6内をその長手
方向に等分する位置に配設されている。従って、二重管
式放電管1又は二重管式放電管1を取り付けた機材(電
子機器)を誤って落下させてしまった場合や外部から強
い衝撃を与えてしまった場合でも、第2封体管3の内部
の第1封体管2に大きな振動や撓みが生じることなく、
第1封体管2の破損を確実に防止することができる。
【0044】破損防止用部材7A〜7Hの先端部分の形
状は、いずれも第1封体管2の外周面に接触したときに
点接触となるような形状で形成されている。図1及び図
2においては、破損防止用部材7A〜7Hの先端部分の
形状は円錐形状で形成されているが、本発明の第1の実
施の形態においては、これらの破損防止用部材7A〜7
Hの先端部分の形状は針形状等の他の形状で形成しても
かまわない。
【0045】以上説明したような本発明の第1の実施の
形態に係る二重管式放電管1においては、第2封体管3
に設けられた破損防止用部材7A〜7Hによって第1封
体管2がその上下方向から支持され、且つ破損防止用部
材7A〜7Hが気密空間6内をその長手方向に等分する
位置に配設されているために、二重管式放電管1自身又
はこの二重管式放電管1を取り付けた電子機器等を落下
させてしまったり、これに強い衝撃を加えてしまった場
合でも、この破損防止用部材7A〜7Hによって第2封
体管3の内側で第1封体管2が連結部8A,8Bを支点
として大きく振動すること又は撓むことを防止すること
ができるので、第1封体管2の破損を防止することがで
きる。結果的に二重管式放電管1の破損又は電子機器等
の破損を防止することができる。
【0046】さらに、本発明の第1の実施の形態に係る
二重管式放電管1においては、破損防止用部材7A〜7
Hが気密空間調節用部材として機能し、第1封体管2と
第2封体管3との間の気密空間6の寸法(気密空間6の
厚さ)を第1封体管2の全長に渡って均一に保つことが
できるので、気密空間6の断熱性効果を向上させること
ができ、特に低温度下温度における輝度特性を安定に維
持することができる。
【0047】さらに、このように構成される本発明の第
1の実施の形態に係る二重管式放電管1においては、破
損防止用部材7A〜7Hが第1封体管2に接触した場合
の接触部分の熱抵抗値を点接触としたことで高くするこ
とができ、第1封体管2の熱を第2封体管3に逃げにく
くできるので、断熱性効果を向上させることができ、よ
り一層、輝度特性を向上させることができる。
【0048】次に、本発明の第1の実施の形態に係る二
重管式放電管1の製造方法を、図3乃至図8に示す工程
断面図を用いて、簡単に説明する。
【0049】(1)まず、周知のガラス切断技術、ガラ
スシールド技術等を使用し、図3に示すように、第1封
体管2を形成する。この第1封体管2は、内壁に蛍光膜
が塗布され、内部に放電用ガスが充填され、内部に一対
の放電用電極4A及び4Bが形成され、さらに内部から
外部に端子5A及び5Bが導出された状態で形成されて
いる。
【0050】(2)第2封体管3を形成するために、図
4に示すガラス管3Aを用意する。ガラス管3Aは細長
い筒状で形成されており、図4中、右側及び左側のガラ
ス管3Aの両端は開放状態にある。
【0051】(3)次に、図5に示すように、第2封体
管3となるガラス管3Aの所定の位置に、ガラス管3A
の内壁からガラス管3Aの中心軸に向かって突出した複
数の破損防止用部材7A〜7Hを形成する。ここで、
「所定の位置」とは、二重管式放電管1の完成後に破損
防止用部材7A〜7Hが第1封体管2、第2封体管3の
それぞれの溶融部分である第1連結部8Aと第2連結部
8B(図1参照。)との間において互いに離間して等間
隔に配置される位置という意である。所定の位置は、第
1連結部8Aと第2連結部8Bとの間の距離を予め測定
しておけば容易に推定することができ、或いは設計デー
タから容易に推定(設計)することができる。
【0052】これらの破損防止用部材7A〜7Hは、例
えば、ガラス管3Aの所定の部分をガスバーナーで加熱
溶融し、加熱溶融された部分を所定のストロークをもっ
たピンで突いて形成する。ピンのストロークにより、破
損防止用部材7A〜7Hのガラス管3Aの内周面からの
高さが、図1及び図2に示す気密空間6の寸法(気密空
間6の厚さ)と実質的に同一か又は僅かに低くなるよう
に、内側に突き出る破損防止用部材7A〜7Hの最先端
の高さを調節することができる。このように破損防止用
部材7A、7C、7E、7Gのそれぞれの最先端、破損
防止用部材7B、7D、7F、7Hのそれぞれの最先端
との間の寸法は、第1封体管2の外形寸法と実質的に同
一か又は僅かに大きい寸法に設定することができる。な
お、若干工程数が増大するものの、ガラス管3Aの内部
を所定の真空排気装置で減圧し、この減圧状態で、ガス
バーナーでガラス管3Aの所定の位置を選択的に加熱溶
融し、この所定の位置において溶融されたガラスをそれ
ぞれ内部に引き込ませて、破損防止用部材7A〜7Hの
それぞれを形成してもよい。
【0053】(4)このようにして形成された複数の破
損防止用部材7A〜7Hを利用しながら、図6に示すよ
うに、第1封体管2をガラス管3Aの内部に挿入して行
き、このガラス管3Aの内部に第1封体管2を配設す
る。ここで、第1封体管2は破損防止用部材7A〜7H
の先端部分に当接させ滑らせながらガラス管3A内に挿
入され配設されるので、ガラス管3Aのほぼ中央部分に
第1封体管2の配設位置が自動的に調節される。すなわ
ち、図1及び図2に示す第1封体管2と第2封体管3と
の間の気密空間6の寸法が自動的に均一に調節される。
【0054】(5)図7に示すように、第1封体管2の
一端側(図7中、左側)とガラス管3Aの一端側とを溶
融により結合させ、この一端側を気密に封じる。ガラス
管3Aの他端側は開放された状態のままである。
【0055】(6)そして、ガラス管3Aの開放状態に
ある他端側からガラス管3Aの内部をターボ分子ポン
プ、クライオポンプ、油拡散ポンプ等の真空排気装置に
より排気し、ガラス管3Aの内部の圧力を133mPa〜1.3m
Pa程度のバックグランド圧力(到達圧力)に設定する。
【0056】(7)ガラス管3Aの内部圧力が133mPa〜
1.3mPaの範囲内の圧力に到達した時点で排気を停止し、
この内部圧力を維持した状態で図8に示すようにガラス
管3Aの他端側を溶融結合により気密に封じ、第1封体
管2とガラス管3Aとの間に気密空間6を生成する。
【0057】(8)そして、前述の図1に示すように、
第1封体管2の一端側(図1中、左側)とガラス管3A
の一端側とを溶融(封じ切り)により結合させることに
よりガラス管3Aから第2封体管3が形成され、余分な
ガラス管3Aが切り取られ、取り除かれる。これら一連
の製造工程により第1の実施の形態に係る二重管式放電
管1が完成する。
【0058】以上において説明した本発明の第1の実施
の形態に係る二重管式放電管1の製造方法においては、
第2封体管3の内部に第1封体管2を配置する際に、ガ
ラス管3A(第2封体管3)に予め形成した破損防止用
部材7A〜7Hで第1封体管2の配置位置を自動的に調
節することができる。従って、前述の図14及び図15
に示すスペーサ18の使用をなくすことができ、第1封
体管2にスペーサ18を装着する工程、第1封体管2に
スペーサ18を介在させて第2封体管3を装着する工
程、及びスペーサ18を排出する工程をなくすことがで
きるので、二重管式放電管1の製造工程を簡略化する
(製造工程数を減少させる)ことができる。さらに、ス
ペーサ18の装着動作や排出動作等、スペーサ18の複
雑な動作をなくすことができるので、二重管式放電管1
の製造の自動化を実現することができる。さらに、スペ
ーサ18の装着動作や排出動作等に起因する第1封体管
2や第2封体管3の損傷や破壊をなくすことができるの
で、製造上の歩留まりを向上させることができる。さら
に、製造工程の簡略化を実現することにより、製造コス
トを減少させることができる。
【0059】さらに、本発明の第1の実施の形態に係る
二重管式放電管1の製造方法においては、ガラス管3A
(第2封体管3)の破損防止用部材7A〜7Hはガスバ
ーナーによる部分的な加熱溶融で形成することができる
ので、破損防止用部材7A〜7Hを容易に形成すること
ができ、生産性を向上させることができる。
【0060】(第2の実施の形態)第2の実施の形態
は、二重管式放電管の第1封体管(内管)に破損防止用
部材を配設した例を説明するものである。図9は本発明
の第2の実施の形態に係る二重管式放電管(二重管式冷
陰極蛍光放電管)の断面構造図である。
【0061】図9に示す二重管式放電管1は、第1連結
部8Aと第2連結部8Bとの間の気密空間6内におい
て、その長手方向に沿って等間隔で複数個配設され、気
密空間6に突出するように第1封体管2に配設された破
損防止用部材9A〜9Hを備えている。破損防止用部材
9A〜9Hは、気密空間6内を長手方向に等分する位置
に配設され、いずれも第1封体管2の外周面に設けられ
ている。本発明の第2の実施の形態において、破損防止
用部材9A〜9Hは、いずれも第1封体管2と同一のガ
ラス材料で形成されている。この破損防止用部材9A〜
9Hは、第1封体管2とは別途用意したガラス材料を、
第1封体管2の外周面に溶融結合により取り付けたもの
である。
【0062】このように構成される二重管式放電管1に
おいては、本発明の第1の実施の形態に係る二重管式放
電管1と同様の効果を得ることができる。さらに、別途
用意する破損防止用部材9A〜9Hを形成するガラス材
料の寸法を予め統一しておくことにより、第1封体管2
の外周面に均一の高さの破損防止用部材9A〜9Hを簡
単に取り付けることが可能となり、第1封体管2の破損
を簡単に防止することができるとともに、製造における
第1封体管2と第2封体管3との間の位置調節(気密空
間6の厚さ)の精度を簡単に向上させることができる。
【0063】なお、本発明の第2の実施の形態の変形と
して、互いに等間隔に離間して配置されて気密空間6に
向かって突出した破損防止用部材9A〜9Hを外周面に
有するガラス管を用いて、第1封体管2を構成してもよ
い。こうすれば、破損防止用部材9A〜9H用のガラス
材を、第1封体管2に溶融結合する工程の必要はない。
【0064】(その他の実施の形態)本発明は上記の第
1及び第2の実施の形態によって記載したが、この開示
の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するもので
あると理解すべきではない。この開示から当業者には様
々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとな
ろう。
【0065】例えば、上記の第1及び第2の実施の形態
においては、第1封体管2の両側と第2封体管3の両側
とはそれぞれ溶融結合により結合されているが、本発明
においては、第1封体管2と第2封体管3との双方とは
別部材で形成された保持具を介して結合させることがで
きる。
【0066】また、上記第1の実施の形態(若しくは第
2の実施の形態)においては、第1封体管2の第1連結
部8Aと第2連結部8Bとの間において、第2封体管3
の上面側に4個の破損防止用部材7A、7C、7E及び
7G、下面側に4個の破損防止用部材7B、7D、7F
及び7Hの合計8個の破損防止用部材7A〜7Hを形成
したが、これよりも少ない数又はこれよりも多い数の破
損防止用部材を形成してもよい。
【0067】なお、この場合でも上面側又は下面側にお
いて隣り合う破損防止用部材の間の間隔、破損防止用部
材と第1連結部8Aとの間の間隔、破損防止用部材と第
2連結部8Bとの間の間隔はそれぞれ等しく設定する。
このようにすることで、第1封体管2に発生する振動や
撓みを有効に分散し減少させることができる。
【0068】以上の説明では、破損防止用部材を、第1
封体管の中心軸に関して約180度回転した位置に2個
で1組として配置した場合について説明したが、第2封
体管3の円周方向に、3個、4個もしくはそれ以上の個
数の破損防止用部材を等間隔で配列し、3個、4個もし
くはそれ以上で1組として、一対の放電用電極の長手方
向に沿って等間隔で少なくとも2組以上配設してもよ
い。さらに、円周方向に配列された破損防止用部材の数
が増大し、互いに連続した極限として、図10に示すよ
うに、破損防止用部材を第1封体管2の外周面又は第2
封体管3の内周面の全域に沿って、閉環状に形成しても
よい。
【0069】このように、本発明はここでは記載してい
ない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従っ
て、本発明の技術的範囲は上記の妥当な特許請求の範囲
に係る発明特定事項によってのみ定められるものであ
る。
【0070】
【発明の効果】本発明は、落下、衝撃等による封体管の
振動や撓みによる破損を確実に防止することができる二
重管式放電管を提供することができる。特に、本発明
は、落下、振動等による内管(第1封体管)の損傷を確
実に防止することができる二重管式放電管を提供するこ
とができる。
【0071】さらに、本発明は、断熱効果を向上させる
ことができ、低温度環境下において優れた輝度特性を得
ることができる二重管式放電管を提供することができ
る。
【0072】さらに、本発明は、製造工程を簡略化する
ことができる二重管式放電管の製造方法を提供すること
ができる。
【0073】さらに、本発明は、自動化を実現すること
ができる二重管式放電管の製造方法を提供することがで
きる。
【0074】さらに、本発明は、製造工程中の封体管の
損傷や破損を防止することができ、製造歩留まりを向上
させることができる二重管式放電管の製造方法を提供す
ることができる。
【0075】さらに、本発明は、製造コストを削減する
ことができる二重管式放電管の製造方法を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る二重管式放電
管の断面構造図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る二重管式放電
管の拡大断面構造図(図1のF2−F2切断線で切った
拡大断面構造図)である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る二重管式放電
管の工程断面図である(その1)。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る二重管式放電
管の工程断面図である(その2)。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る二重管式放電
管の工程断面図である(その3)。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る二重管式放電
管の工程断面図である(その4)。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る二重管式放電
管の工程断面図である(その5)。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る二重管式放電
管の工程断面図である(その6)。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る二重管式放電
管の断面構造図である。
【図10】本発明の他の実施の形態に係る二重管式放電
管の拡大断面構造図(図1のF2−F2切断線に相当す
る面に於ける拡大断面構造図)である。
【図11】従来技術に係る二重管式冷陰極蛍光放電管の
断面構造図である。
【図12】従来技術に係る製造方法を説明するための二
重管式冷陰極蛍光放電管の工程断面図である。
【図13】従来技術に係る二重管式冷陰極蛍光放電管の
工程断面図である(その1)。
【図14】従来技術に係る二重管式冷陰極蛍光放電管の
工程断面図である(その2)。
【図15】従来技術に係る二重管式冷陰極蛍光放電管の
工程断面図である(その3)。
【図16】従来技術に係る二重管式冷陰極蛍光放電管の
工程断面図である(その4)。
【符号の説明】
1 二重管式放電管 2 第1封体管(内管) 3 第2封体管(外管) 3A ガラス管 4A,4B 放電用電極 5A,5B 端子 6 気密空間 7A〜7H,9A〜9H 破損防止用部材 8A,8B 連結部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に一対の放電用電極が配設され、放
    電用ガスが封入された第1封体管と、 前記第1封体管の周囲を気密空間を介在して被覆する第
    2封体管と、 前記第1封体管と第2封体管との間の気密空間内におい
    て、その長手方向に沿って等間隔で複数個配設された破
    損防止用部材とを備えたことを特徴とする二重管式放電
    管。
  2. 【請求項2】 前記破損防止用部材は、前記気密空間内
    を長手方向に等分する位置に配設されていることを特徴
    とする請求項1記載の二重管式放電管。
  3. 【請求項3】 前記破損防止用部材は、前記第1封体管
    又は第2封体管に一体的に形成され、前記第1封体管又
    は第2封体管と同一材料で形成されたことを特徴とする
    請求項1又は請求項2に記載の二重管式放電管。
  4. 【請求項4】 前記破損防止用部材は、前記第1封体管
    から第2封体管に向かって又は第2封体管から第1封体
    管に向かって気密空間内に突出し、第2封体管又第1封
    体管に点接触できるような突起形状で形成されたことを
    特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の
    二重管式放電管。
  5. 【請求項5】 少なくとも以下の工程を備えたことを特
    徴とする二重管式放電管の製造方法。 (1)内部に一対の放電用電極が配設され放電用ガスが
    封入された第1封体管を形成する工程 (2)前記第1封体管の周囲を被覆可能な幾何学的形状
    を有した第2封体管を形成する工程 (3)前記第2封体管の内側又は前記第1封体管の外側
    に、複数個の破損防止用部材を、その長手方向に沿って
    等間隔で形成する工程 (4)前記第2封体管の内部に第1封体管を配置すると
    ともに、前記破損防止用部材で第1封体管と第2封体管
    との間の気密空間の寸法を調節する工程 (5)前記第2封体管を密閉し、第1封体管と第2封体
    管との間に気密空間を形成する工程
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