JP2000251838A - 二重管式放電管 - Google Patents

二重管式放電管

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JP2000251838A
JP2000251838A JP5328399A JP5328399A JP2000251838A JP 2000251838 A JP2000251838 A JP 2000251838A JP 5328399 A JP5328399 A JP 5328399A JP 5328399 A JP5328399 A JP 5328399A JP 2000251838 A JP2000251838 A JP 2000251838A
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tube
envelope
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double
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Takao Ushikubo
隆夫 牛窪
Takaaki Yokoyama
隆昭 横山
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Sanken Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放電管の細管化並びに長管化を実現しつつ、
断熱効果を促進させ、低温度環境下において実用上充分
な発光輝度を得ることができる二重管式放電管を提供す
る。 【解決手段】 二重管式放電管1において、第2封体管
(外管)3の膨張係数よりも小さい膨張係数で第1封体
管(内管)2が形成される。例えば第2封体管は硼珪酸
ガラスで形成され、第1封体管2は石英ガラスで形成さ
れる。長時間点灯時の加熱により、第1封体管2に長手
方向の引張応力が加わり、第1封体管2の撓みが防止さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二重管式放電管に
関し、特に長期間にわたって低温度環境下で高輝度が得
られる二重管式放電管に関する。さらに詳細には、本発
明は、温度変化に起因する内管と外管との接触によって
誘発される断熱効果の低下を簡易に防止することがで
き、長期間にわたって低温度環境下で高輝度が得られる
二重管式冷陰極放電管に関する。
【0002】
【従来の技術】冷陰極放電管は対向配置される一対の電
極を1つのガラス管で包囲した構造を備えている。この
冷陰極放電管においては、低温度環境下で使用する場
合、放電管内部の温度が充分に上昇しないために、放電
管内部の水銀蒸気圧が低下して発光効率が低くなってし
まい、充分な発光輝度を得ることができなかった。
【0003】このような技術課題を解決するために、低
温度環境下においては二重管式冷陰極放電管が一般的に
使用される傾向にある。二重管式冷陰極放電管は、対向
配置される一対の放電用電極を気密に封止する内管(発
光管)と、この内管を気密空間を介在させて被覆する外
管と、放電用電極に結合され内管内から外管外まで導出
された端子とを備えて構成されている。
【0004】内管には細長いガラス管が使用され、外管
には内管の外径よりも内径が大きい細長いガラス管が使
用されており、内管、外管のそれぞれは両端部分におい
て溶融結合により一体的に形成されている。内管の内壁
には放電によって発生する紫外線の照射を受けて可視光
線を放出する蛍光膜が塗布されている。さらに、内管内
部は気密に封じられており、この内管内部にはネオンガ
スとアルゴンガスとの混合ガスからなる放電用ガスが一
般的に封入されている。放電用ガスは、通常、5.3kPa〜
13kPa程度の範囲の圧力で封入されている。外管内部
は、内管内部と同様に気密に封じられ、133mPa〜1.3Pa
程度の範囲の圧力で高真空状態に保持されており、内管
の断熱効果が高められている。
【0005】このように構成される二重管式冷陰極放電
管は、内管と外管との間の気密空間を熱伝導率が低い高
真空状態に保持しているので、内管の熱が外管を通して
外部に逃散しにくく、断熱効果が充分に得られるので、
低温度環境下でも充分な発光輝度を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】最近、この種の二重管
式冷陰極放電管の細管化並びに長管化が要求されてお
り、例えば内管の直径が1.5mm以下、放電管の全長が20c
m以上の二重管式冷陰極放電管の実現が強く期待されて
いる。しかしながら、外管の中央に内管を配置した二重
管式冷陰極放電管を製作しても、この二重管式冷陰極放
電管を点燈させると内管と外管との間に温度差が発生
し、放電で発生する熱を直接受ける内管の温度が高くな
るので、内管に伸びが生じ、内管に撓みが発生してしま
う。このため、内管が外管に接触し、この接触部分を通
して内管の熱が外管に逃散してしまうので、断熱効果が
損なわれ、低温度環境下における発光輝度が低下してし
まうという問題点があった。二重管式冷陰極放電管の内
管の直径が小さくなるほど、また放電管の全長が長くな
るほど、この問題点は顕著になる。すなわち、このよう
な事情により、現在にいたるまで、二重管式冷陰極放電
管の細管化並びに長管化を実現することができないとい
う問題点があった。
【0007】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものである。従って、本発明の目的は、放電管の細管
化並びに長管化を実現することができ、しかも長期間に
わたって低温度環境下における高輝度化を実現すること
ができる二重管式放電管を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の特徴は、内部に放電用電極が配設さ
れ、放電用ガスが封入された第1封体管と、少なくとも
この第1封体管の2カ所の結合部で結合され、第1封体
管の周囲を気密空間を介在させて被覆する第2封体管と
を備え、所定の温度において、2カ所の結合部間で、第
1封体管と第2封体管の間に働く応力が極小値となるよ
うに、第1封体管及び第2封体管の材料を選定したこと
を特徴とする二重管式放電管であることである。ここで
「所定の温度」とは本発明の二重管式放電管の長時間点
灯時に第1封体管及び第1封体管がそれぞれ到達する温
度を言う。
【0009】このように構成される二重管式放電管にお
いては、長時間点灯時の加熱により、第1封体管が第2
封体管より高温に加熱され、それぞれ到達する温度にお
いて、第1封体管と第2封体管の延びの差が極小値とな
る。従って、両者間に働く応力が極小値となるので、第
1封体管の撓みを抑制することができる。両者の延びが
等しくなり、応力を零とすることが最も好ましいことは
勿論であるが、少なくとも、第1封体管の撓みが抑制で
きる程度の小さな応力であればよい。こうして、長時間
点灯時においても、第1封体管と第2封体管との間の接
触を防止することができるので、二重管式放電管の細管
化並びに長管化を実現することができる。さらに、本発
明の第1の特徴に係る二重管式放電管においては、第1
封体管と第2封体管との間の接触が防止できることから
第1封体管の断熱効果を損ねることがなくなり、長期間
にわたって低温度環境下において充分な発光輝度を得る
ことができる。
【0010】本発明の第1の特徴に係る二重管式放電管
において、より具体的には、第2封体管の膨張係数より
も小さい膨張係数を有する材料で第1封体管を形成すれ
ば、長時間点灯時の加熱により、第1封体管が第2封体
管より高温に加熱されても、それぞれ到達する温度にお
いて、両者間に働く応力が極小値となる。本発明の二重
管式放電管に適用可能な具体的な材料の組み合わせとし
ては、第2封体管は、例えば約3×10-6/Kの膨張係数を
有する硼珪酸ガラスを用い、第1封体管は第2封体管の
膨張係数よりも小さい例えば約5.5×10-7/Kの膨張係数
を有する石英ガラスを用いればよい。硼珪酸ガラスに更
に燐(P)を加えて第2封体管の材料としても良い。或
いは、第2封体管の材料として、コバールガラス等も使
用可能である。基本的に、第2封体管の膨張係数よりも
第1封体管の膨張係数が小さければよいので、膨張係数
を変えるために必ずしも異種材料で形成する必要はな
い。例えば、第2封体管に硼素の組成成分の多い硼珪酸
ガラスを用い、第1封体管に硼素の組成成分の少ない硼
珪酸ガラスを用いるような組み合わせも可能である。
【0011】本発明の第1の特徴に係る二重管式放電管
において、第1封体管の一部の材料を、第2封体管の膨
張係数よりも小さい膨張係数の材料で形成し、いわゆる
「つなぎガラス」として用いても良く、逆に第2封体管
の一部の材料を、第1封体管の膨張係数よりも大きい膨
張係数の材料で形成してもよい。即ち、第2封体管の
「全体としての膨張係数」よりも、第1封体管の「全体
としての膨張係数」が小さくなるように設定しておけ
ば、長時間点灯時の加熱により、第1封体管が第2封体
管より高温に加熱されても、それぞれが到達する温度に
おいて、両者間の延びがほぼ等しくなり、両者間に働く
応力が極小値となる。このため、長時間点灯時の第1封
体管の撓みを抑制することができる。その結果、第1封
体管と第2封体管との間の接触を防止することができ
る。つまり、二重管式放電管を細管化並びに長管化した
場合においても、第1封体管と第2封体管との間の接触
が防止できるので、第1封体管の断熱効果を損ねること
がなくなり、長期間にわたって低温度環境下において充
分な発光輝度を得ることができる。また、「つなぎガラ
ス」として、一部の膨張係数を変えることにより、所望
の温度における第1封体管と第2封体管の膨張係数の調
整を最適化して、所定の温度における両者の延びをほぼ
等しくするための材料設計が容易になる。
【0012】本発明の第2の特徴は、内部に放電用電極
が配設され、放電用ガスが封入された第1封体管と、少
なくともこの第1封体管の2カ所の結合部で結合され、
第1封体管の周囲を気密空間を介在させて被覆する第2
封体管とを備え、常時、前記2カ所の結合部間で、第1
封体管に対して引張応力が加わるように、第1封体管及
び第2封体管の材料を選定した二重管式放電管であるこ
とである。ここで「常時」とは、二重管式放電管の使用
環境の温度における状態を意味する。
【0013】本発明の第2の特徴に係る二重管式放電管
においては、第1封体管には、常時、第2封体管から引
張応力が与えられ、第1封体管の撓みを抑制することが
でき、第1封体管と第2封体管との間の接触を防止する
ことができる。従って、二重管式放電管の細管化並びに
長管化を実現することができる。さらに、本発明の第2
の特徴に係る二重管式放電管においては、第1封体管と
第2封体管との間の接触が防止できることから第1封体
管の断熱効果を損ねることがなくなり、長期間にわたっ
て低温度環境下において充分な発光輝度を得ることがで
きる。
【0014】本発明の第2の特徴に係る二重管式放電管
においては、具体的には、第2封体管の膨張係数よりも
小さい膨張係数を有する材料で第1封体管を形成すれば
よい。本発明の第2の特徴に係る二重管式放電管に適用
可能な具体的な材料の組み合わせとしては、第2封体管
は、例えば硼珪酸ガラス等を用い、第1封体管は第2封
体管の膨張係数よりも小さい石英ガラス等を用いればよ
い。基本的に、第2封体管の膨張係数よりも第1封体管
の膨張係数が小さければよいので、膨張係数を変えるた
めに必ずしも異種材料で形成する必要はない。このよう
に第1封体管と第2封体管の膨張係数を選定して構成さ
れる二重管式放電管においては、特に点燈時の放電で発
生する熱による第1封体管の伸びを減少させ、第1封体
管の撓みを抑制することができ、第1封体管と第2封体
管との間の接触を防止することができる。従って、二重
管式放電管の細管化並びに長管化を実現することができ
る。
【0015】本発明の第2の特徴に係る二重管式放電管
において、第1封体管の一部の材料を、第2封体管の膨
張係数よりも小さい膨張係数の材料で形成し、いわゆる
「つなぎガラス」として用いても良く、逆に第2封体管
の一部の材料を、第1封体管の膨張係数よりも大きい膨
張係数の材料で形成してもよい。即ち、第2封体管の
「全体としての膨張係数」よりも、第1封体管の「全体
としての膨張係数」が小さくなるように設定しておけ
ば、点燈時の放電で発生する熱が生じた場合において
も、第1封体管に対して第2封体管から引張応力が与え
られるので、第1封体管の撓みを抑制することができ
る。その結果、第1封体管と第2封体管との間の接触を
防止することができる。つまり、二重管式放電管を細管
化並びに長管化した場合においても、第1封体管と第2
封体管との間の接触が防止できるので、第1封体管の断
熱効果を損ねることがなくなり、長期間にわたって低温
度環境下において充分な発光輝度を得ることができる。
また、「つなぎガラス」として、一部の膨張係数を変え
ることにより、所望の温度における第1封体管と第2封
体管の膨張係数の調整や引張応力の調整が容易になる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態に係る
二重管式放電管(二重管式冷陰極放電管)の断面構造図
である。図1に示すように、本発明の実施の形態に係る
二重管式放電管1は、内部に放電用電極4A及び4Bが
配設され、放電用ガスが封入された第1封体管(内管)
2と、第1封体管2の周囲を気密空間6を介在させて被
覆する第2封体管3と、放電用電極4Aに接続された端
子5A及び放電用電極4Bに接続された端子5Bとを備
えて構築されている。
【0017】二重管式放電管1の第1封体管2、第2封
体管3はいずれも細長い筒状のガラス管で形成された封
止管である。第1封体管2、第2封体管3のそれぞれの
両端部分の2カ所は溶融結合により一体的に形成されて
いる。第1封体管2の内部は放電用電極4A及び4Bを
配設して気密に封じられており、第2封体管3の内部は
第1封体管2を配設して気密に封じられている。第2封
体管3の内部において第1封体管2の外周囲には断熱効
果を促進するための気密空間6が配設されている。すな
わち、二重管式放電管1は、気密空間6を構築するため
に第1封体管2の周囲に第2封体管3を配設した二重封
止構造で構成されている。
【0018】本実施の形態において、第1封体管2は例
えば1.2mm〜1.7mmの外径寸法で形成され、第2封体管3
は第1封体管2の外径寸法よりも大きい例えば2.4mm〜
2.6mmの外径寸法で形成されている。第1封体管2から
第2封体管3までの間の気密空間6の寸法は約0.7mm〜
1.4mmになる。さらに、第1封体管2の長さは例えば15c
m〜25cmで形成され、第2封体管3は第1封体管2より
も若干長い寸法で形成されている。
【0019】ここで、第1封体管2は少なくとも第2封
体管3の膨張係数よりも小さい膨張係数を有するガラス
材料で形成されている。本実施の形態において、第2封
体管3は約3×10-6/Kの膨張係数を有する硼珪酸ガラス
で形成され、第1封体管2は約5.5×10-7/Kの膨張係数
を有する石英ガラスで形成される。第1封体管2の膨張
係数を第2封体管3の膨張係数よりも小さくすることに
より、特に点燈時の放電で発生する熱による第1封体管
2の長手方向の伸びを減少させることができ、第1封体
管2の第2封体管3内部での撓みを減少させることがで
きる。
【0020】上記のように本実施の形態においては、第
1封体管2の膨張係数を第2封体管3の膨張係数よりも
小さく設定してあので、長時間の点燈時に第1封体管2
が長手方向に伸びてもさらにこの第1封体管2を長手方
向に引っ張る力が第2封体管3から第1封体管2の両端
に加わる。従って、第1封体管2の第2封体管3内部で
の撓みを減少させることができる。
【0021】図示しないが、第1封体管2の内壁には、
放電により発生する紫外線の照射を受けて可視光線を放
出させるために蛍光膜が塗布されている。さらに、第1
封体管2の内部には、水銀放電を発生させるための必要
一定量の水銀(水銀粒)と、点燈を助けるための放電用
ガスとが封入されている。放電用ガスにはアルゴン(Ar)
ガス、キセノン(Xe)ガス等の希ガスが使用され、第1封
体管2の内部の圧力は5.3kPa〜13kPa程度に設定されて
いる。
【0022】第1封体管2の内部の放電用電極4A、4
Bは、第1の実施の形態においていずれも円筒形状で形
成され、電子ビームによるスパッタリングに耐えるよう
に例えばタングステン等の高融点金属からなる電極材料
で形成されている。放電用電極4A、4Bのそれぞれの
電極形状は特に限定されず、皿形状、棒形状、ワイヤ形
状等、様々な形状を採用することができる。
【0023】端子5Aの一端側は放電用電極4Aに電気
的に接続され、他端側は第2封体管3の外部に導出され
ている。同様に、端子5Bの一端側は放電用電極4Bに
電気的に接続され、他端側は第2封体管3の外部に導出
されている。端子5A、5Bは、いずれも電気伝導性が
良好であり実装に際して半田めっきによる接合を容易に
行うことができる例えばニッケル等の金属からなる電極
材料で形成されることが好ましい。端子5Aと放電用電
極4Aとの間、端子5Bと放電用電極4Bとの間のそれ
ぞれは例えばスポット溶接により接合されている。
【0024】第1封体管2と第2封体管3との間の気密
空間6の内部は本実施の形態において断熱性効果が最も
期待できる高真空状態に保持されている。例えば、気密
空間6の内部は133mPa〜1.3mPa程度の高真空状態に保持
されることが好ましい。さらに、気密空間6の内部には
熱伝導率の低い(熱抵抗値の高い)断熱性気体、例えば
アルゴンガス、エチレンガス、エタンガス、一酸化窒素
ガス、クリプトンガス、フレオンガスのいずれか1種類
のガス、又は複数種類のガスを混合した混合ガスを充填
することができる。断熱性気体が充填される場合、高真
空状態に比べて気密空間6の内部の圧力は高くなるが、
このときの内部の圧力は例えば0.67Pa〜67Pa程度に設定
されることが好ましい。
【0025】次に、前述の二重管式放電管1の製造方法
を簡単に説明する。図2乃至図4は製造方法を各製造工
程毎に示す二重管式放電管の工程断面図である。
【0026】(1)まず、周知のガラス切断技術、ガラ
スシールド技術等を使用し、図2に示すように、第1封
体管2を形成する。この第1封体管2は、内壁に蛍光膜
が塗布され、内部に放電用ガスが充填され、内部に放電
用電極4A及び4Bが形成され、さらに内部から外部に
端子5A及び5Bが導出された状態で形成されている。
そして、第1封体管2は第2封体管3の膨張係数よりも
小さい膨張係数を有する例えば石英ガラスで形成され
る。
【0027】(2)第2封体管3を形成するために、細
長い筒状で両端は開放状態にあるガラス管3Aを準備す
る。このガラス管3Aは前述のように第1封体管2より
も膨張係数の大きい例えば硼珪酸ガラスで形成される。
そして、図3に示すように、第1封体管2の一端側(図
3中、左側)とガラス管3Aの一端側とを溶融により結
合させ、この一端側を気密に封じる。このとき、第1封
体管2はガラス管3Aの中央部分に位置決めされた状態
で結合される。ガラス管3Aの他端側は開放された状態
のままである。
【0028】(3)そして、ガラス管3Aの開放状態に
ある他端側からガラス管3Aの内部をターボ分子ポン
プ、クライオポンプ、油拡散ポンプ等の真空排気装置に
より排気し、ガラス管3Aの内部の圧力を133mPa〜1.3m
Pa程度のバックグランド圧力(到達圧力)に設定する。
【0029】(4)ガラス管3Aの内部圧力が133mPa〜
1.3mPaの範囲内の圧力に到達した時点で排気を停止し、
この内部圧力を維持した状態で図4に示すようにガラス
管3Aの他端側を溶融結合により気密に封じ、第1封体
管2とガラス管3Aとの間に気密空間6を生成する。
【0030】(5)そして、前述の図1に示すように、
第1封体管2の一端側(図1中、左側)とガラス管3A
の一端側とを溶融(封じ切り)により結合させることに
よりガラス管3Aから第2封体管3が形成され、余分な
ガラス管3Aが切り取られ、取り除かれる。これら一連
の製造工程により本実施の形態に係る二重管式放電管1
が完成する。
【0031】なお、図3に示す第1封体管2の一端とガ
ラス管3Aの一端との間の溶融結合を行い、気密空間6
の内部を所定の圧力まで減圧した後に、図5に示すよう
に気密空間6の内部に断熱性気体6Gを充填してもよ
い。断熱性気体6Gには前述のように熱伝導率が低いア
ルゴンガス等を使用することができる。
【0032】以上説明したように、本実施の形態に係る
二重管式放電管1においては、特に点燈時の放電で発生
する熱による第1封体管2の伸びを減少させ、第1封体
管2の撓みを抑制することができ、第1封体管2と第2
封体管3との間の接触を防止することができるので、細
管化並びに長管化を実現することができる。詳細には、
第1封体管2の直径が1.5mm以下、全長が20cm以上の二
重管式放電管1を容易に実現することができる。そし
て、このように構成される二重管式放電管においては、
第1封体管2と第2封体管3との間の接触が防止できる
ことから第1封体管2の断熱効果を損ねることがなくな
り、長期間にわたって低温度環境下において充分な発光
輝度を得ることができる。
【0033】さらに、このように構成される二重管式放
電管1において、第1封体管2には、常時、第2封体管
3から引張応力が与えられ、第1封体管2の撓みを抑制
することができ、第1封体管2と第2封体管3との間の
接触を防止することができるので、同様に細管化並びに
長管化を実現することができ、同時に長期間にわたって
低温度環境下において充分な発光輝度を得ることができ
る。
【0034】本発明は上記の実施の形態によって記載し
たが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を
限定するものであると理解すべきではない。この開示か
ら当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技
術が明らかとなろう。例えば、前述の実施の形態におい
ては第1封体管2の両端と第2封体管3の両端とはそれ
ぞれ溶融により結合されているが、本発明においては、
第1封体管2と第2封体管3とは双方とは別部材で形成
された保持具を介して結合させることができる。
【0035】さらに、前述の実施の形態においては第1
封体管2、第2封体管3はそれぞれ異なる種類のガラス
材料で形成しているが、本発明においては、基本的に第
2封体管3の膨張係数よりも第1封体管2の膨張係数が
小さいことが重要で、膨張係数を変えるために必ずしも
異種材料で形成する必要はない。例えば、いずれも硼珪
酸ガラスとし、その硼素の組成成分を変えて膨張係数を
調整しても良い。或いは、第1封体管、第2封体管とし
て、それぞれ組成成分比を変化させ膨張係数を適正に調
節樹脂材料等で形成することができる。
【0036】
【発明の効果】本発明は、放電管の細管化並びに長管化
を実現しつつ、長期間にわたって低温度環境下における
高輝度化を実現することができる二重管式放電管を提供
するこができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る二重管式放電管の断
面構造図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る二重管式放電管の工
程断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る二重管式放電管の工
程断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る二重管式放電管の工
程断面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る他の例を説明するた
めの二重管式放電管の工程断面図である。
【符号の説明】
1 二重管式放電管 2 第1封体管(内管) 3 第2封体管(外管) 3A ガラス管 4A,4B 放電用電極 5A,5B 端子 6 気密空間 6G 断熱性気体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に放電用電極が配設され、放電用ガ
    スが封入された第1封体管と、 少なくとも前記第1封体管の2カ所の結合部で結合さ
    れ、前記第1封体管の周囲を気密空間を介在させて被覆
    する第2封体管と、 を備え、所定の温度において、前記2カ所の結合部間
    で、前記第1封体管と前記第2封体管の間に働く応力が
    極小値となるように、前記第1封体管及び前記第2封体
    管の材料を選定したことを特徴とする二重管式放電管。
  2. 【請求項2】 内部に放電用電極が配設され、放電用ガ
    スが封入された第1封体管と、 少なくとも前記第1封体管の2カ所の結合部で結合さ
    れ、前記第1封体管の周囲を気密空間を介在させて被覆
    する第2封体管と、 を備え、常時、前記2カ所の結合部間で、前記第1封体
    管に対して引張応力が加わるように、前記第1封体管及
    び前記第2封体管の材料を選定したことを特徴とする二
    重管式放電管。
  3. 【請求項3】 前記第2封体管の膨張係数よりも小さい
    膨張係数の材料で前記第1封体管を形成したことを特徴
    とする請求項1又は2記載の二重管式放電管。
  4. 【請求項4】 前記第1封体管の一部の材料を、前記第
    2封体管の膨張係数よりも小さい膨張係数の材料で形成
    したことを特徴とする請求項1又は2記載の二重管式放
    電管。
  5. 【請求項5】 前記第2封体管の一部の材料を、前記第
    1封体管の膨張係数よりも大きい膨張係数の材料で形成
    したことを特徴とする請求項1又は2記載の二重管式放
    電管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006344579A (ja) * 2005-05-13 2006-12-21 Harison Toshiba Lighting Corp 2重管型メタルハライドランプ

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