JP4829421B2 - セル電圧検出端子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池を構成する各セルの電圧を検出するために用いる端子と、それが取り付けられるセル側の端子取付部に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、固体高分子電解質膜を挟んでアノード側電極とカソード側電極とを対設したセル(単セル)を、良好な導電性を有する金属やカーボン製のセパレータにより挟持して複数積層することにより構成された燃料電池が知られている。燃料電池においては、アノード側電極に供給された燃料ガスは、触媒電極上でイオン化され、適度に加湿された固体高分子電解質膜を介してカソード側電極へと移動する。その間に生じた電子が外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用される。こうした電気エネルギを取り出し続けるには、各セルが良好に機能している必要がある。
燃料電池運転時に各セルが正常な状態にあるかどうかを知るには、各セルの電圧測定を行えば良く、この電圧測定は各セルを挟持するセパレータにセル電圧検出端子を取り付けることによって行われていた。
【0003】
このセル電圧検出端子の取り付け方法には、セル電圧検出端子としてバナナクリップ(バナナプラグ)を用いた方法(特開平9−283166号公報参照)や、セル電圧検出端子としてソケットを用いた方法(特開平11−339828号公報)がある。
セル電圧検出端子としてバナナクリップを用いた方法では、図6(a)に示すように、セパレータ6の側面61に孔61aを設けて、この孔61aにバナナクリップ7を差し込み、各セルの電圧測定を行っていた。
また、セル電圧検出端子としてソケットを用いた方法では、図6(b)に示すように、セパレータ6の側面61に断面L字形の突起部61bが形成されて、この突起部61bにセル電圧検出端子としてソケット8を取り付けて、各セルの電圧測定を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のセル電圧検出端子としてバナナクリップ7を用いた方法においては、複数積層されたセパレータ6の孔61aにバナナクリップ7を一つずつ差し込むため、その作業は困難なものとなっていた。
また、セル電圧検出端子としてソケット8を用いた方法においても、複数積層されたセパレータ6の突起部61bにソケット8を一つずつ取り付けるため、その作業は困難なものとなっていた。
さらに、これらの方法では、通常セパレータ6の厚さが1mm程度であるため、このセパレータ6の側面61に孔61aや突起部61bを設ける作業が困難になるとともに、この小さな孔61aや突起部61bにバナナクリップ7やソケット8の位置を合わせる作業も困難になっていた。
その他に、バナナクリップ7をセパレータ6の孔61aに差し込むだけであるため、燃料電池の運転中に生ずるセパレータ6の伸び縮みにより、セパレータ6とバナナクリップ7との間での磨耗や、それぞれの寸法誤差によって接触不良が発生する可能性やバナナクリップ7が振動等で抜ける可能性があり、燃料電池のセル電圧が検出できなくなる可能性があった。
また、セル電圧検出端子がステンレス等の線材である場合は、このセル電圧検出端子がセル電圧検出基板に固定されているため、このセル電圧検出端子が燃料電池の伸び縮みに対応できるように、燃料電池との位置関係の変化分を考慮してセル電圧検出基板を燃料電池に取り付けなければならなかった。
さらに、このセル電圧検出基板を保持するための部品を、セル電圧検出端子とは別に設ける必要があった。
【0005】
そこで、本発明の課題は、セパレータへの取り付けが容易なセル電圧検出端子を提供することにある。
また、本発明の課題は、セパレータへ取り付けるために行う位置合わせの作業が容易なセル電圧検出端子を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決した本発明は、燃料電池のセパレータに接触することにより燃料電池のセルの電圧を検出するセル電圧検出端子において、前記燃料電池のセルが積層される方向が鉛直方向と直交するように前記燃料電池を載置した場合において、弾性材で形成され前記セパレータの上面外端および側面上端を含む角部に接する端子と、前記セパレータの平面に設けられた凹部または凸部に対応して形成された凸部または凹部が前記セパレータに係合する係合部と、隣り合う前記セル電圧検出端子を前記セパレータの厚さ方向に接続する連結手段と、前記端子、前記係合部および前記連結手段を支持するベースと、を備え、前記端子は、前記ベースのベース上面の上側に形成された取付部によって前記ベース上面の上側に取り付けられる端子上面と、前記ベースのベース側面の外側に配設される端子側面と、前記セパレータに向かってふくらんだ円弧を形成し、一端が前記ベース上面に形成された第1の支持溝に支持され、他端が前記ベース側面に形成された第2の支持溝に支持される曲面とを備え、前記曲面が前記セパレータの角部に接することを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、連結手段で各ベースを連結させて、この各ベースの各係合部を各セパレータの平面に設けられた凹部または凸部に係合させることで、各ベースの各端子がそれぞれのセパレータの角部に当接して各セルの電圧が検出される。このように、複数のセル電圧検出端子をまとめて各セパレータに取り付けることができるので、従来のようにセパレータに設ける孔や突起部に一つずつセル電圧検出端子を取り付ける必要がなく、セル電圧検出端子の取り付けを容易に行うことができる。
【0008】
また本発明は、前記連結手段は、前記セパレータの上面および/または側面に接し前記セパレータに対する前記平面上の位置決めを行う当接部と、前記セパレータの厚さ方向に形成された一組の凸部および凹部により隣り合う前記セル電圧検出端子が接続された際に前記厚さ方向で所定量の位置ずれを許容する連結部と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
ここで、セパレータにおいて、「平面」とはセパレータを有する複数のセルが積層される方向に直交する面を言う。また、燃料電池を載置したときに鉛直方向に直交する面のうち上側の面を「上面」と言い、下側の面を「底面」と言う。さらに、「側面」とは平面、上面および底面に隣り合う面を言う。
【0010】
本発明によれば、例えば、連結手段を二つ設けて、この二つの連結手段の各当接部をセパレータの上面と側面に当接させることで、セパレータの平面上におけるセル電圧検出端子の位置決めを行うことができる。つまり、このセル電圧検出端子が位置決めされると、セパレータの平面に設けられた凹部または凸部の位置に前記係合部が位置することになる。そのため、二つの連結手段をセパレータの上面と側面に当接させるだけで、セパレータの凹部または凸部に前記係合部を係合させることができるので、セパレータにセル電圧検出端子を取り付けるために行う位置合わせの作業が容易になる。
また、各セパレータに取り付けられる各セル電圧検出端子が、セパレータの厚さ方向で所定量の位置ずれを許容する連結手段により連結されるので、燃料電池の運転時に発生するセパレータの厚さ方向の伸び縮みにも対応することができる。
【0011】
また本発明は、前記ベースは、検出したセル電圧を電気的に処理するセル電圧検出基板が保持される保持手段を有することを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、ベースの保持手段でセル電圧検出基板を保持するので、セパレータがその平面方向で伸び縮みした場合でも、セパレータとセル電圧検出基板との位置関係が常に一定になる。そのため、セパレータの伸び縮みにセル電圧検出端子が対応できるように、その変化分を考慮してセル電圧検出基板を燃料電池に取り付ける必要がなくなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係るセル電圧検出端子の詳細について説明する。
この実施形態は、200枚のセルが積層された燃料電池の各セルの電圧を検出するために、本発明のセル電圧検出端子を適用したものである。
なお、セルの積層枚数は数枚でも500枚でも1枚以上であればいずれでも良い。
【0014】
図1に示すように、セル電圧検出端子1は、弾性を有する金属材料(弾性材)で形成される端子11と、この端子11を支持する端子基台(ベース)12と、この端子基台12に設けられる二つの連結ピン(連結手段)13,13とを備えている。
端子11は、セパレータ2の上面21に平行となる上面11aと、この上面11aのセパレータ2の側面22に直交する方向でこのセパレータ2から遠ざかる方向(以下、外側と言う。)の端から下側に折れ曲がり円弧を描きながら外側に延在する曲面11bと、この曲面11bの外側の端(以下、外端と言う。)から下側に折れ曲がる側面11cとを有している。つまり、端子11は、鉛直方向に直交する上面11aと、この上面11aに直交する側面11cと、この側面11cの一端と上面11aの一端とに跨って配設される曲面11bとを有している。端子11の上面11aの略中央部には、この端子11を端子基台12に取り付けるための取付孔11dが所定の径で穿孔されている。
【0015】
端子基台12は、セパレータ2の上面21に平行な上面12aと、セパレータ2の側面22に平行な側面12bとを備えている。
上面12aの内側(内側とは、外側と180°対向する方向)の端(以下、内端と言う。)の下側には連結ピン13が接合され、その外端には、側面12bの上端が接合されている。この上面12aの中央部の上側には、端子11を取り付けるための取付部12cが形成されている。この取付部12c近傍の適所に、端子11の曲面11bの内端を支持する支持溝12dが形成されている。
側面12b上部の適所には、端子11の曲面11bの外端を支持する支持溝12eが形成されている。側面12bの下端の内側には、連結ピン13が接合されている。
さらに、端子基台12は、その上面12aと側面12bとに跨って配設される位置決め板12fを有し、この位置決め板12fの所定の角部に窪み部(凹部、係合部)12gが所定の径で形成されている。ここで、この端子基台12を構成する上面12a、側面12bおよび位置決め板12fの材料には、燃料電池による発熱の影響を受けず、且つ電気を通さない絶縁体となる樹脂が使用されている。
【0016】
連結ピン13は、図2(a)および(b)に示すように、円柱状の本体(当接部)13aを有し、この本体13aの一端に先端部が球状となる突起部(凸部、連結部)13bが形成され、その他端に突起部13bと嵌合する嵌合孔(凹部、連結部)13cが形成されている。この嵌合孔13cは、その開口部の径が突起部13bの先端部の径よりも小さくなっている。そして、突起部13bが嵌合孔13cに挿入されるときに、嵌合孔13cの開口部が突起部13bの先端部で押し広げられ、突起部13bの先端部が嵌合孔13cの開口部を通り過ぎると、嵌合孔13cの開口部が弾性力により元の径に戻り、突起部13bが嵌合孔13cに嵌め合わされる。また、この嵌合孔13cの深さは、突起部13bの先端部の径よりも所定量だけ大きくなっているため、連結された連結ピン13,13は、嵌合孔13cの深さ方向において所定量で互いに摺動自在となっている。そして、この嵌合孔13cの深さ方向がセパレータ2の厚さ方向と平行になるように、連結ピン13,13は端子基台12に接合されている。ここで、この連結ピン13,13の材料には、端子基台12と同様の樹脂が使用されている。
【0017】
また、図3(a)および(b)に示すように、端子基台12の側面12b下端の外側には断面逆L字形のブラケット(保持手段)3が取り付けられる。このブラケット3は、連結ピン13,13により連結されたセル電圧検出端子1,1,・・・のうち、端のもの、及び端から100個毎に配設されるセル電圧検出端子1だけに取り付ける。つまり、この実施形態では、ブラケット3は3個あれば良い。そして、このブラケット3には、燃料電池のセルの積層方向における全長と同じ長さのセル電圧検出基板4が載置される。
【0018】
一方、図1に示すように、セパレータ2の平面23の角部にはセル電圧検出端子1の位置決め板12fが当接される板当接部23aが一段窪んで形成され、この板当接部23aの所定の角部には位置決め板12fの窪み部12gと係合する突起部(凸部)23bが形成されている。
【0019】
次に、このセル電圧検出端子1を燃料電池の各セパレータ2に取り付ける方法について説明する。
まず、各セパレータ2に対応した数のセル電圧検出端子1を連結ピン13,13により連結させる。これらのセル電圧検出端子1,1,・・・の端のもの及び端から100個毎の各セル電圧検出端子1に取り付けられたブラケット3にセル電圧検出基板4を載置させ、このセル電圧検出基板4を各セル電圧検出端子1が支持する端子11の側面11cに取り付ける。
これらの連結されたセル電圧検出端子1,1,・・・を、図4(a−1)および(a−2)に示すように、その側面12bに接合される連結ピン13の本体13aが各セパレータ2の側面22に当接するように、各セパレータ2の上側に配置させる。そして、セル電圧検出端子1の位置決め板12fがセパレータ2の板当接部23aに当接するように、セル電圧検出端子1,1,・・・をそれぞれ配置させて、セパレータ2の側面22に沿わせて下側にスライドさせる。これらの各セル電圧検出端子1の上面12aに接合される連結ピン13の本体13aが各セパレータ2の上面21に当接すると、各セパレータ2の平面23上において各セル電圧検出端子1がそれぞれ位置決めされる。つまり、この各セル電圧検出端子1が位置決めされることにより、図4(b−1)および(b−2)に示すように、その位置決め板12fに形成された窪み部12gがセパレータ2の板当接部23aに形成された突起部23bに係合する。また、このとき、セル電圧検出端子1に支持される端子11の曲面11bがセパレータ2の角部で弾性変形する。この弾性変形した端子11の曲面11bの復元力により、この端子11が常にセパレータ2の角部に押し当てられた状態で接触する。
【0020】
このようにセル電圧検出端子1,1,・・・が取り付けられた燃料電池の運転時において、燃料電池の各セパレータ2の角部からセル電圧検出端子1の端子11の曲面11bにより電圧が検出され、この検出された電圧がその端子11の側面11cを介してセル電圧検出基板4に伝達される。
そして、燃料電池の運転時に、この燃料電池の各セパレータ2の角部が平面方向に伸び縮みした場合、セル電圧検出端子1の端子11はセパレータ2の角部に当接しながら、この角部の伸び縮みに対応して弾性変形する。
さらに、セパレータ2が厚さ方向に伸び縮みした場合は、隣り合う各セル電圧検出端子1,1が、連結ピン13,13を介して互いに摺動する。
【0021】
そして、セル電圧検出基板4が異常な電圧を検出したとき、燃料電池の運転を止め、セル電圧検出端子1,1,・・・を各セパレータ2から取り外す。このとき、セル電圧検出端子1,1,・・・は、その各側面12bに接合される各連結ピン13を支点として各上面12aを引き起こすことにより、まとめて取り外される。
ここで、セル電圧検出基板4から出力される信号は図示しない画面等に表示され、燃料電池の複数積層されたセルのうち、異常な電圧が発生したセルの場所を作業者に知らせる。そして、この異常な電圧が燃料電池の故障によるものであれば、作業者はその情報に基づいて、異常な電圧が発生したセルの修復を行う。また、この異常な電圧がセル電圧検出端子1の故障によるものであれば、作業者は予め連結されている新しいセル電圧検出端子1,1,・・・を燃料電池に取り付ける。そして、まとめて取り外されたセル電圧検出端子1,1,・・・は修理工場に送られ、このセル電圧検出端子1,1,・・・のうち故障に該当する部分のセル電圧検出端子1のみを新しいセル電圧検出端子1に交換する。この新しいセル電圧検出端子1が連結されたセル電圧検出端子1,1,・・・は、再び利用することができる。
【0022】
以上によれば、本実施形態において、次のような効果を得ることができる。
(1)連結ピン13,13で連結されたセル電圧検出端子1,1,・・・をまとめて各セパレータ2に取り付けることができるので、従来のようにセパレータに設ける孔や突起部に一つずつセル電圧検出端子を取り付ける必要がなく、数百枚のセルが積層されていても各セル電圧検出端子の取り付けを容易に行うことができる。
(2)二つの連結ピン13,13の本体13a,13aをセパレータ2の上面21と側面22に当接させることで、セパレータ2の平面23上におけるセル電圧検出端子1の位置決めを行うことができる。このとき、セル電圧検出端子1の位置決め板12fに形成される窪み部12gがセパレータ2の板当接部23aに形成された突起部23bと係合するので、簡単にセパレータ2にセル電圧検出端子1を取り付けることができる。
(3)各セパレータ2に取り付けられる各セル電圧検出端子1が、セパレータ2の厚さ方向で所定量の位置ずれを許容する連結ピン13,13により連結されるので、燃料電池の運転時に発生する各セパレータ2の厚さ方向の伸び縮みにも対応することができる。
(4)セル電圧検出端子1の端子11はセパレータ2の角部の伸び縮みに対応して、この角部に当接しながら弾性変形するので、端子11をセパレータ2に常に接触させておくことができる。そのため、従来の構造において、セパレータの端子取付孔とセル電圧検出端子間の磨耗や、それぞれの寸法誤差により接触不良が発生する可能性がなくなる。さらに、連結ピン13,13により各セル電圧検出端子1が一体になっているので、従来の構造のようにセル電圧検出端子が振動等により一つだけ抜ける可能性がなくなる。
そのため、運転中の燃料電池のセル電圧を常に検出することができる。
(5)セル電圧検出基板4がセル電圧検出端子1に取り付けられるブラケット3に載置されているので、セパレータ2がその平面方向で伸び縮みした場合でも、セパレータ2とセル電圧検出基板4との位置関係が常に一定になる。そのため、セパレータの伸び縮みにセル電圧検出端子が対応できるように、その変化分を考慮してセル電圧検出基板を燃料電池に取り付ける必要がなくなる。
【0023】
以上、本発明は、前記実施形態に限定されることなく、様々な形態で実施される。
(I)本実施形態では端子の材料を金属材料としたが、本発明はこれに限定されず、弾性の性質を有し且つ電気を通す部材であればどのようなものであっても良い。例えば、端子の材料をカーボン等にしても良い。
(II)本実施形態では、端子基台を上面、側面および位置決め板で構成されるものとしたが、本発明はこれに限定されず、金型に樹脂を流し込むことにより端子基台を一体成型させても良い。さらに、同じ樹脂材料である連結ピンとこの端子基台とを一体成型させても良い。
(III)本実施形態では端子基台の材料を樹脂としたが、本発明はこれに限定されず、燃料電池の発熱による影響を受けず且つ電気を通さない絶縁体となる部材であればどのようなものであっても良い。例えば、端子基台の材料をセラミックス等にしても良い。
(IV)本実施形態では連結手段として、円柱状の本体と、この本体の一端に形成される先端部が球状となる突起部と、その他端に形成される突起部と嵌合する嵌合孔とで構成される連結ピンとしたが、本発明はこれに限定されず、各セル電圧検出端子を連結させるものであればどのようなものであっても良い。例えば、連結手段が、図5(a)に示すように、円柱状の本体51と、この本体51の一端に形成され且つ下側に屈曲する断面逆L字形の突起部52と、その他端に形成され且つセパレータの厚さ方向を長手方向とする楕円孔部53とで構成されるものであっても良い。この場合、突起部52の先端が楕円孔部53にその長手方向に摺動自在に連結されるので、燃料電池の運転時に発生する各セパレータの厚さ方向の伸び縮みに対応することができる。
また、連結手段が、図5(b)に示すように、前記突起部52を円柱状の本体51の両端に形成したものであっても良く、また、前記楕円孔部53を円柱状の本体51の両端に形成したものであっても良い。この場合、この二種類の連結手段を各セル電圧検出端子に交互に設けることで、各セル電圧検出端子を連結することができる。
また、燃料電池の運転中にセル電圧検出基板が異常な電圧を検出したときは、その異常な電圧が発生したセルの両側のセパレータに取り付けられるセル電圧検出端子を取り外すことができる。このとき、セルの両側のセパレータに取り付けられるセル電圧検出端子のうちどちらか一方に楕円孔部53を有する連結手段が取り付けられているので、このセル電圧検出端子と同時にその両側のセル電圧検出端子も取り外す必要がある。このように連結手段を構成することで、異常が発生した部分に取り付けられたセル電圧検出端子を取り外すだけで、燃料電池の故障に対応することができる。さらに、故障したセル電圧検出手段のみを交換することができるので、セル電圧検出端子の交換作業を簡単に行うことができる。
(V)本実施形態では連結手段として連結ピンを二つ設ける構成にしたが、本発明はこれに限定されず、連結ピンを一つにしても良い。このような構成であっても、十分に各セル電圧検出端子を連結させることができる。
(VI)本実施形態では、セパレータの平面に形成される凸部にセル電圧検出端子に形成される凹部状の係合部を係合させる構造にしたが、本発明はこれに限定されず、セパレータに形成される凹部にセル電圧検出端子に形成される凸部状の係合部を係合させる構造であっても良い。
(VII)本実施形態では、保持手段をベースに取り付ける構造としたが、本発明はこれに限定されず、保持手段とベースとを一体成型させても良い。このような構成によれば、セル電圧検出端子とは別にセル電圧検出基板を保持する部品を設ける必要がなくなるので、コストを低くすることができる。また、保持手段を連結されたセル電圧検出端子のうち端から100個毎に設ける必要はなく、例えば、全てのセル電圧検出端子に保持手段を設けても良い。
(VIII)本実施形態では、セパレータ2の平面23の角部にザグリ的に掘り込んだ板当接部23aを設けたが、本発明はこれに限定されず、セパレータ2の平面23の角部に直接突起部23bを形成させても良い。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、連結手段で連結された各セル電圧検出端子がまとめて各セパレータに取り付けられるので、従来のようにセパレータに設ける孔等に一つずつセル電圧検出端子を取り付ける必要がなく、各セル電圧検出端子の取り付けが容易になる。また、セパレータの平面に凹部または凸部を形成させるので、従来のように厚さ1mm程度のセパレータの側面に孔または突起部を設けるのに比べ、加工が容易になる。
【0025】
また本発明によれば、連結手段の当接部でセパレータの平面上におけるセル電圧検出端子の位置決めを行うことができるので、セパレータにセル電圧検出端子を取り付けるための位置合わせの作業が容易になる。
また、各セル電圧検出端子が、セパレータの厚さ方向で所定量の位置ずれを許容する連結手段により連結されるので、燃料電池の運転時に発生する各セパレータの厚さ方向の伸び縮みにも対応することができる。
【0026】
また本発明によれば、セル電圧検出基板がベースの保持手段で保持されるので、セパレータが伸び縮みしても、セパレータとセル電圧検出基板との位置関係が常に一定になる。そのため、セル電圧検出端子をセパレータの伸び縮みに対応させるように、その変化分を考慮してセル電圧検出基板を燃料電池に取り付ける必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したセル電圧検出端子を示した斜視図である。
【図2】図1のセル電圧検出端子が連結ピンにより連結された状態を示した側面図(a)および連結ピンの要部拡大図(b)である。
【図3】図1のセル電圧検出端子におけるブラケットを示した図3(b)の矢印A−A線に沿った断面図(a)および側面図(b)である。
【図4】図1のセル電圧検出端子をセパレータに取り付ける前の状態を示した平面図(a−1)および図4(a−1)の矢印B−B線に沿った断面図(a−2)と、このセル電圧検出端子をセパレータに取り付けた後の状態を示した平面図(b−1)および図4(b−1)の矢印C−C線に沿った断面図(b−2)である。
【図5】本発明のセル電圧検出端子における連結ピンの別の実施形態を示した斜視図(a)および斜視図(b)である。
【図6】従来のセル電圧検出端子としてバナナクリップを用いた方法を示した斜視図(a)と、ソケットを用いた方法を示した斜視図(b)である。
【符号の説明】
1 セル電圧検出端子
11 端子
12 端子基台(ベース)
12g 窪み部(凹部、係合部)
13 連結ピン(連結手段)
13a 本体(当接部)
13b 突起部(凸部、連結部)
13c 嵌合孔(凹部、連結部)
2 セパレータ
21 上面
22 側面
23 平面
23b 突起部(凸部)
3 ブラケット(保持手段)
4 セル電圧検出基板
Claims (3)
- 燃料電池のセパレータに接触することにより燃料電池のセルの電圧を検出するセル電圧検出端子において、
前記燃料電池のセルが積層される方向が鉛直方向と直交するように前記燃料電池を載置した場合において、
弾性材で形成され前記セパレータの上面外端および側面上端を含む角部に接する端子と、
前記セパレータの平面に設けられた凹部または凸部に対応して形成された凸部または凹部が前記セパレータに係合する係合部と、
隣り合う前記セル電圧検出端子を前記セパレータの厚さ方向に接続する連結手段と、
前記端子、前記係合部および前記連結手段を支持するベースと、を備え、
前記端子は、
前記ベースのベース上面の上側に形成された取付部によって前記ベース上面の上側に取り付けられる端子上面と、
前記ベースのベース側面の外側に配設される端子側面と、
前記セパレータに向かってふくらんだ円弧を形成し、一端が前記ベース上面に形成された第1の支持溝に支持され、他端が前記ベース側面に形成された第2の支持溝に支持される曲面とを備え、
前記曲面が前記セパレータの角部に接する
ことを特徴とするセル電圧検出端子。 - 前記連結手段は、
前記セパレータの上面および/または側面に接し前記セパレータに対する前記平面上の位置決めを行う当接部と、
前記セパレータの厚さ方向に形成された一組の凸部および凹部により隣り合う前記セル電圧検出端子が接続された際に前記厚さ方向で所定量の位置ずれを許容する連結部と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載のセル電圧検出端子。 - 前記ベースは、
検出したセル電圧を電気的に処理するセル電圧検出基板が保持される保持手段を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセル電圧検出端子。
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