JP2006216486A - セル電圧検出端子および燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】より簡易に正確な接続ができるセル電圧検出端子を提供する。
【解決手段】セル電圧検出装置のセル電圧検出端子10は、燃料電池を構成する複数のセルのセパレータごとに用意される。このセル電圧検出端子10は、端子本体部と、ホルダ部12と、に大別される。端子本体部は、導電性材料からなり、セルのセパレータに対して着脱自在となっている。ホルダ部12は、絶縁性材料からなり、端子本体部を保持する。また、ホルダ部12は、隣接する他のホルダ部12との対向面にセル電圧検出端子10の配設順序ごとに異なり、隣接する他のホルダ部12と係合可能な係合部20を有する。
【選択図】図4
【解決手段】セル電圧検出装置のセル電圧検出端子10は、燃料電池を構成する複数のセルのセパレータごとに用意される。このセル電圧検出端子10は、端子本体部と、ホルダ部12と、に大別される。端子本体部は、導電性材料からなり、セルのセパレータに対して着脱自在となっている。ホルダ部12は、絶縁性材料からなり、端子本体部を保持する。また、ホルダ部12は、隣接する他のホルダ部12との対向面にセル電圧検出端子10の配設順序ごとに異なり、隣接する他のホルダ部12と係合可能な係合部20を有する。
【選択図】図4
Description
本発明は、燃料電池を構成する複数のセルの電圧を検出するセル電圧検出装置の端子であって、前記複数のセルのセパレータそれぞれに電気的に接触するために複数配設されるセル電圧検出端子、および、セル電圧検出端子を備える燃料電池システムに関する。
燃料電池自動車などに搭載される燃料電池はセルと呼ばれる構成単位を多数積層して構成される。各セルは、イオン交換膜からなる電解質膜をアノードとカソードとで両側から挟みこみ、さらに、その外側を一対のセパレータで挟持して構成される。セパレータには、アノード、カソードに水素ガス等の燃料を供給するための通路が形成されており、この通路を解して燃料を供給することによりセル内部で化学反応が生じて発電がなされる。
かかる燃料電池では、燃料供給量の制御や、不良セルの早期発見などのために、各セルの発電状態を管理する必要がある。そのため、従来から各セルごとの電圧(以下、「セル電圧」という)の検出を行っている。通常、セル電圧の検出は、各セルのセパレータそれぞれに電圧検出用のセル電圧検出端子を接続し、その電位差を計測することで検出される。このセル電圧検出端子の構造等については、従来から多数提案されている。
例えば、特許文献1には、弾性材で形成された端子を備えるセル電圧検出端子が開示されている。端子は、セパレータに係合する係合部と、隣り合うセル電圧検出端子と接続する連結手段と、を備えたベースに設けられる。また、特許文献2には、複数の端子がホルダによって保持されたセル電圧検出装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、セル電圧検出端子とセパレータとの接続作業が煩雑となったり、誤接続が生じるなどの問題があった。すなわち、当然ながら、各セル電圧検出端子は、対応するセルセパレータと接続される必要がある。本来、予定されているのとは異なるセパレータに誤接続された場合、正確なセル電圧検出ができないという問題がある。そこで、特許文献1に開示のセル電圧検出端子などでは、接続関係が正確になるよう、各セル電圧検出端子の配線元や、各セパレータの順序などを目視で確認し、接続する必要がある。しかし、この目視、確認作業は時間がかかり、煩雑であった。また、目視による確認だけでは、誤接続を防止することは困難であった。特に、車両に搭載される燃料電池の場合、適宜、メンテナンスのために、セル電圧検出端子とセパレータとを取り外し、燃料電池のメンテナンス作業後に再度、セパレータにセル電圧検出端子を取り付ける。かかるメンテナンス作業の現場では、迅速かつ正確な作業が求められるが、従来の目視による確認では、この要求を満たすことは困難であった。
もちろん、特許文献2に開示されるように、複数の端子をその配設順序に従ってホルダに固着しておけば、誤接続は大幅に防止される。しかし、その反面、複数の端子がホルダに固着されているため、故障、劣化に応じて一部の端子だけを交換することが困難であった。また、燃料電池を構成する各セルは、温度変化やクリープ減少によって、その厚み(セパレータ間の距離)が徐々に、小さくなる場合がある。かかる場合、各端子間距離が固定の特許文献2の技術では適切な接続ができない。
そこで、本発明では、より簡易に正確な接続が可能なセル電圧検出端子、および、燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明のセル電圧検出端子は、燃料電池を構成する複数のセルの電圧を検出するセル電圧検出装置の端子であって、前記複数のセルのセパレータそれぞれに電気的に接触するために複数配設されるセル電圧検出端子において、導電性材料からなり、セルのセパレータに対して着脱自在の端子本体部と、絶縁性材料からなり、前記端子本体部を保持するホルダ部と、を備え、前記ホルダ部は、隣接する他のホルダ部との対向面に、当該他のホルダ部と係合可能であって、セル電圧検出端子の配設順序に応じて異なる係合部を有することを特徴とする。
好適な態様では、前記係合部は、セル電圧検出端子の配設順序に応じて形状および位置の少なくとも一方が異なる凹凸を有する。他の好適な態様では、前記係合部は、対向する係合部と係合した状態で、セル電圧検出端子の差込方向に摺動可能な形状である。
他の好適な態様では、セル電圧検出端子は、連続して配設される所定数ごとにグループ化されており、前記ホルダ部は、グループごとに異なる特徴が付される。前記ホルダ部は、グループごとに異なる色が付されることが望ましい。また、前記係合部の形状は、グループを構成する所定数ごとに繰り返されることも望ましい。
他の好適な態様では、最も端に配設されるセル電圧検出端子のホルダ部は、端を示す特徴を有する。
他の本発明であるセル電圧検出装置は、複数のセルが積層された燃料電池と、少なくとも一部のセルに接続された複数のセル電圧検出端子と、を備えた燃料電池システムであって、各セル電圧検出端子は、導電性材料からなり、セルのセパレータに対して着脱自在の端子本体部と、絶縁性材料からなり、端子本体部の少なくともセル積層方向側の側面に設けられるホルダ部と、を備え、複数のセル検出端子のうち少なくとも2以上のセル検出端子のホルダ部は、隣接する他のホルダ部との対向面に、当該他のホルダ部と係合可能であって、セル電圧検出端子の配設順序に応じて異なる係合部を有することを特徴とする。
本発明のセル電圧検出端子は、ホルダ部にセル電圧検出端子の配設順序に応じて異なる係合部を設けている。したがって、隣接するホルダ部との係合の可否に基づいて、配設順序の正否を判断できる。その結果、より簡易に正確な接続が可能となる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態であるセル電圧検出端子10の概略斜視図である。また、図2は、図1におけるA−A断面図、図3は図1におけるB−B断面図である。このセル電圧検出端子10は、燃料電池を構成する複数のセルのセパレータ24それぞれに用意される。そして、各セル電圧検出端子10がセパレータ24の端部に接続され、各セルの電圧検出に利用される。
セル電圧検出端子10は、セパレータ24の端部に接続される端子本体部14と、この端子本体部14を保持するホルダ部12と、に大別される。端子本体部14は、導電性材料からなり、セパレータ24の端部を挟持でき得るクリップ状に形成されている。より具体的には、端子本体部14は、薄板状の天板14aと、当該天板14aの両側から下方に延びる一対の脚部14b、14cからなる断面略コ字形状(下向きのU字状)となっている。一対の脚部14b、14cの対向幅dは、無負荷状態で、セパレータ24の端部の幅より僅かに小さくなっている。この一対の脚部14b,14cはいずれも、肉薄で、比較的小さい力で弾性変形が可能となっており、各脚部14b,14cに外向きの力を加えた場合、弾性変形により対向幅dが広がるようになっている。そして、下側からセパレータ24の端部を脚部14b、14cの間に挿入した場合、弾性変形により対向幅dが広がるとともに、内側方向に働く弾性復元力により、一対の脚部14b、14cがセパレータ24の端部を挟持する。このとき、脚部14b、14cの内側面および天板14aの底面が、セパレータ24の端部の側面および上面と接触し、端子本体部14とセパレータ24とが電気的に接続される。また、端子本体部14は弾性復元力によりセパレータ24を挟持しているため、端子本体部14をセパレータ24から離脱させる場合は、その弾性復元力を上回る力で、端子本体部14を後述するホルダ部12ごとセパレータ24から引き抜けばよい。つまり、端子本体部14は、セパレータ24に対して、着脱自在の構成となっている。
端子本体部14にはワイヤハーネス22が接続されている。ワイヤハーネス22は、ホルダ部12の後端に設けられた貫通孔12aから引き出され、電圧検出器として機能するECU(図示せず)に接続される。ECUには各セパレータ24に対応する端子が複数設けられており、ワイヤハーネス22はそれぞれ対応する端子に固着されている。そして、ECUは、各セルのアノード側セパレータとカソード側セパレータとの電位差を各セルの電圧値として検出する。ここで、ECUは、予め設定された配設順序でセル電圧検出端子10がセパレータ24に接続されているものとして、電位差を取得する。したがって、セル電圧検出端子10が予め設定された配設順序と異なる順序でセパレータ24に接続された場合、正確なセル電圧を検出することができなくなる。そこで、本実施形態では、ホルダ部12に以下で説明するような特徴を付与し、誤接続を防止している。
ホルダ部12は、端子本体部14に対して着脱自在であり、端子本体部の少なくとも積層方向側の一面を覆う。本実施形態のホルダ部12は、端子本体部の上側の周囲を覆えるように底部が開口した中空の略直方体となっており、樹脂などの絶縁性材料からなる。端子本体部14は、図示しない着脱手段、例えば、螺合や係合などによって、ホルダ部12の内部空間内に着脱自在に保持されている。また、端子本体部14の着脱を容易にするべく、ホルダ部12の一部、例えば、上面などを開閉自在に構成してもよい。
ホルダ部12の幅D(配設方向の厚み)は、積層されたセルのセパレータ間距離とほぼ同じ、または、僅かに小さくなっている。すなわち、後述するようにセル電圧検出端子10は、多数、積層されたセルのセパレータ24それぞれに接続される。その結果、セル電圧検出端子10もまた、セルの積層方向に、多数、配設されることになる。その際、隣接するセパレータ24に接続されたセル電圧検出端子10同士、換言すれば隣接配置されたセル電圧検出端子10同士が干渉しないように、ホルダ部12は、セパレータ間距離とほぼ同じ、または、僅かに小さくなっている。
ホルダ部12の外側面のうち、隣接する他のセル電圧検出端子10との対向面18には、係合部20が設けられている。この係合部20は、セル電圧検出端子10の配設順序に応じて異なる形状であり、隣接する他のセル電圧検出端子10の係合部20と対応する凹凸で形成される。この係合部20について図4を用いて説明する。図4は、複数のセル電圧検出端子10をその配設順序に応じて並べた状態を示す図である。
図4から明らかなように、各係合部20は、隣接(対向)する係合部20と係合でき得る形状、すなわち、対向する係合部20の凸(または凹)と、位置、形、および、数が同じ凹(または凸)となっている。また、各係合部20は、その配設順序に応じて異なる形状となっており、隣接しないホルダ部12の係合部20とは係合できないようになっている。より具体的には、係合部20を形成する凹凸は、配設順序に応じて、その形状および位置の少なくとも一方が異なっている。係合部20をかかる構成とすることにより、本来予定している順序とは異なる順序でセル電圧検出端子10を配設しようとしても、その係合部20が係合しない(噛み合わない)。したがって、作業者は、各係合部20の係合の有無をみることで、セル電圧検出端子10が配設順序にしたがって配設されているか否かを容易に確認できる。また、誤った順序でセル電圧検出端子10を配設することができないため、セル電圧検出端子10の誤接続を防止できる。
なお、最も端のセパレータ24、換言すれば、片側にしか他のセパレータ24が存在しないセパレータ24に接続されるセル電圧検出端子10は、隣接する他のセル電圧検出端子10が一つしか存在しない。したがって、そのホルダ部12は、片面にのみ係合部20が設けられ、他面は平面となっている。この片面にのみ設けられる平面は、端に配されるセル電圧検出端子であることを示す特徴となり、作業者は、この平面の有無で最も端に配設されるセル電圧検出端子10であるか否かを判別できる。その結果、複数のセル電圧検出端子10のうち、最も端に配設されるセル電圧検出端子10、換言すれば、最初に接続すべきセル電圧検出端子10を容易に判断でき、結果として接続作業の時間を短縮できる。なお、端に配されるセル電圧検出端子であることを示す特徴としては、容易に判別可能な特徴であれば、上記以外の特徴を設けてもよい。例えば、端に配されるセル電圧検出端子を示す色や模様、数字などをホルダ部に付すのでもよい。
各係合部20を形成する凹凸は、横方向(配設方向)からの係合が可能な形状となっている。具体的には、各凹凸の断面形状は、係合の根元側20a(ホルダ部12の対向面18に近い側、図1参照)から先端側20bにかけて広がらない形状、例えば、根元側20aから先端側20bにかけて狭まる三角形や、根元側20aから先端側20bにかけて同一幅の矩形などである。かかる形状とすることで、各係合部20を、横方向(配設方向)から係合できる。反対に、係合部20の凹凸が、アリ溝とアリ桟、T溝とT桟のように、根元側より先端側が広がった形状の場合、各ホルダ部12を上下方向に移動させて隣接するホルダ部12に対向させなければ、係合部20を係合できず、セル電圧検出端子10の配設作業が複雑となるため望ましくない。
また、各係合部20を形成する凹凸は、隣接した係合部20と係合した状態(凹凸が噛み合った状態)で各ホルダ部12の上方向への移動を許容する形状であることが望ましい。具体的には、凹凸は、その断面形状が、係合部20の上端から下端にかけて同一、または、上端から下端にかけて徐々に小さくなる形状であることが望ましい。かかる形状とするのは、複数のセル電圧検出端子10をそれぞれ対応するセパレータ24に接続した後、単一のセル電圧検出端子10のみの取り外しを容易にするためである。記述したように、セパレータ24に接続されたセル電圧検出端子10を取り外す際は、セル電圧検出端子10を上方向に引き抜くことになる。このとき、係合部20の形状が、隣接した係合部20と係合した状態でホルダ部12の上方向への移動を許容しない形状、例えば、係合部20の凹凸の断面が上端から下端にかけて徐々に大きくなる形状などであった場合、セル電圧検出端子10をセパレータ24から引き抜けなくなる。そこで、本実施形態では、各係合部20を形成する凹凸を、隣接した係合部20と係合した状態で各ホルダ部12の上方向への移動を許容する形状としている。
また、本実施形態のセル電圧検出端子10は、連続して配設される所定数ごとにグループ化されており、ホルダ部12は、そのグループごとに異なる色が付されている。これについて図5を用いて説明する。図5は、配設順序ごとに並べられたセル電圧検出端子10の上面図である。図示例では、複数のセル電圧検出端子10は5つごとにグループ化されており、ホルダ部12はグループごとに異なる色が付されている。このように、グループごとに異なる色を付すことで各セル電圧検出端子10の大体の配設位置を認識できる。その結果、あるセル電圧検出端子10と隣接する他のセル電圧検出端子10を簡易に特定できる。すなわち、本実施形態では、互いの係合部20が係合するか否かで隣接するか否かが判断される。この係合の可否は、各セル電圧検出端子10を一目しただけでは判別しにくく、実際にセル電圧検出端子10同士を対向させることにより、正確な確認ができる。通常、一つの燃料電池には多数、例えば200個のセルが存在し、これに対応するセル電圧検出端子10も多数存在することになる。この多数存在するセル電圧検出端子10それぞれについて、係合の可否を確認することは煩雑であり接続作業時間の短縮化を阻害する。しかし、セル電圧検出端子10のホルダ部12に各グループごと異なる色を付すことにより、あるセル電圧検出端子10に隣接する他のセル電圧検出端子10の候補を一目で、少数に絞り込むことができる。
例えば、グループの色が、その配設順序に従って、白、赤、黒・・・といった順で設定されている場合を想定する。作業者は、配設順序に従って、順次、セル電圧検出端子10をセパレータ24に接続していく。したがって、作業者は、一番最初に白色のホルダ部12を備えたセル電圧検出端子10を最も端に位置するセパレータ24に接続する。この最初に接続するセル電圧検出端子10は、係合部20が片側にのみ設けられているため、一目で判別できる。次に、このセル電圧検出端子10に隣接するセル電圧検出端子10を選択して接続する。この隣接するセル電圧検出端子10は白色である。したがって、残っている多数の未接続のセル電圧検出端子10うち、白色のホルダ部12を持つセル電圧検出端子10が隣接するセル電圧検出端子候補となる。この白色のホルダ部12を持つセル電圧検出端子10は、少数であり、一目で判別可能である。したがって、作業者は、容易に隣接するセル電圧検出端子10の候補を少数に絞りこめる。そして、この絞り込まれた少数のセル電圧検出端子10の中から、すでに接続されたセル電圧検出端子10と係合可能なセル電圧検出端子10を見出し、接続する。このとき、すでに、その候補が少数に絞り込まれているため、容易に係合可能なセル電圧検出端子10を見出すことができる。その結果、より短時間での接続作業が可能となる。
なお、この場合、各係合部20は、同一グループ内で互いに異なっていればよく、他のグループに属する係合部20とならば同一形状でもよい。したがって、例えば、図5に示すように、係合部20の形状をグループの構成数ごとに繰り返すようにしてもよい。このように、同一形状の係合部20が存在しても、ホルダ部12の色によって隣接するか否かが判断できるため誤接続等の問題は生じない。そして、その結果、係合部20の形状のバリエーションを少なくできる。係合部20の形状のバリエーションを少なくすると、ホルダ部12を成型するための金型等の数を低減でき、結果として安価でのセル電圧検出端子製造が可能となる。なお、一目で所属グループが判別できるのであれば、色以外の特徴をホルダ部12に付与するようにしてもよい。例えば、所属グループを示す数字や模様をホルダ部12に付与するようにしてもよい。
次に、このセル電圧検出端子10を燃料電池に接続する流れについて説明する。はじめに、接続対象である燃料電池について図6,図7を用いて簡単に説明する。図6は燃料電池30の概略全体図であり、図7は各セルの概略構成を示す図である。周知のとおり、燃料電池30は、多数のセル32を積層して構成される。所定の積層数、例えば、200個のセル32を積層すれば、その両端にターミナル34、インシュレータ36、エンドプレート38を配置してスタック40を構成する。そして、このスタック40を何らかの締結部材42で固定する。このとき、スタックには配設方向内側向きの圧縮荷重が付加される。
各セル32は、イオン交換膜からなる電解質膜44を一対の電極46a,46bで挟持し、さらに、これをセパレータ24で挟持することにより構成される。電極46は、アノード電極46aおよびカソード電極46bがあり、それぞれ、電解質膜44の片側に配される。セパレータ24は、導電性材料からなる。このセパレータ24の内側面には凹凸が設けられており、電極と協働して、燃料を電極に供給するための流体通路48を形成する。また、セパレータ24の外側面にも凹凸が形成されており、隣接する他のセパレータ24と協働して、燃料電池30を冷却する冷却水のための冷却用通路50が形成される。各セル32の電圧を計測する場合は、このセパレータ24の端部にセル電圧検出端子10を接続し、アノード側セパレータ24aとカソード側セパレータ24bとの電位差を計測する。
セル電圧検出端子10を各セパレータ24に接続する場合には、予め、設定された配設順序に従ってセル電圧検出端子10をセパレータ24の端部に接続する。すなわち、電圧検出器として機能するECUは各セル電圧検出端子10が所定の配設順序どおりに対応するセパレータ24に接続されているものとして電位差を検出する。したがって、セル電圧検出端子10が対応しないセパレータ24に接続されていると、不適切なセパレータ間の電位差を検出することになり、結果として正確なセル電圧を得ることができない。
そこで、従来、作業者は、目視にて各セル電圧検出端子が何番目のセパレータに接続されるべきかを確認して接続していた。具体的には、各セル電圧検出端子のワイヤハーネスのECUにおける接続元を確認し、当該セル電圧検出端子が何番目のセパレータに接続されるべきか、を確認していた。しかし、この確認作業は極めて煩雑であり、セル電圧検出端子の接続作業に多大な時間を要していた。また、かかる確認では間違いが生じやすく、誤接続を招きやすかった。
これに対し本実施形態のセル電圧検出端子10は、各セル電圧検出端子10のホルダ部12に、配設順序に応じて異なる係合部20を設けているため、簡易に配設順序が確認でき、接続時間を短縮できる。すなわち、セル電圧検出端子10を燃料電池30に接続する場合、作業者は、まず、最も端になる一番目のセル電圧検出端子10を選択する。これは、片面にのみ係合部20が形成されているセル電圧検出端子10を選択すればよく、簡易に見出すことができる。そして、このセル電圧検出端子10を最も端に位置するセパレータ24の端部に挿入し、セパレータ24と端子本体部14との電気的接続を図る。
続いて、このセル電圧検出端子10に隣接する二番目のセル電圧検出端子10を選択する。これは、まず、一番目のセル電圧検出端子10と同じグループに属するセル電圧検出端子10を抽出する。これは、ホルダ部12の色に基づいて一目で抽出できる。この段階で、二番目のセル電圧検出端子10の候補は、少数に絞られる。そして、この少数の候補の中から、係合部20の形状を目視で確認するか、実際に、係合部20の係合を試みるかなどして、一番目のセル電圧検出端子10と係合可能なセル電圧検出端子10を選択する。そして、選択したセル電圧検出端子10を二番目のセパレータ24に接続する。
ここで、この二番目のセル電圧検出端子10の確認、選択の作業は、従来のワイヤハーネスの接続元を確認する場合に比べて、極めて簡易に行うことができる。そして、その結果、接続作業の時間を大幅に短縮することができる。また、誤った配設順序でセル電圧検出端子10をセパレータ24に接続しようとしても、隣接するセル電圧検出端子10の係合部と係合できないようになっている。例えば、三番目のセル電圧検出端子10を、二番目のセパレータ24に接続しようとした場合、既に接続された一番目のセル電圧検出端子10の係合部20と三番目のセル電圧検出端子10の係合部20とが干渉するため、三番目のセル電圧検出端子10を二番目のセパレータに接続できない。つまり、本実施形態によれば、誤接続が物理的にできないようになっている。そのため、より確実に誤接続が防止できる。
二番目のセル電圧検出端子10が正しく選択、接続されれば、同様の手順で、以降のセル電圧検出端子10も選択、接続していく。すなわち、ホルダ部12の色で次に接続すべきセル電圧検出端子10の候補を絞り込み、さらに、係合部20の係合の可否で一つに絞り込み、選択、接続する。したがって、いずれのセル電圧検出端子10であっても、極めて簡易に選択、接続できる。また、選択が誤っていた場合には、セパレータ24への接続時に係合部20同士の干渉が生じるため、誤接続も生じない。つまり、三番目以降であっても、簡易に、かつ、確実に、正しい順序でセル電圧検出端子10をセパレータ24に接続できる。そして、全てのセル電圧検出端子10を対応するセパレータ24に接続すれば、作業終了となる。そして、セル電圧検出端子10が接続された燃料電池は、電圧検出可能な燃料電池システムとして機能する。
このようにして接続されたセル電圧検出端子10は、互いに別体として構成、換言すれば、他のセル電圧検出端子10と物理的に接続されていない。したがって、必要に応じて、適宜、単一のセル電圧検出端子10のセパレータ24からの着脱が可能となっている。例えば、接続された多数のセル電圧検出端子10のうち、一部のセル電圧検出端子10のみが劣化、破損する場合がある。この場合、その劣化、破損したセル電圧検出端子10のみを取り外し、交換する必要がある。このとき、複数のセル電圧検出端子が物理的に接続されていると、それら全てを交換しなければならない。しかし、本実施形態のように、各セル電圧検出端子10を互いに別体として構成することにより、必要に応じて所望のセル電圧検出端子10のみを交換することができる。
また、記述したように、燃料電池30は、スタック40の両側から締め付け荷重を受けている。この荷重を受けて、各セル32が圧縮変形し、その厚みが徐々に変化するクリープ現象が発生する。また、燃料電池30の環境温度は運転停止時と運転時とで大きく変化する。この環境温度の変化によって締め付け荷重も大きく変動し、結果としてセルの厚みも変動する。つまり、セル32の厚みは一定ではなく、セパレータ間距離も一定ではない。かかるセパレータ24に接続するセル電圧検出端子10同士を物理的に接続した場合、セパレータ間距離の変動にセル電圧検出端子10が追従できず、セパレータ24とセル電圧検出端子10との接続が不良となる場合がある。しかし、本実施形態のように各セル電圧検出端子10を別体として形成することにより、セパレータ間距離の変動にも十分追従でき、常に良好な接続を維持できる。
つまり、本実施形態のセル電圧検出端子10は、単一のセル電圧検出端子の着脱や、セルの厚み変化への追従といった要望を満たしつつ、簡易に、かつ、確実にセパレータへの接続が可能となる。
なお、燃料電池システムにおいては、燃料電池を構成する全てのセルにセル電圧検出端子が接続されていることが望ましいが、必ずしも、全てに接続されている必要は無い。また、一つの燃料電池システムに含まれる複数のセル電圧検出端子全てが係合部を有することが望ましいが、一部のセル電圧検出端子のみが係合部を有するのでもよい。例えば、200個のセル電圧検出端子を有する燃料電池において、2個のセル電圧検出端子のみが係合部を有し、他の198個のセル電圧検出端子は従来どおり側面平面のホルダ部を有するものでもよい。
10 セル電圧検出端子、12 ホルダ部、14 端子本体部、18 対向面、20 係合部、22 ワイヤハーネス、24 セパレータ、30 燃料電池、32 セル、34 ターミナル、36 インシュレータ、38 エンドプレート、40 スタック、42 締結部材、44 電解質膜、46a,46b 電極、48 流体通路、50 冷却用通路。
Claims (8)
- 燃料電池を構成する複数のセルの電圧を検出するセル電圧検出装置の端子であって、前記複数のセルのセパレータそれぞれに電気的に接触するために複数配設されるセル電圧検出端子において
導電性材料からなり、セルのセパレータに対して着脱自在の端子本体部と、
絶縁性材料からなり、端子本体部の少なくともセル積層方向側の側面に設けられるホルダ部と、
を備え、前記ホルダ部は、隣接する他のホルダ部との対向面に、当該他のホルダ部と係合可能であって、セル電圧検出端子の配設順序に応じて異なる係合部を有することを特徴とするセル電圧検出端子。 - 請求項1に記載のセル電圧検出端子であって、
前記係合部は、セル電圧検出端子の配設順序に応じて形状および位置の少なくとも一方が異なる凹凸を有することを特徴とするセル電圧検出端子。 - 請求項1または2に記載のセル電圧検出端子であって、
前記係合部は、対向する係合部と係合した状態で、セル電圧検出端子の差込方向に摺動可能な形状であることを特徴とするセル電圧検出端子。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載のセル電圧検出端子であって、
セル電圧検出端子は、連続して配設される所定数ごとにグループ化されており、
前記ホルダ部は、グループごとに異なる特徴が付されることを特徴とするセル電圧検出端子。 - 請求項4に記載のセル電圧検出端子であって、
前記ホルダ部は、グループごとに異なる色が付されることを特徴とするセル電圧検出端子。 - 請求項4または5に記載のセル電圧検出端子であって、
前記係合部の形状は、グループを構成する所定数ごとに繰り返されることを特徴とするセル電圧検出端子。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載のセル電圧検出端子であって、
最も端に配設されるセル電圧検出端子のホルダ部は、端を示す特徴を有することを特徴とするセル電圧検出端子。 - 複数のセルが積層された燃料電池と、少なくとも一部のセルに接続された複数のセル電圧検出端子と、を備えた燃料電池システムであって、
各セル電圧検出端子は、
導電性材料からなり、セルのセパレータに対して着脱自在の端子本体部と、
絶縁性材料からなり、端子本体部の少なくともセル積層方向側の側面に設けられるホルダ部と、
を備え、
複数のセル検出端子のうち少なくとも2以上のセル検出端子のホルダ部は、隣接する他のホルダ部との対向面に、当該他のホルダ部と係合可能であって、セル電圧検出端子の配設順序に応じて異なる係合部を有することを特徴とする燃料電池システム。
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2005
- 2005-02-07 JP JP2005030350A patent/JP2006216486A/ja active Pending
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