JP4828196B2 - 濃色隔画壁の形成方法、カラーフィルタ及びその製造方法、並びに表示装置 - Google Patents
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Description
<1> 基板上に設けられる濃色離画壁の形成方法であって、樹脂及びその前駆体の少なくとも1種と、合金部分を含む粒子の少なくとも1種とを含む感光性樹脂層を露光、現像して、厚みが1.0μm以上の濃色離画壁を前記基板上に形成し、前記粒子が、銀錫合金部分を含む粒子の少なくとも1種を含むことを特徴とする濃色離画壁の形成方法である。
<2> 前記粒子が、銀錫合金部分及び、金属もしくは前記銀錫合金部分と組成の異なる合金からなる複合粒子の少なくとも1種を含む前記<1>に記載の濃色離画壁の形成方法である。
<3> 前記銀錫合金部分における銀の割合が30〜80モル%である前記<1>又は<2>に記載の濃色隔画壁の形成方法である。
<4> 前記濃色離画壁は、光学濃度が2.5以上である前記<1>〜<3>のいずれか1つに記載の濃色離画壁の形成方法である。
<6> 前記着色液体組成物の液滴付与をインクジェット法により行なって前記複数の画素を形成する前記<5>に記載のカラーフィルタの製造方法である。
<7> 前記<5>又は<6>に記載のカラーフィルタの製造方法により作製されたことを特徴とするカラーフィルタである。
<8> 前記<7>に記載のカラーフィルタを備えたことを特徴とする表示装置である。
本発明の濃色離画壁の形成方法は、基板上に濃色離画壁を形成する形成方法であって、樹脂及びその前駆体の少なくとも1種と、合金部分を含む粒子の少なくとも1種とを含む感光性樹脂層を(好ましくは貧酸素雰囲気下で)露光、現像して、濃色離画壁を1.0μm以上の厚みとなるように基板上に形成し、前記粒子が、銀錫合金部分を含む粒子の少なくとも1種を含むように構成したものである。
本発明に係る感光性樹脂層は、感光性樹脂組成物を用いて構成され、この感光性樹脂組成物は、樹脂及びその前駆体と合金部分を含む粒子とを少なくとも含有する感光性樹脂組成物が好適であり、感光性樹脂組成物は必要に応じて、前記合金部分を含む粒子以外の他の着色剤、溶剤、並びに界面活性剤等の他の成分を用いて構成することができる。
本発明に係る感光性樹脂層(感光性樹脂組成物)は、樹脂及びその前駆体の少なくとも一種を含有する。樹脂は、バインダーとしてのポリマー成分であり、樹脂の前駆体は、重合したときに樹脂を構成する成分であり、いわゆるモノマー、オリゴマー成分などが含まれる。
また、前記感光性樹脂組成物は、光や電子線などの放射線を受容する部分が硬化するネガ型でも放射線未受容部が硬化するポジ型でもよい。
バインダーとしては、側鎖にカルボン酸基やカルボン酸塩基などの極性基を有するポリマーが好ましい。その例としては、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭59−53836号公報、及び特開昭59−71048号公報に記載の、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等を挙げることができる。また、側鎖にカルボン酸基を有するセルロース誘導体も挙げることができる。このほか、水酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したものも好適である。
以上の他に、種々の性能、例えば、硬化膜の強度を改良するために、現像性等に悪影響を与えない範囲で、アルカリ不溶性のポリマーを添加してもよい。アルカリ不溶なポリマーとしては、アルコール可溶性ナイロンあるいはエポキシ樹脂を挙げることができる。
感光性樹脂層(感光性樹脂組成物)を硬化させる方法としては、熱重合開始剤を用いる熱開始系、光重合開始剤を用いる光開始系が一般に挙げられ、本発明においては、特に光開始系を用いることが好ましい。
光重合開始剤の感光性樹脂層(感光性樹脂組成物)中における総量としては、感光性樹脂層(感光性樹脂組成物)の全固形分(質量)に対して、0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜10質量%が特に好ましい。該総量が前記範囲内であると、光硬化効率が良好で短時間露光が可能であり、現像する際の欠落やパターン表面の荒れの発生が抑えられ、良好な画像パターンを効果的に形成することができる。
光重合性モノマーとしては、下記化合物を一種単独で又は他のモノマーと組み合わせて使用することができる。
具体的には、t−ブチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチル化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジイソプロペニルベンゼン、1,4−ジヒドロキシベンゼンジ(メタ)アクリレート、デカメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、スチレン、ジアリルフマレート、トリメリット酸トリアリル、ラウリル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、キシリレンビス(メタ)アクリルアミド、等が挙げられる。
本発明に係る感光性樹脂層(感光性樹脂組成物)は、合金部分を含む粒子の少なくとも一種を含有する。この合金部分を含む粒子は、黒濃度が高く、少量であるいは薄膜にして優れた遮光性能を発現し得ると共に、高い熱安定性を有するので、黒濃度を損なうことなく高温(例えば200度以上)での熱処理が可能であり、安定的に高度の遮光性を確保することができる。例えば、高度の遮光性が要求され、一般にベーク処理が施されるカラーフィルタ用の遮光膜(例えばブラックマトリクス)などの構成に好適である。
具体的な好ましい複合粒子の例としては、銀と金/銀合金との組合せ、銀と銀/パラジウム合金との組合せ、錫と銀/錫合金との組合せ、銀と銀/錫合金との組合せ、銀/錫合金と金/銀合金との組合せ、銀/パラジウム合金と銀/錫合金との組合せ、等の組み合わせ態様が好適に挙げられる。この中でも、コスト、安全性の観点から、錫と銀/錫合金との組合せ、銀と銀/錫合金との組合せは特に好ましい。
銀(Ag)化合物としては、硝酸銀(AgNO3)、酢酸銀(Ag(CH3COO))、過塩素酸銀(AgClO4・H2O)等が好適に挙げられる。中でも特に酢酸銀が好ましい。
錫(Sn)化合物としては、塩化第一錫(SnCl2)、塩化第二錫(SnCl4)、酢酸第一錫(Ag(CH3COO)2)等が好適に挙げられる。中でも特に、酢酸第一錫が好ましい。
本発明に係る感光性樹脂層(感光性樹脂組成物)は、銀錫合金部分を含む粒子の少なくとも1種を用いて好適に構成することができる。
特に、Agの割合が75モル%である粒子、すなわちAgSn合金粒子は作製が容易であり、得られた粒子も安定で好ましい。
なお、Ag化合物、Sn化合物、還元方法の詳細については既述の通りである。
また、合金部分を構成する複数の金属が、金属と合金、又は2種の合金である場合は、両者の比はいずれも、モル比で1/99〜99/1が好ましく、より好ましくは5/95〜95/5であり、更に好ましくは10/90〜90/10である。この場合も、両者の比が前記範囲内であると、赤味を帯びる等がなく良好な黒色調が得られ、加熱による反射率の増大も生じない。
特に銀錫合金部を有する粒子の場合、数平均粒子サイズが特に前記範囲内であると、金属Snの粒子とは異なり、いずれの粒子径でも黒い色相を有する。なお、数平均粒子サイズが、700nmを超えると成膜したときの面状が悪くなることがあり、20nm未満であると黒さが減って黄色味を帯びてくることがある。
粒子100個を選び、それぞれの粒子像と同じ面積の円の直径を粒子径とし、100個の粒子の粒子径の平均を数平均粒子サイズとする。なお、写真は、倍率10万倍、加速電圧200kVで撮影したものを用いる。
前記分散剤としては、顔料の分散に用いられる公知の分散剤を用いることができる。好ましい分散剤の例としては、チオール基含有化合物、ポリエチレンオキサイド基含有化合物、アミノ酸又はその誘導体、ペプチド化合物、多糖類及び多糖類由来の天然高分子、合成高分子、及びこれらに由来するゲルなどを挙げることができる。
粒子の量が前記範囲内であると、光の反射率が抑えられ、黒濃度が高く、薄膜で高い遮光性を得ることができる。特に、カラーフィルタのブラックマトリクスなど、画像表示領域の遮光材料として用いた場合は、高コントラストで鮮やかな表示画像を得ることが可能である。なお、粒子の量が、5体積%未満であるときには成膜した際の膜厚が1μmより厚くなることがあり、20体積%を超えるときには反射率が高く表示コントラストを損なうことがある。
本発明においては、既述の「合金部分を含む粒子」以外に、更に他の着色剤を併用してもよい。
具体的には、特開2005−17716号公報の段落番号[0119]〜[0134]に記載の色材や、公知の染料ないし顔料として、ビクトリア・ピュアーブルーBO(C.I.42595)、オーラミン(C.I.41000)、ファット・ブラックHB(C.I.26150);
C.I.ピグメント・イエロー20、C.I.ピグメント・イエロー60、C.I.ピグメント・イエロー71、C.I.ピグメント・イエロー98、C.I.ピグメント・イエロー106、C.I.ピグメント・イエロー113、C.I.ピグメント・イエロー114、C.I.ピグメント・イエロー117、C.I.ピグメント・イエロー152、C.I.ピグメント・イエロー156;
C.I.ピグメント・オレンジ14、C.I.ピグメント・オレンジ40、C.I.ピグメント・オレンジ51、C.I.ピグメント・オレンジ63;
C.I.ピグメント・バイオレット36、C.I.ピグメント・バイオレット38;
C.I.ピグメント・レッド10、C.I.ピグメント・レッド11、C.I.ピグメント・レッド18、C.I.ピグメント・レッド19、C.I.ピグメント・レッド30、C.I.ピグメント・レッド40、C.I.ピグメント・レッド42、C.I.ピグメント・レッド58:2、C.I.ピグメント・レッド97、C.I.ピグメント・レッド102、C.I.ピグメント・レッド105、C.I.ピグメント・レッド106、C.I.ピグメント・レッド150、C.I.ピグメント・レッド171、C.I.ピグメント・レッド180、C.I.ピグメント・レッド226;
C.I.ピグメント・ブラック7;等が挙げられる。
顔料を分散させる際に用いる分散機には、特に制限はなく、例えば、朝倉邦造著、「顔料の事典」第一版、p.438、朝倉書店(2000年)に記載のニーダー、ロールミル、アトライダー、スーパーミル、ディゾルバ、ホモミキサー、サンドミル等の公知の分散機が挙げられる。更に、この文献のp.310に記載の機械的摩砕により、摩擦力を利用し微粉砕してもよい。
ここで、「粒径」とは、粒子の電子顕微鏡写真画像を同面積の円としたときの直径をいい、「数平均粒径」とは、多数の粒子について前記粒径を求め、100個の平均をとったときの平均値をいう。
本発明に係る感光性樹脂層(感光性樹脂組成物)には、前記成分以外に更に以下に示す他の成分を用いて構成することができる。
−−溶剤−−
本発明に係る感光性樹脂層(感光性樹脂組成物)においては、有機溶剤を用いてもよい。有機溶剤の例としては、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロヘキサノール、メチルイソブチルケトン、乳酸エチル、乳酸メチル、カプロラクタム等を挙げることができる。
本発明に係る感光性樹脂層(感光性樹脂組成物)には、界面活性剤として、感光性樹脂層(感光性樹脂組成物)の構成成分と混和性のあるものを使用可能である。好ましい界面活性剤としては、特開2003−337424号公報の段落番号[0015]〜[0024]、特開2003−177522号公報の段落番号[0012]〜[0017]、特開2003−177523号公報の段落番号[0012]〜[0015]、特開2003−177521号公報の段落番号[0010]〜[0013]、特開2003−177519号公報の段落番号[0010]〜[0013]、特開2003−177520号公報の段落番号[0012]〜[0015]、特開平11−133600号公報の段落番号[0034]〜[0035]、特開平6−16684号公報に記載の界面活性剤が好適に挙げられる。
より高い効果を得る観点からは、フッ素系界面活性剤及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤を含む。)のいずれか1種、あるいは2種以上を選択するのが好ましく、フッ素系界面活性剤が最も好ましい。
なお、感光性樹脂層(感光性樹脂組成物)の全固形分に対する界面活性剤の含有量は、0.001〜1%が一般的であり、0.01〜0.5%が好ましく、0.03〜0.3%が特に好ましい。
本発明に係る感光性樹脂層(感光性樹脂組成物)には、必要に応じて紫外線吸収剤を含有することができる。紫外線吸収剤としては、特開平5−72724号公報に記載の化合物のほか、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、ニッケルキレート系、ヒンダードアミン系などが挙げられる。
具体的には、フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−4’−ヒドロキシベンゾエート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、エチル−2−シアノ−3,3−ジ−フェニルアクリレート、2,2’−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ニッケルジブチルジチオカーバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピリジン)−セバケート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、サルチル酸フェニル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン縮合物、コハク酸−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリデニル)−エステル、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、7−{[4−クロロ−6−(ジエチルアミノ)−5−トリアジン−2−イル]アミノ}−3−フェニルクマリン等が挙げられる。
本発明に係る感光性樹脂層(感光性樹脂組成物)は、熱重合防止剤を用いて好適に構成することができる。熱重合防止剤の例としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンズイミダゾール、フェノチアジン等が挙げられる。
熱重合防止剤を含有する場合の、感光性樹脂層(感光性樹脂組成物)中における熱重合防止剤の含有量は、該層(組成物)の全固形分に対して、0.01〜1%が一般的であり、0.02〜0.7%が好ましく、0.05〜0.5%が特に好ましい。
本発明の濃色離画壁の形成方法に用いる感光性樹脂層は、感光性転写材料を用いて感光性樹脂層を転写する転写法により形成することができる。この感光性樹脂層は、既述のようにして構成される感光性樹脂組成物を用いて形成することができる。
なお、保護フィルムの厚さは、4〜40μmが一般的であり、5〜30μmが好ましく、10〜25μmが特に好ましい。
次に、感光性転写材料の作製方法について詳述する。
感光性転写材料は、仮支持体上に、熱可塑性樹脂層を構成する成分を溶解した塗布液(熱可塑性樹脂層用塗布液)を塗布し、乾燥させて熱可塑性樹脂層を設け、設けられた熱可塑性樹脂層上に、熱可塑性樹脂層を溶解しない溶剤を用いて調製した中間層形成用の溶液(中間層用塗布液)を塗布し、乾燥させて中間層を積層し、その後更に、中間層を溶解しない溶剤で調製した感光性樹脂層形成用の調製液(感光性樹脂層用塗布液)を塗布し、乾燥させて感光性樹脂層を形成することによって好適に作製することができる。なお、熱可塑性樹脂層を設けない場合には、中間層の溶剤には特に制約はない。
なお、塗布は、公知の塗布装置等によって行なうことができるが、スリット状ノズルを用いた塗布装置(スリットコータ)によって行なうことが好ましい。
基板は、濃色離画壁が設けられる被壁形成体である永久支持体であり、該基板としては、例えば、金属性支持体、金属張り合わせ支持体、ガラス、セラミック、合成樹脂フイルム等を使用することができる。特に好ましくは、透明性で寸度安定性の良好なガラスや透明合成樹脂フィルムが挙げられる。また、基板は、予めカップリング処理を施しておくことにより、塗布形成された感光性樹脂層あるいは感光性転写材料を用いて転写形成された感光性樹脂層との間の密着を良好にすることができる。
以下、本発明の濃色離画壁の形成方法による濃色離画壁の形成形態について、塗布法又は転写法による場合を中心に説明する。
(1)感光性樹脂組成物を用いた濃色離画壁の形成(塗布法)
所望の基板を洗浄した後、該基板を熱処理して表面状態を安定化させる。この基板を調温し、調温された基板上に既述したように液状組成に調製された感光性樹脂組成物を塗布する。このとき、塗布形成された塗布膜の膜厚は、1.0〜5.0μmが好ましく、1.0〜3.0μmがより好ましい。
引き続き、溶媒の一部を乾燥させて塗布膜の流動性をなくした後、EBR(エッジ・ビード・リムーバー)等にて基板周囲の不要な塗布液を除去し、プリベークして感光性樹脂層を得る。
露光に用いる光源としては、中圧〜超高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ等が挙げられる。
現像の前には、純水をシャワーノズル等にて噴霧し、感光性樹脂層の表面を均一に湿らせることが好ましい。現像に用いる現像液としては、アルカリ性物質の希薄水溶液を使用できるが、更に水と混和性の有機溶剤を少量添加したものでもよい。
また、露光、現像の具体的な方法については、特開2005−3861号公報の段落番号[0069]〜[0074]に記載があり、本発明においてもその記載を参考にすることができる。
既述したように、仮支持体上に少なくとも感光性樹脂層を設けて作製した感光性転写材料を用いて、保護フィルムが設けられているときには保護フィルムを剥離除去し、露出した感光性樹脂層の表面を、既述の塗布法の場合と同様に洗浄、熱処理して安定化させた基板(永久支持体)の上に貼り合わせ、ラミネータ等を通して加熱、加圧して積層して積層体とする。ラミネータには、従来公知のラミネータ、真空ラミネータ等の中から適宜選択して使用することができ、より生産性を高めるには、オートカットラミネーターも使用可能である。
この基板からの距離は、例えば、表面粗さ計P−10(TENCOR社製)を用いて測定することができる。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、既述の本発明の濃色離画壁の形成方法により形成された濃色離画壁と、2色以上の複数の画素からなる画素群とを基板上に設けてなるカラーフィルタの製造方法であって、濃色離画壁の形成後に、基板の濃色離画壁が形成された側に着色液体組成物を液滴付与することにより、前記複数の画素を形成する構成としたものである。
すなわち、1)現像後、再露光を行なう(ポスト露光と呼ぶことがある。)、2)現像後、比較的低い温度で加熱処理を行なう、等である。ここでいう加熱処理には、濃色離画壁を有する基板を、電気炉、乾燥器等で加熱する、あるいは赤外線ランプで照射することが含まれる。
インクジェット法としては、帯電したインクを連続的に噴射して電場によって制御する方法、圧電素子を用いて間欠的にインクを噴射する方法、インクを加熱した際の発泡を利用して間欠的に噴射する方法等、各種の方法を採用できる。
この場合、既述した感光性樹脂組成物を好適なものとして用いることができる。
本発明の表示装置は、既述の本発明のカラーフィルタを用いて構成されたものであり、本発明のカラーフィルタは既述の本発明のカラーフィルタの製造方法により作製されるものである。本発明の表示装置は、本発明のカラーフィルタを備えるので、画素間の色滲み、混色等に伴なう画素欠陥がなく、高コントラストの鮮やかな画像の表示が可能である。
液晶表示装置に特に制限はなく、例えば、前記「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載されている様々な方式の液晶表示装置に適用することができる。中でも特に、カラーTFT方式の液晶表示装置に対して有効である。カラーTFT方式の液晶表示装置については、例えば、「カラーTFT液晶ディスプレイ」共立出版(株)(1996年発行)に記載されている。更に、IPSなどの横電界駆動方式、MVAなどの画素分割方式などの視野角が拡大された液晶表示装置にも適用できる。これらの方式については、例えば、「EL、PDP、LCDディスプレイ−技術と市場の最新動向−」p.43、東レ・リサーチセンター調査研究部門(2001年発行)に記載されている。
<遮光膜用感光性塗布液A1の調製>
−AgSn合金微粒子の分散液(分散液A1)の調製−
純水1000mlに、酢酸銀(I)55.9g、酢酸スズ(II)23.6g、グルコン酸54g、ピロリン酸ナトリウム45g、ポリエチレングリコール(分子量3,000)2g、及びE735(アイエスピー・ジャパン(株)製;ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー)5gを溶解し、溶液1を得た。
別途、純水500mlにヒドロキシアセトン36.1gを溶解して、溶液2を得た。
粒子100個を選び、それぞれの粒子像と同じ面積の円の直径を粒子径とし、100個の粒子の粒子径の平均を数平均粒子サイズとした。このとき、写真は、倍率10万倍、加速電圧200kVで撮影したものを用いた。
下記組成を混合して、遮光膜用感光性塗布液A1を調製した。
〔組成〕
・前記AgSn微粒子の分散液(分散液A1) …50.00部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート …28.6部
・メチルエチルケトン …37.6部
・フッ素系界面活性剤 … 0.2部
(F−780−F、大日本インキ化学工業(株)製)
・ヒドロキノンモノメチルエーテル … 0.001部
・スチレン/アクリル酸共重合体 … 9.6部
(モル比=56/44、重量平均分子量30,000)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート … 9.6部
(KAYARAD DPHA、日本化薬社製)
・ビス[4−[N−[4−(4,6−ビストリクロロメチル−s−トリアジン−2−イル)フェニル]カルバモイル]フェニル]セバケート … 0.5部
−AgSn系複合微粒子の分散液(分散液A2)の調製−
純水1000mlに、酢酸銀(I)40.8g、酢酸スズ(II)40.3g、グルコン酸54g、ピロリン酸ナトリウム45g、ポリエチレングリコール(分子量3,000)3.2g、及びポリビニルピロリドン(アイエスピー・ジャパン社製;PVP−K15)5.2gを溶解し、溶液3を得た。
別途、純水500mlにヒドロキシアセトン46.1gを溶解して、溶液4を得た。
この分散液を透過型電子顕微鏡で観察した結果、分散平均粒径は数平均粒子サイズで約25nmであった。なお、数平均粒子サイズの測定は、透過型電子顕微鏡JEM−2010(日本電子(株)製)を用いて上記と同様にして行なった。
前記「遮光膜用感光性塗布液A1の調製」において、分散液A1を上記より得た複合微粒子の分散液(分散液A2)に代えたこと以外、前記「遮光膜用感光性塗布液A1の調製」と同様にして、遮光膜用感光性塗布液A2を調製した。
−SnPd系複合微粒子の分散液(分散液A3)の調製−
純水1000mlに、塩化錫(II)47.4g、塩化パラジウム(II)25.6g、グルコン酸54g、ピロリン酸ナトリウム45g、ポリエチレングリコール(分子量3,000)3.2g、及びポリビニルピロリドン(アイエスピー・ジャパン社製;PVP−K15)5.2gを溶解し、溶液5を得た。
別途、純水500mlにヒドロキシアセトン55.0gを溶解して、溶液6を得た。
この分散液を透過型電子顕微鏡で観察した結果、分散平均粒径は数平均粒子サイズで約30nmであった。なお、数平均粒子サイズの測定は、透過型電子顕微鏡JEM−2010(日本電子(株)製)を用いて上記と同様にして行なった。
前記「遮光膜用感光性塗布液A1の調製」において、分散液A1を上記より得た複合微粒子の分散液(分散液A3)に代えたこと以外、前記「遮光膜用感光性塗布液A1の調製」と同様にして、遮光膜用感光性塗布液A3を調製した。
以下に示す「樹脂組成物の処方」に記載の、カーボンブラック分散液、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを計り取り、温度24℃(±2℃)で混合して、回転数150r.p.m.にて10分間攪拌した後、メチルエチルケトン、バインダーP−1、ハイドロキノンモノメチルエーテル、DPHA液、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチルアミノ)−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、及び界面活性剤1を計り取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加し、温度40℃(±2℃)下で回転数150r.p.m.にて30分間攪拌することにより、遮光膜用感光性塗布液A4を調製した。
・下記カーボンブラック分散液 …44部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート … 8部
・メチルエチルケトン …53部
・下記バインダーP−1 … 9.1部
・ハイドロキノンモノメチルエーテル … 0.002部
・下記DPHA液 … 4.2部
・2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチルアミノ)−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン … 0.16部
・下記界面活性剤1 … 0.045部
・カーボンブラック(デグッサ社製、Nipex35)…13.1%
・下記分散剤…0.65%
・ポリマー…6.72%
〔ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=72/28[モル比])のランダム共重合体、分子量3.7万〕
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…79.53%
・ポリマー…27%
〔ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=72/28[モル比])のランダム共重合体、分子量3.8万〕
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…73%
*DPHA液
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート…76%
(商品名:KAYARAD DPHA、日本化薬(株)製;重合禁止剤MEHQを500ppm含有)
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…24%
*界面活性剤1
・下記構造物1…30%
・メチルエチルケトン…70%
(1)厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート仮支持体(PET仮支持体)の表面に、スリットノズルを用いて乾燥膜厚が5μmになるように下記処方Hからなる熱可塑性樹脂層用塗布液を塗布し、100℃で3分間乾燥させ、熱可塑性樹脂層を形成した。
更に、感光層上に厚さ12μmのポリプロピレンフィルムを圧着し、保護フィルムを設けた。以上のようにして、PET仮支持体/熱可塑性樹脂層/中間層/感光層/保護フィルムの積層構造に構成された感光性転写材料A1を作製した。
また更に、遮光膜用感光性塗布液A1〜A4の平均粒子径、乾燥膜厚を下記表1に示すように変更したこと以外は、上記と同様にして、遮光膜用感光性塗布液A5〜A20を調製すると共に、感光性転写材料A5〜A20を作製した。
下記処方Hの諸成分を混合し、熱可塑性樹脂層用塗布液を調製した。
−熱可塑性樹脂層用塗布液の処方H−
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=55/11.7/4.5/28.8[モル比])の共重合体(重量平均分子量80,000) … 58部
・スチレン/アクリル酸(=63/37[モル比])の共重合体 …136部
(重量平均分子量7,000)
・2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン… 90部
(新中村化学工業(株)製、多官能アクリレート)
・前記界面活性剤1 … 1部
・メチルエチルケトン …541部
・1−メトキシ−2−プロパノール … 63部
・メチルアルコール …111部
下記処方Pの諸成分を混合し、中間層用塗布液を調製した。
−中間層用塗布液の処方P−
・ポリビニルアルコール … 3.0部
(PVA−205、(株)クラレ製)
・ポリビニルピロリドン … 1.5部
(PVP−K30、アイエスピー・ジャパン(株)製)
・蒸留水 …50.5部
・メチルアルコール …45.0部
(1)まず、上記より得た感光性転写材料A1〜A20について、各感光性転写材料の保護フィルムを剥離除去した後、露出した感光性層が、被転写体であるガラス基板(厚み1.1mm)の表面と接するように重ね合わせ、ラミネーターLamicII型〔(株)日立インダストリイズ製〕を用いて、ゴムローラ温度130℃、線圧100N/cm、搬送速度2.2m/分の条件で貼り合わせた。次いで、PET仮支持体を剥離し、ガラス基板上に感光性層/中間層/熱可塑性樹脂層の順に積層されるように転写した(転写工程)。
以上のようにして、20種類の遮光膜付基板A1〜A20を得た。
次いで、インクジェット装置を用いて、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各インクを、上記で得た遮光膜付基板A1〜A20のブラックマトリクスパターン(離画壁)の間隙に付与して着色し、複数の着色画素を形成して、カラーフィルタA1〜A20を得た。各色のインクは、下記方法にて調製した。
下記成分のうち、まず顔料、高分子分散剤、及び溶剤を混合し、3本ロールとビーズミルを用いて顔料分散液を得、その顔料分散液をディソルバー等で充分に攪拌しながら、その他の材料を少量ずつ添加して、Rインクを調製した。
〔Rインクの組成〕
・顔料(C.I.ピグメントレッド254) … 5部
・高分子分散剤(AVECIA社製ソルスパース24000) … 1部
・バインダー(グリシジルメタクリレート−スチレン共重合体) … 3部
・第一エポキシ樹脂 … 2部
(エピコート154、油化シェル社製;ノボラック型エポキシ樹脂)
・第二エポキシ樹脂(ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル) … 5部
・硬化剤(トリメリット酸) … 4部
・3−エトキシプロピオン酸エチル(溶剤) …80部
前記Rインクの組成中のC.I.ピグメント・レッド254をC.I.ピグメントグリーン36に代えて同量用いた以外は、Rインクの調製と同様にしてGインクを調製した。また、前記Rインクの組成中のC.I.ピグメント・レッド254をC.I.ピグメントブルー15:6に代えて同量用いた以外は、Rインクの調製と同様にしてBインクを調製した。
得られた遮光膜付基板及びカラーフィルタの各々について、以下に示す測定及び評価を行なった。測定及び評価の結果は下記表1に示す。
−1.光学濃度−
ベーク処理後のブラックマトリクスの光学濃度を下記方法により測定した。
分光光度計UV−2100〔(株)島津製作所製〕を用いて、遮光膜付基板の透過光学濃度(OD)を波長555nmで測定すると共に、更にこれら遮光膜付基板の各々に用いたガラス基板の透過光学濃度(OD0)を同様の方法で測定した。そして、ODからOD0を差し引いた値(透過OD;=OD−OD0)を透過光学濃度とした。
接触式表面粗さ計P−10(TENCOR社製)を用いて、ベーク処理後のブラックマトリクスの膜厚を測定した。
得られたカラーフィルタを200倍の光学顕微鏡で目視観察して画素間の混色の有無を評価した。評価は、1000画素の観察により行ない、下記ランクに分けた。評価結果を下記表1に示す。Aランク及びBランクが許容範囲内である。
〔評価ランク〕
Aランク:画素を構成するインクは、ブラックマトリクスの間隙にきれいに収まっており、混色は全く認められなかった。
Bランク:混色が1〜2箇所認められた。
Cランク:混色が3〜10箇所認められた。
Dランク:混色が11箇所以上認められた。
ブラックマトリクス形成時に10μm、16μmの円形のパターンの露光(各100個)を行ない、現像後に残っているドット数を数え、残存率(%)を求めた。
これに対し、ブラックマトリクスの膜厚が1μmに満たない比較例では、高濃度は得られるものの、混色は抑えられず、また、着色剤に合金部を含む微粒子以外の顔料(カーボンブラック)を用いた比較例では、現像による影響を大きく受けて所期のドットを保持できず、混色防止の点で膜厚が大きい方が望ましいところ、厚膜になるに伴なって所期のドットの保持安定性は劣化してしまった。
<遮光膜用感光性塗布液の調製>
実施例1と同様にして、遮光膜用感光性塗布液A1〜A20を調製した。
下記組成を混合して、保護層用塗布液を調製した。
・ポリビニルアルコール … 3.0部
(PVA−205、(株)クラレ製)
・ポリビニルピロリドン … 1.3部
(PVP−K30、アイエスピー・ジャパン(株)製)
・蒸留水 …50.7部
・メチルアルコール …45.0部
(1)上記より得た遮光膜用感光性塗布液A1〜A20について、各遮光膜用感光性塗布液をガラス基板上に、スリット状ノズルを備えたガラス基板用コーターMH−1600(エフ・エー・エス・アジア社製)を用いて膜厚が0.8μmになるように塗布し、100℃で5分間乾燥させて感光性層を形成した(塗布工程)。次いで、この感光性層上にスリット状ノズルを用いて、上記より得た保護層用塗布液を乾燥膜厚が1.5μmになるように塗布し、100℃で5分間乾燥させて保護層を形成し、遮光膜用感光材料を作製した。
次に、ブラックマトリックスが形成されたガラス基板を、基板予備加熱装置により220℃で60分間加熱した後、240℃で50分間さらに加熱してベーク処理し(ベーク工程)、遮光膜付基板A21〜A40を作製した。
得られた遮光膜付基板及びカラーフィルタの各々について、実施例1と同様の測定、評価を行なった結果、実施例1と同様の結果が得られた。
実施例1、2で得られたカラーフィルタA1〜A40を用いて、以下のようにして液晶表示装置を作製した。
カラーフィルタA1〜A40の各々に対して、各カラーフィルタ(以下、「カラーフィルタ基板」と称する。)上に、特開2004−333985号公報の段落番号[0103]に記載の方法によりオーバーコート層を形成した。
続いて、カラーフィルタ基板上に形成されたオーバーコート層上に更に、ITO(インジウム錫酸化物)膜をスパッタリングにより形成し、ITO透明電極を設けた。
続いて、特開2004−240335号公報の[実施例1]に記載のスペーサ形成方法と同様の方法で、上記のITO透明電極上にスペーサを形成した。
下記のポジ型感光性樹脂層用塗布液を用いて、前記スペーサが形成されたITO透明電極上に液晶配向制御用突起を形成した。但し、露光、現像、及びベーク工程は、以下の方法により行なった。
まず、下記処方にて調製したポジ型感光性樹脂層用塗布液を、スペーサが形成されたITO透明電極上に塗布し乾燥させて、感光性樹脂層を形成した。次に、所定のフォトマスクが感光性樹脂層の表面から100μmの距離となるようにプロキシミティ露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング(株)製)を配置し、該フォトマスクを介して超高圧水銀灯により照射エネルギー150mJ/cm2にてプロキシミティ露光した。続いて、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を、シャワー式現像装置にて33℃で30秒間基板に噴霧しながら現像した。こうして、感光性樹脂層の不要部(露光部)を現像除去することにより、カラーフィルタ基板上に所望形状にパターニングされた感光性樹脂層よりなる液晶配向制御用突起が形成された液晶表示装置用基板A1〜A40を得た。次いで、液晶配向制御用突起が形成された液晶表示装置用基板の各々を230℃下で30分ベーク処理し、液晶配向制御用突起を硬化させた。
以上のようにして、硬化された液晶配向制御用突起が形成された液晶表示装置用基板A1〜A40を作製した。
・ポジ型レジスト液 …53.3部
(FH−2413F、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)
・メチルエチルケトン …46.7部
・メガファックF−780F(大日本インキ化学工業(株)製) … 0.04部
上記で得た液晶表示装置用基板A1〜A40を用いて、特開平11−242243号公報の第一実施例[0079]〜[0082]に記載の方法を用いて、液晶表示装置A1〜A40を作製した。
作製した液晶表示装置のうち、本発明の遮光膜用感光性塗布液を用いた遮光膜付基板で構成されたカラーフィルタを備えた液晶表示装置では、いずれの画面にも混色、欠陥がなく、表示画像は良好であった。これに対し、比較の遮光膜用感光性塗布液を用いた遮光膜付基板で構成されたカラーフィルタを備えた液晶表示装置では、混色、欠陥の影響により表示画像は劣っていた。
Claims (8)
- 基板上に設けられる濃色離画壁の形成方法であって、
樹脂及びその前駆体の少なくとも1種と、合金部分を含む粒子の少なくとも1種とを含む感光性樹脂層を露光、現像して、厚みが1.0μm以上の濃色離画壁を前記基板上に形成し、前記粒子が、銀錫合金部分を含む粒子の少なくとも1種を含むことを特徴とする濃色離画壁の形成方法。 - 前記粒子が、銀錫合金部分及び、金属もしくは前記銀錫合金部分と組成の異なる合金からなる複合粒子の少なくとも1種を含む請求項1に記載の濃色離画壁の形成方法。
- 前記銀錫合金部分における銀の割合が30〜80モル%である請求項1又は2に記載の濃色隔画壁の形成方法。
- 前記濃色離画壁は、光学濃度が2.5以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の濃色離画壁の形成方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の濃色離画壁の形成方法により形成された濃色離画壁と、2色以上の複数の画素からなる画素群とが基板上に設けられてなるカラーフィルタの製造方法であって、前記濃色離画壁の形成後、前記基板の濃色離画壁が形成された側に着色液体組成物を液滴付与し、前記複数の画素を形成することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
- 前記着色液体組成物の液滴付与をインクジェット法により行なって前記複数の画素を形成する請求項5に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 請求項5又は6に記載のカラーフィルタの製造方法により作製されたことを特徴とするカラーフィルタ。
- 請求項7に記載のカラーフィルタを備えたことを特徴とする表示装置。
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