JP2008250102A - 感光性樹脂組成物、感光性転写材料、離画壁及びその形成方法、離画壁付き基板、カラーフィルタ及びその製造方法、並びに表示装置 - Google Patents

感光性樹脂組成物、感光性転写材料、離画壁及びその形成方法、離画壁付き基板、カラーフィルタ及びその製造方法、並びに表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】熱処理した際の含フッ素化合物成分の放出が抑えられた感光性樹脂組成物及び感光性転写材料を提供する。
【解決手段】開始剤、エチレン性不飽和化合物、及び含フッ素化合物を含み、150℃で30分間保持した際の前記含フッ素化合物の熱減少率を30%以下とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた感光性転写材料、離画壁及びその形成方法、離画壁付き基板、カラーフィルタ及びその製造方法、表示装置に関する。
近年、パーソナルコンピュータ用液晶ディスプレイ、液晶カラーテレビの需要が増加する傾向にあり、このようなディスプレイに不可欠のカラーフィルタの特性向上とコストダウンに対する要求が高まっている。
従来、カラーフィルタの製造方法としては、染色法、顔料分散法、電着法、印刷法などが実施されている。
例えば、染色法は、透明基板上に染色用の材料である水溶性の高分子材料層を形成し、これをフォトリソグラフィ工程により所望の形状にパターニングした後、得られたパターンを染色浴に浸漬して着色されたパターンを得る。この工程を3回繰り返すことにより、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の着色部からなる着色層を形成する方法である。
また、顔料分散法は、近年盛んに行われおり、透明基板上に顔料を分散した感光性樹脂層を形成し、これをパターニングすることにより単色のパターンを得る。この工程を3回繰り返すことにより、R、G、Bの3色の着色部からなる着色層を形成する方法である。
電着法は、透明基板上に透明電極をパターニングし、顔料、樹脂、電解液等の入った電着塗装液に浸漬して第一の色を電着する。この工程を3回繰り返して、R、G、Bの3色の着色部からなる着色層を形成し、最後に焼成するものである。
印刷法は、熱硬化型の樹脂に顔料を分散し、印刷を3回繰り返すことにより、R、G、Bを塗り分けた後、樹脂を熱硬化させることにより、着色層を形成するものである。
これらの方法はいずれも、赤色、緑色、青色の3色画素を形成するために、同一の工程を3回繰り返す必要があり、コスト高になる点で共通している。さらに、工程数が多いため、歩留まりが低下しやすいという問題もある。
これらを克服すべく、近年、ブラックマトリックス(離画壁)を顔料分散法で形成し、RGB画素をインクジェット法で作製するカラーフィルタ製造法が検討されている。このインクジェット方式は、ブラックマトリックス(離画壁)の凹部にR、G、B各色を順次付与して画素を形成する。インクジェット方式を利用した方法は、製造プロセスが簡略で、低コストであるという利点がある。
また、インクジェット方式はカラーフィルタの製造に限らず、エレクトロルミネッセンス素子など、他の光学素子の製造にも応用が可能である。
前記インクジェット法において、隣り合う画素領域間におけるインクの混色等の発生や、所定の領域以外の部分にITO溶液や金属溶液が固まりこびりつく現象を防ぐ必要がある。したがって、隔壁(離画壁)は、インクジェットの塗出液である水や有機溶剤等をはじく性質、いわゆる撥水、撥油性を有することが要求されている。
撥水、撥油性を付与する技術として、例えば、フルオロアルキル基を有するビニル系単量体を含有する単量体組成物を重合して得られるビニル系重合体や、ヘキサフルオロプロピレンなどのビニル系単量体とエステル基を3以上持つ他のビニル系単量体との共重合体、炭素数4〜6のフルオロアルキル基を有するビニル系単量体を含有する単量体組成物を重合して得られるビニル系重合体を用いた組成物が開示されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
また、撥インク剤を含有するブラックマトリクス付き基板の製造方法として、ブラックマトリクスの熱硬化温度や熱硬化時間を制御することにより、ブラックマトリクスの上頂部の着色インクに対する接触角を30°〜60°に制御する技術がある(例えば、特許文献4参照)。
特開2004−2733号公報 特開平3−244604号公報 特開2005−315984号公報 特開2006−251433号公報
しかし、撥インク剤が内添された感光性樹脂組成物を用いてブラックマトリックスを形成する場合、含フッ素化合物を含有するブラックマトリクスは、一般にパターン化後に撥インク化及び硬化等のためにベーク処理等の高温処理が施されるため、ブラックマトリックスで取り囲まれた画素形成領域であるガラス面まで撥インク化され、着色画素形成用のインクを付与した際にガラスがインクをはじいて所望の品質の着色画素、ひいてはカラーフィルタを形成できないとの課題がある。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、熱処理した際の含フッ素化合物成分(分解成分を含む)の放出が抑えられた感光性樹脂組成物及び感光性転写材料を提供することを目的とする。また、
本発明は、撥インク性を有し、付与された着色液体の乗り上げを抑えた離画壁を、着色液体が付与される領域の濡れ性を保ちつつ形成することができる離画壁の形成方法及び 該形成方法により形成された離画壁を提供することを目的とする。また、
本発明は、撥インク性を有し、凹部に着色液体を付与したときの着色液体の乗り上げを抑えると共に、離画壁間の着色液体が付与される領域の濡れ性が保たれた離画壁付き基板を提供することを目的とする。
本発明は、混色、白抜け、及び画像表示したときの表示ムラが抑制された高品位なカラーフィルタ及びその製造方法、並びに表示ムラが抑制され、高品位な画像表示が可能な表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、撥インク剤が内添された樹脂組成物を用いて予めブラックマトリックス等のパターンを形成後、該パターンにベーク処理などの高温処理(例えば150℃以上)が施されると、パターン中に含有された含フッ素化合物に由来の成分がガラス面に付着し、ガラス面に付与されるインクの濡れ性を低下させる傾向にあるが、特定の含フッ素化合物はブラックマトリクス形成後のガラス面への付着を抑制できるとの知見を得、かかる知見に基づいて達成されたものである。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 開始剤、エチレン性不飽和化合物、及び含フッ素化合物を含み、150℃で30分間保持した際の前記含フッ素化合物の熱減少率が30%以下である感光性樹脂組成物である。
<2> 前記含フッ素化合物が、フッ素原子を側鎖に有する繰り返し単位を含み、主鎖構造がアクリル連結鎖を有することを特徴とする前記<1>に記載の感光性樹脂組成物である。
<3> 前記含フッ素化合物が、フッ素原子を側鎖に有する繰り返し単位と、下記一般式(1)で表される繰り返し単位とを含むことを特徴とする前記<1>に記載の感光性樹脂組成物である。
Figure 2008250102
前記一般式(1)において、R及びRは、各々独立に、水素原子、又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。Lは、単結合、又は2価の有機連結鎖を表す。Xは、塩素原子、臭素原子、又は沃素原子を表し、Yはアリーレン基、2価のヘテロ環残基、カルボニル基、又はオキシカルボニル基を表す。
<4> 前記一般式(1)で表される繰り返し単位が、下記一般式(2)で表される繰り返し単位であることを特徴とする前記<3>に記載の感光性樹脂組成物。
Figure 2008250102
前記一般式(2)において、R及びRは、各々独立に、水素原子、又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。Zは、エステル基、又はアミド基を表す。Lは、単結合、又は2価の有機連結鎖を表す。Xは、塩素原子、臭素原子、又は沃素原子を表し、Yはアリーレン基、2価のヘテロ環残基、カルボニル基、又はオキシカルボニル基を表す。
<5> 前記一般式(1)で表される繰り返し単位が、下記一般式(3)で表される繰り返し単位であることを特徴とする前記<3>に記載の感光性樹脂組成物である。
Figure 2008250102
前記一般式(3)において、R及びRは、各々独立に、水素原子、又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。Zは、単結合、アリーレン基、又は2価のヘテロ環残基を表し、Xは塩素原子、臭素原子、又は沃素原子を表し、Yはアリーレン基、2価のヘテロ環残基、カルボニル基、又はオキシカルボニル基を表す。
<6> 仮支持体上に、前記<1>〜<5>のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物を用いた感光性樹脂層を有する感光性転写材料である。
<7> 前記<1>〜<5>のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物、又は前記<6に記載の感光性転写材料を用いて感光性樹脂層を形成する感光性樹脂層形成工程と、前記感光性樹脂層を露光する露光工程と、露光された前記感光性樹脂層を現像する現像工程と、前記現像により得られたパターン画像を加熱処理する加熱処理工程と、を有する離画壁の形成方法である。
<8> 前記<7>に記載の離画壁の形成方法より形成された離画壁である。
<9> 基板と、該基板の上に前記<7>に記載の離画壁の形成方法より形成された離画壁とを備えた離画壁付き基板である。
<10> 前記<8>に記載の離画壁により区画された基板上の凹部に着色液体組成物を付与して着色領域を形成する工程を有するカラーフィルタの製造方法である。
<11> 前記着色液体組成物の付与は、着色液体組成物の液滴をインクジェット法により吐出して行なうことを特徴とする前記<10>に記載のカラーフィルタの製造方法である。
<12> 前記<10>又は<11>に記載のカラーフィルタの製造方法により作製されたカラーフィルタである。
<13> 前記<12>に記載のカラーフィルタを備えた表示装置である。
本発明によれば、熱処理した際の含フッ素成分(分解成分を含む)の放出が抑えられており、例えば基板上に膜形成して熱処理した際の膜非形成面への付着が防止された感光性樹脂組成物及び感光性転写材料を提供することができる。
本発明によれば、撥インク性を有し、付与された着色液体の乗り上げを抑えた離画壁を、着色液体が付与される領域の濡れ性を保ちつつ形成することができる離画壁の形成方法及び該形成方法により形成された離画壁を提供することができる。また、
本発明によれば、撥インク性を有し、凹部に着色液体を付与したときの着色液体の乗り上げを抑えると共に、離画壁間の着色液体が付与される領域の濡れ性が保たれた離画壁付き基板を提供することができる。
本発明によれば、混色、白抜け、及び画像表示したときの表示ムラが抑制された高品位なカラーフィルタ及びその製造方法、並びに表示ムラが抑制され、高品位な画像表示が可能な表示装置を提供することができる。
以下、本発明の感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた感光性転写材料、離画壁及びその形成方法、離画壁付き基板、カラーフィルタ及びその製造方法、表示装置について詳細に説明する。
<感光性樹脂組成物>
本発明の感光性樹脂組成物は、開始剤、エチレン性不飽和化合物、及び含フッ素化合物を少なくとも含み、150℃で30分間保持した際の含フッ素化合物の熱減少率が30%以下に抑えられるように構成されたものである。
本発明の感光性樹脂組成物は、150℃で30分間保持したときの熱減少率が30%以下に抑えられるように含フッ素化合物を含有するので、例えば膜形成後に高温(例えば150℃以上)で加熱処理した際の含フッ素成分の放出が抑えられ、例えば、基板上に膜形成してパターン形成した後にパターンの撥インク化及び熱硬化等するために熱処理を行なったときの膜非形成面への含フッ素成分の付着を防止できる。これより、感光性樹脂組成物が設けられていない領域での対液濡れ性を保持することができ、例えばカラーフィルタを作製する場合に、ブラックマトリクス等の離画壁が形成された基板の離画壁非形成領域(離隔壁で隔離された基板上の凹部)に着色液体組成物を付与(例えばインクジェット法によりインクを液適付与)して着色領域(RGB等の着色画素)を形成するときの液のはじきを防止でき、着色領域中の白抜けの発生、画像表示した際の表示ムラの発生を抑えて高品位な画像表示が可能なカラーフィルタ及び表示装置を得ることができる。
1)開始剤
本発明の感光性樹脂組成物は、開始剤の少なくとも1種を含有する。
感光性樹脂組成物を硬化させる方法としては、熱開始剤を用いる熱開始系や光開始剤を用いる光開始系が一般的であるが、本発明では硬化後の離画壁を、その表面形状及び断面形状がテーパ形ないし矩形である形状とすることが重要であることから、光開始系を用いることが好ましい。
光重合開始剤は、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等の放射線の照射(露光ともいう)により、後述のエチレン性不飽和化合物の重合を開始する活性種を発生し得る化合物であり、公知の光重合開始剤もしくは光重合開始剤系の中から適宜選択することができる。
光重合開始剤もしくは光重合開始剤系としては、例えば、トリハロメチル基含有化合物、アクリジン系化合物、アセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、α−ジケトン系化合物、多核キノン系化合物、キサントン系化合物、ジアゾ系化合物、等を挙げることができる。
具体的には、特開2001−117230公報に記載の、トリハロメチル基が置換したトリハロメチルオキサゾール誘導体又はs−トリアジン誘導体、米国特許第4239850号明細書に記載のトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4212976号明細書に記載のトリハロメチルオキサジアゾール化合物などのトリハロメチル基含有化合物;
9−フェニルアクリジン、9−ピリジルアクリジン、9−ピラジニルアクリジン、1,2−ビス(9−アクリジニル)エタン、1,3−ビス(9−アクリジニル)プロパン、1,4−ビス(9−アクリジニル)ブタン、1,5−ビス(9−アクリジニル)ペンタン、1,6−ビス(9−アクリジニル)ヘキサン、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン、1,8−ビス(9−アクリジニル)オクタン、1,9−ビス(9−アクリジニル)ノナン、1,10−ビス(9−アクリジニル)デカン、1,11−ビス(9−アクリジニル)ウンデカン、1,12−ビス(9−アクリジニル)ドデカン等のビス(9−アクリジニル)アルカン、などのアクリジン系化合物;
6−(p−メトキシフェニル)−2,4−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、6−〔p−(N,N−ビス(エトキシカルボニルメチル)アミノ)フェニル〕−2,4−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンなどのトリアジン系化合物;その他、9,10−ジメチルベンズフェナジン、ミヒラーズケトン、ベンゾフェノン/ミヒラーズケトン、ヘキサアリールビイミダゾール/メルカプトベンズイミダゾール、ベンジルジメチルケタール、チオキサントン/アミン、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、などが挙げられる。
上記のうち、感度の観点で、トリハロメチル基含有化合物、アクリジン系化合物、アセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物、トリアジン系化合物から選択される少なくとも一種が好ましく、特にトリハロメチル基含有化合物及びアクリジン系化合物から選択される少なくとも一種を含有することが好ましい。トリハロメチル基含有化合物、アクリジン系化合物は、汎用性でかつ安価である点でも有用である。
特に好ましくは、前記同様の理由から、前記トリハロメチル基含有化合物としては、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(p−ブトキシスチリル)−5−トリクロロメチル−1,3,4−オキサジアゾールであり、前記トリアジン系化合物としては、6−〔p−(N,N−ビス(エトキシカルボニルメチル)アミノ)フェニル〕−2,4−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンであり、前記アクリジン系化合物としては、9−フェニルアクリジンであり、前記アセトフェノン系化合物としては、ミヒラーズケトンであり、前記ビイミダゾール系化合物としては、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールである。
前記光重合開始剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
開始剤(特に光重合開始剤)の感光性樹脂組成物における総量としては、樹脂組成物の全固形分(質量)の0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜10質量%が特に好ましい。前記総量が前記範囲内であると、樹脂組成物の光硬化を効率良く行なえ、現像の際に欠落や表面荒れの発生のない画像パターンを得ることができる。
なお、本発明において、感光性樹脂組成物の全固形分(質量)とは、樹脂組成物中の溶剤を除いた全成分を意味する。
前記光重合開始剤は、水素供与体を併用して構成されてもよい。該水素供与体としては、感度をより良化することができる点で、下記メルカプタン系化合物、アミン系化合物等が好ましい。ここでの「水素供与体」とは、露光により前記光重合開始剤から発生したラジカルに対して、水素原子を供与することができる化合物をいう。
前記メルカプタン系化合物は、ベンゼン環あるいは複素環を母核とし、該母核に直接結合したメルカプト基を1個以上、好ましくは1〜3個、更に好ましくは1〜2個有する化合物(以下、「メルカプタン系水素供与体」という)である。また、前記アミン系化合物は、ベンゼン環あるいは複素環を母核とし、該母核に直接結合したアミノ基を1個以上、好ましくは1〜3個、更に好ましくは1〜2個有する化合物(以下、「アミン系水素供与体」という)である。尚、これらの水素供与体は、メルカプト基とアミノ基とを同時に有していてもよい。
上記のメルカプタン系水素供与体の具体例としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−2,5−ジメチルアミノピリジン、等が挙げられる。これらのうち、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾールが好ましく、特に2−メルカプトベンゾチアゾールが好ましい。
上記のアミン系水素供与体の具体例としては、4、4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4、4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−ジエチルアミノアセトフェノン、4−ジメチルアミノプロピオフェノン、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノベンゾニトリル等が挙げられる。これらのうち、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましく、特に4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。
前記水素供与体は、単独で又は2種以上を混合して使用することができ、形成された画像が現像時に永久支持体上から脱落し難く、かつ強度及び感度も向上させ得る点で、1種以上のメルカプタン系水素供与体と1種以上のアミン系水素供与体とを組合せて使用することが好ましい。
前記メルカプタン系水素供与体とアミン系水素供与体との組合せの具体例としては、2−メルカプトベンゾチアゾール/4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2−メルカプトベンゾチアゾール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−メルカプトベンゾオキサゾール/4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2−メルカプトベンゾオキサゾール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられる。より好ましい組合せは、2−メルカプトベンゾチアゾール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−メルカプトベンゾオキサゾール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンであり、特に好ましい組合せは、2−メルカプトベンゾチアゾール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンである。
前記メルカプタン系水素供与体とアミン系水素供与体とを組合せた場合の、メルカプタン系水素供与体(M)とアミン系水素供与体(A)との質量比(M:A)は、通常1:1〜1:4が好ましく、1:1〜1:3がより好ましい。前記水素供与体の感光性樹脂組成物における総量としては、感光性樹脂組成物の全固形分(質量)の0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜10質量%が特に好ましい。
2)エチレン性不飽和化合物
本発明の感光性樹脂組成物は、エチレン性不飽和化合物の少なくとも1種を含有する。エチレン性不飽和化合物としては、下記化合物を単独で又は他のモノマーとの組みあわせて使用することができる。
具体的には、t−ブチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチル化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジイソプロペニルベンゼン、1,4−ジヒドロキシベンゼンジ(メタ)アクリレート、デカメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、スチレン、ジアリルフマレート、トリメリット酸トリアリル、ラウリル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、キシリレンビス(メタ)アクリルアミド、等が挙げられる。
また、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基を有する化合物とヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート等のジイソシアネートとの反応物も使用できる。
これらのうち、特に好ましいのは、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレートである。
エチレン性不飽和化合物の感光性樹脂組成物中における含有量としては、樹脂組成物の全固形分(質量)に対して、5〜80質量%が好ましく、10〜70質量%が特に好ましい。エチレン性不飽和化合物の含有量が前記範囲内であると、組成物の露光部でのアルカリ現像液への耐性を確保でき、樹脂組成物としたときのタッキネスが増加するのを抑えて取り扱い性を保つことができる。
3)含フッ素化合物
本発明の感光性樹脂組成物は、含フッ素化合物として、フッ素原子を含み、熱減少率が30%以下の化合物の少なくとも一種を含有する。この含フッ素化合物は、熱処理(例えば150℃以上)で放出される含フッ素成分が少なく、撥水撥油性、界面活性性などのフッ素官能基の機能を付与できる化合物である。
具体的には、露光、現像後さらに熱処理して基板上にパターン(例えばブラックマトリクス等の離画壁)を形成した場合に、パターン(例えばブラックマトリクス等の離画壁)表面に撥水、撥油性(撥インク性を含む)を付与すると同時に、逆に基板のパターン(例えばブラックマトリクス等の離画壁)非形成面へのフッ素成分の付着を抑え、基板面の濡れ性を保つ(撥水撥油化されない)ことができる。
本発明において、濡れ性とは、平面上に液体を垂らしたときの濡れ広がりの度合いをいい、例えばブラックマトリクス等の離画壁が形成された基板の離画壁で取り囲まれた凹部(すなわち着色画素となる領域の基板面)に着色液体組成物であるインク組成物の液滴をインクジェット付与した際のインク滴の濡れ広がりの度合いをさす。より具体的には、インク組成物を離画壁間に1滴打滴し、その液滴がなす円の直径を濡れ広がりの程度を指標とする。
熱減少率とは、含フッ素化合物を150℃で30分間保持した際の、加熱前に対する加熱後の質量減少率をさす。本発明では、この熱減少率を30質量%以下とし、好ましくは25質量%以下であり、より好ましくは20質量%以下である。
熱減少率が前記範囲内であると、感光性樹脂組成物の熱処理後の残存量を確保し、熱処理後の組成物表面に良好な撥水、撥油性を与えることができ、例えば基板上に感光性樹脂組成物を露光、現像、熱硬化させて樹脂硬化物を形成したときの 基板露出面(例えば、基板上にブラックマトリクスを形成したときのブラックマトリクスで取り囲まれた基板上の凹部)の濡れ性を保つことができる。これより、基板露出面に液体(インク等の着色液体組成物を含む)を付与した際のはじきを防止できる。
フッ素原子を含み、熱減少率が30%以下の含フッ素化合物としては、フッ素原子を有する繰り返し単位を含む化合物群の中から選択することができ、撥水・撥インク性を付与することができる。中でも、熱処理(例えば150℃以上の高温下)でも組成系外に出にくい点から、フッ素原子を側鎖に有する繰り返し単位を含み、主鎖構造がアクリル連結鎖を持つ化合物の群より選択される化合物が好ましい。
前記フッ素原子を側鎖に有する繰り返し単位としては、総炭素数4〜8のフッ化アルキル基を有する繰り返し単位が好ましく、フッ化アルキル基は直鎖でも分岐鎖でもよい。更に好ましくは、下記構造式(A)が挙げられる。
Figure 2008250102
前記構造式(A)中、Rは、水素原子、又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。
前記構造式(A)中、aは、含フッ素化合物の全質量中に占める構造式(A)の質量の比率(質量%)を表す。
前記構造式(A)中、Xは、エーテル基、エステル基、アミド基、アリーレン基、又は2価のヘテロ環残基を表す。
で表されるアリーレン基としては、総炭素数6〜20のアリーレン基が好ましく、例えば、フェニレン、ナフチレン、アントラセニレン、ビフェニレンが挙げられ、これらはo−、p−、m−置換でもよい。中でも、炭素数6〜12のアリーレン基がより好ましく、フェニレン、ビフェニレンは特に好ましい。
で表されるヘテロ環残基としては、例えば、窒素原子又は酸素原子を環の構成員として含む5員又は6員のヘテロ環に由来の2価のヘテロ環残基が好ましい。具体的な例として、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、イソオキサゾール環、ピラゾール環、イミダゾール環、キノリン環、チアジアゾール環等が好適であり、ピリジン環、チアジアゾール環、等に由来の2価のヘテロ環残基がより好ましい。
上記のうち、Xとしては、下記構造の連結基又は下記構造の少なくとも1つを有する連結基が好ましい。
Figure 2008250102
ここで、Rは、水素原子、総炭素数1〜12のアルキル基、又は総炭素数6〜20のアリール基を表す。
で表される総炭素数1〜12のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基などの無置換アルキル基、並びに、エーテル基、チオエーテル基、エステル基、アミド基、アミノ基、ウレタン基、ヒドロキシ基などの置換基を有する置換アルキル基が挙げられる。中でも、総炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、メチル基、ブチル基、オクチル基はより好ましい。
で表される総炭素数6〜20のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基、ノニルフェニル基が挙げられる。中でも、総炭素数6〜15のアリール基が好ましく、フェニル基、ノニルフェニル基はより好ましい。
としては、撥水・撥油性能の観点で、メチル基、ブチル基、オクチル基、フェニル基、ノニルフェニル基が好ましい。
前記構造式(A)中、Lとしては、下記構造の連結基又は下記構造の少なくとも1つを有する連結基が好ましい。
Figure 2008250102
は、水素原子、メチル基を表す。
nは2〜20の整数を表し、好ましくは4〜12の整数を表す。
Yは、単結合、下記構造の連結基、又は下記構造の少なくとも1つを有する連結基であることが好ましい。
Figure 2008250102
nは2〜20の整数を表し、好ましくは4〜12の整数を表す。
は、水素原子、又は炭素数1〜5のアルキル基を表し、水素原子が好ましい。
前記構造式(A)中、Rfは、フッ素を含む基を表す。Rfは、下記構造の含フッ素基、又は下記構造の基を有する含フッ素基であることが好ましい。
Figure 2008250102
mは1〜20の整数を表し、好ましくは、4〜12の整数を表す。
上記の構造式(A)のうち、Rが水素原子であって、Xが「前記構造の連結基又は前記構造の少なくとも1つを有する連結基(Rがメチル基、ブチル基、オクチル基、フェニル基、又はノニルフェニル基である)」であって、Lが「前記構造の連結基又は前記構造の少なくとも1つを有する連結基(Rが水素原子である)」であって、Rfが「前記構造の含フッ素基又は前記構造の基を有する含フッ素基」である場合が好ましい。
上記の「フッ素原子を側鎖に有する繰り返し単位を含み、主鎖構造がアクリル連結鎖を持つ化合物」のうち、フッ素原子を側鎖に有する繰り返し単位と下記一般式(1)で表される繰り返し単位とを含む含フッ素化合物が好ましい。なお、フッ素原子を側鎖に有する繰り返し単位については既述の通りであり、好ましい態様も同様である。
Figure 2008250102
前記一般式(1)において、R及びRは、各々独立に、水素原子、又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。
前記R又はRで表される炭素数1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。R、Rはともに、水素原子又はメチル基が好ましい。
は、単結合、又は2価の有機連結鎖を表す。Lで表される2価の有機連結鎖としては、アルキレン基、アリーレン基、エステル結合、エーテル結合、アミド結合及び2価のヘテロ環残基からなる群から選ばれる単独の有機連結基又はそれらの組合せからなる有機連結基であることが好ましい。
本発明においては、Lは、繰り返し単位の重合性、重合体の溶解性やコストの観点から、エステル結合及び/又はアミド結合を含む2価の有機連結基であることが好ましい。また、Lは、繰り返し単位の重合性、重合体の耐熱性やコストの観点から、単結合、アリーレン基又は2価のヘテロ環残基であることも好ましい。
で表される2価の有機連結基におけるアルキレン基としては、総炭素数1〜10のアルキレン基が好ましく、さらに好ましくは総炭素数1〜6のアルキレン基が好ましい。具体的には、メチレン基、エチレン基、ブチレン基、ヘプチレン基、ヘキシレン基、ドデシレン基などが挙げられる。
で表される2価の有機連結基におけるアリーレン基としては、総炭素数6〜15のアリーレン基が好ましく、さらに好ましくは総炭素数6〜10のアリーレン基が好ましい。具体的には、フェニレン基、ナフチレン基、アントラセニレン基、ビフェニレン基、ジアルキルフェニレン基などが挙げられ、これらはo−、p−、m−置換でもよい。
で表される2価の有機連結基におけるエステル基としては、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基、リン酸エステル基などが好ましく、カルボン酸エステル基がさらに好ましい。
で表される有機連結基におけるアミド基としては、カルボン酸アミド基、スルホン酸アミド基、リン酸アミド基などが好ましく、カルボン酸アミド基がさらに好ましい。
で表される有機連結基におけるエーテル基としては、オキソエーテル基、チオエーテル基などが好ましく、オキソエーテル基がさらに好ましい。
で表される2価の有機連結基における2価のヘテロ環残基としては、例えば、窒素原子又は酸素原子を環の構成員として含む5員環、又は6員環に由来する2価のヘテロ環残基が好ましく、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、イソオキサゾール環、ピラゾール環、イミダゾール環、キノリン環、チアジアゾール環等に由来する2価のヘテロ環残基がより好ましく、ピリジン環、チアジアゾール環に由来する2価のヘテロ環残基がより好ましい。
前記一般式(1)において、Xは、塩素原子、臭素原子、又は沃素原子を表す。中でも、カラーフィルタや液晶表示素子を構成したときの液晶保持電圧の安定性、色抜けの抑制、入手性の点で、塩素原子又は臭素原子であることが好ましく、塩素原子であることがより好ましい。
Yは、アリーレン基、2価のヘテロ環残基、カルボニル基、又はオキシカルボニル基を表す。
Yで表されるアリーレン基としては、総炭素数6〜15のアリーレン基が好ましく、さらに好ましくは総炭素数6〜10のアリーレン基が好ましい。具体的には、フェニレン基、ナフチレン基、アントラセニレン基、ビフェニレン基、ジアルキルフェニレン基などが挙げられ、これらはo−、p−、m−置換でもよい。
Yで表される2価のヘテロ環残基としては、例えば、窒素原子又は酸素原子を環の構成員として含む5員環、又は6員環に由来する2価のヘテロ環残基が好ましく、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、イソオキサゾール環、ピラゾール環、イミダゾール環、キノリン環又はチアジアゾール環等に由来する2価のヘテロ環残基がより好ましく、ピリジン環又はチアジアゾール環に由来する2価のヘテロ環残基が更に好ましい。
上記のうち、Yは、フェニレン基、ナフチレン基、又はカルボニル基であることが好ましい。
中でも、フッ素原子を側鎖に有する繰り返し単位と下記一般式(2)で表される繰り返し単位とを含む含フッ素化合物がより好ましい。なお、フッ素原子を側鎖に有する繰り返し単位については既述の通りであり、好ましい態様も同様である。
Figure 2008250102
前記一般式(2)において、R及びRは、各々独立に、水素原子、又は炭素数1〜5のアルキル基を表し、Xは、塩素原子、臭素原子、又は沃素原子を表し、Yはアリーレン基、2価のヘテロ環残基、カルボニル基、又はオキシカルボニル基を表す。R、R、X、及びYは、前記一般式(1)におけるR、R、X、及びYと同義であり、好ましい態様も同様である。
前記一般式(2)中、Zは、エステル基、又はアミド基を表す。エステル基としては、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基、リン酸エステル基などが好ましく、カルボン酸エステル基がさらに好ましい。アミド基としては、カルボン酸アミド基、スルホン酸アミド基、リン酸アミド基などが好ましく、カルボン酸アミド基がさらに好ましい。
としては、カルボン酸エステル基、カルボン酸アミド基が最も好ましい。
また、Lは、単結合、又は2価の有機連結鎖を表す。Lで表される2価の有機連結鎖としては、アルキレン基、アリーレン基、及び2価のヘテロ環残基からなる群から選ばれる単独の有機連結基又はそれらの組合せからなる有機連結基であることが好ましい。ここでのアルキレン基、アリーレン基、及び2価のヘテロ環残基は前記一般式(1)のLにおけるアルキレン基、アリーレン基、及び2価のヘテロ環残基と同義であり、好ましい態様も同様である。
としては、メチレン基、エチレン基が最も好ましい。
更には、フッ素原子を側鎖に有する繰り返し単位と下記一般式(3)で表される繰り返し単位とを含む含フッ素化合物がより好ましい。なお、フッ素原子を側鎖に有する繰り返し単位については既述の通りであり、好ましい態様も同様である。
Figure 2008250102
前記一般式(3)において、R及びRは、各々独立に、水素原子、又は炭素数1〜5のアルキル基を表し、Xは、塩素原子、臭素原子、又は沃素原子を表し、Yはアリーレン基、2価のヘテロ環残基、カルボニル基、又はオキシカルボニル基を表す。R、R、X、及びYは、前記一般式(1)におけるR、R、X、及びYと同義であり、好ましい態様も同様である。
前記一般式(3)中、Zは、単結合、アリーレン基、又はヘテロ環残基を表す。
で表されるアリーレン基としては、総炭素数6〜15のアリーレン基が好ましく、さらに好ましくは総炭素数6〜10のアリーレン基が好ましい。具体的には、フェニレン基、ナフチレン基、アントラセニレン基、ビフェニレン基、ジアルキルフェニレン基などが挙げられ、これらはo−、p−、m−置換でもよい。
で表されるヘテロ環残基としては、例えば、窒素原子又は酸素原子を環の構成員として含む5員環、又は6員環に由来する2価のヘテロ環残基が好ましく、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、イソオキサゾール環、ピラゾール環、イミダゾール環、キノリン環、チアジアゾール環等に由来する2価のヘテロ環残基がより好ましく、ピリジン環、チアジアゾール環に由来する2価のヘテロ環残基がより好ましい。
としては、単結合、フェニレン基、ピリジン環残基が最も好ましい。
上記のうち、本発明における含フッ素化合物としては、撥水・撥油性能の観点から、フッ素原子を側鎖に有する繰り返し単位と前記一般式(3)で表される繰り返し単位とを含む含フッ素化合物であって、前記一般式(3)において、Rが水素原子であって、Rが水素原子であって、Xが塩素原子であって、Yが単結合であって、Zがオキシカルボニル基である場合が特に好ましい。
また、本発明における含フッ素化合物としては、必要に応じて、耐熱性を損ねない範囲で、ここに挙げた以外の構造の繰り返し単位を含むこともできる。一般的に、分子量の小さな繰り返し単位を有する含フッ素化合物は、耐熱性が下がる方向となり、好ましくないことが多く、分子量の大きな繰り返し単位を有する含フッ素化合物は、耐熱性を損ねないため、有用に用いられる。分子量の大きな繰り返し単位としては、例えば、ポリエーテル構造を側鎖に有する繰り返し単位などが挙げられる。ポリエーテル構造を側鎖に有する繰り返し単位としては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリテトラヒドロフランなどが挙げられ、これらは複数組み合わされていてもよい。
さらに好ましくは、以下の構造式(B)が挙げられる。
Figure 2008250102
前記構造式(B)中、Rは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基を表す。好ましくは水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基をあらわす。
前記構造式(B)中、nは6〜40が好ましく、9〜30がより好ましい。さらに12〜24が特に好ましい。
前記構造式(B)中、Lは、単結合、二価の連結基が好ましい。二価の連結基としてさらに好ましくは、以下の構造式が好ましい。
Figure 2008250102
としては、単結合が好ましい。
前記構造式(B)中、Mは、ポリエチレンオキサイドの繰り返し単位、ポリプロピレンオキサイドの繰り返し単位、ポリテトラヒドロフランの繰り返し単位をあらわす。さらに、Mとしては、以下の構造を有する基がより好ましい。
Figure 2008250102
は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基を表す。lは2〜20の整数を表し、より好ましくは、4〜12の整数を表す。
Mとして好ましくは、エチレンオキサイド鎖であり、Rは水素原子が好ましい。
前記構造式(B)中、Rは、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、6〜15のアリール基を表す。
は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、6〜15のアリール基を表し、アルキル基、アリール基は置換基を有していてもよい。
のアルキル基として好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、オクチル基、オクタデシル基があげられ、好ましくは、メチル基、オクチル基が好ましい。
のアリール基として好ましくは、フェニル基、メチルフェニル基、ノニルフェニル基、メトキシフェニル基などが挙げられ、好ましくは、フェニル基、ノニルフェニル基が好ましい。
として好ましくは、アルキル基、アリール基であるものが好ましい。これらは末端封止型のポリエーテル構造と呼ばれ、この構造がもっとも好ましい。Rとしてさらに好ましくは、メチル基、フェニル基がもっとも好ましい。
前記ポリエーテル構造を持つビニル化合物の市販品としては、日本油脂(株)製:ブレンマ−PME200、PME550、PME1000、50POEP−800P、ALE800、PE1300、ANE1300、PSE−1300、PMEP−1200B041MA、PE350、PP800、新中村化学(株)製:NKエステルAM130G、M230G、OC−18E、A−SAL−9E、A−CMP−5E、共栄社(株)製:ライトエステル041MAなどが挙げられる。
含フッ素化合物の感光性樹脂組成物中における含有量としては、樹脂組成物の全固形分に対して、0.01〜30質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜20質量%であり、最も好ましくは0.1〜10質量%である。含フッ素化合物の含有量が前記範囲内であると、より良好な撥水・撥インク性が得られ、組成物の存在しない領域への付着を抑制し、基板上に膜形成したときの基板密着性も高めることができる。例えば、黒色顔料等の着色剤を含んでブラックマトリクス等の離隔壁を形成する場合は、インクジェット法により液滴付与して着色領域を形成するときのインクの離画壁上への乗り上げを抑制でき、混色を防止できると共に、基板密着性及び色濃度の高い離画壁を作製することができる。
4)バインダー
本発明の感光性樹脂組成物は、上記成分のほか、バインダーの少なくとも1種を用いて好適に構成することができる。
バインダーとしては、側鎖にカルボン酸基やカルボン酸塩基などの極性基を有するポリマーが好ましい。その例としては、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭59−53836号公報、及び特開昭59−71048号公報に記載の、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等を挙げることができる。また、側鎖にカルボン酸基を有するセルロース誘導体も挙げることができる。また、このほかに水酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したものも好ましく使用することができる。
また、特に好ましい例として、米国特許第4139391号明細書に記載のベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸との共重合体や、ベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体を挙げることができる。これらの極性基を有するバインダーポリマーは、単独で用いてもよく、あるいは通常の膜形成性のポリマーと併用する組成物の状態で使用してもよい。
バインダーの樹脂組成物中における含有量は、樹脂組成物の全固形分に対して、20〜50質量%が一般的であり、25〜45質量%が好ましい。
5)色材
本発明の感光性樹脂組成物は、色材の少なくとも1種を用いて構成することができる。
色材としては、公知の着色剤(染料、顔料など)を使用することができ、具体的には、特開2005−17716号公報[0038]〜[0054]に記載の顔料及び染料や、特開2004−361447号公報[0068]〜[0072]に記載の顔料、特開2005−17521号公報[0080]〜[0088]に記載の着色剤などを好適に用いることができる。
本発明の感光性樹脂組成物には、有機顔料、無機顔料、染料等を好適に用いることができる。特に本発明の感光性樹脂組成物を遮光性の離隔壁形成用に構成するときには、炭素材料(カーボンブラックなど)、酸化チタン、4酸化鉄等の金属酸化物粉、金属硫化物粉、金属粉といった遮光材料、及び赤色、青色、緑色等の顔料の混合物等を用いることができる。中でも、カーボンブラックが好ましい。
顔料を用いる場合は、感光性樹脂組成物中に均一に分散されていることが好ましい。
色材の感光性樹脂組成物中における含有量としては、現像時間を短縮する観点から、樹脂組成物の全固形分に対して、30〜70質量%であることが好ましく、40〜60質量%であることがより好ましく、50〜55質量%であることが更に好ましい。
顔料は分散液として使用されることが望ましい。この分散液は、顔料と顔料分散剤とを予め混合して得られる組成物を、有機溶媒(又はビヒクル)に添加して分散させることによって調製することができる。前記ビヒクルとは、塗料が液体状態にあるときに顔料を分散させている媒質の部分をいい、液状であって顔料と結合して塗膜を固める部分(バインダー)と、これを溶解希釈する成分(有機溶媒)とを含む。顔料を分散させる際に使用する分散機としては、特に制限はなく、例えば「顔料の事典」(朝倉邦造著、第一版、朝倉書店、2000年、438頁)に記載のニーダー、ロールミル、アトライダー、スーパーミル、ディゾルバ、ホモミキサー、サンドミル等の公知の分散機が挙げられる。更に、同文献の310頁に記載の機械的摩砕により、摩擦力を利用し微粉砕してもよい。
色材(顔料)の粒子径は、分散安定性の観点から、数平均粒子径で0.001〜0.1μmが好ましく、0.01〜0.08μmがより好ましい。なお、「粒子径」とは、粒子の電子顕微鏡写真画像から求めた粒子面積をこれと同面積の円で表したときの直径をいい、「数平均粒子径」とは、100個の粒子の粒子径を求めて平均した平均値をいう。
6)その他
感光性樹脂組成物には、前記1)〜5)の成分の他に、下記の溶剤、界面活性剤、熱重合防止剤、紫外線吸収剤等、及び特開平11−133600号公報に記載の「接着助剤」その他の添加剤等の他の成分を添加してもよい。
−溶剤−
本発明における感光性樹脂組成物においては、上記成分の他に、更に溶剤を用いてもよい。溶剤の例としては、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロヘキサノール、メチルイソブチルケトン、乳酸エチル、乳酸メチル、カプロラクタム等を挙げることができる。
−界面活性剤−
本発明の感光性樹脂組成物においては、均一な膜厚に制御でき、塗布ムラを効果的に防止する観点から、該樹脂組成物中に適切な界面活性剤を含有させることが好ましい。
界面活性剤としては、特開2003−337424号公報、特開平11−133600号公報に開示されている界面活性剤が好適なものとして挙げられる。
−熱重合防止剤−
本発明における感光性樹脂組成物は、熱重合防止剤を含むことが好ましい。
熱重合防止剤の例としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンズイミダゾール、フェノチアジン等が挙げられる。
−紫外線吸収剤−
本発明における感光性樹脂組成物には、必要に応じて紫外線吸収剤を含有することができる。紫外線吸収剤としては、特開平5−72724号公報に記載の化合物、並びにサリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、ニッケルキレート系、ヒンダードアミン系などが挙げられる。
具体的には、フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−4’−ヒドロキシベンゾエート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2,2’−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ニッケルジブチルジチオカーバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピリジン)−セバケート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、サルチル酸フェニル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン縮合物、コハク酸−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリデニル)−エステル、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、7−{[4−クロロ−6−(ジエチルアミノ)−5−トリアジン−2−イル]アミノ}−3−フェニルクマリン等が挙げられる。
<感光性転写材料>
本発明の感光性転写材料は、仮支持体上に既述の本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成された感光性樹脂層を設けて構成されたものである。感光性転写材料を用いることで、離画壁を容易かつ低コストに形成することができる。また、必要に応じて更に、仮支持体と感光性樹脂層との間に酸素を遮断しうる保護層(以下、「酸素遮断層」ともいう)や熱可塑性樹脂層などの他の層を設けてもよい。
酸素遮断層を用いた場合、感光性樹脂層は酸素遮断層に大気から保護されるため、自動的に貧酸素雰囲気下となる。そのため、露光を不活性ガス下や減圧下で行う必要がなく、現状の工程をそのまま利用し、高感度化、高硬度化できる利点がある。後述するように、仮支持体を「酸素を遮断しうる保護層」として用いてもよく、この場合は酸素遮断層を設ける必要がなく、工程数削減に寄与する。酸素遮断層の詳細については後述する。
感光性転写材料には、仮支持体と感光性樹脂層との間、あるいは酸素遮断層を有する場合は仮支持体と酸素遮断層との間に、熱可塑性樹脂層を設けてもよい。熱可塑性樹脂層は、アルカリ可溶性を有し、少なくとも実質的な軟化点が80℃以下の樹脂成分を含み、クッション性を備えた層である。このような熱可塑性樹脂層が設けられることにより、永久支持体との良好な密着性を得ることができる。
軟化点が80℃以下のアルカリ可溶性の熱可塑性樹脂としては、エチレンとアクリル酸エステル共重合体のケン化物、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体のケン化物、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体のケン化物、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体などのケン化物、等が挙げられる。
熱可塑性樹脂層には、上記の熱可塑性樹脂の少なくとも一種を適宜選択して用いることができ、更に「プラスチック性能便覧」(日本プラスチック工業連盟、全日本プラスチック成形工業連合会編著、工業調査会発行、1968年10月25日発行)による、軟化点が約80℃以下の有機高分子のうちアルカリ水溶液に可溶なものを使用することができる。
また、軟化点が80℃以上の有機高分子物質についても、その有機高分子物質中に該高分子物質と相溶性のある各種可塑剤を添加することで、実質的な軟化点を80℃以下に下げて用いることもできる。また、これらの有機高分子物質には、仮支持体との接着力を調節する目的で、実質的な軟化点が80℃を越えない範囲で、各種ポリマーや過冷却物質、密着改良剤あるいは界面活性剤、離型剤、等を加えることもできる。
好ましい可塑剤の具体例としては、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ジオクチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジブチルフタレート、トリクレジルフォスフェート、クレジルジフェニルフォスフェート、ビフェニルジフェニルフォスフェートを挙げることができる。
感光性転写材料を構成する仮支持体としては、化学的及び熱的に安定であって、可撓性の物質で構成されるものから適宜選択することができる。具体的には、テフロン(登録商標)、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等、薄いシート若しくはこれらの積層体が好ましい。前記仮支持体の厚みとしては、5〜300μmが適当であり、好ましくは20〜150μmである。この厚みが前記範囲内であると、仮支持体を破れないように容易に剥離でき、仮支持体を介しても解像度の良い露光が行なえる。
上記具体例の中でも2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。
感光性樹脂層の上には、貯蔵の際の汚染や損傷から保護するために薄いカバーシートを設けることが好ましい。カバーシートは仮支持体と同じか又は類似の材料からなってもよいが、感光性樹脂層から容易に分離されねばならない。カバーシート材料としては例えばシリコーン紙、ポリオレフィン若しくはポリテトラフルオロエチレンシートが適当である。尚、カバーシートの厚さは、4〜40μmが一般的であり、5〜30μmが好ましく、10〜25μmが特に好ましい。
−基板−
本発明において、基板(永久支持体)としては、ガラス、セラミック、合成樹脂フィルム等を使用することができる。特に好ましくは、透明性で寸度安定性の良好なガラスや合成樹脂フィルムが挙げられる。
<離画壁及びその形成方法>
本発明の離画壁の形成方法は、(基板の少なくとも一方の面に)既述の本発明の感光性樹脂組成物、又は本発明の感光性転写材料を用いて感光性樹脂層を形成する感光性樹脂層形成工程と、形成された感光性樹脂層を露光する露光工程と、露光された感光性樹脂層を現像する現像工程と、現像により得られ、感光性樹脂層からなるパターン画像を加熱処理する加熱処理工程とを少なくとも設けて構成されたものである。
本発明における離画壁は、本発明の離画壁の形成方法により形成された、2以上の画素群(例えば色相の異なる複数色の画素群)の各画素間を離画するものであり、一般には黒(濃色)であることが多いが、黒に限定されるものではない。濃色とする着色剤としては、有機物(染料、顔料などの各種色素、炭素材料)、無機物が好ましい。
また、本発明の離画壁付基板は、基板の少なくとも一方の面に本発明の離画壁の形成方法により離画壁を形成してなるものであり、基板と、該基板の上に本発明の離画壁の形成方法より形成された離画壁とを設けて構成されたものである。
(感光性樹脂層形成工程)
感光性樹脂層形成工程は、例えば基板の少なくとも一方の面に、既述の本発明の樹脂組成物のうち感光性を有する感光性樹脂組成物を用いることにより、又は既述の本発明の感光性転写材料を用いることにより感光性樹脂層を形成する。
感光性樹脂組成物を用いて感光性樹脂層を形成する方法としては、特に限定はないが、例えば、スリット塗布等の公知の塗布方法により、基板上に感光性樹脂組成物を塗布することにより形成することができる。また、必要に応じて、塗布後にプリベークを行なってもよい。
感光性転写材料を用いて感光性樹脂層を形成する方法としては、特に限定はないが、例えば、以下のようにして形成することができる。すなわち、
仮支持体上に該仮支持体側から順に、酸素遮断層と、感光性樹脂層と、該感光性樹脂層上を保護するカバーシートとが設けられた感光性転写材料を用意する。まず、カバーシートを剥離除去した後、露出した感光性樹脂層の表面を永久支持体である基板上に貼り合わせ、ラミネータ等を通して加熱、加圧して積層する(積層体)。ラミネータには、従来公知のラミネータ、真空ラミネータ等の中から適宜選択したものを使用でき、より生産性を高めるには、オートカットラミネーターも使用可能である。
次いで、仮支持体と酸素遮断層との間で剥離し、前記積層体から仮支持体を除去することにより、基板上に感光性樹脂層を酸素遮断層と共に転写形成することができる。
(露光工程及び現像工程)
露光工程では、前記積層体の仮支持体除去後の除去面(酸素遮断層面)と、所望のフォトマスク(例えば、石英露光マスク)とが向き合うように配置し、該積層体とフォトマスクとを垂直に立てた状態で、フォトマスク面と感光性樹脂層との間の距離を適宜(例えば200μm)設定し、露光する。
露光は、例えば、超高圧水銀灯を有すプロキシミティー型露光機(例えば、日立ハイテク電子エンジニアリング(株)製)等を用いて行なえ、露光量は適宜(例えば300mJ/cm)選択すればよい。
露光に用いる光源としては、中圧〜超高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ等が挙げられる。
離画壁は、光感度、すなわち硬化度を高める点で、感光性樹脂層を貧酸素雰囲気下にて露光し、その後現像して形成されることが好ましい。ここで、貧酸素雰囲気下とは、不活性ガス下、減圧下、酸素を遮断しうる保護層(以下、「酸素遮断層」ともいう。)下にあることを指し、詳しくは以下の通りである。
前記不活性ガス下とは、N、H、COなどの不活性気体やHe、Ne、Arなどの希ガス類などのガス雰囲気に曝されていることをいう。中でも、安全性や入手の容易さ、コストの問題から、不活性ガスはNが好適である。
前記減圧下とは、500hPa以下、好ましくは100hPa以下の状態をいう。
前記酸素を遮断しうる保護層(酸素遮断層)とは、例えば、特開昭46−2121号や特公昭56−40824号の各公報に記載の、ポリビニルエーテル/無水マレイン酸重合体、カルボキシアルキルセルロースの水溶性塩、水溶性セルロースエーテル類、カルボキシアルキル澱粉の水溶性塩、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、各種のポリアクリルアミド類、各種の水溶性ポリアミド、ポリアクリル酸の水溶性塩、ゼラチン、エチレンオキサイド重合体、各種の澱粉およびその類似物からなる群の水溶性塩、スチレン/マレイン酸の共重合体、マレイネート樹脂、及びこれらの二種以上の組合せ等が挙げられる。これらの中でも、特に好ましくはポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンの組合せである。
また、ポリビニルアルコールは、鹸化率が80%以上であるものが好ましく、ポリビニルピロリドンの含有量は、アルカリ可溶な感光性樹脂層の固形分に対し、1〜75質量%が好ましく、より好ましくは1〜50質量%、更に好ましくは10〜40質量%である。
また、酸素遮断層には、各種フィルムを用いることもできる。例えば、PETをはじめとするポリエステル類、ナイロンをはじめとするポリアミド類、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA類)も好適に用いることができる。これらフィルムは、必要に応じて延伸されたものでもよく、厚みは5〜300μmが適当であり、好ましくは20〜150μmである。
特に感光性転写材料を用いて離隔壁を形成する場合には、仮支持体を酸素を遮断しうる保護層として好適に用いることが可能である。
仮支持体を酸素遮断層として用いる場合は、仮支持体を残したまま(剥離せずに)、該仮支持体と所望のフォトマスク(例えば、石英露光マスク)とが向き合うように配置し、積層体とフォトマスクとを垂直に立てた状態で、露光マスク面と該仮支持体との間の距離を適宜(例えば200μm)設定し、露光する。
酸素を遮断しうる保護層(酸素遮断層)の酸素透過係数は、2000cm/(m・day・atm)以下が好ましいが、100cm/(m・day・atm)以下であることがより好ましく、最も好ましくは50cm/(m・day・atm)以下である。
酸素透過率が前記範囲内であると、酸素遮断により光硬化が良好に進行し、離画壁を所望の形状に形成するのに有効である。
次いで、現像工程が施され、露光後の感光性樹脂層を所定の現像液を用いて現像処理する。引き続き、必要に応じて、水洗処理して、パターン画像(離画壁パターン)を得る。なお、現像の前には、純水をシャワーノズル等にて噴霧し、感光性樹脂層又は酸素遮断層の表面を均一に湿らせることが好ましい。
現像処理に用いる現像液としては、アルカリ性物質の希薄水溶液が用いられるが、水と混和性の有機溶剤を少量添加したものでもよい。
前記アルカリ性物質としては、アルカリ金属水酸化物類(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、アルカリ金属炭酸塩類(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)、アルカリ金属重炭酸塩類(例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム)、アルカリ金属ケイ酸塩類(例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム)、アルカリ金属メタケイ酸塩類(例えば、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム)、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、モルホリン、テトラアルキルアンモンニウムヒドロキシド類(例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)、燐酸三ナトリウム、等が挙げられる。アルカリ性物質の希薄水溶液は、アルカリ性物質の濃度としては0.01〜30質量%が好ましく、pHは8〜14が好ましい。
前記「水と混和性の有機溶剤」としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドン等が好適に挙げられる。水と混和性の有機溶剤の濃度は0.1〜30質量%が好ましい。
更に、公知の界面活性剤を添加することもでき、該界面活性剤の濃度としては0.01〜10質量%が好ましい。
現像液は、浴液としても、あるいは噴霧液としても用いることができる。
感光性樹脂層の未硬化部分を除去する場合、現像液中で回転ブラシや湿潤スポンジで擦るなどの方法を組合わせることができる。現像液の液温度は、通常室温(20℃)付近から40℃が好ましい。現像時間は、感光性樹脂層の組成、現像液のアルカリ性や温度、有機溶剤を添加する場合にはその種類と濃度、等に依るが、通常10秒〜2分程度である。現像時間が前記範囲内であると、非硬化部(ネガ型の場合は非露光部)の現像進行が良好であり、硬化部(ネガ型の場合は露光部)がエッチングされることもなく、良好な形状の離画壁を得る点で有効である。
また、現像処理の後に水洗工程を入れることも可能である。
(加熱処理工程)
前記現像工程によって得られた感光性樹脂層からなるパターン画像(離画壁パターン)を加熱処理(ベーク処理ともいう)することにより、撥水・撥インク性に優れた離画壁を得ることができる。
加熱処理は、露光及び現像により形成されたパターン画像(離画壁パターン)を加熱することで、硬化させると共に、熱で表面にフッ素官能基が並ぶので、含フッ素化合物による撥水・撥インク性をより発揮させることができる。
加熱処理の方法としては、従来公知の種々の方法を用いることができる。すなわち、例えば、複数枚の基板をカセットに収納してコンベクションオーブンで処理する方法、ホットプレートで1枚ずつ処理する方法、赤外線ヒーターで処理する方法、等である。
また、ベーク温度(加熱温度)としては、通常150〜280℃であり、好ましくは180〜250℃である。加熱時間は、前記ベーク温度により適宜選択できるが、例えばベーク温度を240℃とした場合は10〜120分が好ましく、30〜90分がより好ましい。
また、離画壁の形成方法における加熱処理工程においては、前記露光、現像工程によって形成された離画壁パターンを、不均一な膜減りを防止し、感光性樹脂層に含まれるUV吸収剤等の成分の析出を防止する観点から、加熱処理前にポスト露光を行なうようにしてもよい。加熱処理を施す前にポスト露光を行なうと、ラミネート時にかみこんだ微小な異物が膨れて欠陥となるのを効果的に防止することができる。
ここで、前記ポスト露光について略説する。
ポスト露光に用いる光源としては、感光性樹脂層を硬化し得る波長領域の光(例えば、365nm、405nm)を照射できるものであれば適宜選定して用いることができる。
具体的には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられる。
露光量としては、前記露光を補う露光量であればよく、通常は50〜5000mJ/cm2であり、好ましくは200〜2000mJ/cm2、更に好ましくは500〜1000mJ/cm2である。
本発明の離画壁の形成方法によって作製できる離画壁は、555nmにおいて高い光学濃度を有することが好ましい。特に離隔壁としてカラーフィルタを構成するブラックマトリクスを形成するときには、遮光性を付与しより鮮明でくっきりとした多色画像を表示する観点から、光学濃度2.5以上が好ましく、2.5〜10.0がより好ましく、2.5〜6.0が更に好ましく、3.0〜5.0が特に好ましい。
また、感光性樹脂層は好ましくは光開始系にて硬化されるため、露光波長(一般には紫外域)に対する光学濃度も重要である。すなわち、その値は2.0〜10.0が好ましく、更には2.5〜6.0がより好ましく、3.0〜5.0が特に好ましい。前記好ましい範囲であると、所望形状の離画壁を形成することができる。
また、離画壁の幅及び高さについては、幅(すなわちカラーフィルタを形成した場合における画素と画素との間隔)としては15〜100μmが好ましく、高さ(すなわち基板法線方向における基板面から離画壁の頂点までの距離)としては1.0〜5.0μmが好ましい。
離画壁の形状は、特開2006−154804号公報の段落番号[0054]〜[0055]に記載の形状が、本発明においても好適である。
〜離画壁の接触角測定〜
加熱処理(ベーク処理)前後での離画壁(例えばブラックマトリクス)のインク接触角及び水接触角の変化が重要である。ここでの接触角の測定方法は、財団法人・日本規格協会によるJIS規格に準拠した方法、具体的にはJIS R3257「基板ガラス表面のぬれ性試験方法」内の「6.静滴法」に記載された方法が適用される。
より具体的には、接触角測定器(協和界面科学(株)製の接触角計CA−A)を用い、20メモリの大きさのインク滴、水滴をつくり、針先からインク滴、水滴を出して、パターン状に形成された離隔壁表面に接触させてインク滴、水滴を形成し、10秒静置後、接触角計の覗き穴からインク滴、水滴の形状を観察し、25℃における接触角θを求める。また、ここでの「加熱処理後」とは、240℃で50分間加熱した後、1時間室温にて放冷した後のことをさす。
<カラーフィルタ及びその製造方法>
本発明のカラーフィルタの製造方法は、本発明の離画壁の形成方法により形成された離隔壁を有する基板を用い、該離画壁によって区画された基板上の凹部(着色領域形成用の領域)に(好ましくは2色以上の)着色液体組成物を付与し、(好ましくは2色以上の)複数の着色領域(例えば、赤、緑、青、白、紫等の着色画素など)を形成するものである。
本発明のカラーフィルタの製造方法においては、既述の本発明の含フッ素化合物を用いた離隔壁(例えばブラックマトリクス)を有する基板上に着色液体組成物を付与し、着色領域を形成するので、インクの離隔壁上への乗り上げ等に伴なう混色が回避でき、
離画壁によって区画された基板上の凹部(着色領域形成用の領域)における着色液体組成物のハジキが防止され、また、離隔壁の剥がれや欠け欠陥等の発生も抑えられるので、混色、色ムラ、白抜け等による画像故障が抑制された高品位なカラーフィルタを作製することができる。
本発明のカラーフィルタもまた、既述の本発明の含フッ素化合物を用いた離隔壁を備えるので、白抜け等の画像故障が抑制されており、鮮やかでくっきりとした表示特性を有する。
着色液体組成物を付与する方法としては、特に限定されるものではなく、インクジェット法、スリットコート法やトライプギーサー法等の塗布法など、公知の方法を適宜用いることができる。ストライプギーサー塗布法は、細かな液滴吐出用の穴が開いたギーサーを用いて液滴を基板上に付与し、ストライプ状の画素を形成する方法である。
本発明においては、特にインクジェット法を好適に用いることができる。
〜インクジェット法〜
インクジェット法としては、帯電したインクを連続的に噴射し電場によって制御する方法、圧電素子を用いて間欠的にインクを噴射する方法、インクを加熱しその発泡を利用して間欠的に噴射する方法等、各種の方法を採用できる。
インクは、油性、水性のいずれも使用できる。また、そのインクに含まれる着色剤は染料、顔料ともに使用でき、耐久性の面からは顔料の使用がより好ましい。また、公知のカラーフィルタの作製の際の塗布に用いられる着色インク(例えば特開2005−3861号公報の段落番号[0034]〜[0063]に記載の着色樹脂組成物)や、特開2004−325736号公報に記載の着色インク、特開2002−372613号公報に記載のインクなど、公知のインクを使用することもできる。
インクジェット法に用いるインクには、付与後の工程を考慮し、加熱によって硬化する、又は紫外線などのエネルギー線によって硬化する成分を添加することができる。加熱によって硬化する成分としては、各種の熱硬化性樹脂が広く用いられ、エネルギー線によって硬化する成分としては、例えばアクリレート誘導体又はメタクリレート誘導体に光反応開始剤を添加したものが例示できる。特に耐熱性を考慮してアクリロイル基、メタクリロイル基を分子内に複数有するものがより好ましい。これらのアクリレート誘導体、メタクリレート誘導体は水溶性のものが好ましく使用でき、水に難溶性のものでもエマルション化するなどして使用できる。
この場合、前記の感光性樹脂組成物で挙げた、顔料などの着色剤を含有させた感光性樹脂組成物を、好適なものとして用いることができる。
本発明のカラーフィルタは、着色液体組成物の液滴をインクジェット法により基板上に吐出して着色領域(例えば画素)が形成されたカラーフィルタである場合が好ましく、少なくともRGB3色のインクをインクジェット法により吐出して少なくとも3色の着色画素を有するカラーフィルタが好ましい。
カラーフィルタのパターン形状は、特に限定されるものではなく、一般的なブラックマトリックス形状であるストライプ状であってもよいし、格子状、デルタ配列状であってもよい。
作製されたカラーフィルタには、耐性向上のため、全面にオーバーコート層を設ける場合がある。オーバーコート層は、着色領域(例えばRGB画素)を保護すると共に、表面を平坦にすることができる。但し、工程数が増える観点からは設けないことが好ましい。
オーバーコート層を形成する樹脂(OC剤)としては、アクリル系樹脂組成物、エポキシ樹脂組成物、ポリイミド樹脂組成物などが挙げられる。中でも、可視光領域での透明性に優れ、カラーフィルタを構成する硬化性組成物の樹脂成分が一般にアクリル系樹脂を主成分として含み、密着性に優れることから、アクリル系樹脂組成物が望ましい。オーバーコート層の例として、特開2003−287618号公報の段落番号[0018]〜[0028]に記載のものや、オーバーコート剤の市販品としてJSR社製の「オプトマーSS6699G」が挙げられる。
また、着色領域(例えばRGB画素)上には、必要に応じて、透明電極、配向膜等を設けてもよい。透明電極の具体例としては、ITO膜が挙げられる。また、配向膜の具体例としては、ポリイミドが挙げられる。
<表示装置>
本発明の表示装置は、既述の本発明のカラーフィルタを設けて構成されたものである。
本発明のカラーフィルタの製造方法により得られるカラーフィルタは、液晶表示素子、電気泳動表示素子、エレクトロクロミック表示素子、PLZT等と組合せて表示素子として用いることができる。カラーカメラやその他のカラーフィルタを用いる用途にも使用できる。
表示装置としては、液晶表示装置、プラズマディスプレイ表示装置、EL表示装置、CRT表示装置などの表示装置などが挙げられる。表示装置の定義や各表示装置の説明については、例えば「電子ディスプレイデバイス(佐々木 昭夫著、(株)工業調査会 1990年発行)」、「ディスプレイデバイス(伊吹 順章著、産業図書(株)平成元年発行)」などに記載されている。
本発明のカラーフィルタを設けて構成される表示装置としては、液晶表示装置が好ましい。液晶表示装置については、例えば「次世代液晶ディスプレイ技術(内田 龍男編集、(株)工業調査会 1994年発行)」に記載されている。
本発明が適用できる液晶表示装置には特に制限はなく、例えば前記「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載されている色々な方式の液晶表示装置に適用できる。中でも特に、カラーTFT方式の液晶表示装置に対して有効である。カラーTFT方式の液晶表示装置については、例えば「カラーTFT液晶ディスプレイ(共立出版(株)1996年発行)」に記載されている。さらに、本発明はIPSなどの横電界駆動方式、MVAなどの画素分割方式などの視野角が拡大された液晶表示装置にも適用できる。これらの方式については、例えば「EL、PDP、LCDディスプレイ−技術と市場の最新動向−(東レリサーチセンター調査研究部門 2001年発行)」の43ページに記載されている。
液晶表示装置は、カラーフィルタ以外に、電極基板、偏光フィルム、位相差フィルム、バックライト、スペーサ、視野角補償フィルムなど、様々な部材から構成される。本発明のカラーフィルタは、これらの公知の部材で構成される液晶表示装置に適用することができる。これらの部材については、例えば「'94液晶ディスプレイ周辺材料・ケミカルズの市場(島 健太郎、(株)シーエムシー、1994年発行)」、「2003液晶関連市場の現状と将来展望(下巻)(表 良吉、(株)富士キメラ総研、2003年発行)」に記載されている。
用途としては、テレビ、パーソナルコンピュータ、液晶プロジェクター、ゲーム機、携帯電話などの携帯端末、デジタルカメラ、カーナビなどの用途に特に制限なく適用できる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、分子量は、ゲルパーミッションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算の重量平均分子量を表し、また、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。
(含フッ素化合物の合成)
−ハライドモノマーの合成−
滴下漏斗を付した300mlの三つ口フラスコに、エチルメチルケトン〔MEK、和光純薬工業(株)製〕50g、及びヒドロキシエチルアクリレート〔HEA、東京化成工業(株)製〕26.1gを入れ、氷入りのウォーターバスで内温が5℃まで冷却した。これに、ピリジン〔Py、東京家政工業(株)製〕16.2gを入れ、攪拌した。滴下漏斗よりクロロアセチルクロリド〔CAC、和光純薬工業(株)製〕22.6gを、フラスコ内温が10℃を越えないように滴下した。NMRにより反応を追跡し、HEMAの消失を確認した後、室温で2時間攪拌した。2Lの蒸留水に反応物を攪拌下添加し、ジエチルエーテルにより抽出した。抽出した有機層を重層水、飽和塩水で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥、濾過により不溶物を除去した。得られた濾液を濃縮し、減圧蒸留することにより、ハライドモノマー(1)を35.4g(収率;86%)で得た。
−含フッ素化合物(1)の合成−
窒素気流下、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート〔MMPG−Ac、ダイセル化学工業(株)製〕25gを、冷却管を設置した300mlの三つ口フラスコに入れ、パラフィン入りのウォーターバスで内温が70℃まで加熱した。これに、MMPG−Ac40gにアクリル酸〔AA、東京化成工業(株)製〕2.5gと2−(パーフルオロヘキシル)−エチルアクリレート〔FAAC6、NOK(株)製〕25gとポリエチレングリコールモノマー〔AM230G、新中村化学(株)製〕17.5gと前記ハライドモノマー(1)5.0gと2−エチルヘキシルメルカプトプロピオン酸〔EHMP、東京化成工業(株)製〕0.88gとを溶解させた溶液及び、MFGAc10gに2,2’−アゾビス(イソバレロニトリル)〔V65、和光純薬工業(株)製〕0.334gを溶解させた溶液をそれぞれプランジャーポンプで2時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間攪拌し、H−NMRにより残存モノマーの消失を確認した。
以上のようにして、2−(パーフルオロヘキシル)−エチルアクリレート〔FAAC6〕、アクリル酸〔AA〕、ポリエチレングリコールモノマー〔AM230G〕、及びハライドモノマー(1)を共重合させて、FAAC6/AA/AM230G/ハライドモノマー(1)=50/5/35/10(質量比)の含フッ素化合物(1)を合成した。重量平均分子量は、1.6万であった。
モノマーが消失しており、かつ高分子量成分の生成から、エステル鎖を6つ持つ側鎖を有する含フッ素樹脂の合成を確認した。
−含フッ素化合物(2)の合成−
前記含フッ素化合物(1)の合成に従い、含フッ素化合物(2)の合成を行なった。それぞれの共重合成分及び組成比に関しては、以下の通りである。
・含フッ素化合物(3):FAAC6/AA/AM230G=50/5/45(質量比)
−含フッ素化合物(3)の合成−
前記含フッ素化合物(1)の合成に従い、含フッ素化合物(3)の合成を行なった。それぞれの共重合成分及び組成比に関しては、以下の通りである。
・含フッ素化合物(2):FAMAC6/MAA/M230G=50/5/45(質量比)
−含フッ素化合物(4)〜(5)の合成−
前記含フッ素化合物(1)の合成に従い、含フッ素化合物(4)〜(5)の合成を行なった。それぞれの共重合成分及び組成比に関しては、以下の通りである。
・含フッ素化合物(4):R1420/MAA/M230G=50/5/45(質量比)
・含フッ素化合物(5):FAMAC6/MAA/M90G=50/5/45(質量比)
上記で合成した各含フッ素化合物の固形分濃度は、25%となるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して調整した。
なお、前記含フッ素化合物を構成する各共重合成分(モノマー)の記号は下記の通りである。
〜含フッ素モノマー〜
・FAAC6;2−(パーフルオロヘキシル)−エチルアクリレート〔NOK(株)製〕
・FAMAC6;2−(パーフルオロヘキシル)−エチルメタクリレート〔NOK(株)製)〕
・R1420;2−(パーフルオロブチル)−エチルアクリレート〔ダイキン工業(株)製〕
〜その他のモノマー〜
・AA;アクリル酸〔東京化成(株)製〕
・MAA;メタクリル酸〔東京化成(株)製〕
・AM230G;ポリエチレングリコール(23量体)のモノメチルアクリレート〔新中村化学(株)製〕
・M230G;ポリエチレングリコール(23量体)のモノメチルメタクリレート〔新中村化学(株)製〕
・M90G;ポリエチレングリコール(9量体)のモノメチルメタクリレート〔新中村化学(株)製〕
−評価1−
(1)熱減少率
組成物の他成分の影響を受けないよう各含フッ素化合物を用いて熱減少率を測定した。
得られた含フッ素化合物を、真空オーブンにて一昼夜乾燥させたものを1g秤取し、熱重量分析計(商品名;DTG−60、(株)島津製作所製)を用いて、150℃で30分間保持した後の重量減少率を計測した。計測結果は下記表2に示す。
(実施例1)
−感光性樹脂組成物の調製−
まず、下記表1に記載の量のK顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpmにて10分間攪拌し、次いで表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー2、ハイドロキノンモノメチルエーテル、DPHA液、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチル)アミノ−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、界面活性剤1、及び上記で得た含フッ素化合物(1)をはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150rpmにて30分間攪拌することにより、感光性樹脂組成物K1を調製した。
このとき、含フッ素化合物(1)の感光性樹脂組成物K1中における固形分質量に対する割合は5%であった。なお、表1に記載の量は質量部であり、詳しくは以下の組成となっている。
<K顔料分散物1>
・カーボンブラック(デグッサ社製 Nipex35) ・・・13.1%
・下記分散剤1 ・・・ 0.65%
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、分子量3.7万) ・・・ 6.72%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・79.53%
Figure 2008250102
<バインダー2>
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=78/22[モル比])のランダム共重合物、分子量3.8万) ・・・ 27%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・ 73%
<DPHA液>
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合禁止剤MEHQ 500ppm含有、日本化薬(株)製、商品名:KAYARAD DPHA) ・・・ 76%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・ 24%
<界面活性剤1>
・下記構造物1 ・・・ 30%
・メチルエチルケトン ・・・ 70%
Figure 2008250102
Figure 2008250102
−離画壁の形成−
無アルカリガラス基板を、UV洗浄装置で洗浄後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。このガラス基板を120℃で3分間、熱処理して表面状態を安定化させた。
熱処理後、ガラス基板を冷却して23℃に温調した後、スリット状ノズルを有するガラス基板用コーター(エフ・エー・エス・アジア社製、商品名:MH−1600)にて、前記感光性樹脂組成物K1を塗布した。引き続き、真空乾燥装置VCD(東京応化工業社製)で30秒間、溶媒の一部を乾燥して塗布層の流動性をなくした後、120℃で3分間プリベークし、膜厚2.3μmの感光性樹脂組成物層K1を形成した(感光性樹脂層形成工程)。
次に、超高圧水銀灯を有すプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング(株)製)を用い、ガラス基板とマスク(画像パターンを有する石英露光マスク)とを垂直に立てた状態で、マスク面と感光性樹脂組成物層K1との間の距離を200μmに設定して窒素雰囲気下、露光量300mJ/cmでパターン露光した(露光工程)。
次に、純水をシャワーノズルにて噴霧して、感光性樹脂組成物層K1の表面を均一に湿らせた後、KOH系現像液(KOH、ノニオン界面活性剤含有、商品名:CDK−1、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)を100倍に希釈したものにて23℃で80秒間、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像しパターニング画像を得た(現像工程)。引き続き、超純水を、超高圧洗浄ノズルにて9.8MPaの圧力で噴射して残渣除去を行ない、大気下にて露光量2000mJ/cmにてポスト露光した。続いて、240℃で50分間ポストベーク処理を行ない(加熱処理工程)、膜厚2.0μm、光学濃度4.0、100μm幅の開口部を有するストライプ状のブラックマトリクス(離画壁)を得た。以下、ブラックマトリクスが形成されたガラス基板を「離画壁付き基板」という。
−評価2−
(2)濡れ性
得られた離画壁付き基板について、下記のように濡れ性を評価した。
離画壁付き基板の離画壁で取り囲まれた凹部に、Dimatix社製のインクジェットヘッドSE−128を用い、駆動電圧50V、駆動周波数50Hzの条件にてインクを1滴ずつ打滴した。着滴から20秒経過した時点の液滴の大きさを光顕観察により計測し、10点の平均値を求め、これを液滴直径とした。液滴直径が40μm以上である場合が濡れ性が保持された状態として好ましい。
(3)離画壁の撥水・撥インク性
上記と同様にして形成した感光性樹脂組成物層K1に対し、マスクを使用しない以外は上記と同様の方法で露光し、その後ポストベーク処理(加熱処理工程)までの操作を同様の条件で行なってテスト用感光性樹脂組成物層を得た。そして、このテスト用感光性樹脂組成物層をポストベーク処理後1時間室温にて放冷した後、接触角測定器(協和界面科学(株)製の接触角計CA−A)を用いて、前記R画素用着色インク組成物を20メモリの大きさの液体試料(インク試料)として針先から出し、テスト用感光性樹脂組成物層に接触させることにより、テスト用感光性樹脂組成物層上にR画素用着色インク組成物の液滴(インク滴)を形成した。そして、このインク滴の形状を接触角計の覗き穴から観察し、25℃下、着滴から10秒放置後のインク滴のインク接触角θを求めた。
また、接触角を測定したインク滴を水滴に変更し、同様の手順で水接触角θを測定した。
ポストベーク後の値を撥水・撥インク性を評価する指標とし、下記評価基準にしたがって評価した。許容範囲は、Aランク及びBランクである。評価結果は下記表2に示す。
〈評価基準〉
・Aランク:インク接触角≧50°、水接触角≧100°
・Bランク:インク接触角≧40°、水接触角≧90°
・Cランク:インク接触角≧35°、水接触角≧80°
・Dランク:インク接触角<35°、水接触角<80
−カラーフィルタの作製−
(1)画素用着色インク組成物の調製
下記の組成のうち、まず顔料、高分子分散剤、及び溶剤を混合し、3本ロールとビーズミルを用いて顔料分散液を得た。その顔料分散液をディソルバー等で充分に攪拌しながら、その他の材料を少量ずつ添加し、赤色(R)画素用着色インク組成物を調製した。
〈赤色画素用着色インク組成物の組成〉
・顔料(C.I.ピグメントレッド254) ・・・ 5部
・ソルスパース24000(AVECIA社製;高分子分散剤) ・・・ 1部
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=72/28[モル比])のランダム共重合物(分子量:3.7万、バインダー) ・・・ 3部
・エピコート154(油化シェル社製;ノボラック型エポキシ樹脂、)・・・ 2部
・ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル(エポキシ樹脂) ・・・ 5部
・トリメリット酸(硬化剤) ・・・ 4部
・3−エトキシプロピオン酸エチル(溶剤) ・・・80部
さらに、上記組成中のC.I.ピグメントレッド254に代えてC.I.ピグメントグリーン36を同量用いる以外は、R画素用着色インク組成物の場合と同様にして、緑色(G)画素用着色インク組成物を調製した。また、上記組成中のC.I.ピグメントレッド254に代えてC.I.ピグメントブルー15:6を同量用いる以外は、R画素用着色インク組成物の場合と同様にして、青色(B)画素用着色インク組成物を調製した。
(2)着色画素の形成
次に、前記R、G、Bの各画素用着色インク組成物を用いて、上記で得られた離画壁付き基板の離画壁で区画された領域内(離画壁で取り囲まれた凹部)に、インクジェット方式の記録装置を用いて所望の濃度になるまでインク組成物の吐出を行ない、R、G、Bのパターン(着色画素)からなるカラーフィルタを作製した。続いて、このカラーフィルタを230℃オーブン中で30分間ベークし、離画壁及び各画素がともに完全に硬化されたカラーフィルタ基板を得た。
−評価3−
(4)カラーフィルタの白抜け
得られたカラーフィルタ基板について、カラーフィルタの画素が形成された側と反対側から200倍の光学顕微鏡で目視観察し、画素間の混色の有無を観察した。評価は、1000画素を観察して下記ランクに分けて行なった。許容範囲は、Aランク〜Cランクである。
・Aランク:白抜けは全くなかった。
・Bランク:白抜けが表示周縁部に1〜2箇所みられた。
・Cランク:白抜けが表示部に1〜2箇所みられた。
・Dランク:白抜けが表示部に2箇所以上みられた。
−液晶表示装置の作製−
上記より得たカラーフィルタ基板のR画素、G画素、及びB画素並びに離画壁の上に、更にITO(Indium Tin Oxide)の透明電極をスパッタリングにより形成した。このITOの抵抗を測定(三菱化学(株)製の「ロレスタ」を用いて四探針法でシート抵抗を測定)したところ12Ω/□であり、非常に低い値を示した。
〈柱状スペーサパターンの形成〉
スペーサパターン形成用の下記感光性樹脂層用塗布液を、上記と同様のスリットコーターにより前記カラーフィルタのITO上に塗布し、乾燥させて、感光性樹脂層SP1を形成した。
〈感光性樹脂層用塗布液の処方SP1〉
・メタクリル酸/アリルメタクリレート共重合体(モル比=20/80、分子量40000;高分子物質) ・・・108部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート ・・・ 64.7部
(重合性モノマー)
・2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチル)アミノ−3’−ブロモフェニル〕−s−トリアジン・・・ 6.24部
・ハイドロキノンモノメチルエーテル ・・・ 0.0336部
・ビクトリアピュアブルーBOHM(保土ヶ谷化学社製) ・・・ 0.874部
・メガファックF780F(大日本インキ化学工業(株)製;界面活性剤) ・・・ 0.856部
・メチルエチルケトン ・・・328部
・1−メトキシ−2−プロピルアセテート ・・・475部
・メタノール ・・・ 16.6部
次に、所定のフォトマスクを介して超高圧水銀灯により300mJ/cmでプロキシミティー露光した。露光後、KOH現像液〔CDK−1(商品名)の100倍希釈液(pH=11.8)、富士フイルム(株)製〕を用いて未露光部の感光性樹脂層を溶解除去した。
続いて、230℃で30分間ベークし、ガラス基板上のITO膜の上の離画壁の上部に位置する部分に直径16μm、平均高さ3.7μmの柱状スペーサパターンを形成した。その上に更にポリイミドよりなる配向膜を設けた。
〈液晶配向分割用突起の形成〉
下記の突起用感光性樹脂層用塗布液を、上記と同様のスリットコーターにより前記カラーフィルタ基板のITO上に塗布し、乾燥させて突起用感光性樹脂層を形成した。次に、突起用感光性樹脂層上に下記処方P1から中間層用塗布液を塗布し、乾燥膜厚1.6μmの中間層を設けた。
《突起用感光性樹脂層用塗布液の処方A》
・ポジ型レジスト液 ・・・ 53.3部
(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製、FH−2413F)
・メチルエチルケトン ・・・ 46.7部
・前記界面活性剤1 ・・・ 0.04部
《中間層用塗布液の処方P1》
・PVA205(ポリビニルアルコール、クラレ(株)製、鹸化度=88%、重合度550) ・・・ 32.2部
・ポリビニルピロリドン ・・・ 14.9部
(アイエスピー・ジャパン(株)製、K−30)
・蒸留水 ・・・524部
・メタノール ・・・429部
次に、フォトマスクが突起用感光性樹脂層の表面から100μmの距離となるようにプロキシミティー露光機を配置し、該フォトマスクを介して超高圧水銀灯により照射エネルギー150mJ/cmでプロキシミティー露光した。その後、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を、シャワー式現像装置にて33℃で30秒間基板に噴霧しながら現像し、突起用感光性樹脂層の不要部(露光部)を現像除去した。すると、前記カラーフィルタ基板のITO膜上のR、G、Bの画素の上部に位置する部分に、所望の形状にパターニングされた感光性樹脂層よりなる突起が形成された。次いで、該突起が形成されたカラーフィルタ基板を240℃下で50分間ベークすることにより、カラーフィルタ基板上に高さ1.5μm、縦断面形状が蒲鉾様の配向分割用突起を形成した。
更に、得られたカラーフィルタ基板に対して、駆動側基板及び液晶材料を組合せることによって配向分割垂直配向型液晶表示素子を作製した。具体的には、駆動側基板としてTFTと画素電極(導電層)とが配列形成されたTFT基板を準備し、このTFT基板及び上記より得たカラーフィルタ基板を、TFT基板の画素電極等が設けられた側の表面とカラーフィルタ基板の配向分割用突起等が形成された側の表面とが対向するように配置し、スペーサ分の間隙を設けて固定した。この間隙に液晶材料を封入することにより画像表示を担う液晶層を設け、液晶セルを得た。このようにして得た液晶セルの両面に(株)サンリッツ製の偏光板HLC2−2518を貼り付けた。次いで、冷陰極管のバックライトを構成し、これを液晶セルの偏光板が設けられた側と反対側(背面側)に配置し、配向分割垂直配向型液晶表示装置とした。
−評価5−
(5)液晶表示装置の表示ムラ
上記で作製した液晶表示装置について、グレイのテスト信号を入力させたときのグレイ表示を目視にて観察し、表示ムラの発生の有無を下記評価基準にしたがって評価した。
〈評価基準〉
・Aランク:全く表示ムラはなく、非常に良好な表示画像が得られた。
・Bランク:ガラス基板の縁部分に微かにムラがあったものの、表示部への影響はなく表示画像は良好であった。
・Cランク:表示部に微かにムラがみられたが、実用上許容範囲内であった。
・Dランク:表示部にムラがみられ、表示画像はやや悪かった。
・Eランク:表示部に強いムラがみられた、表示画像は非常に悪かった。
(実施例2)
−感光性転写材料K1の作製−
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体(PET仮支持体)の上に、スリット状ノズルを用いて、下記処方H1からなる熱可塑性樹脂層用塗布液を塗布、乾燥させて熱可塑性樹脂層を形成した。次に、この熱可塑性樹脂層上に下記処方P1から成る中間層用塗布液を塗布し、乾燥させて中間層を形成した。更に、実施例1で調製した感光性樹脂組成物K1を塗布、乾燥させて感光性樹脂層を形成した。
このようにして、仮支持体の上に、乾燥膜厚が14.6μmの熱可塑性樹脂層と、乾燥膜厚が1.6μmの中間層と、乾燥膜厚が2.3μmの感光性樹脂層とを設け、最後に保護フィルム(厚さ12μmポリプロピレンフィルム)を圧着した。
こうして仮支持体と熱可塑性樹脂層と中間層(酸素遮断膜)とブラック(K)の感光性樹脂層とが一体となった感光性転写材料を作製し、サンプル名を感光性転写材料K1とした。
〈熱可塑性樹脂層用塗布液の処方H1〉
・メタノール ・・・11.1部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・6.36部
・メチルエチルケトン ・・・52.4部
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=55/11.7/4.5/28.8、分子量=10万、Tg≒70℃) ・・・5.83部
・スチレン/アクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=63/37、平均分子量=1万、Tg≒100℃) ・・・13.6部
・2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン(新中村化学工業(株)製) ・・・9.1部
・前記界面活性剤1 ・・・0.54部
〈中間層用塗布液の処方P1〉
・PVA−205(ポリビニルアルコール、(株)クラレ製、鹸化度=88%、重合度550) ・・・32.2部
・ポリビニルピロリドン(アイエスピー・ジャパン社製、K−30) ・・・14.9部
・蒸留水 ・・・524部
・メタノール ・・・429部
無アルカリガラス基板(以下、単に「ガラス基板」という。)を、25℃に調整したガラス洗浄剤液をシャワーにより20秒間吹き付けながらナイロン毛を有する回転ブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液(N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.3%水溶液、商品名:KBM603、信越化学工業(株)製)をシャワーにより20秒間吹き付け、純水シャワー洗浄した。洗浄後、このガラス基板を基板予備加熱装置で100℃2分加熱した。
得られたシランカップリング処理後のガラス基板に、上記より得た感光性転写材料K1からカバーフィルムを除去し、除去後に露出した感光性樹脂層とシランカップリング処理後のガラス基板とを、感光性樹脂層の表面とガラス基板の表面とが接するように重ね合わせ、ラミネータ(株式会社日立インダストリイズ製(LamicII型))を用いて、ガラス基板に、ゴムローラー温度130℃、線圧100N/cm、搬送速度2.2m/分でラミネートした。続いて、ポリエチレンテレフタレートの仮支持体を、熱可塑性樹脂層との界面で剥離し、仮支持体を除去した。仮支持体を剥離後、超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング株式会社製)で、基板とマスク(画像パターンを有する石英露光マスク)とを垂直に立てた状態で、マスク面と感光性樹脂層との間の距離を200μmに設定し、露光量70mJ/cmでパターン露光した。
次いで、KOH現像液〔CDK−1(商品名)の100倍希釈液(pH=11.8)、富士フイルム(株)製〕にて現像して、感光性樹脂層の未露光部分及びその下の中間層、熱可塑性樹脂層を除去しガラス基板上にブラックマトリックスパターンを形成した。続いて、大気下においてアライナーにて基板の表から基板の全面を2000mJ/cmでポスト露光し、続いて240℃50分にてポストベークを行なって光学濃度4.0の離画壁を得た(離画壁付き基板)。
次いで、実施例1と同様にカラーフィルタ、液晶表示装置を作製し、実施例1の記載と同様の評価を行なった。評価結果を下記表2に示す。
(実施例3)
実施例2において、感光性樹脂組成物K1の調製に用いた含フッ素化合物(1)を含フッ素化合物(2)に代えたこと以外は、実施例2と同様にして、離画壁付き基板、カラーフィルタ、及び液晶表示装置を作製すると共に、同様の評価を行なった。評価結果は下記表2に示す。
(実施例4)
実施例2において、感光性樹脂組成物K1の調製に用いた含フッ素化合物(1)を含フッ素化合物(3)に代えたこと以外は、実施例2と同様にして、離画壁付き基板、カラーフィルタ、及び液晶表示装置を作製すると共に、同様の評価を行なった。評価結果は下記表2に示す。
(比較例1)
実施例2において、感光性樹脂組成物K1の調製に用いた含フッ素化合物(1)を含フッ素化合物(4)に代えたこと以外は、実施例2と同様にして、離画壁付き基板、カラーフィルタ、及び液晶表示装置を作製すると共に、同様の評価を行なった。評価結果は下記表2に示す。
(比較例2)
実施例2において、感光性樹脂組成物K1の調製に用いた含フッ素化合物(1)を含フッ素化合物(5)に代えたこと以外は、実施例2と同様にして、離画壁付き基板、カラーフィルタ、及び液晶表示装置を作製すると共に、同様の評価を行なった。評価結果は下記表2に示す。
Figure 2008250102
前記表2に示すように、実施例では、ブラックマトリクス間の着色画素を形成する領域の画素用着色インク組成物の濡れ性を保持することができ、白抜けの発生防止、及び表示ムラを抑えた高品位の画像表示が可能であった。
これに対し、比較例では、画素用着色インク組成物に対する濡れ性が損なわれてしまい、白抜けの発生及び画像表示した際の表示ムラの発生を防止することができなかった。

Claims (13)

  1. 開始剤、エチレン性不飽和化合物、及び含フッ素化合物を含み、150℃で30分間保持した際の前記含フッ素化合物の熱減少率が30%以下である感光性樹脂組成物。
  2. 前記含フッ素化合物が、フッ素原子を側鎖に有する繰り返し単位を含み、主鎖構造がアクリル連結鎖を有することを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記含フッ素化合物が、フッ素原子を側鎖に有する繰り返し単位と、下記一般式(1)で表される繰り返し単位とを含むことを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 2008250102
    〔一般式(1)中、R及びRは、各々独立に、水素原子、又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。Lは、単結合、又は2価の有機連結鎖を表す。Xは、塩素原子、臭素原子、又は沃素原子を表し、Yはアリーレン基、2価のヘテロ環残基、カルボニル基、又はオキシカルボニル基を表す。〕
  4. 前記一般式(1)で表される繰り返し単位が、下記一般式(2)で表される繰り返し単位であることを特徴とする請求項3に記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 2008250102
    〔一般式(2)中、R及びRは、各々独立に、水素原子、又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。Zは、エステル基、又はアミド基を表す。Lは、単結合、又は2価の有機連結鎖を表す。Xは、塩素原子、臭素原子、又は沃素原子を表し、Yはアリーレン基、2価のヘテロ環残基、カルボニル基、又はオキシカルボニル基を表す。〕
  5. 前記一般式(1)で表される繰り返し単位が、下記一般式(3)で表される繰り返し単位であることを特徴とする請求項3に記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 2008250102
    〔一般式(3)中、R及びRは、各々独立に、水素原子、又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。Zは、単結合、アリーレン基、又は2価のヘテロ環残基を表し、Xは塩素原子、臭素原子、又は沃素原子を表し、Yはアリーレン基、2価のヘテロ環残基、カルボニル基、又はオキシカルボニル基、を表す。〕
  6. 仮支持体上に、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を用いた感光性樹脂層を有する感光性転写材料。
  7. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物、又は請求項6に記載の感光性転写材料を用いて感光性樹脂層を形成する感光性樹脂層形成工程と、
    前記感光性樹脂層を露光する露光工程と、
    露光された前記感光性樹脂層を現像する現像工程と、
    前記現像により得られたパターン画像を加熱処理する加熱処理工程と、
    を有する離画壁の形成方法。
  8. 請求項7に記載の離画壁の形成方法より形成された離画壁。
  9. 基板と、該基板の上に請求項7に記載の離画壁の形成方法より形成された離画壁とを備えた離画壁付き基板。
  10. 請求項8に記載の離画壁により区画された基板上の凹部に着色液体組成物を付与して着色領域を形成する工程を有するカラーフィルタの製造方法。
  11. 前記着色液体組成物の付与は、着色液体組成物の液滴をインクジェット法により吐出して行なうことを特徴とする請求項10に記載のカラーフィルタの製造方法。
  12. 請求項10又は請求項11に記載のカラーフィルタの製造方法により作製されたカラーフィルタ。
  13. 請求項12に記載のカラーフィルタを備えた表示装置。
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