JP2001100010A - Ag合金ブラックマトリックス及びそれを用いた液晶ディスプレイ用カラーフィルタ - Google Patents

Ag合金ブラックマトリックス及びそれを用いた液晶ディスプレイ用カラーフィルタ

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JP2001100010A
JP2001100010A JP28074399A JP28074399A JP2001100010A JP 2001100010 A JP2001100010 A JP 2001100010A JP 28074399 A JP28074399 A JP 28074399A JP 28074399 A JP28074399 A JP 28074399A JP 2001100010 A JP2001100010 A JP 2001100010A
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Tadakatsu Suzuki
忠勝 鈴木
Yuki Takahashi
右記 高橋
Hiromitsu Satake
博光 佐竹
Daisaku Kimoto
大作 木本
Koichi Furuyama
晃一 古山
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TOYOSHIMA SEISAKUSHO KK
Toshima Manufacturing Co Ltd
Kuramoto Seisakusho Co Ltd
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TOYOSHIMA SEISAKUSHO KK
Toshima Manufacturing Co Ltd
Kuramoto Seisakusho Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Cr等の有害金属を含まず、定着性、耐食性
に優れる等の新しいブラックマトリックスを提供する。 【解決手段】 液晶パネルのカラーフィルタ基板に用い
られる用金属ブラックマトリックスであって、透明基板
(1)上にCr等の有害金属を実質的に含まない成膜材
料により形成される該ブラックマトリックス(4)が、
金属元素としてはAgを主成分とし、Au、Pd、P
t、Ru、Rh、Reの何れか1種(元素Mx)と、C
u、Ti、Zr、Zn、AIの何れか1種(元素MY)
とを含有する3元系合金からなるAg合金ブラックマト
リックスとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、Ag合金
ブラックマトリックス及びそれを用いた液晶ディスプレ
イ用カラーフィルタに関するものである。さらに詳しく
は、この発明は、液晶ディスプレイ用としてのブラック
マトリックス及びそれを用いたカラーフィルタの製造に
有用なAg合金ブラックマトリックス及びそれを用いた
液晶ディスプレイ用カラーフィルタに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術とその課題】近年、各種情報機器の表示パ
ネルとして軽量薄型のカラー液晶パネルが広く用いられ
ている。
【0003】添付した図面の図4は、カラーフィルター
基板等を備えた液晶パネル構成の一例を示した一部切り
欠き断面図である。図4に示したように、一般に、カラ
ー液晶パネルは2枚のガラス板(1及び15)を所定の
間隔で対向させ、その一面を、3原色(R・G・B)の
各画素層(5)と、その境界部分にブラックマトリック
ス(BM)(4)等が形成されているカラーフィルタ
(CF)基板としている。このCF基板に対向するガラ
ス板の一面には、例えばアクティブマトリックス方式の
液晶パネルにおいては、透明電極(12)と画素スイッ
チ素子(薄膜トランジスタ・TFT)(13)が、ブラ
ックマトリックス(4)と前記各画素領域(5)に対応
して規則正しく緻密に形成されたTFTアレイ基板とし
ている。
【0004】このとき、ブラックマトリックス(4)
は、透明基板からの剥離や、各画素(5)による侵食を
防止して表示画面のコントラストを上げ、画像を鮮明化
し、画素スイッチ素子(13)側への外光透過を防止し
てスイッチングの誤動作を防ぐこと等が主な役割であ
る。このため、密着性、加工性、耐食性、遮光性に優れ
ていることが要求される。
【0005】そこで、上記の要件を容易に満足できる金
属薄膜として、マグネトロンスパッタリング装置を用い
て、Cr金属ターゲットをスパッタリングすることで得
られるCr金属膜や、酸化クロム及び/又は窒化クロム
とCr金属を積層したものが従来からよく知られており
利用されている。
【0006】しかしながら、Cr金属薄膜をエッチング
するとき、その処理液に、人体にとって有害で環境を汚
染する6価の原子価をもつCrが溶解するために、該処
理液を回収し産業廃棄物として処理する等の環境面での
対応が必要となるとともに、大きなコスト負担となる。
【0007】そこで、カラーフィルタの製造工程でクロ
ム等の有害金属を含まない金属ブラックマトリックスが
求められている。だがこれまでに提案または、試作され
ているクロム以外の金属を用いて得られた金属薄膜は、
透明基板との密着力が弱く膜が剥離したり、従来から利
用されているウェットエッチングによるパターン化を高
精度にできない欠点がある。
【0008】現在では殆ど、密着力、耐薬品特性を向上
させるために透明基板と金属薄膜との間にZnO等の下
地膜(アンダーコート)を設けたりしているが、製造工
程が複雑になりコストが高くなる欠点がある。
【0009】また、金属の材質によっては、ウェットエ
ッチングが適用できずにドライエッチング処理にてブラ
ックマトリックスを形成することがあるが、生産性が低
下すること、処理済みのエッチング液から当該金属を回
収する手段や、使用済みターゲットを回収して再利用す
る手段が未だ確立されていない等の問題点がある。
【0010】一方、前記マグネトロンスパッタリング装
置を用いた成膜において、金属ターゲットの背面側に配
設されているマグネットによってプラズマが局部的に収
束され、ターゲットがスパッタエッチングされて不均一
侵食(エロージョン)が進行する。この不均一侵食の最
も深い部分がターゲットの利用効率を決定する。このタ
ーゲットの利用効率は、一般に20〜30%程度であ
り、残部の約70%程度は、回収再生コスト等を考慮し
て廃棄されている。
【0011】さらに、Fe等の強磁性体をターゲットと
すると、磁力線がターゲット内部に収束されてマグネト
ロン放電が不安定になり成膜速度が低下したり、膜質分
布の均一化が容易にできない問題点があり、そのためタ
ーゲットにギャップを設けて磁界漏れを促したり、ター
ゲット温度を上げて透磁率を低下させる等のさまざまな
対策が行われているものの装置系が複雑になる。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、この出願の発明
は、上記の問題点を解消するために、第1には、液晶パ
ネルのカラーフィルタ基板に用いられる金属ブラックマ
トリックスであって、透明基板上にCr等の有害金属を
実質的に含まない成膜材料により形成される該ブラック
マトリックスが、金属元素としてはAgを主成分とし
て、Au、Pd、Pt、Ru、Rh、Reの何れか1種
(元素Mx)と、Cu、Ti、Zr、Zn、AIの何れ
か1種(元素My)とを含有する3元系合金からなるこ
とを特徴とするAg合金ブラックマトリックスを提供す
る。
【0013】また、この出願の発明は、第2には、Ag
合金の含有比が、75≦Ag≦100wt%、0<Mx
<25wt%、0<My<25wt%であること等をも
提供する。
【0014】さらに、この出願の発明は、第3には、透
明基板上に、上記のいずれかのAg合金ブラックマトリ
ックスと、該ブラックマトリックスの複数の画素内に着
色樹脂とを備えることを特徴とする液晶ディスプレイ用
カラーフィルタをも提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】この出願の発明は、上記のとおり
の特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態につ
いて説明する。
【0016】この出願の発明のブラックマトリックス
は、実質的にAg−Mx−Myの3元素銀合金からな
り、Cr等の有害金属も含んでいない。ただし、金属M
xは、Au、Pd、Pt、Ru、Rh、Reのうち何れ
か1種であり、金属MyはCu、Ti、Zr、Zn、A
Iの何れか1種である。
【0017】なお、ここで言うところの「実質的」との
規定は、スパッタリングターゲット材の原料や、他の製
造工程に由来する不可避的不純物を除いては、金属元素
としては、前記のAg、Mx、Myの3元素のみ含有し
ていることを意味している。
【0018】純Ag金属薄膜の欠点は、一般に知られて
いるように透明基板や画素材料等との密着力が弱く、剥
離やピンホールが生じ易く、耐食性に劣り、室内に放置
すると大気中の湿気、酸素、硫黄化合物の存在により銀
が拡散・凝集して劣化が進み、さらには、摩耗や擦傷し
易い等の物理的強度に劣っている。
【0019】例えば、AgにPt等のような貴金属を添
加するAg−Mx(Mx:貴金属元素)の2元系銀合金
薄膜の場合には、耐摩耗性、耐擦傷性に劣り、Agに改
質促進剤としてCu等を添加するAg−My(My:改
質促進元素)の2元系Ag合金薄膜の場合には、耐熱
性、耐擦傷性等の物理的強度は向上するが、低抵抗性や
耐食性が不十分であるために、何れのときも透明基板
に、酸化珪素膜や樹脂膜等の下地膜を設けた上にAgま
たはAg合金薄膜を形成している。
【0020】そこで、この発明においては、上記の下地
膜が不要なほど密着性、耐食性の優れAg合金薄膜を得
るために、Agに、酸化しにくく、酸やアルカに侵され
難い特性を有する貴金属であるMxとの合金化によっ
て、Agの拡散・凝集が抑えられ密着性、耐食性が著し
く改善し、加熱処理を行ったときでも、膜の微小な表面
凹凸や膨れ(ヒロック)等を抑制できることと、Agに
金属Myを添加すると、耐摩耗性、耐擦傷性が向上する
ことに着目してAg−Mx−Myの3元系Ag合金ブラ
ックマトリックスを開発するに至った。
【0021】但し、この発明において、MxとMyの総
含有量を25wt%を越えて多くしすぎると、合金の表
層が白濁したりするなど耐食性が悪化するので、75≦
Ag<100wt%、0<Mx<25wt%、0<My
<25wt%とした。さらに、前記の他にも効果的な添
加元素があげられるが環境上懸念されるものは採用しな
いこととした。
【0022】もちろん、この発明においては、金属ブラ
ックマトリックスの膜構成、積層数等も特段に限定され
るものではなく、単層金属膜のときも膜厚が90nm程
に薄くとも光学濃度が4.0以上あり十分な遮光機能を
有し、かつ、Cr膜と比較すると外光の吸収が少ないた
めに液晶温度の上昇による表示画像の低下が起こらない
ため、ブラックマトリックスとしても好適に用いられ
る。
【0023】添付した図面の図1(a)は、透明基板上
に成膜されたこの発明のAg合金薄膜である。図1
(a)に示したように、透明基板(1)としては、無ア
ルカリガラスや、アルカリ含有ガラス上にアルカリ溶出
防止層を形成したもの、あるいはプラスチックフィルム
等が用いられる。この透明基板の上にはAg合金薄膜
(2)が配設される。このAg合金薄膜(2)には前記
のとおりCrを含有していない。また、Crと同様に有
害とされる物質も含んでいない。
【0024】このような構成は、1(b)に示したよう
に、下地膜(アンダーコート)(6)を持つ従来のもの
とは相違している。ただ、この発明においては、図1
(c)に示したように、透明基板上(1)とその上に設
けた無機又は樹脂製、あるいは金属と反応性ガスとの混
合物からなる反射減衰層(7)の界面において、反射減
衰層(7)からの反射光とAg合金薄膜(2)面からの
反射光の光干渉効果及び/又は該反射減衰層(7)の光
吸収効果によって、外光の反射率を一段と低減させて、
液晶パネル等の表示画面の視認性を向上させることもで
きる。
【0025】成膜手段としては、パッチ式、またはイン
ライン式によるスパッタリング方法が適宜に採用でき
る。成膜材料、例えばスパッタリングターゲットは通
常、3元系のAg合金ターゲットを用いることが好まし
いが、混合物ターゲットや、Ag、Mx、Myの多元
(3本)のターゲットも使用でき、スパッタリング成膜
時の導入ガスは主にArガスを用いる。
【0026】尚、近年では、余分な遮光を防止して開口
率を高めるためにブラックマトリックスを対向するTF
Tアレイ基板側へ配設する遮光層オンアレイ方式を採用
することが多くなっているが、この場合でも、この発明
を適用して好ましいブラックマトリックスを得ることが
できる。
【0027】さらに、透明基板上に、上記に記載のAg
合金ブラックマトリックスと、該ブラックマトリックス
の複数の画素内に着色樹脂とを備えることで、液晶ディ
スプレイ用カラーフィルタを作製することもできる。
【0028】この発明は、上記の通りの構成によってこ
れまでにないAg合金ブラックマトリックス及びそれを
用いた液晶ディスプレイ用カラーフィルタを提供するも
のであるが、その構成および作用効果の特徴について、
さらに詳しく以下の実施例に沿って説明する。もちろん
この発明は以下の例によって限定されるものではない。
【0029】
【実施例】実施例1 成膜装置内に透明で清浄な板厚0.7mmの無アルカリ
ガラス基板(1)をセットし、該装置内を80℃程度で
一定に保ち、十分に排気した後にArガスを圧力0.2
8Paまで導入したガス雰囲気中で、電力密度3.5w
/cm2 にて、Ag−Ru−Cuの3元系Agターゲッ
トを130秒間スパッタリングして、図1(a)に示し
たように、該ガラス基板(1)上にAg合金薄膜(2)
を成膜した。
【0030】この薄膜を日本電子(株)製のエネルギー
分散型X線解析装置(EDX)で組成比率を求めたとこ
ろ、Ag:Ru:Cu=93.4:4.4:2.2wt
%であった。
【0031】該薄膜の膜厚が90nmと薄いにもかかわ
らず、光学濃度が4.2程と高くCr金属薄膜と同等以
上の遮光機能を有し、しかも膜厚を薄くできることによ
って、図2および図3に例示したブラックマトリックス
(4)と各画素(5)の段差を少なくでき、図4のよう
に、その上を保護膜(オーバーコート)(8)又は/及
び透明導電膜(9)で被覆して得られるカラーフィルタ
基板としたときに、透明導電膜等に及ぼすダメージを低
減化でき、膜抵抗率の低減化が可能である。
【0032】さらに、この発明の薄膜の成膜速度が、C
r薄膜の成膜時よりも2.6倍程速くなり、下地膜が不
要で直接透明基板(1)上に成膜できることで、スルー
プット(生産性)の向上が期待できる。 <a> 耐薬品性、耐熱性等をはじめとする実用性試験 この実施例1によって得られたAg−Ru−Cu3元系
銀合金薄膜について、液晶パネルの製造工程上、一般に
Ag膜の欠点とされる耐薬品性、耐熱性等をはじめとす
る実用性についてテストを行った。テスト項目及び方法
は次の表1のとおりである。
【0033】
【表1】
【0034】表1に従って得られたテスト後の試料につ
いて、膜剥離、ピンホールの有無、膜色変化を観察し、
テスト前とテスト後について、膜の光学濃度変化率と、
膜表面反射率の変化等を総合的に評価したところ、テス
ト項目全てについての評価結果は何らの問題も発生しな
かった。このことから、カラーフィルタ基板用ブラック
マトリックス(4)として十分な実用性があることが判
明した。
【0035】ただし、この発明の3元系銀合金ブラック
マトリックス(4)において、Ag含有比が75wt%
未満になると耐食性の劣化が著しくなり、ブラックマト
リックス(4)を形成できる状態ではなくなるので、7
5≦Ag<100wt%、0<Mx<25wt%、0<
My<25wt%であることが望ましい。 <b> フォトリソグラフィ技術によるパターニング性の評
価 この実施例1において得られた3元系Ag合金薄膜
(2)基板について、フォトリソグラフィ技術によるパ
ターニング性の評価を行った。
【0036】Ce(NH4 2 (NO3 6 :70%H
ClO4 :H2 O=165g:42ml:1000ml
の割合で調合した液温30℃のエッチング液を用いてブ
ラックマトリックス(4)を形成した。該パターンのエ
ッチング断面形状は、薄膜の挟れが殆どなく、パターン
幅も均一であり、膜剥離や膜の白濁等の腐蝕がみられな
かったことから、エッチング性の優れたものであること
が判明した。
【0037】尚、上記エッチング液は液晶パネル等情報
機器の製造分野において既に公知で、クロム金属薄膜を
パターニングしてブラックマトリックス(4)を形成す
るときに多用されているクロムエッチング液と成分が殆
ど同じであることから、既存のパターニング製造設備や
方法をそのまま転用できることも重要な特徴である。
【0038】さらに、透明基板(1)上に、上記のいず
れかに記載のAg合金ブラックマトリックス(4)と、
前記CF基板(5)上に、顔料等の色素を含んで赤Rに
着色されたネガ型のフォトレジストを塗布しプリベーク
を行い、露光、現像及び、ポストベークの各工程を経て
CF基板の行列方向に3画素おきに赤色樹脂層Rを形成
した。その後に、同様の手順により、緑G、青B部分の
画素領域に緑色Gおよび青色樹脂層Bを形成した上に、
保護膜(5)とITO等透明電極(9)を積層し、透明
基板(1)の裏面に偏光板(17)を取り付けて、図4
に示したような液晶ディスプレイ用カラーフィルタを製
造するものである。
【0039】エッチング処理液については、必要に応じ
て硝酸やアンモニア水を加え、ホルマリン等の還元性溶
液を用いてAgイオンを還元し、析出させる銀鏡反応を
参考にして容易にAg金属を回収できる。
【0040】一方、エロージョンのために利用されない
部分を70%程残す使用済みAg合金ターゲットは回収
して再利用したほうが、新たにAg含有鉱石を採掘して
精錬するよりも、コスト面で割安であり、溶融してター
ゲットとして容易に再生できる。したがって廃棄物処理
費もかからずにリサイクルして資源を大切に利用でき
る。
【0041】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、この発明に
よって得られるカラーフィルタ基板用Ag合金ブラック
マトリックスは、Cr等の有害な金属を含んでいないこ
と、密着性、耐食性に優れているため、透明基板(1)
上に直接成膜が可能であって下地膜を必要としないこ
と、一定の光学濃度を保って十分な遮光性があること、
Cr金属薄膜をブラックマトリックスにパターニングし
ている既存のウェットエッチング装置や方法を殆ど変更
しないで利用できること、エッチング処理液及び、使用
済みターゲットからAg等の金属を回収してリサイクル
使用が可能であること、ターゲットの主成分が非磁性体
のためマグネトロンスパッタリングが容易にでき、成膜
速度は、例えば強磁性体ターゲットを用いたときと比較
すると2〜3倍速いこと、透明基板上に反射減衰層を設
けたり、請求項2に係わる範囲内でCu等の添加物の含
有比を調整することで、外光反射率を低下させて表示画
面のコントラストや発色効果を高めることができる特徴
を有するカラーブラックマトリックス及び、これを用い
た液晶ディスプレイ用カラーフィルタを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】透明基板上に形成されたパターニング前の薄膜
(ブランクス)の概略図である。 (a)この発明に関する透明基板上に直接形成されたA
g合金薄膜を示したものである。 (b)従来の発明に関する下地膜上に形成されたAg合
金薄膜を示したものである。 (c)反射減衰層(反射防止層)上に形成されたAg合
金薄膜と、外光の入射光及び反射光の説明図である。
【図2】図1(a)のAg合金薄膜をパターニングして
得られた本発明によるAg合金ブラックマトリックス
と、画素(R・G・B)を備えたカラーフィルタ基板の
一例を模式的に示した構成図である。
【図3】図2のカラーフィルタ基板に関して一部切欠い
た正面図である。
【図4】カラーフィルタ基板等を備えた液晶パネル構成
の一例を模式的示した一部切欠き断面図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 Ag合金薄膜(ブランクス) 3 Ag合金薄膜(周縁部) 4 ブラックマトリックス(Ag合金薄膜をパターニン
グした後の残部) 5 画素部(樹脂層R・G・B) 6 下地膜(アンダーコート) 7 反射減衰層 8 保護膜(オーバーコート) 9 透明電極 10 液晶 11 液晶層 12 透明電極 13 画素スイッチ素子(薄膜トランジスタ・TFT) 14 封止部 15 透明基板 16 偏向板(TFTアレイ基板側・バックライト側) 17 偏向板(カラーフィルタ基板側・視覚側)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐竹 博光 宮城県栗原郡若柳町武鎗字花水前1−1 株式会社倉元製作所内 (72)発明者 木本 大作 埼玉県東松山市下野本1414番地 株式会社 豊島製作所内 (72)発明者 古山 晃一 埼玉県東松山市下野本1414番地 株式会社 豊島製作所内 Fターム(参考) 2H042 AA06 AA09 AA15 AA26 2H048 BA02 BA11 BA16 BA17 BA53 BA54 BB02 BB14 BB15 BB22 BB26 BB37 BB44 2H091 FA02Y FA35Y FB08 LA01 LA02 LA12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶パネルのカラーフィルタ基板に用い
    られる金属ブラックマトリックスであって、透明基板上
    にCrを実質的に含まない成膜材料により形成される該
    ブラックマトリックスが、金属元素としてはAgを主成
    分とし、Au、Pd、Pt、Ru、Rh、Reの何れか
    1種(元素Mx)と、Cu、Ti、Zr、Zn、AIの
    何れか1種(元素MY)とを含有する3元系合金からな
    ることを特徴とするAg合金ブラックマトリックス。
  2. 【請求項2】 Ag合金の含有比が、75≦Ag<10
    0wt%、0<Mx<25wt%、0<My<25wt
    %であることを特徴とする請求項1のAg合金ブラック
    マトリックス。
  3. 【請求項3】 透明基板上に、請求項1ないし請求項2
    のいずれかに記載のAg合金ブラックマトリックスと、
    該ブラックマトリックスの複数の画素内に着色樹脂とを
    備えることを特徴とする液晶ディスプレイ用カラーフィ
    ルタ。
JP28074399A 1999-09-30 1999-09-30 Ag合金ブラックマトリックス及びそれを用いた液晶ディスプレイ用カラーフィルタ Pending JP2001100010A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007101848A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Fujifilm Corp 濃色隔画壁の形成方法、カラーフィルタ及びその製造方法、並びに表示装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007101848A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Fujifilm Corp 濃色隔画壁の形成方法、カラーフィルタ及びその製造方法、並びに表示装置

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