JP4824946B2 - 保護フィルム付き電解質膜およびその製造方法。 - Google Patents

保護フィルム付き電解質膜およびその製造方法。 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、燃料電池用の電解質膜に好適な高分子膜およびその製造方法に関する。
近年、燃料電池は、高分子電解質膜や触媒技術の発展により性能の向上が著しくなり、低公害自動車用の電源として、あるいは高効率の発電方法を確立するものとして注目を集めている。一般に、燃料電池は、酸化還元触媒を有する反応層(電極)がその表面に形成された高分子電解質膜を備えている。そして、このような燃料電池において、反応層と接触する側の高分子電解質膜の表面積を増大させると電気化学反応の効率が向上することが知られている。
従来、高分子電解質膜の表面積を増大させる方法としては、腐食処理等によって粗面化された金属箔を高分子電解質膜に圧着した後に、この金属箔を溶解除去するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、金属箔が溶解除去された後に高分子電解質膜の表面に複雑な凹凸形状が形成されるので高分子電解質膜の表面積が増大する。
特開2003−68328号公報(段落0006から段落0014)
しかしながら、従来の高分子電解質膜における表面の凹凸形状は、腐食処理等によって不定形に形成された金属箔の凹凸形状に応じた不定形な山谷で構成されているので、山谷のピッチを小さく制御することが困難であった。その結果、この高分子電解質膜は、近年の燃料電池の高出力化の要求に合わせて表面積をさらに増加させることが困難であった。また、従来の方法(例えば、特許文献1参照)では、高分子電解質膜に金属箔を圧着させる際に、高分子電解質膜が損傷を受けやすく、高分子電解質膜の強度が低下するおそれがあった。
そこで、本発明は、充分な強度を有するとともに、表面積が増大した保護フィルム付き電解質およびその製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための本発明は、燃料電池用の電解質膜の両面に剥離可能に保護フィルムを有する保護フィルム付き電解質膜であって、前記保護フィルムは、前記電解質膜側の面に凹パターン、凸パターン、および凹凸パターンの少なくともいずれかが形成されており、前記電解質膜は、前記保護フィルムの凹パターン、凸パターン、および凹凸パターンの少なくともいずれかが転写されていることを特徴とする。
また、本発明は、燃料電池用の電解質膜が第1の保護フィルムと第2の保護フィルムとで挟持された保護フィルム付き電解質膜の製造方法であって、前記第1の保護フィルムおよび前記第2の保護フィルムのそれぞれの片面に凹パターン、凸パターン、および凹凸パターンの少なくともいずれかを形成するパターン形成工程と、前記第1の保護フィルムの凹パターン、凸パターン、および凹凸パターンの少なくともいずれかを形成した面上に前記電解質膜の材料を塗布して前記電解質膜を形成する膜形成工程と、前記電解質膜の表面に、前記第2の保護フィルムの凹パターン、凸パターン、および凹凸パターンの少なくともいずれかを形成した側を押し当てる押当て工程とを備えることを特徴とする。
本発明の保護フィルム付き電解質膜によれば、凹パターンの凹部のピッチ、凸パターンの凸部のピッチ、または凹凸部のピッチを小さく制御することができるので、従来の高分子膜(本発明における電解質膜に対応する)と比較して表面積を増大させることができる。また、本発明の保護フィルム付き電解質膜の製造方法によれば、電解質膜を損傷するおそれが低減されて耐久性に優れた電解質膜を得ることができる。その結果、例えば、燃料電池の電解質膜に応用する場合には、耐久性に優れるとともに、高出力の燃料電池を得ることができる。
以下に、実施形態について適宜図面を参照しながら詳細に説明する。ここでは本発明の高分子膜の一例として燃料電池用の電解質膜について説明する。なお、参照する図面において、図1(a)は、保護フィルム付き電解質膜の外観斜視図、図1(b)は、図1(a)中のA−A線における部分断面図である。
図1(a)に示すように、保護フィルム付き電解質膜1は、電解質膜2と、第1の保護フィルム3aおよび第2の保護フィルム3bとを備えている。なお、電解質膜2は、特許請求の範囲にいう「第1の膜」に相当し、第1の保護フィルム3aは、特許請求の範囲にいう「第2の膜」に相当し、第2の保護フィルム3bは、「第3の膜」に相当し、保護フィルム付き電解質膜1は、「高分子膜」に相当する。
電解質膜2は、燃料電池用のものであって、図1(b)に示すように、その両面に複数の円柱状の突起4を備えている。この突起4は、第1の保護フィルム3aおよび第2の保護フィルム3bの後記する凹パターン8が電解質膜2に転写されて形成されたものである。なお、ここでの「凹パターン」は、複数の凹部が所定の間隔で所定の面上(ここでは、第1の保護フィルム3aおよび第2の保護フィルム3bの面上)に並ぶように配置されたものをいう。そして、突起4は、特許請求の範囲にいう「凸部」に相当し、これらの突起4は、電解質膜2の面上で所定の間隔で並んで配置されることによって、凸パターン5を形成している。ここでの「凸パターン」は、複数の凸部が所定の間隔で所定の面上(ここでは電解質膜2の面上)に並ぶように配置されたものをいう。ちなみに、本実施形態での各突起4は、図1(b)に示すように、前後左右に等間隔に配置されており、その間隔Wは、10〜500μm程度が好ましく、そして、本実施形態での突起4の高さHは、50nm〜1000μm程度が好ましい。このような高さHの範囲に設定された電解質膜2を使用した燃料電池では、電解質膜2の一部が電極の厚み方向へ深く入り込むことになる。その結果、膜−電極接合体の厚み方向のプロトン伝導が容易になってプロトンのバイパス効果が発揮される。突起4の径Dは、10nm〜500μm程度が好ましい。ちなみに、本実施形態と異なって円柱状でない突起の径は、最小寸法Dminが10nm〜500μm程度のものが好ましい。そして、突起4の径(最小寸法)に対する突起4の高さで表わされるアスペクト比(H/DまたはH/Dmin)は、0.1〜50が好ましい。
このようなアスペクト比の範囲に設定された電解質膜2を使用した燃料電池では、電解質膜2と電極に担持された触媒と燃料との三層界面の面積が広くなるとともに、電極と電解質膜との密着性を高め剥離を防ぐアンカー効果が発揮される。
このような電解質膜2の厚みは、最大厚みで(突起4を含めた厚みで)、10μm〜1000μm程度が好ましい。
このような電解質膜2は、気体燃料(水素ガス等)を燃料とする狭義の固体高分子型燃料電池(PEFC)や液体燃料(メタノール水溶液等)を燃料とする燃料電池(例えば、直接メタノール型燃料電池(DMFC))の高分子電解質膜として使用される公知の材質で形成することができる。つまり、電解質膜2は、例えば、高分子骨格中にイオン交換能を有する基を持つ重合体を成膜したもの、あるいは高分子膜中にイオン交換能を有する物質を含ませてなるもので形成することができる。このような電解質膜2の材質としては、例えば、陽イオン交換膜、陰イオン交換膜、これらの両交換膜を接合した膜が挙げられる。
陽イオン交換膜としては、例えば、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基を高分子鎖に有する高分子膜、硫酸、スルホン酸類、リン酸類、カルボン酸類や固体酸の微粒子等の酸性物質を含ませた高分子膜等が挙げられる。
陰イオン交換膜としては、例えば、アミノ基、水酸化第四アンモニウム、グアニジン基等の塩基性基を高分子鎖に有する高分子膜、固体塩基を含ませた高分子膜等が挙げられる。なお、これらの陽イオン交換膜や陰イオン交換膜における酸または塩基部分は、塩を形成していてもよく、塩を膜中に含浸させたものであってもよい。
また、電解質膜2の材質は、例えば、ポリパーフルオロスチレンスルホン酸、パーフルオロカーボン系スルホン酸等のスルホン酸化したフッ素系ポリマやポリスチレンスルホン酸;スルホン酸化ポリエーテルスルホン類、スルホン酸化ポリエーテルエーテルケトン類等の炭化水素系ポリマをスルホン化したものや炭化水素系ポリマをアルキルスルホン酸化したものであってもよい。ちなみに、これらの水素イオン導電性材料からなる電解質膜2を燃料電池に使用すると、大気中の炭酸ガスの影響を受けることなく安定に作動し、80℃以下の温度で作動する燃料電池を構成することができる。
また、電解質膜2は、例えば、タングステン酸化物水和物、ジルコニウム酸化物水和物、スズ酸化物水和物等の水素イオン導電性無機物を、耐熱性樹脂やスルホン酸化樹脂にミクロ分散した複合電解質膜であってもよい。このような複合電解質膜は、より高温域まで作動する燃料電池を構成することができる。特にスルホン酸化されたポリエーテルスルホン類、ポリエーテルエーテルスルホン類、または水素イオン導電性無機物を用いた複合電解質類は、ポリパーフルオロカーボンスルホン酸類に比較して燃料のメタノール透過性の低い電解質膜を形成することができるので好ましい。
また、電解質膜2は、ポリパーフルオロスルホン酸を成膜した市販品を後記するように加工して使用することもできる。市販品としては、例えば、米国デュポン社製のナフィオン(登録商標)、旭硝子(株)製のフレミオン(登録商標)、旭化成工業(株)製のアシプレックス(登録商標)等が挙げられる。
第1の保護フィルム3aおよび第2の保護フィルム3bのそれぞれは、図1(a)に示すように、電解質膜2を挟持するように配置されており、電解質膜2から剥離可能になっている。保護フィルム3a,3bは、電解質膜2に前記した凸パターン5を転写するための凹パターン8を有している。この凹パターン8は、電解質膜2の各突起4に対応する位置に各突起4の外形をかたどるように複数の穴6が所定の間隔で配置されて形成されている。
保護フィルム3a,3bは、樹脂で形成することができ、前記した電解質膜2の材質と異なる材質のものが好ましい。このような樹脂の具体例としては、例えば、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスチレン等が挙げられる。後記するように保護フィルム3a,3bを介して電解質膜2の表面に加熱加工および加圧加工を施す場合には、保護フィルム3a,3bは、電解質膜2のガラス転移温度よりも高いガラス転移温度を有するものが好ましい。
このような保護フィルム付き電解質膜1が燃料電池の高分子電解質膜として使用される場合には、まず、図1(a)に示すように、電解質膜2から保護フィルム3a,3bが剥離される。そして、保護フィルム3a,3bが剥離された電解質膜2の両面には、図1(a)および図1(b)に示すように、複数の突起4が前後左右に所定の間隔Wで並んだ凸パターン5が形成される。つまり、電解質膜2の表面は、凹凸が制御されて均一に形成される。このような凸パターン5が形成された電解質膜2は、不定形な山谷からなる粗面が形成された金属箔を有する従来の高分子膜(例えば、特許文献1参照)と異なって、突起4の間隔W(ピッチ)を例えば前記した範囲のように小さく制御することができる。つまり、電解質膜2の表面積は、間隔Wを小さく設定することによって増大する。
そして、周知のとおり、電解質膜2の両面のそれぞれに白金やパラジウムといった触媒を担持したアノード(燃料極)およびカソード(酸化剤極)が配設されることによって膜−電極接合体が形成される。このような膜−電極接合体が組み込まれた燃料電池では、電解質膜2の表面積が増大することによって、電気化学的反応により生成したイオンが電解質膜2に効率良く溶かし込まれる。その結果、燃料の反応効率が向上することによって燃料電池の出力等の性能が向上する。そして、前記した水素イオン伝導性が高く、しかもメタノール透過性の低い電解質膜2を用いた燃料電池では、燃料の発電利用率が高くなるため、燃料電池自体のコンパクト化を図ることができるとともに、長時間の発電がより高いレベルで達成される。
次に、本発明の保護フィルム付き電解質膜1の製造方法について適宜図面を参照しながら説明する。参照する図面において、図2(a)〜図2(d)は、保護フィルム付き電解質膜(高分子膜)の製造工程を示す模式図である。
この製造方法では、まず保護フィルム3a(保護フィルム3b)に複数の穴6(図1(a)参照)が設けられることによって凹パターン8が形成される。この穴6の形成には、図2(a)に示すように、回転する円柱状のモールド10と、このモールド10と反対に回転するロール11との間で保護フィルム3a(保護フィルム3b)を加熱しながら押圧する凹凸パターン形成装置M1が使用される。モールド10は、複数の突起4aを周面に有している。この突起4aは、前記した電解質膜2の突起4(図1(a)参照)と同じ外形を呈しているとともに、各突起4aは、電解質膜2の突起4と同じ間隔W(図1(a)参照)でモールド10の周面に配置されている。なお、モールド10およびロール11による保護フィルム3a(保護フィルム3b)の加熱温度および押圧力、ならびにモールド10およびロール11の回転速度は、使用する保護フィルム3a(保護フィルム3b)の材質に応じて適宜に設定すればよい。そして、このような凹凸パターン形成装置M1によって加熱処理および加圧処理(押圧処理)された保護フィルム3a(保護フィルム3b)には、図2(b)に示すように、複数の穴6が所定の間隔Wで並ぶ凹パターン8が形成される。
次に、図2(c)に示すように、第1の保護フィルム3aの凹パターン8が形成された面には、高分子膜形成材料12が塗布される。この高分子膜形成材料12は、例えば、前記した電解質膜2の材質の溶液または分散液を使用することができる。このとき高分子膜形成材料12の塗布量は、その乾燥膜厚が前記した電解質膜2の厚みの範囲内になるように調節すればよい。なお、本実施形態では、ノズル13から第1の保護フィルム3a上に吐出した高分子膜形成材料12がドクターブレード14で均一に展延されて塗布量が調節されるようになっている。そして、第1の保護フィルム3a上の高分子膜形成材料12が乾燥機15で乾燥されることによって電解質膜2が形成される。このようにして形成された電解質膜2の第1の保護フィルム3a側には、第1の保護フィルム3aの凹パターン8に対応する凸パターン5が形成される。
次に、図2(d)に示すように、電解質膜2の表面が第2の保護フィルム3bで被覆される。この際、第2の保護フィルム3bは、その凹パターン8側が電解質膜2側に向くように配置される。第2の保護フィルム3bの被覆には、図2(d)に示すように、回転する円柱状の第1のロール20と、この第1のロール20と反対に回転する第2のロール21との間で電解質膜2および第2の保護フィルム3bを加熱しながら押圧する被覆装置M2が使用される。そして、加熱されて軟化した電解質膜2に第2の保護フィルム3bが押し当てられることによって、電解質膜2の表面が第2の保護フィルム3bで被覆されるとともに、電解質膜2の表面には第2の保護フィルム3bの凹パターン8に対応する凸パターン5が形成されることによって保護フィルム付き電解質膜1が製造される。なお、第1のロール20および第2のロール21による電解質膜2および第2の保護フィルム3bの加熱温度および押圧力、ならびに第1のロール20および第2のロール21の回転速度は、使用する電解質膜2の材質および第2の保護フィルム3bの材質に応じて適宜に設定すればよい。そして、本実施形態では、電解質膜2および第2の保護フィルム3bとともに第1の保護フィルム3aも加熱されるが、ここでの加熱温度は、電解質膜2のガラス転移温度と、保護フィルム3a,3bのガラス転移温度との間の温度に設定することが望ましい。このような加熱温度に設定することによって、凹凸加工が、より容易になる。
このような保護フィルム付き電解質膜1の製造方法によれば、その表面の凹凸が大きく、極めて立体的な電解質膜2を製造することができる。特に、突起4(凸部)の配置、突起4の密度、突起4の高さ、突起4を形成する平面部の面積等の制御を簡単なプレス成形によって行うことができる。
また、このような保護フィルム付き電解質膜1の製造方法では、電解質膜2の第1の保護フィルム3a側に形成される凸パターン5は、第1の保護フィルム3aに高分子膜形成材料12が塗布された際に、保護フィルム3aの凹パターン8を構成する穴6に高分子膜形成材料12が取り込まれることによって形成される。その結果、この製造方法は、従来の、高分子膜(電解質膜)に粗面を押し付けて凹凸を形成する製造方法(例えば、特許文献1参照)と異なって、電解質膜2を損傷するおそれが低減される。
したがって、保護フィルム付き電解質膜1の製造方法によれば、燃料電池の高分子電解質膜として使用した場合に、燃料電池の耐用年数(耐久性)を向上させることができるとともに、高出力の燃料電池を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記した実施形態に限定されることなく適宜変形して実施することが可能である。例えば、前記実施形態では、電解質膜2に形成された突起4(凸部)が円柱状のものを示したが、本発明は突起4の形状に制限はなく、多角柱状のもの、円錐状のもの、角錐状のもの、円錐台状のもの、角錐台状のもの等を突起4として有していてもよい。
また、前記実施形態では、保護フィルム3a,3bに穴6(凹パターン8)が形成され、電解質膜2に突起4(凸パターン5)が形成されたものを示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、保護フィルム3a,3bに溝(凹パターン8)が形成され、電解質膜2に、溝に対応する条(凸パターン5)が形成されたものであってもよい。また、前記実施形態では、凹パターン8や凸パターン5が形成される例を示したが、本発明は、これに限定されるものではなく、凹部と凸部とが混在する凹凸パターンが形成されたものであってもよい。
また、前記実施形態では、保護フィルム3a,3bに凹パターン8が形成され、電解質膜2に凸パターン5が形成されたものを示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、保護フィルム3a,3bに凸パターン5が形成され、電解質膜2に凹パターン8が形成されたものであってもよい。つまり、具体的には、保護フィルム3a,3bに突起や条が形成され、電解質膜2に、穴や溝が形成されたものであってもよい。
また、前記実施形態では、例えば、電解質膜2が一層で構成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、電解質膜2が複数の層で構成されているものであってもよい。図3は、他の保護フィルム付き電解質膜1の模式図である。図3に示すように、保護フィルム付き電解質膜1は、電解質膜2内にその中間層として多孔質芯材層2aを有するものであってもよい。このような保護フィルム付き電解質膜1では、電解質膜2の強度を増大させることができる。そして、この保護フィルム付き電解質膜1では、電解質膜2の強度を増大させることができるので、突起4の配置密度を向上させることができるとともに、突起4を潰れ難く、かつ脱離し難くすることができる。
また、前記実施形態では、電解質膜2が第1の保護フィルム3aと第2の保護フィルム3bとで挟持されたものを示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、電解質膜2の片面に保護フィルムを有するものであってもよい。
また、前記実施形態では、第1の保護フィルム3a上にドクターブレード14で1層の高分子膜形成材料の塗布膜を形成することによって電解質膜2を形成したが、本発明の製造方法は、形成した電解質膜2上にさらに高分子膜形成材料を塗り重ねていくことによって、複数の電解質膜2を形成してもよい。この際、隣接する電解質膜2同士の界面は、明確に形成されていてもよいし、電解質膜2同士が一体になっているものであってもよい。
また、前記実施形態では、電解質膜2に第2の保護フィルム3bを押し当てる保護フィルム付き電解質膜1の製造方法を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1の保護フィルム3aに塗布した高分子膜形成材料12に第2の保護フィルム3bを押し当てる製造方法であってもよい。また、本発明は、第1の保護フィルム3aに高分子膜形成材料12を塗布したものと、第2の保護フィルム3bに高分子膜形成材料を塗布したものとを、高分子膜形成材料12同士が密着し合うように接合する製造方法であってもよい。また、このような製造方法は、真空中で密着工程を行ってもよい。
また、本発明の製造方法は、前記実施形態に示したように、第1の保護フィルム3aに塗布した高分子膜形成材料12を乾燥させることによって電解質膜2を形成しているが、本発明の保護フィルム付き電解質膜1は、前記した市販品の電解質膜を使用しても製造することができる。さらに詳しくは、例えば、凹パターン、凸パターン、および凹凸パターンの少なくともいずれかを形成した一対の保護フィルムで市販品の電解質膜を挟持するとともに、これを図2(d)に示す被覆装置M2で加熱しながら加圧することによって保護フィルム付き電解質膜1は得られる。
次に、本発明の実施例および比較例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
まず、図2(a)および図2(b)に示すように、第1の保護フィルム3aの表面に微細な凹パターン8を形成した。保護フィルム3aには、幅が300mmであり、長さが1500mmであり、厚みが50μmであるポリイミドフィルムが使用された。凹凸パターン形成装置M1のモールド10には、直径が100mmであり、幅が300mmの円柱状のものが使用された。このモールド10の周面には、その全面に亘って微小な突起4aが形成されており、突起4aの直径は0.5μmであり、突起4aの高さは0.25μmであり、突起4aのピッチは1μmであった。ロール11には、直径が100mmであり、幅が300mmであるものが使用された。そして、モールド10およびロール11は、それらの表面温度が150℃になるよう設定された。このような凹凸パターン形成装置M1を使用してポリイミドフィルムを加熱・加圧した。その結果、ポリイミドフィルムの片面には、直径が0.5μmであり、深さが0.25μmの微小な穴6が1μmのピッチで複数並ぶ凹パターン8が形成された。このようにして得られた第1の保護フィルム3aは、幅が300mmであり、長さが1500mmであった。
次に、図2(c)に示すように、第1の保護フィルム3a上には、炭化水素系ポリマをアルキルスルホン酸化した樹脂の溶液からなる高分子膜形成材料12がノズル13から供給されることによって塗膜が形成された。なお、この塗膜の厚みは、ドクターブレード14によって40μmに設定された。そして、この塗膜が乾燥機15で乾燥されて電解質膜2が形成された。その結果、第1の保護フィルム3aの片面に電解質膜2を有する保護フィルム付き電解質膜が得られた。なお、この保護フィルム付き電解質膜は、片面にのみ保護フィルム(第1の保護フィルム3a)を有している。
次に、得られた保護フィルム付き電解質膜の保護フィルム3aが電解質膜2から剥離された。その結果、電解質膜2の片面には、径Dが0.5μmであり、高さHが0.25μmである微小な突起4が1μmの間隔W(ピッチ)で並ぶ凸パターン5が形成されていることが確認された。ちなみに、この電解質膜2は、その幅が200mmであり、長さが1000mmのシート状であった。
(実施例2)
実施例1と同様にして得られた保護フィルム付き電解質膜(電解質膜2の片面に保護フィルム3aを有するもの)を製造した。その一方で、実施例1における第1の保護フィルム3aと同様にして片面に凹パターン8が形成された第2の保護フィルム3bを作製した。次に、図2(d)に示すように、被覆装置M2を使用することによって、電解質膜2側に第2の保護フィルム3bが押し当てられた。この際、第1のロール20および第2のロール21の表面温度は120℃になるように設定された。その結果、電解質膜2の両面に第1の保護フィルム3aおよび第2の保護フィルム3bを有する保護フィルム付き電解質膜1が得られた。次いで、得られた保護フィルム付き電解質膜1の保護フィルム3a,3bを電解質膜2から剥離した。その結果、電解質膜2の両面には、径Dが0.5μmであり、高さHが0.25μmである微小な突起4(凸部)が1μmの間隔W(ピッチ)で並ぶ凸パターン5が形成されていることが確認された。凸パターン5のレーザ顕微鏡写真を図4に示す。ちなみに、この電解質膜2は、幅が200mmであり、長さが1000mmのシート状であった。
次に、60mm×60mmの大きさに切り出された電解質膜2の両面に触媒層を形成することによって膜−電極接合体を作製した。そして、アノード側の触媒層は、炭素系粉末担体(ケッチェンブラック(登録商標)EC:ライオン製)に、白金ルテニウム微粒子を担持させたもの(炭素系粉末担体:50質量%、白金ルテニウム微粒子:50質量%)と、5質量%ナフィオン(登録商標)溶液(バインダ)との混合物を、電解質膜2の片面にスプレー法で塗布することによって形成した。なお、アノード側の触媒層の乾燥厚みは、160μmであり、電解質膜2の表面積当たりの白金ルテニウム質量換算で6mg/cm2であった。また、カソード側の触媒層は、炭素系粉末担体(ケッチェンブラック(登録商標)EC:ライオン製)に、白金微粒子を担持させたもの(炭素系粉末担体:50質量%、白金微粒子:50質量%)と、5質量%ナフィオン(登録商標)溶液(バインダ)との混合物を、電解質膜2の片面にスプレー法で塗布することによって形成した。なお、カソード側の触媒層の乾燥厚みは、55μmであり、電解質膜2の表面積当たりの白金質量換算で2mg/cm2であった。
次に、このような膜−電極接合体を組み込んだ直接メタノール型燃料電池(DMFC)を作製した。図5(a)は、直接メタノール型燃料電池(以下、単に「燃料電池」という)の斜視図、図5(b)は、図5(a)中のB方向から見た燃料電池の裏面図、図5(c)は、図5(a)中のC−C断面図である。
図5(a)に示すように、この燃料電池FCは、アノード電極板31a側に燃料室30を有しており、この燃料室30には、燃料としてのメタノール水溶液の導入口35が形成されている。そして、図5(b)に示すように、カソード電極板31bには、酸化剤としての空気を燃料電池FCに取り込むためのスリット36が形成されている。
この燃料電池FCは、図5(c)に示すように、電解質膜2をアノード側の触媒層32aとカソード側の触媒層32bとで挟持した膜−電極接合体MEAの両面に拡散層33a,33bが配置されている。ちなみに、本実施形態での拡散層33a,33bは、厚みが300μmのカーボンクロス(ゴアテックス社製)で形成されている。そして、前記した燃料室30は、アノード側の触媒層32aの上方に、拡散層33a、枠状に形成されたアノード電極板31aおよびガスケット34を介して配置されている。また、カソード電極板31bは、カソード側の触媒層32bの下方に拡散層33bを介して配置されている。そして、図5(a)に示すように、燃料室30、ガスケット34、アノード電極板31a、拡散層33a、アノード側の触媒層32a、電解質膜2、カソード側の触媒層32b、拡散層33bおよびカソード電極板31bは、8本のねじ37で固定されている。
次に、この燃料電池FCに20質量%のメタノール水溶液を導入するとともに、アノード電極板31aおよびカソード電極板31bに電子負荷装置(1480型:パラトロン社製)を接続することによって発電を行った。そして、評価温度30℃、自然呼気条件での燃料電池FCの出力密度を評価した。結果を表1に示す。なお、表1中、「電解質膜の材質」に記載した「HC膜」は、実施例1における電解質膜2の材質としての「炭化水素系ポリマをアルキルスルホン酸化した樹脂」を表わしている(以下、実施例3乃至実施例6および比較例1において同じ)。
(実施例3)
実施例1および実施例2において使用したモールド10に代えて、突起4aの直径が0.5μmであり、突起4aの高さが1μmであり、突起4aのピッチが1μmであるモールド10を使用した以外は、実施例2と同様にして保護フィルム付き電解質膜1を作製した。なお、保護フィルム付き電解質膜1における保護フィルム3a,3bの表面には、直径が0.5μmであり、深さが1μmの微小な穴6が1μmのピッチで複数並ぶ凹パターン8が形成された。そして、電解質膜2の両面には、径Dが0.5μmであり、高さHが1μmである微小な突起4(凸部)が1μmの間隔W(ピッチ)で並ぶ凸パターン5が形成されていた。そして、得られた電解質膜2を使用して実施例2と同様の燃料電池FCを作製するとともに、その出力密度を評価した。結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1および実施例2において使用したモールド10に代えて、周面の全体に亘って微小な円柱状の穴が形成されたモールド10を使用した以外は、実施例2と同様にして保護フィルム付き電解質膜1を作製した。このモールド10の穴の内径は2μmであり、穴の深さは1μmであり、穴のピッチは4μmであった。なお、保護フィルム付き電解質膜1における保護フィルム3a,3bの表面には、直径が2μmであり、高さが1μmの微小な突起が4μmのピッチで複数並ぶ凸パターンが形成された。そして、電解質膜2の両面には、内径が2μmであり、深さが1μmである微小な穴(凹部)が4μmのピッチで並ぶ凹パターンが形成されていた。凹パターンのレーザ顕微鏡写真を図6に示す。そして、得られた電解質膜2を使用して実施例2と同様の燃料電池FCを作製するとともに、その出力密度を評価した。結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1および実施例2において使用したモールド10に代えて、周面の全体に亘って微小な円柱状の穴が形成されたモールド10を使用した以外は、実施例2と同様にして保護フィルム付き電解質膜1を作製した。このモールド10の穴の内径は5μmであり、穴の深さは1μmであり、穴のピッチは10μmであった。なお、保護フィルム付き電解質膜1における保護フィルム3a,3bの表面には、直径が5μmであり、高さが1μmの微小な突起が10μmのピッチで複数並ぶ凸パターンが形成された。そして、電解質膜2の両面には、内径が5μmであり、深さが1μmである微小な穴(凹部)が10μmのピッチで並ぶ凹パターンが形成されていた。凹パターンのレーザ顕微鏡写真を図7に示す。そして、得られた電解質膜2を使用して実施例2と同様の燃料電池FCを作製するとともに、その出力密度を評価した。結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1および実施例2において使用したモールド10に代えて、周面の全体に亘って微小な円柱状の穴が形成されたモールド10を使用した以外は、実施例2と同様にして保護フィルム付き電解質膜1を作製した。このモールド10の穴の内径は5μmであり、穴の深さは2.6μmであり、穴のピッチは10μmであった。なお、保護フィルム付き電解質膜1における保護フィルム3a,3bの表面には、直径が5μmであり、高さが2.6μmの微小な突起が10μmのピッチで複数並ぶ凸パターンが形成された。そして、電解質膜2の両面には、内径が5μmであり、深さが2.6μmである微小な穴(凹部)が10μmのピッチで並ぶ凹パターンが形成されていた。そして、得られた電解質膜2を使用して実施例2と同様の燃料電池FCを作製するとともに、その出力密度を評価した。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1および実施例2において使用したモールド10に代えて、突起4aを有しないロール11と同様のものを使用した以外は、実施例2と同様にして保護フィルム付き電解質膜を作製した。なお、得られた保護フィルム付き電解質膜における保護フィルム3a,3bの表面は平滑であり、電解質膜2の両面も平滑であった。そして、得られた電解質膜2を使用して実施例2と同様の燃料電池FCを作製するとともに、その出力密度を評価した。結果を表1に示す。
(燃料電池における出力密度の評価)
表1から明らかなように、電解質膜2の表面が平滑である比較例1の燃料電池FCにおける出力密度が9.8mW/cm2であるのに対して、実施例2の燃料電池FCにおける出力密度は、17.9mW/cm2であり、実施例3の燃料電池FCにおける出力密度は、24.8mW/cm2であり、実施例4の燃料電池FCにおける出力密度は、15.8mW/cm2であり、実施例5の燃料電池FCにおける出力密度は、11.6mW/cm2であり、実施例6の燃料電池FCにおける出力密度は、14.0mW/cm2であった。このように本発明に係る電解質膜2を備えた燃料電池FCの発電特性が優れているのは、電解質膜2の表面に微小な凸パターンまたは凹パターンが形成されることによってその表面積が増大したことによるものと考えられる。また、凸パターンを構成する凸部(突起)または凹パターンを構成する凹部(穴)を柱状に設定して規則的に配置したことによって、これら凸部(突起)自体または凹部(穴)自体が水素イオンのバイパスとなったためと考えられる。つまり、このバイパスを確立することによって、電解質膜2がより効率的に触媒層32a(図5(c)参照)から水素イオンを受け取り、電解質膜2の内部への移送能力が向上したと考えられる。さらに、電解質膜2の表面に形成された凸部または凹部を柱状にすることによって、柱状の先端部が電位的に特異点となり、触媒層32aからの水素イオンを引き付ける能力が向上し、結果的に発電特性が向上したと考えられる。
図1(a)は、保護フィルム付き電解質膜の外観斜視図、図1(b)は、図1(a)中のA−A線における部分断面図である。 図2(a)〜図2(d)は、保護フィルム付き電解質膜(高分子膜)の製造工程を示す模式図である。 他の実施形態に係る保護フィルム付き電解質膜(高分子膜)を示す模式図である。 実施例2で得られた電解質膜(第1の膜)のレーザ顕微鏡写真である。 図5(a)は、実施例および比較例で得られた電解質膜(高分子膜)の発電特性の評価に使用した燃料電池の斜視図、図5(b)は、図5(a)中のB方向から見た燃料電池の裏面図、図5(c)は、図5(a)中のC−C断面図である。 実施例4で得られた電解質膜(第1の膜)のレーザ顕微鏡写真である。 実施例5で得られた電解質膜(第1の膜)のレーザ顕微鏡写真である。
符号の説明
1 保護フィルム付き電解質膜(高分子膜)
2 電解質膜(第1の膜)
3a 第1の保護フィルム(第2の膜)
3b 第2の保護フィルム(第3の膜)
4 突起(凸部)
5 凸パターン
6 穴(凹部)
8 凹パターン
12 高分子膜形成材料

Claims (10)

  1. 燃料電池用の電解質膜の両面に剥離可能に保護フィルムを有する保護フィルム付き電解質膜であって、
    前記保護フィルムは、前記電解質膜側の面に凹パターン、凸パターン、および凹凸パターンの少なくともいずれかが形成されており、前記電解質膜は、前記保護フィルムの凹パターン、凸パターン、および凹凸パターンの少なくともいずれかが転写されていることを特徴とする保護フィルム付き電解質膜
  2. 前記保護フィルムが、前記電解質膜とは異なる材質であることを特徴とする請求項1に記載の保護フィルム付き電解質膜
  3. 前記保護フィルムのガラス転移温度が、前記電解質膜のガラス転移温度よりも高いことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の保護フィルム付き電解質膜
  4. 前記電解質膜の厚みが、10μm〜1000μmであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の保護フィルム付き電解質膜
  5. 前記電解質膜の表面に形成された凹パターンの凹部または凸パターンの凸部は、面内方向の最小寸法が10nm〜500μmであり、前記凹部の深さまたは前記凸部の高さが50nm〜1000μmであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の保護フィルム付き電解質膜
  6. 前記電解質膜が1層で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の保護フィルム付き電解質膜
  7. 前記電解質膜が2層以上で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の保護フィルム付き電解質膜
  8. 燃料電池用の電解質膜が第1の保護フィルムと第2の保護フィルムとで挟持された保護フィルム付き電解質膜の製造方法であって、
    前記第1の保護フィルムおよび前記第2の保護フィルムのそれぞれの片面に凹パターン、凸パターン、および凹凸パターンの少なくともいずれかを形成するパターン形成工程と、
    前記第1の保護フィルムの凹パターン、凸パターン、および凹凸パターンの少なくともいずれかを形成した面上に前記電解質膜の材料を塗布して前記電解質膜を形成する膜形成工程と、
    前記電解質膜の表面に、前記第2の保護フィルムの凹パターン、凸パターン、および凹凸パターンの少なくともいずれかを形成した側を押し当てる押当て工程とを備えることを特徴とする保護フィルム付き電解質膜の製造方法。
  9. 燃料電池用の電解質膜が第1の保護フィルムと第2の保護フィルムとで挟持された保護フィルム付き電解質膜の製造方法であって、
    前記第1の保護フィルムおよび前記第2の保護フィルムのそれぞれの片面に凹パターン、凸パターン、および凹凸パターンの少なくともいずれかを形成するパターン形成工程と、
    前記第1の保護フィルムの凹パターン、凸パターン、および凹凸パターンの少なくともいずれかを形成した面上に前記電解質膜の材料を塗布して前記電解質膜を形成する膜形成工程と、
    前記電解質膜の表面に前記電解質膜の材料を塗布してさらに前記電解質膜を積層する積層工程と、
    前記積層工程を一回以上繰り返した後に、最も外側の前記電解質膜の表面に前記第2の保護フィルムの凹パターン、凸パターン、および凹凸パターンの少なくともいずれかを形成した側を押し当てる押当て工程とを備えることを特徴とする保護フィルム付き電解質膜の製造方法。
  10. 前記パターン形成工程が、前記第1の保護フィルムおよび前記第2の保護フィルムの少なくともいずれかを、凹パターン、凸パターン、および凹凸パターンの少なくともいずれかを有する成形型で押圧する押圧工程と、前記成形型から前記第1の保護フィルムおよび前記第2の保護フィルムの少なくともいずれかを引き剥がす引剥がし工程とで構成されていることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の保護フィルム付き高分子膜の製造方法。
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