JP4821953B2 - 脱穀装置 - Google Patents
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Description
また、公知例は、後上りのシーブと前下がりのシーブとを交互に設けているので、前後のシーブが必ずV状になって、異物が溜り(残留)、選別性能が低下するという課題がある。
本願は、シーブを移送方向に並設した構成で、二つの選別作用面を形成して、効率よく揺動選別するようにしたものである。
この場合、シーブ15は前側シーブ15A群と後側シーブ15B群とに分けおり、変速機構45によって前側シーブ15A群と後側シーブ15B群の傾斜が相違して調節される。
請求項2の発明は、前記変速機構45は、前側シーブ15A群の最後側のシーブ15またはカウンタギヤ19の取付軸17に大小の変速ギヤ46を摺動のみ自在に設け、変速ギヤ46を後側シーブ15B群の最前側のシーブ15の取付軸17に設けた受動ギヤ47に選択的に噛み合わせて変速する構成としたことを特徴とするコンバインの脱穀装置としたものであり、大小の変速ギヤ46を軸方向に摺動させて、何れかの変速ギヤ46を後側シーブ15B群の取付軸17に設けた受動ギヤ47に選択的に噛み合わせて前側シーブ15A群と後側シーブ15B群の傾斜を相違させて調節する。
請求項3の発明は、前記各シーブ15が取付軸17中心に180度回動して作用面が反転する構成としたことを特徴とするコンバインの脱穀装置としたものであり、各シーブ15を取付軸17中心に180度回動させることで、作用面が反転する。
請求項4の発明は、コンバインを後進させたとき、各シーブ15が自動的に180度回動して反転することを特徴とするコンバインの脱穀装置としたものであり、コンバインを後進させると、シーブ15が自動的に180度回動して反転する。
請求項5の発明は、前記各シーブ15が設定時間サイクルで自動的に180度回動して反転する構成とし、コンバインの走行速度が高くなるに従って前記設定時間を自動的に短くする構成としたことを特徴とするコンバインの脱穀装置としたものであり、シーブ15は設定時間サイクルで自動的に180度反転し、コンバインの走行速度が高くなるに従って、この設定時間が自動的に短くなる。
請求項2記載の発明では、上記請求項1記載の発明の効果に加え、変速機構45を、大小の変速ギヤ46を摺動自在に設けて、後側シーブ15B群の受動ギヤ47に選択的に噛み合わせて変速するので、簡素な構成で前側シーブ15A群と後側シーブ15B群の傾斜を相違させて行う傾斜調節機構を実現できる。
請求項3記載の発明では、上記請求項1または請求項2記載の発明の効果に加え、湿った脱穀物を選別する場合に、シーブ15の一方の面に藁屑等が付着しても、このシーブ15を反転させることで、他方の面を使用でき、メンテナンスを省略して脱穀作業を連続して行える。
請求項4記載の発明では、上記請求項3記載の発明の効果に加え、コンバインを後進させたときに、シーブ15の作用面が反転することで、選別作業中のシーブ15の表面に付着した藁屑等を除去できる。
請求項5記載の発明では、上記請求項3記載の発明の効果に加え、コンバインの走行速度の上昇に応じて選別対象物の量が増加してシーブ15の付着物が多くなっても、この付着を防止して、選別精度および効率を向上させることができる。
扱胴2の主として下方側は扱網5により包囲している。扱網5の下方には送風唐箕6の唐箕ケーシング7を設ける。前記脱穀室3の下方には前記送風唐箕6の送風により穀粒と異物とを風選し得る風選室8を形成し、風選室8内には、送風唐箕6の送風方向(前後方向)に往復揺動する揺動選別棚9により構成した揺動選別装置10を設ける。
また、各ギヤ18とカウンタギヤ19は、側面視において各軸芯が同一直線状に位置するように配置すると、コンパクトに構成でき、好適である。
実施例では、作動ギヤ20に操作伝達部材22の先端およびバネ23を夫々取付け、操作伝達部材22により作動ギヤ20を介してギヤ18を回転させてシーブ15の傾斜角度を調節するように構成する。
即ち、複数並設したシーブ15の左右何れか一方側にギヤ18を夫々設け、各ギヤ18間にカウンタギヤ19を介在させて噛み合わせ、各シーブ15を同一方向に回動するように構成する。
前記揺動選別棚9の下方には一番コンベア25を設け、一番コンベア25に続いて二番コンベア26を設ける。27は吸引排塵ファン、28は二番コンベア26の終端に接続した二番還元装置、29は二番還元装置28の先端を接続した二番処理装置、30は二番処理装置29の後側に同芯状に設けた排塵処理装置である。
この場合、設定時間ごとにシーブ15を自動的に180度反転させてもよい(図7)。この設定時間は、選別作業中のシーブ15の表面に付着した藁屑等を、シーブ15を反転させたときに剥れ落として除去するに要する時間に設定すると、好適である。
35は機体の後進を検出する後進検出センサである。
即ち、倒伏穀稈の場合、湿潤状態の場合が多く、標準の穀稈よりも脱穀作業のときにシーブ15の付着物が多くなるので、これを防止して、選別精度および効率を向上させ、操作性も向上させられる。
この場合、実施例では、図13のように、所定車速ごとに上昇すると、段階的にシーブ15の反転サイクルを短くするようにしている。
40は車速センサである。
したがって、前半・後半等の所定範囲のブロックごとのシーブ15の傾斜角度を、夫々変更調節可能となって、最適な条件で選別可能となる。
Claims (5)
- 上部に扱胴(2)を軸装した脱穀室(3)を設け、脱穀室(3)の下方に、平板形状のシーブ(15)を複数並設して送風と揺動により穀粒を選別する揺動選別棚(9)により構成した揺動選別装置(10)を設け、前記シーブ(15)は、所定厚さの板部材(16)の両端に設けた取付軸(17)により前記揺動選別棚(9)に回転自在に取付け、各シーブ(15)の取付軸(17)にはギヤ(18)を固定し、各シーブ(15)のギヤ(18)と該ギヤ(18)の間にはカウンタギヤ(19)を噛み合わせ、前記ギヤ(18)またはカウンタギヤ(19)の何れかに作動ギヤ(20)を噛み合わせ、前記シーブ(15)は前側シーブ(15A)群と後側シーブ(15B)群とに分け、一番コンベアを備えた一番受樋を前側シーブ(15A)群の下方に配置し、二番コンベアを備えた二番受樋を後側シーブ(15B)群の下方に配置し、前側シーブ(15A)群と後側シーブ(15B)群との境目の部位に変速機構(45)を設け、該変速機構(45)によって前記前側シーブ(15A)群と後側シーブ(15B)群の傾斜を相違させて調節可能に構成したことを特徴とするコンバインの脱穀装置。
- 請求項1記載の発明において、前記変速機構(45)は、前側シーブ(15A)群の最後側のシーブ(15)またはカウンタギヤ(19)の取付軸(17)に大小の変速ギヤ(46)を摺動のみ自在に設け、変速ギヤ(46)を後側シーブ(15B)群の最前側のシーブ(15)の取付軸(17)に設けた受動ギヤ(47)に選択的に噛み合わせて変速する構成としたことを特徴とするコンバインの脱穀装置。
- 請求項1または請求項2記載の発明において、前記各シーブ(15)が取付軸(17)中心に180度回動して作用面が反転する構成としたことを特徴とするコンバインの脱穀装置。
- 請求項3記載の発明において、コンバインを後進させたとき、各シーブ(15)が自動的に180度回動して反転することを特徴とするコンバインの脱穀装置。
- 請求項3記載の発明において、前記各シーブ(15)が設定時間サイクルで自動的に180度回動して反転する構成とし、コンバインの走行速度が高くなるに従って前記設定時間を自動的に短くする構成としたことを特徴とするコンバインの脱穀装置。
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