JP4821641B2 - 電流電圧変換回路およびそれを備えた煙感知器 - Google Patents

電流電圧変換回路およびそれを備えた煙感知器 Download PDF

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Description

本発明は、電流を電圧に変換して出力する電流電圧変換回路およびそれを備えた煙感知器に関するものである。
従来から、電流量の変化を電圧値の変化として検知するために、電流を電圧に変換して出力する電流電圧変換回路が用いられている。電流電圧変換回路1は、たとえば図14に示すように演算増幅器OP1の反転入力端子と出力端子との間に変換抵抗R2を接続してなる変換部3を有し、この反転入力端子に入力電流Iinが入力されると、入力電流Iinの変動に応じて電圧値が変動する出力電圧Voutを出力端子Toutに出力する。図14の例では、非反転入力端子に基準電圧Vsが印加されているので、変換抵抗R2の抵抗値をr2とすれば出力電圧Voutは、Vout=Vs−(Iin×r2)で表される。
ところで、この種の電流電圧変換回路1は、たとえば火災時に発生する煙を感知し発報する煙感知器2などに用いられている。電流電圧変換回路1を具備した煙感知器2としては、たとえば図15(a)に示すようにハウジング20内に検知空間を有し、この検知空間に向けて間欠的に光を出力するLED6(発光装置)と、LED6からの直接光が入射しない位置に配置され受光した光を電流に変換するフォトダイオードPD(光電変換素子)とを備えたものがある(たとえば特許文献1参照)。この煙感知器2では、検知空間内に煙が流入すると、LED6からの光が検知空間内の煙で拡散反射されることによりフォトダイオードPDでのLED6からの光の受光量が増加し、フォトダイオードPDから出力される電流量が増加する。
LED6およびフォトダイオードPDは、LED6の前方に配置された投光レンズ23およびフォトダイオードPDの前方に配置された受光レンズ24と共に光学ブロック25を構成する。ハウジング20は、下面に開口部が形成され当該開口部に向けてLED6からの光が出射されるように光学ブロック25を収納したボディ26と、上面開口の有底円筒状であってボディ26の開口部を覆うようにボディ26に結合されるカバー27とを備えている。カバー27の周壁には煙を取り込むための開口窓が形成されており、カバー27内に前記検知空間が形成される。ここでカバー27内には、検知空間への虫の侵入を防止する防虫網28、および検知空間への外乱光の入射を防止するラビリンス19が検知空間を包囲するように配置される。ラビリンス19は、蛍光灯や白熱灯などからの様々な外乱光の入射を防止するために入り組んだ光路を持つ複雑な構造を採用している。
この種の煙感知器2においては、検知空間に煙が流入するとフォトダイオードPDから出力される電流量が増加するので、図15(b)に示すように、ハウジング20内に収納された回路ブロック29にフォトダイオードPDからの入力電流を電圧に変換して出力する電流電圧変換回路1(IV変換回路)を有し、前記出力電圧を増幅回路12とフィルタ回路13とを通して発報判定回路14に入力し、前記出力電圧の変化量が所定の火災判定レベルを超えると発報回路15(ブザー等)で発報するように構成されている。要するに電流電圧変換回路1は、フォトダイオードPDがLED6からの光を受光していない定常状態での出力電圧Voutを動作点として、入力電流Iinの変動に応じて動作点を基準に出力電圧Voutを変動させることとなる。なお、回路ブロック29には、LED6を周期的にパルス発光させるLED駆動回路30と各回路に電源供給する電源回路16と、他の発報手段等を連動させる連動回路17とが設けられている。
なお、LED6は図14に示すようにトランジスタ31のコレクタ−エミッタと直列接続され、この直列回路の両端間に定電圧が印加されることで、トランジスタ31をオンするパルス幅によってLED6から出射される光のパルス幅が決定される。
また、近年では、設置が簡単であることから、電池を電源とした煙感知器2の需要が増えている。電池を煙感知器2の電源とする場合には、煙感知器2の平均消費電力を抑えて電池の長寿命化を図るため、煙感知器2を間欠駆動させる必要がある。この場合には、図16(a)に示す電流電圧変換回路1への電源供給も間欠的に行われることとなる。そのため、LED6は図16(b)のように電流電圧変換回路1への電源供給が行われている間にパルス状の光を出力する。ここで、検知空間に煙が流入してフォトダイオードPDがLED6からの光を受光すると、図16(c)に実線で示すように電流電圧変換回路1の出力電圧Voutの変化量ΔVは大きくなり図中の火災判定レベルに達することとなる。一方、検知空間に煙がなければ、図16(c)に破線で示すように出力電圧の変化量ΔVは小さくなり、火災判定レベルに達することはない。
ところで、図14のような電流電圧変換回路1では、図17(a)に示すように演算増幅器OP1のダイナミックレンジが、演算増幅器OP1の電源電圧VDDとグランドGNDとの間に規定されており、上述した出力電圧Voutはこのダイナミックレンジの範囲内で変動する。そのため、入力電流Iinがある大きさ以上になると出力電圧Voutが飽和してしまう。
たとえば上述した煙感知器2においては、ラビリンス19を設けてあるものの、検知空間を外部から完全には遮断することはできないので、フォトダイオードPDに対して僅かながら外乱光が入射することがある。通常、外乱光は時間的変動が小さく、フォトダイオードPDがこの外乱光を受光することによりフォトダイオードPDからは時間的変動の小さい電流(以下、「直流成分」という)が出力されることになる。そして、入力電流Iinに含まれる直流成分がある大きさ以上になると、出力電圧Voutが飽和する可能性がある。特に、上述のように電池を煙感知器2の電源とする場合には、演算増幅器OP1の電源電圧が低く演算増幅器OP1のダイナミックレンジが比較的狭いため、出力電圧Voutが飽和しやすい。
すなわち、入力電流Iinに直流成分が含まれていなければ、図17(a)のように出力電圧Voutの動作点は基準電圧Vsとなるから、入力電流Iinの変動があれば出力電圧Voutもこの変動に追従して変動するが、これに対して、入力電流Iinに直流成分が含まれていると、図17(b)に示すように出力電圧Voutの動作点が低下し、入力電流Iinが増加した場合に出力電圧Voutが途中で飽和してしまう可能性がある。特に、直流成分が大きく、図17(c)のように出力電圧Voutの動作点がグランドGND付近にまで低下している場合には、入力電流Iinの変動によらず出力電圧Voutが飽和状態にあり、入力電流Iinの増加を出力電圧Voutが追従することはない。
たとえば変換抵抗R2の抵抗値r2を1MΩ、基準電圧Vsを1Vとすると、入力電流Iinが1μAで変換抵抗R2の両端間の電圧降下は1Vとなり、その結果、電流電圧変換回路1の出力電圧Voutが0Vとなって飽和する。この状態では、フォトトランジスタPDがLED6からの光を受光して電流電圧変換回路1にパルス状の入力電流Iinが入力されても、電流電圧変換回路1の出力電圧Voutは飽和しているからこれ以上変動することはなく、出力電圧Voutの変化量ΔVが火災判定レベルに達することなく失報となる可能性がある。
そこで、電流電圧変換回路1として、入力電流Iinに直流成分が含まれている場合に、出力端子Toutと入力端子Tinとの間にフィードバックをかけて前記直流成分による出力電圧Voutの飽和を抑制できるようにしたものが提案されている(たとえば特許文献2参照)。
特許文献2に記載の電流電圧変換回路1は、上述した変換部3に加えて、図18に示すように変換部3の出力電圧Voutを受けて出力電圧Voutの平均値成分に相当する平均電圧Vdcを出力する平均化回路部4と、平均化回路部4の出力と変換部3の入力端子Tinとの間に挿入された分流用抵抗R1を有した分流回路部5とを備える。これにより、平均電圧Vdcの大きさに応じた電流を入力電流Iinから引き抜いて分流用抵抗R1に流すことにより、出力電圧Voutへの平均値成分の影響を抑制することができるので、入力電流Iinに直流成分が含まれている場合には、この直流成分が入力電流Iinから減算されることによって、出力電圧Voutへの直流成分の影響を抑制される。
この電流電圧変換回路1において、分流用抵抗R1に流れる電流の大きさは、分流用抵抗R1の両端間の電位差と分流用抵抗R1の抵抗値とで決まる。分流用抵抗R1の両端間の電位差は、入力電流Iinに含まれる直流成分の大きさに応じて変化するので、変換部3の出力電圧Voutが飽和するほど大きな直流成分が入力電流Iinに含まれている場合には、分流用抵抗R1の両端間の電位差も飽和することとなり、それ以上の電流を分流用抵抗R1に流すことができなくなる。このときの電流が、出力電圧Voutへの影響を抑制可能な直流成分の大きさの上限となる。
ただし、上述した煙感知器2ではラビリンス19により検知空間への外乱光の入射が防止されているので、入力電流Iinに含まれる直流成分が前記上限を超えるほど強い外乱光がフォトダイオードPDで受光されることはなく、特許文献2に記載の電流電圧変換回路1を採用すれば出力電圧Voutの飽和を十分防止することができる。
特開昭64−68030号公報(第2頁) 特許第2783945号公報(第1−2頁)
ところで、特許文献2の電流電圧変換回路1では、万一、前記上限を超えた直流成分を含む入力電流Iinが入力されると、図17(b)、(c)に示したように出力電圧Voutの動作点が低下し出力電圧Voutが飽和してしまう可能性がある。分流用抵抗R1として抵抗値の小さいものを用いれば、分流用抵抗R1により多くの電流を引き抜くことで、出力電圧Voutへの影響を抑制可能な直流成分の大きさの上限を広げることができるが、分流用抵抗R1に電流を流したときに生じる熱雑音が大きくなり入力端子Tinと出力端子Toutとの間のSN比が低下するという問題があるので、分流用抵抗R1の抵抗値はある程度大きく設定せざるを得ない。その結果、出力電圧Voutが飽和してしまう可能性が残ることとなり、たとえば以下の問題を生じる。
すなわち、上述した煙感知器2においては、検知空間への外乱光の入射を防止するラビリンス19の構造が複雑であり、ラビリンス19の製造にかかるコストが煙感知器2全体の低コスト化の妨げとなっているので、ラビリンス19の構造を極力簡素化、あるいはラビリンス19自体を省略することで、煙感知器2の低コスト化を図ることが要望されている。しかし、ラビリンス19を簡素化あるいは省略すると、フォトダイオードPDで受光される外乱光が強くなり、入力電流Iinに含まれる直流成分が出力電圧Voutへの影響を抑制可能な直流成分の大きさの上限を超え、結果的に、出力電圧Voutが飽和してしまうことがある。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであって、入力端子と出力端子との間のSN比の低下を抑制しつつも、従来構成に比べて出力電圧への影響を抑制可能な直流成分の大きさの上限を広げることができる電流電圧変換回路およびそれを備えた煙感知器を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、入力端子から入力される入力電流を当該入力電流の変動に応じて電圧値が変動する出力電圧に変換して出力端子から出力する変換部と、変換部の出力する出力電圧を受けて当該出力電圧の平均値成分に相当する平均電圧を出力する平均化回路部と、平均化回路部の出力と変換部の入力端子との間に挿入された分流用抵抗を有し、前記平均電圧の大きさに応じた電流を入力電流から分流用抵抗に引き抜くことで出力電圧から前記平均値成分を減算する分流回路部とを備え、分流回路部が、分流用抵抗の両端間の電位差が閾値を超えると分流用抵抗の両端間の抵抗値を小さくして入力電流から引き抜く電流量を増加させる切替回路部を有し、前記平均化回路部が、抵抗とコンデンサとで決まる時定数を有し前記変換部の出力端子からの出力電圧を積分する積分回路からなり、前記積分回路の前記抵抗と並列に接続された第1のスイッチと、前記変換部の入力端子と出力端子との間に接続された第2のスイッチとが設けられ、第1および第2の両スイッチが、前記変換部の電源投入時から所定時間に亘りオンすることを特徴とする。
この構成によれば、変換部の入力端子に入力される入力電流に直流成分が含まれていると、当該直流成分に相当する平均電圧が平均化回路部から出力されるので、入力電流から直流成分が引き抜かれることとなり、変換部の出力端子に生じる出力電圧への前記直流成分の影響を抑制することができる。しかも、分流回路部は、分流用抵抗の両端間の電位差が閾値を超えると分流用抵抗の両端間の抵抗値を小さくして入力電流から引き抜く電流量を増加させる切替回路部を有するので、前記直流成分が大きい場合でも、切替回路部が作動すれば、分流用抵抗の両端間の電位差を飽和させることなく前記直流成分を引き抜くことができる。すなわち、切替回路部がない場合に比べて、出力電圧への影響を抑制可能な直流成分の大きさの上限が広くなる。また、分流用抵抗の抵抗値をある程度大きく設定することで、少なくとも切替回路部が作動するまでは分流用抵抗に電流を流したときに生じる熱雑音を小さく抑え入力端子と出力端子との間のSN比の低下を抑制できる。さらに、この構成によれば、平均化回路部が積分回路からなるので、入力電流に含まれる直流成分を確実に分流用抵抗に流すことができ、出力電圧への直流成分の影響を確実に抑制することができる。また、電流電圧変換回路に間欠的に電源供給することで電流電圧変換回路を間欠駆動する場合には、積分回路の時定数により分流用抵抗の両端間の電位差の変動を抑制することができる。さらにまた、この構成によれば、変換部の電源投入時から所定時間に亘って第1のスイッチがオンすることにより積分回路の時定数が短くなりコンデンサが急速に充電されるので、第1のスイッチがない場合に比べて、変換部の電源投入時から直流成分が分流用抵抗を流れるようになるまでの立ち上がりが早くなる。したがって、電流電圧変換回路に間欠的に電源供給することで電流電圧変換回路を間欠駆動する場合でも、出力電圧への直流成分の影響を抑制できるようになるまでの立ち上がりが早くなる。また、第2のスイッチがオンすることにより変換部の入力端子と出力端子との間の利得が低下し、第1のスイッチがオンすることによる系の発振を抑制することができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記切替回路部がソースを前記変換部の入力端子に接続し、ゲートとドレインとを前記平均化回路部の出力に接続したPMOSFETからなることを特徴とする。
この構成によれば、切替回路部がPMOSFETからなるので、切替回路部を設けることによる部品点数の増加を最小限に抑えることができ、部品点数の増加が多い場合に比べて切替回路部のノイズへの寄与を小さく抑えることができる。
請求項の発明は、請求項または請求項の発明において、前記積分回路の前記抵抗に代えて、直列接続された一対のスイッチ要素と両スイッチ要素の接続点に一端が接続されたコンデンサとを有し、両スイッチ要素を周期的に交互にオンオフさせることによりコンデンサの充放電を繰り返すスイッチトキャパシタを用いたことを特徴とする。
この構成によれば、積分回路の抵抗に代えてスイッチトキャパシタを用いたことにより、積分回路の時定数を精度よく設定することができるので、出力電圧への影響を抑制する直流成分の上限の周波数を精度よく設定することができる。
請求項の発明は、請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の電流電圧変換回路と、検知空間に向けて間欠的に光を出力する発光装置と、発光装置からの直接光が入射しない位置に配置され、発光装置から出力され検知空間内に流入した煙により拡散反射した光を受光して電流に変換する光電変換素子とを備え、光電変換素子が、前記電流を前記変換部の入力端子に出力することを特徴とする。
この構成によれば、光電変換素子に対して外乱光が入射することにより直流成分を含んだ入力電流が変換部の入力端子に入力された場合でも、変換部の出力端子に生じる出力電圧への前記直流成分の影響を抑制することができる。しかも、切替回路部がない場合に比べて、出力電圧への影響を抑制可能な直流成分の大きさの上限が広くなるから、光電変換素子への外乱光の入射を防止する手段を簡素化あるいは省略することが可能になる。
本発明は、分流回路部が、分流用抵抗の両端間の電位差が閾値を超えると分流用抵抗の両端間の抵抗値を小さくして入力電流から引き抜く電流量を増加させる切替回路部を有するので、入力電流に含まれる直流成分が大きい場合でも、切替回路部が作動すれば、分流用抵抗の両端間の電位差を飽和させることなく前記直流成分を引き抜くことができる。すなわち、切替回路部がない場合に比べて、出力電圧への影響を抑制可能な直流成分の大きさの上限が広くなるという利点がある。また、分流用抵抗の抵抗値をある程度大きく設定することで、少なくとも切替回路部が作動するまでは分流用抵抗に電流を流したときに生じる熱雑音を小さく抑え入力端子と出力端子との間のSN比の低下を抑制できる。
以下の各実施形態では、背景技術の欄で説明した図15の構成の煙感知器2に用いられる電流電圧変換回路1を例示する。この煙感知器2は、発光装置が周期的にパルス状の光を出力し、光電変換素子が検知空間内に流入した煙により拡散反射した発光装置からの光を受光して電流に変換する。ここで例示する煙感知器2は電池を電源としており、平均消費電力を抑えて電池の長寿命化を図るために間欠駆動する。
(実施形態1)
本実施形態の電流電圧変換回路1は、図1に示すように、入力端子Tinから入力される入力電流Iinを当該入力電流Iinの変動に応じて電圧値が変動する出力電圧Voutに変換して出力端子Toutから出力する変換部3と、変換部3の出力する出力電圧Voutを受けて当該出力電圧Voutの平均値成分に相当する平均電圧Vdcを出力する平均化回路部4と、平均化回路部4の出力と変換部3の入力端子Tinとの間に挿入された分流用抵抗R1を有し、前記平均電圧Vdcの大きさに応じた電流を入力電流Iinから分流用抵抗R1に引き抜くことで出力電圧Voutから平均値成分を減算する分流回路部5とを備えている。
変換部3は、図18に示した従来構成と同様に、演算増幅器OP1の反転入力端子と出力端子との間に変換抵抗R2が接続され、演算増幅器OP1の非反転入力端子に基準電圧Vsが印加された構成を有する。変換部3の入力端子Tinには、光電変換素子としてのフォトダイオードPD(図15参照)が接続されており、フォトダイオードPDから入力電流Iinが入力される。ここに、本実施形態の変換部3は、変換抵抗R2に並列接続されたコンデンサC1を有しローパスフィルタとしても機能しており、所定のカットオフ周波数f0以下の入力電流Iinのみを通すように変換抵抗R2とコンデンサC1との回路定数が設定される。このカットオフ周波数f0は、変換抵抗R2の抵抗値r2とコンデンサC1の定数c1とを用いてf0=1/(2π×r2×c1)で表され、少なくともフォトダイオードPDが発光装置としてのLED6(図15参照)からの光を受光したときに生じるパルス状の入力電流Iinを通すように設定される。
平均化回路部4は、変換部3の出力電圧Voutを反転増幅する反転増幅回路7と、反転増幅回路7で反転増幅された出力電圧Voutを積分する積分回路8とを有する。積分回路8は、反転増幅回路7の出力に抵抗R3を介して演算増幅器OP2の反転入力端子を接続し、この演算増幅器OP2の反転入力端子と出力端子との間にコンデンサC2を接続して構成され、抵抗R3とコンデンサC2とで決まる時定数を有する。この積分回路8は、少なくともフォトダイオードPDがLED6からの光を受光したときに生じるパルス状の入力電流Iinを遮るカットオフ周波数f1を有するように時定数が設定される。反転増幅回路7は、変換部3の出力端子Toutに抵抗R4を介して演算増幅器OP3の反転入力端子を接続し、この演算増幅器OP3の反転入力端子と出力端子との間に抵抗R5を接続して構成され、積分回路8の出力を変換部3の出力電圧Voutに対して非反転とするためのものである。なお、両演算増幅器OP2,OP3の非反転入力端子には基準電圧が印加される。
平均化回路部4は上述の構成により、変換部3の出力電圧Voutを積分することで、変換部3の出力電圧Voutの平均値成分に相当する平均電圧Vdcを出力する。そのため、フォトダイオードPDがLED6からの光を受光したときに生じるパルス成分と直流成分とが変換部3の入力電流Iinに含まれている場合に、平均化回路部4から出力される電圧は直流成分に相当する電圧となる。ここで、変換部3の入力端子Tinには基準電圧Vsが印加されているので、分流用抵抗R1の両端間には、基準電圧Vsから平均電圧Vdcを減算した電位差が生じることになる。すなわち、平均電圧Vdcの大きさに応じた電流を分流用抵抗R1に流すことにより入力電流Iinから引き抜くことができるので、入力電流Iinに直流成分が含まれている場合には、この直流成分が入力電流Iinから減算されることによって出力電圧Voutへの直流成分の相当分が現れることはない。
なお、分流用抵抗R1として抵抗値の小さいものを用いれば、分流用抵抗R1に電流を流したときに生じる熱雑音が大きくなり入力端子Tinと出力端子Toutとの間のSN比が低下するという問題があるので、分流用抵抗R1の抵抗値はある程度大きく設定される。また、分流用抵抗R1に代えて、コンデンサやインダクタを含むインピーダンス回路を用いることも考えられるが、チップサイズを小さくし且つ低コスト化を図るためには、このようなインピーダンス回路を用いることは望ましくない。
ところで、本実施形態の電流電圧変換回路1においては、分流回路部5は、分流用抵抗R1に並列に接続され分流用抵抗R1の両端間の抵抗値を切り替える切替回路部9を有している。この切替回路部9は、分流用抵抗R1の両端間の電位差が所定の閾値を超えると、分流用抵抗R1の両端間の抵抗値を小さくするものであって、ここではPチャネルのMOSFET10(以下、「PMOSFET」という)で構成されている。このPMOSFET10は、ソースを変換部3の入力端子Tinに接続し、ゲートおよびドレインを平均化回路部4の出力に接続することで、分流用抵抗R1の両端間にダイオード接続されている。
この構成によれば、分流用抵抗R1の両端間の電位差が所定の閾値を超えると、切替回路部9がオンすることによって分流用抵抗R1にPMOSFET10のオン抵抗が並列接続されることとなり、分流用抵抗R1の両端間の抵抗値は分流用抵抗R1のみの抵抗値に比べて小さくなる。そのため、切替回路部9がオフしているときに比べて、分流用抵抗R1の両端間の電位差が同じでも分流回路部5に流れる電流が大きくなり、入力電流Iinから分流回路部5に引き抜かれる電流量が増加する。
さらに詳しく説明すると、分流用抵抗R1の両端間の電位差は入力電流Iinに含まれる直流成分の大きさに応じて変化するが、切替回路部9のない構成では、変換部3の出力電圧Toutが飽和するほど大きな直流成分が入力電流Iinに含まれている場合に、平均化回路部4の出力が飽和し、分流用抵抗のR1両端間の電位差が飽和する。この場合に、入力電流Iinに含まれる直流成分の全てを分流用抵抗R1に引き抜くことはできないので、変換部3の出力電圧Voutに直流成分が残る可能性がある。本実施形態の切替回路部9がオンするための前記閾値は、このような飽和状態にある分流用抵抗R1の両端間の電位差よりも小さく設定されており、これにより切替回路部9は分流用抵抗R1の両端間の電位差が飽和する前にオンする。つまり、入力電流Iinに含まれる直流成分がある大きさ以下であれば分流用抵抗R1を通して直流成分を引き抜き、ある大きさを超えると切替回路9が作動することとなる。
したがって、本実施形態の構成では、入力電流Iinに含まれる直流成分が大きい場合でも、分流用抵抗R1の両端間の電位差が飽和する前に切替回路部9が作動することにより、分流用抵抗R1の両端間の電位差を飽和させることなく前記直流成分を引き抜くことができる。要するに、切替回路部9のない場合に比べると、出力電圧Voutへの影響を抑制可能な直流成分の大きさの上限が広くなるという利点がある。
なお、分流用抵抗R1の両端間の電位差を決定する平均化回路部4の出力は、変換部3の出力電圧の平均値成分に相当するので、切替回路部9がオンして変換部3の出力電圧Voutが変動(増加)しても急激に変動することはない。言い換えると、分流用抵抗R1の両端間の電位差は、切替回路部9がオンしても平均化回路部4の時定数により急激に変動することはない。また、切替回路部9の作動に際して、PMOSFET10がオンするときにPMOSFET10に電流ノイズが生じるので電流電圧変換回路1全体としてSN比は低下するものの、従来構成のように出力電圧Voutが飽和する場合に比べると出力電圧Voutへの影響は小さく、フォトダイオードPDからの入力電流Iinの変動に応じた出力電圧Voutを取り出すことができる。しかも、切替回路部9の作動時には入力電流Iinが比較的大きいので、SN比が低下しても入力電流Iinの変動は出力電圧Voutに反映されやすい。
ところで、図1においては、平均化回路部4の積分回路8を構成する抵抗R3に並列接続された第1のスイッチSW1と、変換部3の変換抵抗R2に並列接続された第2のスイッチSW2とが設けられている。これら第1および第2の両スイッチSW1,SW2は、変換部3の電源投入時から所定時間に亘りオンするものであって、以下に説明する機能を有する。
まず、図2に示すように第1および第2のいずれのスイッチSW1,SW2もない構成について説明する。なお、図2の例では、平均化回路部4は図1の構成に代えて、抵抗R6とコンデンサC3との直列回路からなる積分回路8を変換部3の出力端子Toutと接地点との間に接続し、抵抗R6とコンデンサC3との接続点を演算増幅器OP4からなるボルテージフォロア回路11を介して分流用抵抗R1に接続した構成を採用し、また、切替回路部9も省略している。
ここにおいて、煙感知器2を間欠駆動する場合には、図3(a)に示す電流電圧変換回路1への電源供給も間欠的に行われることとなる。そのため、LED6は図3(b)のように電流電圧変換回路1への電源供給が行われている間にパルス状の光を出力する。ここで、電流電圧変換回路1の出力電圧Voutは図3(c)に実線で示すように電流電圧変換回路1への電源供給の開始後瞬時に動作点まで立ち上がることが理想であるが、図2に示す電流電圧変換回路1では平均化回路部4を設けたことにより、図3(c)に破線で示すように立ち上がりが遅くなる。特に、出力電圧Voutへの影響を抑制する直流成分の上限の周波数を低く設定するためには、平均化回路部4の時定数が長くなり、平均化回路部4のコンデンサC3の充電に要する時間が長くなるので、電流電圧変換回路1の出力電圧Voutの立ち上がりは遅くなる。
このように出力電圧Voutの立ち上がりが遅れると、出力電圧Voutが動作点に落ち着かない状態でフォトダイオードPDがLED6からの光を受光し、パルス状の入力電流Iinを生じても図3(c)の破線のように出力電圧Voutが飽和して正常な出力電圧Voutが得られない可能性がある。
そこで、図4に示すように平均化回路部4の抵抗R6と並列に第1のスイッチSW1を設け、このスイッチSW1を電源投入時から所定時間に亘りオンすることにより、コンデンサC3を急速充電して出力電圧Voutを即座に動作点に移行させることが考えられる。つまり第1のスイッチSW1は所謂スタートアップ回路として機能する。しかし、第1のスイッチSW1のみを設けると、第1のスイッチSW1がオンしたときに抵抗R6の両端間の抵抗値が低下し、平均化回路部4のカットオフ周波数f1が高周波側にシフトするので、図5に示す電流電圧変換回路1全体の利得の周波数特性においては、第1のスイッチSW1がオンしたときに破線で示すように低周波側の利得がつぶれ、変換部3のカットオフ周波数f0と平均化回路部のカットオフ周波数f1との間に利得のピークが生じ、系が発振しやすい状態となる。つまり、出力電圧Voutが発振しやすい状態にあるので、図6(c)に破線で示すように出力電圧Voutが低いときに第1のスイッチSW1がオフされてしまうと、結果的に出力電圧Voutの立ち上がりが遅れるという問題がある。
変換抵抗R2と並列に接続される第2のスイッチSW2はこの問題を解消するために設けられる。すなわち、図7に示すように第2のスイッチSW2を設け、このスイッチSW2を電源投入時から上記所定時間に亘りオンすると、第1のスイッチSW1がオンしている間には変換部3の利得がつぶされ、上述した利得のピークをなくすことができる。これにより、第1のスイッチSW1がオンすることによる系の発振を抑制することができる。ここで、第1および第2のスイッチSW1,SW2をオンする上記所定時間は、電源投入からコンデンサC3の充電が完了して電流電圧変換回路1の出力電圧Voutが動作点に落ち着くまでに要する程度の時間に設定される。
ただし、図7に示す例では、図1に示す本実施形態とは異なり分流回路部5に切替回路部9がないから、以下の問題が残る。すなわち、図7に示す例では、第2のスイッチSW2がオンの期間には変換部3はボルテージフォロア回路として動作するので、出力電圧Voutは基準電圧Vsとなる。一方、第2のスイッチSW2がオフすると、入力電流Iinに含まれる直流成分の大きさによっては図8に示すように出力電圧Voutが低下する。直流成分が特に大きければ図8に破線で示すように出力電圧Voutが飽和する可能性がある。
これに対して、図1に示す本実施形態では、分流回路部5に切替回路部9を備えることにより、上述したように、入力電流Iinに含まれる直流成分が大きい場合でも、分流用抵抗R1の両端間の電位差が飽和する前に切替回路部9が作動し、分流用抵抗R1の両端間の電位差を飽和させることなく前記直流成分を引き抜くことができるから、第2のスイッチSW2がオフしても、入力電流Iinに含まれる直流成分によって出力電圧Voutが飽和することを回避できる。
さらにまた、本実施形態では、平均化回路部4の積分回路8として図7に示すようなパッシブ回路ではなく演算増幅器OP2を有したアクティブ回路を採用しているので、直流成分に対して高利得を持つことができ、演算増幅器OP2のオープンゲインまで帰還をかけることができるので、直流成分による出力電圧Voutの低下を抑制し、出力電圧Voutの飽和を確実に回避することができる。
ところで、フォトダイオードPDがLED6からの光を受けて出力する電流が数kHz程度である場合に、平均化回路部4においては前記数kHzより低い低周波成分を通すようにカットオフ周波数f1が設定される。一方、本実施形態では、極力部品点数を減らす目的で、上述した電流電圧変換回路1や、図15(b)に示す増幅回路12、フィルタ回路13、発報判定回路14、発報回路15、電源回路16、連動回路17等の主要な部品をASIC(Application Specific Integrated Circuit)18化している。具体的には、平均化回路部4の抵抗R3やコンデンサC2についてもASIC18内臓としている。コンデンサC2は、ASIC18内では回路規模(例えば、チップ面積が5mm角)の面から数十pF(拡散−ポリシリコン容量)が容量の限界となるので、必然的に抵抗R3は数十GΩの高抵抗となる。
ASIC18内でこのような高抵抗を実現すると、温度特性等による抵抗値のばらつきが非常に大きくなるので、当該抵抗値のばらつきにより、図9に破線で示すように電流電圧変換回路1全体の利得の周波数特性が変動する。ここで、上述した数kHzの周波数帯域の利得を減少させることがないように、必要とされる周波数よりも低周波側にカットオフ周波数f1が設定される。そのため、たとえば蛍光灯や白熱灯などが出す商用電源(50あるいは60Hz)の高調波ノイズ成分(100Hzあるいは120Hz)を分流回路部5に流すことができず、電流電圧変換回路1はこのような高調波ノイズ成分に対しても利得を持ってしまう可能性がある。
この問題の対策として、図1における平均化回路部4の抵抗R3に代えて、図10に示すように第1のスイッチSW1の両端間に直列接続された一対のスイッチ要素Q1,Q2、および両スイッチ要素Q1,Q2の接続点と接地点との間に接続されたコンデンサC4とを有し、両スイッチ要素Q1,Q2を逆位相のクロックパルスで周期的に交互にオンオフさせるスイッチトキャパシタを採用することが望ましい。すなわち、スイッチトキャパシタはコンデンサC4への充放電を高速で繰り返し、スイッチ要素Q1,Q2の直列回路を流れる電荷量を調整することで、r3=1/(f2×c4)の抵抗値r3を持つ抵抗R3と等価に機能する。なお、f2は両スイッチ要素Q1,Q2をオンオフするクロック周波数、c4はコンデンサC4の容量を表している。
この構成によれば、積分回路8の時定数を精度よく設定することができるので、平均化回路部4のカットオフ周波数f1を図9のように高周波寄りに設定することができる。その結果、上述した商用電源の高調波ノイズ成分(100Hzあるいは120Hz)のように余分な周波数成分に対する利得を落とすことができるという利点がある。
本実施形態の電流電圧変換回路1を用いた煙感知器2は、フォトダイオードPDに対して強い外乱光が入射することにより大きな直流成分を含んだ入力電流Iinが変換部3の入力端子Tinに入力された場合でも、変換部3の出力端子Toutに生じる出力電圧Voutへの前記直流成分の影響を抑制することができる。したがって、ラビリンス19を省略し、図11に示すように煙感知器2の薄型化等を図ることが可能となる。図11の煙感知器2は、ハウジング20の前方(ハウジング20を天井に取り付けた場合の下方)を検知空間として、フォトダイオードPDがこの検知空間に流入する煙で拡散反射したLED6からの光を受光することで煙を感知する。
なお、図1に示した電流電圧変換回路1の回路定数の一例として、変換部3の変換抵抗R2を5MΩ、コンデンサC1を5pFとし、積分回路8の抵抗R3を10GΩ、コンデンサC2を50pFとし、反転増幅回路7の抵抗R4,R5をいずれも100kΩとすることが考えられる。さらに、基準電圧Vsを1Vとし、分流用抵抗R1に電流を引き抜くだけで出力電圧Voutを飽和させることなく動作可能な出力電圧Voutの範囲を0.5Vまでと規定する。この条件で、入力電流Iinに含まれる直流成分が1μA以下のときに分流用抵抗R1で対応できるようにするためには、分流用抵抗R1は500kΩに設定すればよい。すなわち、分流用抵抗R1を500kΩに設定しておけば、入力電流Iinに含まれる直流成分が1μAまでは分流用抵抗R1に電流を引き抜くことで直流成分を入力電流Iinから除去し、それ以上の直流成分が入力電流Iinに含まれる場合には切り替え回路部9が作動して入力電流Iinから引き抜く電流量を増加させることで直流成分を入力電流Iinから除去することができる。
(実施形態2)
本実施形態の電流電圧変換回路1は、図12に示すように変換部3のコンデンサC1と第1および第2のスイッチSW1,SW2とが省略されている点、および平均化回路部4の構成が、図1に示した実施形態1の電流電圧変換回路1と相違する。その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
本実施形態の平均化回路部4は、変換部3の出力電圧Voutを積分する積分回路8と、積分回路8の出力を非反転増幅する非反転増幅回路21とを有する。積分回路8は、一端が基準電圧Vsに付勢され他端が前記非反転増幅回路21の入力に接続されたコンデンサC3と、コンデンサC3の前記他端と変換部3の出力端子Toutとの間に接続された抵抗R6とを有し、抵抗R6とコンデンサC3とで決まる時定数を有する。この積分回路8は、少なくともフォトダイオードPDがLED6からの光を受光したときに生じるパルス状の入力電流Iinを遮るカットオフ周波数f1を有するように時定数が設定される。非反転増幅回路21は、コンデンサC3の前記他端に演算増幅器OP5の非反転入力端子を接続し、この演算増幅器OP5の反転入力端子に抵抗R7を介して基準電圧Vsを加えるとともに、反転入力端子と出力端子との間に抵抗R8を接続して構成される。
平均化回路部4は上述の構成により、変換部3の出力電圧Voutを積分することで、変換部3の出力電圧の平均値成分に相当する平均電圧Vdcを出力する。そのため、フォトダイオードPDがLED6からの光を受光したときに生じるパルス成分と直流成分とが入力電流Iinに含まれている場合に、平均化回路部4から出力される平均電圧Vdcは直流成分に相当する電圧となる。
また、分流回路部5の切替回路部9として、上述した図12のPMOSFET10からなる構成に代えて、図13(a)、(b)に示す各構成を採用することも考えられる。図13(a)における切替回路部9は、変換部3の入力端子Tinと接地点との間に接続された抵抗R9およびスイッチング素子SW3の直列回路と、分流用抵抗R1の両端間の電位差が所定の閾値を超えるとスイッチング素子SW3をオンするコンパレータCP1とを有する。これにより、分流用抵抗R1の両端間の電位差が前記閾値を超えると、スイッチング素子SW3がオンすることによって分流用抵抗R1の両端間の抵抗値が小さくなり、入力電流Iinから分流回路部5に引き抜かれる電流量が増加する。
図13(b)における切替回路部9は、図13(a)の切替回路部9における抵抗R9およびスイッチング素子SW3の直列回路に代えて入力端子Tinから電流を引き抜く定電流回路22を設けたものであって、分流用抵抗R1の両端間の電位差が前記閾値を超えるとコンパレータCP1が定電流回路22に引き抜く電流量を増加させる。
ただし、部品点数が増加すると、各部品が出すノイズが大きくなり電流電圧変換回路1全体としてのSN比を低下させる原因になるので、切替回路部9が1つのPMOSFET10からなる構成を採用することにより切替回路部9を設けることによる部品点数の増加を極力少なく抑えることが望ましい。
なお、本発明は煙感知器2に用いられる電流電圧変換回路1に限らず、種々の電流電圧変換回路1に適用することができる。
本発明の実施形態1の電流電圧変換回路を示す概略回路図である。 同上の他の例を示す概略回路図である。 図2の電流電圧変換回路の動作を示すタイムチャートである。 同上のさらに他の例を示す概略回路図である。 図4の電流電圧変換回路の利得を示す周波数特性図である。 図4の電流電圧変換回路の動作を示すタイムチャートである。 同上のさらに他の例を示す概略回路図である。 図7の電流電圧変換回路の出力電圧を示す説明図である。 同上の電流電圧変換回路の利得を示す周波数特性図である。 同上に用いるスイッチトキャパシタを示す概略回路図である。 同上の電流電圧変換回路を備えた煙感知器を示す斜視図である。 本発明の実施形態1の電流電圧変換回路を示す概略回路図である。 (a)は同上の他の例を示す概略回路図、(b)はさらに他の例を示す概略回路図である。 従来の電流電圧変換回路を示す概略回路図である。 同上の電流電圧変換回路を用いた煙感知器を示し、(a)は概略構成図、(b)は回路ブロックのブロック図である。 同上の電流電圧変換回路の動作を示すタイムチャートである。 同上の電流電圧変換回路の出力電圧を示す説明図である。 他の従来構成を示す概略回路図である。
符号の説明
1 電流電圧変換回路
2 煙感知器
3 変換部
4 平均化回路部
5 分流回路部
6 LED(発光装置)
8 積分回路
9 切替回路部
10 PMOSFET
C2〜C4 コンデンサ
Iin 入力電流
PD フォトダイオード(光電変換素子)
Q1,Q2 スイッチ要素
R1 分流用抵抗
R3,R6 抵抗
SW1 第1のスイッチ
SW2 第2のスイッチ
Tin 入力端子
Tout 出力端子
Vdc 平均電圧
Vout 出力電圧

Claims (4)

  1. 入力端子から入力される入力電流を当該入力電流の変動に応じて電圧値が変動する出力電圧に変換して出力端子から出力する変換部と、変換部の出力する出力電圧を受けて当該出力電圧の平均値成分に相当する平均電圧を出力する平均化回路部と、平均化回路部の出力と変換部の入力端子との間に挿入された分流用抵抗を有し、前記平均電圧の大きさに応じた電流を入力電流から分流用抵抗に引き抜くことで出力電圧から前記平均値成分を減算する分流回路部とを備え、分流回路部は、分流用抵抗の両端間の電位差が閾値を超えると分流用抵抗の両端間の抵抗値を小さくして入力電流から引き抜く電流量を増加させる切替回路部を有し、
    前記平均化回路部は、抵抗とコンデンサとで決まる時定数を有し前記変換部の出力端子からの出力電圧を積分する積分回路からなり、
    前記積分回路の前記抵抗と並列に接続された第1のスイッチと、前記変換部の入力端子と出力端子との間に接続された第2のスイッチとが設けられ、第1および第2の両スイッチは、前記変換部の電源投入時から所定時間に亘りオンすることを特徴とする電流電圧変換回路。
  2. 前記切替回路部はソースを前記変換部の入力端子に接続し、ゲートとドレインとを前記平均化回路部の出力に接続したPMOSFETからなることを特徴とする請求項1記載の電流電圧変換回路。
  3. 前記積分回路の前記抵抗に代えて、直列接続された一対のスイッチ要素と両スイッチ要素の接続点に一端が接続されたコンデンサとを有し、両スイッチ要素を周期的に交互にオンオフさせることによりコンデンサの充放電を繰り返すスイッチトキャパシタを用いたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電流電圧変換回路。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電流電圧変換回路と、検知空間に向けて間欠的に光を出力する発光装置と、発光装置からの直接光が入射しない位置に配置され、発光装置から出力され検知空間内に流入した煙により拡散反射した光を受光して電流に変換する光電変換素子とを備え、光電変換素子は、前記電流を前記変換部の入力端子に出力することを特徴とする煙感知器。
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