JP4820499B2 - ストロボオート撮影機能を備えたカメラ - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、露出時にストロボを発光させるか否かを自動判断するストロボオート撮影機能を備えたカメラに関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】
カメラでは、露出時にストロボ光が必要であるか否かを被写体輝度に基づいて自動判断し、必要と判断した場合にストロボを発光させるストロボオート撮影モードを備えたものが知られている。このタイプでは、ストロボを発光させるか否かの判断及び表示を露出前に行なう必要があるから、シャッタボタンが半押しされた時点で測光して被写体輝度を求め、この被写体輝度に基づいて露出値を決定し、さらにストロボを発光させるか否かを判断している。このため、シャッタボタンが半押しされてから全押しされるまでの間に被写体輝度が大きく変化してしまうと、変化量分だけ露出がずれてしまい、適正露出を得ることができなかった。
【0003】
なお従来では、所望の被写体にピントが合いづらい場合の対応策として、撮影距離が等しい別の物体/人物にピントを合わせ、フォーカスロックしてから所望の被写体にフレーミングし直すことが勧められているが、この場合にはピントを合わせた物体/人物の輝度と撮影したい被写体の輝度が必ずしも一致するとは限らないため、また、フォーカスロック状態が長い間維持された場合にはその間に被写体輝度が大きく変化してしまう可能性があるため、適正露出を得ることができなかった。
【0004】
【発明の目的】
本発明は、適正露出を得ることができるストロボオート撮影機能を備えたカメラを提供することを目的とする。
【0009】
【発明の概要】
本発明は、シャッタボタンと、ストロボオート撮影を含む複数の撮影モードから択一的に撮影モードを設定するモード設定手段と、前記ストロボオート撮影の場合は、前記シャッタボタンが半押しされた時の被写体輝度に基づき、露出時にストロボを発光させるか否かを判断するストロボ判断手段と、前記シャッタボタンが半押しされた時の被写体輝度に基づき、適正露出値を設定する露出設定手段とを備え、前記露出設定手段は、前記シャッタボタンが半押しされてから全押しされるまでに所定時間以上経過したときは、前記シャッタボタンが全押しされた時の被写体輝度に基づき、前記設定した適正露出値を補正することに特徴を有している。
【0010】
この構成によれば、シャッタボタンが半押しされている間に被写体輝度が大きく変化してしまった場合であっても、適正露出を得ることができる。
【0011】
前記ストロボ判断手段は、シャッタボタンが全押しされた時の被写体輝度に基づいてストロボを発光させるか否かを再判断することが好ましい。また、再判断する場合に、ストロボを発光させると判断する基準輝度値を、シャッタボタンが半押しされたときの基準輝度値よりも低く設定すれば、アンダー量が大きすぎて撮影失敗の可能性が高い場合にだけストロボ必要と判定できるので好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明を説明する。図1は本発明を適用したレンズシャッタカメラの制御系を示すブロック図である。カメラ1は、カメラ動作を総括的に制御するCPU10を備えている。CPU10は、制御用プログラム等を格納したROM、制御用データなどを一時的に記憶するRAMを内蔵している。
【0015】
CPU10には、スイッチ類として、主電源のオン/オフ状態を切り替える電源スイッチSWM、カメラ裏蓋(不図示)の開閉状態を検出する裏蓋スイッチSWU、撮影モードを切り替えるモードスイッチSWMo、測光スイッチSWS、レリーズスイッチSWRがそれぞれ接続されている。測光スイッチSWS及びレリーズスイッチSWRは、シャッタボタン(不図示)に連動する2段スイッチであって、半押しされたときに測光スイッチSWSがオンし、全押しされたときにレリーズスイッチSWRがオンする。
【0016】
またCPU10には、駆動電源となる電池11、ストロボ発光の開始/停止及びストロボ発光用コンデンサ(不図示)の充電を行なうストロボ回路13、フィルムモータ14を介してフィルムを巻き上げ/巻き戻すフィルム給送回路15、フォーカスモータ16を介して焦点調節レンズ群(不図示)を移動させるフォーカス駆動回路17、シャッタモータ18を介してシャッタ機構を駆動するシャッタ駆動回路19、ストロボの充電状態を報知するための赤ランプ21、撮影モード情報などの撮影に関する情報を表示するLCDパネル23、被写体までの距離を検出する測距回路25、被写体光を受光して該受光量に応じた測光信号を出力する測光回路27、フィルム給送量に応じたフィルム給送信号を入力するフィルム給送信号入力回路29、フィルムのDXコードからフィルム感度情報などを読み取って入力するDXコード入力回路31がそれぞれ接続されている。
【0017】
上記構成に基づき、カメラ動作について、図2を参照して説明する。図2は、カメラ1に電池11が装填されている状態で実行されるメイン処理に関するフローチャートである。この処理に入ると先ず、初期化処理を実行する(S1)。この初期化処理では、フィルムカウンタの設定や内蔵RAMや各ポートの初期化が行われた後、電源オフ状態がセットされる。電源オフ状態では、電源スイッチSWM以外のスイッチ操作がなされても無効となる。
【0018】
初期化処理を実行したら、電源オン状態がセットされているか否かをチェックする(S3)。電源オン状態がセットされていないときは(S3;N)、電源スイッチSWMのオン割り込みを許可して電源スイッチSWMがオンされるまで他のスイッチを受け付けない低消費電力モードに移行する(S5)。そして電源スイッチSWMがオンしたら、電源オン状態をセットし、さらにストロボ充電要求をセットし、S3へ戻る(S7、S9)。一方、電源オン状態がセットされているときは(S3;Y)、全てのスイッチ操作が有効となり、操作されたスイッチに応じた処理を実行する(S11〜S37)。なお、電源オン状態であるかまたは電源オフ状態であるかは、LCDパネル23の表示によって、使用者に報知される。
【0019】
上述の電源オン状態において電源スイッチSWMがオフしたときは、電源オフ状態をセットし、S3へ戻る(S11;Y、S13)。裏蓋スイッチSWUが変化したときは、裏蓋開閉処理を実行し、S3へ戻る(S15;Y、S17)。裏蓋開閉処理では、裏蓋が閉じられた場合には装填されたフィルムの1コマ目をセットするフィルムローディング動作を行ない、裏蓋が開けられた場合にはフィルム枚数カウンタをクリアする等の初期化を行なう。
【0020】
モードスイッチSWMoがオフからオンに変化したときは(S19;Y)、モード設定処理を実行し、S3へ戻る(S21)。モード設定処理では、モードスイッチSWMoがオフからオンに切り替わる毎に、ストロボオート撮影→ストロボオン撮影→ストロボオフ撮影→ストロボオート撮影…の順番で撮影モードを切り替える。ここで、ストロボオート撮影は、被写体輝度に基づいてCPU10がストロボによる補助光を必要と判断したときにストロボを発光させて露出するモードである。ストロボオン撮影は、被写体輝度に拘わらず、常にストロボを発光させて露出するモードである。ストロボオフ撮影は、被写体輝度に拘わらず、ストロボを発光させないで露出するモードである。
【0021】
測光スイッチSWSがオフからオンに変化したときは(S23;Y)、撮影処理を実行し(S25)、フィルム巻上げが必要か否かをチェックする(S27)。本実施形態では、カメラ1にフィルムが装填された状態で撮影が正常に終了した場合はフィルム巻上げが必要となっている。フィルム巻上げが必要でない場合、すなわちカメラ1にフィルムが装填されていない状態で露出された場合や露出せずに撮影処理を抜けた場合は、S3へ戻る(S27;N)。フィルム巻上げが必要であれば(S27;Y)、フィルム巻上げ処理を実行し(S29)、フィルムを一コマ分巻き上げたらS3へ戻る(S31;N)。フィルムを一コマ分巻き上げられなかった場合、すなわちフィルムが終端に達している場合は(S31;Y)、フィルム巻戻し処理を実行してフィルムをパトローネ内に巻戻し、S3へ戻る(S33)。
【0022】
上述の電源スイッチSWM、裏蓋スイッチSWU、モードスイッチSWMo、測光スイッチSWSのいずれも操作されていない場合は、ストロボ充電要求がセットされているか否かをチェックする(S23;N、S35)。ストロボ充電要求は、電源スイッチSWMがオフからオンに切り替わった場合、またはS23の撮影処理にてストロボ発光が行なわれた場合にセットされる。ストロボ充電要求がセットされていなければ、S3へ戻る(S35;N)。ストロボ充電要求がセットされていれば、ストロボ充電処理を実行し、S3へ戻る(S35;Y、S37)。ストロボ充電処理は、ストロボ回路13内に設けたストロボ発光用コンデンサを充電する処理であるが、この充電中にいずれかのスイッチ操作がなされた場合には、充電が一旦中断され、操作されたスイッチに応じた処理が行なわれる。上述のストロボ充電要求はストロボ発光用コンデンサが所定レベルまで充電されないとクリアされないので、操作されたスイッチに応じた処理が終了するとストロボ充電処理が再開される。
【0023】
以下では、図3〜図7を参照し、S25で実行される撮影処理の第1〜第5実施例について説明する。ここでは、いずれもレンズシャッタカメラに本発明を適用した実施形態について説明する。
【0024】
図3は、撮影処理の第1実施例に関するフローチャートを示している。この第1実施例は、測光及び露出設定タイミングを撮影モードに応じて異ならせ、ストロボ発光の有無を露出前に判断する必要がない場合には露出直前に測光及び露出設定を行ない、より適正な露出値を求める構成である。
【0025】
測光スイッチSWSがオンして撮影処理に入ると先ず、測距回路25を介して被写体までの距離を求め(S41)、現在設定されている撮影モードがストロボオート撮影であるか否かをチェックする(S43)。ストロボオート撮影であれば、測光回路27から入力した測光信号に基づいて被写体輝度を求め、AE演算処理を実行する(S43;Y、S45、S47)。AE演算処理では、求めた被写体輝度及びフィルム感度情報等に基づいて適正露出値を設定し、さらにS45で求めた被写体輝度に基づき、露出時にストロボを発光させるか否かを判定する。本実施形態においてCPU10は、シャッタ速度が手ぶれ限界速度以下となる所定の輝度値よりも被写体輝度が低い場合に、ストロボを発光させると判定し、シャッタ速度を手ぶれ限界速度に固定する。一方、現在設定されている撮影モードがストロボオート撮影以外であれば、S45およびS47をスキップする(S43;N)。
【0026】
続いて、ストロボ発光が必要か否かをチェックする(S49)。ストロボ発光が必要な場合、すなわち、ストロボオン撮影の場合またはストロボオート撮影でストロボ発光させる場合は、撮影充電処理を実行し、ストロボ充電が完了しているか否かをチェックする(S49;Y、S51、S53)。撮影充電処理は、ストロボ回路13内に備えたストロボ発光用コンデンサ(不図示)を充電する処理であって、ストロボ充電中は赤ランプ21を点滅させ、測光スイッチSWSがオフしたか否かのチェックを行なう。ストロボ充電が完了する前に測光スイッチSWSがオフした場合は、ストロボ充電を停止して赤ランプ21を消灯し、メイン処理へ戻る(S53;N)。ストロボ充電が完了している場合は、赤ランプ21を点灯してストロボ充電が完了した旨及び露出時にストロボを発光させる旨を使用者に報知し、S57へ進む(S53;Y、S55)。
ストロボ発光が必要でない場合、すなわち、ストロボオフ撮影の場合またはストロボオート撮影でストロボ発光させない場合は、S51〜S55をスキップし、S57へ進む(S49;N)。
【0027】
S57では測光スイッチSWSがオフしているか否かをチェックする。測光スイッチSWSがオフしていれば、赤ランプ21を消灯してメイン処理へ戻る(S57;Y、S59)。測光スイッチSWSがオフしていなければ、レリーズスイッチSWRがオンしているか否かをチェックし(S57;N、S61)、レリーズスイッチSWRがオンしていなければ、測光スイッチSWSがオフするかまたはレリーズスイッチSWRがオンするまで待機する(S61;N)。
【0028】
レリーズスイッチSWRがオンしたら、ストロボオート撮影であるか否かをチェックする(S61;Y、S63)。ストロボオート撮影でなければ、測光処理を実行して被写体輝度を求め、求めた被写体輝度及びDXコード入力回路31から入力したフィルム感度情報に基づいて適正露出値を設定する(S63;N、S65、S67)。ストロボオート撮影であれば、S65及びS67をスキップする(S63;Y)。
【0029】
そして赤ランプ21を消灯し(S69)、ストロボを発光させる場合のみFM(フラッシュマチック)演算処理を実行してストロボ発光の適正絞り値を設定し(S71;Y、S73)、S41で求めた距離情報に基づいて焦点調節レンズ群を移動させる(S75)。焦点調節レンズ群を移動させたら露出制御を行ない(S77)、露出終了後は焦点調節レンズ群を元の位置まで戻してメイン処理へ戻る(S79)。
【0030】
上記の第1実施例によれば、ストロボを発光させるか否かを判断する必要がないストロボオン撮影またはストロボオフ撮影では、レリーズスイッチSWRがオンした時に測光を行なって露出値を設定するから、測光から露出開始までのタイムラグが短く、より適確な露出値を得ることができる。
【0031】
図4は、撮影処理の第2実施例に関するフローチャートを示している。第2実施例は、設定されている撮影モードに拘わらず、レリーズスイッチSWRがオンした時に測光及び露出設定を実行する構成であって、図3に示す第1実施例からS63を削除し、S47に替えてS46を新たに追加した以外は第1実施例と同様である。
【0032】
第2実施例では、測距処理を実行した後に、撮影モードがストロボオート撮影であれば、測光処理を実行して被写体輝度を求め、求めた被写体輝度に基づいてストロボ発光判定のみを行なう(S43;Y、S45、S46)。つまり、測光スイッチSWSがオンしても露出設定は行なわれない。そしてレリーズスイッチSWRがオンしたときは、ストロボオン撮影またはストロボオフ撮影の場合だけでなくストロボオート撮影の場合にも、測光及び露出設定が行なわれる(S61;Y、S65、S67)。
【0033】
このように第2実施例では、設定されている撮影モードに拘わらず、レリーズスイッチSWRがオンした時に測光及び露出設定が行なわれるから、どの撮影モードにおいてもより適確な露出を得ることができる。
【0034】
図5は、撮影処理の第3実施例に関するフローチャートを示している。第3実施例では、設定されている撮影モードに拘わらず、測光スイッチSWSがオンした時に測光及び露出設定を実行しておくが、測光スイッチSWSのオン状態が所定時間以上維持された場合には、この維持状態の間に被写体輝度が大きく変化している可能性があるため、レリーズスイッチSWRがオンした時に測光及び露出設定を再実行する構成である。
【0035】
測光スイッチSWSがオンして撮影処理に入ると先ず、測距回路25を介して被写体までの距離を求め(S101)、測光回路27を介して被写体輝度を求め、第1AE演算処理を実行する(S103、S105)。S105の第1AE演算処理では、S103で求めた被写体輝度等に基づいて適正露出値を算出し、さらにストロボオート撮影であれば、S103で求めた被写体輝度と所定の判定レベルを比較してストロボ発光の有無を判定する。
【0036】
第1AE演算処理を実行したら、3秒タイマーをスタートさせ(S107)、露出時にストロボを発光させるか否かをチェックする(S109)。ストロボを発光させる場合であれば、撮影充電処理を実行し、ストロボ充電が完了しているか否かをチェックする(S109;Y、S111、S113)。撮影充電処理は、ストロボ回路13内に備えたストロボ発光用コンデンサ(不図示)を充電する処理であって、ストロボ充電中は赤ランプ21を点滅させ、測光スイッチSWSがオフしたか否かのチェックを行なう。ストロボ充電が完了する前に測光スイッチSWSがオフした場合は、ストロボ充電を停止して赤ランプ21を消灯し、メイン処理へ戻る(S113;N)。ストロボ充電が完了している場合は、赤ランプ21を点灯してストロボ充電が完了した旨及び露出時にストロボを発光させる旨を報知し、S117へ進む(S113;Y、S115)。一方、ストロボを発光させない場合は、S111〜S115をスキップする(S109;N)。
【0037】
続いて測光スイッチSWSがオフしているか否かをチェックし(S117)、オフしていたら赤ランプ21を消灯してメイン処理へ戻る(S117;Y、S119)。測光スイッチSWSがオフしていなければ、レリーズスイッチSWRがオンしているか否かをチェックし(S117;N、S121)、オンしていなければ、測光スイッチSWSがオフするまで、またはレリーズスイッチSWRがオンするまで待機する(S121;N)。
【0038】
レリーズスイッチSWRがオンしたときは、3秒タイマーがタイムアップしているか否かをチェックする(S121;Y、S123)。
3秒タイマーがタイムアップしていたら、再度、測光回路27を介して被写体輝度を求め、求めた被写体輝度に基づいて第2AE演算処理を再実行する(S123;Y、S125、S127)。3秒タイマーがタイムアップするのは、シャッタボタンが半押しされてから全押しされるまでに3秒以上かかったときである。この場合は、被写体輝度が大きく変化している虞があるため、露出直前の被写体輝度に基づいて適正露出値を設定する。S127の第2AE演算処理では、S125で求めた被写体輝度に基づいて適正露出値が設定し直されるが、ストロボオート撮影の場合のストロボ発光の有無は判定されない。これは、赤ランプ21によって報知したストロボ判定結果どおりにストロボ発光を制御するためである。
3秒タイマーがタイムアップしていなかったときは、S125及びS127をスキップする(S123;N)。
【0039】
続いて赤ランプ21を消灯し(S129)、ストロボを発光させるか否かをチェックする(S131)、ストロボを発光させる場合のみFM演算処理を実行してストロボ発光の適正絞り値を設定し(S131;Y、S133)、S101で求めた距離情報に従い焦点調節レンズ群を移動させる(S135)。焦点調節レンズ群を移動させたら露出制御を行ない(S137)、露出終了後は焦点調節レンズ群を元の位置まで戻してメイン処理へ戻る(S139)。
【0040】
このように第3実施例では、測光スイッチSWSがオンしてからレリーズスイッチSWRがオンするまでに3秒以上経過していた場合は、レリーズスイッチSWRがオンしたときの被写体輝度に基づいて露出値を設定し直すから、シャッタボタンが半押しされている間に被写体輝度が大きく変化してしまったときでも適正露出を得ることができる。
またストロボオート撮影において、測光スイッチSWSがオンしてからレリーズスイッチSWRがオンするまでに3秒以上経過していてもストロボ発光判定は再実行されないから、赤ランプ21で報知したとおりにストロボ発光は制御される。
【0041】
図6は撮影処理の第4実施例に関するフローチャートを示している。第4実施例は、測光スイッチSWSのオン状態が所定時間以上維持された場合には、レリーズスイッチSWRがオンした時に露出値を設定し直すだけでなく、ストロボ発光判定も再実行する構成である。なお第4実施例は、図5に示す第3実施例からS127に替えてS126、S122及びS132を追加した以外は第3実施例と同様である。以下では、第4実施例の特徴部分となる、レリーズスイッチSWRがオンした以降の動作について説明する。
【0042】
レリーズスイッチSWRがオンしていれば(S121;Y)、レリーズスイッチSWRのオンを検知したのが1回目か否かをチェックする(S122)。レリーズスイッチSWRのオン検知が1回目のとき、すなわちレリーズスイッチSWRがオフからオンに切り替わったときは、3秒タイマーがタイムアップしているか否かをチェックする(S122;Y、S123)。3秒タイマーがタイムアップしていたら、測光処理を実行して被写体輝度を求め、求めた被写体輝度に基づいて第3AE演算処理を実行する(S123;Y、S125、S126)。3秒タイマーがタイムアップしていなければ、S125及びS126をスキップする(S123;N)。
【0043】
第3AE演算処理は、S125で求めた被写体輝度に基づいて適正露出値を設定するほか、ストロボオート撮影であればさらにストロボ発光判定を行なう処理である。この第3AE演算処理内のストロボ発光判定では、ストロボ必要と判定する判定レベルを第1AE演算処理で用いる判定レベルよりも低く設定し、S125で求めた被写体輝度が上記判定レベルよりも低い場合に、ストロボ必要と判定する。ここで上記判定レベルを低く設定するのは、レリーズスイッチSWRがオンした後にストロボ充電を開始させると、レリーズタイムラグが長くなって好ましくないので、アンダー量が大きすぎて撮影失敗の可能性が高い場合にだけストロボ必要と判定できるようにするためである。
【0044】
続いて、赤ランプ21を消灯し(S129)、ストロボ発光が必要か否かをチェックする(S131)。ストロボ発光が必要な場合は(S131;Y)、ストロボ充電が完了しているか否かをチェックし(S132)、完了していなければS111へ戻ってストロボを充電する(S132;N)。第1AE演算処理でストロボ発光不要と判定され、第3AE演算処理でストロボ発光必要と判定されたときは、ストロボを充電していないから、S132でノーと判断される。なお、ストロボの充電が完了するまでは、レリーズスイッチSWRがオンしていても露出動作は開始されない。
【0045】
ストロボ充電が完了していれば、FM演算処理を実行してストロボ発光の適正絞り値を設定し(S132;Y、S133)、S101で求めた距離情報に従い焦点調節レンズ群を移動させる(S135)。焦点調節レンズ群を移動させたら露出制御を行ない(S137)、露出終了後は焦点調節レンズ群を元の位置まで戻してメイン処理へ戻る(S139)。
レリーズスイッチSWRのオン検知が1回目でないとき、すなわちストロボ充電中であってレリーズスイッチSWRがオンしているときは、S129以降の処理を進める(S122;N)。
【0046】
このように第4実施例では、測光スイッチSWSのオン状態が3秒以上続いた場合は、レリーズスイッチSWRがオンした時に露出値を設定し直すとともにストロボ発光判定を再実行するから、被写体輝度が大きく変化しても適正露出を得ることができる。また第4実施例では、2回目のストロボ発光判定(S126)において判定レベルを1回目(S105)よりも低くしてあるから、アンダー量が大きすぎて撮影失敗の可能性が高い場合にだけストロボ必要と判定できる。これにより、レリーズスイッチSWRがオンした後のストロボ充電によって生じるレリーズタイムラグを最小限に抑えることができる。
【0047】
図7は、撮影処理の第5実施例に関するフローチャートを示している。第5実施例において、ストロボオート撮影やストロボオン撮影では、測光スイッチSWSがオンした時に無条件でストロボを充電しておき、レリーズスイッチSWRがオンした時に、撮影モードに拘わらず、測光及び露出設定を行なう構成である。
【0048】
測光スイッチSWSがオンして撮影処理に入ると先ず、測距処理を実行して被写体までの距離を求め(S150)、現在設定されている撮影モードがストロボオフ撮影か否かをチェックする(S151)。ストロボオフ撮影でない場合、は、撮影充電処理を実行し、ストロボ充電が完了したか否かをチェックする(S151;N、S153、S155)。本実施例では、露出時にストロボを発光させる可能性があるストロボオート撮影、またはストロボオン撮影の場合は、レリーズスイッチSWRがオンする前にあらかじめストロボを充電しておく。ストロボ充電が完了していれば、赤ランプ21を点灯し、S159へ進む(S155;Y、S157)。一方、ストロボ充電が完了する前に測光スイッチSWSがオフしたときは、ストロボ充電を停止し、赤ランプ21を消灯してメイン処理へ戻る(S155;N)。
【0049】
S159では、測光スイッチSWSがオフしているか否かをチェックする。測光スイッチSWSがオフしていれば、赤ランプ21を消灯し、メイン処理へ戻る(S159;Y、S161)。測光スイッチSWSがオフしていなければ、レリーズスイッチSWRがオンしているか否かをチェックし(S159;N、S163)、レリーズスイッチSWRがオンしていなければ、測光スイッチSWSがオフするまでまたはレリーズスイッチSWRがオンするまで待機する(S163;N)。
【0050】
レリーズスイッチSWRがオンしたときは、測光処理を実行して被写体輝度を求め、AE演算処理を実行する(S163;Y、S165、S167)。S167のAE演算処理では、S165で求めた被写体輝度に基づいて適正露出値が設定され、ストロボオート撮影であればさらに、S165で求めた被写体輝度に基づき、ストロボ発光をさせるか否かを判定する。
そして赤ランプ21を消灯し(S169)、ストロボを発光させる場合のみFM演算処理を実行してストロボ発光の適正絞り値を設定し(S171;Y、S173)、S150で求めた距離情報に従い焦点調節レンズ群を移動させる(S175)。焦点調節レンズ群を移動させたら露出制御を行ない(S177)、露出終了後は焦点調節レンズ群を元の位置まで戻してメイン処理へ戻る(S179)。
【0051】
このように第5実施例では、露出時にストロボを発光させる可能性があるストロボオート撮影、またはストロボオン撮影の場合は、測光スイッチSWSがオンした時にストロボを予め充電しておくから、レリーズスイッチSWRがオンしてからストロボを充電する必要がなく、レリーズタイムラグが減ってカメラ応答性が向上する。また第5実施例では、撮影モードに拘わらず、レリーズスイッチSWRがオンした時に測光して露出値を設定するから、測光から露出開始までのタイムラグが減り、全撮影モードにおいてより適確な露出が得られる。
【0052】
以上では、レンズシャッタカメラに本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明は一眼レフカメラにも適用可能である。また、CPU10の制御対象となるストロボ(ストロボ回路13)は、内蔵ストロボであっても外付けストロボであってもよい。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、シャッタボタンの半押し状態が所定時間以上長く維持された場合には、シャッタボタンが全押しされた時に再測光して露出値を設定し直すから、シャッタボタンが半押しされた時から被写体輝度が大きく変化してしまっていても適正露出を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したレンズシャッタ式カメラの制御系を示すブロック図である。
【図2】同レンズシャッタ式カメラのメイン処理に関するフローチャートである。
【図3】同レンズシャッタ式カメラの撮影処理の第1実施例に関するフローチャートである。
【図4】同レンズシャッタ式カメラの撮影処理の第2実施例に関するフローチャートである。
【図5】同レンズシャッタ式カメラの撮影処理の第3実施例に関するフローチャートである。
【図6】同レンズシャッタ式カメラの撮影処理の第4実施例に関するフローチャートである。
【図7】同レンズシャッタ式カメラの撮影処理の第5実施例に関するフローチャートである。
【符号の説明】
10 CPU
21 赤ランプ
23 LCDパネル
25 測距回路
27 測光回路
Claims (5)
- シャッタボタンと、
ストロボオート撮影を含む複数の撮影モードから択一的に撮影モードを設定するモード設定手段と、
前記ストロボオート撮影の場合は、前記シャッタボタンが半押しされた時の被写体輝度に基づき、露出時にストロボを発光させるか否かを判断するストロボ判断手段と、
前記シャッタボタンが半押しされた時の被写体輝度に基づき、適正露出値を設定する露出設定手段とを備え、
前記露出設定手段は、前記シャッタボタンが半押しされてから全押しされるまでに所定時間以上経過したときは、前記シャッタボタンが全押しされた時の被写体輝度に基づき、前記設定した適正露出値を補正することを特徴とするストロボオート撮影機能を備えたカメラ。 - 請求項1記載のストロボオート撮影機能を備えたカメラにおいて、前記ストロボ判断手段は、さらに、前記シャッタボタンが全押しされた時に、該全押時の被写体輝度に基づいて前記ストロボを発光させるか否かを再判断し、該再判断では、前記ストロボを発光させると判断する基準輝度値を、前記シャッタボタンが半押しされたときの基準輝度値よりも低く設定するストロボオート撮影機能を備えたカメラ。
- 請求項1または2記載のストロボオート撮影機能を備えたカメラにおいて、さらに、前記ストロボ判断手段によって前記ストロボを発光させると判断されたときは、前記ストロボの充電を開始させる充電制御手段を備えたストロボオート撮影機能を備えたカメラ。
- 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のストロボオート撮影機能を備えたカメラにおいて、前記露出設定手段は、前記ストロボ判断手段によってストロボを発光させると判断された場合、前記シャッタボタンが全押しされた後に、FM演算を行なって適正絞り値を設定し直すストロボオート撮影機能を備えたカメラ。
- 請求項1乃至4記載のいずれか一項に記載のストロボオート撮影機能を備えたカメラは、該カメラに内蔵または外付けされたストロボを備えているストロボオート撮影機能を備えたカメラ。
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