JP4815789B2 - 拡散レンズアレイシート、透過型スクリーン及び背面投射型ディスプレイ装置 - Google Patents

拡散レンズアレイシート、透過型スクリーン及び背面投射型ディスプレイ装置 Download PDF

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本発明は、例えばリアプロジェクションテレビ等の背面投射型ディスプレイ装置の透過型スクリーンに用いられる拡散レンズアレイシートに関するものである。
従来より、透過型スクリーンを備えた背面投射型ディスプレイ装置として知られるリアプロジェクションテレビは、光源としてのプロジェクタから投射される映像光を、反射鏡によって反射させて略長方形平板状をなす透過型スクリーンの背面に入射させることにより、この透過型スクリーンの前面側に位置する観察者が、透過型スクリーンを透過して出射する映像光を観察することができるように構成されたものである。
透過型スクリーンは、入射光の方向を整えて出射光とするフレネルレンズシートと、このフレネルレンズシートからの出射光を拡散させるレンチキュラーレンズアレイシート(拡散レンズアレイシート)とを備えている。
このような透過型スクリーンにおけるレンチキュラーレンズアレイシートは、その入射側にレンチキュラーレンズアレイ(拡散レンズアレイ)が配置されるとともに出射側に光拡散板が配置されたものであり、レンチキュラーレンズアレイによってスクリーン左右方向(水平方向)に拡散させた光を光拡散板によってスクリーン上下方向(垂直方向)に拡散させるようになっている。
レンチキュラーレンズアレイシートの光拡散板としては、例えば、光拡散剤が混入された光拡散層とこの光拡散層に接着部材を介して接着された透明基板とを備えたものが用いられ、光拡散層側がレンチキュラーレンズアレイに接着されることにより、透明基板の一方の面が出射面とされている(例えば特許文献1参照)。
また、このような光拡散板の製造方法の一例として、光拡散フィルムを接着剤で透明基板に接着して光拡散板を得る方法が知られている。
特開2004−29777号公報
上述した従来のレンチキュラーレンズアレイシートの光拡散板では、まず、透明基板が接着部材を介して光拡散層に接着されているため、その製造コストを増大させてしまうという問題があった。
また、レンチキュラーレンズアレイシートの出射面は、透過型スクリーンの最前面をなすことから、この出射面には、外部照明等の映り込みを防止するためにマット層を設けたり、眩しさを抑制するために低反射層を設けたり、傷が付きにくくするためにハードコート層を設けたりする必要がある。
つまり、上記出射面となる透明基板の一方の面に対して、マット層を設けたり、低反射層を設けたり、ハードコート層を設けたりする必要がある。
しかしながら、このようなマット層、低反射層、ハードコート層は、透明基板において光拡散層が設けられる面とは反対側の面に設けられるため、光拡散層を透明基板に設ける工程と、マット層、低反射層、ハードコート層を透明基板に設ける工程との2つの工程が必要となり、レンチキュラーレンズアレイシートの製造コストを増大させてしまうという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、光拡散レンズアレイシートの製造コストを低減することを目的とし、とくに、上記マット層、低反射層、ハードコート層が出射面に設けられた光拡散レンズアレイシートの製造コストを低減することを目的としている。
上記の課題を解決して、このような目的を達成するために、請求項1に記載の拡散レンズアレイシートは、入射側に拡散レンズアレイが配置されるとともに出射側に光拡散板が配置された拡散レンズアレイシートであって、前記光拡散板は、光拡散剤が混入された光拡散層と該光拡散層に接着部材を介することなく接着された透明基板とを備え、光拡散層は光拡散層転写シートの光拡散転写層を前記透明基板に貼着して活性エネルギー線を照射することで硬化させて前記光拡散層を得て前記透明基板に接着してなり、前記光拡散層の一方の面は表面粗さRzが2〜6μmのマット面からなる出射面とされ、該出射面に低反射層が設けられていることを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、透明基板が接着部材を介することなく光拡散層に接着されているため、その製造コストの低減を図ることができる。また、拡散レンズアレイシートの光拡散板がその光拡散層の一方の面を出射面とし、かつ、この光拡散層で構成された出射面をマット面としている。このように、マット面を光拡散層に形成したことで、光拡散層とマット面とを1つの工程で透明基板に設けることが可能となり、光拡散層及びマット面を有する拡散レンズアレイシートの製造コストを低減することができる。
この光拡散層転写シートは、その光拡散転写層自体が粘着性を有しているため、光拡散転写層を透明基板に直接貼着してから硬化させるだけで、つまり、光拡散層転写シートにおける光拡散転写層を透明基板に転写するだけで、光拡散層が透明基板に接着されてなる光拡散板を容易に得ることができる。
このような光拡散板を得る工程では、従来のような溶剤を透明基板に塗布する工程や樹脂を共押出成形する工程などの複雑な工程を要することがなく、拡散レンズアレイシートの製造コストを低減することができる。
しかも、本発明によれば、光拡散層及びマット面だけではなく低反射層も1つの工程で同時に透明基板に設けることが可能となり、光拡散層、マット面及び低反射層を有する拡散レンズアレイシートの製造コストを低減することができる。
また、本発明の拡散レンズアレイシートにおいて、前記光拡散層はハードコート層とされていることが好ましい。
光拡散層自体に所定の硬度をもたせてハードコート層とすることにより、ハードコート層を設ける別工程が必要とならず、このようなハードコート層がさらに設けられた拡散レンズアレイシートの製造コストを低減することができる。
以下、本発明の第1実施形態を添付した図面を参照しながら説明する。
本第1実施形態による背面投射型ディスプレイ装置としてのリアプロジェクションテレビ(全体構成は図示を省略する)は、筐体と、前面側(図1中の右側)を筐体の外部へ露出させるとともに背面側(図1中の左側)を筐体の内部へ露出させた略長方形平板状をなす透過型スクリーン10(図1参照)と、筐体内に配置され、透過型スクリーンの背面に対して映像光Lを投射する光源としてのプロジェクタと、同じく筐体内に配置され、プロジェクタから投射される映像光Lの光路を偏向させる少なくとも1枚の反射鏡とを備えている。
透過型スクリーン10は、図1に示すように、フレネルレンズシート20と、レンチキュラーレンズアレイシート(拡散レンズアレイシート)30とを備えている。フレネルレンズシート20は、レンチキュラーレンズアレイシート30の拡散作用を補うための光拡散板45と、入射光の方向を整えて出射光とするフレネルレンズ21とを有している。レンチキュラーレンズアレイシート30は、フレネルレンズシート20からの出射光をスクリーンの左右方向(水平方向)に拡散させるレンチキュラーレンズアレイ(拡散レンズアレイ)31と、このレンチキュラーレンズアレイ31からの出射光をスクリーンの上下方向(垂直方向)に拡散させる光拡散板55とを有している。
これらフレネルレンズシート20、レンチキュラーレンズアレイシート30は、透過型スクリーン10の背面側(入射側、図1中の左側)から前面側(出射側、図1中の右側)にかけて順次配置されているとともに、互いに略平行となるように配置されている。
フレネルレンズシート20は、その入射側に光拡散板45が配置されるとともに、その出射側にフレネルレンズ21が配置されるように構成されている。
光拡散板45は、光拡散剤が混入された光拡散層41と、この光拡散層41が接着された透明基板44とを備えたものであり、その入射側に光拡散層41が配置されるとともに、その出射側に透明基板44が配置されるように構成されている。
レンチキュラーレンズアレイシート30は、その入射側にレンチキュラーレンズアレイ31が配置されるとともに、その出射側に光拡散板55が配置されるように構成されており、レンチキュラーレンズアレイ31と光拡散板55とが接着剤層33によって互いに接着されている。
レンチキュラーレンズアレイ31は、その入射側に略半円柱状をなす複数のシリンドリカルレンズ(単位レンズ)が互いに略平行となるように配列されてなるレンズアレイが設けられ、その出射側に複数のシリンドリカルレンズによるストライプ状の非集光部を遮光する遮光層(ブラック・ストライプ)32が設けられて構成されている。
光拡散板55は、光拡散剤が混入された光拡散層51と、この光拡散層51が接着された透明基板54とを備えたものであり、その入射側に透明基板54が配置されるとともに、その出射側に光拡散層51が配置されるように構成されている。なお、透明基板54は、接着部材を介することなく光拡散層51に接着されている。
したがって、光拡散板55における光拡散層51の一方の面51Aが、レンチキュラーレンズアレイシート30の出射面となっている。また、レンチキュラーレンズアレイシート30の出射面、つまり光拡散層51の一方の面51Aは、微細な凹凸形状を有するマット面とされている。さらに、この光拡散層51は、それ自体が所定の硬度を有するハードコート層となっている。
以下、上述のような構成とされた透過型スクリーン10のレンチキュラーレンズアレイシート30の製造方法について説明する。
まず、図2に示すように、光拡散剤が混入された光拡散転写層51と、光拡散転写層51の一方の面51Aに貼着された第1の離型フィルム52と、光拡散転写層51の他方の面51Bに貼着された第2の離型フィルム53とを備えた光拡散層転写シート50を用意する。
光拡散転写層51は、粘着性を有するとともに活性エネルギー線(例えば紫外線)が照射されたときに硬化して接着性を発揮する活性エネルギー線硬化型樹脂に、光拡散剤が混入されたものである。この光拡散転写層51の厚みは、小さすぎると光拡散転写層51の接着性が低下し、大きすぎると後述する溶剤の塗布が困難になることから、5〜100μmに設定されている。
光拡散剤としては、例えば樹脂ビーズやガラスビーズ等が用いられる。ここで、光拡散剤の平均粒径は、小さすぎると光の散乱成分が大きくなり、逆に大きすぎると光の散乱ムラが大きくなってしまうことから、平均粒径が5〜30μmに設定されており、また、光拡散剤の添加量は、少なすぎると拡散特性が小さくなり、多すぎると光拡散転写層51が硬化したときの接着性が低下してしまうことから、活性エネルギー線硬化型樹脂に対して1〜30重量%に設定されている。
活性エネルギー線硬化型樹脂としては、例えば紫外線硬化型フォトポリマーが用いられ、具体的には、アクリル系ポリマー、アクリル系モノマー及び光開始剤等を含んだ公知の粘接着剤が用いられる。
このような活性エネルギー線硬化型樹脂の特性については、硬化する前の状態で、再剥離性を確保するために例えば100g/inch程度の粘着性を有し、硬化した後の状態で、接着性を確保するために例えばセロテープ(登録商標)密着性が良好であることが要求される。
第1の離型フィルム52としては、光拡散転写層51に貼着される面がマット面とされ、かつ、光拡散転写層51に貼着される面に対して表面処理が施されていないPETマットフィルムが用いられ、この第1の離型フィルム52は、光拡散転写層51が硬化した後の状態において光拡散転写層51から容易に離型可能とされている。
第2の離型フィルム53としては、光拡散転写層51に貼着される面に対してフッ素処理、シリコン処理等の表面処理(離型処理)が施されたPETフィルムが用いられ、この第2の離型フィルム53は、光拡散転写層51が硬化する前の状態において光拡散転写層51から容易に離型可能とされている。
つまり、第1の離型フィルム52は、第2の離型フィルム53よりも、光拡散転写層51に対する離型性が低くなっているのである。
このような光拡散転写層51の両面51A,51Bに第1の離型フィルム52と第2の離型フィルム53とがそれぞれ貼着されてなる光拡散層転写シート50は、まず、第1の離型フィルム52のマット面に対し、光拡散剤が混入された活性エネルギー線硬化型樹脂を含んだ溶剤を塗布して乾燥させて、光拡散転写層51の一方の面51Aに第1の離型フィルム52のマット面が貼着された状態とし、次いで、光拡散転写層51の他方の面51Bに対し、第2の離型フィルム53を貼着することによって得ることができる。
このような構成とされた光拡散層転写シート50を用いてレンチキュラーレンズアレイシート30を製造するには、まず、図3(a)に示すように、光拡散層転写シート50の第2の離型フィルム53を光拡散転写層51から離型させて、光拡散転写層51の他方の面51Bを露出させる。
次に、図3(b)に示すように、ロールRを用いて、光拡散層転写シート50の光拡散転写層51を、その他方の面51Bが例えばアクリル−スチレン共重合樹脂等の透明基板54の表面に密着するようにして、透明基板54に貼着する。このとき、光拡散層51が常温で粘着性を有する場合には、そのまま光拡散層51を透明基板54に貼着すればよい。また、光拡散層51が加熱によって粘着性を有する場合には、ロールRに対して約100°Cの熱を加え、このロールRからの熱によって光拡散層51に粘着性を発揮させるようにして、光拡散層51を透明基板54に貼着する。
そして、図3(c)に示すように、光拡散層転写シート50側(図3(c)中の上側)に配置した活性エネルギー線発生手段Uから、第1の離型フィルム52を透過させるようにして、活性エネルギー線を光拡散転写層51に照射する。これにより、光拡散転写層51を硬化させて透明基板54に接着させる。このとき、第1の離型フィルム52が活性エネルギー線を透過させない特性を有しているならば、活性エネルギー線発生手段Uを透明基板54側(図3(c)中の下側)に配置し、透明基板54を透過させるようにして、活性エネルギー線を光拡散転写層51に照射すればよい。
次に、図3(d)に示すように、硬化した光拡散転写層51から第1の離型フィルム52を離型させることにより、光拡散剤が混入された光拡散層51とこの光拡散層51が接着された透明基板54とを備え、かつ光拡散層51の一方の面51Aがマット面とされた光拡散板55を得ることができる。
ここで、上述のようにして得られた光拡散板55について、その光拡散層51のヘイズ度は70〜90%に設定されている。また、光拡散板55における光拡散層51の一方の面51Aには、第1の離型フィルム52によって表面マット性が付与されており、具体的には、表面粗さRz(JIS B 0601−1994に規定される十点平均粗さRz)が2〜6μm、光沢度が60以下に設定されている。さらに、光拡散板55における光拡散層51は、所定の硬度を有するハードコート層となっており、具体的には、鉛筆硬度がH以上あるいは2H以上に設定されている。
最後に、得られた光拡散板55の透明基板54を、レンチキュラーレンズアレイ31に対して接着剤層33によって接着することにより、図1に示したようなレンチキュラーレンズアレイシート30を製造することができる。
以上説明したような本第1実施形態のレンチキュラーレンズアレイシート30によれば、まず、透明基板54が光拡散層51に対して接着部材を介することなく接着されているため、その製造コストの低減を図ることができる。
また、本第1実施形態のレンチキュラーレンズシート30によれば、レンチキュラーレンズアレイシート30の光拡散板55がその光拡散層51の一方の面51Aを出射面とし、かつ、この光拡散層51で構成された出射面をマット面としている。
このように、マット面を光拡散層51に形成したことで、光拡散層51とマット面とを1つの工程で透明基板54に設けることが可能となり、光拡散層51及びマット面を有するレンチキュラーレンズアレイシート30の製造コストを低減することができる。
また、光拡散層転写シート50は、その光拡散転写層51自体が粘着性を有しているため、この光拡散転写層51を透明基板54に直接貼着してから硬化させるだけで、つまり、光拡散層転写シート50における光拡散転写層51を透明基板54に転写するだけで、光拡散層51が透明基板54に接着されてなる光拡散板55を容易に得ることができる。このような光拡散板55を得る工程では、従来のような溶剤を透明基板54に塗布する工程や樹脂を共押出成形する工程などの複雑な工程を要することがなく、レンチキュラーレンズアレイシート30の製造コストを低減することができる。
また、光拡散転写層51は、光拡散剤が混入されるとともに粘着性を有し、かつ、活性エネルギー線が照射されたときに硬化して接着性を発揮する粘接着剤を含んだ溶剤を、第1の離型フィルム52に塗布して乾燥させることによって形成可能であるため、透明基板54に転写形成された光拡散層51の薄型化を図って解像度の低下を抑制することができる。
また、光拡散層転写シート50における第1の離型フィルム52は、光拡散転写層51が硬化した後にこの光拡散転写層51から離型可能であり、かつ、光拡散転写層51に貼着される側の面がマット面となっている。
そのため、この第1の離型フィルム52のマット面の形状が、透明基板54に接着された光拡散層51の一方の面51Aに転写されることになり、上述した構成の光拡散板55を1つの工程で得ることができて、光拡散層51及びマット面を有するレンチキュラーレンズアレイシート30の製造コストを低減することができる。とくに、第1の離型フィルム52のマット面の形状を適宜選定することにより、所望の特性のマット面を光拡散層51に対して精度よく容易に形成することができる。なお、マット性を付与するために用いられるマットフィルムとしては、例えばサンドブラスト処理、ケミカルマット処理、練り込みマット処理されたフィルムが使用できる。
さらに、光拡散層転写シート50における光拡散転写層51が透明基板54に対して転写されることによって形成された光拡散層51は、それ自体が所定の硬度を有するハードコート層とされているため、このハードコート層を設ける別工程が必要とならず、このようなハードコート層がさらに設けられたレンチキュラーレンズアレイシート30の製造コストを低減することができる。
加えて、光拡散層転写シート50は、その光拡散転写層51の一方の面51A側に第1の離型フィルム52が貼着されているのに加え、その光拡散転写層51の他方の面51B側に第2の離型フィルム53が貼着されていることから、光拡散層転写シート50の取扱い性を向上させることができている。
なお、光拡散層転写シート50における光拡散転写層51の他方の面51Bには、必ずしも第2の離型フィルム53が貼着されている必要はない。例えば、光拡散転写層51とこの光拡散転写層51の一方の面51Aに貼着された第1の離型フィルム52とからなる光拡散層転写シート50を積層構造(例えば粘着テープ状)とし、光拡散転写層51の他方の面51Bを第1の離型フィルム52に貼着するようにすれば、取扱い性の著しい低下を招くことはない。この場合、光拡散転写層51の一方の面51Aと第1の離型フィルム52との貼着面が、光拡散転写層51の他方の面51Bと第1の離型フィルム52との貼着面よりも先に離型することがないように、第1の離型フィルム52において光拡散転写層51の他方の面51Bに貼着される面に対してフッ素処理、シリコン処理等の表面処理(離型処理)を施しておく必要がある。
次に、本発明の第2実施形態を説明するが、上述した第1実施形態と同様の部分には同一の符号を用いてその説明を省略する。
本第2実施形態によるレンチキュラーレンズアレイシート30では、図4に示すように、光拡散板55における光拡散層51の一方の面51Aである出射面が、微細な凹凸形状を有するマット面とされており、かつ、この出射面に低反射層56が設けられている。この低反射層56は、テトラエトキシシラン、フッ素シラン、多孔性シリカ粒子などを溶剤に分散した低屈折率コーティング剤を塗布し、加熱、活性エネルギー線(例えば紫外線)照射により成膜された防眩性低反射層であり、屈折率約1.365、膜厚約100nm、接触角θ約110°である。
このような構成とされたレンチキュラーレンズアレイシート30を製造するには、まず、図2に示した光拡散層転写シート50に代えて、図5に示すように、光拡散剤が混入された光拡散転写層51と、光拡散転写層51の一方の面51Aに設けられる低反射転写層56と、低反射転写層56の一方の面に貼着された第1の離型フィルム52と、光拡散転写層51の他方の面51Bに貼着された第2の離型フィルム53とを備えた光拡散層転写シート50を用意する。
また、第1の離型フィルム52は、低反射転写層56及び光拡散転写層51に貼着される面がマット面とされており、かつ、光拡散転写層51及び低反射転写層56が硬化した後の状態において光拡散転写層51及び低反射転写層56から容易に離型可能とされている。
このような光拡散層転写シート50は、まず、第1の離型フィルム52のマット面に対し、低屈折率コーティング剤を塗布して乾燥させ、さらに、光拡散剤が混入された活性エネルギー線硬化型樹脂を含んだ溶剤を塗布して乾燥させて、光拡散転写層51の一方の面51Aに低反射転写層56が設けられるとともにこの低反射転写層56の一方の面に第1の離型フィルム52のマット面が貼着された状態とし、次いで、光拡散転写層51の他方の面51Bに対し、第2の離型フィルム53を貼着することによって得ることができる。
そして、図3(a)〜(d)に示したのと同様の工程を経て、硬化した光拡散転写層51及び低反射転写層56から第1の離型フィルム52を離型させることにより、光拡散剤が混入された光拡散層51とこの光拡散層51が接着された透明基板54とを備え、かつ光拡散層51の一方の面51Aがマット面とされるとともにこの一方の面51Aに低反射層56が設けられた光拡散板55を得ることができる。
最後に、得られた光拡散板55の透明基板54を、レンチキュラーレンズアレイ31に対して接着剤層33によって接着することにより、図4に示したようなレンチキュラーレンズアレイシート30を製造することができる。
以上説明したような本第2実施形態のレンチキュラーレンズアレイシート30によれば、光拡散層51及びマット面だけではなく低反射層56も1つの工程で同時に透明基板54に設けることが可能となり、光拡散層51、マット面及び低反射層56を有するレンチキュラーレンズアレイシート30の製造コストを低減することができる。
次に、本発明の第3実施形態を説明するが、上述した第1及び第2実施形態と同様の部分には同一の符号を用いてその説明を省略する。
本第3実施形態によるレンチキュラーレンズアレイシート30では、図6に示すように、光拡散板55における光拡散層51の一方の面51Aである出射面がマット面とされておらず、かつ、この出射面に低反射層56が設けられている。
このような構成とされたレンチキュラーレンズアレイシート30を製造するには、まず、図2に示した光拡散層転写シート50に代えて、図7に示すように、光拡散剤が混入された光拡散転写層51と、光拡散転写層51の一方の面51Aに設けられる低反射転写層56と、低反射転写層56の一方の面に貼着された第1の離型フィルム52と、光拡散転写層51の他方の面51Bに貼着された第2の離型フィルム53とを備えた光拡散層転写シート50を用意する。
また、第1の離型フィルム52は、低反射転写層56及び光拡散転写層51に貼着される面がマット面とされておらず、かつ、光拡散転写層51及び低反射転写層56が硬化した後の状態において光拡散転写層51及び低反射転写層56から容易に離型可能とされている。
このような光拡散層転写シート50は、まず、第1の離型フィルム52に対し、低屈折率コーティング剤を塗布して乾燥させ、さらに、光拡散剤が混入された活性エネルギー線硬化型樹脂を含んだ溶剤を塗布して乾燥させて、光拡散転写層51の一方の面51Aに低反射転写層56が設けられるとともにこの低反射転写層56の一方の面に第1の離型フィルム52が貼着された状態とし、次いで、光拡散転写層51の他方の面51Bに対し、第2の離型フィルム53を貼着することによって得ることができる。
そして、図3(a)〜(d)に示したのと同様の工程を経て、硬化した光拡散転写層51及び低反射転写層56から第1の離型フィルム52を離型させることにより、光拡散剤が混入された光拡散層51とこの光拡散層51が接着された透明基板54とを備え、かつ光拡散層51の一方の面51Aに低反射層56が設けられた光拡散板55を得ることができる。
最後に、得られた光拡散板55の透明基板54を、レンチキュラーレンズアレイ31に対して接着剤層33によって接着することにより、図6に示したようなレンチキュラーレンズアレイシート30を製造することができる。
以上説明したような本第3実施形態のレンチキュラーレンズアレイシート30によれば、光拡散層51と低反射層56とを1つの工程で同時に透明基板54に設けることが可能となり、光拡散層51及び低反射層56を有するレンチキュラーレンズアレイシート30の製造コストを低減することができる。
なお、上述した各実施形態では、光拡散層51が所定の硬度を有するハードコート層とされているが、透過型スクリーン10としての機能を損ねないのであれば、必ずしも光拡散層51がハードコート層とされている必要はない。
また、上述した各実施形態では、拡散レンズアレイシートの一例としてのレンチキュラーレンズアレイシート30について説明しているが、これだけに限定されることはない。
例えば、本実施形態による拡散レンズアレイシートは、その拡散レンズアレイの入射側に、複数の単位レンズがマトリックス状に配列されてなるレンズアレイが設けられたマイクロレンズアレイシートであってもよい。また例えば、本実施形態による拡散レンズアレイシートは、その拡散レンズアレイの入射側に、複数のシリンドリカルレンズ(単位レンズ)が略平行に配列された第1のレンズアレイと複数のシリンドリカルレンズ(単位レンズ)が略平行に配列された第2のレンズアレイとがそれらのシリンドリカルレンズの長さ方向を互いに交差させるように同一平面上に配置されてなるレンズアレイが設けられたクロスレンチレンズシートであってもよい。さらに例えば、本実施形態による拡散レンズアレイシートは、その拡散レンズアレイの入射側に、映像光を反射して拡散させる複数の単位レンズが配列されてなるレンズアレイが設けられたプリズムレンズアレイシートであってもよい。
本発明の第1実施形態による透過型スクリーンを示す概略断面図である。 本発明の第1実施形態による拡散レンズアレイシートを製造するために用いられる光拡散層転写シートを示す概略断面図である。 本発明の第1実施形態による拡散レンズアレイシートの製造方法を説明するための概略断面図である。 本発明の第2実施形態による透過型スクリーンを示す概略断面図である。 本発明の第2実施形態による拡散レンズアレイシートを製造するために用いられる光拡散層転写シートを示す概略断面図である。 本発明の第3実施形態による透過型スクリーンを示す概略断面図である。 本発明の第3実施形態による拡散レンズアレイシートを製造するために用いられる光拡散層転写シートを示す概略断面図である。
符号の説明
10 透過型スクリーン
20 フレネルレンズシート
21 フレネルレンズ
30 レンチキュラーレンズアレイシート(拡散レンズアレイシート)
31 レンチキュラーレンズアレイ(拡散レンズアレイ)
32 遮光層
33 接着剤層
41 光拡散層
44 透明基板
45 光拡散板
50 光拡散層転写シート
51 光拡散層(光拡散転写層)
51A 光拡散層(光拡散転写層)の一方の面
51B 光拡散層(光拡散転写層)の他方の面
52 第1の離型フィルム(離型フィルム)
53 第2の離型フィルム
54 透明基板
55 光拡散板
56 低反射層(低反射転写層)

Claims (4)

  1. 入射側に拡散レンズアレイが配置されるとともに出射側に光拡散板が配置された拡散レンズアレイシートであって、
    前記光拡散板は、光拡散剤が混入された光拡散層と該光拡散層に接着部材を介することなく接着された透明基板とを備え、光拡散層は光拡散層転写シートの光拡散転写層を前記透明基板に貼着して活性エネルギー線を照射することで硬化させて前記光拡散層を得て前記透明基板に接着してなり、
    前記光拡散層の一方の面は表面粗さRzが2〜6μmのマット面からなる出射面とされ、該出射面に低反射層が設けられていることを特徴とする拡散レンズアレイシート。
  2. 請求項1に記載の拡散レンズアレイシートにおいて、
    前記光拡散層はハードコート層とされていることを特徴とする拡散レンズアレイシート。
  3. 請求項1または2に記載の拡散レンズアレイシートを備えていることを特徴とする透過型スクリーン。
  4. 請求項3に記載の透過型スクリーンと、
    前記透過型スクリーンの背面に映像光を投射する光源と、を備えていることを特徴とする背面投射型ディスプレイ装置。
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