JP4815685B2 - 高密度織物用ポリアミドマルチフィラメントパッケージ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリアミド高密度織物用の緯斑が少ないポリアミドマルチフィラメントパッケージに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリアミドの高密度織物を製造する場合に、緯斑やひどい場合にはしわができることがときどき生じることがあるが、この場合には、この部分を欠点として、廃棄処分にするか、程度によって格下げするしかなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題を解決することができる高密度用ポリアミドフィラメントパツケージを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段、即ち、本発明の第1は、カバーファクターが1900以上の高密度織物用ポリアミドマルチフィラメントパッケージであり、パッケージの内部の水分率が2.5%未満かつ表面の水分率とパッケージ内部の水分率の差が2.5%以下であることを特徴とする直接紡糸延伸した高密度織物用ポリアミドマルチフィラメントパツケージであり、その第2は、マルチフィラメント糸の強度が6.0cN/dtex以上、沸水収縮率が7%以上である請求項1記載の高密度織物用ポリアミドフィラメントパッケージであり、その第3は、マルチフィラメントがポリアミド66からなり、フィラメント糸強度が7cN/dtex以上、沸水収縮率が7%以上、パッケージの捲き巾が80mm〜220mmであり、平均綾角が6〜12degreeで捲かれている請求項1記載の高密度織物用マルチフィラメントパッケージであり、その第4は、高密度織物がカバーファクター2000以上の織物である請求項1記載の高密度織物用マルチフィラメントパッケージであり、その第5は、パッケージが防湿性のある袋あるいは、フィルムでパッケージ毎に覆われている請求項1記載の高密度織物用マルチフィラメントパッケージであり、その第6は、高密度織物がエアバッグ用である請求項1記載の高密度織物用マルチフィラメントパッケージである。
【0005】
【発明実施の形態】
以下に本発明の詳細について説明する。本発明におけるポリアミドとはポリアミド6、ポリアミド6・6、ポリアミド4・6等のポリアミド類、あるいは共重合ポリアミド等である。これらのマルチフィラメントを使用した高密度織物でカバーファクター(経織密度(本/インチ)×(経糸繊度(デニール))1/2+緯織密度(本/インチ)×(経糸繊度(デニール))1/2)が2000以上の高密度織物で通常、経糸は整経工程で整経、あるいはビーミング等を得て調整され織機に掛けられる。
【0006】
一方、緯糸は通常フィラメントパッケージが織機にそばに配置され高速度で織物の緯糸として打ちこまれていく。このような織物で特にカバーファクターが2000以上の高密度織物では、緯糸のもつ糸長方向での水分の分布が収縮の差となって現れ織物上でいわゆる緯斑となることがしばしばある。緯糸の持つ水分の分布はパッケージの表面部(外気接触側)と内層部(外気にさらされていない部分)によって主に発現する。
【0007】
そのため通常、緯糸の糸長方向での水分分布はパッケージの最初の表層部分ではパッケージの端面部とそうでない部分の水分差はほとんど出ないが内層部では、高速解舒されていくため吸湿が進んでいない状態で解舒されに耳部に捲かれている糸部分とと表面から離れた中間部で糸部分の水分差が出てしまう。
【0008】
これを高密度に緯糸として打ちこまれた場合、水分が高い部分と水分が低い部分での収縮差が生じその収縮差が緯斑を発生させてしまうと推定される。緯斑は織布を乾燥等で熱をかけた段階で顕在化してくることが普通である。緯斑の発現を抑えるためにはパッケージ表面の水分率とパッケージ内部の水分率の差を2.5%以内に抑える必要がある。
【0009】
通常ポリアミドのパッケージは直接紡糸延伸工程で製造されるがこの製造段階の延伸部で熱をかけながら延伸していくため巻取り直後の糸の水分率は2%以下の低い水分率となっている。内層水分率は特開2001−3226号公報に示された様な積極的に水分を付与しない場合には、2.5%以上に上がることはほとんど無い。
【0010】
特に強度が6cN/dtex以上あるような高強度の糸の場合、直接紡糸延伸する場合に高温でのローラ延伸となり巻き上げ直後の内層部での水分率は0.5%以下の低水分率になっていることが多い。これが巻き上げられる間にもパッケージの表面の水分率は上昇していき表面の水分は高くなっていくが内部の水分率は低いままの状態で巻き上げられる。
【0011】
よって巻き上げる時間、環境湿度等によってもその表面水分率と表面でない内部の水分率は異なるものとなってしまう。通常の環境温湿度下では、特に水分率0.5%以下の状態からの糸の水分吸湿速度は約1000分間位までが大きい。
【0012】
表面と内部の水分率の差を縮めるためには パッケージ表面の水分吸湿が進まない間に防湿性のあるポリプロピレン、ポリエチレン等の袋で包むことにより表面吸湿を抑える方法、好ましくはパツケージ毎に防湿性のある袋、フィルム等で包むとより水分の均一なパッケージとしやすい。
【0013】
【実施例】
次に本発明を実施例により具体的に説明する。
ポリアミドマルチフィラメントのパッケージは紙管等の筒状のものに巻き取られる。このパッケージの形状としては通常約70mm位から300mm位の巾で捲かれて行き、糸層の厚みとしては50mm〜130mmで捲かれるのが普通である。パッケージの巾としては広過ぎると解舒性が悪くなり、狭いと捲き量が少なくなってしまうことから80〜220mmの範囲が好ましい。
【0014】
また、パッケージは通常綾角4〜20度の範囲で捲かれるがパッケージの形状からは6〜12度の範囲で捲かれることが好ましい。パッケージの表面とは、パツケージの端面および表層を指し、通常の状態で外気に直接接する部分を言い表面から内層に向かい10mmの厚みまでの厚みを持つ部分を指す。捲きの厚みが少ない場合には、この発明のような緯斑の現象は起こりにくくなる。また、パッケージの内部とは上記表面から30mm以上、パッケージ端面からも30mm以上内部にある部分を指す。
【0015】
水分率の測定方法は22℃、65%湿度の環境下でパッケージを梱包から取り出した直後にカッター等で表層部30mm以上切り込みパッケージの端面部、内部をサンプリング切込み開始から5min以内に速やかにサンプリング、吸放湿を避ける様にそれぞれサンプリンク゛ビンにいれる。サンプリング量は3〜5g程度をサンプリングし適当なサンプリングビンにいれる。
水分率はこの糸を秤量(A)後、乾燥機(100℃)中で30分間乾燥する。乾燥後の糸を秤量(B)し、次式で計算する。水分率(%)=(A−B)/A×100
【0016】
実施例1~4、比較例1〜3
硫酸相対粘度3.3のポリアミド66を溶融紡糸し紡糸後、最大195℃の加熱ローラを使いローラ群により2段直接延伸し、315デニール(350dTex)144フィラメントで強度8.4cN/dTex、沸水収縮率9%ののマルチフィラメントを平均綾角9度で巻取り捲き巾140mm、糸層厚み115mmのパッケージとし温度22℃、湿度65%の室内環境下で放置時間を変えることにより表面の水分吸湿を生じさせ内部と表面の水分率差を変化させた。経糸は実施例2と同じマルチフィラメントを整経、ビーミングした。このビームを使い緯糸には表面水分率を変えた7.5kg捲きパッケージ一個分全部をウォータージェットルームで580回/分にて平織り製織した。これをサクションドラムにより160℃で乾燥し検反、緯斑を評価した結果を第1表に示す。
【0017】
【表1】
Figure 0004815685
【0018】
実施例5、比較例4〜6
硫酸相対粘度3.3のポリアミド66を溶融紡糸し紡糸後、加熱ローラの温度を変えローラ群により2段直接延伸後巻取り機で捲き、315デニール(350dTex)108フィラメントのマルチフィラメントを巻取りパッケージとした。経糸は実施例4と同じマルチフィラメントを整経、ビーミングした。このビームを使い緯糸7.5kg捲きパッケージ一個分全部をウォータージェットルームで580回/分にてをウォータージェットルームにて平織り製織した。これをサクションドラムにより160℃で乾燥し検反、緯斑を評価した結果を第2表に示す。
【0019】
【表2】
Figure 0004815685
【0020】
【発明の効果】
本発明の高密度織物用ポリアミドマルチフィラメントパッケージは上記構成をとるので緯斑の発生がなく、従来のパッケージから起こるしわの発生がない。

Claims (6)

  1. カバーファクターが1900以上の高密度織物用ポリアミドマルチフィラメントパッケージであり、パッケージの内部の水分率が2.5%未満かつ表面の水分率とパッケージ内部の水分率の差が2.5%以下かつ表面水分率%と内部水分率%の平均が1.7%以下であることを特徴とする直接紡糸延伸した高密度織物用ポリアミドマルチフィラメントパッケージ。
  2. マルチフィラメント糸の強度が6.0cN/dtex以上、沸水収縮率が7%以上である請求項1記載の高密度織物用ポリアミドフィラメントパッケージ。
  3. マルチフィラメントがポリアミド66からなり、フィラメント糸強度が7cN/dtex以上、沸水収縮率が7%以上、パッケージの捲き巾が80mm〜220mmであり、平均綾角が6〜12degreeで捲かれている請求項1記載の高密度織物用マルチフィラメントパッケージ。
  4. 高密度織物がカバーファクター2000以上の織物である請求項1記載の高密度織物用マルチフィラメントパッケージ
  5. パッケージが防湿性のある袋あるいは、フィルムでパッケージ毎に覆われている請求項1記載の高密度織物用マルチフィラメントパッケージ。
  6. 高密度織物がエアバッグ用である請求項1記載の高密度織物用マルチフィラメントパッケージ。
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