JP4812403B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、装置本体に設けられた開閉扉に用紙搬送路の一部が配置された画像形成装置に関する。
電子写真方式等を採用したプリンタ装置、複写機、ファクシミリ装置等などのような各種画像形成装置においては、画像形成に用いるシート状記録材を所望の位置まで搬送するように多くの用紙搬送路が配置されているが、その用紙搬送路の一部を開閉扉に設けて開閉扉の回動とともに記録材を挟持搬送するローラが開放される可動搬送路の構成が知られている(例えば下記の特許文献1参照)。このような開閉扉と一体的に開放される可動搬送路を採用すれば、用紙搬送路の開放性が大きくなることから、いわゆるジャム処理等におけるユーザ操作性が向上されることとなる。一方、開閉扉の搬送路が開放されずに、停止した記録材を固定したままだと、開閉扉を開くことが難しい。
ここで、開閉扉とともに可動搬送路を開放してジャム処理を行う際に、装置本体側に固定的に設けられた固定搬送路に対してシート状記録媒体が把持されたままになっている場合には、開閉扉とともに可動搬送路を開放するにしたがって、シート状記録媒体は、固定搬送路側に把持されながら可動搬送路をすり抜けていくこととなる。
ところが、このようにしてシート状記録媒体が可動搬送路をすり抜ける際に、可動搬送路の端縁部分にシート状記録媒体が絡み合ってしまうことがある。例えば、開閉扉が装置本体の高さ方向に延在する縦方向回転軸に取り付けられていることによって当該開閉扉が略水平面内で回動するように構成されている場合には、その開閉扉の回動角度が大きくなるにしたがってシート状記録材が回動半径方向の外方側に向かって相対移動することとなる。そして、さらに開閉扉の開放動作を継続すると、開閉扉の回動半径外端縁部分がシート状記録材の外端縁に当接して皺が発生し、最終的にはシート状記録材が搬送路に噛み込んだジャム状態となって開閉扉の開放動作が不可能となるおそれもある。
特開平9−146322号公報 特開2005−70070号公報
そこで本発明は、可動搬送路を有する開閉扉を、シート状記録材にジャム状態とすることなく支障なく開放することができるようにした画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明にかかる画像形成装置では、一対の用紙ガイド体を備え、装置本体を開放可能とする開閉扉の内面側に配置されて当該開閉扉と一体的に回動される可動搬送路と、前記装置本体の内部側に固定的に配置された固定搬送路とが連続することにより形成される用紙搬送路を通してシート状記録材を所望の位置まで搬送するように構成されたものであって、前記開閉扉が、前記装置本体の高さ方向に延在する縦方向回転軸を中心として略水平面内において回動可能に取り付けられ、前記用紙搬送路は、前記可動搬送路の幅方向両端縁のうち、前記開閉扉の回動半径方向外方側に位置する外端側部分に、前記開閉扉の回動半径方向内方側に位置する内端側部分よりも大きい搬送隙間が形成される位置関係でシート状記録材を搬送し、更に、前記可動搬送路の前記一対の用紙ガイド体のうち、前記開閉扉を開放したときに外方に位置する用紙ガイド体は、当該用紙ガイド体の上端側で前記可動搬送路の幅方向に延在する回動支軸から下方側に垂下するように配置され、且つ前記回動支軸を中心に前記一対の用紙ガイド体のうちの他方の用紙ガイド体に対して離間する方向に揺動可能である。
このような構成を有する画像形成装置によれば、開閉扉とともに可動搬送路を開放してジャム処理を行う際に、装置本体側の固定搬送路にシート状記録媒体が把持された状態となっていることによりシート状記録媒体が相対的に可動搬送路の回動半径方向外方側に移動しても、その可動搬送路の外端縁側に余裕空間として設けられた搬送外方隙間Laによって上述したシート状記録媒体の相対移動分が許容されることとなり、当該シート状記録媒体は、従来のような可動搬送路に対する噛み込み等によるジャム状態を生じることなく可動搬送路を円滑にすり抜けていくようになっている。
また、本発明にかかる画像形成装置では、前記可動搬送路の搬送幅が搬送方向に沿って変化するものであって、前記搬送外方隙間Laは、可動搬送路の搬送幅が最小となる位置に対応して設定されていることから、可動搬送路の全体にわたってシート状記録媒体が円滑にすり抜けていくようになっている。
また、本発明にかかる画像形成装置では、前記可動搬送路を構成している用紙ガイド体が、前記開閉扉の解放時に前記シート状記録材の表面から離間可能となるように前記シート状記録材の略幅方向に延在する回転横軸に揺動可能に支持されている。
このような構成を有する画像形成装置によれば、シート状記録媒体が可動搬送路からすり抜けていく際に、可動搬送路を構成している用紙ガイド体が開放方向に揺動されることによってシート状記録媒体のすり抜けがさらに良好に行われるようになっている。
また、本発明にかかる画像形成装置では、請求項1の固定搬送路の幅方向両端縁のうち、前記開閉扉の回動半径方向外方側に位置する外端縁から前記シート状記録材の側端縁に至るまでの搬送外方隙間が、前記開閉扉の回動半径方向内方側に位置する前記固定搬送路の内端縁から前記シート状記録材の側端縁に至るまでの搬送内方隙間よりも大きくなるように設定されている。
このような構成を有する画像形成装置によれば、シート状記録媒体が固定可動搬送路からすり抜けていくような事態が発生しても、その固定用紙搬送路の外端縁側に余裕空間として設けられた搬送外方隙間La’によってシート状記録媒体の相対移動分が許容されることとなり、当該シート状記録媒体は、固定搬送路に対する噛み込み等によるジャム状態を生じることなく固定搬送路を円滑にすり抜けていくようになっている。
以上述べたように本発明にかかる画像形成装置は、装置本体の開閉扉の内面側に設けた可動搬送路の回動半径方向外端縁からシート状記録材の側端縁に至るまでの搬送外方隙間Laを搬送内方隙間Lbよりも大きく(La>Lb)設定したことによって、開閉扉とともに可動搬送路を開放してジャム処理を行う際におけるシート状記録媒体の相対移動を許容することにより、可動搬送路に対するシート状記録媒体のすり抜け動作を円滑に行わせてシート状記録媒体の噛み込み等によるジャム状態の発生を防止するように構成したものであるから、可動搬送路を有する開閉扉の開放動作を支障なく行わせることができ、画像形成装置の信頼性を低コストで大幅に向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明するが、それに先立って、本発明を適用する画像形成装置の一例として、マルチファンクションプリンタを例にとって全体構造を概説しておく。
図1に示されているマルチファンクションプリンタ10においては、例えば外部のコンピュータから送られてくる画像情報や原稿読み取り部25で取り込んだ画像情報が、画像処理手段によって受信されると、その受信された画像情報は、レーザー発光書込部11により光変調情報11aに変換され射出される。レーザー発光書込部11から射出された光変調情報11aは、紙面垂直方向に走査されながら、プロセスカートリッジ12内に像担持体として設けられた感光ドラム121上にスポット状に結像される。その回転されることによって副走査方向に移動される感光ドラム121上に照射された光スポットは、主走査方向(軸方向)に往復走査され、それによって当該感光ドラム121上に、上述した原稿画像情報に対応した静電潜像が形成される。そして、その感光ドラム121上の静電潜像に対して、同じくプロセスカートリッジ12内に一体的に設けられた現像装置122から現像剤(トナー)が供給されることによって未定着トナー像が形成されるようになっている。
このとき、上述したプロセスカートリッジ12は、感光ドラム121を含むクリーナー容器123と現像装置122が図示を省略した適宜の着脱機構を介して、略水平方向(図示前後方向)に移動されることにより個々に着脱される構成になされている。
一方、装置本体部の下部側には、規定のサイズに裁断された記録紙等のシート状記録媒体を給送するメイン給紙ユニット13が配置されている。このメイン給紙ユニット13を構成している箱状のカセット収容体13aは、装置本体に対して図示前後方向に着脱自在となるように装着されており、そのカセット収容体13aの内部に設けられた中支持板13bの上面側に対して、図示を省略した適宜のサイズの記録紙が積層状に蓄えられるようになっている。そして、そのシート状記録媒体の積層方向における最下面が上記中支持板13bにより支持されるとともに、その中支持板13bが給紙加圧バネ13cにより上方側に向かって付勢されていることによってシート状記録媒体が上方に持ち上げられた状態に保持されるようになっている。
また、上述したカセット収容体13aの内部側の上方位置には、板状部材からなるセンサフラグ13dが上下方向に揺動するように配置されており、そのセンサフラグ13dの下端部分が、上記カセット収容体13aの内部に蓄えられたシート状記録媒体の最上面位置に自重で当接することによって、当該カセット収容体13a内におけるシート状記録媒体の有無が検出されるようになっている。
さらに、上記カセット収容体13aの紙送り方向前端部分(図示左端部分)には、半月状部材から形成された給紙ローラ13eが設けられている。この給紙ローラ13eの回転軸に対しては、図示を省略した欠け歯ギアとソレノイドのオン・オフ制御を介して、適宜のタイミングで回転駆動力が断続されるように構成されている。そして、上述した中支持板13bにより上方に持ち上げられるようにして支持されたシート状記録媒体の積層方向における最上面が、上記給紙ローラ13eの外周面に対して下方側から当接された状態で給紙動作が実行されるようになっている。
また、上述した中支持板13bの紙送り方向前端縁(図示左端縁)に対して前方側に隣接するようにしてフィードローラ13fと、そのフィードローラ13fの外周面に対して下方側から圧接するように紙送り方向と常時逆方向に回転するリタードローラ13gが配置されている。
そして、このメイン給紙ユニット13におけるカセット収容体13a内に積層されたシート状記録媒体は、給紙ローラ13eの回転によってフィードローラ13fとリタードローラ13gの間の圧接ニップ部を通過し、搬送ローラ対13h、13iを介して給紙通路14側に送り出されていき、その給紙通路14に設けられた一対のレジストローラ15a、15bのニップ部に突き当てられることによって適宜のタイミングをとられながら、上述した感光ドラム121と対面する転写領域に送り込まれていく構成になされている。
このようなメイン給紙ユニット13の左側には、給紙カセットと同じサイズの記録媒体に加えて給紙カセットとは異なるサイズのシート状記録媒体を給紙可能としたマルチ給紙ユニット16が設けられている。このマルチ給紙ユニット16は、マルチ用紙トレイ16aを開放することによって使用可能となる構成になされており、その開放されたマルチ用紙トレイ16a上に各種のシート状記録媒体を積層状に積載する。
このマルチ用紙トレイ16aは、紙送り方向の前方側(図示右方側)に向かって、緩やかな傾斜をなすようにして延在しているが、当該マルチ用紙トレイ16aの延在方向に連続するようにして回動可能なマルチ中板16bが配置されている。マルチ中板16bの前端部分(図示右端部分)には、円筒状部材から形成されたマルチ給紙ローラ16cが設けられている。このマルチ給紙ローラ16cの回転軸には、図示を省略した電磁クラッチを介して駆動源が接続されており、その電磁クラッチのオン・オフ動作によって、上記マルチ給紙ローラ16cに対して適宜のタイミングで回転駆動力が断続されるように回転制御が行われている。
さらに、上述したマルチ中板16bの紙送り方向前端縁(図示右端縁)の前方側に隣接するようにして、薄板状部材からなる分離パッドが粘着された分離揺動台16dが、上記マルチ給紙ローラ16cの外周面に対して下方側から圧接するように配置されている。この分離揺動台16dは、上述したマルチ給紙ローラ16cの直下位置において上下動するように配置されており、その分離揺動台16dが、分離加圧バネ16eにより上方に向かって付勢されることによって、上述したマルチ給紙ローラ16cの下面側に分離揺動台16dが常時圧接された状態に維持されている。
そして、上述したマルチ用紙トレイ16a上に積載された各種シート状記録媒体は、上記マルチ給紙ローラ16cの回転駆動によって、前記分離パッドとの間のニップ部を通過して一枚ずつ分離された後、前述した給紙通路14側に向かって送り出されていき、既に述べたメイン給紙ユニット13のカセット収容体13a の場合と同様にして、一対のレジストローラ15a,15bに突き当てられて適宜のタイミングをとられながら感光ドラム121と対面する転写領域に送り込まれていくようになっている。
このようなマルチ用紙トレイ16a上にシート状記録媒体をセットするにあたっては、図示しないカムがマルチ中板16bを下方に押し下げて解除状態とし、そのマルチ中板16bをマルチ給紙ローラ16cから下方側に離間させることによって、これら両部材16b,16cどうしの間に適宜の隙間を形成することが必要となる。
一方、上述した感光ドラム121の転写領域には、当該感光ドラム121の表面に接触するようにして接触転写体としての転写ローラ17が接触するように配置されている。この転写ローラ17には転写バイアスが印加され、その転写バイアスによって、上述した感光ドラム121上に形成された未定着トナー像がシート状記録媒体上に静電的に転写されるようになっている。さらに、転写後において上記感光ドラム121上に残留するトナーは、当該感光ドラム121の表面上に圧接するように配置されたクリーニングブレード124の摺接力により掻き落とされてクリーナー容器123に収容されるようになっている。
さらに、上述した転写作用によって未定着トナーを担持したシート状記録媒体は、上述したプロセスカートリッジ12の上方位置に隣接するように配置された定着装置18に向かって搬送される。当該定着装置18には、加熱手段としての定着フィルム18aが環状をなすように配置されているとともに、その定着フィルム18aに対面する対向手段として加圧ローラ18bが配置されている。そして、それらの定着フィルム18aおよび加圧ローラ18bのニップ部における加圧・加熱作用に基づく定着作用によって、上記シート状記録媒体(被加熱材)上の未定着トナーが融解され、シート状記録媒体上にトナー像が固定され定着されるようになっている。
また、このような加熱定着動作によってトナー像を固定されたシート状記録媒体は、定着装置18の出口部から装置上方側に配置された排紙部20に設けられた排紙通路21内に送り出された後、その排紙通路21に設けられた排紙ローラ22の排出搬送作用によって、装置本体部の上位置に設けられた排紙トレイ23上に排出されるように構成されている。
さらに、このような構成を備えた装置本体の一側(図1の左面側)には、後述する開閉扉50の内面側に両面搬送路30が配置されている。この両面搬送路30においては、片面側に所望の画像を形成された記録紙などのシート状記録媒体が排紙口切換え板24により排紙反転路31に搬送されるように構成されているとともに、図示を省略したモータの制御により反転ローラ32が適宜に反転されたシート状記録媒体が、搬送路切換え板33により当該両面搬送路30に搬送される構成になされている。
上述した両面搬送路30の途中位置には、図示上方側から下方側に向かうシート状記録媒体の搬送方向に沿って、複数(2対)の両面搬送ローラ34,35が順に設けられており、それらの各両面搬送ローラ34,35の搬送作用によって、両面搬送路30内に送り込まれたシート状記録媒体が、表裏を反転されるようにして上述した給紙通路14に再び送り込まれるように搬送されるようになっている。
またさらに、排紙通路21から排出口を排紙部20と第2の排紙部40とに切替える搬送路切替えフラッパ41に排出口をそれぞれ切替えることができ、第2の排紙部40へ進むと搬送ローラ対42、43で搬送され、第2の排紙口センサー44にて用紙の到着を検知し、排出ローラ対45によって排出され、第2の排紙トレイ47上に排出積載される。そして、積載が増えていくと排出紙の高さを検知する満載検知センサー46により満載検知をおこない。必要以上に積載し過ぎて積載不良及び積載の順序が換わってしまうような問題を防止している。
ここで、上述した定着装置18には、加熱手段としての定着フィルム18aと、この定着フィルム18aの対向手段としての加圧ローラ18bとが、周知の構成と同様にして第1位置としての圧接位置と、第2位置としての解除(離間)位置との間で回動による変位可能な構成が採用されている。そして、図2に示された前記第1位置においては、加圧手段としての加圧バネ18cからの付勢力が加圧作動フレーム18dを介して伝達されることによって前記定着フィルム18aと加圧ローラ18bとが圧接された状態に保持されるようになっている。
また、このような定着装置18には、前記定着フィルム18aと加圧ローラ18bとを互いに離間させて第2位置としての解除位置に変位させる加圧解除手段が設けられている。この加圧解除手段の基本的な構成は周知であるので詳細な説明は省略するが、当該加圧解除手段に設けられた加圧解除レバー18eの回動操作によって、前記加圧ローラ18bが第1位置としての前記定着フィルム18aに対する圧接位置から、第2位置としての解除位置に変位されるように構成されている。この加圧解除手段は、前記第1位置では定着フィルム18aと加圧ローラ18bとの圧接状態を許容し、第2位置においては前記加圧手段としての加圧バネ18cの付勢力に抗して前記定着フィルム18aと加圧ローラ18bとの圧接力を解除または緩和して、その状態を保持する構成になされている。
ここで、上述した両面搬送路30は、特に図2に示されているような開閉扉50の内面側に配置されている。この開閉扉50は、前記両面搬送路30の奥側端縁に隣接して装置本体の高さ方向に延在する縦方向回転軸(図示省略)に回動可能に取り付けられており、その縦方向回転軸を中心にして略水平面内で回動するように構成されている。すなわち、前記両面搬送路30は、前記開閉扉50とともに一体的に回動する可動搬送路として設けられており、装置本体の内部側に前記定着装置18を含むように固定的に設けられた固定搬送路と連続することによって、前記定着装置18を通されたシート状記録材を排紙部側に向かって搬送する構成になされている。
ここで本実施形態では、前記可動搬送路としての両面搬送路30の搬送幅が、シート状記録材の幅寸法に対して以下のように設定されている。すなわち、図3に示されているように、前記両面搬送路30の搬送幅が最小となる位置における当該両面搬送路30の幅方向における両側端縁をそれぞれ30A,30Bとしたとき、それら両側端縁30A,30Bのうち、前記開閉扉50の回動半径方向外方側(図3の左方側)に位置する外端縁30Aからシート状記録材Pの側端縁P1に至るまでの搬送隙間を「La」、前記開閉扉50の回動半径方向内方側に位置する内端縁30Bからシート状記録材Pの側端縁P2に至るまでの搬送隙間を「Lb」とすると、本実施形態では、前記外端側の搬送隙間「La」が、内端側の搬送隙間「Lb」よりも大きく(La>Lb)なるように設定されており、両面搬送路30外端側部分に空間的に拡大された搬送隙間が形成されている。
このとき、上述した可動搬送路としての両面搬送路30は、一対の用紙ガイド体で挟まれるようにして構成されているが、前記開閉扉50を開放したときに外方に露出する用紙ガイド体30aは、当該用紙ガイド体30aの図1上端側に配置された回動支軸30bにより回動自在に保持されており、その回動支軸30bから図示下方側に垂下するように配置された用紙ガイド体30aは、前記回動支軸30bを中心にして自由揺動可能な構成になされている。すなわち、前記開閉扉50を開放状態としたときに、前記両面搬送路30の用紙ガイド体30aを開放側に揺動させることとすれば、前記両面搬送路30の内部通路が容易に開放されるようになっている。
さらに本実施形態では、装置本体の内部側に設けられた定着装置18の内部に配置された固定搬送路においても、上述した両面搬送路30の搬送幅と同様の構成が採用されている。すなわち、前記定着装置18の内部に設けられている固定搬送路において、当該固定搬送路の幅方向における両端縁のうち、前記開閉扉50の回動半径方向外方側に位置する外端縁からシート状記録材の側端縁に至るまでの搬送外方隙間が、前記開閉扉50の回動半径方向内方側に位置する内端縁から前記シート状記録材の側端縁に至るまでの搬送内方隙間よりも大きくなるように設定されている。
このような構成を有する本実施形態によれば、開閉扉50とともに可動搬送路としての両面搬送路30を開放してジャム処理を行う際に、装置本体側の固定搬送路にシート状記録媒体Pが把持された状態となっていることによりシート状記録媒体Pが相対的に両面搬送路30の回動半径方向外方側に移動しても、その両面搬送路30の外端縁側に余裕空間として設けられた搬送外方隙間Laによって上述したシート状記録媒体P1の相対移動分が許容されることとなり、当該シート状記録媒体P1は、従来のような可動搬送路に対する噛み込み等によるジャム状態を生じることなく可動搬送路を円滑にすり抜けていくようになっている。
特に本実施形態では、前記搬送外方隙間Laを有する前記可動搬送路としての両面搬送路30は、搬送幅が最小となる位置に対応しているとともに、可動搬送路としての両面搬送路30を構成している用紙ガイド体30aが、シート状記録材P1の表面から離間可能となるように前記シート状記録材P1の略幅方向に延在する回転横軸に揺動可能に支持されていることから、当該両面搬送路30の全体にわたってシート状記録媒体P1が、さらに円滑にすり抜けていくようになっている。
また、本実施形態では、定着装置18の固定搬送路においても、上述した両面搬送路30の搬送幅と同様の構成が採用されていることから、装置本体側の固定搬送路においてもシート状記録媒体P1のすり抜けが円滑に行われるようになっている。
以上、本発明者によってなされた発明の実施形態を具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることはいうまでもない。
例えば、上述した各実施形態は、プリンタに対して本発明を適用したものであるが、複写機等の他の画像形成装置に対しても本発明は同様に適用することができるものである。
以上述べた本発明にかかる画像形成装置は、プリンタなどの画像形成装置を始めとして、複写機等の多種多様な画像形成装置に対して広く適用することが可能である。
本発明を適用したプリンタの内部概略構造を表した側面説明図である。 図1に示されたプリンタに設けられている開閉扉を開放した状態を表した外観斜視説明図である。 開閉扉の内部側に設けられた両面搬送路の正面説明図である。
符号の説明
10 マルチファンクションプリンタ(画像形成装置)
11 レーザー発光書込部
12 プロセスカートリッジ
121 感光ドラム
122 現像装置
13 メイン給紙ユニット
14 給紙通路
15 レジストローラ
16 マルチ給紙ユニット
17 転写ローラ
18 定着装置
18a 定着フィルム(加熱手段)
18b 加圧ローラ(対向手段)
20 排紙部
21 排紙通路
22 排紙ローラ
23 排紙トレイ
24 排紙口切り換え板
25 原稿読み取り部
30 両面搬送路
30A 外端縁
30B 内端縁
30a 用紙ガイド体
30b 回動支軸
31 反転搬送通路
32 排紙反転ローラ
33 搬送路切り換え板
34,35 両面搬送ローラ
50 開閉扉
P シート状記録材
P1,P2側端縁
La,Lb 搬送隙間

Claims (1)

  1. 一対の用紙ガイド体を備え、装置本体を開放可能とする開閉扉の内面側に配置されて当該開閉扉と一体的に回動される可動搬送路と、前記装置本体の内部側に固定的に配置された固定搬送路とが連続することにより形成される用紙搬送路を通してシート状記録材を所望の位置まで搬送するように構成されたものであって、
    前記開閉扉が、前記装置本体の高さ方向に延在する縦方向回転軸を中心として略水平面内において回動可能に取り付けられ
    前記用紙搬送路は、前記可動搬送路の幅方向両端縁のうち、前記開閉扉の回動半径方向外方側に位置する外端側部分に、前記開閉扉の回動半径方向内方側に位置する内端側部分よりも大きい搬送隙間が形成される位置関係でシート状記録材を搬送し、
    更に、前記可動搬送路の前記一対の用紙ガイド体のうち、前記開閉扉を開放したときに外方に位置する用紙ガイド体は、当該用紙ガイド体の上端側で前記可動搬送路の幅方向に延在する回動支軸から下方側に垂下するように配置され、且つ前記回動支軸を中心に前記一対の用紙ガイド体のうちの他方の用紙ガイド体に対して離間する方向に揺動可能であることを特徴とする画像形成装置。
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