JP4812180B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、定着用ヒータをDC電源で駆動する画像形成装置に関し、特に、定着用ヒータに通電する、デジタル制御方式のスイッチングDC電源に関する。
【0002】
【従来技術】
従来は定着用ヒータには交流電源を入力し、ヒータと直列に設けたトライアックのオンオフにより、ヒータへの通電電流をオンオフしてヒータの温度制御を行なっていた。このAC通電方式を搭載した画像形成装置では交流電源からの入力する高調波電流および、交流電源が供給される商用電源ラインのインピーダンスによる電源電圧変動などの電源環境への影響を低減するために、トライアックの通電時間を制限するソフトスタートなどの制御を行なっていた。
【0003】
特開2000−14144号公報には、スイッチングDC電源の出力が過電流になるとラッチをセットしてその出力でスイッチングのONを停止し、次のスイッチング周期の始点でラッチをリセットしてONを開始する、過電流状態の発生時に迅速に対応する制御を行うスイッチング電源装置が開示されている。
【0004】
特開平5−119552号公報には、商用電源から画像形成に必要な複数の電源を形成出力すると共に、出力電圧を機器の動作状態に対応して変更制御する提案がある。
【0005】
特開平6−230702号公報には、ヒータのオン直後の突入電流を抑制するソフトスタートの一態様を開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ソフトスタートにより電源環境への影響を低減することが可能となったが、ソフトスタート時の通電時間が交流電源の一周期の内の僅かの時間となるため、定着ヒータの温度の立上り時間を早くできない副作用があった。また、通電が間欠となるため、定着ヒータの温度リップルが大きくなる不具合もあった。
【0007】
そこで本発明は、電源環境への影響低減と立上り時間短縮を両立させることを第1の目的とし、定着ヒータの温度リップルを低減することを第2の目的とし、定着ヒータあるいはその給電回路の過電流保護を第3の目的とし、省エネルギーを第4の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)AC電源に接続されたパワーリレー(RA2)と、
該パワーリレー(RA2)を介して電源が供給されるヒータ用DC/DCコンバータ(PC5)と、
該ヒータ用DC/DCコンバータにより直流電源が供給される定着用ヒータ(123C)と、
前記AC電源に接続された主電源スイッチ(Swap)を介して電源が供給され、前記定着用ヒータとは別の電気負荷に給電する他のDC/DCコンバータ(PC2-PC4)と、
前記主電源スイッチ(Swap)の閉により起動し、前記パワーリレー(RA2)をオンにして前記ヒータ用DC/DCコンバータを起動した後に前記他のDC/DCコンバータを起動する電源制御手段であって、前記定着用ヒータの通電電流を所定値以下に制限する電流リミットモードと、前記定着用ヒータの通電電流を定電流制御する定電流モードと、前記ヒータ用DC/DCコンバータを定電圧制御する定電圧モードとを有し、画像形成装置の動作状態に応じて、前記各モードを選択的に適用する電源制御手段と、
を備える画像形成装置。
以上
【0009】
なお、理解を容易にするためにカッコ内には、図面に示し後述する実施例の対応要素又は相当要素もしくは対応事項の記号を、参考までに付記した。以下も同様である。
【0010】
これによれば、電源制御手段でヒータ用のDC/DCコンバータと他のDC/DCコンバータの起動時間に時間差を設けるようにしたので、定着用ヒータの起動時に画像形成装置で消費することが許容される電力に占めるヒータへの投入電力の比率を大きくすることができる。また、これにより電源環境への影響も低減できる。
【0011】
(2)AC電源に接続されたパワーリレー(RA2)と、
パワーリレー(RA2)を介して電源が供給されるヒータ用DC/DCコンバータ(PC5)と、
ヒータ用DC/DCコンバータにより直流電源が供給される定着用ヒータ(123C)と、
前記AC電源に接続された主電源スイッチ(Swap)を介して電源が供給され、前記定着用ヒータとは別の電気負荷に給電する他のDC/DCコンバータ(PC2−PC4)と、
該定着用ヒータの温度を検出する温度検出手段(TH)と、
該定着用ヒータの印加電圧を検出する電圧検出手段(VSEN5)と、
該定着用ヒータの通電電流を検出する電流検出手段(Isen1)と、
前記主電源スイッ(Swap)閉により起動して前記パワーリレー(RA2)をオンにして前記ヒータ用DC/DCコンバータを起動し該ヒータ用DC/DCコンバータのPWM制御による前記温度の立上げの後に、該温度を所定値とするための前記ヒータ用DC/DCコンバータのPWM制御による定温度制御を開始し前記他のDC/DCコンバータを起し、該温度の立上げにおいては、前記ヒータ用DC/DCコンバータを前記通電電流を所定値以下に制限する電流リミットモードで制御し、前記定温度制御においては、前記通電電流が所定値を超えるときは前記ヒータ用DC/DCコンバータを定電流制御する定電流モードで制御し、前記印加電圧が所定値を超えるときは前記ヒータ用DC/DCコンバータを定電圧制御する定電圧モードで制御する、電源制御手段と、
を備える画像形成装置。
【0012】
これによれば、電源制御手段でヒータ用のDC/DCコンバータと他のDC/DCコンバータの起動時間に時間差を設けるようにしたので、定着用ヒータの起動時に画像形成装置で消費することが許容される電力に占めるヒータへの投入電力の比率を大きくすることができる。
【0013】
また、これにより電源環境への影響も低減できる。さらにヒータ用DC/DCコンバータの出力制御を、ヒータ印加電圧および通電電流が各所定値以上(異常)か否(正常)に応じて切り替えるようにしたので、ヒータに連続的にDC通電し、温度リップルを低減した画像形成装置を提供することができる。定着ヒータおよびその給電回路の過電流保護が実現する。
【0014】
)前記他のDC/DCコンバータの少なくとも1つ(PC1)から動作電圧を供給され、外部からの入力に応答して、画像形成のためのシーケンス制御を開始する装置動作コントローラ(60)が、前記電源制御手段(85)にDC/DCコンバータの1以上(PC2〜PC5)の直流電圧の生成/停止を指示し、前記電源制御手段(85)が該指示に応答して該1以上のDC/DCコンバータ(PC2〜PC5)の直流電圧の生成/停止を制御する、上記(1)又は(2)に記載の画像形成装置。
【0015】
)前記主電源スイッチ(SWap)のオンによるAC電源の供給に応答して前記電源制御手段(85)への給電を開始する初期給電手段(RA1,83,84);を更に備え、前記電源制御手段(85)は、該初期給電手段より初期給電を受けると、前記装置動作コントローラ(60)に給電するDC/DCコンバータ(PC1)を直流電圧の生成に駆動する、上記(3)に記載の画像形成装置
【0016】
これによれば、主電源スイッチ(SWap)がオンになると、初期給電手段(RA1,83,84)が電源制御手段(85)に給電する。すなわち電源制御手段(85)の電源が入る。そして、電源制御手段(85)が装置動作コントローラ(60)に給電するDC/DCコンバータ(PC1)を直流電圧の生成に駆動するので、装置動作コントローラ(60)による状態認知および制御が可能となる。
【0017】
前記装置動作コントローラ(60)は、前記電源制御手段(85)がすべてのDC/DCコンバータ(PC1〜PC5)を直流電圧の生成に駆動してから、前記電気負荷の物理状態もしくは前記電気負荷によって駆動される物体の位置を、待機時宛てのものとするホーミングを行う、上記()の画像形成装置。
【0018】
これによれば、すべてのDC/DCコンバータ(PC1〜PC5)が起動してから各部のホーミング動作が行なわれる。ホーミング動作終了後は、仮に電力供給不要な各部への給電を遮断しても、次に稼動を求められた時点においてそれから電力の供給を行っても、正しい位置から正しい処理を問題無く行うことができる。
【0019】
前記装置動作コントローラ(60)はホーミング終了後は、電力供給が不要な電気負荷に給電するDC/DCコンバータ(PC2〜PC4)の直流電圧の生成停止を、前記電源制御手段(85)に指示する、上記()の画像形成装置。
【0020】
ホーミング動作終了後は、電力供給不要な各部の電力を一時遮断するので、次に稼動を求められた時点において、それから電力の供給を行っても、正しい位置から正しい処理を問題無く行うことができる。
【0021】
前記装置動作コントローラ(60)が前記他のDC/DCコンバータ(PC4)の直流電圧生成の指示を発っしてから、DC/DCコンバータ(PC4)の出力が設定値に立上るまでの遅れ時間データを格納するメモリ(60);を更に備え、前記装置動作コントローラ(60)は、外部からの入力に応答してDC/DCコンバータ(PC4)の直流電圧生成を前記電源制御手段(85)に指示してから、前記メモリ(60)の遅れ時間の経過後に、該DC/DCコンバータ(PC4)から給電される電気負荷の駆動を開始する;上記()乃至()のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【0022】
これによれば画像形成装置において、上記(3)乃至(6)に記載の作用効果が得られる。
【0023】
)画像形成装置は、感光体(114),これを荷電する帯電器(119),感光体の帯電面に画像光を露光する露光装置(141−146),露光によって生成した静電潜像を顕像にする現像器(120),該顕像を転写紙に転写する手段(115,116,117),転写紙の顕像を該転写紙に固着する定着装置(123)、および、これらの画像形成要素を駆動する電気アクチュエータおよび電気回路(4)、を含む画像形成装置(100)である、上記()乃至(のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【0024】
これによれば、上記()乃至()に記載の作用効果がある画像形成装置(プリンタ100)が実現する。
【0025】
)更に、原稿の画像を読み取る画像スキャナ(10)を備える、上記(8)に記載の画像形成装置。
【0026】
これによれば、上記()乃至()に記載の作用効果がある画像形成装置(複写機;図1)が実現する。
【0027】
本発明の他の目的および特徴は図面を参照した以下の実施例の説明により明らかになろう。
【0028】
【実施例】
図1に本発明の1実施例であるデジタル複写機の外観を示す。このデジタル複写機は、大略で、自動原稿送り装置〔ADF〕30と、操作部20と、カラースキャナ10と、カラープリンタ100と、中継ユニット32と、ステープラ及び作像された用紙を大量に積載可能なシフトトレイ付きのフィニッシャ34と、両面反転ユニット33と、給紙バンク35と、大容量給紙トレイ36及び1ビン排紙トレイ31、の各ユニットで構成されている。
【0029】
図2に、カラープリンタ100の構成を示す。露光手段としての書き込み光学ユニットは、スキャナ10からのカラー画像データを光信号に変換して、原稿画像に対応した光書き込みを行い、感光体ドラム114に静電潜像を形成する。光書き込み光学ユニットは、レーザー発光器141、これを発光駆動する発光駆動制御部(図示省略)、ポリゴンミラー143、これを回転駆動する回転用モータ144、fθレンズ142、反射ミラー146などで構成されている。感光体ドラム114は、矢印で示す如く反時計廻りの向きに回転するが、その周りには、感光体クリーニングユニット121、除電ランプ114M、帯電器119、感光体ドラム上の潜像電位を検知する電位センサー114D、リボルバー現像装置120の選択された現像器、現像濃度パターン検知器114P、中間転写ベルト115などが配置されている。
【0030】
リボルバー現像装置120は、BK現像器120K、C現像器120C、M現像器120M、Y現像器120Yと、各現像器を矢印で示す如く反時計回りの向きに回転させる、リボルバー回転駆動部(図示省略)などからなる。これら各現像器は、静電潜像を顕像化するために、現像剤の穂を感光体ドラム114の表面に接触させて回転する現像スリーブ120KS、120CS、120MS、120YSと、現像剤を汲み上げ撹拌するために回転する現像パドルなどで構成されている。待機状態では、リボルバー現像装置120はBK現像器120で現像を行う位置にセットされており、コピー動作が開始されると、スキャナ10で所定のタイミングからBK画像データの読み取りがスタートし、この画像データに基づき、レーザー光による光書き込み・潜像形成が始まる。以下、Bk画像データによる静電潜像をBk潜像という。C、M、Yの各画像データについても同じ。このBk潜像の先端部から現像可能とすべく、Bk現像器120Kの現像位置に潜像先端部が到達する前に、現像スリーブ120KSを回転開始して、Bk潜像をBkトナーで現像する。そして、以後、Bk潜像領域の現像動作を続けるが、潜像後端部がBk潜像位置を通過した時点で、速やかに、Bk現像器120Kによる現像位置から次の色の現像器による現像位置まで、リボルバー現像装置120を駆動して回動させる。この回動動作は、少なくとも、次の画像データによる潜像先端部が到達する前に完了させる。
【0031】
像の形成サイクルが開始されると、感光体ドラム114は矢印で示すように反時計廻りの向きに回動し、中間転写ベルト115は図示しない駆動モータにより、時計廻りの向きに回動する。中間転写ベルト115の回動に伴って、BKトナー像形成、Cトナー像形成、Mトナー像形成およびYトナー像形成が順次行われ、最終的に、BK、C、M、Yの順に中間転写ベルト115上に重ねてトナー像が形成される。BK像の形成は、以下のようにして行われる。すなわち、帯電器119がコロナ放電によって、感光体ドラム114を負電荷で約−700Vに一様に帯電する。つづいて、レーザダイオード141は、Bk信号に基づいてラスタ露光を行う。このようにラスタ像が露光されたとき、当初、一様に荷電された感光体ドラム114の露光された部分については、露光光量に比例する電荷が消失し、静電潜像が形成される。リボルバー現像装置120内のトナーは、フェライトキャリアとの撹拌によって負極性に帯電され、また、本現像装置のBK現像スリーブ120KSは、感光体ドラム114の金属基体層に対して図示しない電源回路によって、負の直流電位と交流とが重畳された電位にバイアスされている。この結果、感光体ドラム114の電荷が残っている部分には、トナーが付着せず、電荷のない部分、つまり、露光された部分にはBkトナーが吸着され、潜像と相似なBk可視像が形成される。中間転写ベルト115は、駆動ローラ115D、転写対向ローラ115T、クリーニング対向ローラ115Cおよび従動ローラ群に張架されており、図示しない駆動モータにより回動駆動される。さて、感光体ドラム114上に形成したBkトナー像は、感光体と接触状態で等速駆動している中間転写ベルト115の表面に、ベルト転写コロナ放電器(以下、ベルト転写部という。)116によって転写される。以下、感光体ドラム114から中間転写ベルト115へのトナー像転写を、ベルト転写と称する。感光体ドラム114上の若干の未転写残留トナーは、感光体ドラム114の再使用に備えて、感光体クリーニングユニット121で清掃される。ここで回収されたトナーは、回収パイプを経由して図示しない排トナータンクに蓄えられる。
【0032】
なお、中間転写ベルト115には、感光体ドラム114に順次形成する、Bk、C、M、Yのトナー像を、同一面に順次、位置合わせして、4色重ねのベルト転写画像を形成し、その後、転写紙にコロナ放電転写器にて一括転写を行う。ところで、感光体ドラム114側では、BK画像の形成工程のつぎに、C画像の形成工程に進むが、所定のタイミングから、スキャナ10によるC画像データの読み取りが始まり、その画像データによるレーザー光書き込みで、C潜像の形成を行う。C現像器120Cは、その現像位置に対して、先のBk潜像後端部が通過した後で、かつ、C潜像先端が到達する前に、リボルバー現像装置の回転動作を行い、C潜像をCトナーで現像する。以降、C潜像領域の現像をつづけるが、潜像後端部が通過した時点で、先のBk現像器の場合と同様にリボルバー現像装置120を駆動して、C現像器120Cを送り出し、つぎのM現像器120Mを現像位置に位置させる。この動作もやはり、つぎのM潜像先端部が現像部に到達する前に行う。なお、MおよびYの各像の形成工程については、それぞれの画像データの読み取り、潜像形成、現像の動作が、上述のBk像や、C像の工程に準ずるので、説明は省略する。
【0033】
ベルトクリーニング装置115Uは、入口シール、ゴムブレード、排出コイルおよび、これら入口シールやゴムブレードの接離機構により構成される。1色目のBk画像をベルト転写した後の、2、3、4色目を画像をベルト転写している間は、ブレード接離機構によって、中間転写ベルト面から入口シール、ゴムブレードなどは離間させておく。
【0034】
紙転写コロナ放電器(以下、紙転写器という。)117は、中間転写ベルト115上の重ねトナー像を転写紙に転写するべく、コロナ放電方式にて、AC+DCまたは、DC成分を転写紙および中間転写ベルトに印加するものである。
【0035】
転写紙カセット182Eおよび給紙バンク35には、各種サイズの転写紙が収納されており、指定されたサイズの用紙を収納しているカセットから、給紙コロ183E等によってレジストローラ対118R方向に給紙・搬送される。なお、符号112B2は、OHP用紙や厚紙などを手差しするための給紙トレイを示している。像形成が開始される時期に、転写紙は前記いずれかの給紙トレイから給送され、レジストローラ対418Rのニップ部にて待機している。そして、紙転写器117に中間転写ベルト115上のトナー像の先端がさしかかるときに、丁度、転写紙先端がこの像の先端に一致する如くにレジストローラ対118Rが駆動され、紙と像との合わせが行われる。このようにして、転写紙が中間転写ベルト上の色重ね像と重ねられて、正電位につながれた紙転写器117の上を通過する。このとき、コロナ放電電流で転写紙が正電荷で荷電され、トナー画像の殆どが転写紙上に転写される。つづいて、紙転写器117の左側に配置した図示しない除電ブラシによる分離除電器を通過するときに、転写紙は除電され、中間転写ベルト115から剥離されて紙搬送ベルト122に移る。中間転写ベルト面から4色重ねトナー像を一括転写された転写紙は、紙搬送ベルト122で定着器123に搬送され、所定温度にコントロールされた定着ローラ123Aと加圧ローラ123Bのニップ部でトナー像を溶融定着され、排出ロール対124で本体外に送り出され、図示省略のコピートレイに表向きにスタックされる。
【0036】
定着ローラ123Aの内部には、定着ヒータ(ハロゲンランプ)123Cがあり、この定着ヒータ123Cに、電源制御板80(図3)上のDC/DCコンバータPC5(図4)が通電し、これにより定着ヒータ123Cが発熱し且つ赤外線を発生して、定着ローラ123Cを加熱する。
【0037】
なお、ベルト転写後の感光体ドラム114は、ブラシローラ、ゴムブレードなどからなる感光体クリーニングユニット121で表面をクリーニングされ、また、除電ランプ114Mで均一除電される。また、転写紙にトナー像を転写した後の中間転写ベルト115は、再び、クリーニングユニット115Uのブレード接離機構でブレードを押圧して表面をクリーニングする。リピートコピーの場合には、スキャナの動作および感光体への画像形成は、1枚目の4色目画像工程にひきつづき、所定のタイミングで2枚目の1色目画像工程に進む。中間転写ベルト115の方は、1枚目の4色重ね画像の転写紙への一括転写工程にひきつづき、表面をベルトクリーニング装置でクリーニングされた領域に、2枚目のBkトナー像がベルト転写されるようにする。その後は、1枚目と同様動作になる。
【0038】
図3に、図1に示す複写機の電気系システムの概要を示す。複写機メカ制御部すなわち画像読取りおよび画像形成プロセス制御の主要部に、メイン制御板50上の1つのMPU51と、スキャナ制御板11上の1つのCPU12が用いられている。MPU51は作像シーケンスおよび定着制御とシステム関係の制御を、CPU12はスキャナ関係の制御をそれぞれ行う。MPU51とCPU12とは、画像データインターフェース及びシリアルインターフエースによって接続されている。
【0039】
また、図3において、20は操作部、70はI/O制御板、92は画像露光用のレーザ光を制御するLD制御板、41は給紙制御板、13はCCDを搭載する読み取り制御板、90はマザーボード、60,91は、複合機能を実現するためのアプリケーション拡張ユニットで、91は、FAX機能を搭載したファクシミリ制御ユニット、60は、パソコン,ワープロなどホストのドキュメントを印刷するプリンタ機能及びコピー,ファクシミリ,プリンタの複合動作モードを制御するためのプリンタコントローラ(ボード)である。80は電源制御板(電源装置)である。電源制御板80上には、各部電気要素すなわち電気負荷に給電するDC/DCコンバータおよび交流入力回路がある。
【0040】
図4に電源制御板80上の電源回路の概要とそれによって給電される電気負荷の概要を示す。電源回路は、交流ACのノイズを除去するフィルタ81と、交流ACの入力電流値を検出する交流電流検出回路ISEN0と、主電源スイッチSWap(交流入力スイッチ)の閉(オン)によって給電される、交流電圧を整流平滑する整流平滑回路82a、その出力直流が供給され各値直流電圧の生成を行う各直流電圧生成部(DC/DCコンバータ)PC1〜PC4と、パワーリレーRA2の閉(オン)によって給電される、交流電圧を整流平滑する整流平滑回路82b、その出力直流が供給され100Vの直流電圧を定着ヒータ123Cに印加する100V直流電圧生成部(DC/DCコンバータ)PC5と、各直流電圧生成部の電圧生成(生成/停止および出力電力)を制御するデジタルコントローラ(デジタルシグナルプロセッサDSPを用いた)85、主電源スイッチSWapが開(OFF)から閉(ON)に切換えられて交流電源ACが印加され整流平滑回路82aに直流電圧が表れるとONされてバッテリ84をDSP85に印加するスイッチ回路(SW)83、このスイッチ回路83がONすると、DSP85に必要な電源電圧を供給するバッテリ84、および、パワーリレーRA2に給電する制御リレーRA3とこれに通電するリレードライバ、よりなる。
【0041】
5〜38Vの各直流電圧生成部PC1〜PC4は、スキャナモータ、ADF(原稿自動送り装置)などの負荷につながり、各負荷に必要な電圧を供給する。100V直流電圧生成部PC5は、定着ヒータ123Cに100Vを印加する。
【0042】
DSP85は、マザーボード90に搭載のプリンタコントローラ60とUART(ユニバーサル・アシンクロナス・レシーバ・トランスミッタ:シリアル通信)による通信を行う。図示しないが、プリンタコントローラ90は、CPU,不揮発性メモリ,ROM,RAMおよび画像メモリを含むコンピュータシステムである。
【0043】
図5に、図4に示すスイッチ回路83と、5V生成部PC1および100V生成部PC5の構成を示す。100V商用交流電圧が、主電源スイッチSWapのオンによりノイズフィルタ81を通して、整流平滑回路82aに印加される。
【0044】
ノイズフィルタ81は、100V商用交流ラインの高周波ノイズがスイッチング電源すなわちDC/DCコンバータPC1〜PC5の内部に入るのを遮断し、しかもスイッチング電源が発生する高周波ノイズが商用交流ラインに漏出するのを防ぐ入力フィルタである。交流電圧はこの入力フィルタを通して、全波整流ダイオードブリッジと平滑コンデンサで構成される整流平滑回路82a,82bに印加される。
【0045】
また、整流平滑回路82aの出力電圧は抵抗とリレーRA1からなる起動回路にも加わる。整流平滑回路82aの出力電圧が加わると、リレーRA1の、スイッチ回路(SW)83のダイオードD4とDSP85の動作電圧入力端Vccの間に介挿したリレー接点をリレー接片RA1で閉じる。ダイオードD4はバッテリ84に接続しているので、バッテリ電圧がDSP85に加わり、これによりDSP85が起動して、5V生成部PC1に、それぞれ第1のPWMパルスを出力する。
【0046】
これにより、5V生成部PC1が動作状態になり、5V直流電圧を発生する。整流平滑回路82aの出力直流電圧は、5V生成部PC1の中のトランスTR1の1次巻線に印加される。スイッチング素子であるFET1がオンになると、整流平滑回路82から、1次巻線,スイッチング素子FET1ならびに電流値検出回路ISEN1介して、1次側グランドに電流が流れる。
【0047】
ドライブ回路DRIV1は、DSP85のスイッチングON/OFF信号である第1のPWMパルスを出力するPWM出力ポートにつながっている。DRIV1,トランスTR1およびスイッチング素子FET1によって、1次側スイッチング回路が構成され、整流平滑回路82の出力電圧をPWMパルスに応答したスイッチングによりチョッピングして、トランスTR1の1次巻線にパルス通電する。
【0048】
トランスTR1の2次側には、2次巻線に誘起したパルス状電圧を直流に変換して出力する出力回路がある。出力回路は、ダイオードD1,D2、チョークコイルCH1、出力電圧検出回路VSEN1および平滑コンデンサにより構成される。
【0049】
他の各値電圧を生成する回路PC2〜PC4の構成および動作、ならびにそれらに対するDSP85の制御動作も同様である。しかし、生成回路の電力容量が大きい生成回路は、スイッチング素子FETが複数個並列接続で用いられるとか、回路の温度保護用のサーミスタを付加してその電圧(温度)をDSP85に与えて、DSP85で温度異常を監視するなどが行われる。
【0050】
定着ヒータ123Cに通電する100V直流生成部PC5には、負過電流値を検出する電流検出回路ISEN1および定着ヒータ123Cまわりの定着温度を検出するサーミスタTHがある。
【0051】
プリンタコントローラ60,I/O制御板70およびメイン制御板50の、省エネ待機モードでも入力監視をするCPUおよびMPU、ならびに省エネ待機モードで外部入力信号を発生する回路には、5V生成部PC1が給電する。
【0052】
図6を参照する。主電源スイッチSWapをオンすると(ステツプ1)、起動回路のリレーRA1に電流が流れその接片RA1が接点オンする(ステップ2)。なお、以下において、カッコ内には、ステップという語を省略して、ステップNo.数字のみを記す。リレー接片RA1のオンにより、DSP85の電源端子Vccにバッテリ84からダイオードD4を介して電圧が供給され、DSP85が起動する(3)。DSP85が起動すると、DSP85は5V直流電圧を生成するDC/DCコンバータPC1を起動する。すなわち、それへの第1のPWMパルスの出力と、その出力電圧を参照してそれが目標値5Vになるように、第1のPWMパルスのデューティを調整するPWM制御を開始する(4)。DC/DCコンバータPC1が起動すると、その5V直流が、マザーボード90のプリンタコントローラ60およびメイン制御板50のMPU51(図3)ならびにそれらによる状態監視および制御に所要の回路部に供給され、エンジン制御手段(コントローラ60のCPUとMPU51)が起動する(5)。
【0053】
次に、DSP85はパワーリレーRAをオンにして(6)定着ヒータ用のDC/DCコンバータPC5を起動する(7)。これは、定着ヒータ123Cを内蔵する定着ローラの熱容量が大きく、温度の立上りに時間を要するために、PC2〜PC4よりも早いタイミングで起動している。定着ヒータ123Cの温度が所定値(リロード温度:170℃)に達したら、立上げのための処理を終了し、定着目標温度とする温度制御に切換える(8)。この切換えを終えると、DC/DCコンバータPC2〜PC4を起動する(9)。これらのコンバータPC2〜PC4の出力電圧がすべて所定値以上になると、DSP85は電源レデイをUART通信によりコントローラ60のCPUに報知し、コントローラ60のCPUがこれに応答して、MPU51を介して、ホーミングを行う(10)。
以上
【0054】
このホーミングでプリンタコントローラ60のCPUは、複写機の各部位に、スキャナ位置、FIN(フィニッシャー)のトレイ位置などホーミング位置調整のホーミング動作実行を指示する。
【0055】
ホーミング動作が終了すれば、プリンタコントローラ60のCPUは、省電力機能が設定されているかどうかを調べ、設定されていれば、生成不要な直流電圧である、12V生成部PC2,24V生成部PC3および38V生成部PC4の直流電圧生成を停止するよう、DSP85に指令する。これを受け、DSP85は上記生成部PC2〜PC4の電圧生成制御を停止する。これは、これらの生成部PC2〜PC4へのPWMパルス出力ポートを、FETオフ指示レベルに開放し、かつ、それらへのPWMパルス出力を停止することにより行う。これにより、生成部PC2〜PC4の内部における電力消費も実質上なくなる。
【0056】
以降は、複写機の通常処理を行う。通常の複写機動作は公知であるので説明を省略する。この通常処理で、公知であるが、複写又はプリント指示がなく、操作部20に操作がなく設定時間が経過したときに、プリンタコントローラ60のCPUは、省電力モードを設定する。この実施例では、生成部PC2〜PC4の直流電圧生成を停止するよう、DSP85に指令する。これを受け、DSP85が上記生成部PC2〜PC4の電圧生成制御を停止する。
【0057】
複写機のウォーミングアップが終了し、コピー可の状態にて、スキャン設定がされれば、例えばコンタクトガラスに原稿が置かれ、コピースタートキーが押下されれば、プリンタコントローラ60のCPUは、スキャン設定がなされたと判断し、38V生成部PC4の直流電圧生成ONをDSP85に指令する。これを受け、DSP85は38V生成部PC4へのPWMパルス出力を開始し、38V生成部PC4がスキャナモータのモータドライバに38V電圧を供給する。プリンタコントローラ60のCPUは、プリンタコントローラ60の内部の不揮発性メモリに持っている38V生成部PC4の38V電圧が立ち上がるまでの遅延時間データを基に、38V生成部PC4のON指令を発してから該遅延時間データ分の時間が過ぎるまで、クロックパルスをカウントする。すなわち計時を行う。該遅延時間が過ぎれば、スキャナスタート可の指令を、スキャナ制御板11上のモータコントロールユニットに指令する。
【0058】
原稿をスキャンし終わり、スキャナー動作が不要になれば、不要になった時点にてプリンタコントローラ60のCPUは、38V生成部PC4の38V電圧生成を停止するようDSP85に指令する。DSP85は38V生成部PC4の38V電圧生成制御を停止する。プリンタコントローラ60のCPUは、以降は、複写機の通常処理を行う。
【0059】
同様に、ADF(自動原稿送り装置)30に原稿がセットされ、コピースタートキーが押下されれば、ADF設定がなされたと判断し、プリンタコントローラ60のCPUは、38V生成部PC4と24V電圧生成部PC3の電圧生成を行うよう指令する。これを受け、DSP85は、38V電圧と24V電圧を生成制御する。これにより38V電圧と24V電圧がADF30に供給される。
【0060】
プリンタコントローラ60のCPUは、コントローラ60内の不揮発性メモリに持っている38V生成部PC4の38V電圧と24V生成部PC3の24V電圧の立上りがともに完了するまでの遅延時間データを基に、ON指令発してから遅延時間データ分の時間が過ぎるまで計時する。過ぎれば、ADF動作可の指令をADF30に与える。
【0061】
ADF30に原稿がセットされ、コピースタートキーが押下されたときは、スキャナーも同時に動くことになるので、スキャン設定も同時に行われる。スキャン設定時の動作は上記のとおりであるので、ここでの説明は省略する。
【0062】
ADFにセットされた原稿を全て送り終われば、ADF非設定の状態になり、プリンタコントローラ60のCPUは、38V生成部PC4と24V電圧生成部PC3の電圧生成を停止するようDSP85に指令する。これを受け、DSP85は、38V電圧と24V電圧の生成制御を停止する。すなわち、ADF30への給電を止める。
【0063】
また、FIN(フィニッシャー)使用時も同様である。周辺機のFINが複写機本体に接続され、排紙が行われるとき、FIN設定をプリンタコントローラ60のCPUが判断する。以降の処理はスキャン設定、ADF設定と同様である。
【0064】
本実施例の複写機は省電力モードを持っている。これは、複写機を長時間使用しないとき、5V生成部PC1の5V電圧のみを残して、他の直流電圧は出力をオフし、また図示しないが定着ヒータへの交流電源供給をオフして、低消費電力状態を実現させるモードである。この省電力モードは複写機の操作を、あらかじめ設定した時間以上行わないとき、自動的に移行する。または、操作部20にある電源サブキーを数秒押下すれば移行する。省電力モードの解除には、電源サブキーを数秒押下する。
【0065】
複写機不使用のまま設定時間が経過すると、あるいは電源サブキーにより省電力モードへの移行指示があると、プリンタコントローラ60のCPUは、省電力モードを設定して、DSP85に5V生成部PC1以外の、直流電圧生成(PC2〜PC5)を停止するよう指令する。これに応答してDSP85は、DC/DCコンバータPC2〜PC5への、第2〜第5のPWMパルス出力を停止すると共に、パワーリレーRA2をオフにする。
【0066】
省電力モードを設定しているときに、電源サブキーが数秒押下され、あるいは、複写機に対するオペレータの操作又はホスト(パソコン)からのプリント指令があると、プリンタコントローラ60のCPUは、省電力モードを解除して、DSP85に、電源復帰を指示する。DSP85はこれに応答して、まずパワーリレーRA2のオンとDC/DCコンバータPC5の起動を行い、サーミスタTHの検出温度を参照して、それがリロード温度170°C未満であるとDC/DCコンバータPC5に与える第5のPWMパルスのデューティを、定着温度立ち上げ処理にて操作する。定着ヒータ123Cの温度がリロード温度170℃以上であった場合、あるいは立ち上げ処理にて170℃以上になると、DSP85は、第5のPWMパルスのデューティを、定着目標温度とする温度制御のものに切換える。この切換えを終えると、DC/DCコンバータPC2〜PC4を起動する。これらのコンバータPC2〜PC4の出力電圧がすべて所定値以上になると、DSP85は電源レデイをUART通信によりコントローラ60のCPUに報知する。
【0067】
次に、DSP85よる各コンバータの制御について説明する。DSP85は、DC/DCコンバータPC1〜PC4には、ほぼ同一の出力電圧制御を行なう。しかし、DC/DCコンバータPC5には、画像形成装置の動作モードおよび定着ヒータ123Cの物理的状態に対応して、複数の制御モードを選択的に適用する。
【0068】
図7に、DC/DCコンバータPC1の制御ループの概要を示す。商用電源ACからの入力を、FET1で約100KHzでスイッチングしトランスTR1を駆動する。トランスTR2の出力を整流平滑し負荷へ供給する。出力の電圧を検出しDSP85にフィードバックし、これが5Vとなるように、DSP85が、スイッチングのための第1のPWMパルスのデューティを操作する。この制御ループによりコンバータ出力の安定化を行なっている。すなわち定電圧制御を行っている。DC/DCコンバータPC2〜4の制御ループもこれと同じである。
【0069】
DC/DCコンバータPC5に関しては、フィードバック値をサーミスタTHの検出値,電圧検出回路VSEN5の検出電圧値あるいは電流検出回路ISEN1の検出電流値とする定温度制御,定電圧制御あるいは定電流制御があり、また、電流値を抑制する電流リミット制御がある。定着ローラの検出温度が所定値となるように定温度制御を実行し、画像形成装置の動作モードに応じて出力を定電流制御または定電圧制御、または出力電流を所定値以下に制限するを併用する。また、画像形成装置全体の入力電流を所定値以下に制限するために、DC/DCコンバータPC5の出力を制限する電流リミット制御(入力電流制限制御)を行なう。
【0070】
図8に、PWMパルスの波形を示す。PWMパルスは周期Tを固定として、パルスの幅T1(FETのオン期間)をフィードバック値に応じて制御している。周期Tに対するパルス幅T1の比率をデューティと称している。PWMパルスのデューティとコンバータの出力の関係をPWM特性と称し、一例を図9のグラフに示す。コンバータの出力はデューティに比例するようになっている。
【0071】
図10のフローを参照して、定電圧制御について説明する。定電圧制御は、DSP85の中でソフト的に処理しており、所定の周期(具体的には1ms毎)で実行している。DSP85は、電圧検出回路VSENの電圧検出信号(DC/DCコンバータの出力電圧を表す検出信号)を、A/D変換してデジタル値(電圧データ)として取り込む(21)。そして検出値(電圧データ)が正常(所定値以下)かどうか判定し(22)、異常の場合は最小のデューティを選択し(26)、PWMパルスに反映してコンバータへ出力する(25)。
【0072】
正常な場合は比例演算を行ないPWMパルスの新しいデューティを決める(23)。比例演算では出力の設定値(具体的には5V,12V,24V,38V又は100V)を目標値として、目標値と検出値との差分に応じてデューティを増減している。デューティの演算結果が正常(70%以内)かチェックし(24)、異常の場合(70%超)は、許容される最大のデューティ(70%)を選択する(27)。正常な場合は、演算結果をPWMパルスに反映してコンバータへ出力する(25)。
【0073】
DC/DCコンバータPC5でのみ行なう定電流制御も、定電圧制御と同様のアルゴリズムで処理しておりフローを図11に示し、説明は省略する。
【0074】
次に図12を参照して、DC/DCコンバータPC5で行なっている定着ローラの温度制御について説明する。温度制御では、定着ローラ123Cの温度(サーミスタの検出値),ヒータ123Cへの印加電圧(電圧検出回路VSEN5の検出値)およびヒータ123Cの通電電流(電流検出回路VSEN1の検出値)を、それぞれA/D変換して読み込む(41)。次に温度の検出値が正常(200℃以下)か判定し(42)、異常の場合は定着ヒータ系への通電を遮断する制御(48,49,50)を行なっている。ここでは初めにDC/DCコンバータPC5にDSP85のポートPWM5から供給する第5のPWMパルスのデューティとして最小値(具体的には0%)を選択する(48)。次にパワーリレーRA2をオフし、定着ヒータ系の回路への通電を遮断する(49)。そしてヒータの異常状態を画像形成装置全体を制御するプリンタコントローラ60のCPUに通知する異常情報設定(50)を行なった後、最小デューティをPWMパルスに反映するデューティ更新(47)を行なって異常処理を完了する。
【0075】
ヒータ温度が正常な場合は、ヒータへの印加電圧とほぼ同じ(電流検出回路ISEN1での電圧降下が出力電圧に比べて小さいため)コンバータの出力電圧が所定値(具体的には130V)以下(正常)か判定し(43)、異常の場合は出力電圧を130V以下に制御する定電圧制御を実施する(51,52)。しかしここで通電電流が異常(13A超)であると、PWMパルスを最小デューティ(0%)にする(53)。
【0076】
出力電圧が正常な場合は、ヒータの通電電流(出力電流)が所定値(具体的には13A)以下(正常)か判定し(44)、異常の場合は通電電流を13A以下に制御する定電流制御を実施する(54)。
【0077】
出力電流が正常の場合は、次にPWMパルスのデューティが所定値(具体的には70%)以下(正常)か判定し(45)、異常の場合は最大のデューティ(具体的には70%)を選択する(55)。デューティが正常の時は新しいデューティを比例演算で算出し(46)、PWMパルスに反映して処理を完了する(47)。
【0078】
以上のように、この温度制御処理では定着用ヒータの温度を目標の値に保つために、定電圧制御と定電流制御を併用している。
【0079】
定着用のヒータ123Cに周知のハロゲンヒータを用いている。ハロゲンヒータは起動時の温度が低い時にはインピーダンスが低く、大きな突入電流が流れる。従来はこれを低減するために交流一周期内での通電時間を徐々に大きくしていくソフトスタートの制御が行なわれていた。ソフトスタート期間は通電時間の比率が小さく温度の立上り時間が遅くなることがあった。これに対し、この実施例では、大きな突入電流が流れるとき、図12kステップ44からステップ54の定電流制御に進み、そこでPWMデューテイを最小値(0%)にして(図11の32−36−35)電流値が所定値(13A)以下に下がってから(出力電流が正常に戻ると)PWMデューテイを正常値にもどす(図12の44,45,46)ので、すなわち自動的に通電電流を最大に制限する電流リミットが行われ、通電電流が所定値以下となるようにヒータへの印加電圧(デューティ)が下がるので、結局突入電流が流れる温度域では、時系列平均では、低い電圧で連続的に通電するという結果になる。
【0080】
【発明の効果】
電源制御手段でヒータ用のDC/DCコンバータPC5と他のDC/DCコンバータPC2〜PC4の起動タイミングに時間差を設けるようにしたので、定着用ヒータの起動時に画像形成装置で消費することが許容される電力に占めるヒータへの投入電力の比率を大きくすることができる。また、これにより電源環境への影響も低減できる。さらにヒータの印加電圧と通電電流を制御する手段(DSP85:図12)を設けることでヒータに連続的にDC通電し、温度リップルを低減した画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるカラー複写機の外観を示す正面図である。
【図2】 図1に示すカラープリンタ100の内部機構の概要を示す縦断面図である。
【図3】 図1に示す複写機の電気系統のシステム構成を示すブロック図である。
【図4】 図3に示す電源制御板80上の、電源回路の概要を示すブロック図である。
【図5】 図4に示す5V生成部PC1,100V生成部PC5およびスイッチ回路83の電気回路の概要を示すブロック図である。
【図6】 図4に示す電源回路の各部分の起動シーケンスを示すブロック図である。
【図7】 図5に示す5V生成部PC1の出力電圧制御ループを示すブロック図である。
【図8】 各生成部PC1〜PC5にDSP85が与えるPWMパルスのレベル変化を示すタイムチャートであり、横軸が時間軸である。
【図9】 各生成部PC1〜PC5の、与えられるPWMパルスのデューティと出力の関係を示すグラフである。
【図10】 DSP85が、各生成部PC1〜PC5に対して実行する定電圧制御の内容を示すフローチャートである。
【図11】 DSP85が、100V生成部PC5に対して実行する定電流制御の内容を示すフローチャートである。
【図12】 DSP85が、100V生成部PC5に対して実行する温度制御の内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
35:給紙バンク 36:大量給紙トレイ
114:感光体 115:中間転写ベルト
116,117:転写チャージャ
119:帯電チャージャ
120:現像器 123:定着装置
143:ポリゴンミラー
RA1:電気リレーの電気コイル,リレー接片
PC1〜PC7:スイッチング制御のDC/DCコンバータ
DRIV1:スイッチングドライバ
ISEN0,1:電流検出回路
VSEN1,5:電圧検出回路
CV1:定電圧回路
RA2:パワーリレーの電気コイル,リレー接片
RA3:制御リレー

Claims (6)

  1. AC電源に接続されたパワーリレーと、
    該パワーリレーを介して電源が供給されるヒータ用DC/DCコンバータと、
    該ヒータ用DC/DCコンバータにより直流電源が供給される定着用ヒータと、
    前記AC電源に接続された主電源スイッチを介して電源が供給され、前記定着用ヒータとは別の電気負荷に給電する他のDC/DCコンバータと、
    前記主電源スイッチの閉により起動し、前記パワーリレーをオンにして前記ヒータ用DC/DCコンバータを起動した後に前記他のDC/DCコンバータを起動する電源制御手段であって、前記定着用ヒータの通電電流を所定値以下に制限する電流リミットモードと、前記定着用ヒータの通電電流を定電流制御する定電流モードと、前記ヒータ用DC/DCコンバータを定電圧制御する定電圧モードとを有し、画像形成装置の動作状態に応じて、前記各モードを選択的に適用する電源制御手段と、
    を備える画像形成装置。
  2. AC電源に接続されたパワーリレーと、
    パワーリレーを介して電源が供給されるヒータ用DC/DCコンバータと、
    ヒータ用DC/DCコンバータにより直流電源が供給される定着用ヒータと、
    前記AC電源に接続された主電源スイッチを介して電源が供給され、前記定着用ヒータとは別の電気負荷に給電する他のDC/DCコンバータと、
    該定着用ヒータの温度を検出する温度検出手段と、
    該定着用ヒータの印加電圧を検出する電圧検出手段と、
    該定着用ヒータの通電電流を検出する電流検出手段と、
    前記主電源スイッチの閉により起動して前記パワーリレーをオンにして前記ヒータ用DC/DCコンバータを起動し該ヒータ用DC/DCコンバータのPWM制御による前記温度の立上げの後に、該温度を所定値とするための前記ヒータ用DC/DCコンバータのPWM制御による定温度制御を開始し前記他のDC/DCコンバータを起し、該温度の立上げにおいては、前記ヒータ用DC/DCコンバータを前記通電電流を所定値以下に制限する電流リミットモードで制御し、前記定温度制御においては、前記通電電流が所定値を超えるときは前記ヒータ用DC/DCコンバータを該通電電流を定電流制御する定電流モードで制御し、前記印加電圧が所定値を超えるときは前記ヒータ用DC/DCコンバータを定電圧制御する定電圧モードで制御する、電源制御手段と、
    を備える画像形成装置。
  3. 前記他のDC/DCコンバータの少なくとも1つから動作電圧を供給され、外部からの入力に応答して、画像形成のためのシーケンス制御を開始する装置動作コントローラが、前記電源制御手段にDC/DCコンバータの1以上の直流電圧の生成/停止を指示し、前記電源制御手段が該指示に応答して該1以上のDC/DCコンバータの直流電圧の生成/停止を制御する、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記主電源スイッチのオンによるAC電源の供給に応答して前記電源制御手段への給電を開始する初期給電手段;を更に備え、前記電源制御手段は、該初期給電手段より初期給電を受けると、前記装置動作コントローラに給電するDC/DCコンバータを直流電圧の生成に駆動する、請求項3に記載の画像形成装置
  5. 前記装置動作コントローラは、前記電源制御手段がすべてのDC/DCコンバータを直流電圧の生成に駆動してから、前記電気負荷の物理状態もしくは前記電気負荷によって駆動される物体の位置を、待機時宛てのものとするホーミングを行う、請求項に記載の画像形成装置。
  6. 前記装置動作コントローラはホーミング終了後は、電力供給が不要な電気負荷に給電するDC/DCコンバータの直流電圧の生成停止を、前記電源制御手段に指示する、請求項に記載の画像形成装置。
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