JP2000347746A - 温度制御システム、電源装置および温度調節器 - Google Patents
温度制御システム、電源装置および温度調節器Info
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- JP2000347746A JP2000347746A JP2000083501A JP2000083501A JP2000347746A JP 2000347746 A JP2000347746 A JP 2000347746A JP 2000083501 A JP2000083501 A JP 2000083501A JP 2000083501 A JP2000083501 A JP 2000083501A JP 2000347746 A JP2000347746 A JP 2000347746A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】温調出力の出力タイミングに対して制御対象の
温度調節のタイミングの遅れをなくすこと。 【解決手段】ヒータの温度制御に関連した温度信号を入
力し、入力した温度信号に応じてヒータの温度を調節す
るための温調出力を出力する温度調節器4と、前記温調
出力を入力し、入力した温調出力に対応した直流電圧を
ヒータに出力するスイッチング電源1とを具備した構
成。
温度調節のタイミングの遅れをなくすこと。 【解決手段】ヒータの温度制御に関連した温度信号を入
力し、入力した温度信号に応じてヒータの温度を調節す
るための温調出力を出力する温度調節器4と、前記温調
出力を入力し、入力した温調出力に対応した直流電圧を
ヒータに出力するスイッチング電源1とを具備した構
成。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御対象、例え
ば、熱処理炉や熱処理盤などの制御対象の温度を調節す
る温度制御システムならびにこれらに用いる電源装置お
よび温度調節器に関する。
ば、熱処理炉や熱処理盤などの制御対象の温度を調節す
る温度制御システムならびにこれらに用いる電源装置お
よび温度調節器に関する。
【0002】
【従来の技術】図12および図13を参照して従来の温
度制御システムについて説明する。
度制御システムについて説明する。
【0003】図12は、同システムの概略構成を示す回
路ブロック図、図13は動作説明用タイミングチャート
である。
路ブロック図、図13は動作説明用タイミングチャート
である。
【0004】同システムは、サイリスタ50と、熱処理
盤などの制御対象を加熱するヒータ51と、温度センサ
52と、温度調節器53とを備える。
盤などの制御対象を加熱するヒータ51と、温度センサ
52と、温度調節器53とを備える。
【0005】温度センサ52から温度調節器53にはヒ
ータ51の現在温度に対応する温度信号が与えられる。
ータ51の現在温度に対応する温度信号が与えられる。
【0006】サイリスタ50には50Hzまたは60H
zの商用交流電圧が入力電圧として与えられる。
zの商用交流電圧が入力電圧として与えられる。
【0007】温度調節器53には設定温度に対応した設
定信号が記憶保持されている。温度調節器53は、温度
信号と設定信号とからヒータ51の現在温度を設定温度
に調節すべく温調出力をオン/オフ信号の形態で出力す
る。
定信号が記憶保持されている。温度調節器53は、温度
信号と設定信号とからヒータ51の現在温度を設定温度
に調節すべく温調出力をオン/オフ信号の形態で出力す
る。
【0008】ここで温調出力は、ヒータ51の現在温度
が設定温度未満のときはハイレベル、設定温度以上のと
きはローレベルとなる。
が設定温度未満のときはハイレベル、設定温度以上のと
きはローレベルとなる。
【0009】サイリスタ50は、温調出力がローレベル
からハイレベルに切り換わったタイミング以降で入力電
圧がゼロクロスするタイミングでオンし、温調出力がハ
イレベルからローレベルに切り換わったタイミング以降
で入力電圧がゼロクロスするタイミングでオフする。
からハイレベルに切り換わったタイミング以降で入力電
圧がゼロクロスするタイミングでオンし、温調出力がハ
イレベルからローレベルに切り換わったタイミング以降
で入力電圧がゼロクロスするタイミングでオフする。
【0010】したがって、温度調節器53からヒータ5
1の現在温度を調節するための温調出力が出力されたタ
イミングでの入力電圧の波形の位相が不定であるから、
このタイミングに対し、サイリスタ50がオンオフして
ヒータの現在温度が実際に制御されるまでのタイミング
には遅れがあり、かつその遅れも不定になる。
1の現在温度を調節するための温調出力が出力されたタ
イミングでの入力電圧の波形の位相が不定であるから、
このタイミングに対し、サイリスタ50がオンオフして
ヒータの現在温度が実際に制御されるまでのタイミング
には遅れがあり、かつその遅れも不定になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】こうした温調出力の出
力タイミングに対するサイリスタのオンオフタイミング
の不定な遅れのあるシステムは、例えば半導体製造工程
で半導体ウエハをバッチ式ではなく枚葉式でもってヒー
タを高速でかつ精度高く温度調節するシステムとしては
採用しがたい。
力タイミングに対するサイリスタのオンオフタイミング
の不定な遅れのあるシステムは、例えば半導体製造工程
で半導体ウエハをバッチ式ではなく枚葉式でもってヒー
タを高速でかつ精度高く温度調節するシステムとしては
採用しがたい。
【0012】本発明は、上述の点に鑑みて為されたもの
であって、高速でかつ高い精度で温度調節ができる温度
制御システムおよびそれに用いる電源装置並びに温度調
節器を提供することを目的とする。
であって、高速でかつ高い精度で温度調節ができる温度
制御システムおよびそれに用いる電源装置並びに温度調
節器を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明では、上述の目的
を達成するために、次のように構成している。
を達成するために、次のように構成している。
【0014】すなわち、本発明の温度制御システムは、
制御対象の温度制御に関連した温度信号の入力に応答し
て該制御対象の温度調節のための温調出力を出力する温
度調節器と、電源入力を、前記温調出力に応じた電源出
力に変換して出力する電源装置とを具備している。
制御対象の温度制御に関連した温度信号の入力に応答し
て該制御対象の温度調節のための温調出力を出力する温
度調節器と、電源入力を、前記温調出力に応じた電源出
力に変換して出力する電源装置とを具備している。
【0015】本発明によると、従来のサイリスタに代え
て、電源入力を、温調出力に応じた電源出力に変換して
出力する電源装置を用いているので、サイリスタのオン
オフタイミングの不定な遅れがなくなり、温調出力の出
力タイミングと電源出力のタイミングとが一致するよう
に制御でき、これによって、例えば半導体製造工程で半
導体ウエハをバッチ式ではなく枚葉式でもってヒータを
高速でかつ精度高く温度調節するシステムを構築するこ
とができる。
て、電源入力を、温調出力に応じた電源出力に変換して
出力する電源装置を用いているので、サイリスタのオン
オフタイミングの不定な遅れがなくなり、温調出力の出
力タイミングと電源出力のタイミングとが一致するよう
に制御でき、これによって、例えば半導体製造工程で半
導体ウエハをバッチ式ではなく枚葉式でもってヒータを
高速でかつ精度高く温度調節するシステムを構築するこ
とができる。
【0016】本発明の好ましい実施態様においては、前
記電源入力が、交流入力であり、また、前記電源出力
が、直流出力または交流出力である。
記電源入力が、交流入力であり、また、前記電源出力
が、直流出力または交流出力である。
【0017】本発明によると、電源装置として、スイッ
チング電源装置やシリーズレギュレータ、その他の電源
装置を用いることができる。
チング電源装置やシリーズレギュレータ、その他の電源
装置を用いることができる。
【0018】本発明の一つの実施態様においては、前記
温調出力がアナログ出力であって、前記電源装置が、前
記アナログ出力に追随した電源出力を与えるものであ
る。
温調出力がアナログ出力であって、前記電源装置が、前
記アナログ出力に追随した電源出力を与えるものであ
る。
【0019】本発明によると、温度調節器のアナログ出
力に追随した電源出力によって、ヒータ等が駆動される
ので、温調出力の変化に追随してヒータ等の駆動が行わ
れる。
力に追随した電源出力によって、ヒータ等が駆動される
ので、温調出力の変化に追随してヒータ等の駆動が行わ
れる。
【0020】本発明の他の実施態様においては、前記電
源装置は、出力電圧および出力電流から出力電力を計算
する電力計算部を備え、前記温調出力に応じて出力電力
を制御するものである。
源装置は、出力電圧および出力電流から出力電力を計算
する電力計算部を備え、前記温調出力に応じて出力電力
を制御するものである。
【0021】本発明によると、電源装置の電源出力によ
って駆動されるヒータが電力制御されることになり、ヒ
ータが発熱によって抵抗値が高くなっても温度制御ルー
プのゲインが低下することがない。
って駆動されるヒータが電力制御されることになり、ヒ
ータが発熱によって抵抗値が高くなっても温度制御ルー
プのゲインが低下することがない。
【0022】本発明のさらに他の実施態様においては、
前記温度調節器は、前記制御対象を加熱するヒータの温
度変化による抵抗値変化を補正する補正手段を備えてい
る。
前記温度調節器は、前記制御対象を加熱するヒータの温
度変化による抵抗値変化を補正する補正手段を備えてい
る。
【0023】本発明によると、温度調節器は、補正手段
を備えているので、ヒータが発熱によって抵抗値が高く
なってもそれが補正された温調出力が出力されるので、
温度制御ループのゲインが変化してハンチングやオーバ
ーシュートが生じるのを有効に防止できる。
を備えているので、ヒータが発熱によって抵抗値が高く
なってもそれが補正された温調出力が出力されるので、
温度制御ループのゲインが変化してハンチングやオーバ
ーシュートが生じるのを有効に防止できる。
【0024】本発明の好ましい実施態様においては、前
記温度調節器は、前記制御対象の温度を検出する温度セ
ンサの検出信号および前記電源装置からの前記制御対象
を加熱するヒータの温度に対応する抵抗値信号を用いて
カスケード制御を行うものであり、本発明によると、無
駄時間の少ない高速な制御が可能となる。
記温度調節器は、前記制御対象の温度を検出する温度セ
ンサの検出信号および前記電源装置からの前記制御対象
を加熱するヒータの温度に対応する抵抗値信号を用いて
カスケード制御を行うものであり、本発明によると、無
駄時間の少ない高速な制御が可能となる。
【0025】本発明の他の実施態様においては、前記温
度調節器は、前記電源装置からの前記制御対象を加熱す
るヒータの温度に対応する抵抗値信号に基づいて、ヒー
タの寿命を判定する寿命判定部を備えるものである。
度調節器は、前記電源装置からの前記制御対象を加熱す
るヒータの温度に対応する抵抗値信号に基づいて、ヒー
タの寿命を判定する寿命判定部を備えるものである。
【0026】本発明によると、寿命判定部で寿命である
と判定されたときには、表示等によって報知することに
より、ヒータの寿命を把握できることになる。
と判定されたときには、表示等によって報知することに
より、ヒータの寿命を把握できることになる。
【0027】本発明の電源装置および温度調節器は、本
発明に係る温度制御システムに用いられるものである。
発明に係る温度制御システムに用いられるものである。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
て図面を参照して詳細に説明する。
【0029】(実施の形態1)図1ないし図3を参照し
て本発明の実施の形態1に従う温度制御システムについ
て説明する。図1は、そのシステム全体の回路ブロック
図、図2は図1のスイッチング電源の概略回路図、図3
は動作説明用タイミングチャートである。
て本発明の実施の形態1に従う温度制御システムについ
て説明する。図1は、そのシステム全体の回路ブロック
図、図2は図1のスイッチング電源の概略回路図、図3
は動作説明用タイミングチャートである。
【0030】実施の形態1の温度制御システムは、電源
装置としてのスイッチング電源1と、プレート状、コイ
ル状等の各種形態を有する抵抗体からなり、制御対象を
加熱するヒータ2と、このヒータ2の温度を検出する温
度センサ3と、電子式の温度調節器4とを有する。
装置としてのスイッチング電源1と、プレート状、コイ
ル状等の各種形態を有する抵抗体からなり、制御対象を
加熱するヒータ2と、このヒータ2の温度を検出する温
度センサ3と、電子式の温度調節器4とを有する。
【0031】実施の形態1は、従来のサイリスタに代え
て、ヒータ2に電圧を供給する電源装置としてスイッチ
ング電源を設けたことに特徴がある。なお、実施の形態
1では電源装置としてスイッチング電源としたが、電源
装置としてはこれには限定されず図示はしないがシリー
ズレギュレータのような電源装置とかその他の電源装置
でも構わない。
て、ヒータ2に電圧を供給する電源装置としてスイッチ
ング電源を設けたことに特徴がある。なお、実施の形態
1では電源装置としてスイッチング電源としたが、電源
装置としてはこれには限定されず図示はしないがシリー
ズレギュレータのような電源装置とかその他の電源装置
でも構わない。
【0032】図2で示されるスイッチング電源1は、入
力側の整流平滑部5と、コンバータトランス6と、スイ
ッチングトランジスタ7と、出力側の整流平滑部8と、
電流検出部9と、電圧検出部10と、制御部11とを備
える。
力側の整流平滑部5と、コンバータトランス6と、スイ
ッチングトランジスタ7と、出力側の整流平滑部8と、
電流検出部9と、電圧検出部10と、制御部11とを備
える。
【0033】入力側から印加される図3(a)で示され
る50Hzまたは60Hzの商用交流電圧である入力電
圧が、出力側から図3(c)で示される直流の出力電圧
がヒータ電圧として出力される。
る50Hzまたは60Hzの商用交流電圧である入力電
圧が、出力側から図3(c)で示される直流の出力電圧
がヒータ電圧として出力される。
【0034】このような動作は周知であるので詳細は省
略するが、簡単には制御部11は、電流検出部9からの
検出出力により過電流保護動作をするとともに、電圧検
出部10からの検出出力によりスイッチングトランジス
タ7のスイッチング動作を制御して出力電圧を一定の電
圧に制御する。そして、制御部11には、温度調節器4
から図3(b)で示される温調出力が後述のようにして
入力されるようになっている。
略するが、簡単には制御部11は、電流検出部9からの
検出出力により過電流保護動作をするとともに、電圧検
出部10からの検出出力によりスイッチングトランジス
タ7のスイッチング動作を制御して出力電圧を一定の電
圧に制御する。そして、制御部11には、温度調節器4
から図3(b)で示される温調出力が後述のようにして
入力されるようになっている。
【0035】図1に戻って、温度調節器4には温度セン
サ3からヒータ2の現在温度に関する温度信号が与えら
れる。温度調節器4は、この温度信号から得られるヒー
タ2の現在温度と内部に設定されている設定温度との温
度差に応じた温調出力をスイッチング電源4の制御部1
1に出力する。
サ3からヒータ2の現在温度に関する温度信号が与えら
れる。温度調節器4は、この温度信号から得られるヒー
タ2の現在温度と内部に設定されている設定温度との温
度差に応じた温調出力をスイッチング電源4の制御部1
1に出力する。
【0036】制御部11は、入力された温調出力のレベ
ルがハイレベルのとき[図3(b)のオン期間]はスイ
ッチングトランジスタ7をスイッチング駆動して直流の
ヒータ電圧をヒータ2に出力し、ローレベルのとき[図
3(b)のオフ期間]はその駆動を停止してヒータ2に
対するヒータ電圧の出力を停止する。
ルがハイレベルのとき[図3(b)のオン期間]はスイ
ッチングトランジスタ7をスイッチング駆動して直流の
ヒータ電圧をヒータ2に出力し、ローレベルのとき[図
3(b)のオフ期間]はその駆動を停止してヒータ2に
対するヒータ電圧の出力を停止する。
【0037】この場合、温調出力がローレベルからハイ
レベルに切り換わるタイミングとスイッチング電源1が
起動してヒータ電圧が出力されるタイミングとが一致し
ており、また、ハイレベルからローレベルに切り換わる
タイミングとスイッチング電源1が運転を停止してヒー
タ電圧の出力が停止されるタイミングとが一致してい
る。
レベルに切り換わるタイミングとスイッチング電源1が
起動してヒータ電圧が出力されるタイミングとが一致し
ており、また、ハイレベルからローレベルに切り換わる
タイミングとスイッチング電源1が運転を停止してヒー
タ電圧の出力が停止されるタイミングとが一致してい
る。
【0038】したがって、実施の形態1では、温調出力
の出力タイミングにヒータ電圧の制御タイミング(電源
出力の出力タイミング)が一致するシステムとなるか
ら、例えば半導体製造工程で半導体ウエハを枚葉式でも
って加熱処理する場合、その加熱処理に用いるヒータを
高速でかつ精度高く制御することができる。
の出力タイミングにヒータ電圧の制御タイミング(電源
出力の出力タイミング)が一致するシステムとなるか
ら、例えば半導体製造工程で半導体ウエハを枚葉式でも
って加熱処理する場合、その加熱処理に用いるヒータを
高速でかつ精度高く制御することができる。
【0039】なお、実施の形態1では従来のサイリスタ
の場合と比べて交流を直接使用しないため、商用交流電
圧の変動を受けずにヒータの熱量の発生の変換効率も一
定している。そのため安定な温度制御が可能となる。さ
らにはサイリスタを使用する場合に問題となる高調波の
問題も改善できる。
の場合と比べて交流を直接使用しないため、商用交流電
圧の変動を受けずにヒータの熱量の発生の変換効率も一
定している。そのため安定な温度制御が可能となる。さ
らにはサイリスタを使用する場合に問題となる高調波の
問題も改善できる。
【0040】(実施形態2)図4を参照して本発明の実
施の形態2に従う温度制御システムについて説明する。
図4は、実施形態2のシステムの動作説明に供するタイ
ミングチャートである。この実施形態2の全体のシステ
ムは、図1で示され、また、電源装置であるスイッチン
グ電源1は図2で示される。
施の形態2に従う温度制御システムについて説明する。
図4は、実施形態2のシステムの動作説明に供するタイ
ミングチャートである。この実施形態2の全体のシステ
ムは、図1で示され、また、電源装置であるスイッチン
グ電源1は図2で示される。
【0041】この実施形態2では、入力電圧が図4
(a)で、温調出力が図4(b)で、ヒータ電圧が図4
(c)でそれぞれ示されている。
(a)で、温調出力が図4(b)で、ヒータ電圧が図4
(c)でそれぞれ示されている。
【0042】実施形態2が、実施形態1と異なるのは、
実施形態1の場合、図3(b)および(c)で示すよう
に温調出力がローレベルのときはヒータ電圧はローレベ
ル、温調出力がハイレベルのときはヒータ電圧もハイレ
ベルというものであって、ヒータ電圧が直流電圧とされ
ている。
実施形態1の場合、図3(b)および(c)で示すよう
に温調出力がローレベルのときはヒータ電圧はローレベ
ル、温調出力がハイレベルのときはヒータ電圧もハイレ
ベルというものであって、ヒータ電圧が直流電圧とされ
ている。
【0043】実施形態2の場合、実施形態1とは異なっ
て図4(b)および(c)で示すように温調出力がアナ
ログ出力であって、このアナログ出力の変化に追随して
ヒータ電圧、すなわち、スイッチング電源1の出力電圧
が変化するようになっている。
て図4(b)および(c)で示すように温調出力がアナ
ログ出力であって、このアナログ出力の変化に追随して
ヒータ電圧、すなわち、スイッチング電源1の出力電圧
が変化するようになっている。
【0044】つまり、スイッチング電源1における制御
部11は、温度調節器4よりの温調出力の変化に追随し
てスイッチングトランジスタ7のスイッチング動作を制
御する。その結果、スイッチング電源1からは、温調出
力の変化に追随した電圧が出力される。
部11は、温度調節器4よりの温調出力の変化に追随し
てスイッチングトランジスタ7のスイッチング動作を制
御する。その結果、スイッチング電源1からは、温調出
力の変化に追随した電圧が出力される。
【0045】したがって、実施形態2の場合、温度調節
器4の温調出力のタイミングと、ヒータ電圧の制御タイ
ミングとは、温調出力がゼロのレベル(ローレベル)の
ときはヒータ電圧はゼロとなってヒータ2の駆動は停止
されており、また、温調出力がゼロよりも大きなレベル
(ハイレベル)に切り換わって立ち上がるとき(温調出
力の出力タイミング)は、この立ち上がるタイミングに
一致してヒータ電圧が立ち上がる(制御対象駆動出力の
制御タイミング)。そして、温調出力が立ち上がってか
らは、その温調出力の変化に追随してヒータ電圧が変化
する。
器4の温調出力のタイミングと、ヒータ電圧の制御タイ
ミングとは、温調出力がゼロのレベル(ローレベル)の
ときはヒータ電圧はゼロとなってヒータ2の駆動は停止
されており、また、温調出力がゼロよりも大きなレベル
(ハイレベル)に切り換わって立ち上がるとき(温調出
力の出力タイミング)は、この立ち上がるタイミングに
一致してヒータ電圧が立ち上がる(制御対象駆動出力の
制御タイミング)。そして、温調出力が立ち上がってか
らは、その温調出力の変化に追随してヒータ電圧が変化
する。
【0046】したがって、実施の形態2では、温調出力
の出力タイミングにヒータ電圧の制御タイミングとが一
致するシステムとなるから、例えば半導体製造工程で半
導体ウエハを枚葉式でもって加熱処理する場合、その加
熱処理に用いるヒータを高速でかつ精度高く制御するこ
とができる。
の出力タイミングにヒータ電圧の制御タイミングとが一
致するシステムとなるから、例えば半導体製造工程で半
導体ウエハを枚葉式でもって加熱処理する場合、その加
熱処理に用いるヒータを高速でかつ精度高く制御するこ
とができる。
【0047】(実施の形態3)図5および図6を参照し
て本発明の実施の形態3に従う温度制御システムについ
て説明する。図5は、そのシステム全体の回路ブロック
図、図6は図5のスイッチング電源の回路ブロック図で
ある。これらの図において図1に対応する部分には同一
の符号を付し、その同一の符号に係る部分についての詳
しい説明は省略する。
て本発明の実施の形態3に従う温度制御システムについ
て説明する。図5は、そのシステム全体の回路ブロック
図、図6は図5のスイッチング電源の回路ブロック図で
ある。これらの図において図1に対応する部分には同一
の符号を付し、その同一の符号に係る部分についての詳
しい説明は省略する。
【0048】図5で示される温度制御システムではスイ
ッチング電源1と、制御対象を加熱するヒータ2と、温
度センサ3と、温度調節器4とで温度制御ループが構成
されている。
ッチング電源1と、制御対象を加熱するヒータ2と、温
度センサ3と、温度調節器4とで温度制御ループが構成
されている。
【0049】このループでは温度調節器4は、ヒータ2
の現在温度と設定温度との温度差からヒータ2の発熱電
力を決定し、これに対応した温調出力をスイッチング電
源1に出力する。
の現在温度と設定温度との温度差からヒータ2の発熱電
力を決定し、これに対応した温調出力をスイッチング電
源1に出力する。
【0050】このようなループにおいては、ヒータ2の
現在温度が設定温度よりも大きければその温度差を小さ
くするように温調出力を小さくし、小さければ温調出力
を大きくするなどしている。
現在温度が設定温度よりも大きければその温度差を小さ
くするように温調出力を小さくし、小さければ温調出力
を大きくするなどしている。
【0051】よって、このようなループにおいては、温
度調節器4が、あるゲインのもとでヒータ2をある目標
となるヒータ電力(目標ヒータ電力)で発熱させるよう
な温度制御をしているときに、ヒータ2が温度上昇して
その抵抗値が高くなってヒータ電流が小さくなってくる
と、ヒータ2で消費される実際のヒータ電力(実ヒータ
電力)が低下する。
度調節器4が、あるゲインのもとでヒータ2をある目標
となるヒータ電力(目標ヒータ電力)で発熱させるよう
な温度制御をしているときに、ヒータ2が温度上昇して
その抵抗値が高くなってヒータ電流が小さくなってくる
と、ヒータ2で消費される実際のヒータ電力(実ヒータ
電力)が低下する。
【0052】その結果、前記ループのゲインが過不足す
るなどして、ヒータの温度がハンチングしたりオーバー
シュートしたりするなどして制御性能の劣化につなが
る。
るなどして、ヒータの温度がハンチングしたりオーバー
シュートしたりするなどして制御性能の劣化につなが
る。
【0053】そこで、実施の形態3においては、スイッ
チング電源1の制御部11内にヒータ電圧とヒータ電流
とからヒータ2の実ヒータ電力を計算する電力計算部1
2を設け、この電力計算部12で実ヒータ電力を計算す
る。一方、温度調節器4は、温度センサ3からの温度信
号でヒータ2の現在温度を得、その現在温度と設定温度
との温度差に対応して目標ヒータ電力を温調出力として
出力する。
チング電源1の制御部11内にヒータ電圧とヒータ電流
とからヒータ2の実ヒータ電力を計算する電力計算部1
2を設け、この電力計算部12で実ヒータ電力を計算す
る。一方、温度調節器4は、温度センサ3からの温度信
号でヒータ2の現在温度を得、その現在温度と設定温度
との温度差に対応して目標ヒータ電力を温調出力として
出力する。
【0054】そして、この実ヒータ電力を−とし、また
目標ヒータ電力を+としてこれらを加算部13で加算す
る。そうすると、目標ヒータ電力から実ヒータ電力の差
電力が得られる。この差電力をコンバータ部14に入力
する。コンバータ部14は、スイッチングトランジスタ
7とコンバータトランス6とを含むものである。
目標ヒータ電力を+としてこれらを加算部13で加算す
る。そうすると、目標ヒータ電力から実ヒータ電力の差
電力が得られる。この差電力をコンバータ部14に入力
する。コンバータ部14は、スイッチングトランジスタ
7とコンバータトランス6とを含むものである。
【0055】これによってヒータ2は電力制御されるの
で、それが発熱して抵抗値が高くなっても温度制御ルー
プのゲインが低下することがなくなり制御性能が向上す
る。
で、それが発熱して抵抗値が高くなっても温度制御ルー
プのゲインが低下することがなくなり制御性能が向上す
る。
【0056】以上のように実施の形態3によれば、温調
出力の出力タイミングにヒータ電圧の制御タイミングが
一致するシステムとなって例えば半導体製造工程で半導
体ウエハを枚葉式でもって加熱処理する場合、その加熱
処理に用いるヒータを高速でかつ精度高く制御すること
ができるうえに、上述の制御性能に優れたシステムを得
られる。
出力の出力タイミングにヒータ電圧の制御タイミングが
一致するシステムとなって例えば半導体製造工程で半導
体ウエハを枚葉式でもって加熱処理する場合、その加熱
処理に用いるヒータを高速でかつ精度高く制御すること
ができるうえに、上述の制御性能に優れたシステムを得
られる。
【0057】(実施の形態4)図7および図8を参照し
て本発明の実施の形態4に従う温度制御システムについ
て説明する。図7はヒータ抵抗の温度係数を示し、図8
はそのシステムにおける温度調節器の回路ブロックを示
している。実施の形態4の温度制御システムは、図示は
省略するが、上述の実施の形態と同様に、スイッチング
電源と、制御対象を加熱するヒータと、温度センサと、
温度調節器とを備え、これらで温度制御ループが構成さ
れている。
て本発明の実施の形態4に従う温度制御システムについ
て説明する。図7はヒータ抵抗の温度係数を示し、図8
はそのシステムにおける温度調節器の回路ブロックを示
している。実施の形態4の温度制御システムは、図示は
省略するが、上述の実施の形態と同様に、スイッチング
電源と、制御対象を加熱するヒータと、温度センサと、
温度調節器とを備え、これらで温度制御ループが構成さ
れている。
【0058】温度調節器は図8で示される回路ブロック
を有する。このようなループにおいては、実施の形態3
で述べたと同様にして目標ヒータ電力が実ヒータ電力に
過不足するなどして前記ループのゲインが変化してヒー
タの温度がハンチングしたりオーバーシュートしたりす
るなどして制御性能の劣化につながる。そこで実施の形
態4では、ヒータの抵抗値をR0、ヒータの温度係数を
kとしてヒータの抵抗値の変化R/R0に次式(1)の
関係があることを利用したものである。
を有する。このようなループにおいては、実施の形態3
で述べたと同様にして目標ヒータ電力が実ヒータ電力に
過不足するなどして前記ループのゲインが変化してヒー
タの温度がハンチングしたりオーバーシュートしたりす
るなどして制御性能の劣化につながる。そこで実施の形
態4では、ヒータの抵抗値をR0、ヒータの温度係数を
kとしてヒータの抵抗値の変化R/R0に次式(1)の
関係があることを利用したものである。
【0059】 R/R0=k(T−T0)+1.0 … (1) すなわち、実施の形態4では、式(1)でヒータの現在
温度の変化に対応する抵抗値の変化を演算部15で演算
し、これをゲイン補正係数として得る。一方、PID演
算部16では設定温度と現在温度との温度差をPID演
算し、この演算出力とゲイン補正係数とを乗算部17で
乗算することでヒータの抵抗値変化分をキャンセルした
ものを温調出力とすることでヒータの現在温度のハンチ
ングとかオーバーシュートをなくすようにしたものであ
る。
温度の変化に対応する抵抗値の変化を演算部15で演算
し、これをゲイン補正係数として得る。一方、PID演
算部16では設定温度と現在温度との温度差をPID演
算し、この演算出力とゲイン補正係数とを乗算部17で
乗算することでヒータの抵抗値変化分をキャンセルした
ものを温調出力とすることでヒータの現在温度のハンチ
ングとかオーバーシュートをなくすようにしたものであ
る。
【0060】なお、現在温度はいずれは設定温度になる
ので、図9で示すように設定温度をTとしてこれを演算
部15に入力して抵抗値変化R/R0を得、これをゲイ
ン補正係数としても構わない。なお、乗算部15に代え
て除算部としここで除算しても構わない。
ので、図9で示すように設定温度をTとしてこれを演算
部15に入力して抵抗値変化R/R0を得、これをゲイ
ン補正係数としても構わない。なお、乗算部15に代え
て除算部としここで除算しても構わない。
【0061】なお、式(1)は直線に近似した式であ
り、曲線に近似した関係式を用いればさらに正確な補正
ができるのはいうまでもない。また、このゲイン補正
は、直流のヒータ駆動に限らず交流のヒータ駆動でも同
様にハンチングとかオーバシュートをなくすことができ
る。
り、曲線に近似した関係式を用いればさらに正確な補正
ができるのはいうまでもない。また、このゲイン補正
は、直流のヒータ駆動に限らず交流のヒータ駆動でも同
様にハンチングとかオーバシュートをなくすことができ
る。
【0062】以上のように実施の形態4によれば、温調
出力の出力タイミングにヒータ電圧の制御タイミングが
一致するシステムとなって例えば半導体製造工程で半導
体ウエハを枚葉式でもって加熱処理する場合、その加熱
処理に用いるヒータを高速でかつ精度高く制御すること
ができるうえに、上述の制御性能に優れたシステムを得
られる。
出力の出力タイミングにヒータ電圧の制御タイミングが
一致するシステムとなって例えば半導体製造工程で半導
体ウエハを枚葉式でもって加熱処理する場合、その加熱
処理に用いるヒータを高速でかつ精度高く制御すること
ができるうえに、上述の制御性能に優れたシステムを得
られる。
【0063】(実施の形態5)図10を参照して本発明
の実施の形態5に従う温度制御システムを説明する。図
10はそのシステムにおける温度調節器の回路ブロック
図である。実施の形態5の温度制御システムは、図示は
省略するが、上述の実施の形態と同様に、スイッチング
電源と、制御対象を加熱するヒータと、温度センサと、
温度調節器とを備え、これらで温度制御ループが構成さ
れている。この温度調節器は図10で示される回路ブロ
ックを有する。
の実施の形態5に従う温度制御システムを説明する。図
10はそのシステムにおける温度調節器の回路ブロック
図である。実施の形態5の温度制御システムは、図示は
省略するが、上述の実施の形態と同様に、スイッチング
電源と、制御対象を加熱するヒータと、温度センサと、
温度調節器とを備え、これらで温度制御ループが構成さ
れている。この温度調節器は図10で示される回路ブロ
ックを有する。
【0064】ヒータとそのヒータの現在温度を検出する
温度センサとが位置的に離間していると、ヒータの現在
温度(実現在温度)の変化にくらべて温度センサの検出
温度には遅れがある。その遅れのため、温度センサでは
ヒータの過渡的な温度変化は検出されず、定常的な温度
変化が検出される。
温度センサとが位置的に離間していると、ヒータの現在
温度(実現在温度)の変化にくらべて温度センサの検出
温度には遅れがある。その遅れのため、温度センサでは
ヒータの過渡的な温度変化は検出されず、定常的な温度
変化が検出される。
【0065】そこで、実施の形態5ではヒータの抵抗値
がヒータの実現在温度に対応していることに着目し、こ
の抵抗値に対応する信号(抵抗値信号)と、温度センサ
からの温度信号とを用いてヒータの温度制御を行うよう
にしている。
がヒータの実現在温度に対応していることに着目し、こ
の抵抗値に対応する信号(抵抗値信号)と、温度センサ
からの温度信号とを用いてヒータの温度制御を行うよう
にしている。
【0066】なお、この抵抗値の検出はヒータ電流に対
応しているので、温度調節器に対しスイッチング電源の
電流検出部による検出電流を入力し、温度調節器はこの
検出電流を抵抗値信号として取り扱う。
応しているので、温度調節器に対しスイッチング電源の
電流検出部による検出電流を入力し、温度調節器はこの
検出電流を抵抗値信号として取り扱う。
【0067】すなわち、この温度調節器では、第1加算
部18、第1PID演算部19、第2加算部20および
第2PID演算部21からなる第1温度制御ループと、
温度演算部22、第2加算部20および第2PID演算
部21からなる第2温度制御ループとによりカスケード
制御系を構成している。
部18、第1PID演算部19、第2加算部20および
第2PID演算部21からなる第1温度制御ループと、
温度演算部22、第2加算部20および第2PID演算
部21からなる第2温度制御ループとによりカスケード
制御系を構成している。
【0068】なお、このようなPID演算部19,21
を2つ用いてのカスケード制御は周知であるのでその詳
細は省略する。そして、第1温度制御ループでは第1加
算部18により検出温度の設定温度に対する温度差を得
る。この温度差はヒータの定常的な温度変化を示す温度
センサで検出された検出温度が設定温度からのずれを示
すものであり、ヒータの実現在温度の変化からは遅れて
いるがその定常的な温度変化に対する温度制御に用いる
ことができる。
を2つ用いてのカスケード制御は周知であるのでその詳
細は省略する。そして、第1温度制御ループでは第1加
算部18により検出温度の設定温度に対する温度差を得
る。この温度差はヒータの定常的な温度変化を示す温度
センサで検出された検出温度が設定温度からのずれを示
すものであり、ヒータの実現在温度の変化からは遅れて
いるがその定常的な温度変化に対する温度制御に用いる
ことができる。
【0069】この場合、第1PID演算部19での演算
は、ヒータの過渡的な温度変化は考慮されていない。そ
こで、第2温度制御ループで温度演算部22で検出現在
温度と実現在温度との温度差を演算し、第2加算部20
では第1PID演算部19出力にその温度差を加算す
る。
は、ヒータの過渡的な温度変化は考慮されていない。そ
こで、第2温度制御ループで温度演算部22で検出現在
温度と実現在温度との温度差を演算し、第2加算部20
では第1PID演算部19出力にその温度差を加算す
る。
【0070】この温度差は実際のヒータ温度と検出され
たヒータ温度との誤差分であるから、第2加算部20出
力を、第2PID演算部21に入力してPID制御する
と、ヒータの温度は設定温度に対して現在温度を定常的
な制御と過渡的な制御とが同時に可能となり、無駄時間
少ない温度制御が可能となる。
たヒータ温度との誤差分であるから、第2加算部20出
力を、第2PID演算部21に入力してPID制御する
と、ヒータの温度は設定温度に対して現在温度を定常的
な制御と過渡的な制御とが同時に可能となり、無駄時間
少ない温度制御が可能となる。
【0071】以上のように実施の形態5によれば、温調
出力の出力タイミングにヒータ電圧の制御タイミングが
一致するシステムとなって例えば半導体製造工程で半導
体ウエハを枚葉式でもって加熱処理する場合、その加熱
処理に用いるヒータを高速でかつ精度高く制御すること
ができるうえに、ヒータの温度は設定温度に対して現在
温度を定常的な制御と過渡的な制御とが同時に可能とな
り、無駄時間少ない温度制御が可能となるシステムを得
られる。
出力の出力タイミングにヒータ電圧の制御タイミングが
一致するシステムとなって例えば半導体製造工程で半導
体ウエハを枚葉式でもって加熱処理する場合、その加熱
処理に用いるヒータを高速でかつ精度高く制御すること
ができるうえに、ヒータの温度は設定温度に対して現在
温度を定常的な制御と過渡的な制御とが同時に可能とな
り、無駄時間少ない温度制御が可能となるシステムを得
られる。
【0072】(実施の形態6)図11を参照して本発明
の実施の形態6に従う温度制御システムについて説明す
る。実施の形態6の温度制御システムは、図示は省略す
るが、上述の実施の形態と同様に、スイッチング電源
と、制御対象を加熱するヒータと、温度センサと、温度
調節器とを備え、これらで温度制御ループが構成されて
いる。この温度調節器は図11で示される回路ブロック
を有する。
の実施の形態6に従う温度制御システムについて説明す
る。実施の形態6の温度制御システムは、図示は省略す
るが、上述の実施の形態と同様に、スイッチング電源
と、制御対象を加熱するヒータと、温度センサと、温度
調節器とを備え、これらで温度制御ループが構成されて
いる。この温度調節器は図11で示される回路ブロック
を有する。
【0073】ヒータはその寿命に近付くと断面積が小さ
くなり抵抗値が増加する。したがって、この抵抗値変化
からヒータの寿命を判定することができる。実施の形態
6における温度調節器においては、スイッチング電源の
抵抗値演算部23で演算された抵抗値信号が与えられ
る。スイッチング電源の抵抗値演算部23は、ヒータ電
圧とヒータ電流とからヒータの実際の抵抗値(現在抵抗
値)を演算して温度調節器に与える。
くなり抵抗値が増加する。したがって、この抵抗値変化
からヒータの寿命を判定することができる。実施の形態
6における温度調節器においては、スイッチング電源の
抵抗値演算部23で演算された抵抗値信号が与えられ
る。スイッチング電源の抵抗値演算部23は、ヒータ電
圧とヒータ電流とからヒータの実際の抵抗値(現在抵抗
値)を演算して温度調節器に与える。
【0074】温度調節器は、抵抗値換算部24、寿命判
定部25を有している。スイッチング電源からの現在抵
抗値はそのときのヒータの温度によって変化するもので
あるから、ヒータの寿命の判定をするうえでは不具合で
ある。そこで抵抗値換算部24でその現在抵抗値を所定
の温度例えば常温(室温)における抵抗値(室温換算抵
抗値)に換算する。
定部25を有している。スイッチング電源からの現在抵
抗値はそのときのヒータの温度によって変化するもので
あるから、ヒータの寿命の判定をするうえでは不具合で
ある。そこで抵抗値換算部24でその現在抵抗値を所定
の温度例えば常温(室温)における抵抗値(室温換算抵
抗値)に換算する。
【0075】抵抗値換算部24は、その換算のためにヒ
ータ側から温度信号を入力してヒータの現在温度を得
る。この現在温度から所定の換算式に基づいてヒータの
室温における抵抗値を得る。そして、この室温換算抵抗
値を寿命判定部25に入力する。寿命判定部25は、内
部に寿命がきたヒータの室温での抵抗値(室温寿命抵抗
値)が記憶されている。
ータ側から温度信号を入力してヒータの現在温度を得
る。この現在温度から所定の換算式に基づいてヒータの
室温における抵抗値を得る。そして、この室温換算抵抗
値を寿命判定部25に入力する。寿命判定部25は、内
部に寿命がきたヒータの室温での抵抗値(室温寿命抵抗
値)が記憶されている。
【0076】そして、寿命判定部25では室温寿命抵抗
値と室温換算抵抗値とを比較し、室温換算抵抗値が室温
寿命抵抗値に対しての差分から寿命の程度を判定し、寿
命が来たときは警告信号を出力する。温度調節器は、こ
の警告信号に応答して例えば表示器を点灯させるとかブ
ザーを鳴動させるとかして外部に報知する。
値と室温換算抵抗値とを比較し、室温換算抵抗値が室温
寿命抵抗値に対しての差分から寿命の程度を判定し、寿
命が来たときは警告信号を出力する。温度調節器は、こ
の警告信号に応答して例えば表示器を点灯させるとかブ
ザーを鳴動させるとかして外部に報知する。
【0077】以上のように実施の形態6によれば、温調
出力の出力タイミングにヒータ電圧の制御タイミングが
一致するシステムとなって例えば半導体製造工程で半導
体ウエハを枚葉式でもって加熱処理する場合、その加熱
処理に用いるヒータを高速でかつ精度高く制御すること
ができるうえに、ヒータの寿命を判定できるので便利な
システムを得られる。
出力の出力タイミングにヒータ電圧の制御タイミングが
一致するシステムとなって例えば半導体製造工程で半導
体ウエハを枚葉式でもって加熱処理する場合、その加熱
処理に用いるヒータを高速でかつ精度高く制御すること
ができるうえに、ヒータの寿命を判定できるので便利な
システムを得られる。
【0078】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、従来のサ
イリスタに代えて、電源入力を、温調出力に応じた電源
出力に変換して出力する電源装置を用いているので、温
調出力の出力タイミングと電源出力のタイミングとが一
致するように制御でき、温調出力の出力タイミングに対
して例えばヒータの温度調節のタイミングの遅れをなく
すことができ、例えば半導体製造工程で半導体ウエハを
枚葉式でもって加熱処理する場合、その加熱処理に用い
るヒータを高速でかつ精度高く制御することができる。
イリスタに代えて、電源入力を、温調出力に応じた電源
出力に変換して出力する電源装置を用いているので、温
調出力の出力タイミングと電源出力のタイミングとが一
致するように制御でき、温調出力の出力タイミングに対
して例えばヒータの温度調節のタイミングの遅れをなく
すことができ、例えば半導体製造工程で半導体ウエハを
枚葉式でもって加熱処理する場合、その加熱処理に用い
るヒータを高速でかつ精度高く制御することができる。
【図1】本発明の実施形態1に係る温度制御システムの
全体の回路ブロック図
全体の回路ブロック図
【図2】図1のスイッチング電源の概略構成を示す図
【図3】実施の形態1の動作説明用のタイミングチャー
トを示す図
トを示す図
【図4】本発明の実施の形態2に係る温度制御システム
の動作説明に供するタイミングチャート
の動作説明に供するタイミングチャート
【図5】本発明の実施形態3に係る温度制御システムの
全体の回路ブロック図
全体の回路ブロック図
【図6】図5のスイッチング電源の要部の構成を示す図
【図7】本発明の実施形態4に係る温度制御システムに
おけるヒータの温度係数の説明に供する図
おけるヒータの温度係数の説明に供する図
【図8】図6のシステムの温度調節器の要部の構成を示
す図
す図
【図9】図6のシステムの他の温度調節器の要部の構成
を示す図
を示す図
【図10】本発明の実施形態5に係る温度制御システム
における温度調節器の要部の回路ブロック図
における温度調節器の要部の回路ブロック図
【図11】本発明の実施形態6に係る温度制御システム
における温度調節器の要部の回路ブロック図
における温度調節器の要部の回路ブロック図
【図12】従来の温度制御システムの全体の回路ブロッ
ク図
ク図
【図13】図12のシステムの動作説明用のタイミング
チャートを示す図
チャートを示す図
1 スイッチング電源 2 ヒータ 3 温度センサ 4 温度調節器
フロントページの続き (72)発明者 塚部 智之 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 (72)発明者 村林 陽康 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 Fターム(参考) 3K058 AA04 AA42 AA72 BA19 CA03 CA04 CA23 CB02 CB13 CB26 5H323 AA27 BB04 CA02 CB02 DB30 FF10 GG07 JJ03 JJ04 KK07 KK10 LL01 LL02 MM06 MM14 5H410 BB04 CC03 CC09 CC10 DD02 EA10 EB01 EB04 EB16 EB40 FF03 FF05 FF14 FF25 GG01 LL06
Claims (10)
- 【請求項1】 制御対象の温度制御に関連した温度信号
の入力に応答して該制御対象の温度調節のための温調出
力を出力する温度調節器と、 電源入力を、前記温調出力に応じた電源出力に変換して
出力する電源装置と、 を具備したことを特徴とする温度制御システム。 - 【請求項2】 前記電源入力が、交流入力である請求項
1記載の温度制御システム。 - 【請求項3】 前記電源出力が、直流出力または交流出
力である請求項1または2記載の温度制御システム。 - 【請求項4】 前記温調出力がアナログ出力であって、
前記電源装置が、前記アナログ出力に追随した電源出力
を与える請求項1ないし3のいずれかに記載の温度制御
システム。 - 【請求項5】 前記電源装置は、出力電圧および出力電
流から出力電力を計算する電力計算部を備え、前記温調
出力に応じて出力電力を制御する請求項1ないし4のい
ずれかに記載の温度制御システム。 - 【請求項6】 前記温度調節器は、前記制御対象を加熱
するヒータの温度変化による抵抗値変化を補正する補正
手段を備える請求項1ないし5のいずれかに記載の温度
制御システム。 - 【請求項7】 前記温度調節器は、前記制御対象の温度
を検出する温度センサの検出信号および前記電源装置か
らの前記制御対象を加熱するヒータの温度に対応する抵
抗値信号を用いてカスケード制御を行う請求項1ないし
6のいずれかに記載の温度制御システム。 - 【請求項8】 前記温度調節器は、前記電源装置からの
前記制御対象を加熱するヒータの温度に対応する抵抗値
信号に基づいて、ヒータの寿命を判定する寿命判定部を
備える請求項1ないし7のいずれかに記載の温度制御シ
ステム。 - 【請求項9】 前記請求項1ないし8のいずれかに記載
の温度制御システムに用いられることを特徴とする電源
装置。 - 【請求項10】 前記請求項1ないし8のいずれかに記
載の温度制御システムに用いられることを特徴とする温
度調節器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000083501A JP2000347746A (ja) | 1999-03-31 | 2000-03-24 | 温度制御システム、電源装置および温度調節器 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9183699 | 1999-03-31 | ||
JP11-91836 | 1999-03-31 | ||
JP2000083501A JP2000347746A (ja) | 1999-03-31 | 2000-03-24 | 温度制御システム、電源装置および温度調節器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000347746A true JP2000347746A (ja) | 2000-12-15 |
Family
ID=26433273
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000083501A Pending JP2000347746A (ja) | 1999-03-31 | 2000-03-24 | 温度制御システム、電源装置および温度調節器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000347746A (ja) |
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CN112997581A (zh) * | 2018-09-05 | 2021-06-18 | Ppg工业俄亥俄公司 | 用于监测作为导电涂层的状况的指示的导电涂层的电阻的系统和方法 |
-
2000
- 2000-03-24 JP JP2000083501A patent/JP2000347746A/ja active Pending
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JP7350060B2 (ja) | 2018-09-05 | 2023-09-25 | ピーピージー・インダストリーズ・オハイオ・インコーポレイテッド | 導電性コーティングの状態の指標として導電性コーティングの抵抗を監視するためのシステムおよび方法 |
CN112997581B (zh) * | 2018-09-05 | 2024-03-22 | Ppg工业俄亥俄公司 | 用于监测作为导电涂层的状况的指示的导电涂层的电阻的系统和方法 |
US12031932B2 (en) | 2018-09-05 | 2024-07-09 | Ppg Industries Ohio, Inc. | System and method for monitoring resistance of a conductive coating as an indicator of a condition of the conductive coating |
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