JP4810319B2 - 加工装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、一般には、加工装置に係り、特に、原版となるモールドのパターンをウェハ等の基板に転写する加工装置に関する。本発明は、例えば、半導体やMEMS(Micro Electro−Mechanical Systems)などを製造する微細加工のために、ナノインプリント技術を利用する加工装置に好適である。
リソグラフィー技術を用いて微細な構造(電子回路、MEMS、グレーティングレンズなどのデバイス)を製造する際、投影露光装置が従来から使用されている。投影露光装置は、レチクル(マスク)に描画されたパターンをレジスト(感光剤)を塗布した基板(シリコンやガラス)に縮小投影してパターンを転写する。投影露光装置は、非常に微細な構造を形成することができるが、非常に高価であり、手軽に利用できるものではない。
一方、非常に微細な構造を形成可能で、且つ、低コストのパターニング法であるナノインプリントが注目されている。ナノインプリントとは、電子ビーム露光等によって微細なパターンが形成されたモールド(雛型)を、レジストとしての樹脂材料を塗布したウェハに押し付ける(押印する)ことによって、レジスト上にパターンを写し取るものである。ナノインプリントは、モールドを準備すれば、モールドを樹脂材料に押し付ける押印機構があればよいため、微細加工を低コストで実現することができる。現在、ナノインプリントは、10nm程度の微細な形状を転写することが可能であり、微細化については十分な性能を有する。ナノインプリントは、投影露光装置では採算があわなかったために製造されなかった新しいデバイスへの適用が期待されており、特に、磁気記録媒体の微細な周期構造の形成手段として期待されている。
ナノインプリントには、転写方法として、熱サイクル法や光硬化法(「UV硬化型」とも言われる)などが提案されている。熱サイクル法は、加工対象の樹脂(熱可塑性材料)をガラス転移温度以上に加熱して(即ち、樹脂の流動性を高めて)モールドを押印し、冷却した後に離型する方法である。光硬化法は、紫外線硬化型の樹脂(UV硬化樹脂)を利用し、透明なモールドで押印した状態で感光及び硬化させてからモールドを剥離する方法である。
光硬化法は、比較的容易に温度を制御することができるため、半導体素子の製造に適している。また、半導体素子の製造には、高精度な重ね合わせ精度(基板にパターンを幾つか重ね合わせる際の精度)が必要となる。光硬化法は、透明なモールド越しに基板上のアライメントマークを観察することができ、アライメントの観点からも半導体素子の製造に適している。一方、熱サイクル法は、加熱する工程を含むため、基板及びモールドの温度上昇によって熱膨張し、重ね合わせ精度を維持することが非常に困難である。
図13は、光硬化法によるナノインプリントを説明するための図であって、図13(a)は押印工程、図13(b)は硬化工程、図13(c)は離型工程を示している。まず、紫外線を透過する材質(例えば、石英)からなるモールドMPを、図13(a)に示すように、UV硬化樹脂UCRを塗布した基板(ウェハ)STに押し付ける。これにより、UV硬化樹脂UCRは、モールドMPに形成されたパターンに沿って移動する。
次に、モールドMPを基板STに押し付けた状態で、図13(b)に示すように、紫外線ULを照射する。これにより、UV硬化樹脂UCRは、モールドMPの形(パターン)に硬化する。そして、図13(c)に示すように、モールドMPを基板STから引き離す。その結果、モールドMPの形を維持したUV硬化樹脂UCRが基板STに残り、基板STにパターンが転写される。大きな基板に対しては、パターンの転写毎に基板を移動し、上述した工程を繰り返して基板全体にパターンを逐次転写する。転写された樹脂(レジスト)パターンは、パターンの下地を取り除くと、投影露光装置で転写されたレジストパターンと同等である。
なお、半導体素子の製造に限らず、商品を大量に生産する生産現場では、製造装置の生産性も要求される。製造装置のコストが低くても、生産能力が低ければ、トータルの生産コストが低くならないからである。
現在、一般的に使用されている露光装置(ステッパー及びスキャナー)では、単位時間当たりに処理できるウェハの枚数(スループット)は、150枚程度である。ウェハ1枚当たりに転写数は、50回(ショット)程度であり、露光装置が1回の転写に要する時間は1秒以下である。ナノインプリントの転写は、上述したように、押印工程、硬化工程及び離型工程の3つの工程を含む。従って、ナノインプリントで露光装置と同等のスループットを実現しようとすると、3つの工程を1秒程度で行う必要がある。
3つの工程のうち、硬化工程については、照度の高い紫外線を照射することによって、短時間で行うことが可能である。また、押印工程については、押印時にモールドを超音波加振するという提案がなされている。モールドを超音波加振することによって、樹脂(レジスト)の粘度が低下し、その流動性を高めることができるため、押印工程を短時間で行うことができる。更に、離型工程については、機械的な動作を速くしても、モールドと硬化したレジストとの摩擦によって、パターンが破損してしまうため、モールドに離型処理を施し、離型性を向上させている(例えば、特許文献1参照)。なお、離型時にモールドに対して斜め方向(即ち、モールドのパターンが形成されている面から傾いた方向)から力を付与し、離型性を向上させるという提案もなされている(例えば、特許文献2)。
米国特許第6309580B1号明細書 米国特許第6870301B2号明細書
しかしながら、従来技術は、ナノインプリントに要求されるスループットを十分に満足させるものではない。例えば、モールドに離型処理を施しても、離型には数秒の時間を要してしまう。また、離型時にモールドに対して斜め方向から力を付与する方法は、レジストに形成されたパターンの破損を低減させることは可能であるが、離型工程を短時間で行える(即ち、高速な離型工程を実現する)とは必ずしも言えない。
また、離型工程では、後で詳細に説明するように、モールドがレジストから乖離する際にレジストに形成されたパターンが破損しないように、モールドを一定の低速で駆動している。即ち、離型工程では、モールドがレジストから乖離する瞬間の速度(レジストに形成されたパターンを破損しない程度の速度)でモールドを駆動し続けており、モールドの速度を変化させてはいない(モールドとレジストとの間に発生する荷重も一定)。従って、レジストに形成されたパターンを破損することはないが、離型工程に長時間を要してしまう。
そこで、本発明は、高速な離型工程を実現し、優れたスループットを有する加工装置を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての加工装置は、対象物に塗布された樹脂に対してモールドを押印して離型し、前記対象物上に前記モールドのパターンを転写する加工装置であって、前記モールドを保持する第1駆動部と、バネを介して、前記第1駆動部に連結された第2駆動部と、前記第2駆動部が離型方向に駆動され始め、前記第1駆動部が停止し、前記モールドが前記樹脂に接触している状態の、前記モールドと前記樹脂の間に発生する荷重の変化率を第1荷重変化率とし、前記第2駆動部が前記離型方向に駆動され続け、前記第1駆動部が前記離型方向に駆動され始め、前記モールドが前記樹脂から乖離する状態の、前記モールドと前記樹脂の間に発生する荷重の変化率を第2荷重変化率としたとき、前記第1荷重変化率の絶対値よりも前記第2荷重変化率の絶対値が小さくなるように前記第2駆動部を制御する制御系と、を有することを特徴とする。
本発明の別の側面としての加工装置は、対象物に塗布された樹脂に対してモールドを押印して離型し、前記対象物上に前記モールドのパターンを転写する加工装置であって、前記モールドを保持する第1駆動部と、バネを介して、前記第1駆動部に連結された第2駆動部と、前記第2駆動部が離型方向に駆動され始め、前記第1駆動部が停止し、前記モールドが前記樹脂に接触している状態の、前記対象物に対する前記第2駆動部の速度を第1速度とし、前記第2駆動部が前記離型方向に駆動され続け、前記第1駆動部が前記離型方向に駆動され始め、前記モールドが前記樹脂から乖離する状態の、前記対象物に対する前記第2駆動部の速度を第2速度としたとき、前記第1速度よりも前記第2速度が小さくなるように前記第2駆動部を制御する制御系と、を有することを特徴とする。
本発明の更に別の側面としての加工装置は、対象物に塗布された樹脂に対してモールドを押印して離型し、前記対象物上に前記モールドのパターンを転写する加工装置であって、前記モールドを保持するステージと、離型工程の開始時の前記モールドと前記樹脂の間に発生する荷重の変化率の絶対値よりも、前記モールドが前記樹脂から乖離する瞬間の前記モールドと前記樹脂の間に発生する荷重の変化率の絶対値が小さくなるように前記ステージを駆動制御する駆動制御系と、を有することを特徴とする。
本発明の更に別の側面としての加工装置は、対象物に塗布された樹脂に対してモールドを押印して離型し、前記対象物上に前記モールドのパターンを転写する加工装置であって、前記モールドを保持するステージと、前記モールドが前記樹脂から乖離する瞬間の前記対象物に対する前記モールドの速度よりも、前記離型工程の開始時および完了時の前記対象物に対する前記モールドの速度が大きくなるように前記ステージを駆動制御する駆動制御系と、を有することを特徴とする。
本発明の更に別の側面としての加工方法は、対象物に塗布された樹脂に対してモールドを押印して離型し、前記対象物上に前記モールドのパターンを転写する加工方法であって、バネを介して、モールドを保持する第1駆動部に連結された第2駆動部が離型方向に駆動され始め、前記第1駆動部が停止し、前記モールドが前記樹脂に接触している状態の、前記モールドと前記樹脂の間に発生する荷重の変化率を第1荷重変化率とし、前記第2駆動部が前記離型方向に駆動され続け、前記第1駆動部が前記離型方向に駆動され始め、前記モールドが前記樹脂から乖離する状態の、前記モールドと前記樹脂の間に発生する荷重の変化率を第2荷重変化率としたとき、前記第1荷重変化率の絶対値よりも前記第2荷重変化率の絶対値が小さくなるように前記第2駆動部を制御することを特徴とする。
本発明の更に別の側面としての加工方法は、対象物に塗布された樹脂に対してモールドを押印して離型し、前記対象物上に前記モールドのパターンを転写する加工方法であって、離型工程の開始時の前記モールドと前記樹脂の間に発生する荷重の変化率の絶対値よりも、前記モールドが前記樹脂から乖離する瞬間の前記モールドと前記樹脂の間に発生する荷重の変化率の絶対値が小さくなるように前記モールドを保持するステージを駆動制御することを特徴とする。
本発明の更に別の側面としての加工方法は、対象物に塗布された樹脂に対してモールドを押印して離型し、前記対象物上に前記モールドのパターンを転写する加工方法であって、前記モールドが前記樹脂から乖離する瞬間の前記対象物に対する前記モールドの速度よりも、前記離型工程の開始時および完了時の前記対象物に対する前記モールドの速度が大きくなるように前記モールドを保持するステージを駆動制御することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、高速な離型工程を実現し、優れたスループットを有する加工装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施例について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一側面としての加工装置1の概略断面図である。加工装置1は、パターンが形成されたモールドを、被転写体(対象物)上に塗布した樹脂(レジストを含む)に押し付けて、被写体にパターンを転写するナノインプリント装置である。ここで、モールドを被転写体上に塗布した樹脂に押し付ける、と言うのは、モールドと樹脂は接触させるが、モールドを被転写体に接触させても接触させなくても構わない。樹脂の形状が、モールドを押し付ける前と押し付けた後とで変化する程度にモールドを樹脂に押し付ければ良い。また、ここで言う樹脂は、モールドによってパターンを転写する際にレジストとして機能するもの、或いは転写した後にそのまま被転写体上に残ってパターンを形成するもの、のいずれかであり、樹脂以外の材料で代替しても構わない。加工装置1は、本実施形態では、UV硬化型のステップ・アンド・リピート方式のナノインプリント装置である。
加工装置1は、モールドをウェハに押し付ける押印機構10と、ウェハをXY方向に移動させるウェハステージ20と、加工装置1の全体を支える構造体30と、UV硬化樹脂を硬化させる照明系40と、押印機構10の駆動を制御する制御系50とを有する。なお、押印機構10は、本実施形態では、モールドのみを移動させるが、モールドと被転写体とが相対的に移動していればよい。また、加工装置1は、ウェハWFにUV硬化樹脂(レジスト)を塗布する塗布機構60と、アライメントスコープ70とを有する。
図1において、MPは、例えば、UV硬化樹脂を硬化させるための紫外光を透過する材質(例えば、石英)で作製されたモールドである。モールドMPの下面には、転写パターンが3次元的に形成されている。WFは、被転写体(被加工基板)であるウェハであり、表面には、UV硬化樹脂が塗布されている。UV硬化樹脂は、紫外線を当てることで硬化する材料であり、紫外線を照射する前は、粘性体もしくは液体である。
押印機構10は、モールドステージ101と、第1のモールド駆動部(第1駆動部)102と、第1のガイド103と、荷重センサ104と、第2のモールド駆動部(第2駆動部)105と、第2のガイド106と、ボールナット107と、ボールネジ108と、モータ109とを有する。
押印機構10は、モータ109を駆動してボールナット108を回転させ、ボールナット107に連結している第2のモールド駆動部105、荷重センサ104及び第1のモールド駆動部102を一体的に、上下方向(Z方向)に移動させる。これにより、第1のモールド駆動部102に連結したモールドステージ101に保持されたモールドMPがウェハWFを押印する。
モールドステージ101は、モールドMPを保持し、モールドMPの姿勢を変化させる機能を有する。モールドステージ101は、中央部に開口を有し、UV硬化樹脂を硬化させるための紫外光を通すことができる。
第1のモールド駆動部102は、Z方向に移動可能に構成される。第1のモールド駆動部102の上部は、荷重センサ104に連結されている。
第1のガイド103は、第1のモールド駆動部102をZ方向に移動させるための案内機構であり、例えば、ボール又はローラーなどの転動機構を使用する。第1のガイド103は、本実施形態では、ベアリングを使用しているが、エアガイドを用いてもよい。
荷重センサ(計測部)104は、センサにかかる荷重を検出(計測)する機能を有し、本実施形態では、ロードセルを使用する。荷重センサ104は、モールドMPをウェハWFに押し付ける(押印力(押圧力)であるので圧縮方向の荷重が発生している)時やモールドMPをウェハWFから離す(離型する力であるので、引張り方向の荷重が発生している)時にモールドMPにかかる荷重を検出する。荷重センサ104による検出結果(計測結果)は、モールドMPの駆動を制御する際に使用される。荷重センサ104の上部は、第2のモールド駆動部105に連結されている。
第2のモールド駆動部105は、第1のモールド駆動部102と同様に、Z方向のみに移動可能に構成される。第2のモールド駆動部105の上部は、ボールナット107に連結されている。第2のモールド駆動部105は、ボールナット107に係合したボールネジ108が回転することよって、上下方向(Z方向)に移動する。
第2のガイド106は、第1のガイド103と同様に、第2のモールド駆動部105をZ方向に移動させるための案内機構である。
モータ109は、ボールネジ108に連結されている。モータ109が駆動することで、ボールネジ108に係合したボールナット107に連結している第2のモールド駆動部105、荷重センサ104及び第1のモールド駆動部102が上下に駆動する。
ウェハステージ20は、ウェハWFを保持し、ウェハWFの姿勢を制御する。ウェハステージ20は、XY方向にウェハWFを移動及び位置決めする機能を有する。ウェハステージ20は、モールドMPのパターンを逐次転写する際に、X方向又はY方向にステップ移動する。ウェハステージ20の位置及び姿勢は、図示しないレーザー干渉計によって、高精度に制御されている。
構造体30は、定盤301と、フレーム302と、除振装置303とを有する。定盤301は、加工装置1の全体の剛性を担っており、ウェハステージ20及びフレーム302を支持する。定盤301は、除振装置303を介して、床に載置される。除振装置303は、ウェハステージ20に要求される高精度な位置決め精度を維持するために、床からの振動を遮断する。除振装置303は、例えば、エアダンパなどで構成される。
照明系40は、ランプボックス401と、光ファイバ402と、照明光学系403とを有する。UV硬化樹脂を硬化させるための紫外光は、ランプボックス401に配置された高圧水銀ランプによって生成され、光ファイバ402を介して、加工装置1に導かれる。加工装置1に導かれた紫外光は、照明光学系403によって、画角及び強度分布が整えられ、モールドMPを通ってウェハWFに塗布されたUV硬化樹脂に照射される。
照明光学系403は、第1のモールド駆動部102の内部に配置される。照明光学系403は、例えば、照度分布を均一化するレンズ群や、第1のモールド駆動部102の下部に形成された開口を介して紫外光を照射するために紫外光を偏向するミラーで構成される。
制御系50は、制御部501と、モータドライバ502とを有し、モールドMPをZ方向に駆動する駆動機構10を制御する。制御部501は、荷重センサ104の検出結果を演算処理し、モータドライバ502に駆動信号を出力する。モータドライバ502は、制御部501からの駆動信号に従って、モータ109を駆動する。
塗布機構60は、レジストであるUV硬化樹脂をウェハWFに塗布する機構であり、モールドMPのパターンを転写する位置にUV硬化樹脂を滴下する機能を有する。なお、UV硬化樹脂が、スピンコートなどによって、ウェハWFの全体に予め塗布されている場合には、塗布機構60は不要である。
アライメントスコープ70は、フレーム302に保持され、ウェハWFにモールドMPのパターンを転写する際に、ウェハWF上に配置されたアライメントマークを計測する。アライメントスコープ70は、モールドMPとウェハWFとの位置合わせに使用される。
加工装置1の動作について説明する。まず、図示しないモールド搬送系によって、モールドMPを加工装置1に搬入し、モールドステージ101に装着する。そして、図示しない計測系によってモールドMPのパターンが形成された面(パターン面)の姿勢を計測すると共に、かかる計測結果に基づいてモールドステージ101を駆動し、モールドMPの姿勢を装置基準にあわせる。装置基準とは、例えば、ウェハステージ20の走査方向(XY平面)である。
次に、図示しないウェハ搬送系によって、ウェハWFを加工装置1に搬入する。そして、アライメントスコープ70によってウェハWF上のアライメントマークを計測すると共に、かかる計測結果に基づいてウェハステージ20上にウェハWFを位置決めする。
次に、モールドMPのパターンをウェハWFに逐次転写する。転写動作は、押印工程と、硬化工程と、剥離工程とを含む。押印工程は、まず、塗布機構60によって、ウェハWF上のモールドMPのパターンを転写する位置にUV硬化樹脂を滴下する。そして、ウェハWFをモールドMPの真下の位置に位置決めし、押印機構10を駆動してモールドMPをウェハWF(或いはウェハに塗布した樹脂(レジストを含む))に押し付ける。つまり、モールドをウェハ側に押し付けることにより、モールドMPのパターン面(即ち、モールドMPに形成されたパターン)に沿ってUV硬化樹脂が流動する。
ここで、押印工程について詳細に説明する。図2は、押印工程における第1のモールド駆動部102、荷重センサ104及び第2のモールド駆動部105の動きを模式的に示す図である。図2において、ZAは、第1のモールド駆動部102のZ位置(Z方向の位置)を表し、ZBは、第2のモールド駆動部105のZ位置(Z方向の位置)を表している。荷重センサ104は、上述したように、ロードセルである。ロードセルは、バネ構造を内部に有し、引張りの荷重や押し付けの荷重がかかった場合に、バネが伸縮する量を荷重に換算することによって荷重を計測する。従って、荷重センサ104は、荷重に応じて伸縮するバネとして表すことができる。
図2(a)は、押印工程の開始時を示している。図2(a)を参照するに、第1のモールド駆動部102が、荷重センサ104を介して、第2のモールド駆動部105に吊り下がっている。従って、荷重センサ104には、第1のモールド駆動部102とモールドMPの重さが負荷としてかかっている。この状態を荷重0の状態と認識するように、加工装置1(荷重センサ104)は設計されている。
図2(b)は、押印工程が開始されて第2のモールド駆動部105が下降し、モールドMPがウェハWFに接触した状態を示している。
図2(c)は、図2(b)に示す状態から第2のモールド駆動部105が更に下降した状態、即ち、モールドMPがウェハWFに押し付けられた状態を示している。第1のモールド駆動部102及びモールドMPは、図2(b)に示す状態から動いていないが、第2のモールド駆動部105は、更に下降している。第2のモールド駆動部105の動きは、荷重センサ104の縮みとなっており、その結果、モールドMPはウェハWFに対して押印力を発生し、かかる押印力は荷重センサ104の出力として検出される。
図3(a)は、押印工程における第1のモールド駆動部102及び第2のモールド駆動部105の動きを示すグラフである。また、図3(b)は、図3(a)に示す第1のモールド駆動部102及び第2のモールド駆動部105の動きに対する荷重変化を示すグラフである。第2のモールド駆動部105の動きは、制御部501からの駆動信号(即ち、制御系50からの駆動指令)に相当する。
図3(a)に示すグラフにおいて、縦軸は第1のモールド駆動部102及び第2のモールド駆動部105のZ位置を表し、横軸は時間を表す。上述したように、ZAは、第1のモールド駆動部102のZ位置を示し、ZBは、第2のモールド駆動部105のZ位置を示している。なお、第1のモールド駆動部102及び第2のモールド駆動部105のZ位置は、後述する離型工程が開始される位置を基準として示している。ここで、離型工程とは後述するように、モールドとウェハ(或いはウェハに塗布したレジストや樹脂)とを引き離すための工程であり、この工程の最初の段階ではモールドとウェハは密着している。
図3(b)に示すグラフにおいて、縦軸は荷重センサ104にかかる荷重を表し、横軸は時間を表す。なお、図3(a)に示すグラフの時間軸と図3(b)に示すグラフの時間軸とは同一である。
図3を参照するに、まず、モールドMPとウェハWFとの間が空いた状態からモールドMPが徐々に下降し(時間T0からT1の間)、ある程度下降したところでモールドMPがウェハWFに接触する(時間T1)。更に、第2のモールド駆動部105を下降させると、第1のモールド駆動部102は停止したままであるが、荷重が上昇する。そして、所定の荷重に達した時点(時間T2)で、第2のモールド駆動部105の下降を停止する。これで、押印工程が完了する。
このように、第1のモールド駆動部102、第2のモールド駆動部105、ボールネジ108などの位置を制御することによって押印力を発生させる駆動機構10では、変位(駆動量)を荷重に変換する要素(バネの機能)が必要となる。本実施形態では、変位を荷重に変換する要素を荷重センサ104が担っている。なお、変位を荷重に変換する要素を非常に剛性の高い部材で構成した場合には、非常に微小な変位(Z方向の駆動量)でも大きく荷重が変化することとなり、著しく制御性が悪くなってしまう。
押印工程が完了したら、硬化工程に移行する。硬化工程は、モールドMPをウェハWFに押し付けた状態で、紫外光を照射し、ウェハWFに塗布されたUV硬化樹脂を硬化させる。
硬化工程が完了したら、離型工程に移行する。離型工程は、押印工程10を駆動し、モールドMPをウェハWFから離型する。なお、離型工程については、後で詳しく説明する。
このようにして、転写動作が完了すると、ウェハWFには、モールドMPのパターン形状と同じ形状のレプリカパターンがUV硬化樹脂で形成される。そして、ウェハステージ20を駆動し、ウェハWFの次の転写位置にUV硬化樹脂を滴下した後、ウェハWFを転写位置に移動させ、上述した押印工程、硬化工程及び離型工程を繰り返す。
図4及び図5を参照して、離型工程について詳細に説明する。図4は、離型工程における第1のモールド駆動部102、荷重センサ104及び第2のモールド駆動部105の動きを模式的に示す図である。
図4(a)は、離型工程の開始時を示しており、押印工程の完了時と同じである。図4(a)を参照するに、第2のモールド駆動部104がZ方向に移動(下降)し、荷重センサ104が縮んでいる。かかる状態から第2のモールド駆動部105を上昇させると、図4(b)に示すように、押印工程においてモールドMPとウェハWFが接触した位置(図2b)よりも第2のモールド駆動部105が上昇してもモールドMPがウェハWFから離れることはない。これは、ウェハWFに塗布されたUV硬化樹脂が硬化することで、UV硬化樹脂が接着剤として機能し、モールドMPとウェハWFとの間に接着力が働くからである。第2のモールド駆動部105を更に上昇させると、図4(c)に示すように、モールドMPとウェハWFとの間に働く引張り力によってモールドMPがウェハWFから離れる。換言すれば、モールドMPとウェハWFとの間に働く接着力よりもモールドMPとウェハWFとの間に働く引張り力が大きくなると、モールドMPがウェハWFから離れる。
図5(a)は、離型工程における第1のモールド駆動部102及び第2のモールド駆動部105の動きを示すグラフである。また、図5(b)は、図5(a)に示す第1のモールド駆動部102及び第2のモールド駆動部105の動きに対する荷重変化を示すグラフである。図5において、ZA及びZBは、図3と同様に、第1のモールド駆動部102及び第2のモールド駆動部105の離型工程の開始位置を基準としたZ位置を表している。また、第2のモールド駆動部105の動きは、制御部501からの駆動信号(即ち、制御系50からの駆動指令)に相当する。
図5(a)に示すグラフにおいて、縦軸は第1のモールド駆動部102及び第2のモールド駆動部105のZ位置を表し、横軸は時間を表す。図5(b)に示すグラフにおいて、縦軸は荷重センサ104にかかる荷重を表し、横軸は時間を表す。なお、図5(a)に示すグラフの時間軸と図5(b)に示すグラフの時間軸とは同一である。
図5を参照するに、時間T3から離型工程が開始され、第2のモールド駆動部105が上昇を始める。これにより、縮んでいた荷重センサ104が徐々に伸びていき、時間T4において、荷重センサ104が自然長に戻り、荷重は0となる。第2のモールド駆動部105が更に上昇していくと、UV硬化樹脂によってモールドMPとウェハWFとが接着しているため、荷重センサ104が自然長よりも伸びていく。かかる状態では、引っ張り力が発生している(図4(b))。第2のモールド駆動部105が更に上昇すると、引張り力が離型力(即ち、モールドMPとウェハWFとの接着力)を上回り、モールドMPがウェハWFから離れる(時間T5)。モールドMPがウェハWFから離れた後は、モールドMPとウェハWFとの間に十分な間隔を得るため、モールドMPは更に上昇し、所定の位置で停止する。
図5は、離型工程において、第2のモールド駆動部105の上昇速度(移動速度)が一定である場合の第2のモールド駆動部105の動きを示している。UV硬化樹脂は、上述したように、接着剤に似た性質を有する。従って、第2のモールド駆動部105(モールドMP)を低速で駆動しないと、モールドMPが離型した際にパターンが壊れてしまう可能性がある。第2のモールド駆動部105(モールドMP)を高速で駆動した場合には、パターンの一部がモールドMPに付着し、UV硬化樹脂がウェハWFから剥がれてしまうからである。従来の加工装置は、図5に示すように、第2のモールド駆動部105(モールドMP)を一定速度で上昇させており、ウェハWFに形成されたパターンが壊れないようにするために、非常に長い時間を離型工程に要していた。
そこで、本発明では、離型工程に要する時間を短くするために、離型工程におけるモールドMP(第2のモールド駆動部105)の駆動パターンを自由に設定する。即ち、本発明では、モールドMPがウェハWFから離れる間の時間だけモールドMP(第2のモールド駆動部105)を低速(変化させても良い)で駆動し、離型工程にかかる全体の時間を短縮する。つまり、モールドMPがウェハ(或いはウェハに塗布した樹脂(レジストを含む))WFから離れないうちはモールドを低速で移動させ、離れたらモールドを高速で移動させる。
図5を参照するに、モールドMPがウェハWFから乖離する離型の動作は、荷重を緩和させる時間、モールドMPをウェハWFから引き離す力(離型力)を徐々に増加させる時間、離型後所定の位置までモールドMPを上昇させる時間からなる。更に、実際の離型の動作(ウェハWFからモールドMPが乖離する動作)は、一瞬である。離型の瞬間におけるモールドMPの速度が大きい場合には、ウェハWFに形成されたパターンが崩壊し、モールドMPの速度が十分に小さい場合には、ウェハWFに形成されたパターンは壊れない。換言すれば、離型の瞬間におけるモールドMPの移動速度を低速にすれば、ウェハWFに形成されたパターンの崩壊を防止することができる。
以下、本発明の離型工程における第2のモールド駆動部105(モールドMP)の駆動パターンについて具体的に説明する。
図6は、実施例1を説明するための図である。図6(a)は、第1のモールド駆動部102及び第2のモールド駆動部105の動き(駆動パターン)を示すグラフである。なお、第2のモールド駆動部105の動きは、制御部501からの駆動信号(即ち、制御系50からの駆動指令)である。図6(b)は、図6(a)に示す第1のモールド駆動部102及び第2のモールド駆動部105の動きに対する荷重変化を示すグラフである。図6において、実線(ZB)が実施例1における第2のモールド駆動部105の駆動パターン及び荷重変化を示し、鎖線が従来の駆動パターン及び荷重変化を示している。なお、一点鎖線(ZA)は、第1のモールド駆動部102の駆動パターンを示している。
加工装置1、即ち、第2のモールド駆動部105に与える駆動パターンは、条件だしの転写によって得ることができる。例えば、第2のモールド駆動部105(モールドMP)の移動速度を変えて離型工程を実施し、ウェハWFに形成されたパターンが崩壊したかどうかを調べる。これにより、ウェハWFに形成されたパターンが崩壊しない第2のモールド駆動部105の移動速度及び離型力を得ることができる。なお、ウェハWFに形成されたパターンが崩壊しない第2のモールド駆動部105の移動速度及び離型力は、ウェハWFに塗布されたUV硬化樹脂とモールドMPの表面状態(離型処理)に依存する。第2のモールド駆動部105の駆動量と荷重センサ104にかかる荷重との関係は、装置固有の値であるため、装置を組み立てた後に一度だけ計測すればよい。
図6を参照するに、第2のモールド駆動部105への駆動指令は、モールドMPの押印による荷重を緩和し、ウェハWFからモールドMPを引き離す(離型力)を発生する前(位置Z1)までは、第2のモールド駆動部105を高速で駆動する。その後、第2のモールド駆動部105への駆動指令は、離型する位置を過ぎた位置(位置Z2)までは、第2のモールド駆動部105をウェハWFに形成されたパターンに崩壊が発生しない低速で駆動する。位置Z2を過ぎた後、再び第2のモールド駆動部105を高速で駆動し、モールドMPを所定の位置まで上昇させる。なお、第2のモールド駆動部105において、上述した低速と高速との速度比は、10倍以上であることが好ましく、100倍以上であることが更に好ましい。
図6(a)に示すような駆動パターンで第2のモールド駆動部105を駆動することによって、従来と比べて、離型工程に要する時間を大幅に短縮することができる。具体的には、図6(b)に示すように、離型開始時間(T3)から離型する時間(T5’)、及び、モールドMPが所定の位置までの上昇する時間(T6’)が、一定速度で離型した場合(時間T5、時間T6)と比較して、大幅に短縮されていることがわかる。また、ウェハWFからモールドMPが離れる瞬間の第2のモールド駆動部105(モールドMP)の移動速度は十分に低速であるため、ウェハWFに形成されたパターンに崩壊は発生しない。
即ち、モールドMPが樹脂と接触したままの状態でモールドMPが樹脂から離れる方向に移動し始めてからモールドMPと樹脂とが乖離するまでの状態を順に、第1の状態と第2の状態とに分けた場合を考えればよい。この場合、第1の状態におけるモールドMPと樹脂との間に発生する荷重の変化率(荷重変化量/時間、第1荷重変化率の絶対値よりも、第2の状態におけるモールドMPと樹脂との間に発生する荷重の変化率(第2荷重変化率)絶対値の方が小さくなるように、第2のモールド駆動部105を制御(駆動)する。換言すれば、第1の状態におけるモールドMPとウェハWFとの相対速度の変化率(速度変化量/時間)よりも、第2の状態におけるモールドMPとウェハWFとの相対速度の変化率の方が小さくなるように、第2のモールド駆動部105を制御(駆動)する。
また、モールドMPが樹脂と接触したままの状態でモールドMPが樹脂から離れる方向に移動し始めてからモールドMPと樹脂とが乖離するまでの状態を順に、押圧力発生状態と、引張力発生状態と、乖離状態に分けた場合を考えてもよい。ここで、押圧力発生状態とは、モールドMPと樹脂との間に押圧力(suppress strength)が発生している状態、引張力発生状態とは、モールドMPと樹脂との間に引張力が発生している状態である。また、乖離状態とは、モールドMPと樹脂とが引き離される状態である。この場合、乖離状態における第2のモールド駆動部105の移動速度が最も遅くなるように、第2のモールド駆動部105を制御(駆動)する。
実施例1では、制御部501は、上述した第2のモールド駆動部105の駆動パターン(図6(a)に示す実線ZB)を記憶するメモリを有し、図示しないインターフェース手段を介して駆動パターンを記憶させる。制御部501は、離型工程には、メモリに記憶した駆動パターンに従って、モータドライバ502に駆動信号を出力する。換言すれば、制御部501は、モールドMPが樹脂から離れる方向に移動し始めてからの経過時間に基づいて、モールドMPの移動量を制御する。これにより、モータ109が駆動され、第2のモールド駆動部105が制御部501に記憶された駆動パターンに従って駆動される。実施例1は、オープン制御で第2のモールド駆動部105を駆動するため、フィードバック制御などの複雑な制御系が不要であり、比較的低コストで任意の駆動パターンを実現することができる。
このように、第2のモールド駆動部105の駆動を制御することによって、ウェハWFに形成されたパターンの崩壊に直接影響しない時間を短縮することができ、また、パターンを崩壊させることなく非常に短時間で離型工程を完了することができる。従って、加工装置1は、スループット及び生産性が向上し、低価格でデバイスを生産することが可能となる。
実施例1では、第2のモールド駆動部105の駆動パターンを直線的に変えているが、徐々に速度が変化する駆動パターンなど、モールドMPがウェハWFから離れる瞬間の移動速度が低速である駆動パターンであれば、同様の効果を得ることができる。
実施例2は、実施例1と同様に、離型の瞬間はウェハWFに形成されたパターンが崩壊しない低速で第2のモールド駆動部105を駆動し、それ以外は高速で第2のモールド駆動部105を駆動して、短時間で離型工程を完了する。実施例2は、実施例1と比較して、制御系50が異なる。制御系50は、実施例2では、荷重センサ104にかかる荷重をモニタし、所定の値をトリガとして第2のモールド駆動部105の移動速度を切り換える。
図7は、実施例2を説明するための図である。図7(a)は、第1のモールド駆動部102及び第2のモールド駆動部105の動き(駆動パターン)を示すグラフである。なお、第2のモールド駆動部105の動きは、制御部501からの駆動信号(即ち、制御系50からの駆動指令)である。図7(b)は、図7(a)に示す第1のモールド駆動部102及び第2のモールド駆動部105の動きに対する荷重変化を示すグラフである。図7において、実線(ZB)が実施例2における第2のモールド駆動部105の駆動パターン及び荷重変化を示し、鎖線が従来の駆動パターン及び荷重変化を示している。一点鎖線(ZA)は、第1のモールド駆動部102の駆動パターンを示している。離型工程の開示時間はT3、離型の瞬間の時間はT5’’、離型工程が完了する時間はT6’’で表している。
従来の駆動パターン(一定速度でモールドMPを駆動する場合)での離型の瞬間の時間はT5、離型工程が完了する時間はT6で表している。
図7を参照するに、離型工程の開始と共に、第2のモールド駆動部105を高速で上昇させる。また、荷重センサ104の出力をモニタし、荷重センサ104の出力がF1に達したら第2のモールド駆動部105の移動速度を低速に変更する。つまり、加重センサ104の出力値が、所定の値F1(ここでは0とするが、パターン形状、駆動ステージ性能等に依存して他の値としても良い)に達したら、モールドとウェハの離型方向の相対的な移動(ここでは上下方向)速度を下げる。移動速度の下げ方は、一度しか下げなくても良いし、移動速度を段階的に下げて、所望の移動速度(低速)としても良い。かかる低速は、ウェハWFに形成されたパターンに崩壊を発生させない十分に遅い速度である。
第2のモールド駆動部105の移動速度を低速に変更した後も、荷重センサ104の出力のモニタは継続する。
第2のモールド駆動部105を低速で駆動していくと、モールドMPの引張り力が離型力を上回り、モールドMPがウェハWFから引き離される(時間T5’’)。このとき、荷重センサ104の出力は0になる。制御部501は、荷重センサ104の出力がF2(実施例2では、0)になったときに、モールドMPがウェハWFから離型したと判断し、第2のモールド駆動部105の移動速度を高速に切り換える。そして、モールドMPを所定の位置まで上昇させ、離型工程を完了する。
すなわち、離型工程においては、最初、第1速度でモールドを駆動し始め、次に第2速度でモールドを駆動し、最後に第3速度でモールドを駆動する。ここで、第1、2速度はモールドとウェハ(或いはウェハに塗布した樹脂(レジストを含む))とがくっついている状態におけるモールドとウェハの相対的な速度である。そして、第3速度は、モールドとウェハとが離れた状態におけるモールドとウェハの相対的な速度である。ここで、本実施例では、第1、2、3速度のうち、第3速度が最も速く、次に第1速度が速く、最も遅いのは第2速度である。好ましくは第1速度は第2速度の2倍以上(好ましくは5倍以上)で、第3速度は第2速度の5倍以上(好ましくは10倍以上)であることが望ましい。
なお、荷重センサ104の出力であるF1及びF2は、制御部501のメモリに予め記憶させておく。F1は、離型力よりも小さい値で、且つ、離型力に極めて近い値を設定する。F2は、モールドMPがウェハWFから引き離された状態を検出できるように、離型力よりも十分に小さな引張り力を設定するとよい。
実施例2では、荷重センサ104の出力を常にモニタするため、制御系50は実施例1に比べると複雑になる。但し、実施例1では、実際にモールドMPがウェハWFから離れた状態でも低速で第2のモールド駆動部105を駆動する時間があった。一方、実施例2の場合には、実際にモールドMPがウェハWFから離れた瞬間を荷重センサ104の出力によって判断するため、モールドMPがウェハWFから離れた直後から高速でモールドMPを引き上げることができる。従って、実施例2は、実施例1よりも短時間で離型工程を完了することが可能である。
このように、第2のモールド駆動部105の駆動を制御することによって、ウェハWFに形成されたパターンの崩壊に直接影響しない時間を短縮することができ、また、パターンを崩壊させることなく非常に短時間で離型工程を完了することができる。従って、加工装置1は、スループット及び生産性が向上し、低価格でデバイスを生産することが可能となる。
実施例2では、第2のモールド駆動部105の移動速度の切り換えを荷重センサ104の出力、即ち、荷重としたが、荷重の変化率を用いてもよい。また、第1のモールド駆動部102の位置を検出し、第1のモールド駆動部102の位置又は速度変化をトリガとしても同様な効果を得ることができる。更に、第2のモールド駆動部105に位置検出センサを配置し、第2のモールド駆動部105と第1のモールド駆動部102との相対位置の変化をトリガとしてもよい。また、ウェハWF(或いはウェハに塗布した樹脂(レジストを含む))とモールドMPの相対姿勢の変化を検出する手段をモールドステージ101に配置し、ウェハWFとモールドMPの姿勢の変化量をトリガとして用いることも可能である。即ち、荷重、荷重の変化率、モールドMPとウェハWFとの相対姿勢などのモールドMPとウェハWFとの間の状態量を計測部によって計測し、かかる計測結果に基づいて、第2のモールド駆動部105(の駆動速度)を制御すればよい。
実施例3は、実施例1及び2と同様に、離型の瞬間はウェハWFに形成されたパターンが崩壊しない低速で第2のモールド駆動部105を駆動し、それ以外は高速で第2のモールド駆動部105を駆動して、短時間で離型工程を完了する。実施例3は、実施例1と比較して、制御系50が異なる。制御系50は、実施例3では、荷重変化のパターンをメモリに記憶し、荷重変化のパターンに従って荷重をフィードバック制御する。
制御部501は、実施例3では、離型工程の開始からの経過時間と荷重センサ104にかかる荷重との関係(以下、「荷重テーブル」とする)をメモリに記憶し、かかる荷重テーブルに基づいて、荷重を時間に応じて変化させる。
図8は、制御部501の荷重制御を説明するための図である。制御部501は、図8に示すように、荷重テーブルを記憶するメモリ501aを有し、荷重センサ104からの出力と荷重テーブルの荷重値との偏差を比較器501bで算出する。制御部501は、算出した偏差に基づいて、PID制御により駆動信号をモータドライバ502に出力する。
図9は、制御部501の荷重制御を説明するためのフローチャートである。離型工程を開始してからある時間が経過した時(クロック時間t)に(ステップ801)、荷重センサ104の出力を取り込む(ステップ802)。また、クロック時間tの時の目標荷重W=f(t)をメモリ501aに記憶された荷重テーブルから読み出す(ステップ803)。次に、荷重センサ104の出力と読み出した目標荷重との偏差を算出し(ステップ804)、算出した偏差からモータ109の駆動量を演算する(ステップ805)。そして、算出した駆動量を駆動信号としてモータドライバ502に出力する(ステップ806)。制御部501は、ステップ801乃至806の一連のステップを繰り返す。
図10は、実施例3を説明するための図である。図10(a)は、制御部501のメモリ501aに記憶される荷重テーブルの一例を示すグラフである。図10(b)は、図10(a)に示す荷重テーブルに従って第2のモールド駆動部105を駆動した時の荷重変化を示すグラフである。
図10を参照するに、荷重テーブルは、時間T3を離型工程の開始時間としてメモリ501aに記憶されている。荷重テーブルは、離型力よりも若干小さい引張り力F1’になるまで高速に押印力を開放し、更に、引張り力を発生するように設定する。また、引張り力F1’になった後は、引張り荷重をゆっくり上昇させる設定とする。そして、引張り荷重を大きくして、予想される離型力よりも大きな引張り力が発生するように荷重テーブルを作成する。
図10(a)に示す荷重テーブルに従った離型工程は、離型力を発生する時の荷重変化が小さいため、離型時(モールドMPがウェハWFから離れる時)の第2のモールド駆動部105の移動速度は十分に遅くなる。その結果、モールドMPがウェハWFから離れる瞬間(T5’’’)に、ウェハWFに形成されたパターンが崩壊することはない。
モールドMPがウェハWFから離れると、荷重センサ104にかかる荷重は0となり、それ以降、モータ109(第2のモールド駆動部105)が駆動されても荷重は変化しない。従って、荷重センサ104からの出力と荷重テーブルの荷重値との偏差が増大し、第2のモールド駆動部105の移動速度は速くなっていく。そして、モールドMPを所定の位置まで上昇させ、離型工程を完了する。
モールドMPがウェハWFから離れる直前までは、荷重テーブルの荷重の変化率を大きくすることで、動作時間が短くすることができる。また、モールドMPがウェハWFから離れた後は、荷重テーブルの目標荷重と荷重センサの出力値との差(偏差)が増大していくため、モールドMPは高速に上昇することになり、モールドMPを所定の位置まで上昇させる時間も短くすることができる。なお、実施例2のように、モールドMPがウェハWFから離れた瞬間を荷重センサ104の出力などから判断し、モールドMPがウェハWFから離れた後は、フィードバック制御ではなく、オープン駆動でモールドMPを高速で上昇させてもよい。
このように、適切に設定された荷重テーブルに基づいて、第2のモールド駆動部105の駆動を制御することで、ウェハWFに形成されたパターンを崩壊させることなく非常に短時間で離型工程を完了することができる。従って、加工装置1は、スループット及び生産性が向上し、低価格でデバイスを生産することが可能となる。
実施例3では、ボールネジ108及びモータ109を用いて、モールドMPをZ方向に駆動する例を説明した。但し、本発明は、荷重センサ104にかかる荷重を制御する方法についての発明であるため、ガス圧力を利用した方式など、他の方式にも適用することができる。
また、実施例3は、実施例1及び2と比較して、フィードバック制御を用いるため、制御系50の構成が複雑となる。但し、実施例3は、荷重センサ104のみをモニタすればよいため、第2のモールド駆動部105の駆動量と荷重とがリニアに変化しない場合にも有効である。例えば、押印機構10に機械的な遊びがある場合には、実施例1及び2では、遊び部分で余計な時間を要するが、実施例3では、荷重をフィードバック制御しているために高速に動作することが可能であるという効果もある。
以上のように、本発明の加工装置1は、高速な離型工程を実現し、優れたスループット及び生産性を有する。
次に、図11及び図12を参照して、加工装置1を利用したデバイス製造方法の実施例を説明する。図11は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(モールド製作)では、設計した回路パターンを形成したモールドを製作する。ステップ3(ウェハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は、前工程と呼ばれ、モールドとウェハを用いて、ウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
図12は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウェハにレジスト(樹脂)を塗布する。ステップ16(転写)では、加工装置1によってモールドをレジストに押し付けて回路パターンを転写する。ステップ17(エッチング)では、転写した回路パターン以外の部分を削り取る。ステップ18(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重の回路パターンが形成される。かかるデバイス製造方法によれば、従来よりも生産性よくデバイスを製造することができる。このように、加工装置1を使用するデバイス製造方法、並びに、結果物としてのデバイスも本発明の一側面を構成する。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことは言うまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、モールドの位置やモールドとレジスト(UV硬化樹脂)の距離を検出し、かかる検出結果に基づいて第2のモールド駆動部(モールド)の速度を制御してもよい。
また、実施例においは、光硬化法のナノインプリントに適用した例を示したが、熱サイクル法ナノインプリントに適用できることも言うまでもない。
更に、本実施例では、UV硬化樹脂をレジストとして使用しているが、硬化後の樹脂をそのまま利用する場合にも同様に適用可能である。
本発明の一側面としての加工装置の構成を示す概略断面図である。 押印工程において、図1に示す加工装置の第1のモールド駆動部、荷重センサ及び第2のモールド駆動部の動きを模式的に示す図である。 図3(a)は、図1に示す加工装置の第1のモールド駆動部及び第2のモールド駆動部の動きを示すグラフであり、図3(b)は、図3(a)に示す第1のモールド駆動部及び第2のモールド駆動部の動きに対する荷重変化を示すグラフである。 離型工程において、図1に示す加工装置の第1のモールド駆動部、荷重センサ及び第2のモールド駆動部の動きを模式的に示す図である。 図5(a)は、図1に示す加工装置の第1のモールド駆動部及び第2のモールド駆動部の従来の動きを示すグラフであり、図5(b)は、図5(a)に示す第1のモールド駆動部及び第2のモールド駆動部の動きに対する荷重変化を示すグラフである。 本発明の実施例1を説明するための図である。 本発明の実施例2を説明するための図である。 本発明の実施例3において、図1に示す加工装置の制御部の荷重制御を説明するための図である。 本発明の実施例3において、図1に示す加工装置の制御部の荷重制御を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施例3を説明するための図である。 デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。 図11に示すステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。 光硬化法によるナノインプリントを説明するための図である。
符号の説明
1 加工装置
10 押印機構
101 モールドステージ
102 第1のモールド駆動部
103 第1のガイド
104 荷重センサ
105 第2のモールド駆動部
106 第2のガイド
107 ボールナット
108 ボールネジ
109 モータ
20 ウェハステージ
30 構造体
40 照明系
401 ランプボックス
402 光ファイバ
403 照明光学系
50 制御系
501 制御部
501a メモリ
501b 比較器
502 モータドライバ
60 塗布機構
70 アライメントスコープ
MP モールド
WF ウェハ

Claims (13)

  1. 対象物に塗布された樹脂に対してモールドを押印して離型し、前記対象物上に前記モールドのパターンを転写する加工装置であって、
    前記モールドを保持する第1駆動部と、
    バネを介して、前記第1駆動部に連結された第2駆動部と、
    前記第2駆動部が離型方向に駆動され始め、前記第1駆動部が停止し、前記モールドが前記樹脂に接触している状態の、前記モールドと前記樹脂の間に発生する荷重の変化率を第1荷重変化率とし、前記第2駆動部が前記離型方向に駆動され続け、前記第1駆動部が前記離型方向に駆動され始め、前記モールドが前記樹脂から乖離する状態の、前記モールドと前記樹脂の間に発生する荷重の変化率を第2荷重変化率としたとき、前記第1荷重変化率の絶対値よりも前記第2荷重変化率の絶対値が小さくなるように前記第2駆動部を制御する制御系と、を有することを特徴とする加工装置。
  2. 前記バネは、荷重センサであり、
    前記制御系は、前記荷重センサの出力に基づいて、前記第2駆動部を制御することを特徴とする請求項1に記載の加工装置。
  3. 前記制御系は、離型工程の開始からの経過時間に基づいて、前記第2駆動部を制御することを特徴とする請求項1に記載の加工装置。
  4. 対象物に塗布された樹脂に対してモールドを押印して離型し、前記対象物上に前記モールドのパターンを転写する加工装置であって、
    前記モールドを保持する第1駆動部と、
    バネを介して、前記第1駆動部に連結された第2駆動部と、
    前記第2駆動部が離型方向に駆動され始め、前記第1駆動部が停止し、前記モールドが前記樹脂に接触している状態の、前記対象物に対する前記第2駆動部の速度を第1速度とし、前記第2駆動部が前記離型方向に駆動され続け、前記第1駆動部が前記離型方向に駆動され始め、前記モールドが前記樹脂から乖離する状態の、前記対象物に対する前記第2駆動部の速度を第2速度としたとき、前記第1速度よりも前記第2速度が小さくなるように前記第2駆動部を制御する制御系と、を有することを特徴とする加工装置。
  5. 前記第2駆動部および前記第1駆動部が前記離型方向に駆動され、前記モールドが前記樹脂に接触していない状態の、前記対象物に対する前記第2駆動部の速度を第3速度としたとき、前記制御系は、前記第2速度よりも前記第3速度が大きくなるように、前記第2駆動部を制御ることを特徴とする請求項4に記載の加工装置。
  6. 前記バネは、荷重センサであり、
    前記制御系は、前記荷重センサの出力に基づいて、前記第2駆動部を制御することを特徴とする請求項4に記載の加工装置。
  7. 前記制御系は、離型工程の開始からの経過時間に基づいて、前記第2駆動部を制御することを特徴とする請求項4に記載の加工装置。
  8. 対象物に塗布された樹脂に対してモールドを押印して離型し、前記対象物上に前記モールドのパターンを転写する加工装置であって、
    前記モールドを保持するステージと、
    離型工程の開始時の前記モールドと前記樹脂の間に発生する荷重の変化率の絶対値よりも、前記モールドが前記樹脂から乖離する瞬間の前記モールドと前記樹脂の間に発生する荷重の変化率の絶対値が小さくなるように前記ステージを駆動制御する駆動制御系と、を有することを特徴とする加工装置。
  9. 前記駆動制御系は、前記モールドが前記樹脂から乖離する瞬間の前記対象物に対する前記モールドの速度よりも、前記離型工程の完了時の前記対象物に対する前記モールドの速度が大きくなるように前記ステージを駆動制御することを特徴とする請求項8に記載の加工装置。
  10. 対象物に塗布された樹脂に対してモールドを押印して離型し、前記対象物上に前記モールドのパターンを転写する加工装置であって、
    前記モールドを保持するステージと、
    前記モールドが前記樹脂から乖離する瞬間の前記対象物に対する前記モールドの速度よりも、前記離型工程の開始時および完了時の前記対象物に対する前記モールドの速度が大きくなるように前記ステージを駆動制御する駆動制御系と、を有することを特徴とする加工装置。
  11. 対象物に塗布された樹脂に対してモールドを押印して離型し、前記対象物上に前記モールドのパターンを転写する加工方法であって、
    バネを介して、モールドを保持する第1駆動部に連結された第2駆動部が離型方向に駆動され始め、前記第1駆動部が停止し、前記モールドが前記樹脂に接触している状態の、前記モールドと前記樹脂の間に発生する荷重の変化率を第1荷重変化率とし、前記第2駆動部が前記離型方向に駆動され続け、前記第1駆動部が前記離型方向に駆動され始め、前記モールドが前記樹脂から乖離する状態の、前記モールドと前記樹脂の間に発生する荷重の変化率を第2荷重変化率としたとき、前記第1荷重変化率の絶対値よりも前記第2荷重変化率の絶対値が小さくなるように前記第2駆動部を制御することを特徴とする加工方法。
  12. 対象物に塗布された樹脂に対してモールドを押印して離型し、前記対象物上に前記モールドのパターンを転写する加工方法であって、
    離型工程の開始時の前記モールドと前記樹脂の間に発生する荷重の変化率の絶対値よりも、前記モールドが前記樹脂から乖離する瞬間の前記モールドと前記樹脂の間に発生する荷重の変化率の絶対値が小さくなるように前記モールドを保持するステージを駆動制御することを特徴とする加工方法。
  13. 対象物に塗布された樹脂に対してモールドを押印して離型し、前記対象物上に前記モールドのパターンを転写する加工方法であって、
    前記モールドが前記樹脂から乖離する瞬間の前記対象物に対する前記モールドの速度よりも、前記離型工程の開始時および完了時の前記対象物に対する前記モールドの速度が大きくなるように前記モールドを保持するステージを駆動制御することを特徴とする加工方法。
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