JP2008159632A - キネマティック保持装置、露光装置、及びデバイス製造方法 - Google Patents

キネマティック保持装置、露光装置、及びデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ステージとステージ支持盤との間に蓄えられた歪を開放し、より精密な位置決めが可能であるキネマティック保持装置を提供する。
【解決手段】
ステージ18と、ステージ18を支持するステージ支持盤19と、ステージ18の下面に設けられる突出部であるキネマボール2と、ステージ支持盤19の上面に前記突出部であるキネマボール2が挿入される凹部であるキネマV溝3とを有し、凹部であるキネマV溝3がキネマボール2に力を加え、ステージ18を昇降させる。キネマV溝3とキネマボール2間の摩擦力を減少させてキネマボール2の歪を除去し、キネマボール2を歪なく再現性よく保持できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、キネマティックを保持する位置決め機構としてのキネマティック保持装置、そのキネマティック保持装置を用いる露光装置、及びその露光装置を用いるデバイス製造方法に関する。
従来、精密加工、精密制御の分野において、位置決め機構としてのキネマティック保持装置は一般的に広く用いられてきた。
キネマティック保持装置としては、図9に示すように、3つの球面を有する被保持部1と3つのV溝を有する保持部9を用いている。
このキネマティック保持装置は、3つの球面と3つのV溝のそれぞれが2点で接触することにより、計6軸拘束する。
また、3つの球面と1平面、1V溝、1円錐穴がそれぞれ、1点、2点、1線で接触することにより計6軸拘束するという位置決め保持方法を挙げることができる。
位置決めが再現性よく、簡単にできる位置決め機構としてのキネマティック保持装置は、多種多様な分野で応用されてきた。
しかし、近年、精密加工、精密制御の要求精度がますます高まり、現実に使用されているキネマティック保持装置における微小レベルの問題が無視できなくなってきている。
その一つが、被保持部と保持部の接触点における摩擦力に起因する歪、変形の問題である。
その歪は微小なものではあるが、精密位置決めの際は、その歪による被保持部の変形、被保持部の位置決め再現性が無視することができない問題となる。
その対策として、被保持部と保持部間にグリス等を塗り、摩擦力を緩和する方法がある。
しかし、グリス塗布の場合は経時的に変化し、定期的に塗布しなければならず、また、グリスの厚み等の影響があり、精密な位置決め再現性を得るには限界がある。
その他、位置決め機構としてのキネマティック保持装置には様々な改良が加えられてきた。
従来のキネマティック保持装置には、例えば特開2003−227986号公報(特許文献1)により微小ステージを用い被保持部の応力緩和を行なうものが提案されている。
また、従来のキネマティック保持装置には、例えば特開平7−153664号公報(特許文献2)により電磁力により被保持部を安定保持するものが提案されている。
特開2003−227986号公報 特開平7−153664号公報
近年、精密加工、精密制御の要求精度がますます高まるなか、キネマティック保持時の微小な歪の影響を無視することができなくなってきている。
図9に示すようなキネマティック保持装置が、被保持部1を保持部9に対しキネマティックに安定保持される過程は、まず初めに一点が接触する。
そこで、次の点に接触するまでに初めの接点には摩擦が発生し、歪をため込む。
また、第2点以降も同様に歪をため込み、全ての接触箇所で接触する。
その後、自重により変形し、さらに歪をため込んで、安定保持されることになる。
そのため、被保持部1と保持部9との間には微小ながらも、多様な要因による歪が蓄えられる。
その結果、従来のキネマティック保持装置は、位置決め精度が低下し、再昇降した際の位置決め再現性も低下するという問題があった。
そこで、本発明は、ステージとステージ支持盤との間に蓄えられた歪を開放し、精密に位置決めすることができるキネマティック保持装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためのキネマティック保持装置は、ステージと、前記ステージを支持するステージ支持盤と、前記ステージの下面に設けられる突出部と、前記ステージ支持盤の上面に前記突出部が挿入される凹部と、を有し、前記凹部が前記突出部に力を加えることによりを前記ステージを昇降させることを特徴とする。
本発明のキネマティック保持装置によれば、ステージとステージ支持盤との間に蓄えられた歪を開放し、ステージを精密に位置決めすることができ、ステージを変形なく保持することが可能となる。
さらに、微小位置決めの高精度化、及び微小位置決めの高信頼性をより安定して実現し、高精度の位置決め加工、位置決め制御を行なう際に極めて有用となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施例を説明する。
以下、本発明のキネマティック保持装置が適用される例示的な露光装置を説明する。
図1は、本発明のキネマティック保持装置が適用される例示的な露光装置の一例を説明する説明図である。
露光装置は、照明装置101、レチクルを搭載したレチクルステージ102、投影光学系103、及び、ウェハを搭載したウェハステージ104を有する。
露光装置は、レチクルに形成された回路パターンをウェハに投影露光するものであり、ステップアンドリピート投影露光方式又はステップアンドスキャン投影露光方式であってもよい。
照明装置101は、回路パターンが形成されたレチクルを照明し、光源部と照明光学系とを有する。 光源部には、例えば、光源としてレーザを使用する。
レーザには、波長約193nmのArFエキシマレーザ、波長約248nmのKrFエキシマレーザ、波長約153nmのF2エキシマレーザ等を使用することができる。
しかし、レーザの種類はエキシマレーザに限定されず、例えば、YAGレーザを使用してもよく、そのレーザの個数も限定されない。
光源にレーザが使用される場合、レーザ光源からの平行光束を所望のビーム形状に整形する光束整形光学系、コヒーレントなレーザ光束をインコヒーレント化するインコヒーレント化光学系を使用することが好適である。
なお、光源部に使用可能な光源はレーザに限定されるものではなく、一又は複数の水銀ランプやキセノンランプ等のランプも使用可能である。
照明光学系は、レチクル又はマスクを照明する光学系であり、レンズ、ミラー、ライトインテグレーター、絞り等を含む。
投影光学系103は、複数のレンズ素子のみからなる光学系、複数のレンズ素子と少なくとも一枚の凹面鏡とを有する光学系(カタディオプトリック光学系)を使用することができる。
投影光学系103は、さらに、複数のレンズ素子と少なくとも一枚のキノフォーム等の回折光学素子とを有する光学系、全ミラー型の光学系等を使用することができる。
レチクルステージ102及びウェハステージ104は、例えばリニアモータによって移動可能である。
ステップアンドスキャン投影露光方式の場合には、それぞれのステージ102、104は同期して移動する。
また、レチクルのパターンをウェハ上に位置合わせするためにウェハステージ104及びレチクルステージ102の少なくともいずれかに別途アクチュエータを備える。
このような露光装置は、半導体集積回路等の半導体デバイスや、マイクロマシン、薄膜磁気ヘッド等の微細なパターンが形成される種々のデバイスの製造に利用することが可能である。
図2に示される本実施例1のキネマティック保持装置は、ステージと、前記ステージを支持するステージ支持盤と、前記ステージの下面に設けられる突出部と、前記ステージ支持盤の上面に前記突出部が挿入される凹部とを有する。
突出部は、キネマボール2から成り、凹部はキネマV溝3から成る。
さらに、キネマV溝3がキネマボール2に力を加えることによりステージを昇降させる。
図2に示されるステージ18は、図1に示されるレチクルステージ102、及びウェハステージ104の粗動ステージ又は微動ステージから成る。
ステージ18は、微動ステージに用いる場合、レチクル又はウェハを搭載する。
なお、ステージ18を微動ステージに用いる場合、不図示のXY平面の方向に任意に移動可能とすべくXYリニアモータ上に設置する。
本実施例1は、さらに、キネマボール2とキネマV溝3との間の距離を計測する計測器を有し、かつキネマボール2とキネマV溝3との間の圧力を計測する計測器を有する。
前者の計測器は図2に示される位置センサ16,17、後者の計測器は圧力センサ20から成る。
ステージ18をXYリニアモータ上に設置する場合、図2に示されるステージ支持盤19がXYリニアモータ上に直接的に設置されることが好適である。
一方、前記ステージ18の下面に設けられる突出部は、ステージ18の昇降移動の制御性に好適な複数のキネマボール2である。
ステージ支持盤19の上面に前記突出部が挿入される凹部は、複数のキネマボール2に対応する複数のキネマV溝3である。
ステージ18をステージ支持盤19上に搭載する際、各キネマボール2は、ステージ支持盤19上の各キネマV溝3内に保持されることによりステージ18の位置決めが成される。
さらに、キネマV溝3がキネマボール2に力を加えることによりステージ18を昇降させるとは、実施例1の場合、キネマV溝3に備える昇降機構により可能となる。
昇降機構は、実施例1の場合、キネマV溝3内に進入する各昇降支柱4、及び各昇降支柱4の根元側に接続された各リニアモータ10から成る。
リニアモータ10は、圧力センサ20で計測したキネマV溝3に加わる圧力情報、及び、変位センサ16,17で計測した相対的位置情報により駆動し、昇降支柱4を介してステージ18を昇降する。
各リニアモータ10は、キネマV溝3毎の圧力センサ20で計測したキネマV溝3に加わる圧力情報、及び、変位センサ16,17で計測した相対的位置情報により個別に駆動させることが可能である。
各リニアモータ10の個別の制御が可能であり、かつ各昇降支柱4を用いることで、ステージ18とステージ支持盤19との間に蓄えられ易い歪を開放し、より厳密に高精度にステージ18の位置決めをすることができる。
なお、本実施例1のキネマティック保持装置は、突出部であるキネマボール2の代わりに凹部であるキネマV溝3が設けられ、凹部であるキネマV溝3の代わりに突出部であるキネマボール2が設けられるという上記とは逆の構成を採用してもよい。
一方、本発明の実施例1の露光装置は、上記のキネマティック保持装置を用いるため、高精度の露光精度をより安定して向上させることが可能である。
ステージ18は、図2に示すように、例えば所定厚の平板状の構成を有し、底面に所定の配列で3つのキネマボール2を有する。
ステージ支持盤19は、ステージ18のキネマボール2の配列に応じた配列の例えば3つのキネマV溝3を有する。
各キネマV溝3の傾斜面には、キネマV溝3に加わる圧力を計測する圧力センサ20を有する。各キネマV溝3の溝側の開孔内には、昇降支柱4が上下動可能に位置する。
各昇降支柱4の先端側、即ち各昇降支柱4の各キネマV溝3の内部空間に相当する側には、変位センサ16が設置されており、ステージ支持盤19底面付近、換言すれば、後述する各リニアモータ10付近にも変位センサ17が設置されている。
各昇降支柱4の各変位センサ16及びステージ支持盤19底面付近(後述する各リニアモータ10付近)の各変位センサ17は、各キネマボール2と各昇降支柱4との間の相対位置の変位を計測する。
各昇降支柱4の下方端側には、ステージ18を昇降するリニアモータ10が構成されている。
リニアモータ10は、詳しく図示しないが、例えばローレンツ力を発生する垂直方向を向いた一対の固定子の間にローレンツ力により上下移動する可動子を配設するという構成がある。
その可動子の上端側は、あらかじめ昇降支柱4の下方端側に機械的に接続されているか、若しくはあらかじめ一体の構成を有する。
各リニアモータ10は、各圧力センサ20により計測されたキネマV溝3に加わる圧力情報、及び、各変位センサ16,17により計測された相対的位置情報により個々に駆動される。
各リニアモータ10の駆動は、昇降支柱4を上方移動又は下方移動させ、これにより各キネマボール2に与える押力の調整に基づいてステージ18を昇降する。 ステージ18が水平状態を保つことも容易である。
キネマボール2とキネマV溝3との間の接触点が接触し安定して保持される際、その過程はまず一点が接触し、次に他点が接触する。また自重変形後の安定点まで、接触部位は摩擦を生じながらずれ、その後保持される。
そのため、キネマボール2とキネマV溝3との間には摩擦力により歪が蓄えられる。
その歪を開放するため、変位センサ16、17及び圧力センサ20により計測された情報をもとに、リニアモータ10の駆動を制御する。
リニアモータ10の駆動で昇降支柱4を上昇させる場合は、キネマボール2とキネマV溝3との間の摩擦力を減少させ、その摩擦力により発生し易い歪を開放する。
その後、リニアモータ10の駆動で昇降支柱4を下降させた場合は、歪の少ない状態で、各キネマV溝3がキネマボール2を安定して保持する。
これにより、キネマボール(被保持部)2の歪を除去することができ、被保持部であるキネマボール2を精密に位置決めし、また、キネマボール2を変形なく再現性よく保持することが可能となる。
即ち各リニアモータ10は個々の制御が可能であり、かつ各昇降支柱4を用いるため、キネマボール2とキネマV溝3との間に蓄えられ易い歪を開放し、より厳密に高精度にステージ18の位置決めを図ることが可能となる。
この点は、各リニアモータ10が、各キネマV溝3毎の圧力センサ20で計測したキネマV溝3に加わる圧力情報、及び、変位センサ16,17で計測した相対的位置情報により駆動するため、より効果的である。
次に、図3に示される本実施例2のキネマティック保持装置は、ステージと、前記ステージを支持するステージ支持盤と、前記ステージの下面に設けられる突出部と、前記ステージ支持盤の上面に前記突出部が挿入される凹部とを有する。
ステージ18、ステージ支持盤19、ステージ18下面の突出部であるキネマボール2、ステージ支持盤19上面の凹部であるキネマV溝3は図2の実施例1と同様である。
さらに、キネマV溝3がキネマボール2に力を加えることによりステージ18を昇降させる。
キネマV溝3がキネマボール2に力を加えることによりステージ18を昇降させるとは、実施例2の場合、キネマV溝3に備える昇降機構により可能となる。
昇降機構は、実施例2の場合、キネマV溝3内に進入する図3に示される昇降支柱4、及び各昇降支柱4の根元側に接続された各リニアモータ10から成る。
さらに、キネマボール2とキネマV溝3との間の距離を計測する計測器を有する。
計測器は、キネマV溝3に備える位置センサ8、及び各昇降支柱4に備える変位センサ8から成る。
リニアモータ10は、キネマV溝3に備える位置センサ8、及び各昇降支柱4に備える変位センサ8で計測した位置情報により駆動し、昇降支柱4を介して図2に示されるステージ18を昇降する。
昇降機構は、被保持部であるキネマボール2の中心に作用線が一致するように各キネマV溝3の溝中央に昇降支柱4を上下移動可能に配設してある。各昇降支柱4は、駆動源としてのリニアモータ10の起動により上下移動する。
各キネマV溝3の内周面の接点となる同一高さ位置の一対抗する位置には、キネマV溝3とキネマボール2との間の距離を計測する計2つの位置センサ8が配設されている。
なお、位置センサ8は、各キネマV溝3の内周面の同一高さ位置の等間隔毎に3つ以上配設してもよい。
また、各昇降支柱4にも、キネマV溝3とリニアモータ10との間の距離を計測する位置センサ8が配設されている。
リニアモータ10は、各キネマV溝3に備える位置センサ8、及び、各昇降支柱4に備える変位センサ8で計測した位置情報をもとに駆動し、昇降支柱4を介して図2に示されるステージ18を昇降する。
キネマボール2とキネマV溝3との間の接触点が接触し安定保持される際、その過程はまず一点が接触し、次に他点が接触する。また自重変形後の安定点まで、接触部位は摩擦を生じながらずれ、その後保持される。
そのため、キネマボール2とキネマV溝3との間には摩擦力により歪が蓄えられる場合がある。
その歪を開放するため、キネマボール2とキネマV溝3との間を変位センサ8にて計測しながら、昇降支柱4により、キネマボール2を上昇させキネマボール2とキネマV溝3との間の摩擦力を減少させ、歪を開放する。
その後、昇降支柱4が下降し歪の少ない状態で、保持部であるキネマV溝3が被保持部であるキネマボール2を安定して保持する。
これにより、キネマボール2の歪を除去することができ、キネマボール2を精密に位置決めし、また、キネマボール2を変形なく再現性よく保持することが可能となる。
実施例2では、キネマボール2を昇降支柱4により上昇するとしたが、摩擦による歪みを緩和する目的であればよく、昇降支柱4によってキネマボール2とキネマV溝3間の抗力を減少できれば上昇せずともその負荷の一部を負担するのみで歪み緩和の効果がある。
即ち各昇降支柱4を各リニアモータ10で個々に制御するため、キネマボール2とキネマV溝3との間に蓄えられ易い歪を開放し、より厳密に高精度にステージ18の位置決めを図ることが可能となる。
この点は、各リニアモータ10が、各キネマV溝3毎の位置センサ8、及び各リニアモータ10毎の位置センサ8で計測した相対的位置情報により駆動するため、より効果的である。
次に、図4に示される本実施例3のキネマティック保持装置は、ステージと、前記ステージを支持するステージ支持盤と、前記ステージの下面に設けられる突出部と、前記ステージ支持盤の上面に前記突出部が挿入される凹部とを有する。
さらに、凹部であるキネマV溝3が突出部であるキネマボール2に力を加えることにより前記ステージを昇降させる。
ステージ18、ステージ支持盤19、ステージ18下面の突出部であるキネマボール2、ステージ支持盤19上面の凹部であるキネマV溝3の各々は図2の実施例と同様である。
さらに、キネマボール2とキネマV溝3の間は、ステージ18を昇降させる昇降機構としての流体圧力が加えられる。流体には圧縮空気を用いる。
昇降機構としては、実施例3の場合、図4に示すように、流体を制御する電磁弁11、圧力計12、減圧弁13、タンク14、及び、ポンプ15を備える。
さらに、キネマボール2とキネマV溝3の間の圧力を計測する計測器を有する。計測器は、実施例3の場合、圧力計12から成る。
各キネマV溝3の溝中央には、上方の方向へ流体5としての圧縮空気を放射する開口が形成されている。
その開口に通じる流路の上流側には、昇降機構として、流体5を制御する電磁弁11、流体5の圧力を計測する圧力計12、圧力計12の計測値に応じて流体5を減圧する減圧弁13、流体5を蓄えるタンク14、及び、流体5を供給するポンプ15を備える。
ポンプ15にて発生し、タンク14に蓄えられた流体5の正圧は、減圧弁13により一定圧に調整された後、圧力計12にて流体圧力が計測され、さらに電磁弁11にてキネマボール2とキネマV溝3との間に送られる。
キネマボール2とキネマV溝3との間の接触点が接触し安定保持される際、その過程はまず一点が接触し、次に他点が接触する。また自重変形後の安定点まで、接触部位は摩擦を生じながらずれ、その後保持される。
そのため、キネマボール2とキネマV溝3との間には摩擦力により歪が蓄えられる。その歪を開放するため、流体5を付加させることにより、キネマボール2を上昇させキネマボール2とキネマV溝3との間の摩擦力を減少させ、歪を開放する。
その後、流体を止め、キネマボール2が下降すると歪の少ない状態で、保持部であるキネマV溝3が被保持部であるキネマボール2を安定して保持する。
これにより、被保持部であるキネマボール2の歪を除去することができ、キネマボール2を精密に位置決めし、また、キネマボール2を変形なく再現性よく保持することが可能となる。
即ち電磁弁11により各流体5を制御するため、キネマボール2とキネマV溝3との間に蓄えられ易い歪を開放し、より厳密に高精度にステージ18の位置決めを図ることが可能となる。
この点は、各電磁弁11が、各流路の圧力計12が計測した流体圧力により駆動するため、より効果的である。
次に、図5に示される本実施例4のキネマティック保持装置は、ステージと、前記ステージを支持するステージ支持盤と、前記ステージの下面に設けられる突出部と、前記ステージ支持盤の上面に前記突出部が挿入される凹部とを有する。
ステージ18、ステージ支持盤19、ステージ18下面の突出部でありキネマボール2、ステージ支持盤19上面の凹部でありキネマV溝3は図2の実施例と同様である。
さらに、キネマボール2とキネマV溝3の間は、振動させられる。
この振動は振動発生源により発生され、一例としてリニアモータ10を用いる。
リニアモータ10の各々は、キネマV溝3を搭載するV溝支持板7上において各キネマV溝3毎に接する位置に例えば横向きに配設されている。
リニアモータ10は、例えばローレンツ力を発生する水平方向を向いた一対の固定子の間にローレンツ力により前後移動する可動子を配設する。
リニアモータ10の可動子の先端側は、あらかじめキネマV溝3の外底面側の位置に機械的に接続されている。
ただし、リニアモータ10の可動子の接続は、各キネマV溝3の振動性を考慮した任意の位置に接続してもよい。
キネマボール2とキネマV溝3との間の接触点が接触し安定保持される際、その過程はまず一点が接触し、次に他点が接触する。
また自重変形後の安定点まで、各接触部位は摩擦を生じながらずれ、その後保持される。
そのため、キネマボール2とキネマV溝3との間には摩擦力により歪が蓄えられる。
その歪を開放するため、保持部であるキネマV溝3又は被保持部であるキネマボール2が微小振動することにより、キネマボール2とキネマV溝3との間の摩擦力を減少させ、歪を開放し、キネマV溝3がキネマボール2を安定して保持する。
これにより、キネマボール2の歪を除去することができ、キネマボール2を精密に位置決めし、また、キネマボール2を変形なく再現性よく保持することが可能となる。
即ち振動発生源によりキネマV溝3を振動させるため、キネマボール2とキネマV溝3との間に蓄えられ易い歪を開放し、より厳密に高精度にステージ18の位置決めを図ることが可能となる。
なお、実施例4では、振動発生源としてリニアモータ10を用いたが、その他にも圧電素子や磁歪素子、回転モータ等を用いて加振を行ってもよい。
さらに加振部位に関しては、キネマV溝 3のみならす、キネマボール2や、他の保持部、被保持部を対象にしても同様の効果を得ることができる。
次に、図6に示される本実施例5のキネマティック保持装置は、ステージと、前記ステージを支持するステージ支持盤と、前記ステージの下面に設けられる突出部と、前記ステージ支持盤の上面に前記突出部が挿入される凹部とを有する。
ステージ18、 ステージ支持盤19、ステージ18下面の突出部であるキネマボール2、ステージ支持盤19上面の凹部であるキネマV溝3は図2に示される実施例同様である。
さらに、キネマボール2とキネマV溝3の間は、スライドするスライド機構を有する。
スライド機構は、実施例5の場合、キネマV溝3の内周面に備えたスライド板6である。
さらに、キネマボール2とキネマV溝3の間の距離を計測する計測器を有する。
計測器は、図2に示した各キネマV溝3に備える位置センサ8と同様のものである。
さらに、V溝支持板7上の各キネマV溝3の内周面に対し、キネマボール2又はキネマV溝3間をスライドするスライド機構としてのスライド板6を備える。
スライド板6は、各キネマV溝3の内周面においてキネマボール2との接触部位に備えることがキネマボール2とのスライド性を高める上で好適である。
キネマティック保持装置は、さらに、各キネマV溝3の内周面に対し、キネマボール2とキネマV溝3との間の距離を計測する計測器としての位置センサ8を備える。スライド板6は、位置センサ8の計測結果に基づいて往復のスライド移動を繰り返す。
キネマボール2とキネマV溝3との間の接触点が接触し安定保持される際、その過程はまず一点が接触し、次に他点が接触する。また、自重変形後の安定点まで、接触部位は摩擦を生じながらずれ、その後保持される。
そのため、キネマボール2とキネマV溝3との間には摩擦力により歪が蓄えられる。しかし、スライド機構をもつキネマティック保持装置の場合、スライド板6とキネマV溝3間の摩擦係数がスライド板6とキネマボール2間の摩擦係数より極端に小さくなる。
このため、キネマボール2とキネマV溝3との歪は生じず、保持部であるキネマV溝3が被保持部であるキネマボール2を安定して保持する。
これにより、キネマボール2の歪を除去することができ、キネマボール2を精密に位置決めし、また、キネマボール2を変形なく再現性よく保持することが可能となる。
即ちスライド機構によりキネマボール2とキネマV溝3の間をスライドさせるため、キネマボール2とキネマV溝3との間に蓄えられ易い歪を開放し、より厳密に高精度にステージ18の位置決めを図ることが可能となる。
なお、スライド機構のスライド板6をスライド移動させる手段としては、例えば、リニアモータ、圧電素子、磁歪素子、回転モータ等の任意の手段を用いてよい。
さらにスライド部位に関しては、キネマV溝3上のみならす、キネマボール2や、他の任意の保持部、被保持部を対象にしても同様の効果を得ることができる。
次に、図7及び図8を参照して、上述の露光装置を利用したデバイス製造方法の実施例を説明する。
露光装置を用いてウェハを露光する工程と、前記ウェハを現像する工程とを備え、具体的には、以下の工程から成る。
図7は、デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造方法を例に説明する。
ステップS1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行う。
ステップS2(マスク製作)では設計した回路パターンに基づいてマスクを製作する。なお、ここではレチクルを製作してもよい。
ステップS3(ウェハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウェハを製造する。
ステップS4(ウェハプロセス)は前工程と呼ばれ、マスク又はレチクルとウェハを用いて、上記の露光装置によりリソグラフィ技術を利用してウェハ上に実際の回路を形成する。
ステップS5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップS4によって作製されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組み立て工程を含む。
ステップS6(検査)では、ステップS5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。
こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、それが出荷(ステップS7)される。
図8は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。
ステップS11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。
ステップS12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。
ステップS13(電極形成)では、ウェハに電極を形成する。
ステップS14(イオン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。
ステップS15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。
ステップS16(露光)では、上記の露光装置によってマスク又はレチクルの回路パターンをウェハに露光する。
ステップS17(現像)では、露光したウェハを現像する。
ステップS18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。
ステップS19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。
これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。
本デバイス製造方法では、上記の露光装置を用いるため、デバイス製造の信頼性をより高めることが可能である。
本発明のキネマティック保持装置が適用される例示的な露光装置の一例を説明する全体説明図である。 本発明の実施例1のキネマティック保持装置の構成を説明する説明図である。 本発明の実施例2のキネマティック保持装置の要部の具体的構成を断面的に説明する説明図である。 本発明の実施例3のキネマティック保持装置の要部の具体的構成を断面的に説明する説明図である。 本発明の実施例4のキネマティック保持装置の要部の具体的構成を断面的に説明する説明図である。 本発明の実施例5のキネマティック保持装置の要部の具体的構成を断面的に説明する説明図である。 露光装置を使用したデバイスの製造を説明するためのフローチャートである。 図7に示すフローチャートのステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。 従来の技術を説明する説明図である。
符号の説明
1 被保持部
2 突出部であるキネマボール
3 凹部であるキネマV溝
4 昇降支柱
5 流体
6 スライド板
7 V溝支持板
8 変位センサ
9 保持部
10 リニアモータ
11 電磁弁
12 圧力計
13 減圧弁
14 タンク
15 ポンプ
16 変位センサ
17 変位センサ
18 ステージ
19 ステージ支持盤
20 圧力センサ
101 照明系ユニット
102 レチクルステージ
103 投影光学系
104 ウェハステージ


Claims (9)

  1. ステージと、
    前記ステージを支持するステージ支持盤と、
    前記ステージの下面に設けられる突出部と、
    前記ステージ支持盤の上面に前記突出部が挿入される凹部と、を有し、
    前記凹部が前記突出部に力を加えることにより前記ステージを昇降させることを特徴とするキネマティック保持装置。
  2. 前記突出部の代わりに凹部が設けられ、前記凹部の代わりに突出部が設けられる請求項1記載のキネマティック保持装置。
  3. 前記突出部と前記凹部の間は、流体圧力が加えられることを特徴とする請求項1又は2記載のキネマティック保持装置。
  4. 前記突出部と前記凹部の間は、振動させられることを特徴とする請求項1又は2記載のキネマティック保持装置。
  5. 前記突出部と前記凹部の間は、スライドするスライド機構を有することを特徴とする請求項4記載のキネマティック保持装置。
  6. 前記突出部と前記凹部の間の距離を計測する計測器を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか記載のキネマティック保持装置。
  7. 前記突出部と前記凹部との間の圧力を計測する計測器を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか記載のキネマティック保持装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載のキネマティック保持装置を有することを特徴とする露光装置。
  9. 請求項8記載の露光装置を用いてウェハを露光する工程と、
    前記ウェハを現像する工程とを備えることを特徴とするデバイス製造方法。

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