JP4807455B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置に関し、特に、複数の容量セルを備えた半導体装置に関する。
従来から、半導体基板上に複数の単位容量セルを配列したキャパシタアレイを有する半導体装置が知られている。かかるキャパシタアレイは、例えば、D/Aコンバータ、スイッチトキャパシタに適用される。
図39は、従来から用いられているキャパシタアレイを適用したD/Aコンバータ回路の一部を示した回路図である。コンデンサC0〜Cnが並列に接続され、入力側からは、電圧V0〜Vnが各々のコンデンサC0〜Cnに対応して、バイナリ的に各々の下部電極CLに入力されるようになっている。出力側は、コンデンサC0〜Cnの各々の上部電極CUが共通に接続され、アナログ信号が出力されるようになっている。入力側は低インピーダンス、出力側は高インピーダンスとなっている。
図40は、図39に示した回路を作成するときの、従来のキャパシタアレイ150を有する半導体装置200の平面配置例を示した図である。図40において、単位容量をなす9個の容量セルC0〜C8が、縦3列×横3列をなして配列されており、全体としてキャパシタアレイ150を構成している。各容量セルは、下部電極CLと上部電極CUが対向して設けられており、下部電極CLよりも、上部電極CUの面積が小さく形成されている。各容量セルC0〜C8の下部電極CLには、入力配線V0〜V8が接続されており、入力配線V0〜V8を介して各容量セルC0〜C9に入力信号が供給される。入力信号の信号成分は、各単位容量セルC0〜C8に電荷をチャージ後、入力を所定のリファレンスに接続して電荷を再分配することにより、アナログ変換信号を得ることができる。
また、容量セルC0〜C3、C5〜C8は、キャパシタアレイ150の端部に配置されているため、入力配線V0〜V3、V5〜V8は、キャパシタアレイ150の外部から直接的に各下部電極CLの外側端部に接続することができ、入力信号が供給されても、その信号により他の容量セルに大きな影響を及ぼさない。
なお、4個の単位容量セルからなる容量アレイにおいて、上側電極配線と下側電極配線及び下側電極との容量結合を抑えるように、上側電極配線の両側にシールド配線を設けた技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−17575号公報
しかしながら、上述の図40に示した従来のキャパシタアレイ150の構成では、中央部に配置された容量セルC4の下部電極CLに接続された入力配線V4は、単位容量セルC2と単位容量セルC5との間の隙間に配置されるため、入力配線V4と容量セルC2との間に寄生容量Cp1、入力配線V4と容量セルC5との間には寄生容量Cp2が発生する。
図41は、図40における容量セルC2と容量セルC5との間の容量断面図である。図41において、入力配線V4は、容量セルC2と容量セルC5との間に配置され、容量セルC2の上部電極CUとの間に寄生容量Cd1、容量セルC5の上部電極CUとの間に寄生容量Cd2が発生している。これを図39の回路に当てはめると、入力信号の影響で、単位容量C4は(C4+Cp1+Cp2)となり、容量ミスマッチを発生するという問題があった。そして、単位容量を単独で使用する場合、容量セルC2、C5においてはV4の電圧変化により、寄生容量Cp1、Cp2を通してノイズが発生するという問題があった。
そこで、本発明は、かかる寄生容量による容量ミスマッチ及びこれに起因するノイズを低減したキャパシタアレイにより、回路精度を高めた半導体装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明に係る半導体装置は、入力信号が入力される下部電極と、該下部電極に対向して配置された上部電極とを有する複数の容量セルが隣接して備えられた半導体装置であって、
前記下部電極に接続された配線層が、前記上部電極の各々を囲むシールド配線部と、該シールド配線部に接続され、前記入力信号を供給する入力配線とを含み、
前記シールド配線部は、前記入力信号と同電位であることを特徴とする。
これにより、上部電極をシールドし、他の容量セル下部電極に接続される配線層との間で発生する寄生容量をカットし、容量ミスマッチ及びこれに起因するノイズを減少させることができる。
第2の発明は、第1の発明に係る半導体装置において、
前記シールド配線部及び前記入力配線は、第2メタル配線層に形成され、
該第2メタル配線層より下層の第1メタル配線層が、前記上部電極に接続された上部電極用配線部分と、前記下部電極に接続された下部電極用配線部分とを含むことを特徴とする。
第3の発明は、第2の発明に係る半導体装置において、
前記下部電極用配線部分は、前記上部電極の各々を囲み、シールド配線部として機能することを特徴とする。
第4の発明は、第1〜3のいずれかの発明に係る半導体装置において、
前記複数の容量セルのうちいずれか1つの容量セルに接続された前記入力配線は、他の容量セルに接続された前記シールド配線部の外側に位置することを特徴とする。
第5の発明は、第1〜4のいずれかの発明に係る半導体装置において、
前記シールド配線部は、上面視図において、前記上部電極を囲む配線構造を含むことを特徴とする。
これにより、上部電極を横方向にシールドし、下部電極に接続される配線層との間で発生する寄生容量の主成分をカットし、容量ミスマッチ及びこれに起因するノイズを低減することができる。
の発明は、第1〜5の発明に係る半導体装置において、
前記シールド配線部は、多層配線構造であることを特徴とする。
これにより、寄生容量の成分を更にカットすることができ、容量ミスマッチ及びこれに起因するノイズを更に低減することができる。
の発明は、第1〜6の発明に係る半導体装置において、
前記シールド配線部より上方に配置されて前記上部電極を上から覆う平板形状を有し、固定電位が供給される固定電位シールド配線部を更に有することを特徴とする。
これにより、利用可能な種々の電位を用いて、回路用途に柔軟に対応しつつ容量ミスマッチ及びこれに起因するノイズの発生を更に効果的に防止することができる。
の発明は、第の発明に係る半導体装置において、
前記平板形状は、複数の前記上部電極を1枚で覆う大きさを有することを特徴とする。
これにより、複数の上部電極を1枚の平板形状の配線層でシールドすることができ、配線層の形成を容易に行いつつ容量ミスマッチ及びこれに起因するノイズの発生を抑制することができる。
の発明は、第1〜6の発明に係る半導体装置において、
前記シールド配線部は、前記上部電極を上部から覆う平板形状を含むことを特徴とする。
これにより、上部電極を略完全にシールドすることができ、他の容量セル下部電極に接続される配線層との間で発生する寄生容量を極めて小さくすることができ、容量ミスマッチ及びこれに起因するノイズを極めて小さくすることができる。
10の発明は、第の発明に係る半導体装置において、
前記シールド配線部は、前記上部電極を部分的に囲む配線構造を含むことを特徴とする。
これにより、実質的に容量ミスマッチ及びこれに起因するノイズの発生を抑制することができ、半導体装置の構造や用途に合わせて、適切な配線構造を形成しつつ容量の精度も高めることができる。
11の発明は、第10の発明に係る半導体装置において、
前記上部電極を部分的に囲む配線構造は、隣接する前記上部電極同士を電気的に接続する上部電極接続部以外の周囲部分を囲む構造であることを特徴とする。
これにより、上部電極の大部分を囲むことができるので、上部電極を完全に囲んだ場合と実質的に同様の容量ミスマッチ及びこれに起因するノイズの抑制効果を得ることができ、種々の配線構造に対応しつつ容量の精度も高めることができる。
12の発明は、第10の発明に係る半導体装置において、
前記シールド配線部より上方に配置されて前記上部電極を上から覆う平板形状を有し、固定電位が供給される固定電位シールド配線部を更に有することを特徴とする。
これにより、回路内の種々の電位を利用して更に上部電極のシールドを行うことができ、種々の用途に適応しつつ容量ミスマッチ及びこれに起因するノイズの発生を抑制することができる。
13の発明は、第12の発明に係る半導体装置において、
前記平板形状は、複数の前記上部電極を1枚で覆う大きさを有することを特徴とする。
これにより、1枚の大きな平板形状の配線層で複数の上部電極をシールドすることができ、容易な配線構造を形成しつつ広域のシールド効果を得ることができる。
14の発明は、第1〜13の発明に係る半導体装置において、
コンパレータを更に有し、D/Aコンバータ回路を更に含むことを特徴とする。
これにより、D/Aコンバータの出力精度を向上させることができる。
15の発明は、第1〜13の発明に係る半導体装置において、
オペアンプを更に有し、増幅回路を更に含むことを特徴とする。
これにより、コンデンサを用いた増幅回路を高精度に構成することができる。
本発明によれば、半導体装置のキャパシタアレイに発生する寄生容量による容量ミスマッチを低減させることができる。
本発明を適用した実施例1に係る半導体装置100の平面構成を示した図である。 実施例1に係る半導体装置100の、容量セルC2、C5の箇所の断面図である。 容量セルC2、C5及び入力配線V4の配置された箇所の断面図である。 実施例2に係る半導体装置100の断面図である。 実施例3に係る半導体装置100bを示した図である。 実施例4に係る半導体装置100cの断面図である。 実施例4に係る半導体装置100cの上面視的平面構成を示した図である。 実施例4に係る半導体装置100cの第1メタル配線層30の平面構成図である。 実施例4の変形例を示した図である。 実施例5に係る半導体装置100dのキャパシタアレイ50dの断面図である。 実施例5に係る半導体装置100dの第1メタル配線層31a〜34aを示した図である。 実施例5に係る半導体装置100dの第2メタル配線層70の平面構成図である。 実施例5の変形例を示した図である。 実施例6に係る半導体装置100eの断面図である。 実施例6に係る半導体装置100eの構成を、上面透視的に示した図である。 実施例6に係る半導体装置100eの第1メタル配線層の平面構成図である。 実施例6に係る半導体装置100eの第2メタル配線層の平面構成図である。 実施例7に係る半導体装置100fの断面構成図である。 半導体装置100fの第1メタル配線層30aの平面構成図である。 半導体装置100fの第2メタル配線層70aの平面構成図である。図20(a)は、拡大図である。図20(b)は、広領域概要図である。 実施例8に係る半導体装置100gの断面構成図である。 半導体装置100gの第1メタル配線層30cの平面構成図である。 半導体装置100gの第2メタル配線層70cの平面構成図である。 半導体装置100gの第3メタル配線層130の平面構成図である。 半導体装置100gの第4メタル配線層170及び第5メタル配線層190の平面構成図である。 実施例8の変形例に係る半導体装置100hの平面構成図である。 実施例9に係る半導体装置100iの断面構成図である。 半導体装置100iの第2メタル配線層70e及び第3メタル配線層の平面構成図である。図28(a)は、拡大平面構成図である。図28(b)は、広域概略平面構成図である。 半導体装置100iの第2メタル配線層70eの平面構成図である。 実施例10に係る半導体装置100jの断面構成図である。 半導体装置100jの第4メタル配線層170及び第5メタル配線層190の平面構成図である。 実施例10の変形例に係る半導体装置100kの電極構成平面図である。 半導体装置100kのシールド配線部S131〜S134を有する配線層130の平面構成図である。 実施例11に係るA/Dコンバータを備えた半導体装置100mである。 実施例12に係る半導体装置100nの回路構成図である。 サンプリングモードにおける半導体装置100nの回路構成図である。 増幅モードにおける半導体装置100nの回路構成図である。 半導体装置100nの2倍増幅の動作の状態遷移図である。図38(a)は、サンプリングモードから、スイッチSW3をオフとした状態図である。図38(b)は、図38(a)から、スイッチSW1、SW2、SW4を切り替えた状態図である。図38(c)は、図38(b)から、スイッチSW5をオンとした状態図である。 従来のD/Aコンバータ回路の一部を示した回路図である。 従来の半導体装置200の平面配置例を示した図である。 図40における容量セルC2と容量セルC5との間の容量断面図である。
符号の説明
10 半導体基板
C0〜C8、C11〜C14、C11a〜C14a 容量セル
CU0〜CU8、CU11〜CU14、CU11a〜CU14a 上部電極
CL0〜CL8、CL11〜CL14 下部電極
S0〜S8、S10〜S18、S20〜S28、S31〜S34、S31a〜S34a、S31c〜S34c、S71〜S74、S71a〜S74a、S131〜S134、S171〜S174 シールド配線部
V0〜V8、V11〜V14 入力配線
CUC 上部電極接続部
22、25、21a〜24a、21b〜24b コンタクトホール
30、30a、30c、31a〜34a、31b〜34b 第1メタル配線層
41〜44、81〜84、141、142、181、182 ビアホール
50、50c、50e、150 キャパシタアレイ
60、61、62、63、64、65 絶縁層
70、70a、70c、70e、71d〜74d、71e、72e 第2メタル配線
S70f、S71f、S72f、S170、S171、S172 固定電位シールド配線部
90、91、92、93、94、130 第3メタル配線層
100、100a、100b、100c、100d、100e、100f、100g、100h、100i、100j、100h、100k、200 半導体装置
170、171、172、173、174 第4メタル配線層
190、191、192、193、194 第5メタル配線層
280 D/Aコンバータ回路
290 コンパレータ
291 逐次比較レジスタ
292 スイッチ制御回路
Cd1、Cd2 コンデンサ
Amp オペアンプ
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
〔実施例1〕
図1は、本発明を適用した実施例1に係る半導体装置100の平面構成を示した図である。なお、今まで説明したのと同様の構成要素については、同一の参照符号を付す。
図1において、実施例1に係る半導体装置100は、半導体基板上に複数の容量セルC0〜C8を備える。容量セルC0〜C8の各々は、上部電極CU0〜CU8、下部電極CL0〜CL8、シールド配線部S0〜S8及び入力配線V0〜V8を備える。
複数の容量セルC0〜C8は、縦3個×横3個の列をなして互いに隣接して配置され、全体としてキャパシタアレイ50を構成している。本実施例においては、理解の容易のため、最も簡素な構成の縦3個×横3個の容量セルC0〜C8を有するキャパシタアレイ50を例に挙げて説明するが、容量セルC0〜C8はもっと多くてもよく、例えば、縦4個×横4個であってもよいし、縦4個×横8個であってもよい。
容量セルC0〜C8は、各々が略同一形状に形成され、容量セルC0〜C8の各々1個が単位容量を構成している。単位容量は、各々の半導体装置100毎に所望の静電容量に形成されてよく、例えば、125〔fF〕であってもよいし、250〔fF〕であってもよい。本実施例に係る半導体装置100は、半導体集積回路装置(IC)等に好適に適用されてよいが、例えば半導体集積回路装置では、半導体基板上に同一の素子を形成する場合には精度高く形成できるため、同一の容量セルC0〜C8を複数形成することは、精度高くキャパシタを形成するのに有利である。本実施例に係る半導体装置100においては、複数の単位容量セルC0〜C8を隣接して配列したキャパシタアレイ50を形成し、これにより精度高く所望の静電容量のキャパシタを得ることとしている。よって、容量セルC0〜C8は、キャパシタアレイ50を構成する基本的容量単位となっている。
容量セルC0〜C8は、各々上部電極CU0〜CU8と下部電極CL0〜CU8とを有し、互いに対向して配置されている。上部電極CU0〜CU8及び下部電極CL0〜CL8は、例えば、ポリシリコン等の多結晶導体で構成され、その間には二酸化ケイ素等の絶縁酸化膜が挟まれていてよい。このように、導体で絶縁体を挟み込むことにより、各々の容量セルC0〜C8は容量素子を構成してよい。
容量セルC0〜C8は、下部電極CL0〜CL8の方が、上部電極CU0〜CU8よりも面積が大きく構成されてよい。下部電極CL0〜CL8側を低インピーダンス、上部電極CU0〜CU8側を高インピーダンスに構成するため、下部電極CL0〜CL8側の方が、面積が大きく構成されることが好ましい。
容量セルC0〜C8の下部電極CL0〜CL8には、入力配線V0〜V8が各々接続されている。各々の下部電極CL0〜CL8には、入力配線V0〜V8から信号が入力されてよく、低インピーダンスの入力配線V0〜V8で電位が固定されてよい。
容量セルC0〜C8は、各々シールド配線部S0〜S8を備える。シールド配線部S0〜S8は、各容量セルC0〜C8を囲むように設けられており、入力配線V0〜V8と接続されている。正確には、シールド配線部S0〜S8は、各容量セルC0〜C8の上部電極CUを囲むように配置されていればよく、上面視した構成において、下部電極CL0〜CL8よりやや内側に入っていてもよい。シールド配線部S0〜S8を設けることより、寄生容量の発生を、各容量セルC0〜C8内に封じ込めることができ、各容量セルC0〜C8間の容量の不均一・不整合等のいわゆる容量ミスマッチを防ぐことができる。つまり、図1においては、キャパシタアレイ50の中央に配置された容量セルC4への入力配線V4は、容量セルC2と容量セルC5との間を通って配置されているが、入力配線V4と容量セルC2の上部電極CU2との間に発生する寄生容量及び入力配線V4と容量セルC5の上部電極CU5との間に発生する寄生容量は、シールド配線S2、S5により上部電極CU2、CU5がシールド遮蔽され、その発生量が極めて小さくなる。
図2は、図1の実施例に係る半導体装置100の、容量セルC2、C5が配置された箇所の断面図である。図2において、シリコン等の半導体基板10の上に、容量セルC2、C5の下部電極CL2、CL5が形成され、下部電極CL2、CL5に対向して上部電極CU2、CU5が形成されている。下部電極CL2、CL5には、シールド配線部S2、S5が電気的に接続され、各々上部電極CU2、CU5を囲んでいる。シールド配線部S2、S5の内側配線の間には、入力配線V4が配置されている。なお、図示を省略しているが、半導体基板10と下部電極CL2、CL5の間や、下部電極CL2、CL5と上部電極CU2、CU5との間には、二酸化ケイ素(SiO)等の絶縁酸化膜が形成されてよい。また、上部電極CU2、CU5の上部には、出力用の配線層が形成されていてよい。
図2において、入力配線V4と上部電極CU2との間に発生する寄生容量Cp1及び入力配線V4と上部電極CU5との間に発生する寄生容量Cp2は、横方向の直線的な主成分がカットされ、シールド配線部S2、S5の上部を越えて大きく回りこむ成分しか存在しなくなっている。静電容量は、電極間距離に反比例するため、寄生容量Cp1、Cp2の容量は、図41に示した従来技術のものよりも、はるかに小さな値となる。このように、各容量セルC0〜C8の上部電極CU0〜CU8を、下部電極CL0〜CL8に接続されたシールド配線部S0〜S8で囲むことにより、入力配線V0〜V8と各上部電極CU0〜CU8との間に発生する寄生容量の主成分を除去し、寄生容量を大幅に低減することができる。
なお、シールド配線部S0〜S8は、入力配線V0〜V8と同層の配線層に形成されてよい。これにより、上部電極CU0〜CU8と入力配線V0〜V8を直線的に結ぶ電気力線を確実に遮蔽することができ、大きなシールド効果が得られるとともに、配線構造も容易となるからである。しかしながら、上述のように、シールド配線部S0〜S8は、上部電極CU0〜CU8との間に発生する電気力線を遮蔽することができればよいので、これが可能である限り、入力配線V0〜V8と段差を持たせてもよい。例えば、入力配線V0〜V8がもっと上方に位置している場合には、これと上部電極CU0〜CU8の最も近い位置を直線的に結び、この直線上にシールド配線部を設けるようにすれば、配線構造はやや複雑になるが、より高いシールド効果を得ることができる。
また、図1及び図2においては、容量セルC4への入力配線V4と容量セルC2、C5との寄生容量Cp1、Cp2のみが問題となる例を挙げて説明しているが、容量セルの数が増加した場合であっても、同様に適用できることは言うまでもない。
次に、図3を用いて、各容量セルC0〜C8内におけるシールド配線V0〜V8と上部電極CU0〜CU8との間に発生する寄生容量について説明する。図3は、図2と同様に、容量セルC2、C5及び入力配線V4の配置された箇所の断面図である。
図3において、半導体基板10、容量セルC2、C5の下部電極CL2、CL5、上部電極CU2、CU5、シールド配線部S2、S5及び入力配線V4の配置構成は図2と同様であるので、その説明を省略する。
図3において、同一容量セル内のシールド配線と上部電極CU2との間の寄生容量Cp3、Cp4及びシールド配線と上部電極CU5との間の寄生容量Cp5、Cp6が示されている。シールド配線S2、S5は、上部電極CU2、CU5の周囲を囲んで配置され、下部電極CL2、CL5に接続されて下部電極CL2、CL5と同電位であるので、やはり上部電極CU2、CU5との間で寄生容量を発生させる。
しかしながら、容量セルC2で発生する寄生容量Cp3とCp4は、上部電極CU2の外側と近接する外側のシールド配線S2oとの配置関係と、上部電極CU2の内側と近接する内側のシールド配線S2iとの配置関係は対称であるので、同じ容量となる。同様に、容量セルC5の上部電極CU5の内側と内側のシールド配線部S5iとの配置関係と、上部電極CU5の外側と外側のシールド配線部S5oとの配置関係は対照であるので、寄生容量Cp5とCp6も同じ容量となる。そして、容量セルC2とC5は、同一形状に構成されているので、寄生容量Cp3、Cp4、Cp5、Cp6は総て略同一となる。また、図示しない他の容量セルC0、C1、C3、C4、C6〜C8も同一の配線構造となっているので、同一セル内で発生する寄生容量Cp3〜Cp6は、他の容量セルC0、C1、C3、C4、C6〜C8においても略同一の容量となる。よって、本実施例に係る半導体装置100においては、各容量セルC0〜C8で寄生容量自体は発生するが、その値はほぼ均一である。従って、キャパシタアレイ50内での容量ミスマッチは発生せず、キャパシタアレイ50の出力精度を向上させることができる。
なお、単位容量を250〔fF〕に設定し、4個の容量セルC0〜C4を2×2行列で互いに隣接して長方形のキャパシタアレイを構成し、入力配線を2つの容量セルC1、C2の間に配置して、その入力配線の両側の容量セルの容量を測定するシミュレーション実験を行ったところ、シールド配線部を設けない場合は、C1=257.12〔fF〕、C2=255.98〔fF〕であり、容量ミスマッチは1.14〔fF〕(0.45%)であった。一方、アルミニウムのシールド配線部を設けて同様のシミュレーション実験を行ったところ、C1=258.55〔fF〕、C2=258.26〔fF〕であり、容量ミスマッチは0.29〔fF〕(0.11%)であり、約75%の容量ミスマッチの改善結果が得られた。単位容量セルの静電容量値の変動自体は、シールド配線を設けた方が大きくなるが、各容量セルC0〜C4間の容量ミスマッチは大幅に改善されることになり、キャパシタアレイ全体としての出力精度は、極めて高くなる。キャパシタアレイとしての出力精度は、各容量セルC0〜C4が設定単位容量の250〔fF〕に近付くことよりも、全体としての各容量セルの不均衡を低減することの方が重要であり、出力精度の向上に結びつく。従って、本実施例に係る半導体装置100によれば、キャパシタアレイ50を適用するD/Aコンバータ回路等の出力精度を大幅に向上させ、その機能を高めることができる。
このように、実施例1に係るシールド配線S0〜S8を用いた半導体装置100によれば、簡素な構成で、キャパシタアレイ50の容量ミスマッチを低減し、これに起因するノイズ等を減少させることができる。
〔実施例2〕
次に、実施例2に係る半導体装置100aについて説明する。図4は、実施例2に係る半導体装置100aの断面図である。説明の容易のため、実施例2に係る半導体装置100aが、実施例1の図1と同様の上面視構成を有する場合において、図2、図3と同様の箇所を例に挙げて説明する。
図4において、実施例2に係る半導体装置100aは、シリコン等の半導体基板10を備え、その上方に下部電極CL2、CL5が設けられ、下部電極CL2、CL5に対向して上部電極CU2、CU5が配置されている。上部電極CU2、CU5の周囲には、シールド配線部S2、S5が設けられ、上部電極CU2、CU5を各々囲んでいる。ここまでの構成要素は、実施例1と同様であり、半導体基板10の上や下部電極CL2、CL5と上部電極CU2、CU5との間の絶縁酸化膜層が省略されている点も、実施例1と同様である。
実施例2に係る半導体装置100aは、シールド配線部S2、S5の上層部に更にシールド配線部S12、S15が設けられている点で、実施例1に係る半導体装置100と異なっている。なお、上層部のシールド配線部S12、S15は、コンタクトホール22、25により各々下層部のシールド配線部S2、S5と接続され、シールド配線部S2、S12同士は同電位となり、シールド配線部S5、S15同士も同電位となる。このように、シールド配線部S2、S5、S12、S15を多層配線構造としてもよい。下側のシールド配線部S2、S5と同層に入力配線V4を配置することにより、上部電極CU2、CU5と入力配線V4との間の距離は更に遠くなり、上部電極CU2と入力配線V4との間に発生する寄生容量Cp1及び上部電極CU5と入力配線V4との間に発生する寄生容量Cp2を更に減少させることができる。
なお、図示していないが、図示しない他の容量セルC0〜C8についても、入力配線V4よりも上層のシールド配線部S10〜S18が形成されてよく、これにより容量ミスマッチの更に少ない半導体装置100aとすることができる。
このように、実施例2に係る半導体装置100aによれば、シールド配線部S0〜S8、S10〜S18を多層配線構造として上部電極CU0〜CU8の周囲を囲むことにより、容量ミスマッチを更に低減し、これに基づくノイズを低減することができる。
〔実施例3〕
図5は、実施例3に係る半導体装置100bを示した図である。図5においても、理解の容易のため、図2〜図4に示したのと同様の箇所の断面図を示す。
図5において、半導体基板10、容量セルC2、C5の下部電極CL2、CL5、上部電極CU2、CU5、シールド配線部S2、S5及び入力配線V4の配置構成は、実施例1及び実施例2と同様である。図5においては、シールド配線S2、S5の上層部に上部電極CU2、CU5を覆うように、平板形状のシールド配線部S22、S25が各々設けられている点で実施例1及び実施例2とは異なっている。なお、シールド配線部S22、S25は、各々コンタクトホール22、25を介して、下層部側のシールド配線部S2、S5と各々接続されており、実施例2と同様、同一容量セルC2、C5のシールド配線部S2、S22及びS5、S25は、各々同電位となっている。このように、実施例2と同様にシールド配線部S2、S22及びS5、S25を多層配線とするとともに、上層部のシールド配線部S22、S25を、上部電極CU2、CU5を全面的に上部から覆って囲む構成としてもよい。これにより、上部電極CU2、CU5は各々シールド配線部S2、S22及びS5、S25により完全に遮蔽され、寄生容量による容量ミスマッチをほぼ完全に消滅させることができる。
実施例3においても、図示しない容量セルも含めた全容量セルC0〜C8について、シールド配線S0〜S8の上層部に上部電極CU0〜CU8を覆って囲むシールド配線部S20〜S28が設けられてよい。これにより、実施例3に係る半導体装置100bを、寄生容量の殆ど発生しない、出力精度の極めて高い半導体装置100bとすることができる。
〔実施例4〕
次に、図6乃至図9を用いて、実施例4に係る半導体装置100cについて説明する。実施例1〜3においては、理解の容易のために、模式的な図面を用いて説明したが、本実施例においては、より詳細かつ具体的な図面を用いて、本発明が適用された半導体装置100cについて説明する。
図6は、実施例4に係る半導体装置100cの断面構造図である。図6において、実施例4に係る半導体装置100cは、シリコン等の半導体基板10の上に、容量セルC11、C12が隣接して形成されている。本実施例においては、容量セルC11〜C14の4つの容量セルが縦2行×横2列をなしてキャパシタアレイ50cを構成している例を挙げて説明する。実際の半導体装置100cでは、もっと多数の容量セルが配置されてキャパシタアレイ50cを構成している場合が多いが、本実施例においては、理解の容易のために、4つの容量セルが配置されている例について説明する。
図6において、容量セルC11、C12は、同一形状の単位容量で構成されてよい。また、容量セルC11、C12は、半導体基板10の上層に形成された、例えば二酸化ケイ素からなる絶縁酸化膜や、窒化膜からなる絶縁膜層により構成された絶縁層61の上に形成されてよい。容量セルC11、C12は、下部電極CL11、CL12と、絶縁層62を介して、下部電極CL11、CL12と対向して配置された上部電極CU11、CU12を備える。下部電極CL11、CL12及び上部電極CU11、CU12は、例えば、ポリシリコン等の多結晶導体で形成されてよい。下部電極CL11、CL12の、上部電極CU11、CU12と対向していない端の部分の上方には、コンタクトホール21a、22aが形成される。コンタクトホール21a、22aの上方には、第1メタル配線層30の一部としてシールド配線部S31、S32が形成されている。そして、コンタクトホール21a、22a及びシールド配線部S31、S32は総てアルミニウム、銅等の配線用金属で構成されている。下部電極CL11、CL12には、各々第1メタル配線層30のシールド配線部S31、S32から各々コンタクトホール21a、22aを介して信号が入力される。また、第1メタル配線層30は、中央付近のシールド配線部S31、S32との間に、入力配線V13を備えている。入力配線V13は、図示しない容量セルC13のシールド配線部S33に接続され、下部電極CL13に信号を供給するための接続配線であり、やはり配線用金属で構成されてよい。なお、上部電極CU11、CU12及びコンタクトホール21a、22aの周囲は絶縁層63、第1メタル配線層30の周囲は絶縁層64で覆われて絶縁され、絶縁層64の上方には、更に必要に応じて絶縁装置65が設けられてもよい。
次に、図7及び図8を用いて、実施例4に係る半導体装置100cの平面構成について説明する。
図7は、実施例4に係る半導体装置100cのキャパシタアレイ50cの平面構成を、上面透視的に示した図である。図7において、4個の容量セルC11〜C14が、縦2行×横2列をなして配置され、キャパシタアレイ50cを構成している。
各容量セルC11〜C14は、上部電極CU11〜CU14及び下部電極CL11〜CL14を備える。各上部電極CU11〜CU14よりも、各下部電極CL11〜CL14は面積が大きく、上面視的には、各下部電極CL11〜CL14が各上部電極CU11〜CU14を包含するように構成されている。上部電極CU11〜CU14及び下部電極CL11〜CL14は、例えば、ポリシリコン等の5〜100Ω/□程度の抵抗を有する導体で構成されてよい。
上部電極CU11〜CU14は、各電極同士が上部電極CU11〜CU14で構成された接続部U12、U24、U34、U13により接続され、全体としてキャパシタアレイ50cの共通電極を形成している。図7において、上部電極CU11とCU12は接続部U12、上部電極CU12とCU14は接続部U24、上部電極CU13とCU14は接続部U34、上部電極CU11とCU13は接続部U13により各々接続されている。接続部U12、U24,U34、U13は、上部電極CU11〜CU14と同じ材質で構成されてよく、例えば、上部電極CU11〜CU14がポリシリコンで構成されている場合には、接続部U12、U24,U34、U13もポリシリコンで構成されてよい。上部電極CU11〜CU14は、共通の出力信号を出力することになる。
一方、下部電極CL11〜CL14は、各々独立に構成され、各々の四隅には、下部電極CL11〜CL14に電位の供給を行うための複数のコンタクトホール21a〜24aとの接続点が設けられている。これらのコンタクトホール21a〜24aから、各々の下部電極CL11〜CL14に独立して信号が入力される。
図8は、本実施例に係る半導体装置100cの第1メタル配線層30の平面構成を示した上面視図である。図8において、第1メタル配線層30は、シールド配線部S31〜S34と、入力配線V11〜V14とから構成される。
シールド配線部S31〜S34は、上部電極CU11〜CU14を上面視的に囲み、かつコンタクトホール21a〜24aと接続されるように、その四隅がコンタクトホール21a〜24aの上部に来るように配置される。
入力配線V11〜V14は、シールド配線部S31〜S34に信号を入力するための配線であり、シールド配線部S31〜S34と接続して設けられる。図8において、容量セルC11、C12、C14に接続された入力配線V11、V12、V14は、各シールド配線部S31、S32、S34に外側から直接的に接続されているが、容量セルC13の入力配線V13は、シールド配線S31とS32との間に配置されている。
図7及び図8の平面構成を前提として、図6に戻る。図6の中央付近には、図8において説明したように、入力配線V13がシールド配線部S31とS32との間に配置された構成が示されている。ここで、入力配線V13は、図7及び図8で説明したように、コンタクトホール23aに接続され、これを介して下部電極CL13に接続される配線であるので、下部電極CL13と同じ電位である。従って、入力配線V13に信号が入力されたときには、入力配線V13と容量セルC11の上部電極CU11の入力配線V13に近い内側の端部との間、及び入力配線V13と容量セルC12の上部電極CU12の入力配線V13に近い内側の端部との間に寄生容量を生ずることになる。しかしながら、入力配線V13と上部電極CU11の内側端部との間には、これを遮るようにシールド配線部S31が存在し、入力配線V13と上部電極CU12の内側端部との間には、やはりこれを遮るようにシールド配線部S32が各々存在する。シールド配線部S31、S32により、入力配線V13と容量セルC11の上部電極CU11との寄生容量及び入力配線V13と容量セルC12の上部電極CU12との寄生容量の大部分はカットされ、各容量セル間の容量ミスマッチを大幅に減少させることができる。
このように、メタル配線層が1層のみの半導体構造の場合には、下部電極に電位を供給する第1メタル配線層30を、上部電極CU11、CU12の周囲を上面視的に覆うようにシールド配線部S31〜S32として配置することにより、これに電位を供給する入力配線V11〜V14と各容量セルC11〜C14の上部電極CU11〜CU14との間に発生する寄生容量を大幅に減少させることができる。
次に、図9を用いて、実施例4に係る半導体装置100cの変形例について説明する。図9は、実施例4に係る半導体装置100cの第1メタル配線層30を上面視した平面構成図である。
図9において、半導体装置100cの第1メタル配線層30は、図8と同様にシールド配線部S31〜S34と入力配線V11〜V14とから構成されるが、シールド配線部S31〜S34が、各々の上部電極CU11〜CU14を上から総て蓋で覆うように構成されている点で、図8に示した態様と異なっている。
このように、蓋状のシールド配線部S31〜S34で上部電極CU11〜CU14を完全に覆うように構成すれば、上部電極CU11〜CU14は入力配線V11〜V14から完全にシールドされる形となるので、容量セル50cで発生する寄生容量をほぼ完全に消滅させることができ、容量ミスマッチを更に低減することができる。
〔実施例5〕
次に、図10乃至図13を用いて、実施例5に係る半導体装置100dを説明する。実施例5においても、4個の容量セルC11〜C14が縦2行×横2列をなして構成されたキャパシタアレイ50dを例に挙げて説明する。実施例4と同様の構成要素については、同一の参照符号を用いて、その説明を省略するものとする。
図10は、実施例5に係る半導体装置100dのキャパシタアレイ50dの断面図である。実施例5に係る半導体装置100dは、容量セルC11、C12の電極構成、すなわち上部電極CU11、CU12、下部電極CL11、CL12の形状は実施例4と同様であるが、下部電極CL11、CL12への接続配線構造が、2層メタル配線構造となっている点で異なっている。
つまり、図10において、半導体基板10の上に絶縁層61を介して下部電極CL11、CL12が形成され、その上に対向して絶縁層62を介して上部電極CU11、CU12が形成され、下部電極CL11、CL12は、コンタクトホール21a、22aを介して第1メタル配線層31a、32aに接続されている点は、実施例4の半導体装置100cの断面構造と同様であるが、更に第1メタル配線層31a、32aの上部にビアホール41、42が形成され、ビアホール41、42の上部の第2メタル配線層70にシールド配線部S71、S72が形成されている点で、実施例4の図6とは異なっている。また、第2メタル配線層70にシールド配線部S71、S72が形成されたことに伴い、入力配線V13も、第2メタル配線層70上に構成されている。
次に、図7、図11及び図12を用いて、本実施例に係る半導体装置100dの上面視的な平面構成について説明する。
図7は、本実施例に係る半導体装置100dの電極部分を示した図である。電極部分の構成は、実施例4に係る半導体装置100cの電極部分と全く同様であるので、その説明を省略する。
図11は、実施例5に係る半導体装置100dの第1メタル配線層31a〜34aを示した図である。図11において、第1メタル配線層31a〜34aは、各々が各容量セルC11〜C14の各上部電極CU11〜CU14の周囲を囲むことができる大きさを有し、かつ、その四隅には、下部に存在する各々のコンタクトホール21a〜24aと、上部に存在するビアホール41〜44に接続される構成となっている。
なお、本実施例に係る半導体装置100dの第1メタル配線層31a〜34aは、各々が各上部電極CU11〜CU14を囲む四角形状を有しており、入力配線は直接的には接続されていないが、第2メタル配線層70を介して間接的に接続され、電気的には入力配線に接続されることになる。よって、第1メタル配線層31a〜34aも、シールド配線部としての役割を果たす。
図12は、実施例5に係る半導体装置100dの第2メタル配線層70の上面視的な平面構成を示した図である。図12において、第2メタル配線層70は、各容量セルC11〜C14を上面視的に包囲するシールド配線部S71〜S74と、シールド配線部S71〜S74に接続される入力配線V11〜V14を備えている。実施例4においては、第1メタル配線層30が入力配線V11〜V14を備える構成となっていたが、実施例5においては、第2メタル配線層70がシールド配線部S71〜S74及び入力配線V11〜V14を有する構成となっている。よって、本実施例においては、第2メタル配線層70の入力配線V11〜V14から信号が入力され、シールド配線部S71〜S74及び第1メタル配線層31a〜34aを介して下部電極CL11〜CL14に信号が入力される構成となっている。例えば、入力配線V13は、シールド配線部S73及び第1メタル配線層33aを介して容量セルC13の下部電極CL13に接続されるので、下部電極CL13と同電位ということになる。
図7、図11及び図12の上面視的な平面構成を前提として、図10に戻ると、図10において、入力配線V13と下部電極CL13は同電位である。よって、入力配線V13と寄生容量が発生し易い部分は、容量セルC11の上部電極CU11の入力配線V13に近い内側の部分、及び容量セルC12の上部電極CU12の入力配線V13に近い内側の部分である。ここで、入力配線V13と上部電極CU11、CU12は、第1メタル配線層31a、32aの内側部分と、第2メタル配線層70のシールド配線部S71、S72の双方で遮るようにシールドされており、入力配線V13と上部電極CU11、CU12との間の寄生容量の主成分がカットされるような構成となっている。すなわち、上部電極CU11、CU12の内側端部と入力配線V13との間の電気力線は、最短距離を結ぶと第1メタル配線層31a、32aに遮られ、大回りするとシールド配線部S71、S72の上部を大きく回り込む経路しかなく、その主成分の殆どを除去できる構成となっている。
このように、本実施例に係る半導体装置100dは、下部電極CL11〜CL14への入力の配線構造を2層メタル配線構造にした場合であっても、寄生容量の発生を大幅に低減させ、各容量セルC11〜C14との間の容量ミスマッチを著しく減少させることができる。
なお、本実施例においては、理解の容易のために、入力配線構造を2層メタル配線構造としたが、更に多くの多層配線構造に本実施例を適用してもよい。例えば、第n層目に入力信号が入力される入力配線V11〜V14を有するときには、1〜(n−1)層までを本実施例に係る半導体装置100dの第1メタル配線層31a〜34aと同様の図11に示した構成とし、第n層を図12に示したシールド配線部S71〜S74を含む構成とすればよい。
次に、図13を用いて、実施例5の変形例について説明する。図13は、第2メタル配線層70のシールド配線部S71〜S74を蓋構造とし、上部電極CU11〜CU14を覆うように構成した半導体装置100dを示した図である。このように、第2メタル配線層70を、上部電極CU11〜CU14を覆うように構成してもよい。
これにより、上部電極CU11〜CU14と入力配線V11〜V14との間に発生する寄生容量はほぼ完全に消滅させることができ、容量ミスマッチを著しく低減することができる。
なお、かかる蓋構造は、入力配線V11〜V14が、第n層に設けられた多層金属配線構造の場合には、第n層目のシールド配線部をこのような蓋構造に構成してよい。これにより、多層金属配線構造の半導体装置100dについても、本実施例を好適に適用することができる。
〔実施例6〕
次に、実施例6に係る半導体装置100eについて説明する。図14は、実施例6に係る半導体装置100eの断面図である。実施例6においては、2層メタル配線構造であって、上部電極からの出力を第1メタル配線層から行う例について説明する。なお、実施例5と同様の構成要素については、同一の参照符号を用いるものとする。
図6において、実施例6に係る半導体装置100eは、シリコン等の半導体基板10上に、容量セルC11とC12が形成されている。容量セルC11、C12は、今までの説明と同様に、同一構成の単位容量であってよい。容量セルC11、C12は、半導体基板10の上層に形成された、例えば二酸化ケイ素からなる絶縁酸化膜や、他に窒化膜からなる絶縁膜層により構成された絶縁層61の上方に形成されてよい。容量セルC11、C12は、下部電極CL11、CL12と、絶縁層62を介して下部電極CL11、CL12と対向して配置された上部電極CU11、CU12を備える。下部電極CL11、CL12及び上部電極CU11、CU12は、例えば、ポリシリコン等の多結晶導体で形成されてよい。下部電極CL11、CL12の上方には、コンタクトホール21a、22aが形成されており、上部電極CU11、CU12の上方には、コンタクトホール21b、22bが形成されている。そして、下部電極CL11、CL12は、コンタクトホール21a、22aを介して第1メタル配線層31a、32aに接続されている。上部電極CU11、CU12は、コンタクトホール21b、22bを介して第1メタル配線層31b、32bに接続されている。第1メタル配線層31a、32aは、上部に形成されたビアホール41、42に接続され、ビアホール41、42は上層の第2メタル配線層70の一部であるシールド配線部S71、S72に接続されている。第2メタル配線層70は、更に入力配線V13を備えている。コンタクトホール21a、22a、21b、22b、第1メタル配線層31a、32a、31b、32b、ビアホール41、42及び第2メタル配線70は、総て配線用金属で構成されてよく、アルミニウム、銅等が適用されてよい。このような多層メタル配線構造により、容量セルC11、C12の下部電極CL11、12及び上部電極CU11、CU12の電気的接続が各々なされる。なお、コンタクトホール21a、22a、21b、22bの周囲は絶縁層63、第1メタル配線31a、32a、31b、32bの周囲は絶縁層64、第2メタル配線層70の周囲は絶縁層65により覆われて多層配線構造が形成されてよい。
次に、図15〜図17を用いて、半導体装置100eの平面配線構造について説明する。
図15は、図14に係る半導体装置100eの構成を、上面透視的に示した図である。図7において、容量セルC11〜C14が縦2行×横2列をなして配置されている。各容量セルC11〜C14は、各々下部電極CL11〜CL14を備えており、下部電極CL11〜CL14の内側に、上部電極CU11〜CU14を各々備えている。下部電極CL11〜CL14の四隅には、下部電極CL11〜CL14が第1メタル配線層31a〜34aと電気的接続を取るためのコンタクトホール21a〜24aが形成されている。また、中央にある上部電極CU11〜CU14の第1メタル配線層31b〜34bと導通を取るために、同様にコンタクトホール21b〜24bが設けられている。
図16は、半導体装置100eの第1メタル配線層31a〜34a、31b〜34bの平面構成を示した図である。図16において、各容量セルC11〜C14の中央部の第1メタル配線層31b〜34bは、容量セルC11〜C14の上部電極CU11〜CU14の電気的接続を行っている配線パターンである。図16においては、出力は共通端子とされ、上部電極CU11〜CU14は、総て電気的に接続された共通電極となって構成されている。一方、各容量セルC11〜C14の四隅には、L字形状に成形され、各々個別に絶縁された第1メタル配線層31a〜34aが設けられている。これにより、各々の下部電極CL11〜CL14に信号を個別に供給できるように構成されている。また、第1メタル配線層31a〜34aの更に角部分には、第2メタル配線層との電気的接続を図るためのビアホール41〜44が形成されている。
図17は、第2メタル配線層70の平面構成を示した図である。図17において、第2メタル配線層70は、各容量セルC11〜C14の上部電極CU11〜CU14を囲むような大きさで、下部電極CL11〜CL14と略同じ形状でシールド配線部S71〜S74を形成している。これにより、上面視図による平面構造で見れば、上部電極CU11〜CU14を完全に囲んでシールドしていることになる。また、第2メタル配線層70は、各容量セルC11〜C14に信号を入力できるように、入力配線V11〜V14を備えている。入力配線V11〜V14は、キャパシタアレイ50eの外部の信号供給ラインに接続されており、各シールド配線部S71〜S74を介して、各容量セルに信号を入力する。
図17において、入力配線V13が、隣接する容量セルC11とC12との間に配置されているが、容量セルC11はシールド配線S71、容量セルC12はシールド配線S72によりシールドされているため、入力配線V13との間で、寄生容量が発生し難い構成となっている。
図15〜図17において説明した平面配線構造を踏まえて、図14の断面構造図に戻り、実施例6に係る半導体装置100eを更に詳細に説明する。
図14において、入力配線V13は、第2メタル配線層70上に形成されており、シールド配線部S71、S72も同様に第2メタル配線層70上に形成されている。そして、第2メタル配線層70のシールド配線部S71、S72は、ビアホール41、42を介して第1メタル配線層31a、32aに接続され、更にコンタクトホール21a、22aを介して下部電極CL11、CL12に接続される。一方、上部電極CU11、CU12は、コンタクトホール21b、22bを介して、第1メタル配線層31b、32bに接続されている。
かかる構成において、容量ミスマッチの原因となる寄生容量が発生し易い箇所は、入力配線V13と、上部電極CU11、CU12と同電位であって、入力配線V13と距離が近い位置との間である。よって、図14においては、入力配線V13と第1メタル配線層31bの内側との間と、入力配線V13と第1メタル配線層32bの内側との間に寄生容量が発生することになる。ところが、図14においては、この部分が、下部電極CL11、CL12と同電位のガード配線部S71、S72、ビアホール41、42及び第1メタル配線層31a、32aによりシールドされている。よって、入力配線V13に信号が入力されても、入力配線V13と第1メタル配線層31b、32bとの間に発生する寄生容量を低減し、これに起因するノイズを減少さえることができる。かかる構成においては、第2メタル配線層70上に形成されたシールド配線部S71、S72のみならず、第1メタル配線層31a、32a及びコンタクトホール21a、22aも部分的に寄生容量低減の役割を果たしている。図16で示したように、各容量セルの四角に設けられた第1メタル配線層31a、32aも、部分的に中央の第1メタル配線層31b、32bを囲んでいるので、本実施例においては、第1メタル配線層31a、32aも一部シールドの配線の構造を有している。
図14に示した配線構造において、シールド配線構造を設けない場合には、シールド配線部S71、S72が除かれ、かつ容量セルC11、C12を部分的に囲んでいる第1メタル配線層31a、32aも不要で除かれるので、その場合には、入力配線V13の下側と側面と中央の第1メタル配線層31b、32b及び上部電極CU11、CU12との間で寄生容量が発生する。よって、本実施例に係る半導体装置100eは、入力配線V13と同層の第2メタル配線層70に、上面視的に上部電極CU11、CU12を囲むシールド配線部S71、S72を設けるとともに、第1メタル配線層31a、32aを、部分的にやはり上部電極CU11、CU12を上面視的に囲む形状に構成することにより、多層メタル配線構造の第2メタル配線層70に入力配線V13を設けた場合であっても、寄生容量を低減することができる。
このように、本実施例に係る半導体装置100eのように、多層メタル配線構造を有する半導体装置100eであって、第2メタル配線層70に入力配線V13を設けた配線構造に本発明を適用する場合には、第2メタル配線層70にシールド配線部S71、S72を設けるとともに、第1メタル配線層31a、32aをもシールド効果を有する配線構造とすることにより、より効果的に寄生容量による容量ミスマッチを低減し、ノイズの発生を減少させることができる。
尚、実施例1〜6において説明した上面視的に上部電極をメタル配線層で全面的に覆う構成の容量セルとした場合、入力配線を容量セル上に絶縁層を介して配置すれば、入力配線と、上部電極との間の寄生容量をほぼ完全に消滅させることができ、寄生容量による容量ミスマッチを低減し、ノイズの発生を減少させることができる。この場合、容量セル間に入力配線を配置しなくても済むため、容量セル間の間隔を小さくすることができる。
〔実施例7〕
図18は、本発明を適用した実施例7に係る半導体装置100fの断面構成を示した図である。図18において、実施例7に係る半導体装置100fの一部として、隣接して配置された2つの容量セルC13、C14が示されている。なお、実施例6と同様の構成要素については、同一の参照符号を付し、その説明を簡略化する。
図18において、実施例7に係る半導体装置100fは、シリコン等の半導体基板10上に、絶縁層61を介して、各容量セルC13、C14の下部電極CL13、CL14が配置されている。その上部に、絶縁層62を介して、容量セルC13、C14の上部電極CU13、CU14が、下部電極CL13、CL14に各々対向して配置されている。下部電極CL13、CL14及び上部電極CU13、CU14は、今までの説明通り、例えばポリシリコン等の多結晶体で構成されてよい。
上部電極CU13、CU14の上部には、絶縁層63を介して、第1メタル配線層30aが形成されている。第1メタル配線層30aのうち、容量セルC13、C14の外側枠部分に配置された第1メタル配線層S33a、S34aは、コンタクトホール23a、24aにより下部電極CL13、CL14と電気的に接続されている。一方、第1メタル配線層30aのうち、容量セルC13、C14の内側中央部分に配置された第1メタル配線層33b、34bは、コンタクトホール23b、24bを介して、上部電極CU13、CU14と電気的に接続されている。外側枠部分の第1メタル配線層S33a、S34aは、内側中央部分の第1メタル配線層33b、34bの周囲を囲んでおり、上面視的には、上部電極CU13、CU14を囲んでいる。よって、第1メタル配線層30aの外側枠部分は、シールド配線部S33a、S34aとして機能する。なお、この平面構成の詳細については後述する。
第1メタル配線層30aの上方には、絶縁層64を介して、第2メタル配線層70aが配置されている。第2メタル配線層70aには、各容量セルC13、C14の上部電極CU13、CU14を含めて全体を覆うように、平板形状のシールド配線部S73a、S74aが各々形成されている。そして、平板形状のシールド配線部S73a、S74aは、ビアホール43、44を介して、外側の第1メタル配線層S33a、S34aと接続されており、電気的に接続されている。
第2メタル配線層70aの上方には、絶縁層65を介して、第3メタル配線層90が形成されている。第3メタル配線層90は、各容量セルC13、C14に対応して第3メタル配線層93、94を備えている。第3メタル配線層93、94は、容量セルC13、C14の上方に各々4つの金属配線が形成されており、右側の金属が、ビアホール83、84を介して、第2メタル配線層70aのシールド配線部S73a、S74aに電気的に接続されている。第3メタル配線層93、94は、ビアホール83、84、第2メタル配線層S73a、S74a、ビアホール43、44、第1メタル配線層S33a、S34a及びコンタクトホール23a、24aを介して下部電極CL13、CL14に接続されている。従って、下部電極CL13、CL14への入力信号は、例えば最上層の第3メタル配線層93、94から供給されてもよい。ここで、第2メタル配線層70aのシールド配線部S73a、S74aは、入力信号と同電位の平板形状の金属で上部電極CU13、CU14及びこれに接続された中央の第1メタル配線層33b、34bを上面から覆ってシールドしている。また、下部電極CL13、CL14と接続された第1メタル配線層30aのシールド配線部S33a、S34aも、上面視的に周囲から上部電極CU13、CU14及び中央の第1メタル配線33b、34bの各々を囲んでおり、やはり入力信号と同電位の配線形状で上部電極CU13、CU14をシールドしている。
このように、容量セルC13、C14への配線層については、シールド配線部S33a、S34a、S73a、S74aよりも上の配線層(第3メタル配線層90)を用いることにより、容量セルC13、C14の隣接スペースを小さく構成することができ、半導体装置100fのレイアウト面積を小さくすることができる。
次いで、実施例7に係る半導体装置100fの平面構成について説明する。まず、容量セルC13、C14を構成する上部電極CL13、CL14及び下部電極CU13、CU14については、実施例6において説明した図15と全く同様の構成を有する。実施例6においては、容量セルC11、C12を例に挙げて説明したが、実施例7においては、C13、C14を例に挙げて説明している点のみが異なっている。その他、上部電極CU11〜CU14、下部電極CL11〜CL14及びコンタクトホール21a〜24a、21b〜24bの配置については、図15と全く同様であるので、その説明を省略する。
図19は、実施例7に係る半導体装置100fの第1メタル配線層30aの平面構成を示した図である。図19より、容量セルC11〜C14において、隣接する上部電極CU11〜CU14同士は、その上部に存在する中央部の第1メタル配線層31b〜34bを介して、互いに電気的接続がなされていることが分かる。つまり、隣接する中央部の第1メタル配線層31b〜34b同士は、上部電極接続部CUCにより互いが電気的に接続されており、上部電極CU11〜CU14は、第1メタル配線層31b〜34b及び上部電極接続部CUCを介して、並列接続された1つの大きな同電位の上部電極を形成している。
また、各容量セルC11〜C14の外側枠部のシールド配線部S31a〜S34aは、各容量セルC11〜C14の上部電極CU11〜CU14及びこれに接続された中央部の第1メタル配線31b〜34bの周囲を上面視的に囲む形状を有している。これにより、シールド配線部S31a〜S34aは、上部電極CU11〜CU14が入力信号供給用の配線と寄生容量を発生するのを防いでいる。
図19において、第1メタル配線層30aのシールド配線部S31a〜S34aは、隣接する上部電極CU11〜CU14同士を、第1メタル配線層31b〜34bを介して電気的に接続する上部電極接続部CUCの形成された部分は形成されておらず、切れ目を有している。しかしながら、シールド配線部S31a〜S34aは、上部電極接続部CUC以外の周囲部分は、上部電極CU11〜CU14を上面視的に囲む構造を有している。つまり、シールド配線部S31a〜S34aは、上部電極CU11〜CU14及び内側中央部の第1メタル配線層31b〜34bの大部分を囲んでおり、実質的に上部電極CU11〜CU14を上面視的に囲んでいる。よって、第1メタル配線層30aの外部のシールド配線部S31a〜S34aは、部分的に欠けている部分があっても、上部電極CU11〜CU14の大部分を囲んでいるので、寄生容量の発生を効果的に防ぐことができる。このように、シールド配線部S71a〜S74aは、上部電極Cu11〜CU14を完全に連続的に囲まなくても、部分的に囲み、実質的に寄生容量の発生を防ぐことができる構成であってもよい。但し、この場合でも、上部電極CU11〜CU14を半分程度囲むレベルでは足りず、周囲全長の少なくとも70%以上、好ましくは80%以上、更に好ましくは85%以上囲んでいることを要する。なお、周囲全長に対する割合は、シールド配線部S31a〜S34aが完全に連続的に接続されていると見なした場合の隙間長を計算してもよいし、シールド配線部S31a〜S34aの隙間部分から内側中央部の第1メタル配線層31b〜34b又は上部電極CU11〜CU14に垂線を降ろして、第1メタル配線層31b〜34b又は上部電極CU11〜CU14の周囲長ベースで計算するようにしてもよい。
図20は、実施例7に係る半導体装置100fの第2メタル配線層70aの平面構成を示した図である。図20(a)は、図18に対応する部分を含む拡大図であり、図20(b)は、より広い領域を示した概要図である。
図20(b)において、縦及び横に4×4=16個の容量セルが示されており、右上の4つの容量セルが、図18に対応する4つの容量セルC11〜C14である。図20(b)において、各容量セルに入力信号を供給する第3メタル配線層90の配線パターンが示されている。図20(b)に示すように、各容量セルの上を縦断するように、第3メタル配線層90が形成されている。例えば、このように、一方側から入力信号が供給されるような配線構造であってもよい。図20(b)において、右上に配置された4個の容量セルC11〜C14について、第3メタル配線層91〜94が示されている。
図20(a)は、図20(b)の右上の4個の容量セルC11〜C14の領域を示した拡大図であり、縦方向に延在する第3メタル配線層91〜94の下に、第2メタル配線層S71a〜S74aが示されている。そして、第3メタル配線層91〜94と第2メタル配線層S71a〜S74aは、ビアホール81〜84により各々電気的に接続されている。第2メタル配線層S71a〜S74aは、各容量セルCL11〜CL14を覆う蓋のような平板形状を有しており、各容量セルC11〜C14を個別に上部から囲んでシールドしている。このように、シールド配線部S71a〜S74aが、上から上部電極を覆って囲む平板形状で形成されるとともに、入力信号が供給される配線層がシールド配線部S71a〜S74aの上方に形成されてもよい。これにより、上部電極CU11〜CU14を完全にシールドできるとともに、入力配線用のスペースを容量セルC11〜C14間に隙間を作って設ける必要がなくなるので、省スペースで高精度の容量を有する半導体装置100fを構成することができる。
また、実施例7に係る半導体装置100fにおいては、シールド配線部S31a〜S34a、S71a〜S74aが、第1メタル配線層30aと第2メタル配線層70aの双方に形成された多段配線構造で形成されている。このように、シールド配線部S31a〜S34a、S71a〜S74aを多段で構成することにより、シールド効果を一層高めることができる。
〔実施例8〕
図21は、本発明を適用した実施例8に係る半導体装置100gの断面構成を示した図である。実施例8に係る半導体装置100gは、実施例7に係る半導体装置100fの変形例と言ってもよく、実施例7に係る半導体装置100fの多層構造を拡張した実施例である。なお、図21においては、絶縁層の細かな構成は省略し、絶縁層60として導体間の絶縁層60を総称的に示している。
図21において、実施例8に係る半導体装置100gは、半導体基板10上に下部電極CL13、CL14及び対向配置された上部電極CU13、CU14を有し、その上部に第1メタル配線層30cが形成されている。第1メタル配線層30cは、容量セルC13、C14の外側枠部分に対応して配置され、下部電極CL13、Cl14と接続されたシールド配線部S33c、S34cを有する。また、第1メタル配線層30cは、容量セルC13、C14の内側中央部分に対応して配置され、上部電極CU13、CU14と接続された第1メタル配線層33d、34dを有する。外側枠部分のシールド配線部S33c、S34cは、コンタクトホール23a、24aにより下部電極CL13、Cl14に接続されている、また、内側中央部分の第1メタル配線層33d、34dは、コンタクトホール23b、24bにより上部電極CU13、CU14に接続されている。
図22は、実施例8に係る半導体装置100gの第1メタル配線層30cの平面構成を示した図である。各容量セルC11〜C14について、上部電極CU11〜CU14と接続される配線層31d〜34dが中央に配置され、その周囲を上面視において囲むように、下部電極CL11〜CL14と接続されるシールド配線部S31c〜S34cが配置されている。外側枠型の第1メタル配線層であるシールド配線部S31c〜S34cは、下部電極CL13、CL14と接続され、入力信号が入力される配線層であり、かつ上部電極CU11〜CU14を上面視的に完全に囲んでいるので、上部電極CU11〜CU14をシールドし、寄生容量の発生を低減する。
図21に戻る。第1メタル配線層30cの上方には、第2メタル配線層70cが配置される。第2メタル配線層70cも、第1メタル配線層30cと同様に、下部電極CL13、CL14に電気的に接続される、容量セルC13、C14の外側枠部分に対応して配置されたシールド配線部S73c、S74cを有する。また、第2メタル配線層70cは、上部電極CU13、CU14に電気的に接続される、容量セルC13、C14の内側中央部に対応して配置された第2メタル配線層73d、74dを有する。
外側のシールド配線部S73c、S74cは、第1メタル配線層30cのシールド配線部S33c、S34cとビアホール43、44により接続され、内側の第2メタル配線層73d、74dは、内側の第1メタル配線層33d、34dとビアホール43d、44dにより接続されている。
図23は、実施例8に係る半導体装置100gの第2メタル配線層70cの平面構成を示した図である。第2メタル配線層70cの平面構成は、実施例7において図19を用いて説明した第1メタル配線層30aの構成とほぼ同様の構成を有する。上部電極CU11〜CU14の配線層として、各容量セルC11〜C14の中央部に、第2メタル配線層71d〜74dが形成され、上部電極接続部CUCにより各第2メタル配線層71d〜74d同士が接続されている。また、第2メタル配線層71d〜74dの周囲の大部分を上面視的に囲むように、上部電極接続部CUCが通る部分のみ隙間を有して、シールド配線部S71c〜S74cが形成されている。このように、上部電極CU11〜CU14同士の接続を行う配線層を、第1メタル配線層30cよりも上層の、第2メタル配線層70cに設けるようにしてもよい。その際、上部電極CU11〜CU14又はこれに接続される第2メタル配線層71d〜74を部分的に囲む下部電極CL13、CL14と接続されたシールド配線部S71c〜S74cを設けることにより、寄生容量の発生を低減することができる。
図21に戻る。第2メタル配線層70cの上方には、第3メタル配線層130が形成されている。第3メタル配線層130は、各容量セルC13、C14に対応して第3メタル配線層S133、S134を有する。第3メタル配線層S133、S134は、容量セルC13、C14の外側枠部分の領域にのみ形成され、下部電極Cl13、CL14に入力信号を供給する配線層として機能する。
図24は、実施例8に係る半導体装置100gの第3メタル配線層130の平面構成を示した図である。図24において、第3メタル配線層130は、各容量セルC11〜C14の外側のみを囲む枠型の形状のシールド配線部S131〜S134として形成されている。これにより、下部電極CL11〜CL14との導通を図ることができる。また、シールド配線部S131〜S134は、上部電極CU11〜CU14を上面視的に囲む枠型の形状を有するので、上部電極と入力配線との間に発生する寄生容量をカットすることができる。このように、第3メタル配線層130のシールド配線部S131〜S134は、下部電極CL11〜CL14に入力信号を供給する配線層として機能するとともに、寄生容量を低減することができる。
図21に戻る。第3メタル配線層130の上方には、第4メタル配線層170が形成されている。第4メタル配線層130は、容量セルC13、C14に対応した平板形状のシールド配線部S173、S174を有し、各容量セルC13、C14を上方から覆っている。また、第4メタル配線層170のシールド配線部S173、S174と、第3メタル配線層130のシールド配線部S133、S134との間には、ビアホール143、144が形成され、両者の電気的接続がなされている。
第4メタル配線層170の上方には、第5メタル配線層190が形成されている。第5メタル配線層190は、実施例6に係る半導体装置100fの図18の第3メタル配線層90と同様に、入力信号を下部電極CL13、CL14に供給するための入力配線層である。第5メタル配線層190は、容量セルC13、C14の上方に各々4つからなる第5メタル配線層190の断面が示されており、各々そのうちの右側の1つの第5メタル配線層193、194が、ビアホール183、184により第4メタル配線層S173、S174と接続されている。
図25は、実施例8に係る半導体装置100gの第4メタル配線層170及び第5メタル配線層190の平面構成を示した図である。図25において、各容量セルC11〜C14に対応して、第4メタル配線層170のシールド配線部S171〜S174が設けられ、シールド配線部S171〜S174は、容量セルC11〜C14を上から覆って囲むような平板形状をしている。また、第5配線層190は、各容量セルC11〜C14への配線が可能なように、各々に対応して第5メタル配線層191〜194が備えられている。そして、第5メタル配線層191〜194は、第4メタル配線層170のシールド配線部S171〜S174の上を縦断するように配置され、ビアホール181〜184により、各シールド配線部S171〜S174に接続されている。
このように、第4メタル配線層170のシールド配線部S171〜S174には、第5メタル配線層191〜194より入力信号が供給され、また各シールド配線部S171〜S174は、各上部電極CU11〜CU14を上から覆うように囲んでシールドし、入力配線である第5メタル配線191〜194との間に発生する寄生容量をカットしている。従って、第4メタル配線層170のシールド配線部S171〜S174は、平板形状のシールド配線部として機能し、容量セルC11〜C14の容量を高精度で均一化できる。
図21に戻る。今まで説明したように、実施例8に係る半導体装置100gは、上部電極CU11〜CU14を入力信号電位配線で囲むシールド配線部を、第1メタル配線層30c、第2メタル配線層70c、第3メタル配線層130及び第4メタル配線層170の4層に設けた多段配線構造としている。そして、図22で平面構成を示した第1メタル配線層30cと、図24で平面構成を示した第3メタル配線層130は、同じ平面構成を有する形状の配線層を、必要に応じて何段も設けることができる。つまり、図23に平面構成を示した第2メタル配線層70cを第n層とすれば、第1メタル配線層から第(n−1)メタル配線層は図22に示した第1メタル配線層30cと同じ平面構成とすることができ、第(n+1)層以上のメタル配線層は、図24に示した第3メタル配線層130の平面構成と同じ平面構成として、必要な段数積層することができる。
このように、実施例8に係る半導体装置100gによれば、入力配線をシールド配線部S31c〜S34c、S71c〜74c、S131〜S134、S171〜S174よりも上層の配線層191〜194に形成することにより、省スペースで多段配線構造に対応した構成とすることができる。例えば、半導体装置100fに形成される回路が複雑であり、何層にも亘る多層配線構造とする場合には、これに合わせて、容量セルC11〜C14を必要な段数の多段配線構造に形成することができる。
次に、図26を用いて、実施例8に係る半導体装置100gの変形例について説明する。図26は、実施例8の変形例に係る半導体装置100hの平面構成を示した図である。
図26において、格子状に隣接配置された容量セルC11a〜C14aが示されているが、上部電極CU11a〜CU14a同士が、配線層を介することなく直接的に上部電極接続部CUCで接続されている。図26の場合、例えば上部電極CU11a〜CU14aがポリシリコンで形成されている場合には、ポリシリコン自体を、上部電極接続部CUCを有する形状に構成し、上部電極CU11a〜CU14a同士が接続された電極形状とする。なお、下部電極CL11〜CL14は、実施例6乃至8に示した形状と同一であり、各容量セルC11〜C14毎に備えられ、4隅にコンタクトホール21a〜24aが接続される領域を有している。
図26に示した上部電極CU11a〜CU14aの形状を有する容量セルC11a〜C14aに対し、実施例8に係る半導体装置100gを適用する場合には、図21の断面構成図において、第1メタル配線層30c及び第2メタル配線層70cは不要となるので、これを取り除いた断面構成とすればよい。
従って、その場合、図21において、上部電極CU11の周囲に、図24で示した枠型形状のメタル配線層S131〜S134が配置される。メタル配線層S131〜S134は、下部電極CL11〜CL14と接続され、下部電極CL11〜CL14と同電位で上部電極CU11a〜CU14aを上面視的に囲むので、シールド配線部としての約割を果たす。
そして、図24で示した枠型形状のメタル配線層は、必要な段数分積層可能な多段配線構造とすることができる。これにより、上部電極CU11a〜CU14aをシールドするシールド配線部S131〜S134を多段とし、寄生容量の発生を防止するとともに、多段配線構造に対応することができる。
また、図24に示した枠型形状のシールド配線部S131〜S134の上層には、図25で示した第4メタル配線層170と、第5メタル配線層190と同様の構成の配線層が形成される。そして、第4メタル配線層170のシールド配線部S171〜S174が上部電極CU11a〜CU14aを上部から覆うとともに、入力信号の配線層である第5メタル配線層191〜194から下部電極CL11〜CL14に入力信号が供給され、寄生容量の発生を防止する。この点は、実施例8における説明と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
このように、実施例8の変形例に係る半導体装置100hによれば、上部電極CU11a〜CU14a同士が直接接続された構成の容量セルC11a〜C14aについても、省スペースで多段積層が可能であり、かつシールド配線層寄生容量の発生を抑制することができる。
〔実施例9〕
図27は、本発明を適用した実施例9に係る半導体装置100iの断面構成を示した図である。図27において、実施例9に係る半導体装置100iは、半導体基板10上に絶縁層61を介して下部電極CL11、CL12が形成され、その上層に絶縁層62を介して上部電極CU11、CU12が形成されている。更に上部電極Cu11、CU12の上層に絶縁層63を介して第1メタル配線層30aが形成されている。第1メタル配線層30aのうち、外側のシールド配線部S31a、S32aはコンタクトホール21a、22aにより下部電極CL11、CL12と接続され、内側の第1メタル配線層31b、32bは、コンタクトホール21b、22bにより上部電極CU11、CU12と接続されている。ここまでの構成は、対象の容量セルが容量セルC13、C14ではなく、容量セルC11、C12である点以外は、実施例7に係る半導体装置100fと全く同様である。よって、上部電極CU11、CU12及び下部電極CL11、CL12の平面構成は図15と同様の構成であり、第1メタル配線層30aの平面構成は図19と同様の構成であるので、その平面構成の詳細説明は省略する。図19と同様の平面構成を有する第1メタル配線層30aは、上部電極CU11、CU12及び中央の第1メタル配線層31b、32bの大部分を上面視的に囲むシールド配線部S31a、S32aを有し、これにより寄生容量の発生を低減する。
一方、図27において、第1メタル配線層30aの上層には、第2メタル配線層70eが設けられているが、第2メタル配線層70eは、容量セルC11、C12の全面を覆うのではなく、下部電極CL11、CL12に接続されている容量セルの右外側の部分の第2メタル配線層71e、72eと、上部電極CU11、CU12を含む他の領域を覆う第2メタル配線層S71f、S72fとに分割されている点で、図18の実施例7に係る半導体装置100fと異なっている。
各容量セルC11、C12の右側に対応して配置された第2メタル配線層71e、72eは、下層の第1メタル配線層30aのシールド配線部S31a、S32aとビアホール43、44を介して電気的に接続されるとともに、上層の第3メタル配線層90の右側の入力配線91、92とビアホール81、82を介して電気的に接続されている。よって、第2メタル配線層70eの右側の第2メタル配線層71e、72eは、下部電極CL11、CL12への入力信号の供給用配線として機能する。
一方、上部電極CU11、CU12を含めて容量セルC11、C12の上部全体を覆うように形成されている第2メタル配線層S71f、S72fは、下部電極CL11、CL12及び上部電極CU11、CU12のいずれにも接続されていない。このような容量セルC11、C12の全体を覆う第2メタル配線層S71f、S72fは、参照電位等に用いられる固定電位に接続され、かかる固定電位で上部電極CU11、CU12をシールドする役割を果たす。このような固定電位には、例えば電源電位Vdd、接地電位GND、回路の参照電位Vref等の電位が用いられてよく、用途に応じて適切な固定電位を適用することができる。
図28は、実施例9に係る半導体装置100iの第2メタル配線層70e及び第3メタル配線層の平面構成を示した図である。図28(a)は、容量セルC11〜C14の部分を拡大して示した拡大平面構成図である。図28(b)は、容量セル16個分の領域を示した広域概略平面構成図である。
図28(b)において、縦4個×横4個=16個の容量セルについて、第2メタル配線層70e及び第3メタル配線層90の上面図が示されている。第3メタル配線が1方向から延びて縦方向に延在しており、各容量セルに入力信号の供給が可能なように個別に配線されている。図28(b)の右上領域には、例として採り上げている容量セルC11〜C14が示されている。
図28(a)は、容量セルC11〜C14の領域の第2メタル配線層70e及び第3メタル配線層90を拡大した詳細拡大図である。図28(a)において、第2メタル配線層70eの大部分は、複数の容量セルC11〜C14を1枚の平板形状で連続的に覆う固定電位シールド配線部S70fから構成されている。一方、各容量セルC11〜C14の下部電極CL11〜CL14への入力信号の供給は、固定電位シールド配線部S70fに部分的に設けられた穴から行われており、ここに第2メタル配線層71e〜74eが設けられるとともに、第3メタル配線層91〜94が接続されている。
このように、容量セルC11〜C14を個別に覆って囲むのではなく、複数の容量セルC11〜C14を1枚の平板形状の固定電位シールド配線部S70fで連続的に覆って囲み、固定電位で固定して上部電極CU11〜CU14のシールドを行うようにしてもよい。個別の上部電極CU11〜CU14のシールドは、今まで説明したように、入力信号の電位の配線層を用いて、第1層メタル配線層30aで行い、更に上部電極Cu11〜CU14を上部からまとめて覆うように囲み、固定電位で固定することにより、異なる電位を用いて二重にシールドを行うことができる。これにより、入力信号と固定電位の双方を有効に活用することができ、用途に合わせて柔軟に半導体装置100iを構成することができる。
図29は、図28(b)に示した半導体装置100iの第2メタル配線層70eの2倍の領域を示した平面構成図である。図29においては、第2メタル配線層70eの固定電位シールド配線部S70fが、左右に分割された例を示している。このように、固定電位シールド配線部S70fが分割されている場合には、例えば、左半分を電源電位Vdd、右半分を接地電位GNDで固定するというように、固定電位シールド配線部S70f毎に電位を異ならせて設定することもできる。半導体装置100iに形成する回路により、位置により取りやすい固定電位が異なる場合があるので、そのような場合には、このように、固定電位シールド配線部S70fの固定電位を、位置に応じて異ならせるような設定としてもよい。
実施例9に係る半導体装置100iによれば、異なる値の電位を組み合わせてシールド配線部S31a〜S34a、S70fを構成することにより、種々の電位供給回路に対応した高精度の容量セルC11〜C14を有する半導体装置100iとすることができる。
〔実施例10〕
図30は、本発明を適用した実施例10に係る半導体装置100jの断面構成図である。実施例10に係る半導体装置100jは、半導体基板10の上に、絶縁層61を介して下部電極CL11、CL12が形成され、その上に絶縁層62を介して下部電極CL11、CL12と対向して上部電極CU11、CU12が形成されている。上部電極CU11、CU12の上層には、第1メタル配線層30cが形成されており、容量セルC11、C12の外側部分に対応して形成されたシールド配線部S31c、S32cと、容量セルC11、C12の内側部分に対応して形成された第1メタル配線層31d、32dとに分割されている。容量セルC11、C12の外側に配置されたシールド配線部S31c、S32cは、コンタクトホール21a、22aを介して下部電極CL11、Cl12と接続されている。また、容量セルC11、C12の内側に配置された第1メタル配線層31d、32dは、コンタクトホール21b、22bを介して、上部電極CU11、CU12と接続されている。
第1メタル配線層30cの平面構成図は、実施例8において示した図22と同一であり、参照符号も対応している。よって、その平面構成の詳細な説明を省略するが、外側のシールド配線部S31c、S32cは、寄生容量の発生を抑制するシールド機能を有している。
図30に戻る。第1メタル配線層30cの上層には、絶縁層64を介して第2メタル配線層70cが形成されている。第2メタル配線層70cも、容量セルC11、C12の外側に配置されたシールド配線部S71c、S72cと、容量セルC11、C12の中央部に配置された第2メタル配線層71d、72dとが分割されて形成されている。シールド配線部S71c、S72cは、ビアホール41、42を介して第1メタル配線層30cのシールド配線部S31c、S32cに接続されている。内側通奥部の第2メタル配線層71d、72dは、ビアホール41d、42dを介して上部電極CU11、CU12に接続されている。
第2メタル配線層70cの平面構成図は、実施例8の図23と同一であり、参照符号も対応している。よって、第2メタル配線層70cの平面構成の詳細な説明は省略するが、隣接する容量セルC11〜C14の中央の第2メタル配線層71d〜74d同士が上部電極接続部CUCで接続され、個々の上部電極CU11〜CU14及び第2メタル配線層71d〜74dを、外側のシールド配線部S71c〜S74cが上面視図において部分的に囲んだ構成となっている。
図30に戻る。第2メタル配線層70cの上層には、第3メタル配線層130が形成されている。第3メタル配線層70cは、容量セルC11、C12の外側の領域にのみ形成されており、シールド配線部S131、S132を構成している。シールド配線部S131、S132は、ビアホール81、82により第2メタル配線層S71c、S72cと接続され、下部電極CL11、CL12と電気的に接続されている。
第3メタル配線層130の平面構成図は、実施例8の図24と同一であり、参照符号も対応している。よって、その詳細な説明は省略するが、第3メタル配線層130は、各々の上部電極CU11〜CU14を上面視図において囲む枠型形状を有しており、各々シールド配線部S131〜S134としての役割を果たす。
第3メタル配線層130の上層には、第4メタル配線層170が形成されている。第4メタル配線層170は、容量セルC11、C12の右外側に配置された第4メタル配線層171、172と、上部電極CU11、CU12を含む容量セルC11、C12の全体を上部から覆う固定電位シールド配線部S171、S172に分割されている。外側の第4メタル配線層171、172のみが、ビアホール141、142を介して第3メタル配線層S131、S132に接続されている。
容量セルC11、C12の大部分を覆う固定電位シールド配線部S171、S172は、下部電極CL11、CL12及び上部電極CU11、CU12のいずれにも接続されず、固定電位が供給されて固定される。
第4メタル配線層170の上層には、第5メタル配線層190が形成され、各容量セルC11、C12に対応して、第5メタル配線層191、192が設けられている。右側に配置された第5メタル配線層191、192と、右側に配置された第4メタル配線層171、172が、ビアホール181、182を介して電気的に接続される。第5メタル配線層191、192は、下部電極CL11、CL12に入力信号を供給する入力配線としての役割を果たす。
図31は、実施例10に係る半導体装置100jの第4メタル配線層170及び第5メタル配線層190の平面構成を示した図である。複数の容量セルC11〜C14(図示せず)を覆うように、固定電位シールド配線部S170が1枚の連続した平板形状で形成されている。そして、固定電位シールド配線部S170は、各容量セルC11〜C14に入力信号を供給する第4メタル配線層171〜174の領域に穴が開けられ、この部分に各々の第5メタル配線層191〜194が接続され、入力信号が供給できるように構成されている。固定電位シールド配線部S170は、電源電位Vdd、接地電位GND、各種回路の参照電位Vrefに接続され、固定電位で上部電極CU11〜CU14をシールドし、寄生容量の発生を低減する。
図30に戻る。今まで説明したように、実施例10に係る半導体装置100jにおいては、上部電極CU11、CU12を、下部電極CL11、CL12と同電位の配線層で上面視的に囲むシールド配線部S31c、S32c、S71c、S72c、S131、S132を複数段有するとともに、その上方に固定電位で蓋をしてシールドする固定電位シールド配線部S171、S172を設け、更にその上方に下部電極CL11、CL12への入力配線層を配置することにより、省スペースで多段配線構造に対応でき、複数の電位を有効に利用して容量ムラの発生を抑制する半導体装置100jとすることができる。
なお、図30の例においては、図22に示した平面構成を有する第1メタル配線層30cと、図24に示した平面構成を有する第3メタル配線層70cが1層ずつの例について説明したが、第1メタル配線層30cと同様の平面構成を有する配線層と、第3メタル配線層70cと同様の平面構成を有する配線層は、用途に応じて更に多く形成されてもよい。つまり、例えば、半導体装置100jの配線段数が多く、入力配線が上層に形成されている場合には、第1メタル配線層30cのような上部電極CU11、CU12用の配線領域を枠型形状のシールド配線層S31c、S32cで囲む配線層と、第3メタル配線層70cのような上部電極CU11、CU12を上面視的に囲む枠型形状の配線層を積層することにより、多段配線構造に半導体装置100jを形成する場合にも容易に対応できる。
次に、図30、図32及び図33を用いて、実施例10の変形例に係る半導体装置100kについて説明する。図32は、実施例10の変形例に係る半導体装置100kの電極構成を示した平面構成図である。
図32において、隣接して配置された複数の容量セルC11a〜C14aが示されており、各容量セルC11a〜C14aが、下部電極CL11〜CL14と、これよりも面積の小さい上部電極CU11a〜CU14aを備えている。下部電極CL11〜CL14は、入力信号が供給されるコンタクトホール21a〜24aに対応する領域を上部電極CU11a〜CU14aと重ならない領域に有している。各上部電極CU11a〜CU14a同士は、上部電極接続配線部CUCにより接続されており、電気的には大きな1枚の上部電極を形成している。このように、上部電極CU11a〜CU14a同士が、配線層を介して接続されるのではなく、直接上部電極CU11a〜CU14a同士を接続するような構成を有する容量セルC11a〜C14aについても、実施例10に係る半導体装置100jを適用することができる。
図30において、上部電極CU11、CU12同士が直接的に接続されている場合には、第1メタル配線層30c及び第2メタル配線層70cが不要となる。従って、図32に示した電極構成を有する半導体装置100kにおいては、図30から、第1メタル配線層30c及び第2メタル配線層70cを取り除いた構成とすればよい。この場合、図30における上部電極CU11、CU12の周囲は、第3メタル配線層130と同様の平面構成を有する枠型形状の配線層で囲むように構成すればよい。
図33は、図32に示した平面構成の容量セルC11a〜CU14aをシールドするシールド配線部S131〜S134を有する配線層130の平面構成を示した図である。シールド配線部S131〜S134は、上部電極CU11a〜CU14aの各々を枠型形状で上面視的に囲み、これが下部電極CL11〜CL14に接続されて入力信号と同電位にされることにより、上部電極CU11a〜CU14aと入力配線との寄生容量を抑制することができる。
なお、枠型形状のシールド配線部S131〜S134を有する配線層130と同じ平面構成の配線層は、半導体装置100kの配線段数に合わせて、必要な段数積層することができる。
シールド配線部S131〜S134を有する配線層130の上層には、図30の構成と同様に、固定電位シールド配線部S171、S172を有する配線層と、更にその上層に下部電極CL11、CL12に入力信号を供給する入力配線が形成される。その断面構成は、図31と同様になるので、説明を省略するが、固定電位を有する平板形状で蓋をして囲むことにより、シールド効果を得ることができ、容量セルを均一化できる点については、図31における説明と同様である。
このように、実施例10の変形例に係る半導体装置100kによれば、上面電極CU11a〜CU14a同士が直接的に接続された形態の容量セルにおいても、入力信号及び固定電位の双方を利用して、寄生容量の発生の抑制及び容量セルの均一化を図ることができる。
〔実施例11〕
次に、実施例1〜10において説明した半導体装置100〜100kをD/Aコンバータ回路を有するA/Dコンバータを含む半導体装置100mに適用した例について説明する。
図34は、実施例11に係るA/Dコンバータを備えた半導体装置100mである。図34において、A/Dコンバータは、D/Aコンバータ回路280と、コンパレータ290と、逐次比較レジスタ291と、スイッチ制御回路292とを有する。D/Aコンバータ回路280の出力線は、コンパレータ290の一方の入力端子に接続されており、コンパレータ290の他方の入力端子には、基準電圧(Vr1+Vr2)/2が接続されている。コンパレータ290の出力は、逐次比較レジスタ291に入力されるように接続されている。
A/Dコンバータは、D/Aコンバータ回路280からの出力電圧と基準電圧(Vr1+Vr2)/2とを比較し、その比較結果に応じて、逐次比較レジスタ291がスイッチ制御回路292を介してD/Aコンバータ回路280の出力電圧を変化させる構成となっている。このA/Dコンバータは、分解能がnビットの変換器であり、D/Aコンバータ回路280は、分解能nビットに対して最大「2のn−1乗:1」の比を有する容量セルC1〜Cnの集合体と積分回路281を備えている。これにより、入力電圧VinをCnに蓄積した後、スイッチ制御回路292からの制御信号によって、スイッチSW1〜SWnを電圧Vr1又はVr2のいずれかに切り替え、ビットの重みに相当する差電圧を、D/Aコンバータ回路280からコンパレータ290に入力することで、逐次比較レジスタ291からのデジタルデータを決定する。
かかる構成を有する半導体装置100mにおいて、D/Aコンバータ回路280に、実施例1〜10において説明した半導体装置100〜100kを適用し、容量D/Aコンバータ回路280を含む半導体装置100mとして構成してよい。これにより、出力精度の高い半導体装置100mとすることができる。
〔実施例12〕
次に、実施例11に引き続き、実施例1〜10に係る半導体装置100〜100kを適用した増幅回路について説明する。図35は、実施例1〜10に係る半導体装置100〜100kを用いた増幅回路を含む実施例12に係る半導体装置100nの回路構成を示した図である。
図35において、実施例12に係る半導体装置100nは、スイッチSW1〜SW5と、コンデンサCd1、Cd2と、オペアンプAmpとを備える。コンデンサCd1、Cd2の一方の電極は、オペアンプAmpの反転入力端子に並列に接続され、コンデンサCd1の他方の電極は、スイッチSW1を介して電圧入力端子Vinに接続されているとともに、スイッチSW4を介してオペアンプAmpの出力端子Voutに接続されている。また、コンデンサCd2の他方の電極は、スイッチSW2を介して電圧入力端子Vinに接続されるとともに、スイッチSW5を介して接地接続されている。また、オペアンプAmpの反転入力端子はスイッチSW3を介して出力端子Voutに接続され、非反転入力端子は接地されている。実施例12に係る半導体装置100nは、サンプルホールド回路を利用した2倍増幅回路を構成している。
図35において、コンデンサCd1とコンデンサCd2を等しい容量とすることにより、2倍増幅回路を形成することができるが、コンデンサCd1、Cd2に、実施例1〜10に係る半導体装置100〜100kを適用することにより、コンデンサCd1とコンデンサCd2の容量を高精度に等しくすることができ、高精度な2倍増幅回路を形成することができる。つまり、複数の容量セルから構成されるコンデンサCd1、Cd2について、寄生容量を通したノイズの影響を受けないようにすることができ、高精度な2倍増幅回路を形成することができる。
次に、図36乃至図38を用いて、半導体装置100nの動作について説明する。なお、コンデンサCd1=Cd2=Cとし、Vinに入力される電圧は、Vin=Vであるとする。
図36は、サンプリングモードにおける半導体装置100nの回路構成を示した図である。図35において、スイッチSW1、SW2、SW3をオンとし、スイッチSW4、SW5をオフとすると、図36の回路構成となる。図36において、接続点Xは仮想接地となり、コンデンサCd1とコンデンサCD2の端子間電圧は、入力電圧Vinに追従する構成となる。
図37は、増幅モードにおける半導体装置100nの回路構成を示した図である。図35において、スイッチSW1、SW2、SW3をオフとし、スイッチSW4、SW5をオンとすると、図37に示した回路構成となる。図37に示した増幅モードの移行において、まずスイッチSW3をオフとしてコンデンサCd1を帰還路に置き、次いでスイッチSW1、SW2をオフにするとともにスイッチSW4をオンにし、最後にスイッチSW5をオンとしてコンデンサCd2の左電極をグランドに接続する。スイッチSW3がオフする瞬間、コンデンサCd1とコンデンサCd2の総電荷は2CVとなり、増幅モードではコンデンサCd2の端子間電圧は0に近付くため、コンデンサCd1の端子間電圧と出力の電圧Voutは略2Vに等しくなる。
図38は、図36から図37に至るまでの途中の半導体装置100nの2倍増幅の動作を、電荷状態を含めて示した状態遷移図である。
図38(a)は、図36に対応するサンプリングモードから、スイッチSW3をオフとした状態を示した図である。図38(a)において、Vinから電圧Vが入力され、コンデンサCd1、Cd2に各々電荷CVが蓄えられ、両者の端子間電圧はともにVとなっている。この状態で、まずスイッチSW3がオフとされる。
図38(b)は、図38(a)の状態から、スイッチSW1、SW2をオフとし、SW4をオンとして切り替えた状態を示した図である。コンデンサCd1、Cd2の右側の電極には、総計2CVの電荷が蓄えられた状態となっている。
図38(c)は、図38(b)の状態から、スイッチSW5をオンとした状態を示した図である。図38(c)において、コンデンサCd2の端子間電圧が0に近付くため、コンデンサCd1の端子間電圧はほぼ2Vとなり、出力電圧Voutには、2Vが出力されることになる。
このように、コンデンサCd1、Cd2を用いたサンプルホールド回路を利用して、2倍増幅回路を半導体装置100nとして構成することができる。ここで、コンデンサCd1、Cd2を、実施例1〜10において説明した容量セルC0〜C8、C11〜C16、C11a〜C14aを用いて構成することにより、高精度なコンデンサCd1、Cd2を形成することができ、コンデンサCd1、Cd2同士の容量誤差も極めて小さくすることができ、高精度な2倍増幅回路を構成することができる。
なお、図35乃至図38においては、2倍増幅回路を例に挙げて説明したが、コンデンサCd1、Cd2の容量比の設定により、増幅度は所望の増幅度に設定することができ、例えば、1.5倍、3倍、4倍等の設定とするができる。よって、実施例12に係る半導体装置100nは、種々の増幅度の増幅回路に適用することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
本国際出願は2007年6月27日に出願された日本国特許出願2007−169242号に基づく優先権を主張するものであり、日本国特許出願2007−169242号の全内容をここに本国際出願に援用する。

Claims (15)

  1. 入力信号が入力される下部電極と、該下部電極に対向して配置された上部電極とを有する複数の容量セルが隣接して備えられた半導体装置であって、
    前記下部電極に接続された配線層が、前記上部電極の各々を囲むシールド配線部と、該シールド配線部に接続され、前記入力信号を供給する入力配線とを含み、
    前記シールド配線部は、前記入力信号と同電位であることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記シールド配線部及び前記入力配線は、第2メタル配線層に形成され、
    該第2メタル配線層より下層の第1メタル配線層が、前記上部電極に接続された上部電極用配線部分と、前記下部電極に接続された下部電極用配線部分とを含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記下部電極用配線部分は、前記上部電極の各々を囲み、シールド配線部として機能することを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記複数の容量セルのうちいずれか1つの容量セルに接続された前記入力配線は、他の容量セルに接続された前記シールド配線部の外側に位置することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置。
  5. 前記シールド配線部は、上面視図において、前記上部電極を囲む配線構造を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の半導体装置。
  6. 前記シールド配線部は、多層配線構造であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の半導体装置。
  7. 前記シールド配線部より上方に配置されて前記上部電極を上から覆う平板形状を有し、固定電位が供給される固定電位シールド配線部を更に有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の半導体装置。
  8. 前記平板形状は、複数の前記上部電極を1枚で覆う大きさを有することを特徴とする請求項に記載の半導体装置。
  9. 前記シールド配線部は、前記上部電極を上部から覆う平板形状を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の半導体装置。
  10. 前記シールド配線部は、前記上部電極を部分的に囲む配線構造を含むことを特徴とする請求項に記載の半導体装置。
  11. 前記上部電極を部分的に囲む配線構造は、隣接する前記上部電極同士を電気的に接続する上部電極接続部以外の周囲部分を囲む構造であることを特徴とする請求項10に記載の半導体装置。
  12. 前記シールド配線部より上方に配置されて前記上部電極を上から覆う平板形状を有し、固定電位が供給される固定電位シールド配線部を更に有することを特徴とする請求項10に記載の半導体装置。
  13. 前記平板形状は、複数の前記上部電極を1枚で覆う大きさを有することを特徴とする請求項12に記載の半導体装置。
  14. コンパレータを更に有し、D/Aコンバータ回路を更に含むことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の半導体装置。
  15. オペアンプを更に有し、増幅回路を更に含むことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の半導体装置。
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