JP4807155B2 - 可変動弁装置 - Google Patents

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本発明は、内燃機関の可変動弁装置に関し、特に吸気弁又は排気弁の少なくとも一方の開閉時期を連続的に可変に制御する機構を備える可変動弁装置に関する。
内燃機関の可変動弁機構として、クランクシャフトと連動して回転するカム、プーリ(又はスプロケット)を含む外部回転体と、この外部回転体の内部に収容され、吸気カムシャフトと一体的に回転する内部回転体と、を有し、油圧駆動式の変換デバイスにより両回転体を互いに回動することにより、クランク角に対するバルブの作動中心角(中心角)の位相、すなわちバルブタイミングを進角・遅角する、いわゆるバルブタイミングコントロール(VTC)機構が知られている。
上記のようなVTC機構は、初期位置としてアイドル回転数等の低回転領域用のバルブオーバラップ期間をゼロとしたバルブタイミングが設定され、機関回転数や負荷の上昇に伴って、バルブオーバラップ期間を拡大するよう制御される。
そして、低車速運転や低負荷運転等の、いわゆるパーシャル状態での運転中にスロットルが急閉された場合には、燃焼性の悪化を防止するために、変換デバイスの油圧制御を無制御状態にしてバルブタイミングを初期位置に戻す構成となっている。
ところが、VTC機構には作動遅れが生ずるため、低吸入空気量でオーバラップ期間が大となる状態がある。このため、シリンダ内に残留ガスが滞留して燃焼性が悪化するおそれがある。
この問題を解決するための手段として、低車速や無負荷運転等の所定の運転条件においてはVTC機構の作動範囲を制限して、バルブオーバラップ期間の最大値を制限するものが記載されている。
特開平6−213021号公報
ところで、内部EGR効果とポンピングロス低減効果により燃費性能の向上を図る、いわゆる遅閉じミラーサイクルと呼ばれるバルブタイミングが知られている。
遅閉じミラーサイクルを実行する場合には、アイドル回転時等ではポンピングロス低減効果をより大きくするために吸気弁閉時期を下死点後90度付近に設定し、これを初期位置として、機関回転数や負荷の上昇に伴って吸気弁閉時期を進角し排気弁閉時期を遅角することでバルブオーバラップ期間を設けるよう制御される。
このような遅閉じミラーサイクルで特許文献1に記載されている制御を実行すると、VTC機構の作動遅れによる燃焼性の悪化を防止することはできる。しかし、前述したように初期位置での吸気弁閉時期は下死点後90度付近と大幅に遅いため圧縮圧力が低いので、走行中にエンジン回転数が急激に低下する際にバルブタイミングが初期位置に戻ると、圧縮圧力不足により燃焼性が悪化してエンストを生ずるおそれがある。
そこで、本発明では、遅閉じミラーサイクルで運転する場合であっても、アクセル急閉等によりエンジン回転数が急低下する際のエンストを回避することを目的とする。
本発明の可変動弁装置は、吸気弁の開閉時期を連続的に変更可能な第1可変動弁機構と、前記第1可変動弁機構を、少なくとも回転数を含む内燃機関の運転状態に応じて制御する可変動弁機構制御手段と、前記内燃機関の前記回転数の変化量を検出する回転数変化量検出手段と、前記回転数変化量検出手段の検出値に基づいて前記回転数が低下したと判断した場合の前記可変動弁機構の制御を行う回転数低下時制御手段とを備え、回転数低下時には、前記回転数に対応させることなく、前記吸気弁の閉時期が吸気下死点に近づくように前記第1可変動弁機構を進角制御する。
本発明によれば、エンジン回転数が急激に低下する際には吸気弁閉時期が下死点に近づくので、圧縮圧力が回復し、遅閉じミラーサイクルで運転する場合においてエンジン回転数が低下した際に、圧縮圧力不足によるエンストを回避することができる。
以下本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態を適用する内燃機関の可変動弁機構(以下、VTCという)100のシステム図、図2は前記システムの要部の、作動状態別の断面図であり、図2(A)は図1のA−A矢視図、図2(B)は図1のB−B矢視図である。以下、吸気側に取り付ける第1可変動弁機構としてのVTC100について説明するが、排気側にも第2可変動弁機構として同様のVTC100を取り付ける。
1はカムシャフト駆動用スプロケット(以下、単にカムスプロケットという)、2はカムシャフト、3はハウジング、4は円筒部4aと羽根4bとからなるベーン、12は流路切換弁、17は制御手段及び回転数低下時制御手段としてのコントロールユニット、18はカム角センサである。なお、ベーン4は4枚羽根として説明するが、これに限られるわけではない。また、カム角センサ18の取り付け位置は図1中に示した位置に限らず、カムシャフトの回転位置を検出できる位置であればよい。
ハウジング3は内部にハウジング3と相対的に回動可能にベーン4を備え、このベーン4の端面4aがカムシャフト2の端面2aと連結ピン6により連結されている。また、ハウジング3の端面3aにはカムスプロケット1がボルト5等により取り付けられている。カムスプロケット1はタイミングチェーン等が掛けまわされることにより図示しないクランクシャフトと同期して回転する。
流路切換弁12は遅角室側の油通路9及び進角室側の油通路10により、後述する遅角室7、進角室8と連通しており、クランク角センサやエアフローメータ等の各センサの検出値に基づいて、コントロールユニット17によって制御される。流路切換弁12の内部の構造、制御については後述する。
上記VTC100では、流路切換弁12による油圧制御によってハウジング3内でベーン4を回動させることで、カムシャフト2とカムスプロケット1の位相を変化させ、図示しない吸気弁の開閉時期(以下、バルブタイミングという)を変化させる。すなわち、ハウジング3に対するベーン4の相対的な回動位置により吸気弁のバルブタイミングを変化させることができる。
図2(A)は吸気弁のバルブタイミングが最遅角の状態(初期状態)、図2(B)はバルブタイミング変化量が最大、すなわち最進角の状態を表している。
ハウジング3内におけるベーン4の各羽根4bの移動空間には、各羽根4bを挟んでベーン4に対し吸気弁のバルブタイミングを初期状態に戻す方向に油圧を作用させる遅角室7と、ベーン4に対して吸気弁のバルブタイミングを進角側に変更する方向に油圧を作用させる進角室8とが設けられる。
遅角室7には、油通路9が接続され、この油通路9はベーン4の円筒部4a、その内部に相対回転可能に配置される支持体11等を経て、流路切換弁12の一のポート(遅角室ポート)19に接続されている。
進角室8には、油通路10が接続され、この油通路10はベーン4の円筒部4a、その内部に相対回転可能に配置される支持体11等を経て流路切換弁12の一のポート(進角室ポート)20に接続されている。
ここで、図3を参照して流路切換弁12の構造、動作について説明する。図3(A)、(B)は作動状態別の流路切換弁12の断面図であり、図3(A)は最遅角位置である初期状態に制御する非通電状態(デューティー0%)を、図3(B)は最進角位置に制御する通電状態(デューティー100%)を表している。なお、デューティー制御はコントロールユニット17により行う。
13は弁ハウジング、14は弁ハウジング13内を軸方向に移動可能なスプール弁軸、15はスプール弁軸14を付勢するリターンスプリング、16はソレノイドである。
流路切換弁12の弁ハウジング13には、遅角室7側の油通路9と連通する遅角室ポート19、進角室8側の油通路10と連通する進角室ポート20の他、油圧供給通路27と連通する油圧ポート21、ドレン通路28、29と連通するドレンポート22、23が設けられ、これらは軸方向に、ドレンポート22、遅角室ポート19、油圧ポート21、進角室ポート20、ドレンポート23の順で配置される。
そして、ハウジング13内のスプール弁軸14には、3つの弁体24、25、26が形成されており、スプール弁軸14が後述するソレノイド16への通電制御によりハウジング13内を移動することで、各弁体24〜26が各ポート19〜23の開閉を行う。スプール弁軸14はリターンスプリング15により付勢される一方、その付勢力に抗して、ソレノイド16により軸方向に駆動されるようになっており、ソレノイド16への通電をデューティー制御することにより、スプール弁軸14の軸方向位置を制御することが可能となっている。
上記のような構成の流路切換弁12において、ソレノイド16を非通電状態(デューティー0%)とすると、図3(A)に示すようにリターンスプリング15によりスプール弁軸14が図中右方に移動し、油圧通路27と油圧ポート21とを連通させるとともに、進角室ポート20とドレンポート29とが連通する。これにより、遅角室7に油圧が供給され、進角室8から油圧がドレンされるので、図2(A)に示すように吸気弁のバルブタイミングは最遅角位置、すなわち初期状態となる。
一方、ソレノイド16へのデューティーを例えばデューティー100%とすると、図3(B)に示すように、ソレノイド16の電磁力によりスプール弁軸14は図中左方に移動し、油圧ポート21と進角室ポート20とが連通するとともに、遅角室ポート19とドレンポート22とが連通する。これにより、進角室8に油圧が供給され、遅角室7から油圧がドレンされるので、図2(B)に示すように吸気弁のバルブタイミングは最進角位置となる。
以上説明したように、ソレノイド16へのデューティーを可変に制御することにより、吸気弁のバルブタイミングを任意に制御することが可能である。
そして、前述したように、このVTC100を排気側にも設け、吸気側、排気側それぞれのVTC(以下、吸気側VTC100a、排気側VTC100bという)100を、コントロールユニット17によりエンジンの運転状態に応じたバルブタイミングとなるよう制御する。なお、排気側VTC100bは、吸気側VTC100aとは反対に、初期状態が最進角位置であり、デューティーを増大させることにより遅角側に変化する。
次に、吸・排気弁のバルブタイミングの制御について説明する。
図4(A)は、遅閉じミラーサイクルを適用する場合で、低回転・低負荷のようなパーシャル領域でのバルブタイミングを表し、図4(B)はアイドル回転数領域等で実行する初期状態を表す。なお、いずれのバルブタイミングも一例であって、これに限られるわけではない。
図4(B)に示すように、初期状態では、吸気弁閉時期が下死点後略90度、排気弁閉時期が略上死点となり、また、バルブオーバラップ期間はない。そして、エンジン回転数や負荷の上昇に応じて吸気側VTC100aを進角させ、排気側VTC100bを遅角させて、図4(A)に示すように上死点後にバルブオーバラップ期間を設ける。
このようにバルブオーバラップ期間を設けることによって、排気弁から排出された排気ガスを燃焼室内に引き込む、いわゆる内部EGR効果を得ることができる。
すなわち、上記のように制御することで、バルブオーバラップ期間を設けることによる内部EGR効果と、吸気弁閉時期を下死点から大幅に遅角することによるポンピングロス低減効果とにより、燃費性能の向上を図ることができる。
次に、上記のような遅閉じミラーサイクルを適用するエンジンにおいて、パーシャル領域での運転中にアクセルオフ等によってエンジン回転数が急激に低下した場合のVTCの制御について説明する。一般的なVTCでは、エンジン回転数が急激に低下するような場合に、バルブタイミングを初期状態に戻している。これは、燃焼室内の残留ガスによって燃焼性が悪化し、エンストに至ることを防止するためである。すなわち、バルブオーバラップ期間のない初期状態に戻すことによって残留ガスの発生を抑制するためである。そして、初期状態に戻す際にはエンジン回転数によらずソレノイド16のデューティーを0%にする、いわゆる無制御状態で戻す。これは、無制御状態がVTCの応答速度が最も速いからである。
ところが、遅閉じミラーサイクルの場合、上記のようにバルブタイミングを初期状態に戻すと、バルブオーバラップ期間をなくすことで残留ガスの発生を抑制することはできるものの、吸気弁閉時期が下死点後略90度と遅いため、圧縮圧力が低く燃焼性が悪化し、エンストに至るおそれがある。
そこで、本実施形態では以下のような制御を行う。図5はコントロールユニット17が実行するバルブタイミング制御のフローチャートである。本制御は一定時間ごとに繰り返し実行するものとする。
ステップS100では、運転状態を読み込む。ここで読み込む運転状態としては、例えば、エンジンの冷却水温、回転数、負荷等がある。
ステップS101では、エンジン回転数の時間当たりの変化量(以下、回転数変化量という)ΔVを算出する。なお、初回演算時は変化量をゼロとする。
ステップS102では、回転数変化量ΔVが予め設定した変化量(以下、設定変化量という)V1より小さいか否かの判定を行う。小さいと判定した場合はステップS108に進み、後述する通常運転時用のバルブタイミング制御を実行する。大きいと判定した場合はステップS103に進む。なお、設定変化量V1は、エンジンの仕様に応じて設定するが、少なくとも、アクセルオフ以外による回転数低下時の変化量より大きな値とする。本実施形態の制御を実行して吸気側VTC100aを進角させると、トルクが発生する。このため、エンジンの回転数が低下していない状態で本制御を実行すると、トルクショックが発生して運転者に違和感を与えるおそれがある。そこで、設定変化量V1を前記のように設定することで、アクセルオフ時以外に本制御を実行することによって運転者に違和感を与えることを防止する。
ステップS103では、排気側VTC100bを無制御状態にする。これにより排気側のバルブタイミングは初期状態に戻る。
ステップS104では、カム角センサ18の検出値から排気側VTC100bの位置、すなわち初期状態からどの程度遅角しているのかを検出する。
ステップS105では、ステップS104での検出値から排気弁閉時期を算出し、吸気側VTC100aをバルブオーバラップ期間が生じない範囲で進角させる。
ステップS106では、再度エンジンの回転数を読み込み、変化量ΔVを算出する。
ステップS107では、変化量ΔVが予め設定した変化量(以下、設定変化量という)V2より大きいか否かの判定を行う。変化量ΔVが設定変化量V2より大きい場合はそのままリターンし、小さい場合はステップS104に戻る。
ここで、ステップS108で実行する通常制御について説明する。図8はバルブタイミング制御に用いるマップの一例を示したものである。このマップは、エンジンの冷却水温、回転数、負荷に応じて進角・遅角量を与える。マップ中の曲線は、進角・遅角量が一定値となる点の集合を示している。コントロールユニット17はこのようなマップを、例えば冷却水温10度、30度、50度、70度というように冷却水温ごとに備える。さらに、これら冷却水温ごとのマップを、定常運転時に用いるものと過渡運転時にもちいるものの2種類備える。その他に過渡運転時の進角・遅角量の上限値を与えるマップを要してもよい。
上記のような制御を行った場合のバルブタイミングの変化について、図6、図7を参照して説明する。図6は、エンジン回転数一定での走行中にアクセルをオフにし、アイドル回転まで回転数が低下する場合の、吸気側VTC100a及び排気側VTC100bのデューティーの時間変化を表し、図7の(a)〜(e)は、図6の各時点でのバルブタイミングの一例を表している。
t0でアクセルがオフになり、エンジン回転数が低下し始める。そして、t1で変化量ΔVが設定変化量V1より小さくなったと判定したら、排気側VTC100bのデューティーを0%にして、無制御状態で進角させて初期状態に戻す(図7(b))。t1からt2の間は、無制御状態で進角する排気側VTC100bの位置を検出し、この検出値に基づいて、バルブオーバラップ期間が生じない範囲で吸気側VTC100aを進角させるようにデューティーを増大させる(図7(c))。排気側VTC100bが初期状態まで進角したときをt2とすると、t2以降は吸気側VTC100aを進角させることができないので、デューティーを一定にする(図7(d))。t3で変化量ΔVが設定変化量V2より大きくなったと判定したら、吸気側VTC100aのデューティーを0%にする(図7(e))。なお、回転数低下中にアクセルがオンになった場合は、図7(d)の状態から図7(a)の状態に移行する。
また、エンジン回転数が急激に低下しているか否かをt0〜t1間のエンジン回転数の変化量ΔVを用いて検知しているが、これに替えて、アクセルペダルのオン・オフを検知するアクセル開度検知手段としてアイドルスイッチを設け、このアイドルスイッチによりアクセルがオフになったことを検知したら、ただちに上記ステップS103〜S107の制御を実行するようにしてもよい。さらに、ステップS103〜S105の制御を継続するか停止するかに否かの判定であるステップS106、S107に替えて、アクセルがオンになったことを検知したらただちにステップS103〜S105の制御を停止するようにしてもよい。
以上のような制御を行うことにより、本実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)吸気弁のバルブタイミングを連続的に変更可能な吸気側VTC100aを備え、エンジンの回転数が低下したと判断した場合には、コントロールユニット17により吸気弁の閉時期が吸気下死点に近づくように吸気側VTC100aを進角制御するので、燃焼室内の残留ガスを低減し、かつ圧縮圧力を確保することができる。すなわち、燃焼性の悪化を防止してエンストを回避することができる。また、エンジン回転数が急激に低下する際の耐エンスト性を向上することで、パーシャル状態において吸気弁閉時期をより遅角させることやEGR量を増加させることが可能となり、燃費性能の向上を図ることができる。
(2)吸気側VTC100aは、吸気弁閉時期が下死点後の所定時期となる最遅角の状態を初期状態とし、かつ通常運転時には遅閉じミラーサイクルで運転するので、ポンプロスを低減することができ、燃費性能の向上を図ることができる。
(3)排気弁閉時期が上死点近傍となる最進角の状態を初期状態とし、エンジンの運転状態に応じて排気弁の開閉時期を連続的に変更可能な排気側VTC100bを備え、コントロールユニット17は、運転状態に応じて吸気側VTC100a及び排気側VTC100bを制御することでバルブオーバラップ期間を変化させて内部EGR量を調節するので、内部EGR効果を得ることができる。また、エンジンの回転数が低下したと判断した場合には排気側VTC100bを初期状態に戻して内部EGR量を減少させるよう制御するので、燃焼室内の残留ガスを低減することができ、これにより燃焼性の悪化を防止して耐エンスト性を確保することができる。
(4)コントロールユニット17は、エンジンの回転数が低下したと判断した場合に、バルブオーバラップ期間が生じないように排気側VTC100bの遅角量に応じて吸気側VTC100aを進角制御するので、より確実に残留ガスを低減することができ、耐エンスト性を向上させることができる。
(5)エンジンの回転数の時間当りの変化量ΔVが設定変化量V1より小さくなった場合に、エンジンの回転数が低下したと判断するので、エンストのおそれがない減速時には吸気側VTC100aの進角制御を行うことがなくなる。これにより吸気側VTC100aを進角させた際に発生するトルクによって運転者に違和感を与えることを防止できる。
(6)アクセルペダルのオン・オフを検知するアイドルスイッチによってアクセルオフを検知した場合に、エンジンの回転数が低下したと判断することで、減速開始後ただちに上述した制御を開始することができ、より確実にエンストを防止することができる。
(7)エンジンの回転数が低下したと判断した後で、変化量ΔVが設定変化量V2以上となった場合には通常運転時の制御に切替るので、吸気側VTC100aが進角した状態時間が不必要に長くなることを防止して、燃費性能の低下を抑制することができる。
(8)アイドルスイッチによりアクセルオンを検知した場合に通常運転時の制御に切替るので、より早く吸気側VTC100aを通常制御に戻して燃費性能の低下を抑制することができる。
なお、上記実施形態では、油圧によりベーン4を回転させることでバルブタイミングを変化させる、いわゆるベーン式の可変動弁機構を用いて説明したが、適用可能な可変動弁機構はこれに限られるものではなく、例えば、特開2002−97908号公報に記載されているような電磁駆動によりスプラインシャフトを回転させるものであっても、同様に適用することができる。
第2実施形態について説明する。
本実施形態は、可変動弁機構を吸気側VTC100aのみに設け、排気弁のバルブタイミングは固定とする。すなわち、初期状態は図9(B)、パーシャル状態は図9(A)にそれぞれしめすようなバルブタイミングとする。
そして、排気通路と吸気通路とを連通する外部EGR装置としてのEGR管と、EGR管の流路断面積を調節するEGR量調節手段としてのEGRバルブとを設けて、排気ガスの一部を吸気通路に還流させる、いわゆる外部EGRを行う。
このような構成における、アクセルオフによりエンジンの回転数が急激に低下した場合のバルブタイミングの制御について、図10、図11を参照して説明する。
図10は図5と同様に、コントロールユニット17が実行するバルブタイミング制御のフローチャートを表したものである。図11はエンジン回転数一定での走行中にアクセルをオフにし、アイドル回転まで回転数が低下する場合の、吸気側VTC100aのデューティー及びEGRバルブの開度の時間変化を表したものである。
ステップS200〜S202は図5のステップS100〜S102と同様の制御なので説明を省略する。
ステップS203では、EGRバルブを閉弁する。これは、EGRガスの供給を停止することで燃焼性の悪化を防止するためである。
ステップS204では、吸気側VTC100aを進角させる。本実施形態では排気弁の閉時期が上死点近傍で固定されているので、この排気弁閉時期に基づいて、バルブオーバラップ期間が生じないように進角させる。
ステップS205〜S206及びS207は、図5のステップS106〜S107及びS108と同様の制御なので説明を省略する。
以上のような制御を実行すると、EGRバルブの開度及び吸気側VTC100aのデューティの時間変化は図11に示すようになる。すなわち、t0でアクセルオフになってt1で変化量ΔVが第1判定値としての設定変化量V1より小さいと判定したら、EGRバルブを全閉とし、吸気側VTC100aのデューティを増大させる。t2で吸気側VTC100aがバルブオーバラップ期間が生じない範囲での最進角位置まで達したら、その状態を保持する。そしてt3で変化量ΔVが第2判定値としての設定変化量V2より大きいと判定したら、吸気側VTC100aを無制御状態で初期状態に戻す。
以上のように、外部EGR装置としてのEGR管とEGRバルブとを備え、エンジンの回転数が低下したと判断した場合にEGRガス量を減少させるので、第1実施形態と同様にエンストを回避し、かつ燃費性能の向上を図ることができる。
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術的思想の範囲内で様々な変更を成し得ることは言うまでもない。
本実施形態を適用する可変動弁機構(VTC)の概略図である。 可変動弁機構の要部の概略図である。 (A)、(B)は可変動弁機構の流路切換弁の概略図である。 (A)はパーシャル状態、(B)は初期状態におけるバルブタイミングの一例を表す図である。 第1実施形態の制御のフローチャートである。 エンジン回転数及び可変動弁機構のデューティーのタイムチャートである。 (a)〜(e)は本実施形態の制御を実行した際のバルブタイミングを表す図である。 可変動弁機構の制御マップの一例を表す図である。 (A)はパーシャル状態、(B)は初期状態におけるバルブタイミングの一例を表す図である。 第2実施形態の制御のフローチャートである。 エンジン回転数及び可変動弁機構のデューティーのタイムチャートである。
符号の説明
1 カムシャフト駆動用スプロケット
2 カムシャフト
3 ハウジング
4 ベーン
5 ボルト
6 連結ピン
7 遅角室
8 進角室
9 油通路
10 油通路
11 支持体
12 流路切換弁
13 ハウジング
14 スプール弁軸
15 リターンスプリング
16 ソレノイド
17 コントロールユニット
18 カム角センサ
19 遅角室ポート
20 進角室ポート
21 油圧ポート
22 ドレンポート
23 ドレンポート

Claims (9)

  1. 内燃機関の吸気弁の開閉時期を連続的に変更可能な第1可変動弁機構と、
    前記第1可変動弁機構を、少なくとも回転数を含む内燃機関の運転状態に応じて制御する可変動弁機構制御手段と、
    前記内燃機関の前記回転数の変化量を検出する回転数変化量検出手段と、
    前記回転数変化量検出手段の検出値に基づいて前記回転数が低下したと判断した場合には、前記回転数に対応させることなく、前記吸気弁の閉時期が吸気下死点に近づくように前記第1可変動弁機構を進角制御する回転数低下時制御手段と、
    を備えることを特徴とする可変動弁装置。
  2. 前記第1可変動弁機構は、吸気弁閉時期が下死点後の所定時期となる最遅角の状態を初期状態とし、かつ通常運転時には遅閉じミラーサイクルで運転することを特徴とする請求項1に記載の可変動弁装置。
  3. 前記回転数低下時制御手段は、前記回転数が低下したと判断した場合に、前記内燃機関の排気通路から吸気通路へ還流させるEGRガス量を減少させることを特徴とする請求項1または2に記載の可変動弁装置。
  4. 排気弁閉時期が上死点近傍となる最進角の状態を初期状態とし、前記内燃機関の運転状態に応じて排気弁の開閉時期を連続的に変更可能な第2可変動弁機構を備え、
    前記可変動弁機構制御手段は、前記内燃機関の運転状態に応じて前記第1可変動弁機構及び第2可変動弁機構を制御することでバルブオーバラップ期間を変化させて内部EGR量を調節し、
    前記回転数低下時制御手段は、前記回転数が低下したと判断した場合に前記第2可変動弁機構を初期状態に戻して内部EGR量を減少させることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の可変動弁装置。
  5. 前記回転数低下時制御手段は、前記回転数が低下したと判断した場合に、バルブオーバラップ期間が生じないように前記第2可変動弁機構の遅角量に応じて前記第1可変動弁機構を進角制御することを特徴とする請求項4に記載の可変動弁装置。
  6. 前記回転数低下時制御手段は、前記回転数の時間当りの変化量が第1判定値以下となった場合に、前記回転数が低下したと判断することを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の可変動弁装置。
  7. アクセルペダルのオン・オフを検知するアクセル開度検知手段を備え、
    前記回転数低下時制御手段は、前記アクセル開度検知手段がアクセルペダルがオフになったことを検知した場合に前記回転数が低下したと判断することを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の可変動弁装置。
  8. 前記回転数低下時制御手段は、前記回転数が低下したと判断した後に前記回転数の時間あたりの変化量が第2判定値以上となった場合には、通常運転時の制御に切替ることを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の可変動弁装置。
  9. 前記回転数低下時制御手段は、前記回転数が低下したと判断した後に前記アクセル開度検知手段がアクセルペダルがオンになったことを検知した場合には、通常運転時の制御に切替ることを特徴とする請求項7に記載の可変動弁装置。
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