JP6021509B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、可変バルブタイミング機構を備えた内燃機関に用いられる内燃機関の制御装置に関する。
従来より、冬季等の外気温が低い大気条件において、燃料が十分気化せず気筒の内壁に付着することにより以下の不具合が発生することが知られている。すなわち、気筒の内壁に付着した燃料が気筒下方のオイルパンに落下し、潤滑油が希釈されて潤滑不良が発生することがあるという不具合が知られている。
この不具合の発生を防止するための手段の一つとして、燃料噴射のタイミングまで筒内温度を高く維持するために吸気弁の開弁タイミングを上死点よりも後に設定し、吸気弁が開弁しているタイミングで燃料を噴射する制御を行うことが考えられている(例えば、特許文献1を参照)。
一方、バルブスプリングにより閉弁側に付勢された吸気弁及び排気弁をカムシャフトにより押圧して開弁する構造を有する内燃機関では、燃費の向上を図るべく、バルブスプリングによる吸気弁及び排気弁の付勢力を小さくする要望が存在する。ところが、前段で述べたような吸気弁の開弁タイミングを上死点よりも後に設定する制御を行った場合、バルブスプリングによる吸気弁及び排気弁の付勢力を小さくすると、燃焼室内に発生する負圧による力が前記バルブスプリングによる付勢力に打ち勝ち、吸気弁及び排気弁の少なくとも一方が意図せず開弁する別の不具合が発生する。
特開2009−103101号公報
本発明は以上の点に着目し、燃費の向上を図るべくバルブスプリングによる吸気弁及び排気弁の付勢力を小さくしつつ、吸気弁の開弁タイミングを上死点よりも後に設定する制御を行った場合に燃焼室内に発生する負圧による力を受けて吸気弁及び排気弁の少なくとも一方が意図せず開弁することに伴う不具合の発生を抑制することを目的とする。
以上の課題を解決すべく、本発明に係る内燃機関の制御装置は、以下に述べるような制御を行う。すなわち本発明に係る内燃機関の制御装置は、バルブスプリングにより付勢された吸気弁及び排気弁をカムシャフトに設けられたカムを介して押圧して開弁するものであり、液圧ポンプから作動液の供給を受けて吸気弁の開弁タイミングを排気上死点後に設定可能にするための可変バルブタイミング機構を備え、この可変バルブタイミング機構の吸気側要素と前記液圧ポンプとの間に吸気側の切換制御弁を有する内燃機関を制御するものであって、前記吸気側の切換制御弁に、開弁タイミングの遅角量に対応するディーティ比のパルス電流又はパルス電圧を入力信号として出力し、吸気弁の開弁タイミングを排気上死点後のある目標値に設定した際に、開弁タイミングの遅角量が目標値となるようにフィードバック制御を行い、想定される目標値に対応している前記吸気側の切換制御弁への入力信号の値と実際の前記吸気側の切換制御弁への入力信号の値との差が所定値を上回っている場合に、吸気弁が燃焼室内の負圧により開弁したことを検出する。
このような構成によれば、吸気弁が燃焼室内の負圧により開弁した際に吸気カムシャフトを設定した位相まで移動させるためのトルクが小さくなり可変バルブタイミング機構に印加する電流が小さくとも設定した開弁タイミングに対応する位相まで吸気カムシャフトの位相を変化させることができることに基づき、目標値に対応している前記可変バルブタイミング機構への入力信号の値として想定される値と実際の前記可変バルブタイミング機構への入力信号の値との差が所定値を上回る際に、吸気弁が燃焼室内の負圧により開弁したことを特別なセンサ等を利用することなく容易に検出できる。
吸気弁が燃焼室内の負圧により開弁する直前まで吸気弁を閉弁させておきつつ不意に開弁することを防ぐためには、吸気弁が燃焼室内の負圧により開弁したことを検出した場合に、吸気弁の開弁タイミングを進角させる制御を行うようにするのが望ましい。
また、前記可変バルブタイミング機構が排気弁の開弁タイミングをも変更可能であり、前記可変バルブタイミング機構の排気側要素と前記液圧ポンプとの間に排気側の切換制御弁を有する内燃機関を制御する場合に、排気弁が燃焼室内の負圧により開弁する事態に対応するための好適な態様として、前記排気側の切換制御弁に、開弁タイミングの遅角量に対応するディーティ比のパルス電流又はパルス電圧を入力信号として出力し、排気弁の開弁タイミングをある目標値に設定した際に、開弁タイミングの遅角量が目標値となるようにフィードバック制御を行い、想定される目標値に対応している前記排気側の切換制御弁への入力信号の値と実際の前記排気側の切換制御弁への入力信号の値との差が所定値を上回る場合に、排気弁が燃焼室内の負圧により開弁したことを検出し、排気弁が燃焼室内の負圧により開弁したことを検出した場合に、排気弁の開弁に伴う燃焼室内への排気ガスの流入が発生したものとみなして制御を行うものが挙げられる。なお、本発明において、排気弁の開弁に伴う燃焼室内への排気ガスの流入が発生したものとみなして行う制御は、例えば、燃料噴射量を減少させる制御や、点火時期を進角させる制御等が挙げられる。
加えて、吸気弁が燃焼室内の負圧により開弁した場合であっても燃焼を安定させるようにするためには、吸気弁が燃焼室内の負圧により開弁したことを検出した場合に、吸気弁の開弁に伴う吸気量の増加が発生したものとみなして制御を行うのが望ましい。なお、本発明において、吸気弁の開弁に伴う吸気量の増加が発生したものとみなして行う制御は、例えば、燃料噴射量を増加させる制御等が挙げられる。
本発明によれば、燃費の向上を図るべくバルブスプリングによる吸気弁及び排気弁の付勢力を小さくしつつ、吸気弁の開弁タイミングを上死点よりも後に設定する制御を行った場合に燃焼室内に発生する負圧による力を受けて吸気弁及び排気弁の少なくとも一方が意図せず開弁することに伴う不具合の発生を抑制することができる。
本発明の一実施形態における内燃機関を示す概略構成図。 同実施形態の制御装置が制御する可変バルブタイミング機構を示す概略図。 同実施形態における内燃機関の制御装置が行う制御の手順を示すフローチャート。
本実施形態における内燃機関は、火花点火式ガソリンエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の燃焼室の天井部には、燃料を噴射するインジェクタ11及び点火プラグ12を取り付けてある。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。また、吸気ポート中には、吸気弁35を配している。この吸気弁35は、バルブスプリングにより閉弁側に付勢されている。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。また、排気ポート中には、排気弁40を配している。この排気弁40は、バルブスプリングにより閉弁側に付勢されている。
また、図2に示すように、本実施形態における内燃機関では、クランクスプロケット71、吸気側スプロケット72及び排気側スプロケット73にタイミングチェーン74を巻き掛け、このタイミングチェーン74により、クランクシャフトからもたらされる回転駆動力を吸気側スプロケット72を介して吸気カムシャフト63に、排気側スプロケット73を介して排気カムシャフト64に、それぞれ伝達している。
その上で、吸気側スプロケット72と吸気カムシャフト63との間に、可変バルブタイミング機構6を介設している。本実施形態における可変バルブタイミング機構6は、クランクシャフトに対する吸気カムシャフト63及び排気カムシャフト64の回転位相をそれぞれ変化させることにより吸気弁35及び排気弁40の開閉タイミングをそれぞれ変化させるものである。すなわち、この可変バルブタイミング機構6は、吸気弁35の開閉タイミングを変化させるための吸気側要素6aと、排気弁40の開閉タイミングを変化させるための排気側要素6bとを備えている。
可変バルブタイミング機構6の吸気側要素6aの吸気側ハウジング61は、吸気側スプロケット72に固着しており、吸気側スプロケット72と吸気側ハウジング61とは一体となってクランクシャフトに同期して回転する。これに対し、吸気カムシャフト63の一端部に固着した吸気側ロータ62は、吸気側ハウジング61内に収納され、吸気側スプロケット72及び吸気側ハウジング61に対して相対的に回動することが可能である。吸気側ハウジング61の内部には、作動液が流出入する複数の流体室が形成され、各流体室は、吸気側ロータ62の外周部に成形されたベーン621によって進角室611と遅角室612とに区画されている。
また、前記可変バルブタイミング機構6の排気側要素6bの排気側ハウジング65は、排気側スプロケット73に固着しており、排気側スプロケット72と吸気側ハウジング65とは一体となってクランクシャフトに同期して回転する。これに対し、排気カムシャフト64の一端部に固着した排気側ロータ66は、排気側ハウジング65内に収納され、排気側スプロケット73及び排気側ハウジング65に対して相対的に回動することが可能である。排気側ハウジング65の内部にも、作動液が流出入する複数の流体室が形成され、各流体室は、排気側ロータ66の外周部に成形されたベーン661によって進角室651と遅角室652とに区画されている。
可変バルブタイミング機構6の液圧(特に、油圧)回路には、オイルパン81内に蓄えられた作動液が液圧ポンプ82より供給される。液圧ポンプ82は、内燃機関からの動力で駆動される。液圧ポンプ82と可変バルブタイミング機構6との間には、切換制御弁であるOCV(Oil Control Valve)9を設けている。作動液の流量及び方向をこのOCV9を介して操作することで、オイルパン81から汲み上げた作動液を進角室611または遅角室612に選択的に供給することができる。さすれば、吸気側ハウジング61(又は排気側ハウジング65)が吸気側ロータ62(又は排気側ロータ66)に対して相対回動し、吸気弁35又は排気弁40の開閉タイミングを進角または遅角させることができる。本実施形態では、OCV9は、可変バルブタイミング機構6の吸気側要素6a及び排気側要素6bの双方に対応させて設けている。このOCV9は、本実施形態では吸気側要素6aに対応させて設けられるもの(以下、吸気側のOCV9aと称する)と排気側要素6bに対応させて設けられる(以下、排気側のOCV9bと称する)ものとで全く同一の構成を有する。以下の記載において、「OCV9」とは、吸気側のOCV9a及び排気側のOCV9bの双方の総称である。以下、吸気側のOCV9aの構成を説明する。
OCV9aは、いわゆる電磁式の四方向スプール弁である。図2に示すように、OCV9aは、液圧ポンプ82の吐出口と接続する供給ポート91、ハウジング61の進角室611と接続するAポート92、ハウジング61の遅角室612と接続するBポート93、並びにオイルパン81と接続するドレインポート94、95を有している。OCV9aのスプールは、進退動作により内部粒体経路を切り換えて、Aポート92及びBポート93をそれぞれ供給ポート91、ドレインポート94、95の何れかに連通させる。また、スプール96が中立位置をとるときには内部流体経路が断絶し、Aポート92及びBポート93を供給ポート91にもドレインポート94、95にも連通させない。図2では、スプール96が中立位置にある状態を示している。
スプール96はソレノイド97によって駆動する。即ち、制御信号mとしてソレノイド97に入力するパルス電流(または、電圧)のデューティ比に応じて、スプール96の進退の距離が変化する。
制御信号mのデューティ比が比較的大きい場合には、液圧ポンプ82から吐出される作動液圧がAポート92を通じて進角室611に供給される一方、既に遅角室612に貯留していた作動液がBポート93を通じてオイルパン81に向けて流下することとなり、進角室611の容積が拡大、遅角室612の容積が縮小するようにベーン621及びロータ62が回動する。結果、吸気カムシャフト63の回転位相、換言すれば吸気カムシャフト63のクランクシャフトに対する変位角が進角して、吸気弁35のバルブタイミングが進角化する。
逆に、制御信号mのデューティ比が比較的小さい場合には、液圧ポンプ82から吐出される作動液圧がBポート93を通じて遅角室612に供給される一方、既に進角室611に貯留していた作動液がAポート92を通じてオイルパン81に向けて流下することとなり、遅角室612の容積が拡大、進角室611の容積が縮小するようにベーン621及びロータ62が回動する。結果、吸気カムシャフト63のクランクシャフトに対する変位角が遅角して、吸気弁35のバルブタイミングが遅角化する。
総じて言えば、制御信号mのデューティ比が大きいほど吸気弁35のバルブタイミングが進角し、デューティ比が小さいほど吸気弁35のバルブタイミングが遅角する。
上述したように、また図2に示すように、排気側のOCV9bも、Aポート92が排気側ハウジング65の進角室611と接続している点、及びBポート93が排気側ハウジング65の遅角室652と接続している点以外、吸気側のOCV9aと同一の構成を有する。従って、制御信号mのデューティ比が大きいほど排気弁40のバルブタイミングが進角し、デューティ比が小さいほど排気弁40のバルブタイミングが遅角する。
内燃機関の運転制御を司る制御装置であるECU0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号(N信号)b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、ブレーキペダルの踏込量を検出するセンサから出力されるブレーキ踏量信号d、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号e、機関の冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、吸気カムシャフト63または排気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号(G信号)g、排気ガス温を検出する温度センサから出力される排気ガス温信号h等が入力される。
出力インタフェースからは、点火プラグ12に対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、VVT6のOCV9に対して制御信号m等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、それらエンジン回転数及び吸気量等に基づき、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミングといった各種運転パラメータを決定する。運転パラメータの決定手法自体は、既知のものを採用することが可能である。しかして、ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、mを出力インタフェースを介して印加する。
より具体的には、本実施形態では、VVT6のOCV9(のソレノイド97)に、パルス電流(または、電圧)を制御信号mとして入力し、この制御信号mのデューティ比が吸気弁35又は排気弁40の開閉タイミングの遅角量に対応している。また、本実施形態では、前記クランク角信号(N信号)b及び前記カム角信号(G信号)gに基づき前記吸気弁35又は排気弁40の開閉タイミングの遅角量を求め、この遅角量が目標値となるようにフィードバック制御を行う。さらに本実施形態では、吸気弁35が燃焼室内の負圧により開弁した際に吸気カムシャフト63を設定した位相まで移動させるためのトルクが小さくなり吸気側のVVT6aに印加する電流が小さくとも設定した開弁タイミングに対応する位相まで吸気カムシャフト63の位相を変化させることができること、及び排気弁40が燃焼室内の負圧により開弁した際に排気カムシャフト64を設定した位相まで移動させるためのトルクが小さくなり排気側のVVT6bに印加する電流が小さくとも設定した閉弁タイミングすなわち通常の閉弁タイミングに対応する位相まで排気カムシャフト64の位相を変化させることができることに基づき、以下に示すような制御を行う。
すなわち、ECU0は、始動時においてECU0のメモリに内蔵した開弁時期制御プログラムをプロセッサが実行することにより、以下に述べるような制御を行う。まず、ECU0は、冷却水温及び吸気温の少なくとも一方が所定温度を下回る場合に、吸気弁35の開弁タイミングを遅角させて排気上死点後に設定する制御を行う。具体的には、吸気弁35が排気上死点後の、例えば30〜40°CA(クランク角)程度経過した時点で開弁するように制御する。すなわち、吸気弁35の開弁タイミングを排気上死点後のある目標値t1に設定する。換言すれば、吸気弁35の開弁タイミングを排気上死点後30〜40°CA程度の目標値t1に設定する。この目標値t1は、吸気弁35の開弁タイミングの現時点の遅角量、エンジン回転数、吸気温、吸気量及び冷却水温をパラメータとして決定され、吸気温又は冷却水温が高くなるにつれ遅角量が少なくなるように設定している。ECU0は、吸気弁35の開弁後さらに20°CA経過した時点でインジェクタ11から燃料の噴射を行う制御を行うようにしている。さらに、吸気弁35が燃焼室内の負圧により開弁しない場合の吸気弁35の開弁タイミングの目標値t1と吸気側のOCV9aへ入力する制御信号mの値m0との対応を予め実験により求め、ECU0のメモリの所定領域に想定値マップとして記憶している。そしてECU0は、前記開弁タイミングの目標値t1に対応付けて前記想定値マップに記憶されている前記制御信号mの値m0と実際に吸気側のOCV9aに入力した前記制御信号mの値m1との差が所定値Δm1を上回っている場合に、吸気弁が燃焼室内の負圧により開弁したことを検出する。加えてECU0は、吸気弁35が燃焼室内の負圧により開弁したことを検出した場合に、吸気弁35の開弁タイミングを進角させる。一方、ECU0は、排気弁40を通常の開弁タイミングで開弁するように排気弁40の開弁タイミングの目標値t2を設定しているが、排気弁40が燃焼室内の負圧により開弁しない場合に排気弁40側へ入力する制御信号mの値msと実際に排気側のOCV9bに入力した前記制御信号mの値mrとの差が所定値Δm2を上回る場合に、排気弁40が燃焼室内の負圧により開弁したことを検出し、排気弁の開弁に伴う燃焼室内への排気ガスの流入が発生したものとみなして制御を行う。なお、前記想定値マップに記憶されている前記制御信号mの値が、請求項中の「想定される目標値に対応している前記VVT0への入力信号の値」である。
この開弁時期制御プログラムによる制御の手順についてフローチャートである図3を参照しつつ以下に述べる。
まず、冷却水温及び吸気温を取得し(S1)、冷却水温及び吸気温の少なくとも一方が所定温度を下回るか否かを判定する(S2)。次いで、冷却水温及び吸気温の少なくとも一方が所定温度を下回る場合は、現時点の吸気弁35の開弁タイミングを排気上死点後に設定する(S3)。それから、吸気弁35がステップS3で設定した開弁タイミングで開弁するように吸気側のOCV9aを制御して入力された吸気側のOCV9aに入力された制御信号mの値m1を一時記憶する(S4)とともに、排気弁を通常の開閉タイミングで開閉するように排気側のOCV9bを制御して排気側のOCV9bに入力された制御信号mrの値を一時記憶する(S5)。それから、吸気側のOCV9aに入力された制御信号m1の値が、前記ステップS3で設定した開弁タイミングに対応する制御信号mの想定値m0と所定値Δm1以上異なっている場合は(S6)、吸気弁35が燃焼室内の負圧により開弁したことを検出し、吸気弁35の開弁タイミングを進角させる(S7)。また、排気側のOCV9bに入力された制御信号mrの値が、排気弁40が燃焼室内の負圧により開弁しない場合に排気弁40側へ入力する制御信号mの値msと所定値Δm2以上異なる場合は(S8)、排気弁40の開弁に伴う燃焼室内への排気ガスの流入(内部EGR)が発生したものとみなして対応する制御を行う(S9)。具体的には、燃料噴射量を減少させる制御や、点火時期を進角させる制御等を行う。一方、冷却水温及び吸気温がいずれも所定温度を下回らない場合は、通常のタイミングで吸気弁35を開弁させる制御を行う(S10)。
以上に述べたように、本実施形態によれば、燃料が十分気化せず気筒の内壁に付着することにより気筒の内壁に付着した燃料が気筒下方のオイルパンに落下し、潤滑油が希釈されて潤滑不良が発生する不具合の発生を防止し、燃料噴射のタイミングまで筒内温度を高く維持するために吸気弁35の開弁タイミングを上死点よりも後に設定しつつ、吸気側のOCV9aに入力された制御信号m1の値に基づいて、吸気弁35が燃焼室内の負圧により開弁したことを特別なセンサ等を利用することなく容易に検出できる。その上で、吸気弁35が燃焼室内の負圧により開弁したことが検出されたときには吸気弁35の開弁タイミングを進角させることにより、吸気弁35が燃焼室内の負圧により開弁する直前まで吸気弁を閉弁させておきつつ、吸気弁35が不意に開弁することを抑制することができる。すなわち、燃費の向上を図るべくバルブスプリングによる吸気弁及び排気弁の付勢力を小さくしつつ、燃焼室内の負圧により吸気弁35が不意に開弁する不具合の発生を抑制することができる。
さらに、排気側のOCV9bに入力された制御信号mrの値に基づいて、排気弁40が燃焼室内の負圧により開弁したことも特別なセンサ等を利用することなく容易に検出できる。その上で、排気弁40が燃焼室内の負圧により開弁したことが検出されたときには排気弁40の開弁に伴う燃焼室内への排気ガスの流入(内部EGR)が発生したものとみなして、燃料噴射量を減少させる制御や、点火時期を進角させる制御等を行うことにより、燃焼の安定化を図ることができる。
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限らない。
例えば、上述した実施形態では、吸気弁が燃焼室内の負圧により開弁する直前まで吸気弁を閉弁させておきつつ吸気弁が不意に開弁することを防ぐべく、吸気弁が燃焼室内の負圧により開弁したことを検出した場合に吸気弁の開弁タイミングを進角させる制御を行うようにしているが、この制御に代えて、吸気弁が燃焼室内の負圧により開弁したことを検出した場合に吸気弁の開弁に伴う吸気量の増加が発生したものとみなして制御を行う、具体的には燃料噴射量を増加させる制御等を行うようにしてもよい。前記吸気量の増加が発生したものとみなして行う制御は、上述した実施形態のステップS7の制御(吸気弁の開弁タイミングを進角させる制御)に代えて行う。
また、上述した実施形態の可変バルブタイミング機構は吸気弁及び排気弁の開閉タイミングをともに変更可能であるが、吸気弁の開閉タイミングのみを変更可能な可変バルブタイミング機構を搭載した内燃機関の制御に本発明を適用しても良い。
さらに、カムシャフトに設けられたカムにより吸気弁又は排気弁を直接押圧することにより開弁する構成の内燃機関だけでなく、前記カムによりロッカーアームを駆動し、該ロッカーアームにより吸気弁又は排気弁を直接押圧して開弁する構成の内燃機関に本発明を適用してもよい。
そして、上述した実施形態では、燃料筒内噴射方式の内燃機関に本発明を適用しているが、他の燃料噴射方式、例えば燃料ポート噴射方式の内燃機関であっても、気筒内の吸気の流れを強化し燃料と空気をより均一に混合させるために吸気弁の開弁タイミングを排気上死点後に設定可能な内燃機関であれば、本発明を適用することにより、本発明の最も主要な効果、すなわち燃費の向上を図るべくバルブスプリングによる吸気弁及び排気弁の付勢力を小さくしつつ、燃焼室内の負圧により吸気弁が不意に開弁する不具合の発生を抑制することができるという効果を得ることができる。
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
0…制御装置(ECU)
6…可変バルブタイミング機構
35…吸気弁
40…排気弁
m…制御信号

Claims (4)

  1. バルブスプリングにより付勢された吸気弁及び排気弁をカムシャフトに設けられたカムを介して押圧して開弁するものであり、液圧ポンプから作動液の供給を受けて吸気弁の開弁タイミングを排気上死点後に設定可能にするための可変バルブタイミング機構を備え、この可変バルブタイミング機構の吸気側要素と前記液圧ポンプとの間に吸気側の切換制御弁を有する内燃機関を制御するものであって、
    前記吸気側の切換制御弁に、開弁タイミングの遅角量に対応するディーティ比のパルス電流又はパルス電圧を入力信号として出力し、
    吸気弁の開弁タイミングを排気上死点後のある目標値に設定した際に、開弁タイミングの遅角量が目標値となるようにフィードバック制御を行い、
    想定される目標値に対応している前記吸気側の切換制御弁への入力信号の値と実際の前記吸気側の切換制御弁への入力信号の値との差が所定値を上回っている場合に、吸気弁が燃焼室内の負圧により開弁したことを検出することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 吸気弁が燃焼室内の負圧により開弁したことを検出した場合に、吸気弁の開弁タイミングを進角させる制御を行う請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記可変バルブタイミング機構が排気弁の開弁タイミングをも変更可能であり、前記可変バルブタイミング機構の排気側要素と前記液圧ポンプとの間に排気側の切換制御弁を有する内燃機関を制御するものであって、
    前記排気側の切換制御弁に、開弁タイミングの遅角量に対応するディーティ比のパルス電流又はパルス電圧を入力信号として出力し、
    排気弁の開弁タイミングをある目標値に設定した際に、開弁タイミングの遅角量が目標値となるようにフィードバック制御を行い、
    想定される目標値に対応している前記排気側の切換制御弁への入力信号の値と実際の前記排気側の切換制御弁への入力信号の値との差が所定値を上回る場合に、排気弁が燃焼室内の負圧により開弁したことを検出し、
    排気弁が燃焼室内の負圧により開弁したことを検出した場合に、排気弁の開弁に伴う燃焼室内への排気ガスの流入が発生したものとみなして制御を行う請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  4. 吸気弁が燃焼室内の負圧により開弁したことを検出した場合に、吸気弁の開弁に伴う吸気量増加が発生したものとみなして制御を行う請求項1記載の内燃機関の制御装置。
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