JP3846070B2 - 電磁駆動弁の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁駆動弁の制御装置に係り、特に、内燃機関の排気弁を開閉駆動するうえで好適な電磁駆動弁の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば特開平10−18819号及び特開平10−18820号に開示される如く、内燃機関の排気弁を開閉駆動する電磁駆動弁が公知である。この電磁駆動弁は、排気弁に連結されたアーマチャを備えている。アーマチャの上方には第1電磁石及びアッパスプリングが配設されている。また、アーマチャの下方には第2電磁石及びロアスプリングが配設されている。アーマチャはアッパスプリング及びロアスプリングにより、第1電磁石と第2電磁石との中間の中立位置に保持されている。電磁駆動弁は、アーマチャが第1電磁石に当接した状態では排気弁が全閉状態となり、また、アーマチャが第2電磁石に当接した状態で排気弁が全開状態となるように構成されている。
【0003】
上記従来の電磁駆動弁において、第1電磁石へ所定の保持電流が供給された状態では、アーマチャが第1電磁石に吸引されることで、排気弁は全閉位置に保持される。この状態で、第1電磁石への保持電流の供給が停止されると、アーマチャがアッパスプリングにより付勢されることで、排気弁は開弁方向に変位を開始する。排気弁が所定位置まで変位した時点で、第2電磁石へ所定の吸引電流が供給されると、アーマチャに開弁方向の電磁力が作用することで、摩擦や燃焼残圧による変位振幅の減衰が補われ、排気弁は全開位置まで変位する。
【0004】
排気弁が全開位置に達する際、すなわち、アーマチャが第2電磁石に当接する際に排気弁が大きな速度で変位していると、作動音の増加や排気弁の跳ね返り等の問題を招く。そこで、上記従来の電磁駆動弁では、排気弁が全開位置の近傍に達した時点で、第2電磁石へ供給する励磁電流を減少させることで、排気弁が全開位置に達する際の変位速度を抑制することとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、車両用内燃機関においては、例えば高速運転時等にアクセル操作が解除された場合には、燃料噴射を停止する燃料噴射カット制御が実行される。燃料噴射カット制御の実行中は燃焼が行われないので、排気弁が開弁されるタイミング、すなわち、下死点近傍で燃焼室内は負圧となる。この負圧は、排気弁に対して開弁方向の駆動力として作用する。従って、燃料噴射カット制御の実行中に排気弁を開弁する場合に、燃料噴射カット制御が実行されていない通常運転時と同様の励磁電流を第2電磁石に供給したのでは、アーマチャが第2電磁石に当接する際の変位速度が大きくなる。この場合、アーマチャが第2電磁石から跳ね返され、アーマチャを再び第2電磁石に吸引するために第2電磁石に励磁電流を供給することが必要となって消費電力が増加する。また、アーマチャと第2電磁石とが高速で衝突することにより大きな作動音が発生する。
【0006】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、内燃機関の燃焼が行われていない場合に、上記の問題を防止し得る電磁駆動弁の制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、請求項1に記載する如く、内燃機関の排気弁として機能する弁体と、該弁体に連結されたアーマチャと、該アーマチャに電磁力を作用させる電磁石とを備え、電磁力とばね力とを協働させることにより前記弁体を開閉駆動する電磁駆動弁の制御装置において、
前記内燃機関の燃焼が行われていない場合は、内燃機関の燃焼室内の圧力に応じて、前記弁体の開弁時に前記アーマチャに閉弁方向の電磁力を付与する電流と期間を可変とする電磁力付与手段を備える電磁駆動弁の制御装置により達成される。
【0008】
請求項1記載の発明において、電磁力付与手段は、内燃機関の燃焼が行われていない場合は、弁体、すなわち排気弁の開弁時にアーマチャに閉弁方向の電磁力を付与する。内燃機関の燃焼が行われていない場合は、排気弁の開弁タイミングである下死点近傍において燃焼室に負圧が発生する。かかる状況下で電磁力付与手段がアーマチャに閉弁方向の電磁力を付与することで、燃焼室の負圧に起因して弁体に作用する開弁方向の力が相殺される。従って、本発明によれば、アーマチャが高い速度で開弁側の電磁石に衝突することが防止され、これにより、アーマチャが電磁石から跳ね返ることが防止されると共に、作動音が抑制される。上記の如く、電磁力付与手段がアーマチャに付与する電磁力により燃焼室の負圧の影響が相殺されるので、燃焼室の負圧が大きい場合にも上記の効果を得ることができる。また、本発明において、排気弁が開弁されるタイミングは変化させる必要がないので、燃焼室が負圧となる状態を形成することができる。内燃機関の燃焼が行われていない場合、燃焼室の負圧に応じたエンジンブレーキ力が発生する。従って、本発明によれば、エンジンブレーキ力を確保することができる。
【0009】
また、上記の目的は、請求項2に記載する如く、請求項1に記載の電磁駆動弁の制御装置において、前記内燃機関の燃焼が行われていない場合は、前記内燃機関の燃焼が行われている場合よりも、前記弁体の開弁時に前記アーマチャに付与する開弁方向の電磁力を減少させる電磁力減少手段を備える電磁駆動弁の制御装置により達成される。
【0010】
請求項2記載の発明において、電磁力減少手段は、内燃機関の燃焼が行われていない場合に、内燃機関の燃焼が行われている場合よりも、弁体、すなわち排気弁の開弁時にアーマチャに付与する開弁方向の電磁力を減少させる。この電磁力の減少分だけ、燃焼室の負圧に起因して弁体に作用する開弁方向の力が相殺される。従って、本発明によれば、アーマチャが高い速度で開弁側の電磁石に衝突することが防止され、これにより、アーマチャが電磁石が跳ね返ることが防止されると共に作動音が抑制される。また、電磁力減少手段がアーマチャに付与する磁力を減少させることで、電磁駆動弁の省電力化が図られる。また、本発明において、排気弁が開弁されるタイミングは変化させる必要がないので、燃焼室が負圧となる状態を形成することができる。従って、本発明によれば、エンジンブレーキ力を確保することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例である電磁駆動弁の制御装置が適用された車載用内燃機関の構成図を示す。本実施例のシステムはECU10により制御される。内燃機関は、シリンダブロック12を備えている。シリンダブロック12の内部には、シリンダ14およびウォータジャケット16が形成されている。本実施例の内燃機関は、複数のシリンダを備える多気筒型内燃機関である。図1は、複数のシリンダのうち一のシリンダ14を表す。
【0016】
シリンダ14の内部にはピストン18が配設されている。ピストン18は、シリンダ14の内部を、図1における上下方向に摺動することができる。シリンダブロック12の上部には、シリンダヘッド20が固定されている。シリンダヘッド20には、各シリンダ毎に吸気ポート22および排気ポート24が形成されている。
【0017】
シリンダヘッド20の底面、ピストン18の上面、およびシリンダ14の側壁は、燃焼室26を画成している。上述した吸気ポート22および排気ポート24は、共に燃焼室26に開口している。吸気ポート22の燃焼室26側の開口端部、および、排気ポート24の燃焼室26側の開口端部には、それぞれバルブシート28,30が形成されている。燃焼室26には、また、点火プラグ32の先端が露出している。
【0018】
シリンダヘッド20には電磁駆動弁38及び40が組み込まれている。電磁駆動弁38は弁体42を備えている。弁体42は内燃機関の吸気弁として機能する。すなわち、弁体42は、バルブシート28に着座することにより吸気ポート22と燃焼室26との間を遮断し、また、バルブシート28から離座することにより吸気ポート22と燃焼室26との間を導通させる。以下、弁体42を吸気弁42とも称す。一方、電磁駆動弁40は弁体44を備えている。弁体44は内燃機関の排気弁として機能する。すなわち、弁体44は、バルブシート30に着座することにより排気ポート24と燃焼室26との間を遮断し、また、バルブシート30から離座することにより排気ポート24と燃焼室26との間を導通させる。以下、弁体44を排気弁44とも称す。
【0019】
内燃機関は、吸気マニホールド46を備えている。吸気マニホールド46はサージタンク48と各吸気ポート22とを連通する複数の枝管を備えている。各枝管には、燃料噴射弁50が配設されている。燃料噴射弁50はECU10から付与される指令信号に応じて燃料を枝管内に噴射する。
サージタンク48の上流側には、吸気管52が連通している。吸気管52には、スロットルバルブ54が配設されている。吸気管52の上流側端部にはエアクリーナ56が連通している。従って、吸気管52にはエアクリーナ56により濾過された外気が流入する。また、内燃機関の排気ポート24には、排気通路58が連通している。
【0020】
内燃機関には、クランク角センサ60が設けられている。クランク角センサ60の出力信号はECU10に供給されている。ECU10はクランク角センサ60の出力信号に基づいてクランク角CA及び機関回転数NEを検出する。
本実施例の内燃機関において、機関回転数NEが所定値以上である高回転運転状態でアクセル操作が解除された場合には、燃料噴射弁50からの燃料噴射を停止する燃料噴射カット制御が実行される。アクセル操作が解除された状態、すなわち、スロットルバルブ54が閉弁された状態では、スロットルバルブ54より下流側の吸気管52、サージタンク48、吸気マニホールド46、及び吸気ポート22(以下、吸気系と称す)に大きな負圧が発生する。なお、本明細書において、負圧が大きいとは、大気圧との圧力差が大きいこと、すなわち、絶対圧としては低圧であることを意味するものとする。吸気系に大きな負圧が発生している状況下で燃料噴射が停止されると、燃焼室26での燃焼が行われなくなることにより、クランク角CAの下死点近傍において、燃焼室26内の圧力(筒内圧)は負圧となる。燃焼室26に負圧が生ずると、ピストン18のポンピングロスにより、負圧に応じたエンジンブレーキ力が発生する。このように、燃料噴射カット制御が実行されると、下死点近傍において燃焼室26に負圧が生じ、この負圧に応じたエンジンブレーキ力が発生する。
【0021】
次に、電磁駆動弁38及び40の構成及び動作について説明する。なお、電磁駆動弁38及び40は同一の構成を有しているため、それらの代表例として、電磁駆動弁40の構成および動作について説明する。図2は、電磁駆動弁40をその軸に沿って切断した断面図を示す。
図2に示す如く、排気弁44は弁軸62に連結されている。弁軸62はシリンダヘッド20の内部に固定されたバルブガイド64により軸方向に変位可能に保持されている。電磁駆動弁40は、また、弁軸62の上端部に当接されたアーマチャシャフト66を備えている。アーマチャシャフト66は、非磁性材料で構成されたロッド状の部材である。弁軸62の上端部には、ロアリテーナ68が固定されている。ロアリテーナ68の下方にはロアスプリング70が配設されている。ロアスプリング70の下端は、シリンダヘッド20に当接している。ロアスプリング70は、弁軸62、ロアリテーナ68、及びアーマチャシャフト66を図2における上方へ向けて付勢している。
【0022】
アーマチャシャフト66の上端部には、アッパリテーナ72が固定されている。アッパリテーナ72の上方には、アッパスプリング76の下端部が当接している。アッパスプリング76の周囲には、その外周を取り巻くように円筒状のアッパキャップ77が配設されている。アッパスプリング76の上端部は、アッパキャップ77に螺着されたアジャストボルト78に当接している。アッパスプリング76は、アッパリテーナ72およびアーマチャシャフト66を、図2における下方へ向けて付勢している。
【0023】
アーマチャシャフト66の外周には、アーマチャ74が接合されている。アーマチャ74は、軟磁性材料で構成された環状の部材である。アーマチャ74の上方には、アッパコイル80及びアッパコア82が配設されている。また、アーマチャ74の下方には、ロアコイル84及びロアコア86が配設されている。アッパコア82およびロアコア86は、共に磁性材料で構成された部材である。アーマチャシャフト66は、アッパコア82およびロアコア86の中央部に、摺動可能に保持されている。また、アッパコイル80及びロアコイル84は図示しない駆動回路に接続されている。駆動回路はECU10から供給される制御信号に応じてアッパコイル80及びロアコイル84に励磁電流を供給する。
【0024】
アッパコア82およびロアコア86の外周には、外筒88が配設されている。アッパコア82およびロアコア86は、両者間に所定の間隔が確保されるように、外筒74により保持されている。また、上述したアッパキャップ77は、アッパコア82の上端面に固定されている。アジャスタボルト78は、アーマチャ74の中立位置がアッパコア82とロアコア86の中央となるように調整されている。
【0025】
電磁駆動弁40において、アーマチャ74がアッパコア82に当接した状態では、排気弁44はバルブシート30に着座する。この状態は、アッパコイル80に所定の励磁電流が供給されることにより維持される。以下、排気弁44がバルブシート30に着座した状態を全閉状態と、また、その際の排気弁44の位置を全閉位置と称す。
【0026】
排気弁44が全閉位置に維持されている状態で、アッパコイル80に供給されていた励磁電流が遮断されると、アーマチャ74に作用していた電磁力が消滅する。アーマチャ74に作用していた電磁力が消滅すると、アッパスプリング76に付勢されることにより、アーマチャ74が図2における下方へ向けて変位する。アーマチャ74の変位量が所定値に達した時点で、ロアコイル84に適当な励磁電流が供給されると、今度はアーマチャ74をロアコア86側へ吸引する吸引力、すなわち、排気弁44を図2において下方へ変位させる吸引力が発生する。
【0027】
アーマチャ74に対して上記の吸引力が作用すると、摺動抵抗や燃焼残圧によるエネルギー損失が補われ、アーマチャ74は、排気弁44と共に図2における下方へ向けて変位する。排気弁44の変位は、アーマチャ74がロアコア86と当接するまで継続する。以下、アーマチャ74がロアコア86に当接した状態を全開状態と、また、その際の排気弁44の位置を全開位置と称す。この全開状態は、ロアコイル84に所定の励磁電流が供給されることにより維持される。
【0028】
排気弁44が全開位置に維持されている状態で、ロアコイル84に供給されていた励磁電流が遮断されると、アーマチャ74に作用していた電磁力が消滅する。アーマチャ74に作用していた電磁力が消滅すると、ロアスプリング70に付勢されることにより、アーマチャ74が図2における上方へ向けて変位する。アーマチャ74の変位量が所定値に達した時点で、アッパコイル80に適当な励磁電流が供給されると、今度はアーマチャ74をアッパコア82側へ吸引する吸引力、すなわち、排気弁44を図2において上方へ変位させる吸引力が発生する。
【0029】
アーマチャ74に対して上記の吸引力が作用すると、摺動抵抗等によるエネルギー損失が補われ、アーマチャ74は、排気弁44と共に図2における上方へ向けて変位する。排気弁44の変位は、アーマチャ74が第1コア62と当接するまで、すなわち、全閉状態となるまで継続する。
上述の如く、電磁駆動弁40によれば、アッパコイル80に所定の励磁電流を供給することにより排気弁44を全閉位置に向けて変位させることができると共に、ロアコイル84に所定の励磁電流を供給することにより排気弁44を全開位置に向けて変位させることができる。従って、電磁駆動弁40によれば、アッパコイル80とロアコイル84とに交互に励磁電流を供給することにより、排気弁44を、全開位置と全閉位置との間で繰り返し往復運動させることができる。
【0030】
本実施例において、吸気弁42を備える電磁駆動弁38は、上述した電磁駆動弁40と同様に作動する。従って、本実施例によれば、電磁駆動弁38、40が備えるアッパコイル80およびロアコイル84に対して、それぞれ、適当なタイミングで交互に励磁電流を供給されるように、ECU10が駆動回路に制御信号を付与することにより、吸気弁42および排気弁44を任意のタイミングで開閉駆動することができる。
【0031】
ところで、弁体42、44が全開位置又は全閉位置に達する時点、すなわち、アーマチャ74がロアコア86又はアッパコア82に当接する時点での弁体42、44の変位速度が高い場合、アーマチャ74とロアコア86又はアッパコア82との衝突に伴う大きな作動音が発生する。また、アーマチャ74が高速でロアコア86又はアッパコア82に衝突すると、アーマチャ74がロアコア86又はアッパコア82から跳ね返ることがある。この場合、跳ね返ったアーマチャ74を再びロアコア86又はアッパコア82へ吸引すべくロアコイル84又はアッパコイル80に励磁電流を供給しなければならず、電磁駆動弁38、40の消費電力が増大してしまう。従って、電磁駆動弁38、40においては、弁体42、44が全開位置及び全閉位置に達する時点で、それらの変位速度が小さくなるように、ロアコイル84及びアッパコイル80へ供給する励磁電流を制御することが望ましい。
【0032】
図3は、上記の観点より、弁体42、44を開閉駆動すべくアッパコイル80に供給される指令電流の電流波形(図3(A))、ロアコイル84に供給される指令電流の電流波形(図3(B))、及び、これらの指令電流により実現される弁体42、44の変位(図3(C))を示す。
図3(A)に示す如く、アッパコイル80に供給される指令電流は、弁体42、44が全開位置から全閉位置へ向けて変位する吸引期間(期間A及びB)において、所定期間(期間A)だけ吸引電流IMAX に維持された後、弁体42、44が全閉位置に到達する時期にほぼ同期して、遷移期間(期間B)を経て、吸引電流IMAX よりも小さな保持電流IH に維持されるように制御される(期間C)。そして、この指令電流は、弁体42、44の開弁要求が生じた時点で、吸引電流IMAX 及び保持電流IH とは逆方向の開放電流IR に制御される(期間D)。なお、開放電流IR が供給される期間Dは、保持電流IH によりアーマチャ74に生じた残留磁気が逆方向の開放電流IR によりちょうど打ち消される程度の長さに設定されている。
【0033】
これと同様に、図3(B)に示す如く、ロアコイル84に供給される指令電流は、弁体42、44が全閉位置から全開位置に向けて変位する吸引期間(期間A及びB)において、所定期間(期間A)だけ吸引電流IMAX に維持された後、遷移期間(期間B)を経て保持電流IH に維持されるように制御される(期間C)。そして、この励磁電流は、弁体42、44の閉弁要求が生じた時点で開放電流IR に制御される(期間D)。
【0034】
ECU10は、クランク角センサ60の出力信号に基づいて、クランク角CAに同期したタイミングで上記の励磁電流をアッパコイル80及びロアコイル84に供給する。従って、本実施例によれば、内燃機関の運転に同期した適切なタイミングで吸気弁42及び排気弁44を開閉駆動することができる。
上述の如く、本実施例の内燃機関においては、高回転運転時にアクセル操作が解除された場合には、燃料噴射カット制御が実行されることにより、クランク角CAの下死点近傍において燃焼室26内に負圧が生ずる。図4(A)は、クランク角CAに対する筒内圧の変化を、燃料噴射カット制御が実行されていない場合(以下、通常運転時と称す)、及び燃料噴射カット制御が実行されている場合について、それぞれ実線及び破線で示す。また、図4(B)は、通常運転時に排気弁44が開弁する場合の変位を実線で、また、燃料噴射カット制御の実行中に通常運転時と同じ指令電流を用いて排気弁44を開弁させた場合の変位を破線で、それぞれ示す。
【0035】
図4(A)に実線で示す如く、通常運転時は、上死点近傍で点火が行われることで、筒内圧は極めて高い値となる。そして、下死点に達した時点でも、燃焼残圧によって筒内圧は正圧に維持されている。一方、図4(A)に破線で示す如く、燃料噴射カット制御が実行されている場合は、燃焼室26の膨張・圧縮に伴う筒内圧の変化が生ずるのみであるため、下死点近傍では筒内圧は負圧となるまで低下している。
【0036】
図4(B)に示す如く、排気弁44は下死点近傍で開弁される。これに対応して、図4(A)に実線で示す如く、通常運転時は、排気弁44の開弁タイミングにおいて筒内圧は正圧Paとなっているので、筒内圧に起因して排気弁44に開弁方向の力が作用することはない。このため、図4(B)に実線で示す如く、全開位置に達する際の排気弁44の変位速度は抑制され、アーマチャ74の跳ね返りや作動音の増大等の問題は生じない。
【0037】
一方、燃料噴射カット制御の実行中は、図4(A)に破線で示す如く、排気弁44の開弁タイミングにおいて筒内圧は負圧Pbとなっている。従って、燃料噴射カット制御の実行中にも通常運転時と同じタイミングで排気弁44を開弁させると、排気弁44の開弁時に、燃焼室26内の負圧が開弁方向の力として排気弁44に作用することになる。このため、通常運転時と同じ指令電流(すなわち、図3に示す指令電流)を用いた場合、排気弁44に作用する開弁方向の力は、燃焼室26内の負圧に起因する力の分だけ過大となる。その結果、図4(B)に破線で示す如く、排気弁44が全開位置に達する際、すなわち、アーマチャ74がロアコア86に当接する際の変位速度が高くなることにより、排気弁44が全開位置から(すなわち、アーマチャ74がロアコア86から)跳ね返る。この場合、上記の如く、アーマチャ74をロアコア86に再び吸引すべくロアコイル84に余分な励磁電流を供給することが必要となって消費電力が増大すると共に、アーマチャ74とロアコア86とが高速で衝突することにより大きな作動音が発生し、静粛性が損なわれてしまう。また、アーマチャ74とロアコア86とが高速で衝突すると、電磁駆動弁40の各構成部品に衝撃荷重が作用することにより、構成部品の摩耗や破損を招いてしまう。
【0038】
これに対して、本実施例のシステムは、燃料噴射カット制御の実行中は、排気弁44の開弁時にアーマチャ74に対して閉弁方向の電磁力を付与することにより、上記の不都合を防止し得る点に特徴を有している。
図5は、本実施例において、燃料噴射カット制御の実行中に排気弁44を全閉位置から開弁させる際に、電磁駆動弁40のアッパコイル80に供給する開放電流IR の波形、すなわち、図3(A)に示す期間Dの波形を拡大して示す図である。なお、図5には、通常運転時における開放電流IR の波形を破線で示している。
【0039】
図5に示す如く、燃料噴射カット制御の実行中に開放電流IR が供給される期間Dの長さT1は、通常運転時における期間Dの長さT0に比して増大されている。上述の如く、通常運転時における期間Dの長さは、アーマチャ74に生じた残留磁気をちょうど消滅させる程度の時間となるように設定されている。従って、本実施例では、期間Dの長さがT0よりも大きなT1に設定されることで、アーマチャ74の残留磁気が打ち消された後も、開放電流IR が継続してアッパコイル80に供給されることになる。かかる開放電流IR によりアーマチャ74とアッパコア82との間に電磁吸引力が作用し、この電磁吸引力により、燃焼室26内の負圧により生ずる開弁方向の力が相殺される。従って、本実施例によれば、燃料噴射カット制御の実行中に、アーマチャ74が高い速度でロアコア86に衝突することが防止することができ、これにより、アーマチャ74とロアコア86との衝突に伴う作動音を抑制することができる。また、アーマチャ74がロアコア86から跳ね返ることが防止されるので、ロアコア86から跳ね返ったアーマチャ74を再びロアコア86に吸引することが不要となり、これにより、電磁駆動弁40の省電力化を図ることができる。
【0040】
また、本実施例では、排気弁44の開弁タイミングは、燃料噴射カット制御の実行中と、通常運転時とで変化しないため、燃料噴射カット制御の実行中に燃焼室26内に確実に負圧を発生させることができる。上述の如く、燃料噴射カット制御の実行中は、燃焼室26内の負圧に応じたエンジンブレーキ力が発生する。従って、本実施例によれば、燃料噴射カット制御の実行中にエンジンブレーキ力を確保しつつ上記の効果を得ることが可能とされている。
【0041】
なお、燃料噴射カット制御の実行中に燃焼室26内の負圧によって排気弁44に作用する開弁方向の力は、その負圧が大きくなるほど増加する。また、燃料噴射カット制御の実行中に燃焼室26に生ずる負圧は、機関回転数NEが高回転になるほど大きくなる。従って、機関回転数NEに基づいて燃焼室26内の負圧を推定し、その負圧の上昇に応じて、開放電流IR を供給する期間Dの長さを大きくすることにより、排気弁44を確実に全開位置まで変位させつつ、作動音の増大や、アーマチャ74の跳ね返りに起因する消費電力の増加を防止することができる。例えば、機関回転数NEが高く、大きな負圧が発生している場合にも、それに応じて、上記期間Dを長く設定することにより、確実に上記の効果を得ることが可能となる。
【0042】
なお、上記実施例では、負圧に伴って排気弁44に作用する開弁方向の力を打ち消すべく、開放電流を供給する期間Dを長くすることにより排気弁44に閉弁方向の力を作用させることとした。しかしながら、開放電流として図6又は図7に示す波形を用いてもよい。
図6は、開放電流を緩やかに減少させた場合の波形を示す。図6に示す開放電流の波形によれば、アーマチャ74とアッパコア82との間に作用する電磁力が徐々に低下することで、開放電流をステップ的に減少させる場合に比して、アーマチャ74とアッパコア82との間に作用する電磁吸引力は大きくなる。このため、排気弁44に作用する閉弁方向の力が増加することで、燃焼室26の負圧に起因して排気弁44に作用する開弁方向の力を相殺することができる。
【0043】
また、図7は、通常運転時と同じ開放電流IR を供給した後、アッパコイル80に再び正方向の指令電流IP を供給した場合の波形を示す。図7に示す指令電流の波形によれば、正方向の指令電流IP によりアーマチャ74とアッパコア82との間に電磁吸引力が作用する。かかる電磁吸引力の分だけ、アーマチャ74に作用する閉弁方向の力が増大することで、燃焼室26の負圧に起因して排気弁44に作用する開弁方向の力を相殺することができる。
【0044】
なお、上記実施例においては、ECU10が燃料噴射カット制御の実行中に、図5乃至図7のうち何れかの開放電流IR をアッパコイル80に供給することにより特許請求の範囲に記載した電磁力付与手段が実現されている。
ところで、上記実施例においては、開放電流IR として吸引電流IMAX とは逆方向の指令電流を用いることとしたが、これに限らず、単に指令電流をゼロとすることしてもよい。この場合、燃料噴射カット制御の実行中は、アーマチャ74をアッパコア82から開放させる際に、図6又は図7においてIR =0とした波形の指令電流をアッパコイル80に供給すればよい。
【0045】
次に、本発明の第2実施例について説明する。本実施例では、図1及び図2に示すシステム構成において、燃料噴射カット制御の実行中には通常運転時に対して排気弁44の開弁タイミングを変化させる点に特徴を有している。
図8(A)は、上記図4(A)と同様に、燃料噴射カット制御の実行中におけるクランク角CAに対する筒内圧の変化を示す。ただし、図8(A)においては、排気弁44が全閉位置に保持されると仮定した場合の筒内圧の変化を示している。
【0046】
図8(B)及び(C)は、それぞれ、本実施例において燃料噴射カット制御の実行中に電磁駆動弁40のアッパコイル80及びロアコイル84に供給される指令電流の波形を示す。なお、図8(B)及び(C)には、それぞれ、2通りの電流波形(パターン▲1▼及び▲2▼)をそれぞれ実線及び一点鎖線で示しており、また、通常運転時にアッパコイル80及びロアコイル84に供給される指令電流の波形を破線で示している。
【0047】
また、図8(D)は、パターン▲1▼及び▲2▼の励磁電流波形により実現される排気弁44の変位をそれぞれ実線及び一点鎖線で示し、また、通常運転時の変位波形を実線で示す。なお、図8(D)には吸気弁42の変位を実線で示している。
図8に示す如く、本実施例では、燃料噴射カット制御の実行中は、排気弁44の開弁タイミングを通常運転時に対して早めることにより(パターン▲1▼)又は遅延させることにより(パターン▲2▼)、燃焼室26に負圧が生じた状態で排気弁44が開弁されるのを防止している。すなわち、図8(A)に示す如く、燃料噴射カット制御の実行中には、下死点近傍において筒内圧は負圧となるのに対し、下死点近傍から外れた領域では、筒内圧は正圧となっている。そこで、本実施例では、筒内圧が正圧である状態、又は、アーマチャ74がロアコア86に高速で衝突して跳ね返りが生ずることがない程度の小さな負圧である状態で、アッパコイル80に開放電流IR を供給することにより排気弁44を開弁させることとしている。従って、本実施例によれば、筒内圧に起因して排気弁44に開弁方向の力が作用するのを防止することができ、これにより、電磁駆動弁40の作動音の増大や、アーマチャ74のロアコア86からの跳ね返りを防止することができる。
【0048】
また、本実施例では、排気弁44の開弁タイミングを変化させることにより上記の効果を得る構成である。すなわち、本実施例では、燃焼室26内の負圧に起因する力を相殺すべくアーマチャ74に電磁力を付与することは不要であるため、電磁駆動弁40の消費電力の増加を抑制することが可能となっている。
なお、上記第2実施例においては、ECU10が燃料噴射カット制御の実行中に、アッパコイル80及びロアコイル84にそれぞれ図8(B)及び(C)に示すパターン▲1▼又はパターン▲2▼の指令電流を供給することにより特許請求の範囲に記載した開弁タイミング変更手段が実現されている。
【0049】
次に、本発明の第3実施例について説明する。
本実施例は、上記図1及び図2に示すシステム構成において、燃料噴射カット制御の実行中は、排気弁44の開弁時にアーマチャ74に付与する開弁方向の電磁力を抑制し、又は、ゼロとすることにより、燃焼室26内の負圧に起因する開弁方向の力を相殺する点に特徴を有している。
【0050】
図9は、本実施例において、燃料噴射カット制御の実行中に排気弁44を開弁させる場合に、電磁駆動弁44のアッパコイル80に供給する指令電流の波形(図9(A))、電磁駆動弁44のロアコイル84に供給する指令電流の波形(図9(B))、及び排気弁44の変位(図9(C))をそれぞれ示す。なお、図9(A)〜(C)において、通常運転中の波形をそれぞれ破線で示している。
【0051】
図9(B)に示す如く、本実施例では、燃料噴射カット制御の実行中には、排気弁44の開弁時にロアコイル84への吸引電流IMAX の供給を開始するタイミングが通常運転時に対して遅延され、かつ、吸引電流IMAX が小さく抑制される。なお、本実施例では、吸引電流IMAX に続いて保持電流IH を供給することなく直ちに開放電流IR を供給し、それに応じて、アッパコイル80に対する吸引電流IMAX の開始タイミングを早めることにより、排気弁44を全開位置に保持することなく、閉弁方向へ変位させることとしている。
【0052】
上記の如く、本実施例では、ロアコイル84に対する吸引電流IMAX の開始タイミングが遅延され、かつ、吸引電流IMAX が小さく抑制されることにより、排気弁44に付与される開弁方向の運動エネルギーが低減される。かかる運動エネルギーの低減により、燃焼室26の負圧に伴って排気弁44に作用する開弁方向の力が相殺される。従って、本実施例によれば、アーマチャ74とロアコア86が高速で衝突することに起因する作動音の増大や、アーマチャ74の跳ね返りを防止することができる。
【0053】
次に、本発明の第4実施例について説明する。
図10は、本実施例において、燃料噴射カット制御の実行中に排気弁44を開弁させる場合の、電磁駆動弁44のアッパコイル80に供給する指令電流の波形(図10(A))、電磁駆動弁44のロアコイル84に対する指令電流の波形(図10(B))、及び排気弁44の変位(図10(C))をそれぞれ示す。なお、図10(A)〜(C)には、通常運転中の場合の波形をそれぞれ破線で示している。
【0054】
図10に示す如く、本実施例では、上記第3実施例と同様に、ロアコイル84への吸引電流IMAX の供給を開始するタイミングが通常運転時に対して遅延され、かつ、その吸引電流IMAX が小さく抑制されることにより、燃焼室26の負圧に伴って排気弁44に作用する開弁方向の力が相殺される。更に、本実施例では、通常運転時と同様に、ロアコイル84に対して吸引電流IMAX に続いて保持電流IH を供給することにより、排気弁44を全開位置に保持することが可能となっている。
【0055】
なお、上記第3及び第4実施例においては、燃料噴射カット制御の実行中に電磁駆動弁40のロアコイル84に対する吸引電流IMAX の開始タイミングを遅延させ、かつ、吸引電流を通常運転時に比して小さく抑制することにより、アーマチャ74に付与する運動エネルギーを低減することとした。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、吸引電流IMAX の開始タイミングを遅延させることのみ、又は、吸引電流IMAX を小さく抑制することのみにより、アーマチャ74に付与する運動エネルギーを低減することとしてもよい。また、燃焼室26に生ずる負圧が大きい場合には、ロアコイル84に対する指令電流をゼロとし、負圧に起因する力のみで排気弁44を開弁させることとしてもよい。
【0056】
なお、燃焼室26内の負圧が大きく、電磁駆動弁40のロアコイル84に吸引電流IMAX が供給されなくともアーマチャ74が高い速度でロアコア86に向けて変位するような場合は、上記第3及び第4実施例の手法によっては作動音の増大やアーマチャ74の跳ね返り等の問題を完全には回避することができない。この意味で、上記第3及び第4実施例の手法は、燃焼室26に生ずる負圧が比較的小さい場合に有効である。
【0057】
なお、上記第3及び第4実施例においては、ECU10が燃料噴射カット制御の実行中にロアコイル84に対して図9(B)又は図10(B)に示す指令電流を供給することにより特許請求の範囲に記載した電磁力減少手段が実現されている。
次に、本発明の第5実施例について説明する。
【0058】
本実施例は、上記図1及び図2に示すシステム構成において、燃料噴射カット制御の実行中は、ECU10が電磁駆動弁40のアッパコイル80に保持電流IH を供給した状態を維持することにより、排気弁44を全閉位置に保持する点に特徴を有している。本実施例によれば、燃料噴射カット制御の実行中は、排気弁44が開弁側に変位することがないので、アーマチャ74とロアコア86との衝突に伴う上記の問題が回避される。また、排気弁44が全閉位置に保持されることで、エンジンブレーキ力は減少するものの、排気弁44を全閉位置に保持すべく電磁駆動弁40のアッパコイル80に保持電流IH を供給すれば足り、ロアコイル84に吸引電流IMAX を供給することが不要となる。従って、本実施例によれば、上記第3及び第4実施例と比較して、電磁駆動弁40の更なる省電力化を図ることができる。
【0059】
なお、上記第5実施例では、燃料噴射カット制御の実行中に排気弁44を全閉位置に保持するものとしたが、これに限らず、ロアコイル84に保持電流IH を供給することで、排気弁44を全開位置に保持してもよい。また、燃料噴射カット制御の実行中は、アッパコイル80及びロアコイル84の何れについても通電を停止し、排気弁44を中立位置に保持することとしてもよい。この場合は、電磁駆動弁40の一層の省電力化を図ることができる。
【0060】
なお、上記第5実施例においては、ECU10が燃料噴射カット制御の実行中にアッパコイル80又はロアコイル84に保持電流IH を供給した状態を維持し、又は、アッパコイル80及びロアコイル84の何れについても通電を停止することにより、特許請求の範囲に記載した駆動停止手段が実現されている。
【0061】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1記載の発明によれば、内燃機関の燃焼が行われていない場合に、エンジンブレーキ力を確保しつつ、燃焼室に生ずる負圧が大きい場合であっても、排気弁の開弁時にアーマチャが開弁側の電磁石から跳ね返るのを防止することができると共に、作動音を抑制することができる。
【0062】
また、請求項2記載の発明によれば、内燃機関の燃焼が行われていない場合に、エンジンブレーキ力を確保し、かつ、電磁駆動弁の省電力化を図りながら、排気弁の開弁時にアーマチャが開弁側の電磁石から跳ね返るのを防止することができると共に、作動音を抑制することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である電磁駆動弁の制御装置が適用された内燃機関の構成図である。
【図2】本実施例において排気弁又は吸気弁を駆動する電磁駆動弁の断面図である。
【図3】図3(A)は、本実施例において、内燃機関の通常運転時にアッパコイルに供給される指令電流の波形を示す図である。
図3(B)は、本実施例において、内燃機関の通常運転時にロアコイルに供給される指令電流の波形を示す図である。
図3(C)は、図3(A)及び(B)に示す指令電流により排気弁が駆動される場合の変位を示す図である。
【図4】図4(A)は、クランク角に対する筒内圧の変化を、通常運転時(実線)及び燃料噴射カット制御の実行中(破線)について示す図である。
図4(B)は、クランク角に対する排気弁の変位を示す図である。
【図5】本実施例において、燃料噴射カット制御の実行中に、排気弁を駆動する電磁駆動弁のアッパコイルに供給される開放電流の波形を示す図である。
【図6】本実施例において、燃料噴射カット制御の実行中に、排気弁を駆動する電磁駆動弁のアッパコイルに供給される開放電流の別の波形を示す図である。
【図7】本実施例において、燃料噴射カット制御の実行中に、排気弁を駆動する電磁駆動弁のアッパコイルに供給される開放電流の更に別の波形を示す図である。
【図8】図8(A)は、クランク角に対する筒内圧の変化を示す図である。
図(B)は、本発明の第2実施例において、燃料噴射カット制御の実行中に、排気弁を駆動する電磁駆動弁のアッパコイルに供給する指令電流の波形の2つのパターンを示す図である。
図8(C)は、本発明の第2実施例において、燃料噴射カット制御の実行中に、排気弁を駆動する電磁駆動弁のロアコイルに供給する指令電流の波形の2つのパターンを示す図である。
図8(D)は、図8(B)及び(C)の指令電流波形を用いて実現される排気弁の変位を示す図である。
【図9】図9(A)は、本発明の第3実施例において、燃料噴射カット制御の実行中に、排気弁を駆動する電磁駆動弁のアッパコイルに供給する指令電流の波形の2つのパターンを示す図である。
図9(B)は、本発明の第3実施例において、燃料噴射カット制御の実行中に、排気弁を駆動する電磁駆動弁のロアコイルに供給する指令電流の波形の2つのパターンを示す図である。
図9(C)は、図9(A)及び(B)の指令電流波形を用いて実現される排気弁の変位を示す図である。
【図10】図10(A)は、本発明の第4実施例において、燃料噴射カット制御の実行中に、排気弁を駆動する電磁駆動弁のアッパコイルに供給する指令電流の波形の2つのパターンを示す図である。
図10(B)は、本発明の第4実施例において、燃料噴射カット制御の実行中に、排気弁を駆動する電磁駆動弁のロアコイルに供給する指令電流の波形の2つのパターンを示す図である。
図10(C)は、図10(A)及び(B)の指令電流波形を用いて実現される排気弁の変位を示す図である。
【符号の説明】
10 ECU
38、40 電磁駆動弁
44 排気弁

Claims (2)

  1. 内燃機関の排気弁として機能する弁体と、該弁体に連結されたアーマチャと、該アーマチャに電磁力を作用させる電磁石とを備え、電磁力とばね力とを協働させることにより前記弁体を開閉駆動する電磁駆動弁の制御装置において、
    前記内燃機関の燃焼が行われていない場合は、内燃機関の燃焼室内の圧力に応じて、前記弁体の開弁時に前記アーマチャに閉弁方向の電磁力を付与する電流と期間を可変とする電磁力付与手段を備えることを特徴とする電磁駆動弁の制御装置。
  2. 記内燃機関の燃焼が行われていない場合は、前記内燃機関の燃焼が行われている場合よりも、前記弁体の開弁時に前記アーマチャに付与する開弁方向の電磁力を減少させる電磁力減少手段を備えることを特徴とする、請求項1に記載の電磁駆動弁の制御装置。
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