JP2016011652A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の気筒におけるノッキングの抑制と、排気浄化用の触媒に対する熱害の防止との両立を図る。【解決手段】気筒におけるノッキングの発生を感知したときに、点火タイミングを一旦遅角させ、その後気筒に充填する新気の量を減少させるとともに遅角させた点火タイミングを再び進角させる内燃機関の制御装置を構成した。【選択図】図3

Description

本発明は、車両等に搭載される内燃機関を制御する制御装置に関する。
内燃機関のシリンダブロックに設置した振動式のノックセンサを介して気筒におけるノッキングの発生を感知し、ノッキングが起こらなくなるまで点火タイミングを遅角させるとともに、ノッキングが起こらない限りにおいて点火タイミングを進角させるノックコントロールシステムが周知である(例えば、下記特許文献1を参照)。
ノッキングは、内燃機関を高負荷で運転している場合に起こりやすい。そして、ノッキングを鎮圧する目的で点火タイミングを遅角させると、気筒から排気通路に流入する排気ガスの温度が顕著に高まり、排気浄化用の三元触媒が過熱されて触媒の溶損を招くおそれがある。そこで、従来より、触媒に対する熱害が懸念される状況下において燃料噴射量を増量し、燃料の気化熱を利用して排気の温度を低下させることで、触媒の保護を図る制御が実施されている(例えば、下記特許文献2を参照)。
しかしながら、触媒の保護を目的とした燃料噴射量の増量は、燃費性能の低下につながる上、空燃比のリッチ化により有害物質の排出量が増大する懸念も否定できない。故に、そのような燃料噴射量の増量によらずに触媒の熱害を回避することが望ましい。
排気マニホルドの表面積を大きくしたり、排気ポートから触媒までの管路長を長くしたりして、触媒に流入する排気ガスの温度降下を促すことは、触媒の溶損防止の面では有効である。だが、冷間始動の際に触媒を早期に活性化(昇温)させるためには不利となる。
他の方法として、排気ガスと冷媒との間で熱交換して排気ガスを冷却する熱交換器を排気通路に付設することも考えられるものの、内燃機関全体が肥大化してエンジンルーム内の限られた空間を圧迫してしまうきらいがある。無論、熱交換器を実装することに伴う構造の複雑化、そしてコストの増加も見過ごせない。
特開2000−073847号公報 特開2013−136946号公報
本発明は、内燃機関の気筒におけるノッキングの抑制と、排気浄化用の触媒に対する熱害の防止との両立を図ることを所期の目的とする。
上述した課題を解決するべく、本発明では、気筒におけるノッキングの発生を感知したときに、点火タイミングを一旦遅角させ、その後気筒に充填する新気の量を減少させるとともに遅角させた点火タイミングを進角させる内燃機関の制御装置を構成した。このようなものであれば、ノッキングの抑制のために点火タイミングを遅角させている期間を短縮することができるため、触媒に高温の排気ガスが流入し続けることによる触媒の昇温を回避して、触媒を熱害から防護することが可能となる。
加えて、点火タイミングを一旦遅角させる際の遅角量が大きいほど、その後の気筒に充填する新気の減少量を大きくとることが好ましい。
並びに、本発明では、内燃機関をある運転領域で運転している状況下で、気筒におけるノッキングの発生を感知したときに、ノッキングが感知されなくなるまで点火タイミングを遅角させるとともに、ノッキングが沈静化した段階での点火タイミングの遅角量またはその遅角量に対応した新気の減少量を学習値として当該運転領域に関連付けて記憶し、以後に再び内燃機関が同等の運転領域に遷移した際に、先に記憶した学習値に基づき、前記遅角量に対応した減少量分だけ気筒に充填する新気の量を減少させる内燃機関の制御装置を構成した。このようなものであれば、過去に学習した学習値を用いてノッキングの発生を予防できる上、点火タイミングを徒に遅角させる必要がなく、触媒を熱害から防護することが可能となる。
本発明によれば、内燃機関の気筒におけるノッキングの抑制と、排気浄化用の触媒に対する熱害の防止との両立を図り得る。
本発明の一実施形態における内燃機関及び制御装置の概略構成を示す図。 同実施形態の内燃機関に付帯する可変バルブタイミング機構を示す図。 同実施形態の制御装置が実施する処理の手順例を示すフロー図。 ノッキングを鎮圧するために要した点火タイミングの遅角補正量と、気筒に充填するべき吸気若しくは新気の減少量との対応関係を例示する図。 同実施形態の制御装置が実施する制御の過程での点火タイミング及びエンジントルクの推移を示す図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式の4ストロークガソリンエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させたことで生じる排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置2は、いわゆる高圧ループEGRを実現するものであり、排気通路4における触媒41の上流側と吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流側とを連通する外部EGR通路21と、EGR通路21上に設けたEGRクーラ22と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ23とを要素とする。EGR通路21の入口は、排気通路4における排気マニホルド42またはその下流の所定箇所に接続している。EGR通路21の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流の所定箇所、具体的にはサージタンク33に接続している。
図2に示すように、本実施形態における内燃機関では、クランクスプロケット71、吸気側スプロケット72及び排気側スプロケット73にタイミングチェーン74を巻き掛け、このタイミングチェーン74により、クランクシャフトからもたらされる回転駆動力を吸気側スプロケット72を介して吸気カムシャフトに、排気側スプロケット73を介して排気カムシャフトに、それぞれ伝達している。
その上で、吸気側スプロケット72と吸気カムシャフトとの間に、VVT機構6を介設している。本実施形態のVVT機構6は、クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの回転位相を変化させることにより、吸気バルブの開閉タイミングを変化させるものである。
VVT機構6のハウジング61は、吸気側スプロケット72に固着しており、吸気側スプロケット72とハウジング61とは一体となってクランクシャフトに同期して回転する。これに対し、吸気カムシャフトの一端部に固着したロータ62は、ハウジング61内に収納され、吸気側スプロケット72及びハウジング61に対して相対的に回動することが可能である。ハウジング61の内部には、作動液が流出入する複数の流体室が形成され、各流体室は、ロータ62の外周部に成形されたベーン621によって進角室612と遅角室611とに区画されている。
VVT機構6の液圧(特に、油圧)回路には、オイルパン81内に蓄えられた作動液が液圧ポンプ82より供給される。液圧ポンプ82は、内燃機関からの動力で駆動される。液圧ポンプ82とVVT機構6との間には、切換制御弁であるOCV(Oil Control Valve)9を設けている。作動液の流量及び方向をこのOCV9を介して操作することで、オイルパン81から汲み上げた作動液を進角室612または遅角室611に選択的に供給することができる。さすれば、ハウジング61がロータ62に対して相対回動し、吸気バルブの開閉タイミングを進角または遅角させることができる。
OCV9は、いわゆる電磁式の四方向スプール弁である。図2に示すように、OCV9は、液圧ポンプ82の吐出口と接続する供給ポート91、ハウジング61の進角室612と接続するAポート92、ハウジング61の遅角室611と接続するBポート93、並びにオイルパン81と接続するドレインポート94、95を有している。OCV9のスプールは、進退動作により内部粒体経路を切り換えて、Aポート92及びBポート93をそれぞれ供給ポート91、ドレインポート94、95の何れかに連通させる。また、スプール96が中立位置をとるときには内部流体経路が断絶し、Aポート92及びBポート93を供給ポート91にもドレインポート94、95にも連通させない。図2では、スプール96が中立位置にある状態を示している。
スプール96はソレノイド97によって駆動する。即ち、制御信号mとしてソレノイド97に入力するパルス電流(または、電圧)のデューティ比に応じて、スプール96の進退の距離が変化する。
制御信号mのデューティ比が比較的大きい場合には、液圧ポンプ82から吐出される作動液圧がAポート92を通じて進角室612に供給される一方、既に遅角室611に貯留していた作動液がBポート93を通じてオイルパン81に向けて流下することとなり、進角室612の容積が拡大、遅角室611の容積が縮小するようにベーン621及びロータ62が回動する。結果、吸気カムシャフトの回転位相、換言すれば吸気カムシャフトのクランクシャフトに対する変位角が進角して、吸気バルブのバルブタイミングが進角化する。
逆に、制御信号mのデューティ比が比較的小さい場合には、液圧ポンプ82から吐出される作動液圧がBポート93を通じて遅角室611に供給される一方、既に進角室612に貯留していた作動液がAポート92を通じてオイルパン81に向けて流下することとなり、遅角室611の容積が拡大、進角室612の容積が縮小するようにベーン621及びロータ62が回動する。結果、吸気カムシャフトのクランクシャフトに対する変位角が遅角して、吸気バルブのバルブタイミングが遅角化する。
総じて言えば、制御信号mのデューティ比が中立より大きいほど吸気バルブのバルブタイミングが速く進角し、デューティ比が中立より小さいほど吸気バルブのバルブタイミングが速く遅角する。
本実施形態の内燃機関の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号d、内燃機関の温度を示唆する冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号e、気筒1を内包するシリンダブロックの振動の大きさを検出するノックセンサから出力されるノック信号f、吸気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号g、シフトレバーのレンジを知得するためのセンサ(または、シフトポジションスイッチ)から出力されるシフトレンジ信号h等が入力される。
出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、EGRバルブ23に対して開度操作信号l、OCV9に対して制御信号m等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、気筒1に充填される吸気(新気)の量に見合った要求燃料噴射量とともに、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、要求EGR量(または、EGR率)、吸気バルブタイミング等といった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した制御信号i、j、k、l、mを出力インタフェースを介して印加する。
また、ECU0は、ノックセンサを介して取得されるノック信号fを参照して、各気筒1の膨張行程におけるノッキングの有無を、各気筒1毎に個別に判定する。ノッキングの有無の判定にあたり、ECU0は予め、統計処理によりノック判定値を算定しておく。具体的には、ノッキングが起こっていないと思しき状況下で、気筒1の膨張行程中のシリンダブロックの振動をノックセンサを介してサンプリングし、ノック信号fを得る。そして、このノック信号fのサンプリング値のある期間内の時系列から、平均値及び標準偏差、ひいてはノック判定値を算出する。平均値をX、標準偏差をσとおくと、ノック判定値Jは、
J=X+Uσ
として求められる。上式における係数Uは、そのときの運転領域、即ちエンジン回転数及び要求負荷に応じて設定する。係数Uを、空燃比の高低や要求EGR率等に応じて変えるようにしてもよい。また、ノック判定値は、各気筒1毎に個別に求めてもよいし、全気筒1で共通のものとしてもよい。
ECU0は、ノックセンサが出力するノック信号fの現在のサンプリング値(現在の振動の強度)を、ノック判定値と比較する。気筒1の膨張行程中にノックセンサを介して検出されたノック信号fのサンプリング値がノック判定値を上回ったならば、当該気筒1にてノッキングが起こったと判定する。逆に、ノック信号fのサンプリング値がノック判定値以下であるならば、当該気筒1にてノッキングは起こっていないと判定する。
その上で、本実施形態のECU0は、気筒1におけるノッキングの発生を感知した場合において、そのノッキングを鎮圧するための制御を実施する。
図3に、この制御の手順を示す。ECU0は、高負荷及び/または高回転の運転領域下において、ノッキングが起こったと判定したとき(ステップS1)、点火タイミングを一旦遅角させる(ステップS2)。そして、ノッキングが感知されなくなるまで(ステップS3)点火タイミングを遅角補正した後、今度は気筒1に充填される吸気量若しくは新気量(及び、燃料噴射量)を徐々に減少させ(ステップ4)、これと同時に遅角させていた点火タイミングを徐々に進角させる(ステップS5)。
ステップS4の吸気量若しくは新気量の減量は、吸気VVT機構6を介した吸気バルブタイミングの操作、スロットルバルブ32の開度操作、EGRバルブ23の開度操作、またはこれらのうちの二つ以上の組み合わせによって実現する。VVT機構6を介して吸気バルブの開タイミングを遅らせれば、吸気通路3から気筒1に流入する吸気(及び、新気)の量が減少し、吸気バルブの閉タイミングを遅らせれば、一度は気筒1に流入したもののピストンにより再び吸気通路3に押し戻される吸気の量が増加する。何れも、気筒1にて圧縮される吸気(及び、新気)の量を減少させ、実圧縮比を低下させるように作用する。気筒1の実圧縮比が低下すれば、当該気筒1でノッキングが発生する可能性も低下する。スロットルバルブ32の開度を縮小すれば、吸気通路3から気筒1に流入する吸気の量が減少することは言うまでもない。また、EGRバルブ23の開度を拡大すれば、気筒1に充填されるEGRガス量が増加する分、新気量が減少し、それに応じて燃料噴射量を減量できるので、気筒1内での混合気の燃焼温度が低下し、やはり当該気筒1でノッキングが発生する可能性が低下する。
ステップS4における吸気量若しくは新気量の減量は、ステップS2における点火タイミングの遅角量に対応した減少量を達成するまで(ステップS6)継続する。上記の減少量は、ステップS1にて感知したノッキングが鎮圧されて感知されなくなるまでの間、即ちステップS3が真となるまでの間における点火タイミングの累積の遅角補正量が大きいほど、大きく設定する。図4に、ノッキングを鎮圧するために要した点火タイミングの遅角補正量と、気筒1に充填するべき吸気若しくは新気の減少量との関係を例示している。
図5に、ステップS1ないしS6を実施する過程での点火タイミング及びエンジントルクの推移を示す。図5中、破線はステップS1の直前の点火タイミングとエンジントルクとの関係特性を表しており、鎖線はステップS4により吸気量若しくは新気量を減量した後の点火タイミングとエンジントルクとの関係特性を表している。
図5中の点Xは、ステップS1の直前の点火タイミング及びエンジントルクである。ステップS1でノッキングの発生を感知し、ステップS2の点火タイミングの遅角補正を実行することにより、点火タイミング及びエンジントルクが図5中の破線に沿って点Xから点Yに遷移する。
しかる後、ステップS4の吸気(新気)量の減量補正及びステップS5の点火タイミングの進角補正を実行することで、点火タイミング及びエンジントルクが破線上の点Yから鎖線上の点Zに遷移する。ステップS5における点火タイミングの進角は、点Zのエンジントルクの大きさが点Yのエンジントルクと同等またはそれに近いエンジントルクとなるまで継続することが好ましい。
さらに、ECU0は、ノッキングが起こらない限りにおいて(ステップS7)、気筒1に充填される吸気量若しくは新気量(及び、燃料噴射量)を、ステップS1の直前の量またはその近傍まで徐々に増大させてゆく(ステップS8、S9)。ノッキングが再発しなければ、点火タイミング及びエンジントルクが図5中の点Zから当初の点Xへと復帰することとなる。
本実施形態では、気筒1におけるノッキングの発生を感知したときに、点火タイミングを一旦遅角させ、その後気筒1に充填する新気の量を減少させるとともに遅角させた点火タイミングを元のタイミングに近づけるよう進角させる内燃機関の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、ノッキングの抑制のために点火タイミングを遅角させている期間を短縮することができ、触媒41に高温の排気ガスが流入し続けることによる触媒41の昇温を回避して、触媒41を熱害から防護することが可能となる。そして、触媒41の保護を目的とした燃料噴射量の増量が不要となり、全運転領域において空燃比を理論空燃比またはその近傍に維持できるため、燃費性能の向上及び有害物質の排出量の削減に寄与し得る。
加えて、点火タイミングを一旦遅角させる際の遅角量が大きいほど、その後の気筒1に充填する新気の減少量を大きくとるようにしているため、点火タイミングを再び進角させたとしてもノッキングの再発を確実に阻止することができる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。特に、ステップS2における点火タイミングの遅角量(ステップS1の後、ステップS3が真となるまでの間における点火タイミングの累積の遅角補正量)、またはこれに対応した吸気量若しくは新気量の減少量(図4に例示)を、学習値として制御装置たるECU0のメモリに記憶保持しておき、以後の内燃機関の制御に活用することが好ましい。
その場合のECU0は、ある運転領域下において、気筒1におけるノッキングの発生を感知したとき(ステップS1)に、ノッキングが感知されなくなるまで点火タイミングを遅角させる(ステップS2、S3)とともに、ノッキングが沈静化した段階での点火タイミングの遅角量またはその遅角量に対応した新気の減少量を学習値として、当該運転領域を示すパラメータ[エンジン回転数,要求負荷(または、サージタンク33内吸気圧、気筒1に充填される吸気量若しくは燃料噴射量]に関連付けて記憶する。
しかる後、再び同じ運転領域に遷移した際には、メモリに記憶保持した(現在の運転領域に関連付けられている)学習値を読み出し、当該学習値に基づいて、先のノッキングが沈静化した段階での点火タイミングの遅角量に対応した減少量分だけ、気筒1に充填する吸気若しくは新気の量を減少させる。このようなものであれば、過去に学習した学習値を用いてノッキングの発生を予防できる上、点火タイミングを徒に遅角させる必要がなくなり、触媒41を熱害から防護することが可能となる。
各気筒1におけるノッキングの発生を感知する手段は、振動式のノックセンサには限定されない。混合気の燃焼の際に点火プラグ12の電極を流れるイオン電流の信号波形を参照する手法や、気筒1の筒内圧を参照する手法を採用することも可能である。
VVT機構6の具体的態様もまた任意であり、一意に限定されない。クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの回転位相を液圧により進角/遅角させるもの以外にも、吸気カムシャフトの回転位相を電動モータにより進角/遅角させるもの(モータドライブVVT)や、吸気バルブを開弁駆動する吸気カムを複数用意しておきそれらカムを適宜使い分けるもの、ロッカーアームのレバー比を電動モータで変化させるもの、吸気バルブを電磁ソレノイドバルブとしたもの等が知られており、それら種々の機構の中から選択して採用することが許される。
VVT機構6を操作して気筒1に充填される吸気若しくは新気の量を減少させる場合、吸気バルブタイミングを遅角させるのではなく、進角させるようにすることも考えられる。吸気バルブタイミングの進角は、吸気バルブ及び排気バルブがともに開弁しているバルブオーバーラップ期間の拡大を意味する。吸気バルブタイミングの進角量を増大させれば、気筒1に残留する内部EGRガス量が増加して気筒1に充填される新気量が減少することから、その分だけ燃料噴射量を減量することが可能となる。ひいては、気筒1内での混合気の燃焼温度が低下し、当該気筒1でノッキングが発生する可能性が低下する。
その他、各部の具体的構成や具体的な処理の手順は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両等に搭載される内燃機関の制御に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
11…インジェクタ
12…点火プラグ
2…排気ガス再循環(EGR)装置
21…EGR通路
23…EGRバルブ
3…吸気通路
32…スロットルバルブ
4…排気通路
41…触媒
6…可変バルブタイミング(VVT)機構

Claims (3)

  1. 気筒におけるノッキングの発生を感知したときに、点火タイミングを一旦遅角させ、その後気筒に充填する新気の量を減少させるとともに遅角させた点火タイミングを進角させる内燃機関の制御装置。
  2. 点火タイミングを一旦遅角させる際の遅角量が大きいほど、その後の気筒に充填する新気の減少量を大きくとる請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 内燃機関をある運転領域で運転している状況下で、気筒におけるノッキングの発生を感知したときに、ノッキングが感知されなくなるまで点火タイミングを遅角させるとともに、ノッキングが沈静化した段階での点火タイミングの遅角量またはその遅角量に対応した新気の減少量を学習値として当該運転領域に関連付けて記憶し、
    以後に再び内燃機関が同等の運転領域に遷移した際に、先に記憶した学習値に基づき、前記遅角量に対応した減少量分だけ気筒に充填する新気の量を減少させる内燃機関の制御装置。
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