JP2014202165A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸気弁の開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構を搭載した内燃機関において、エンジンストールの発生を防止又は抑制しつつ、エンジン回転センサに異常が発生した際のカム角センサからの信号を利用した運転制御を行うことができるようにする。
【解決手段】クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転数センサと、カムシャフトの回転角度を検出するカムセンサと、可変バルブタイミング機構とを搭載した内燃機関を制御する制御装置であるECUが、前記エンジン回転数センサの異常が発生した際に前記可変バルブタイミング機構を最も遅角させた状態に変化させてその間の燃料噴射及び点火の少なくとも一方を禁止させた後カムセンサからの信号に基づきクランクシャフトの位相を求める制御、及び可変バルブタイミング機構の作動量に応じて燃料噴射及び点火の少なくとも一方を禁止する期間を変更する制御を行う。
【選択図】図6
【解決手段】クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転数センサと、カムシャフトの回転角度を検出するカムセンサと、可変バルブタイミング機構とを搭載した内燃機関を制御する制御装置であるECUが、前記エンジン回転数センサの異常が発生した際に前記可変バルブタイミング機構を最も遅角させた状態に変化させてその間の燃料噴射及び点火の少なくとも一方を禁止させた後カムセンサからの信号に基づきクランクシャフトの位相を求める制御、及び可変バルブタイミング機構の作動量に応じて燃料噴射及び点火の少なくとも一方を禁止する期間を変更する制御を行う。
【選択図】図6
Description
本発明は、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサと、吸気弁の開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構とを搭載した内燃機関を制御する制御装置に関する。
従来より、内燃機関の回転数及びクランクシャフトの位相を検出すべく、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサが内燃機関に設けられている。このエンジン回転センサは、クランクシャフトに一定間隔(例えば10°CA間隔)で設けられたピンの通過を検知してN信号と呼ばれる信号を制御装置に出力することにより、制御装置がクランクシャフトの位相を得ることができるとともに1つのピンの通過を検知してから次の1つのピンの通過を検知するまでの期間の逆数に比例する量としてエンジン回転数を得ることができるものである。
ここで、このようなエンジン回転センサに、例えば制御装置との間の配線が切断する等の異常が発生した際には、別途設けられたカム角センサからのG信号と呼ばれる信号を利用して近似的なN信号を生成することが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
しかして、吸気弁の開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構を搭載した内燃機関において、吸気弁の開閉タイミングを進角させたままG信号を利用して近似的なN信号を生成する制御を行った場合、生成された近似的なN信号が示すクランク角が実際のクランク角よりも進角していることによる種々の不具合が発生し得る。そこで、前記特許文献1記載の発明の制御では、エンジン回転センサに異常が検知された際に吸気弁の開閉タイミングを最も遅角側にする制御を実行するとともに、吸気弁の開閉タイミングが最も遅角側になるまで待機する目的で、所定時間の間燃料噴射及び点火を停止する制御を行うようにしている。
ところが、前記特許文献1記載の発明の構成では、前記所定時間の長さは、吸気弁の開閉タイミングを最大限進角させた状態から最も遅角側となるまでの長さを考慮して長めに設定するようにしているが、この時間の長さが長めであることから、燃料噴射及び点火を停止している間にエンジンストールが発生しやすくなるという別の不具合が発生し得る。
本発明は以上の点に着目し、吸気弁の開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構を搭載した内燃機関において、エンジンストールの発生を防止又は抑制しつつ、エンジン回転センサに異常が発生した際のカム角センサからの信号を利用した運転制御を行うことができるようにすることを目的とする。
以上の課題を解決すべく、本発明に係る内燃機関の制御装置は、以下に述べるような構成を有する。すなわち本発明に係る内燃機関の制御装置は、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転数センサと、カムシャフトの回転角度を検出するカムセンサと、吸気弁の開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構とを搭載した内燃機関を制御するものであって、前記エンジン回転数センサの異常が発生した際に前記可変バルブタイミング機構を最も遅角させた状態に変化させてその間の燃料噴射及び点火の少なくとも一方を禁止させた後カムセンサからの信号に基づきクランクシャフトの位相を求める制御、及び可変バルブタイミング機構の作動量に応じて燃料噴射及び点火の少なくとも一方を禁止する期間を変更する制御を行う。
このようなものであれば、可変バルブタイミング機構の作動量が少ない場合には、吸気弁の開閉タイミングを最も遅角させた状態とするまでの時間が短くなるので、このことを反映させて前記禁止期間を短くすることにより、エンジン回転センサに異常が発生しカム角センサからの信号を利用した運転制御に移行するまでの間のエンジンストールの発生を防止又は抑制することができる。
なお、本発明において、「可変バルブタイミング機構の作動量」とは、吸気弁の開閉タイミングを最も遅角させた状態からの、吸気弁の開閉タイミングの進角量を示す概念である。
本発明によれば、吸気弁の開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構を搭載した内燃機関において、エンジンストールの発生を防止又は抑制しつつ、エンジン回転センサに異常が発生した際のカム角センサからの信号を利用した運転制御を行うことができる。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態の内燃機関は、ポート噴射式の4ストローク火花点火エンジンであり、三つの気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備する。それら気筒1は直列配置されており、各気筒1の圧縮上死点は等間隔、即ち240°CA毎に出現する。
各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
図2に示すように、本実施形態における内燃機関では、クランクスプロケット71、吸気側スプロケット72及び排気側スプロケット73にタイミングチェーン74を巻き掛け、このタイミングチェーン74により、クランクシャフトからもたらされる回転駆動力を吸気側スプロケット72を介して吸気カムシャフトに、排気側スプロケット73を介して排気カムシャフトに、それぞれ伝達している。
その上で、吸気側スプロケット72と吸気カムシャフトとの間に、可変バルブタイミング機構6を介設している。本実施形態における可変バルブタイミング機構6は、クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの回転位相を変化させることにより吸気バルブの開閉タイミングを変化させるものである。
可変バルブタイミング機構6のハウジング61は、吸気側スプロケット72に固着しており、吸気側スプロケット72とハウジング61とは一体となってクランクシャフトに同期して回転する。これに対し、吸気カムシャフトの一端部に固着したロータ62は、ハウジング61内に収納され、吸気側スプロケット72及びハウジング61に対して相対的に回動することが可能である。ハウジング61の内部には、作動液が流出入する複数の流体室が形成され、各流体室は、ロータ62の外周部に成形されたベーン621によって進角室612と遅角室611とに区画されている。
可変バルブタイミング機構6の液圧(特に、油圧)回路には、オイルパン81内に蓄えられた作動液が液圧ポンプ82より供給される。液圧ポンプ82は、内燃機関からの動力で駆動される。液圧ポンプ82と可変バルブタイミング機構6との間には、切換制御弁であるOCV(Oil Control Valve)9を設けている。作動液の流量及び方向をこのOCV9を介して操作することで、オイルパン81から汲み上げた作動液を進角室612または遅角室611に選択的に供給することができる。さすれば、ハウジング61がロータ62に対して相対回動し、吸気バルブの開閉タイミングを進角または遅角させることができる。
OCV9は、いわゆる電磁式の四方向スプール弁である。図4に示すように、OCV9は、液圧ポンプ82の吐出口と接続する供給ポート91、ハウジング61の進角室612と接続するAポート92、ハウジング61の遅角室611と接続するBポート93、並びにオイルパン81と接続するドレインポート94、95を有している。OCV9のスプールは、進退動作により内部粒体経路を切り換えて、Aポート92及びBポート93をそれぞれ供給ポート91、ドレインポート94、95の何れかに連通させる。また、スプール96が中立位置をとるときには内部流体経路が断絶し、Aポート92及びBポート93を供給ポート91にもドレインポート94、95にも連通させない。図4では、スプール96が中立位置にある状態を示している。
スプール96はソレノイド97によって駆動する。即ち、制御信号mとしてソレノイド97に入力するパルス電流(または、電圧)のデューティ比に応じて、スプール96の進退の距離が変化する。
制御信号mのデューティ比が比較的大きい場合には、液圧ポンプ82から吐出される作動液圧がAポート92を通じて進角室612に供給される一方、既に遅角室611に貯留していた作動液がBポート93を通じてオイルパン81に向けて流下することとなり、進角室612の容積が拡大、遅角室611の容積が縮小するようにベーン621及びロータ62が回動する。結果、吸気カムシャフトの回転位相、換言すれば吸気カムシャフトのクランクシャフトに対する変位角が進角して、吸気バルブのバルブタイミングが進角化する。
逆に、制御信号mのデューティ比が比較的小さい場合には、液圧ポンプ82から吐出される作動液圧がBポート93を通じて遅角室611に供給される一方、既に進角室612に貯留していた作動液がAポート92を通じてオイルパン81に向けて流下することとなり、遅角室611の容積が拡大、進角室612の容積が縮小するようにベーン621及びロータ62が回動する。結果、吸気カムシャフトのクランクシャフトに対する変位角が遅角して、吸気バルブのバルブタイミングが遅角化する。
総じて言えば、制御信号mのデューティ比が中立より大きいほど吸気バルブのバルブタイミングが速く進角し、デューティ比が中立より小さいほど吸気バルブのバルブタイミングが速く遅角する。
内燃機関の制御装置たるECU0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号(N信号)b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、車載のバッテリの電圧(または、バッテリ電流)を検出するセンサから出力されるバッテリ電圧信号d、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号e、内燃機関の冷却液(または、冷却水)の温度を検出する液温センサから出力される冷却液温信号f、吸気カムシャフトまたは排気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサ680から出力されるカム角信号(G信号)g、シフトレバーのレンジを知得するためのセンサ(または、シフトポジションスイッチ)から出力されるシフトレンジ信号h等が入力される。アクセル開度は、いわば要求負荷である。内燃機関の冷却液温は、内燃機関の温度を示唆する。
出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、それらエンジン回転数及び吸気量等に基づき、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミングといった各種運転パラメータを決定する。運転パラメータの決定手法自体は、既知のものを採用することが可能である。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、kを出力インタフェースを介して印加する。
また、ECU0は、内燃機関の始動(冷間始動であることもあれば、アイドリングストップからの復帰であることもある)時において、電動機たるスタータモータ(または、セルモータ。図示せず)に制御信号oを入力し、スタータモータにより内燃機関のクランクシャフトを回転させるクランキングを行う。クランキングは、初爆から連爆へと至り、エンジン回転数が冷却水温等に応じて定まる閾値を超えたときに(完爆したものと見なして)終了する。
ここで、クランク角信号b及びカム角信号gに関して補足する。図3に示すように、クランク角センサ700は、クランクシャフトに固定されクランクシャフトと一体となって回転するロータ70の回転角度をセンシングするものである。そのロータ70には、クランクシャフトの回転方向に沿った所定角度毎に、歯または突起701が形成されている。典型的には、クランクシャフトが10°回転する毎に、歯または突起701が配置される。
クランク角センサ700は、ロータ70の外周に臨み、個々の歯または突起701が当該センサの近傍を通過することを検知して、その都度クランク角信号bとしてパルス信号を発信する。ECU0は、このパルスをクランク角信号bとして受信する。
但し、クランク角センサ700は、クランクシャフトが一回転する間に三十六回のパルスを出力するわけではない。クランクシャフトのロータ70の歯または突起701は、その一部が欠けている。図3に示す例では、十七番目、十八番目及び二十番目、二十一番目の欠歯部分702、並びに、三十五番目、三十六番目の欠歯部分703という、大きく分けて二つの欠歯部分702、703が存在する。欠歯部分702、703はそれぞれ、クランクシャフトの特定の回転位相角に対応する。即ち、連続する欠歯部分702は180°CA及び540°CAに対応しており、単独の欠歯部分703は0°及び360°CAに対応している。
そして、図5に示すように、上記の欠歯部分702、703に起因して、クランク角信号bのパルス列もまた一部が欠損する。この欠損を基にして、クランクシャフトの絶対的な角度を知ることが可能である。欠損した三十六番目のパルスの次の一番目のパルスのタイミングを0°CA(または、360°CA)とおくと、欠損した十八番目のパルスに続く十九番目のパルスのタイミングが180°CA(または、540°CA)ということになる。上記の0°CAのパルスのタイミングは、特定の気筒(図示例では、第二気筒)1の圧縮上死点に略等しい。
図4に示すように、カム角センサ680もまた、カムシャフト63に固定されカムシャフト63と一体となって回転するロータ68の回転角度をセンシングするものである。そのロータ68には、少なくともカムシャフトの一回転を気筒数で割った角度毎に、歯または突起681が形成されている。三気筒エンジンの場合、カムシャフトが120°回転する毎に、歯または突起681が配置される。
カムシャフトは、巻掛伝動機構(チェーン及びスプロケット。図示せず)等を介してクランクシャフトから回転駆動力の伝達を受けて回転するもので、その回転速度はクランクシャフトの二分の一である。故に、上記の歯または突起681は、クランク角度に換算すれば240°CA毎に配置されていることになる。
加えて、本実施形態においては、ロータ8に、追加的なカム角信号gを発生させるための歯または突起682が、240°CA毎の歯または突起681の間に一つ設けられる。
カム角センサ680は、ロータ68の外周に臨み、個々の歯または突起681、682が当該センサの近傍を通過することを検知して、その都度カム角信号gとしてパルス信号を発信する。ECU0は、このパルスをカム角信号gとして受信する。
歯または突起681に起因して発生する基本カム角信号gは、何れかの気筒1が所定の行程に至ったことを表す。吸気カムシャフトにカム角センサ680が付随している場合、そのカム角センサ680が出力する基本カム角信号gは、図5に示しているように、各気筒1における圧縮上死点の近傍、または圧縮上死点から所定クランク角度(30°CAないし70°CAの範囲内の値)だけ進角側に偏倚したタイミングを示唆する。いわゆる位相変化型の可変バルブタイミング機構が付随している内燃機関にあっては、カム角信号gが当該機構により調節されるバルブタイミングをも表す。
歯または突起682に起因して発生する追加カム角信号gは、カムシャフト(及び、クランクシャフト)の特定の回転位相角に対応しており、各気筒1の行程を判別するための補助となるものである。図5に示している例では、第一気筒1の圧縮上死点を表す基本カム角信号gのパルスから60°CA進角したタイミングに、追加カム角信号gのパルスが存在している。クランク角信号bのパルス列から明らかとなる60°CAの間隔を隔ててこれら二つのカム角信号gのパルスを連続して受信したとき、後者のパルスの直後が第一気筒1の圧縮上死点であることが分かる。
ECU0は、クランク角信号b及びカム角信号gの双方を参照して各気筒1の現在の行程を知得し、各気筒1で適切な燃料噴射タイミングにて燃料を噴射する同期噴射を行い、また適切な点火タイミングにて混合気への点火を行う。
しかして本実施形態では、ECU0のプロセッサは、クランク角センサ700に断線等の異常が発生した際に、以下に述べるようなクランク角センサ700異常時制御プログラムを実行する。ここで、本実施形態では、前記クランク角信号bの入力が50°CA相当の期間途絶えた際にクランク角センサ700の異常が発生したものと判定される。すなわち、前記可変バルブタイミング機構により吸気弁35の開閉タイミングを最も遅角した状態に変化させてその間の燃料噴射及び点火を禁止させ、しかる後に、カムシャフトの歯または突起681に起因して発生する基本カム角信号(G信号)g間の時間を24等分することにより仮想的にN信号を発生させて各種制御を行う。その上で、停車中やアイドルスイッチがONである場合、換言すればアクセルペダルの操作量が0である場合には、吸気弁35の開弁タイミングは最も遅角した状態であるので、上述した燃料噴射及び点火を禁止する期間を0とする。その他の場合は、吸気弁35の開弁タイミングの進角幅が大きくなるにつれ漸次上述した燃料噴射及び点火を禁止する期間の長さを長くする。さらに本実施形態では、エンジン回転数が高い場合には可変バルブタイミング機構6に供給される作動液の油圧が高く、可変バルブタイミング機構6により吸気弁35の開弁タイミングを変化させる速度が高くなることに着目して、エンジン回転数が高くなるにつれ燃料噴射及び点火を禁止する期間の長さを短くしている。なお、本実施形態では、燃料噴射及び点火を禁止する所定時間の長さは、吸気弁35の開閉タイミングの進角幅及びエンジン回転数をパラメータとして、禁止期間マップを参照し補間計算を行うことにより求めるようにしている。この禁止期間マップは、代表的な吸気弁35の開閉タイミングの進角幅及びエンジン回転数に対応する前記所定時間の長さを実験等により求めたものをECU0のメモリの所定領域に記憶しておいたものである。
以下、プロセッサがこのクランク角センサ700異常時制御プログラムを実行することにより行われる制御の手順を、フローチャートである図6を参照しつつ以下に示す。
クランク角センサ700の異常が発生した際に(ステップS1)、吸気弁35の開閉タイミングが最も遅角した状態である場合(ステップS2)、直ちにカム角センサ680からのG信号を利用して近似的なN信号を生成する制御を行う(ステップS3)。一方、吸気弁35の開閉タイミングが最も遅角した状態でない場合は(ステップS2)、吸気弁35の開閉タイミングを最も遅角した状態に変化させる制御を行うとともに(ステップS4)、クランク角センサ700の異常が発生した時点での吸気弁35の開閉タイミングの進角幅及びエンジン回転数に対応した所定時間の間燃料噴射及び点火を禁止し(ステップS5)、しかる後にカム角センサ680からのG信号を利用して近似的なN信号を生成する制御を行う(ステップS3)。
以上に述べたように、本実施形態によれば、可変バルブタイミング機構6の作動量が少ない場合、換言すれば吸気弁35の開閉タイミングの進角幅が小さい場合には、吸気弁35の開閉タイミングを最も遅角させた状態とするまでの時間が短くなるので、このことを反映させて燃料噴射及び点火を禁止する期間を短くすることにより、エンジン回転センサに異常が発生しカム角センサ680からの信号を利用した運転制御に移行するまでの間のエンジンストールの発生を防止又は抑制することができる。逆に、吸気弁35の開閉タイミングの進角幅が大きい場合には、進角幅に対応させて燃料噴射及び点火を禁止する期間を長くすることにより、燃料噴射及び点火の禁止期間の長さを適切なものとすることができる。
特に本実施形態では、吸気弁35の開弁タイミングが最も遅角した状態である場合においては、燃料噴射及び点火を禁止する制御を省略して直ちにカム角センサ680からのG信号を利用して近似的なN信号を生成する制御を行うので、より好適にエンジンストールの発生を防止又は抑制することができる。
さらに本実施形態では、エンジン回転数が高い場合には可変バルブタイミング機構6に供給される作動液の油圧が高く、可変バルブタイミング機構6により吸気弁35の開弁タイミングを変化させる速度が高くなることに着目して、エンジン回転数が高くなるにつれ燃料噴射及び点火を禁止する期間の長さを短くしているので、この点からも燃料噴射及び点火を禁止する期間の長さを短くしてエンジンストールの発生を防止又は抑制することができる。
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限らない。
例えば、上述した実施形態では、吸気弁の開弁タイミングが最も遅角した状態に変化するまでの間、燃料噴射及び点火を禁止する制御を行っているが、これら燃料噴射及び点火の一方のみを禁止するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、エンジン回転数センサの異常の発生が検知された時点で吸気弁の開弁タイミングが最も遅角した状態である場合には、燃料噴射及び点火を禁止する制御を省略するようにしているが、燃料噴射及び点火の少なくとも一方を、吸気弁の開弁タイミングが最も遅角した状態でない場合と比較して短い所定の時間だけ禁止するようにしてももちろんよい。
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
0…ECU(制御装置)
6…可変バルブタイミング機構
680…カム角センサ
700…クランク角センサ
b…クランク角信号
g…カム角信号
6…可変バルブタイミング機構
680…カム角センサ
700…クランク角センサ
b…クランク角信号
g…カム角信号
Claims (1)
- クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転数センサと、カムシャフトの回転角度を検出するカムセンサと、吸気弁の開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構とを搭載した内燃機関を制御するものであって、
前記エンジン回転数センサの異常が発生した際に前記可変バルブタイミング機構を最も遅角させた状態に変化させてその間の燃料噴射及び点火の少なくとも一方を禁止させた後カムセンサからの信号に基づきクランクシャフトの位相を求める制御、及び可変バルブタイミング機構の作動量に応じて燃料噴射及び点火の少なくとも一方を禁止する期間を変更する制御を行うことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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Legal Events
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A977 | Report on retrieval |
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A02 | Decision of refusal |
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