JP4803582B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、振分装置を有する役物を備えたパチンコ遊技機であって、前記の振分装置に特徴があるパチンコ遊技機に関する。
現在最も普及しているパチンコ遊技機は、始動口に遊技球が入球したことを契機として、液晶等のディスプレー上で、通常は三列の図柄列が上下又は左右に図柄変動を行い、所定時間後に停止した結果、有効ライン上に所定態様(例えば「777」)が揃った場合、通常遊技時には閉状態にある可変入賞口が開状態となる特別遊技に移行するタイプの機種(いわゆる「デジパチ」や従来の「第一種」と称される機種)である。ここで、この種のタイプのパチンコ遊技機の多くは、図柄変動中や特別遊技状態中に始動口に遊技球が入球した場合、所定数(例えば4個)を上限として、当該入賞に基づく図柄変動を保留状態とする保留機能を備えている。そして、保留状態が解除された場合、保留された順に図柄変動が行なわれる。
ところで、従来の第1種パチンコ遊技機においては、ディスプレー上に通常当たり図柄(例えば「222」)が停止した後、再抽選を行い、確率変動当たり図柄(例えば「777」)に格上げされる演出を行う機種が存在する。ここで、通常当たり図柄の場合には、当該当たりに基づく特別遊技終了後、再び通常遊技に戻るか時間短縮遊技に移行する。他方、確率変動当たり図柄の場合には、当該当たりに基づく特別遊技終了後、通常遊技よりも高確率で当たり抽選を行う確率変動遊技に移行する。このように、当たり図柄が通常当たり図柄か確率変動当たり図柄のいずれであるかは、遊技者の利益状態を左右するものであるから極めて重要である。
他方、従来の第2種パチンコ遊技機は、従来の第1種パチンコ遊技機と異なり、当たりまでのプロセスが機械的な振分けによるところが多く、アナログ的な遊技内容ゆえ、従来の第1種パチンコ遊技機とは異質の興趣性を有している。ここで、従来の第2種パチンコ遊技機においても、大当たり決定後に、ディスプレー上でラウンド抽選を行い、一旦利益状態の低いラウンド数(例えば7R)を表示した後、再抽選で利益状態の高いラウンド数(例えば15R)を表示し、格上げ演出を行うものが存在する。
特開2005−13760号公報
しかしながら、前記第1種パチンコ遊技機及び当該第2種パチンコ遊技機における格上げ演出のいずれも、当該格上げ演出の際には、内部的には既に格上げするか否かが決定された状態にある。したがって、当該格上げ演出に基づいて実際に格上げされる訳ではない点で、擬似的である。
そこで、本発明は、利益状態の異なる複数の特別遊技へ移行し得るパチンコ遊技機において、利益状態の低い特別遊技への移行権を一旦獲得した後に、利益状態の高い特別遊技への移行権を獲得し易くすることを通じて、擬似的でない真の格上げ演出を機械的に行い得るパチンコ遊技機を提供することを目的とする。
本発明(1)は、開状態と閉状態とを採り得る可変入球口(可変入球口2210)を有すると共に、前記可変入球口(可変入球口2210)が前記開状態となった際に遊技球が入球した場合、遊技者にとって有利な第一の特別遊技状態への移行に係る第一入球口(第一入球口2221b)及び前記第一の特別遊技状態よりも遊技者にとって有利な第二の特別遊技状態への移行に係る第二入球口(第二入球口2221c)を少なくとも有する振分装置(クルーン2221)に誘導されるように構成されたパチンコ遊技機において、
前記開状態から所定時間、前記第一入球口(第一入球口2221b)内に遊技球を貯留させておく貯留手段(保留機構2222)を更に有すると共に、前記第一入球口(第一入球口2221b)内に遊技球が貯留されている状況下、更に別の遊技球が前記振分装置(クルーン2221)に入球した場合、前記遊技球の存在が前記第一入球口(第一入球口2221b)への前記別の遊技球の入球を阻止するよう機能する結果、前記別の遊技球が前記第一入球口(第一入球口2221b)に入球せず前記第二入球口(第二入球口2221c)に誘導され得るように構成されていることを特徴とするパチンコ遊技機である。
本発明(2)は、前記可変入球口(可変入球口2210)が、遊技領域内に設けられた始動口(始動口2100)への遊技球の入球に基づき前記開状態となる、前記発明(1)のパチンコ遊技機である。
ここで、本特許請求の範囲及び本明細書における各用語の意義について説明する。まず、「入球」とは、賞球が払い出させる入賞のみならず、遊技者に対して何らかの利益状態を生じ得るもの一切を包含する概念であり、いわゆる「スルーチャッカー」や入賞口を含む。「開状態」とは、遊技球が流入可能な状態や流入し易い状態を指し、「閉状態」とは、遊技球が流入不能な状態や遊技球が流入困難な状態を指す。「始動口への遊技球の入球に基づき」とは、当該始動口への遊技球の入球によりただちに可変入球口が開状態となる場合のみならず、当該始動口への遊技球の入球により抽選を行い、当該抽選結果に基づき、可変入球口が開状態となる場合を包含する。
本発明(1)によれば、第一入球口内に遊技球が貯留されている場合、更に別の遊技球が振分装置に入球したときに、当該別の遊技球が第二入球口に誘導される可能性が上昇するので、低い利益状態の特別遊技の移行権から高い利益状態の特別遊技の移行権獲得という、擬似的でない真の格上げを機械的に達成できると共に、当該格上げプロセスを遊技者が視認可能であるため、複数の遊技球が振分装置内に入球した場合には、当該格上げを期待したより高い興奮感を遊技者に付与することができるという効果も奏する。
本発明(2)によれば、前記効果に加え、遊技領域に設けられた始動口への遊技球の入球に基づき可変入球口が開状態となるように構成されているので、特別遊技移行プロセスが、始動口への遊技球の入球という第一ステップ、当該入球に基づく可変入球口の開放という第二ステップ、当該開放による遊技球の入球という第三ステップ、第一入球口又は第二入球口への当該遊技球の振分けという第四ステップという、複数のステップから構成されるようになる。その結果、ホール側としては、釘等の調整によりあるステップでは甘く別のステップでは辛く、といった具合に、他台との差別化(メリハリ)や他店との差別化等がつけやすくなるので、営業手法に幅が広がると共に、遊技者側としても、釘を読む喜びといったパチンコ本来の喜びを享受できるという効果を奏する。
以下、本発明を実施するための最良の形態につき説明する。但し、あくまで最良の形態であり、本発明が適用可能なパチンコ遊技機、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等につき、以下の態様に限定されるものではない。例えば、以下の最良形態に係るパチンコ遊技機は、従来の第2種であるが、例えば従来の第3種であってもよい。更に、以下で具体的に記載した各種数値(例えば、単位遊技における入賞個数の上限値や単位遊技数)はあくまで例示であり、これらの数値に何ら限定されるものではない。
はじめに、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の一例を、図を参照しながら説明する。図1に示すように、該パチンコ遊技機は、外枠に対して前枠が回動可能に固定されている構成を採っている。該前枠には、遊技領域120を有する遊技盤を収容する収容枠が形成されており、この収容枠に遊技盤が保持されている。該遊技盤には、内レール及び外レールにより区画された遊技領域120が形成されており、この遊技領域120に、第1段階特別遊技移行に係る、遊技球が流入可能な始動口2100と、後述する本発明の特徴部である役物2200と、通常遊技時には閉状態であり、以下で説明する第2段階特別遊技が実行される際には開状態(開閉を繰り返す状態)になる、ソレノイド2310で駆動される可変入賞口である大入賞口2300と、特別遊技に係る遊技状態(例えば、第1段階の特別遊技に移行したか否か、第2段階特別遊技に移行したか否か、第2段階の特別遊技のラウンド数や入球数に関する報知)を表示する演出表示装置2400と、いずれの入賞口にも入賞しなかった打球を遊技領域外に排出するためのアウト口20とが設けられている。また、前枠右下には、遊技領域120へ遊技球を発射する際の発射強度を連続的又は段階的に変化させ得るハンドルを備えた遊技球発射装置10が設置されている。
次に、図2を参照しながら、パチンコ遊技機の背面側における基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、パチンコ遊技機の全体動作を制御し、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御装置1000と、演出表示装置2400上での各種演出・情報報知に係る表示制御を行なう演出表示制御装置2500と、賞球タンク212、賞球レール214及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンク212から供給される遊技球を上球皿へ払い出す払出ユニット216等を備える賞球払出機構(セット基盤)210と、払出ユニット216による払出動作を制御する賞球払出装置3000と、上球皿の遊技球(貯留球)を遊技領域120へ1球ずつ発射する発射装置232と、発射装置232の発射動作を制御する発射制御基板230と、パチンコ遊技機の各部へ電力を供給する電源ユニット290と、パチンコ遊技機の電源をオンオフするスイッチである電源スイッチ292等が、前枠裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
次に、図3のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の各種手段について説明する。まず、主制御装置(メイン基板)1000は、各周辺機器、即ち、遊技に関連した遊技周辺機器2000や、主制御装置(メイン基板)1000からの払出指示に基づき所定数の賞球の払出制御を行う賞球払出装置3000と情報伝達可能に接続している。その他、図示しないが、各種遊技効果ランプ(例えばサイドランプ)やスピーカ等とも電気的に接続している。そこで、主制御装置(メイン基板)1000を説明すると、主制御装置(メイン基板)1000は、通常状態と特別遊技状態(遊技者にとって前記通常状態よりも有利な状態)への移行及び実行制御を司る遊技制御手段1100と、周辺機器側に各種遊技情報(例えば、シャッター開閉コマンド、大入賞口の開閉コマンド等)を送信するための情報送信手段1200と、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出装置3000を制御する賞球払出決定手段1300とを有している。
次に、遊技制御手段1100は、第1段階特別遊技への移行契機となる遊技球入球信号を始動口2100から受信したか否かを判定する始動口入球判定手段1110と、所定条件下で可変入球口2210を開状態にする第1段階特別遊技を実行すると共に、所定条件下で大入賞口2300を開状態にする第2段階特別遊技を実行する、特別遊技制御手段1120とを有する。
ここで、特別遊技制御手段1120は、所定条件下、始動口2100から遊技球入球信号を受信した場合、可変入球口2210を所定時間又は所定回数開閉する「第1段階特別遊技」に関する制御を行う第1段階特別遊技制御手段1121と、第1段階特別遊技時における振分装置2220内の特定領域(第一当たり孔2223a及び第二当たり孔2223b)への遊技球の流入(入球)を条件として、大入賞口2300を所定時間又は所定回数開閉する単位遊技を所定回数行う「第2段階特別遊技」に関する制御を行う第2段階特別遊技制御手段1122と、役物2200内の第一シャッター2222a及び第二シャッター2222cの開閉制御を司るシャッター開閉制御手段1123と、各種制御を実行するために遊技状態をリアルタイムに記憶しておくための遊技状態一時記憶手段1124とを有している。
ここで、第1段階特別遊技制御手段1121は、第1段階特別遊技移行許可が下りているときに、始動口2100のセンサ2110からの遊技球の入球信号を受信したか否かを判定する第1段階特別遊技条件判定手段1121aと、第1段階特別遊技に関する各種処理の時間管理を行うための第1段階時間管理手段1121bと、可変入球口2210のソレノイド2211を駆動して第1段階特別遊技を実行するための第1段階特別遊技実行手段1121cとを有している。ここで、第1段階時間管理手段1121bは、第2段階移行条件となる、振分装置2220内の特定領域(第一当たり孔2223a及び第二当たり孔2223b)への遊技球入球有効時間を計測する有効タイマ1121b−1と、第1段階特別遊技中の可変入球口2210の開閉時間を計測する開閉タイマ1121b−2とを更に有している。
次に、第2段階特別遊技制御手段1122は、第1段階特別遊技の際に第2段階移行特別遊技移行条件を充足したか否かを判定する第2段階特別遊技条件判定手段1122aと、第2段階特別遊技に関する各種処理の時間管理を行うための第2段階時間管理手段1122bと、大入賞口2300の電動役物を駆動して第2段階特別遊技を実行するための第2段階特別遊技実行手段1122cとを有している。ここで、第2段階特別遊技条件判定手段1122aは、第1段階特別遊技の有効時間内に第一当たり孔2223aに入球したか否かを判定する第一当たり孔入球判定手段1122a−1と、第1段階特別遊技の有効時間内に第二当たり孔2223bに入球したか否かを判定する第二当たり孔入球判定手段1122a−2とを更に有している。また、第2段階時間管理手段1122bは、第2段階特別遊技における単位遊技時間を計測する開閉タイマ1122b−1を更に有している。
次に、シャッター開閉制御手段1123は、第一シャッター2222a及び第二シャッター2222cの閉状態時間を管理するためのタイマ1123aを更に有している。
次に、遊技状態一時記憶手段1124は、各種フラグ(第1段階特別遊技に関するフラグ、第2段階特別遊技に関するフラグ、シャッター開閉に関するフラグ等)のオンオフ状況を記憶するためのフラグ一時記憶手段1124aと、第2段階特別遊技中の最大単位遊技数と現在の単位遊技数を記憶するためのラウンド数一時記憶手段1124bと、現在実行されている単位遊技における大入賞口2300への遊技球の入賞個数を記憶するための入賞個数一時記憶手段1124cとを有している。
次に、遊技周辺機器2000は、第1段階特別遊技移行の契機となる始動口2100と、第1段階特別遊技の際に作動すると共に、当該特別遊技の際に遊技球が入球した場合に、第2段階特別遊技に移行するか否かの振分が行われる役物2200と、通常遊技の際には閉状態にあり、第2段階特別遊技の際には所定条件下で開状態となる大入賞口2300と、特別遊技中の遊技進行状況を示す表示を含め、主として演出に係る表示を行う演出表示装置2400と、演出等に係る一切の表示制御を司る演出表示制御装置2500とを有している。以下、始動口2100及び大入賞口2300を簡単に説明した後、本発明の特徴である役物2200を詳述することとする。
まず、始動口2100は、遊技球が入球した際に入球信号を発するセンサ2110を備えている。次に、大入賞口2300は、大入賞口2300の電動役物を駆動して大入賞口2300を開閉させるソレノイド2310を備えている。
次に、図1及び図4を参照しながら、役物2200の概観構成を説明する。図1に示すように、役物2200は、遊技領域120の略中央に設けられており、上部及び下部に可変入球口2210及び振分装置2220を夫々有すると共に、図4に示すように、可変入球口2210から振分装置2220に遊技球を導くための誘導路2230をその内部に有している。ここで、まず可変入球口2210は、図1に示すように、演出表示装置2400の真下に配置されている。但し、演出表示装置2400は遊技球の流下を妨害しないような形で遊技領域に取り付けられているので、演出表示装置2400の存在により開状態にある可変入球口2210への遊技球の入球が妨げられることはない。次に、誘導路2230は、図4に示すように、可変入球口2210に入球した遊技球を振分装置2220のクルーン2221に導くよう配置されている。尚、図からは明確でないが、誘導路2230の鉛直部(図中の2230−a)からクルーン2221に至るまでの誘導部(図中の2230−b)にはある程度の傾斜が設けられており、これにより遊技球がある程度の速度をもってクルーン2221に放出されることが担保されている。また、振分装置2220は、図4に示すように、前記誘導路2230からの遊技球のみが誘導されるように、即ち、誘導路2230以外のルートから進入不能に構成されている。ここで、誘導路2230と振分装置2220は、可変入球口2210からの遊技球が、振分装置2220のクルーン2221の外周の接線付近に放出されるような位置に設置されている。これにより、クルーン2221に導かれた遊技球は、一定の運動エネルギーを有している間はクルーン2221の外周を回転し続け、運動エネルギーの低下に基づく遠心力の低下に伴い、徐々にクルーン2221の中心方向に移動することになる。以下、可変入球口2210及び振分装置2220について詳述する。
まず、可変入球口2210は、図1に示すように、通常時は、遊技球が入球不能である閉状態(図1中の点線)を採り、通常時に始動口2100に遊技球が入球した場合には、遊技球が入球容易な開状態(図1中の実線)を採る。ここで、可変入球口2210は、左右にハネ部2210aと、当該ハネ部2210aを駆動するソレノイド2211(図示せず)と、可変入球口2210を遊技球が通過したことを検知するセンサ2212(図示せず)を有している。
次に、振分装置2220は、図1に示すように、正面のみ方形に開口する容器2220a内に、振分装置2220内に入球した遊技球をいずれかの入球口に振り分けるための振分部2220bが設置されている。ここで、図5〜図9を参照しながら、振分部2220bの構造について詳述する。尚、振分部2220bは、図5に示すように、クルーン2221と、保留機構2222と、ベース部2223と、アクチュエーター2224とから構成されるので、以下、これら要素について順に説明することとする。
まず、クルーン2221は、図5に示すように、可変入球口2210からの遊技球が公転可能なようにすり鉢状の皿形をしており、かつ、半径方向について外側から順に、二個のハズレ入球口2221aと、一個の第一入球口2221bと、一個の第二入球口2221cとが形成されている。ここで、所定条件下で、第一入球口2221bに遊技球が入球した場合には、遊技者にとって利益状態が低い特別遊技(7R)に移行し、所定条件下で、第二入球口2221cに遊技球が入球した場合には、遊技者にとって利益状態が高い特別遊技(15R)に移行する。更に、クルーン2221の中央には、後述するアクチュエーター2224の回転軸2224aが貫入可能な係合孔2221dが設けられており、アクチュエーター2224の回転軸2224aが回転すると、これに追従してクルーン2221も回転する。
次に、保留機構2222は、図5に示すように、クルーン2221の直下に配置されており、クルーン2221の径よりも小さい円形を成している。そして、保留機構2222の中央には、後述するアクチュエーター2224の回転軸2224aが貫入可能な係合孔2221dが設けられており、アクチュエーター2224の回転軸2224aが回転すると、これに追従して保留機構2222も回転する。ここで、保留機構2222は、第一入球口2221bからの遊技球を貯留するための、円周方向にスライド可能な第一シャッター2222aと、第一シャッター2222aに結合しており、円周方向にスライド可能なラック2222vと、ラック2222vと係合するピニオンギア2222wと、ピニオンギア2222wを回転駆動するためのモータ2222b(図示せず)と、第二入球口2221cからの遊技球を貯留するための、円周方向にスライド可能な第二シャッター2222cと、第二シャッター2222cに結合しており、円周方向にスライド可能なラック2222xと、ラック2222xと係合するピニオンギア2222yと、ピニオンギア2222yを回転駆動するためのモータ2222d(図示せず)とから構成される。ここで、後で詳述するが、第一シャッター2222a(第二シャッター2222c)が開状態の場合は、第一入球口2221b(第二入球口2221c)に入球した遊技球は、そのまま自重により、更に下に設けられたベース部2223まで落下するが、第一シャッター2222a(第二シャッター2222c)が閉状態の場合は、第一入球口2221b(第二入球口2221c)に入球した遊技球は、クルーン2221と第一シャッター2222a(第二シャッター2222c)との間に貯留される(図9参照)。尚、第一シャッター2222aと第二シャッター2222cが閉状態となるタイミングは、後で詳述するように、第一段階特別遊技開始直後である。そして、所定時間経過後、第一シャッター2222aと第二シャッター2222cは、再び開状態となる。
次に、ベース部2223は、ベース部2223に対するクルーン2221の相対的な回転運動が可能なように、クルーン2221の内周よりも小さい外周を有している。ここで、ベース部2223は、円周帯状の四区画を半径方向に有している。まず、第一区画2223vは、クルーン2221のハズレ入球口2221aに入球した遊技球が落下する区画であり、この区画に落下した遊技球はアウト孔2223cに導かれる。次に、第二区画2223wは、クルーン2221の第一入球口2221bに入球した遊技球が落下する区画であり、この区画に落下した遊技球は第一当たり孔2223aに導かれる。また、この第一当たり孔2223a下方には、当該孔を通過した遊技球を感知するためのセンサ2223a−1が設置されている。次に、第三区画2223xは、クルーン2221の第二入球口2221cに入球した遊技球が落下する区画であり、この区画に落下した遊技球は第二当たり孔2223bに導かれる。また、この第二当たり孔2223b下方には、当該孔を通過した遊技球を感知するためのセンサ2223b−1が設置されている。次に、第四区画2223yは、後述するアクチュエーター2224の回転軸2224aを挿入するための、当該回転軸2224aの径よりも大きい内径を有する区画である。
次に、アクチュエーター2224は、ベース部2223に対してクルーン2221及び保留機構2222を相対的に回転させるための回転軸2224aと、当該回転軸2224aを回転させるための駆動モータ2224bとを有している。
次に、上記各要素の相対的な位置関係をより詳細に説明する。まず、図6〜図8を参照しながら、役物2200の横断面構成について詳述する。まず、図6は、図1におけるA−A断面の上面図(クルーン2221の上面図)である。図6から分かるように、二個のハズレ入球口2221aが最外周に設けられており、その内側に一個の第一入球口2221bが設けられており、最も内側(係合孔2221d近傍)に一個の第二入球口2221cが設けられている。尚、前記のように、当該クルーン2221はすり鉢状に形成されているので、当該クルーン2221に誘導された遊技球は、特殊な動きをする場合を除き、二個のハズレ入球口2221aに入球しなかった場合には、それより下方に位置する第一入球口2221b及び第二入球口2221cのいずれかに入球し、第一入球口2221bに入球しなかった場合には、それより下方に位置する第二入球口2221cに入球する。尚、各入球口の数や位置等については何ら限定されず、例えば、第一入球口2221bに入球しなかった遊技球が、必ずしも第二入球口2221cに誘導されるとは限らないように構成されていてもよい。
次に、図7は、図1におけるB−B断面の上面図である。ここで、第一シャッター2222a及び第二シャッター2222cの真上には、第一入球口2221bと第二入球口2221cが夫々存在しており、図に示すようにこれらシャッターが閉状態の際には、第一入球口2221b又は第二入球口2221cに入球した遊技球は、第一シャッター2222a又は第二シャッター2222c上に留まる。そして、第一シャッター2222a又は第二シャッター2222cが開状態(図中の矢印方向、点線部分)の際には、貯留されていた遊技球が、下方に位置するベース部2223の第二区画2223w又は第三区画2223xに落下し、これらの区画に設けられた第一当たり孔2223a又は第二当たり孔2223bに流入する。尚、第一シャッター2222aの開閉駆動は、モータ2222bの駆動によりピニオンギア2222wを時計回り又は半時計回りに回転させることにより実行される。また、第二シャッター2222cの開閉駆動は、モータ2222dの駆動によりピニオンギア2222yを時計回り又は半時計回りに回転させることにより実行される。尚、これらのシャッターの両方が同調した形で開閉されるように構成する場合には、第二シャッター2222cに係るモータ2222dとピニオンギア2222yを無くした上で、ラック2222vとラック2222xを繋げた形に構成すればよい。他方、ハズレ入球口2221aの下には、第一入球口2221bと第二入球口2221cの真下に存在していた第一シャッター2222a又は第二シャッター2222cのような貯留可能部材は存在しないので、ハズレ入球口2221aに入球した遊技球は、ダイレクトに第一区画2223vに落下し、当該区画に設けられたハズレ孔2223cに流入する。また、保留機構2222の係合孔2221dには、アクチュエーター2224の回転軸がクリアランス無しに係合している。
次に、図8は、図1におけるC−C断面の上面図である(即ち、ベース部2223の断面の上面図に相当)。前述のように、第二区画2223wには第一当たり孔2223aが、第三区画2223xには第二当たり孔2223bが、夫々二個ずつ設けられている。尚、当該図には示されていないが、第一区画の側壁には、ハズレ孔2223cが設けられている(図5参照)。また、図中の第一区画2223vに示した点線の丸は、当該断面の真上に存在するハズレ入球口2221aであり、第二区画2223wに示した点線の丸は、当該断面の真上に存在する第一入球口2221bであり、第三区画2223xに示した点線の丸は、当該断面の真上に存在する第二入球口2221cである。但し、ベース部2223に対してクルーン2221は回転運動を行うため、ベース部2223に設けられた第一当たり孔2223a及び第二当たり孔2223bに対する、ハズレ入球口2221a、第一入球口2221b及び第二入球口2221cの相対的位置関係は変動する。尚、この図からは明らかでないが、これらの区画に落下した遊技球は、当該区画に設けられた各孔に方向付けられる、即ち、第一入球口2221bに入球した遊技球は第一当たり孔2223aに入球し、第二入球口2221cに入球した遊技球は第二当たり孔2223bに入球するよう構成されている。例えば、これらの区画内部は、当該区画に設けられた孔が上下方向で最も低くなるように傾斜付けられている。また、ベース部2223の第四区画2223yには、アクチュエーター2224の回転軸2224aが、図に示すように、ある程度のクリアランスをもって挿入された状態にある。
次に、図9を参照しながら、役物2200の縦断面構成について詳述する。尚、当該図は、図5のD−D断面(クルーン2221のみ断面)を斜め上方から眺めた図である。ここで、第一シャッター2222a及び第二シャッター2222cは閉状態にあり、かつ、第一入球口2221b及び第二入球口2221c内に遊技球が一個ずつ貯留されている。ここで、クルーン2221と第一シャッター2222aとの間隔は、第一入球口2221b内に貯留された遊技球が、クルーン2221面と略同一の高さとなるように設定する。これにより、第一入球口2221b内に遊技球が貯留されている場合、当該遊技球が第一入球口2221bの蓋部材と化し、以後上流から第一入球口2221bに近づく遊技球は、当該第一入球口2221bを乗り越えて通過し、それより下流に配置された第二入球口2221cに方向付けられる状態が構築される。尚、第二入球口2221cに関しては、第二入球口2221cと第二シャッター2222cとの間隔は特に制限は無い(第二シャッター2222c自体が存在していなくてもよい)。そして、これら第一シャッター2222a及び第二シャッター2222cが開状態となった際には(第一シャッター2222aの開状態のみ点線で示す)、第一入球口2221b及び第二入球口2221c内に貯留されていた遊技球は、下方の第二区画2223w及び第三区画2223xに夫々落下する。
次に、本最良形態に係る処理の流れを説明する。まず、図10は、主制御装置(メイン基板)1000が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。図4に示すように、主制御装置(メイン基板)1000は、特別遊技移行判定処理3000、特別遊技実行処理4000、賞球払出処理5000の各処理をループして行なっている。そして、各処理の条件が成立した際、当該処理を行うこととし、当該条件が不成立の場合には当該処理をスキップしている。各処理の概要を説明する(以下で詳述されている処理を除く)と、賞球払出処理5000は、賞球払出のある入賞口(始動口2100、大入賞口2300等)への入賞を受け、賞球払出決定手段1300が、当該入賞口に設定された払出数に対応した所定個数の賞球決定を行った後、賞球払出装置3000が、当該決定に従い払出を実行する処理である。
次に、図11を参照しながら、図10のサブルーチンに係る特別遊技移行判定処理3000について説明する。まず、ステップ3002で、第1段階特別遊技条件判定手段1121aは、フラグ一時記憶手段1124aを参照して、特別遊技に関係するフラグ(特別遊技許可フラグ、第1段階フラグ、第2段階フラグ)がオフであるか否か、即ち、現在特別遊技中でないか否かを判定する。ステップ3002でYesの場合、ステップ3004で、第1段階特別遊技条件判定手段1121aは、始動口2100のセンサ2110からの入球信号を受信したか否かを判定する。ステップ3004でYesの場合、ステップ3006で、第1段階特別遊技条件判定手段1121aは、フラグ一時記憶手段1124a中の特別遊技許可フラグをオンにし、次の処理(特別遊技実行処理4000)に移行する。なお、ステップ3002及びステップ3004でNoの場合にも、次の処理(特別遊技実行処理4000)に移行する。
次に、図12を参照しながら、図10のサブルーチンに係る特別遊技実行処理4000について説明する。まず、ステップ4100で、特別遊技制御手段1120は、特別遊技移行許可が下りているか否かを判定すると共に、当該許可が下りている場合には各種初期設定を行う初期設定処理を実行する。次に、ステップ4200で、特別遊技制御手段1120(主に第1段階特別遊技制御手段1121)は、第1段階特別遊技への移行判定と実行処理を行う第1段階実行処理を実行する。次に、ステップ4400で、特別遊技制御手段1120(主にシャッター開閉制御手段1123)は、第1段階関連期間中に第一シャッター2222a及び第二シャッター2222cの閉鎖及び開放処理を行うシャッター開閉処理4400を実行する。次に、ステップ4500で、特別遊技制御手段1120(主に第2段階特別遊技制御手段1122)は、第2段階特別遊技に移行するか否かの判定と移行する場合には単位遊技(ラウンド)数を決定する処理を行う、第2段階移行決定・内容決定処理4500を実行する。そして、ステップ4300で、特別遊技制御手段1120(主に第2段階特別遊技制御手段1122)は、第2段階特別遊技への移行判定と実行処理を行う第2段階実行処理を実行し、次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。
次に、図13を参照しながら、図12のサブルーチンに係る初期設定処理4100について説明する。まず、ステップ4102で、特別遊技制御手段1120は、フラグ一時記憶手段1124aを参照して、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4102でYesの場合、ステップ4104及びステップ4106で、特別遊技制御手段1120は、フラグ一時記憶手段1124a中の特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に、フラグ一時記憶手段1124a中の特別遊技実行フラグをオンにする。そして、ステップ4110で、情報送信手段1200は、演出表示制御装置2500に対して第1段階特別遊技移行信号を送信する。そして、ステップ4112で、特別遊技制御手段1120は、フラグ一時記憶手段1124a中の第1段階フラグをオンにする。そして、ステップ4114で、特別遊技制御手段1120は、フラグ一時記憶手段1124a中のシャッター閉鎖フラグをオンにし、次の処理(第1段階実行処理4200)に移行する。なお、ステップ4102でNoの場合にも、次の処理(第1段階実行処理4200)に移行する。
次に、図14を参照しながら、図12のサブルーチンに係る第1段階実行処理4200について説明する。まず、ステップ4202で、第1段階特別遊技制御手段1121は、フラグ一時記憶手段1124aを参照して、第1段階開閉継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ4202でYesの場合、ステップ4204で、第1段階特別遊技条件判定手段1121aは、フラグ一時記憶手段1124aを参照して、第1段階フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4204でYesの場合、ステップ4206で、第1段階特別遊技制御手段1121は、フラグ一時記憶手段1124a中の第1段階開閉継続フラグをオンにする。そして、ステップ4208で、第1段階特別遊技制御手段1121は、開閉タイマ1121b−2及び有効タイマ1121b−1に開閉時間及び特定領域有効時間を夫々セットする。次に、ステップ4210で、第1段階特別遊技実行手段1121cは、可変入球口2210のソレノイド2211を駆動して、可変入球口2210の開閉を開始する。そして、ステップ4212で、第1段階特別遊技実行手段1121cは、開閉タイマ1121b−2を参照して、第1段階特別遊技の開閉終了時間に到達したか否かを判定する。ステップ4212でYesの場合、ステップ4214で、第1段階特別遊技実行手段1121cは、可変入球口2210のソレノイド2211の駆動を停止し、可変入球口2210の開閉を終了する。そして、ステップ4216で、第1段階特別遊技制御手段1121は、フラグ一時記憶手段1124a中の第1段階開閉継続フラグをオフにする。次に、ステップ4230で、特別遊技制御手段1120は、フラグ一時記憶手段1124a中の第1段階フラグをオフにして、次の処理(シャッター開閉処理4400)に移行する。尚、ステップ4202でNoの場合には、ステップ4212に移行する。また、ステップ4204及びステップ4212でNoの場合には、次の処理(シャッター開閉処理4400)に移行する。
次に、図15を参照しながら、図12のサブルーチンに係る、本発明の一特徴的処理であるシャッター開閉処理4400について説明する。まず、ステップ4402で、シャッター開閉制御手段1123は、フラグ一時記憶手段1124aを参照して、シャッター閉状態継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ4402でYesの場合、ステップ4404で、シャッター開閉制御手段1123は、フラグ一時記憶手段1124aを参照して、シャッター閉鎖フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4404でYesの場合、ステップ4406で、シャッター開閉制御手段1123は、フラグ一時記憶手段1124a中のシャッター閉状態継続フラグをオンにする。次に、ステップ4408で、シャッター開閉制御手段1123は、タイマ1123をスタートする。次に、ステップ4410で、シャッター開閉制御手段1123は、モータ2222b及びモータ2222dを所定時間駆動することにより、第一シャッター2222a及び第二シャッター2222cを夫々「閉状態」にする。次に、ステップ4412で、シャッター開閉制御手段1123は、タイマ1123を参照して、第一の所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ4412でYesの場合、ステップ4414で、シャッター開閉制御手段1123は、第二シャッター2222cを「開状態」にする。次に、ステップ4416で、シャッター開閉制御手段1123は、タイマ1123を参照して、第二の所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ4416でYesの場合、ステップ4418で、シャッター開閉制御手段1123は、第一シャッター2222aを「開状態」にする。尚、本最良形態では、第一シャッター2222aと第二シャッター2222cの開放に際して時間差を設けたが、同時に開放させてもよい。次に、ステップ4420で、シャッター開閉制御手段1123は、フラグ一時記憶手段1124a中のシャッター閉状態継続フラグをオフにする。次に、ステップ4422で、シャッター開閉制御手段1123は、フラグ一時記憶手段1124a中のシャッター閉鎖フラグをオフにし、次の処理(第2段階移行決定・内容決定処理4500)に移行する。尚、ステップ4402でNoの場合には、ステップ4412に移行する。また、ステップ4404、ステップ4412及びステップ4416でNoの場合には、次の処理(第2段階移行決定・内容決定処理4500)に移行する。
次に、図16を参照しながら、図12のサブルーチンに係る、本発明の一特徴的な処理である第2段階移行決定・内容決定処理4500について説明する。まず、ステップ4502で、特別遊技制御手段1120は、フラグ一時記憶手段1124aを参照して、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4502でYesの場合、ステップ4504で、第2段階特別遊技条件判定手段1122a(第一当たり孔入球判定手段1122a−1又は第二当たり孔入球判定手段1122a−2)は、第一段階の有効時間内に第一当たり孔2223a又は第二当たり孔2223bに入球したか否かを判定する。ステップ4504でYesの場合、ステップ4506で、特別遊技制御手段1120は、フラグ一時記憶手段1124a中の第2段階フラグをオンにする。次に、ステップ4508で、第二段階特別遊技制御手段1122は、前記入球が第二当たり孔2223bのみ又は前記入球が第一当たり孔2223aと第二当たり孔2223bの両方であったか否か、即ち、少なくとも第二当たり孔2223bに入球しているか否かを判定する。ステップ4508でYesの場合、ステップ4510で、第二段階特別遊技制御手段1122は、ラウンド数一時記憶手段1124b内に記憶されている上限単位遊技数(残り単位遊技)Nに15をセットし、ステップ4512に移行する。他方、ステップ4508でNoの場合には、ステップ4516で、第二段階特別遊技制御手段1122は、ラウンド数一時記憶手段1124b内に記憶されている上限単位遊技数(残り単位遊技)Nに7をセットし、ステップ4512に移行する。そして、ステップ4512で、情報送信手段1200は、第2段階に移行するか否かと、移行する場合にはラウンド数に関する情報をサブ側に送信し、次の処理(第2段階実行処理4300)に移行する。
尚、ステップ4502でNoの場合には、次の処理(第2段階実行処理4300)に移行する。また、ステップ4504でNoの場合、即ち、第一段階の有効時間内にいずれの当たり孔にも入球しなかった場合には、ステップ4514で、特別遊技制御手段1120は、フラグ一時記憶手段1124a中の特別遊技実行フラグをオフにし、ステップ4512に移行する。
次に、図17を参照しながら、図12のサブルーチンに係る第2段階実行処理4300について説明する。まず、ステップ4302及びステップ4304で、第2段階特別遊技制御手段1122は、フラグ一時記憶手段1124aを参照して、第2段階開閉継続フラグ及び第2段階継続フラグがいずれもオフであるか否かを判定する。ステップ4302及びステップ4304でYesの場合、ステップ4306で、第2段階特別遊技条件判定手段1122aは、フラグ一時記憶手段1124aを参照して、第2段階フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4306でYesの場合、ステップ4308及びステップ4310で、第2段階特別遊技制御手段1122は、フラグ一時記憶手段1124a中の第2段階開閉継続フラグ及び第2段階開閉継続フラグをオンにする。そして、ステップ4312で、第2段階特別遊技制御手段1122は、開閉タイマ1122b−1に開閉時間をセットする。次に、ステップ4314で、第2段階特別遊技実行手段1122cは、大入賞口2300のソレノイド2310を駆動して、大入賞口2300の開閉を開始する。そして、ステップ4316で、第2段階特別遊技実行手段1122cは、開閉終了条件が成立したか否か、具体的には、開閉タイマ1122b−1を参照して、第2段階特別遊技の単位遊技終了時間(又は単位遊技終了開閉回数)に到達したか否かを判定すると共に、入賞個数一時記憶手段1124cを参照して、所定の入賞個数(例えば10個)に達したか否かを判定する。ステップ4316でYesの場合、ステップ4318で、第2段階特別遊技実行手段1122cは、大入賞口2300のソレノイド2310の駆動を停止し、大入賞口2300の開閉を終了する。そして、ステップ4320で、第2段階特別遊技制御手段1122は、フラグ一時記憶手段1124a中の第2段階開閉継続フラグをオフにする。次に、ステップ4322で、第2段階特別遊技制御手段1122は、開閉タイマ1122b−1をリセットする。そして、ステップ4324で、第2段階特別遊技制御手段1122は、ラウンド数一時記憶手段1124b内に記憶されている上限単位遊技数(残り単位遊技数)Nを1減算する。そして、ステップ4326で、第2段階特別遊技制御手段1122は、ラウンド数一時記憶手段1124bを参照することにより、上限単位遊技数(残り単位遊技数)Nが0であるか否かを判定する。ステップ4326でYesの場合、ステップ4328及びステップ4330で、第2段階特別遊技制御手段1122は、フラグ一時記憶手段1124a中の第2段階継続フラグ及び第2段階フラグをオフにする。そして、ステップ4332で、特別遊技制御手段1120は、フラグ一時記憶手段1124a中の特別遊技実行フラグをオフにする。次に、情報送信手段1200は、演出表示制御装置2500に対して特別遊技終了信号を送信し、次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。尚、ステップ4302でNoの場合には、ステップ4316に移行する。また、ステップ4304でNoの場合には、ステップ4310に移行する。また、ステップ4306、ステップ4316及びステップ4326でNoの場合には、次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。
次に、図18〜図23を参照しながら、本最良形態に係る作用を説明する。まず、通常状態で遊技球が始動口2100に入賞した場合、役物2200の可変入球口2210が所定回数開閉する(図1の実線)という内容の、第1段階特別遊技が行われる。そして、図18に示すように、当該開閉と同時に、第一シャッター2222a及び第二シャッター2222cが閉状態となる。次に、当該開閉の際(第1段階特別遊技の際)に役物2200内に遊技球が入球した場合、当該遊技球は、クルーン2221に誘導される。ここで、クルーン2221は、アクチュエーター2224により常時回転駆動されている(時計回り又は半時計回り)。そして、当該遊技球は、クルーン2221で公転運動を行い、やがて、クルーン2221内に設けられた二個のハズレ入球口2221a、一個の第一入球口2221b及び一個の第二入球口2221cのいずれかに入球する。ここで、可変入球口2210が開閉してから所定時間中は、第一入球口2221b及び第二入球口2221cの真下に第一シャッター2222a及び第二シャッター2222cが配置された状態になる結果、当該所定時間中に第一入球口2221b及び第二入球口2221cに入球した遊技球は、当該所定時間中これらの孔内に貯留されることになる。ここで、図19に、クルーン2221に入球した遊技球が第一入球口2221b内で貯留されている例を示す。そして、当該例のように第一入球口2221bに遊技球が貯留されている状態で別の遊技球がクルーン2221内に入ってきた場合、図20に示すように、第一入球口2221b中に貯留されている遊技球が第一入球口2221bの蓋部材として機能する結果、図21に示すように、当該遊技球は、第一入球口2221bの上を通過して第二入球口2221cに向かう。そして、中心付近で公転運動をした後、図22に示すように、第二入球口2221cに入球し、当該孔内で貯留される。そして、図23に示すように、前記所定時間経過後、第一シャッター2222a及び第二シャッター2222cは開状態となり、これらの当たり孔に貯留されていた遊技球は、下方のベース部2223に落下する。その結果、第一入球口2221bのみ遊技球が貯留されていた場合には、その後に実行される第二段階特別遊技のラウンド数として「7ラウンド」がセットされ、第二入球口2221cのみ遊技球が貯留されていた場合には、その後に実行される第二段階特別遊技のラウンド数として「15ラウンド」がセットされ、第一入球口2221b及び第二入球口2221cの両方に遊技球が貯留されていた場合には、その後に実行される第二段階特別遊技のラウンド数として「15ラウンド」がセットされる。尚、可変入球口2210に遊技球が入球しなかった場合や、入球した遊技球のすべてがハズレ入球口2221aに入球した場合には、ハズレが確定し、第二段階へは移行せず特別遊技が終了する。
本最良形態によれば、第一入球口内に遊技球が貯留されている場合、更に別の遊技球が振分装置に入球したときに、当該別の遊技球が第二入球口に誘導される可能性が上昇するので、低い利益状態の特別遊技の移行権から高い利益状態の特別遊技の移行権獲得という、擬似的でない真の格上げを機械的に達成できると共に、当該格上げプロセスを遊技者が視認可能であるため、複数の遊技球が振分装置内に入球した場合には、当該格上げを期待したより高い興奮感を遊技者に付与することができるという効果も奏する。
更に、遊技領域に設けられた始動口への遊技球の入球に基づき可変入球口が開状態となるように構成されているので、特別遊技移行プロセスが、始動口への遊技球の入球という第一ステップ、当該入球に基づく可変入球口の開放という第二ステップ、当該開放による遊技球の入球という第三ステップ、第一入球口又は第二入球口への当該遊技球の振分けという第四ステップという、複数のステップから構成されるようになる。その結果、ホール側としては、釘等の調整によりあるステップでは甘く別のステップでは辛く、といった具合に、他台との差別化(メリハリ)や他店との差別化等がつけやすくなるので、営業手法に幅が広がると共に、遊技者側としても、釘を読む喜びといったパチンコ本来の喜びを享受できるという効果を奏する。
図1は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。 図2は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の背面図である。 図3は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の機能ブロック図である。 図4は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の役物の概略構成図である。 図5は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の役物(振分部全体)のパーツ展開図である。 図6は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の役物における横断面の上面図(図1のAでの断面図)である。 図7は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の役物における横断面の上面図(図1のBでの断面図)である。 図8は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の役物における横断面の上面図(図1のCでの断面図)である。 図9は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の役物の斜視図である。 図10は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側でのメインフローチャートである。 図11は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技移行判定処理のフローチャートである。 図12は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技実行処理のフローチャートである。 図13は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での初期設定処理のフローチャートである。 図14は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での第1段階実行処理のフローチャートである。 図15は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側でのシャッター開閉処理のフローチャートである。 図16は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での第2段階移行決定・内容決定処理のフローチャートである。 図17は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での第2段階実行処理のフローチャートである。 図18は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での作用を示す図である。 図19は、発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での作用を示す図である。 図20は、発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での作用を示す図である。 図21は、発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での作用を示す図である。 図22は、発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での作用を示す図である。 図23は、発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での作用を示す図である。
符号の説明
2100 始動口
2210 可変入球口
2221 クルーン
2221b 第一入球口
2221c 第二入球口
2222 保留機構

Claims (2)

  1. 開状態と閉状態とを採り得る可変入球口を有すると共に、前記可変入球口が前記開状態となった際に遊技球が入球した場合、遊技者にとって有利な第一の特別遊技状態への移行に係る第一入球口及び前記第一の特別遊技状態よりも遊技者にとって有利な第二の特別遊技状態への移行に係る第二入球口を少なくとも有する振分装置に誘導されるように構成され、第一入球口と第二入球口との入球でそれぞれ異なるラウンド数の特別遊技状態に移行するよう制御されたパチンコ遊技機において、
    前記開状態から第一の所定時間、前記第一入球口内に遊技球を継続して貯留させておく第一貯留手段と、前記開状態から前記第一の所定時間よりも短い第二の所定時間、前記第二入球口内に遊技球を継続して貯留させておく第二貯留手段を更に有すると共に、前記第一入球口内に遊技球が貯留されている状況下、更に別の遊技球が前記振分装置に入球した場合、前記第一入球口内に貯留されている前記遊技球の存在が前記第一入球口への前記別の遊技球の入球を阻止するよう機能する結果、前記別の遊技球が前記第一入球口に入球せず前記第二入球口に誘導され得るように構成されていることを特徴とするパチンコ遊技機。
  2. 前記振分装置が、
    すり鉢状部材と、
    前記可変入球口から入球した遊技球を前記すり鉢状部材に誘導するための、すり鉢状部材に遊技球を放出する放出口を備えた誘導路と
    を有しており、
    前記第一入球口は、前記すり鉢状部材の、前記放出口の位置よりも下方に設置されており、
    前記第二入球口は、前記すり鉢状部材の、前記第一入球口よりも下方に設置されている、請求項1記載のパチンコ遊技機。
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