JP4800927B2 - ラクトンまたはエポキシドの製造方法 - Google Patents
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Description
i)非芳香族または非エノンエチレン結合または
ii)非共役環状ケトンを含有する基質を相当するエポキシドまたはラクトンに酸化することを目的とする新しい方法を提供し、前記方法は、不活性溶剤中で酸化剤としてH2O2を使用して触媒系の存在で実施し、前記方法は、反応媒体の含水量が15%w/w未満であり、触媒系がアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩または錯体および前記塩または錯体の混合物からなる群から選択される化合物からなることを特徴とする。
式中、Rは水素原子または炭素原子または酸素原子を有する任意の基を表す。更に重金属誘導体はアルカリ金属またはアルカリ土類金属でない金属を含有する任意の化合物を意味し、例えば遷移金属、アルミニウム、ホウ素およびランタニド錯体および酸化物が含まれる。
R1基は置換されていてもよい、直鎖状、分枝状または環状C1〜C20飽和または不飽和炭化水素基を表し、
R2基はそれぞれ水素原子、および置換されていてもよい、直鎖状、分枝状または環状C1〜C20飽和または不飽和炭化水素基からなる群の中で選択される基を表し、前記R2基の2つまたはR2基とR1基は場合により一緒に結合して、置換されていてもよい、モノシクロ、ビシクロまたはトリシクロ誘導体の形の非芳香族C5〜C20飽和または不飽和環を形成し、
指数mは1〜10の整数を表し、
R3基はそれぞれ水素原子、および置換されていてもよい、直鎖状、分枝状または環状C1〜C20飽和または不飽和炭化水素基からなる群の中で選択される基を表し、前記R3基の少なくとも2個は場合により一緒に結合して、置換されていてもよい、モノシクロ、ビシクロまたはトリシクロ誘導体の形のC5〜C20飽和または不飽和環を形成し、
X基はそれぞれR3C=CR3またはC(R3)2基を表し、
前記R1,R2、R3基および前記基により形成される可能な環は場合によりカルボニル、カルボキシルおよびエーテルからなる群から選択される5個までの官能基を有することができる。
指数mは1〜4の整数を表し、
R3基はそれぞれ水素原子および置換されていてもよい、直鎖状、分枝状または環状C1〜C10飽和または不飽和炭化水素基からなる群の中で選択される基を表し、前記R3基の少なくとも2個は場合により一緒に結合して、置換されていてもよい、モノシクロ、ビシクロまたはトリシクロ誘導体の形のC5〜C14飽和または不飽和環を形成し、
X基はそれぞれR3C≡CR3またはC(R3)2基を表し、
前記R1,R2およびR3基および前記基により形成される可能な環は場合によりカルボニル、カルボキシルおよびエーテルからなる群から選択される5個までの官能基を有することができる。
上記式中、R6基はそれぞれ直鎖状、分枝状C2〜C20アルケニル、アルカジエニル、またはアルカトリエニル基を表す。有利にR6基はそれぞれ直鎖状または分枝状C14〜C20アルケニル、アルカジエニルまたはアルカトリエニル基を表す。
A)式MX、M’X2,R7COOM、(R7COO)2M’、M2CO3,MHCO3、M’CO3,MOOH、M2O2、M’O2,MOR7,およびM’(OR7)2の化合物、Mはアルカリ金属を表し、M’はアルカリ土類金属を表し、Xはハロゲン原子を表し、R7は水素原子またはハロゲン化されていてもよい直鎖状、分枝状または環状C1〜C15アルキルまたは芳香族の基を表す、
B)MまたはM’のポリカルボキシレートであって、カルボキシル基部分が完全に脱プロトン化されているポリカルボキシレート、たとえばポリアクリル酸ナトリウム、
C)C5〜C20β−ジアルジミン、β−ジケチミン、β−ジケトンまたはβ−ケトエステルおよびC5〜C20クラウンエーテル、クリプタンド、ポダンドまたはシッフ塩基からなる群から選択されるリガンドを有するアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩または錯体および
D)A)、B)およびC)に記載される化合物の混合物。
E)式R8COOM、(R8COO)2M′、M2CO3、MHCO3、M′CO3、M2O2,M′O2,MOR8,およびM′(OR8)2の化合物、MはLi、Na、またはKを表し、M′はMgまたはCaを表し、R8は水素原子または直鎖状、分枝状または環状C1〜C8アルキル基を表す、
F)式MLのアルカリ金属塩または錯体、式中LはC5〜C15ジケトネートまたは脱プロトン化β−ケトエステルである、
G)E)およびF)に記載される化合物の混合物。
ペンチルシクロペンタノンのバイヤービリガー酸化
磁気攪拌機および還流冷却器を有する250ml三首フラスコに2−ペンチルシクロペンタノン31g(0.2モル)、無水エチルプロピオネート31gおよび無水水酸化リチウム0.048g(1モル%)を導入した。混合物を約100℃で還流した。引き続きエチルプロピオネートによる70%無水H2O2溶液の抽出により得られた、エチルプロピオネート中の無水13%w/w過酸化水素溶液57.5g(0.22モル)を4時間にわたり反応器に緩慢に添加し、導入の終了後2時間還流を維持した。引き続き反応混合物を10%水で洗浄し、未反応のH2O2を除去し、最後に蒸留して溶剤を除去した。
残留物のGC分析により未反応2−ペンチルシクロペンタノン18%(82%反応)、ラクトン73%および副生成物19%が示された。
工程A)と同様に反応を実施したが、70質量%水溶液の形のH2O20.22モルを使用した。
変換率は53%であり、ラクトンの選択率は61%であった。
磁気攪拌機およびディーンシュターク(Dean Starck)還流冷却器を有する250ml三首フラスコに2−ペンチルシクロペンタノン61.6g(0.4モル)、無水エチルプロピオネート溶剤100gおよび無水水酸化リチウム0.1g(1モル%)を導入し、混合物を約110℃で還流した。引き続き70%w/wH2O2水溶液21.5g(0.44モル)を反応器に4時間にわたり添加し、最初の水および形成された水を90:10エチルプロピオネート/水共沸混合物として除去し、エチルプロピオネートを反応器に再び供給した。引き続き反応混合物を2時間還流に維持し、30℃に冷却し、引き続き10%水で洗浄し、未反応H2O2を除去し、最後に蒸留して溶剤を回収した。バルブからバルブに蒸留した残留物のGC分析により未反応2−ペンチルシクロペンタノン0.5%(99.5%反応)およびラクトン96%が示された。
種々の触媒を使用するペンチルシクロペンタノンのバイヤービリガー酸化
この例はH2O2による2−ペンチルシクロペンタノンからラクトンへのバイヤービリガー酸化に使用される触媒の作用を説明する。
反応を例1、工程C)に記載される条件と同じ条件下で110℃で溶剤としてエチルプロピオネート中で1モル%触媒の存在で実施した。結果を表1に記載する。
反応を例1、工程C)に記載される条件と同じ条件下で、還流で溶剤としてt−アミルアルコール中で、1モル%触媒の存在で実施した場合に、表1aに記載される同様の結果が得られた。
種々の溶剤を使用するペンチルシクロペンタノンのバイヤービリガー酸化
この例は110℃で70%w/w水性H2O2溶液によりおよび1モル%酢酸リチウムの存在で2−ペンチルシクロペンタノンからラクトンへのバイヤービリガー酸化に使用される溶剤の作用を説明する。
反応を例1、工程C)に記載される条件と同じ条件下で実施した。結果を表2に記載する。
種々の非共役環状ケトンのバイヤービリガー酸化
この例は溶剤としてエチルプロピオネート中で110℃で1モル%酢酸リチウムの存在で70%w/w水性H2O2溶液による種々のケトンの酸化を説明する。反応を例1、工程C)に記載される条件と同じ条件下で実施した。結果を表3に記載する。
1,5,9−シス、トランス、トランス−シクロドデカトリエン(CDT)のエポキシ化
残留物のバルブからバルブへの蒸留によりCDT31%、エポキシシクロドデカジエン(CDDO)63%および副生成物6%を生じた。
種々の触媒を使用するCDTのエポキシ化
この例は110℃で溶剤としてエチルプロピオネート中で70%w/w水性H2O2によるCDTのエポキシ化に使用される触媒の作用を説明する。反応を1モル%触媒の存在で例5に記載される条件と同じ条件下で1モル%触媒の存在で実施した。結果を表4に記載する。
bpm=ビス(ピバロイル)メタン、hfacac=ヘキサフルオロアセチルアセトン、MeOEtAcac=2−メトキシエチルアセトアセテート、acac=アセチルアセトン。
種々の溶剤を使用するCDTのエポキシ化
この例は例5に記載される条件と同じ条件下で1モル%LiOAcの存在で110℃で70%w/w水性H2O2によるCDTのエポキシ化に使用される溶剤の作用を説明する。結果を表5に記載する。
種々の基質のエポキシ化
以下の例は1モル%酢酸リチウムの存在で110℃で溶剤としてエチルプロピオネート中で70%w/w水性H2O2による種々のアルケンのエポキシ化を説明する。反応を例5に記載される条件と同じ条件下で実施した。結果を表6に記載する。
Claims (23)
- 非芳香族または非エノンエチレン結合を含有する基質を酸化して、相当するエポキシドを製造するエポキシド製造方法であって、
前記製造方法は、不活性溶剤のみからなる溶剤中で、触媒系(ただし、重金属誘導体及びペルカルボン酸誘導体を除く)によって活性化されたH2O2を酸化剤として使用して当該触媒系の存在下で、前記基質として選択された下記一般式(I)の化合物を反応させ
R1基は置換されていてもよい、直鎖状、分枝状または環状C1〜C20飽和または不飽和炭化水素基を表し、
R2基はそれぞれ水素原子、および置換されていてもよい、直鎖状、分枝状または環状C1〜C20飽和または不飽和炭化水素基からなる群の中で選択される基を表し、前記R2基の2つまたはR2基とR1基は場合により一緒に結合して、置換されていてもよい、モノシクロ、ビシクロまたはトリシクロ誘導体の形の非芳香族C5〜C20飽和または不飽和環を形成し、
前記R1,R2基または前記2個のR2基により形成される可能な環は、場合によりカルボニル、カルボキシルおよびエーテルからなる群から選択される5個までの官能基を有することができる]、
前記相当するエポキシドとして、下記式(I’)に示す化合物を得るものであり、
前記触媒系が、以下の
A)式R7COOM、(R7COO)2M’、M2CO3,MHCO3,M’CO3、MOOH、M2O2、M’O2、MOR7,およびM’(OR7)2の化合物、Mはアルカリ金属を表し、M’はアルカリ土類金属を表し、R7は水素原子または直鎖状、分枝状または環状C1〜C15アルキルまたはハロゲン化されていてもよい芳香族の基を表す;
B)MまたはM’のポリカルボキシレートであって、カルボキシル基部分が完全に脱プロトン化されているポリカルボキシレート;
C)C5〜C20β−ジアルジミン、β−ジケチミン、β−ジケトンまたはβ−ケトエステルおよびC5〜C20クラウンエーテル、クリプタンド、ポダンドまたはシッフ塩基からなる群から選択されるリガンドを有するアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩または錯体;および
D)A)、B)およびC)に記載された化合物の混合物
からなる群から選択される化合物のみからなり、また、
前記不活性溶剤は、H 2 O 2 により酸化されず、反応条件下で前記式(I)の化合物と反応しない溶剤である、
ことを特徴とするエポキシド製造方法。 - R1基は置換されていてもよい、直鎖状、分枝状または環状C1〜C10飽和または不飽和炭化水素を表し、
R2基はそれぞれ水素原子および置換されていてもよい、直鎖状、分枝状または環状C1〜C10飽和または不飽和炭化水素基からなる群の中から選択される基を表し、前記R2基の2個または前記R2基とR1基は場合により一緒に結合して、置換されていてもよい、モノシクロ、ビシクロまたはトリシクロ誘導体の形の非芳香族C5〜C14飽和または不飽和環を形成し、
前記R1,R2基または前記2個のR2基により形成される可能な環は、場合によりカルボニル、カルボキシルおよびエーテルからなる群から選択される5個までの官能基を有することができる請求項1記載の方法。 - 非芳香族または非エノンエチレン結合を含有する基質を酸化して、相当するエポキシドを製造するエポキシド製造方法であって、
前記製造方法は、不活性溶剤のみからなる溶剤中で、触媒系(ただし、重金属誘導体及びペルカルボン酸誘導体を除く)によって活性化されたH2O2を酸化剤として使用して当該触媒系の存在下で、前記基質として選択された下記一般式(III)のトリグリセリド油を反応させることにより、前記相当するエポキシドを得るものであり、
反応媒体の含水量が15%w/w未満であり、
前記触媒系が、以下の
A)式R7COOM、(R7COO)2M’、M2CO3,MHCO3,M’CO3、MOOH、M2O2、M’O2、MOR7,およびM’(OR7)2の化合物、Mはアルカリ金属を表し、M’はアルカリ土類金属を表し、R7は水素原子または直鎖状、分枝状または環状C1〜C15アルキルまたはハロゲン化されていてもよい芳香族の基を表す;
B)MまたはM’のポリカルボキシレートであって、カルボキシル基部分が完全に脱プロトン化されているポリカルボキシレート;
C)C5〜C20β−ジアルジミン、β−ジケチミン、β−ジケトンまたはβ−ケトエステルおよびC5〜C20クラウンエーテル、クリプタンド、ポダンドまたはシッフ塩基からなる群から選択されるリガンドを有するアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩または錯体;および
D)A)、B)およびC)に記載された化合物の混合物
からなる群から選択される化合物のみからなり、また、
前記不活性溶剤は、H 2 O 2 により酸化されず、反応条件下で前記式(III)のトリグリセリド油と反応しない溶剤である、
ことを特徴とするエポキシド製造方法。 - 前記基質が、αおよびβピネン、イソアミレン、ブタジエンのポリマー、スチレン、不飽和植物油または動物油、C6〜C18直鎖状または分枝状モノ置換オレフィンからなる群から選択される、請求項1記載のエポキシド製造方法。
- 前記溶剤が、芳香族化合物、エーテル、エステル、非環状ケトン、アルコール、グリコール、アミド、ホスフェート、ハロゲン化炭化水素、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1又は3記載のエポキシド製造方法。
- 前記溶剤が、クロロベンゼン、t−アミルアルコール、t−ブチルメチルエーテル、t−アミルメチルエーテル、ジオキサン、エチルアセテート、エチルプロピオネート、n−プロピルアセテート、n−プロピルホルメート、ブチルホルメート、イソプロピルアセテート、ブチルアセテートおよびイソブチルアセテートからなる群から選択される、請求項5記載のエポキシド製造方法。
- 前記触媒系が、以下のもの
E)式R8COOM、(R8COO)2M’、M2CO3、MHCO3、M’CO3,M2O2、M’O2,MOR8,およびM’(OR8)2の化合物、MはLi、NaまたはKを表し、M’はMgまたはCaを表し、R8は水素原子または直鎖状、分枝状または環状C1〜C8アルキル基を表す;
F)式MLのアルカリ金属の塩または錯体、式中LはC5〜C15β−ジケトネートまたは脱プロトン化β−ケトエステルである;および
G)E)およびF)に記載された化合物の混合物
からなる群から選択される化合物のみからなる、請求項1又は3記載のエポキシド製造方法。 - R8COO−、−OR8、β−ジケトネートおよび脱プロトン化β−ケトエステルがアセテート、プロピオネート、2−エチルヘキサノエート、ナフテネート、ベンゾエート、2,4−ジクロロベンゾエート、プロピラート、エチラート、t−ペンチラート、[(CH3)3CCOCHCOC(CH3)3]−、[F3CCOCHCOCF3]−、[C6H5COCHCOCH3]−、[CH3COCHCOCH3]−および[CH3COCHCOOCH2CH2OCH3]−である、請求項7記載のエポキシド製造方法。
- 前記触媒系が、Li、NaまたはKの塩または錯体である、請求項1又は3記載のエポキシド製造方法。
- 前記触媒系が、カーボネート、ヒドロゲノカーボネート、アセテート、プロピラート、またはC5〜C15β−ジケトネート塩または錯体である、請求項1又は3記載のエポキシド製造方法。
- 前記反応媒体の含水量が5%w/w未満である、請求項1又は3記載のエポキシド製造方法。
- 前記反応媒体から水を連続的に除去する、請求項1又は3記載のエポキシド製造方法。
- 非共役環状ケトンを含有する基質を酸化して、相当するラクトンを製造するラクトン製造方法であって、
前記製造方法は、不活性溶剤のみからなる溶剤中で、触媒系(ただし、重金属誘導体及びペルカルボン酸誘導体を除く)によって活性化されたH2O2を酸化剤として使用して当該触媒系の存在下で、前記基質として選択された下記一般式(II)の化合物を反応させ
指数mは1〜10の整数を表し、
R3基はそれぞれ水素原子、および置換されていてもよい、直鎖状、分枝状または環状C1〜C20飽和または不飽和炭化水素基からなる群の中で選択される基を表し、前記R3基の少なくとも2個は場合により一緒に結合して、置換されていてもよい、モノシクロ、ビシクロまたはトリシクロ誘導体の形のC5〜C20飽和または不飽和環を形成し、
X基はそれぞれR3C=CR3またはC(R3)2基を表し、
前記R3基又は前記少なくとも2個のR3基により形成される可能な環は場合によりカルボニル、カルボキシルおよびエーテルからなる群から選択される5個までの官能基を有することができる]、
前記相当するラクトンとして、下記式(II’)に示す化合物を得るものであり、
前記触媒系が、以下の
A)式R7COOM、(R7COO)2M’、M2CO3,MHCO3,M’CO3、MOOH、M2O2、M’O2、MOR7,およびM’(OR7)2の化合物、Mはアルカリ金属を表し、M’はアルカリ土類金属を表し、R7は水素原子または直鎖状、分枝状または環状C1〜C15アルキルまたはハロゲン化されていてもよい芳香族の基を表す;
B)MまたはM’のポリカルボキシレートであって、カルボキシル基部分が完全に脱プロトン化されているポリカルボキシレート;
C)C5〜C20β−ジアルジミン、β−ジケチミン、β−ジケトンまたはβ−ケトエステルおよびC5〜C20クラウンエーテル、クリプタンド、ポダンドまたはシッフ塩基からなる群から選択されるリガンドを有するアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩または錯体;および
D)A)、B)およびC)に記載された化合物の混合物
からなる群から選択される化合物のみからなり、また、
前記不活性溶剤は、H 2 O 2 により酸化されず、反応条件下で前記式(II)の化合物と反応しない溶剤である、
ことを特徴とするラクトン製造方法。 - 前記式(II)中、
指数mは1〜4の整数を表し、
R3基はそれぞれ水素原子および置換されていてもよい、直鎖状、分枝状または環状C1〜C10飽和または不飽和炭化水素基からなる群の中から選択される基を表し、前記R3基の少なくとも2個は場合により一緒に結合して、置換されていてもよい、モノシクロ、ビシクロまたはトリシクロ誘導体の形のC5〜C14飽和または不飽和環を形成し、
X基はそれぞれR3C=CR3またはC(R3)2基を表し、
前記R3基又は前記少なくとも2個のR3基により形成される可能な環は場合によりカルボニル、カルボキシルおよびエーテルからなる群から選択される5個までの官能基を有することができる請求項13記載のラクトン製造方法。 - 前記基質が、1個または2個の直鎖状または分枝状C1〜C9アルキルまたはアルケニル基により置換されていてもよいシクロペンタノンまたはシクロヘキサノン、オクタヒドロナフタレンのC11〜C16ビシクロまたはトリシクロ誘導体およびC6〜C16モノシクロ、ビシクロまたはトリシクロアルケン誘導体からなる群から選択される、請求項13記載のラクトン製造方法。
- 前記溶剤が、芳香族化合物、エーテル、エステル、非環状ケトン、アルコール、グリコール、アミド、ホスフェート、ハロゲン化炭化水素、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項13記載のラクトン製造方法。
- 前記溶剤が、クロロベンゼン、t−アミルアルコール、t−ブチルメチルエーテル、t−アミルメチルエーテル、ジオキサン、エチルアセテート、エチルプロピオネート、n−プロピルアセテート、n−プロピルホルメート、ブチルホルメート、イソプロピルアセテート、ブチルアセテートおよびイソブチルアセテートからなる群から選択される、請求項16記載のラクトン製造方法。
- 前記触媒系が、以下のもの
E)式R8COOM、(R8COO)2M’、M2CO3、MHCO3、M’CO3,M2O2、M’O2,MOR8,およびM’(OR8)2の化合物、MはLi、NaまたはKを表し、M’はMgまたはCaを表し、R8は水素原子または直鎖状、分枝状または環状C1〜C8アルキル基を表す;
F)式MLのアルカリ金属の塩または錯体、式中LはC5〜C15β−ジケトネートまたは脱プロトン化β−ケトエステルである;および
G)E)およびF)に記載された化合物の混合物
からなる群から選択される化合物のみからなる、請求項13記載のラクトン製造方法。 - R8COO−、−OR8、β−ジケトネートおよび脱プロトン化β−ケトエステルがアセテート、プロピオネート、2−エチルヘキサノエート、ナフテネート、ベンゾエート、2,4−ジクロロベンゾエート、プロピラート、エチラート、t−ペンチラート、[(CH3)3CCOCHCOC(CH3)3]−、[F3CCOCHCOCF3]−、[C6H5COCHCOCH3]−、[CH3COCHCOCH3]−および[CH3COCHCOOCH2CH2OCH3]−である、請求項18記載のラクトン製造方法。
- 前記触媒系が、Li、NaまたはKの塩または錯体である、請求項13記載のラクトン製造方法。
- 前記触媒系が、カーボネート、ヒドロゲノカーボネート、アセテート、プロピラート、またはC5〜C15β−ジケトネート塩または錯体である、請求項13記載のラクトン製造方法。
- 前記反応媒体の含水量が5%w/w未満である、請求項13記載のラクトン製造方法。
- 前記反応媒体から水を連続的に除去する、請求項13記載のラクトン製造方法。
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