JP4800927B2 - ラクトンまたはエポキシドの製造方法 - Google Patents

ラクトンまたはエポキシドの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は有機合成の分野に関する。より詳しくは本発明は酸化剤としてHを使用して、反応媒体の含水量15%w/w未満、および唯一の触媒としてアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩または錯体または前記塩または錯体の混合物を使用して非芳香族または非エノンエチレン結合を有する基質または非共役環状ケトンを相当するエポキシド、ラクトンにそれぞれ酸化する新しい方法を提供する。
いわゆるバイヤービリガー酸化またはオレフィンのエポキシ化は技術水準で十分に論議された反応の一種である。これらの2つの種類の反応に使用される異なる主な酸化剤の中でHは最も注目される。しかしHを使用する場合に、活性種を生じることができる触媒を添加することが必要である。
酸化剤としてHを使用する技術水準に報告された方法に使用される触媒は重金属誘導体、例えば塩、錯体、珪酸塩または酸化物またはペルカルボン酸誘導体または前記酸誘導体の前駆物質、例えばニトリル、カルボン酸またはカルボン酸無水物またはクロリドとHとの混合物である。ここで重金属とはアルカリ金属またはアルカリ土類金属と異なる金属を意味する。
これらの公知方法の例として、S.ウエノ等、Chem.Commun.1998、295に記載される方法を引用できるが、ここではオレフィンをH、ハイドロタルサイト(Mg10Al12(OH)24CO)およびベンゾニトリルの存在でエポキシ化する。または選択的にA.M.d’A.Rocha Gonsalves等、J.Chem.Research、1991、208を引用することができ、ここではペルカルボン酸誘導体の緩衝溶液を使用してオレフィンをエポキシ化する。より新しくはM.C.A.van」Vliet等、Green Chemistry2001、243は触媒としてアルミナを使用するエポキシ化法を記載する。
これらの技術水準の方法の欠点は、反応の終了時にしばしば有毒であり、汚染物質である前記触媒を除去するために大きな処理作業が必要であることである。この処理の最終的結果は環境を場合により脅かす著しい量の廃棄物の形成である。更に前記処理は開始時に多くの量の所望のラクトンまたはエポキシドの分解を生じることがあり、全工程で効率の損失を生じる。
従って環境に優しい、例えばいわゆるグリーンケミストリータイプのバイヤービリガー反応およびオレフィンのエポキシ化を実施するための工業的方法を開発する要求が存在する。
前記の問題を解決するために、本発明は、穏やかな条件からなり、
i)非芳香族または非エノンエチレン結合または
ii)非共役環状ケトンを含有する基質を相当するエポキシドまたはラクトンに酸化することを目的とする新しい方法を提供し、前記方法は、不活性溶剤中で酸化剤としてHを使用して触媒系の存在で実施し、前記方法は、反応媒体の含水量が15%w/w未満であり、触媒系がアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩または錯体および前記塩または錯体の混合物からなる群から選択される化合物からなることを特徴とする。
従って本発明の方法は、例えば同時反応物質または同時触媒として、反応媒体へのペルカルボン酸誘導体または前駆物質または重金属誘導体の添加が回避される利点を有する。
ペルカルボン酸誘導体は式:
Figure 0004800927
の官能基を有する任意の化合物を意味し、
式中、Rは水素原子または炭素原子または酸素原子を有する任意の基を表す。更に重金属誘導体はアルカリ金属またはアルカリ土類金属でない金属を含有する任意の化合物を意味し、例えば遷移金属、アルミニウム、ホウ素およびランタニド錯体および酸化物が含まれる。
意想外にも、15%w/w未満の反応媒体の含水量を意味する適当な試験条件下で、アルカリ金属またはアルカリ土類金属誘導体がそうでなければ不活性である基質のHによる酸化を促進できることが見出された。
非芳香族または非エノンエチレン結合の用語はC=C官能基が芳香環の部分でないか、または炭素−酸素二重結合で共役されていないオレフィンを意味する。
同様に非共役環状ケトンの用語は炭素原子が環状炭化水素単位の部分であり、炭素−炭素二重結合または炭素−ヘテロ原子二重結合で共役されていないC=O官能基を意味する。α、β−不飽和カルボニル基またはエノン基が本発明の方法に基質として使用した場合にE.Weitzによりはじめて認められた化学と異なり反応しないことは注目すべきである(例えばH.O.House等、J.Am.Chem.Soc.1958、80,2428参照)。
以下に非芳香族または非エノンエチレン結合または非共役環状ケトンを有する物質を基質と記載する。
本発明の第1実施態様により、基質は一般式(I)の化合物および一般式(II)の化合物:
Figure 0004800927
からなる群から選択され、上記式中、
基は置換されていてもよい、直鎖状、分枝状または環状C〜C20飽和または不飽和炭化水素基を表し、
基はそれぞれ水素原子、および置換されていてもよい、直鎖状、分枝状または環状C〜C20飽和または不飽和炭化水素基からなる群の中で選択される基を表し、前記R基の2つまたはR基とR基は場合により一緒に結合して、置換されていてもよい、モノシクロ、ビシクロまたはトリシクロ誘導体の形の非芳香族C〜C20飽和または不飽和環を形成し、
指数mは1〜10の整数を表し、
基はそれぞれ水素原子、および置換されていてもよい、直鎖状、分枝状または環状C〜C20飽和または不飽和炭化水素基からなる群の中で選択される基を表し、前記R基の少なくとも2個は場合により一緒に結合して、置換されていてもよい、モノシクロ、ビシクロまたはトリシクロ誘導体の形のC〜C20飽和または不飽和環を形成し、
X基はそれぞれRC=CRまたはC(R基を表し、
前記R,R、R基および前記基により形成される可能な環は場合によりカルボニル、カルボキシルおよびエーテルからなる群から選択される5個までの官能基を有することができる。
前記R,RおよびR基および前記基により形成される可能な環の可能な置換基はC〜Cアルキルまたはアルケニル基、OR基、カルボニル基、式COORのエステル単位、C≡CRのアセチレン単位、ハロゲン原子、Cエポキシド、およびニトロ基を含み、Rは水素原子またはC〜C飽和または不飽和基を表し、RはC〜C飽和または不飽和基を表す。
飽和または不飽和炭化水素基または環は例えば芳香族、アルキル芳香族、アルキル、アルケニル、アルカジエニルまたはアルカトリエニル誘導体である基を意味する。
本発明の方法に式(I)または(II)の基質を使用する場合に、製造される相当するエポキシドまたはラクトンは式:
Figure 0004800927
の物質であり、
式中、m、X、R、RおよびRは式(I)および(II)に記載された意味を表す。
本発明の第1実施態様を実現する1つの具体的な形式により、本発明の方法は式(I)または(II)の基質の酸化に特に有利であり、前記式において、R基は置換されていてもよい、直鎖状、分枝状または環状C〜C10飽和または不飽和炭化水素基を表し、R基はそれぞれ水素原子および置換されていてもよい、直鎖状、分枝状または環状C〜C10飽和または不飽和炭化水素基からなる群の中で選択される基を表し、前記R基の2個またはR基とR基は場合により一緒に結合して、置換されていてもよい、モノシクロ、ビシクロまたはトリシクロ誘導体の形の非芳香族C〜C14飽和または不飽和環を形成し、
指数mは1〜4の整数を表し、
基はそれぞれ水素原子および置換されていてもよい、直鎖状、分枝状または環状C〜C10飽和または不飽和炭化水素基からなる群の中で選択される基を表し、前記R基の少なくとも2個は場合により一緒に結合して、置換されていてもよい、モノシクロ、ビシクロまたはトリシクロ誘導体の形のC〜C14飽和または不飽和環を形成し、
X基はそれぞれRC≡CRまたはC(R基を表し、
前記R,RおよびR基および前記基により形成される可能な環は場合によりカルボニル、カルボキシルおよびエーテルからなる群から選択される5個までの官能基を有することができる。
基質の一般的な定義により、前記の実現形式において、前記R〜R基に存在することができる官能基がエチレン結合またはケトンと一緒に共役されて酸化しないことが理解される。
本発明の第2の実施態様により、基質は式
Figure 0004800927
のトリグリセリド油であり、
上記式中、R基はそれぞれ直鎖状、分枝状C〜C20アルケニル、アルカジエニル、またはアルカトリエニル基を表す。有利にR基はそれぞれ直鎖状または分枝状C14〜C20アルケニル、アルカジエニルまたはアルカトリエニル基を表す。
本発明の実施態様の他の実現形式により、有用な基質は香料、風味料、食品、農薬、薬品またはポリマー工業の分野で有効な中間生成物または最終生成物であるエポキシドまたはラクトンを生じることができる物質である。前記実施態様に使用できる物質の限定されない例として、α−およびβ−ピネン、イソアミレン、ブタジエンのポリマー、スチレン、不飽和植物油または動物油、例えば大豆油、ひまわり油、亜麻仁油、または菜種油、C〜C18直鎖または分枝状モノ置換オレフィン、1個または2個の直鎖または分枝状C〜Cアルキルまたはアルケニル基により置換されていてもよいシクロペンタノンまたはシクロヘキサノン、オクタヒドロナフタレンのC11〜C16ビシクロまたはトリシクロ誘導体、例えば9−エチリデン−4−メチルトリシクロ[6.2.1.0(2,7)]ウンデセ−4−エン、4−メチルトリシクロ[6.2.1.0(2,7)]ウンデセ−4−エンまたは4,7,11,11−テトラメチルトリシクロ[5.4.0.0(1,3)]ウンデセ−4−エンおよびこれらの光学活性異性体、およびC〜C16モノ、ビまたはトリシクロアルケン誘導体、例えばシクロオクテン、シクロドデセン、シクロドデカトリエン、トリメチルシクロドデカトリエンおよび4,11,11−トリメチル−8−メチレントリシクロ[7.2.0]ウンデセ−4−エン、セドレンおよびその光学活性異性体からなる群から選択される化合物を記載することができる。
前記のように、本発明の方法は不活性溶剤の存在で実施する。不活性溶剤の用語はHにより酸化されず、反応条件下で式(I)または(II)の化合物と反応しない溶剤を意味する。
一般に試験条件下で不活性であり、基質およびHを可溶化できる任意の溶剤が特に評価される。本発明の1つの具体的な実施態様において、この溶剤は有利に芳香族化合物、エーテル、エステル、非環状ケトン、アルコール、グリコール、アミド、ホスフェート、ハロゲン化炭化水素、および前記溶剤の混合物からなる群から選択される。これらの溶剤の例はハロゲン化ベンゼンまたはトルエン、C〜C10エーテル、C〜Cエステル、C〜C非環状ケトン、C〜C第一級、第二級または第三級アルコール、エチレングリコールまたはプロピレングリコール、およびエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドのオリゴマー、C〜Cアミド、C〜C24ホスフェート、少なくとも2個のハロゲン原子を有するメタン誘導体である。特に適当な溶剤としてクロロベンゼン、t−アミルアルコール、t−ブチルメチルエーテル、t−アミルメチルエーテル、ジオキサン、エチルアセテート、エチルプロピオネート、n−プロピルアセテート、n−プロピルアセテート、n−プロピルホルメート、ブチルホルメート、イソプロピルアセテート、ブチルアセテート、およびイソブチルアセテートを記載することができる。
更に不活性溶剤を有利にその無水物の形で、例えば溶剤の質量に対して5%未満の水、有利に1%未満の水を含有する形で使用する。
本発明の方法に使用される溶剤の量は、反応物質を希釈するために、例えば反応媒体に存在する水の有効な除去または希釈を可能にするために十分であるという条件で、実際に重要でない。例えば限定されない例として、反応媒体10〜80%、有利に30〜70%の範囲の量を記載することができる。
本発明の方法の他の必須要素は触媒系である。触媒系の用語はHの活性化、従って基質の酸化を達成するために反応媒体に添加される化合物の組全体を意味する。
触媒系を形成することができる化合物の例は以下の群から選択される。
A)式MX、M’X,RCOOM、(RCOO)M’、MCO,MHCO、M’CO,MOOH、M、M’O,MOR,およびM’(ORの化合物、Mはアルカリ金属を表し、M’はアルカリ土類金属を表し、Xはハロゲン原子を表し、Rは水素原子またはハロゲン化されていてもよい直鎖状、分枝状または環状C〜C15アルキルまたは芳香族の基を表す、
B)MまたはM’のポリカルボキシレートであって、カルボキシル基部分が完全に脱プロトン化されているポリカルボキシレート、たとえばポリアクリル酸ナトリウム、
C)C〜C20β−ジアルジミン、β−ジケチミン、β−ジケトンまたはβ−ケトエステルおよびC〜C20クラウンエーテル、クリプタンド、ポンドまたはシッフ塩基からなる群から選択されるリガンドを有するアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩または錯体および
D)A)、B)およびC)に記載される化合物の混合物。
触媒系が以下の群から選択される本発明の方法が特に注目すべきであり、有利であることが示された。
E)式RCOOM、(RCOO)M′、MCO、MHCO、M′CO、M,M′O,MOR,およびM′(ORの化合物、MはLi、Na、またはKを表し、M′はMgまたはCaを表し、Rは水素原子または直鎖状、分枝状または環状C〜Cアルキル基を表す、
F)式MLのアルカリ金属塩または錯体、式中LはC〜C15ジケトネートまたは脱プロトン化β−ケトエステルである、
G)E)およびF)に記載される化合物の混合物。
COO−、OR−、β−ジケトネ−トおよび脱プロトン化β−ケトエステルの例はアセテート、プロピオネート、2−エチルヘキサノエート、ナフテネート、ベンゾエート、2、4−ジクロロベンゾエート、プロピラート、エチラート、t−ペンチラート、[(CHCCOCHCOC(CH、[FCCOCHCOCF]−、[CCOCHCOCH、[CHCOCHCOCHおよび[CH3COCHCOOCHCHOCHである。
本発明の1つのより具体的な実施態様により、前記のLi、NaまたはKの塩または錯体、特にLiまたはNaが特に注目すべき結果を生じる。同様に本発明の1つのより具体的な実施態様により、カーボネート、ヒドロゲノカーボネート、アセテート、プロピラートまたは前記のC〜C15β−ジケトネート塩が特に有用である。
反応混合物に添加される触媒の量はかなり広い範囲の値で変動してもよい。例えば限定されない例として、10−5〜0.9、より有利に0.001〜0.2または0.005〜0.1の範囲の基質当たりの触媒のモル比を記載することができる。
本発明の酸化剤はHである。本発明の目的のためにHの水溶液、例えば過酸化水素の50〜70質量%水溶液を使用することができる。しかしすでに記載されたおよび以下に記載されることから理解できるように、本発明の1つの具体的な実施態様により、有機溶剤中のHの溶液を使用することがより有利であり、これはできるだけ低い反応媒体の含水量を維持することに貢献する。有機溶剤、例えばC〜Cエステルまたはエーテル、ターチオアミルアルコールまたはクロロベンゼン中のHの無水溶液が特に注目される。無水溶液の表現は5%未満、有利に1%未満の水を含有する溶液を意味する。前記溶液はEP98427号に記載の方法により取得できる。
反応混合物に添加される有用な量のHはかなり広い範囲の値で形成されることができる。例えば限定されない例として、0.5〜2、より有利に0.9〜1.2の範囲の式(II)の基質中の酸化される官能基1個当たりのHのモル比を記載することができる。
本発明の方法の他の特徴は反応媒体中の水15%w/w未満の存在である。水の量が前記の限界を超える場合は、反応が全く行われないかまたは多くの量の副生成物が生じる。実際に反応媒体の含水量が低いほど、反応が良好である。従って本発明の具体的な構成により、5%w/w未満または1%w/w未満の反応媒体中の含水量を有することが有利である。
含水量をこの低い限界に維持するために、例えば過酸化水素および十分な量の無水溶剤の高度に濃縮した水溶液または有機溶剤中のHの無水溶液を使用することが可能である。その他の場合は反応媒体から工程の間に導入され、形成される水を連続的に除去することが可能である。これは当業者に周知の任意の手段、例えば共沸蒸留により達成することができる。
本発明の方法を実施することができる温度は5℃と溶剤の還流温度の間の温度からなる。前記温度は有利に60℃〜140℃の範囲内にある。当業者はもちろん出発物質および最終生成物および溶剤の融点および沸点の関数としての有利な温度を選択することができる。
本発明の最も簡単な実現形式により、本発明は、不活性有機溶剤、適当な量のH、触媒系および15%w/w未満の水からなる酸化剤を使用して非芳香族または非エノンエチレン結合または非共役環状ケトンを有する基質を相当するエポキシド、ラクトンにそれぞれ酸化する方法からなり、%は酸化剤の全質量に関する。
前記酸化剤は本発明の1つの対象である。基質、触媒系、溶剤およびHは記載されている。
酸化剤の種々の成分を一緒に混合できる割合は以下の範囲で変動することができる。a)H2〜20%、有利に10〜15%、b)触媒0.001〜10%、有利に0.1〜2%、c)水15%未満、溶剤は混合物の残りを形成し、%は酸化剤の全質量に関する。前記酸化剤の含水量は5%未満または3%未満である。
本発明を以下の実施例により詳細に説明するが、略号は当該技術で通常の意味を表し、温度はセ氏温度(℃)で表示する。
例1
ペンチルシクロペンタノンのバイヤービリガー酸化
Figure 0004800927
工程A)
磁気攪拌機および還流冷却器を有する250ml三首フラスコに2−ペンチルシクロペンタノン31g(0.2モル)、無水エチルプロピオネート31gおよび無水水酸化リチウム0.048g(1モル%)を導入した。混合物を約100℃で還流した。引き続きエチルプロピオネートによる70%無水H溶液の抽出により得られた、エチルプロピオネート中の無水13%w/w過酸化水素溶液57.5g(0.22モル)を4時間にわたり反応器に緩慢に添加し、導入の終了後2時間還流を維持した。引き続き反応混合物を10%水で洗浄し、未反応のHを除去し、最後に蒸留して溶剤を除去した。
残留物のGC分析により未反応2−ペンチルシクロペンタノン18%(82%反応)、ラクトン73%および副生成物19%が示された。
工程B)
工程A)と同様に反応を実施したが、70質量%水溶液の形のH0.22モルを使用した。
変換率は53%であり、ラクトンの選択率は61%であった。
工程C)
磁気攪拌機およびディーンシュターク(Dean Starck)還流冷却器を有する250ml三首フラスコに2−ペンチルシクロペンタノン61.6g(0.4モル)、無水エチルプロピオネート溶剤100gおよび無水水酸化リチウム0.1g(1モル%)を導入し、混合物を約110℃で還流した。引き続き70%w/wH水溶液21.5g(0.44モル)を反応器に4時間にわたり添加し、最初の水および形成された水を90:10エチルプロピオネート/水共沸混合物として除去し、エチルプロピオネートを反応器に再び供給した。引き続き反応混合物を2時間還流に維持し、30℃に冷却し、引き続き10%水で洗浄し、未反応Hを除去し、最後に蒸留して溶剤を回収した。バルブからバルブに蒸留した残留物のGC分析により未反応2−ペンチルシクロペンタノン0.5%(99.5%反応)およびラクトン96%が示された。
例2
種々の触媒を使用するペンチルシクロペンタノンのバイヤービリガー酸化
この例はHによる2−ペンチルシクロペンタノンからラクトンへのバイヤービリガー酸化に使用される触媒の作用を説明する。
反応を例1、工程C)に記載される条件と同じ条件下で110℃で溶剤としてエチルプロピオネート中で1モル%触媒の存在で実施した。結果を表1に記載する。
Figure 0004800927
収率は使用される基質の全量に関して計算した。
反応を例1、工程C)に記載される条件と同じ条件下で、還流で溶剤としてt−アミルアルコール中で、1モル%触媒の存在で実施した場合に、表1aに記載される同様の結果が得られた。
Figure 0004800927
収率は使用される基質の全量に関して計算した。
例3
種々の溶剤を使用するペンチルシクロペンタノンのバイヤービリガー酸化
この例は110℃で70%w/w水性H溶液によりおよび1モル%酢酸リチウムの存在で2−ペンチルシクロペンタノンからラクトンへのバイヤービリガー酸化に使用される溶剤の作用を説明する。
反応を例1、工程C)に記載される条件と同じ条件下で実施した。結果を表2に記載する。
Figure 0004800927
収率は使用される基質の全量に関して計算した。
例4
種々の非共役環状ケトンのバイヤービリガー酸化
この例は溶剤としてエチルプロピオネート中で110℃で1モル%酢酸リチウムの存在で70%w/w水性H溶液による種々のケトンの酸化を説明する。反応を例1、工程C)に記載される条件と同じ条件下で実施した。結果を表3に記載する。
Figure 0004800927
収率は使用される基質の全量に関して計算した。
例5
1,5,9−シス、トランス、トランス−シクロドデカトリエン(CDT)のエポキシ化
Figure 0004800927
磁気撹拌機およびディーンシュターク還流冷却器を有する250ml三首フラスコにCDT64.8g(0.4モル)、無水エチルプロピオネート溶剤100gおよび1モル%無水リチウムビス(ピバロイル)メタン[Li(bpm)]を導入した。混合物を約110℃で還流し、70%w/w水性H20g(0.4モル)を反応器に4時間にわたり緩慢に添加した。最初の水および形成された水を90:10エチルプロピオネート、水共沸混合物として除去し、エチルプロピオネートを反応器に再び供給した。反応混合物を110℃で還流下に保った後に、反応器内容物を冷却し、10%水で洗浄し、未反応Hを除去し、最後に蒸留し、溶剤を回収した。
残留物のバルブからバルブへの蒸留によりCDT31%、エポキシシクロドデカジエン(CDDO)63%および副生成物6%を生じた。
例6
種々の触媒を使用するCDTのエポキシ化
この例は110℃で溶剤としてエチルプロピオネート中で70%w/w水性HによるCDTのエポキシ化に使用される触媒の作用を説明する。反応を1モル%触媒の存在で例5に記載される条件と同じ条件下で1モル%触媒の存在で実施した。結果を表4に記載する。
Figure 0004800927
収率は使用される基質の全量に関して計算した。
bpm=ビス(ピバロイル)メタン、hfacac=ヘキサフルオロアセチルアセトン、MeOEtAcac=2−メトキシエチルアセトアセテート、acac=アセチルアセトン。
例7
種々の溶剤を使用するCDTのエポキシ化
この例は例5に記載される条件と同じ条件下で1モル%LiOAcの存在で110℃で70%w/w水性HによるCDTのエポキシ化に使用される溶剤の作用を説明する。結果を表5に記載する。
Figure 0004800927
収率は使用される基質の全量に関して計算した。
例8
種々の基質のエポキシ化
以下の例は1モル%酢酸リチウムの存在で110℃で溶剤としてエチルプロピオネート中で70%w/w水性Hによる種々のアルケンのエポキシ化を説明する。反応を例5に記載される条件と同じ条件下で実施した。結果を表6に記載する。
Figure 0004800927
収率は使用される基質の全量に関して計算した。

Claims (23)

  1. 非芳香族または非エノンエチレン結合を含有する基質を酸化して、相当するエポキシドを製造するエポキシド製造方法であって、
    前記製造方法は、不活性溶剤のみからなる溶剤中で、触媒系(ただし、重金属誘導体及びペルカルボン酸誘導体を除く)によって活性化されたHを酸化剤として使用して当該触媒系の存在下で、前記基質として選択された下記一般式(I)の化合物を反応させ
    Figure 0004800927
    [上記式(I)中、
    基は置換されていてもよい、直鎖状、分枝状または環状C〜C20飽和または不飽和炭化水素基を表し、
    基はそれぞれ水素原子、および置換されていてもよい、直鎖状、分枝状または環状C〜C20飽和または不飽和炭化水素基からなる群の中で選択される基を表し、前記R基の2つまたはR基とR基は場合により一緒に結合して、置換されていてもよい、モノシクロ、ビシクロまたはトリシクロ誘導体の形の非芳香族C〜C20飽和または不飽和環を形成し、
    前記R,R基または前記2個のR基により形成される可能な環は、場合によりカルボニル、カルボキシルおよびエーテルからなる群から選択される5個までの官能基を有することができる]、
    前記相当するエポキシドとして、下記式(I’)に示す化合物を得るものであり、
    Figure 0004800927
    反応媒体の含水量が15%w/w未満であり、
    前記触媒系が、以下の
    A)式RCOOM、(RCOO)M’、MCO,MHCO,M’CO、MOOH、M、M’O、MOR,およびM’(ORの化合物、Mはアルカリ金属を表し、M’はアルカリ土類金属を表し、Rは水素原子または直鎖状、分枝状または環状C〜C15アルキルまたはハロゲン化されていてもよい芳香族の基を表す;
    )MまたはM’のポリカルボキシレートであって、カルボキシル基部分が完全に脱プロトン化されているポリカルボキシレート;
    C)C〜C20β−ジアルジミン、β−ジケチミン、β−ジケトンまたはβ−ケトエステルおよびC〜C20クラウンエーテル、クリプタンド、ポンドまたはシッフ塩基からなる群から選択されるリガンドを有するアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩または錯体;および
    D)A)、B)およびC)に記載された化合物の混合物
    からなる群から選択される化合物のみからなり、また
    前記不活性溶剤は、H により酸化されず、反応条件下で前記式(I)の化合物と反応しない溶剤である、
    ことを特徴とするエポキシド製造方法。
  2. 基は置換されていてもよい、直鎖状、分枝状または環状C〜C10飽和または不飽和炭化水素を表し、
    基はそれぞれ水素原子および置換されていてもよい、直鎖状、分枝状または環状C〜C10飽和または不飽和炭化水素基からなる群の中から選択される基を表し、前記R基の2個または前記R基とR基は場合により一緒に結合して、置換されていてもよい、モノシクロ、ビシクロまたはトリシクロ誘導体の形の非芳香族C〜C14飽和または不飽和環を形成し、
    前記R,R基または前記2個のR基により形成される可能な環は、場合によりカルボニル、カルボキシルおよびエーテルからなる群から選択される5個までの官能基を有することができる請求項1記載の方法。
  3. 非芳香族または非エノンエチレン結合を含有する基質を酸化して、相当するエポキシドを製造するエポキシド製造方法であって、
    前記製造方法は、不活性溶剤のみからなる溶剤中で、触媒系(ただし、重金属誘導体及びペルカルボン酸誘導体を除く)によって活性化されたHを酸化剤として使用して当該触媒系の存在下で、前記基質として選択された下記一般式(III)のトリグリセリド油を反応させることにより、前記相当するエポキシドを得るものであり、
    Figure 0004800927
    [式中、R基はそれぞれ直鎖状または分枝状C〜C20アルケニル、アルカジエニルまたはアルカトリエニルを表す]、
    反応媒体の含水量が15%w/w未満であり、
    前記触媒系が、以下の
    A)式RCOOM、(RCOO)M’、MCO,MHCO,M’CO、MOOH、M、M’O、MOR,およびM’(ORの化合物、Mはアルカリ金属を表し、M’はアルカリ土類金属を表し、Rは水素原子または直鎖状、分枝状または環状C〜C15アルキルまたはハロゲン化されていてもよい芳香族の基を表す;
    )MまたはM’のポリカルボキシレートであって、カルボキシル基部分が完全に脱プロトン化されているポリカルボキシレート;
    C)C〜C20β−ジアルジミン、β−ジケチミン、β−ジケトンまたはβ−ケトエステルおよびC〜C20クラウンエーテル、クリプタンド、ポンドまたはシッフ塩基からなる群から選択されるリガンドを有するアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩または錯体;および
    D)A)、B)およびC)に記載された化合物の混合物
    からなる群から選択される化合物のみからなり、また
    前記不活性溶剤は、H により酸化されず、反応条件下で前記式(III)のトリグリセリド油と反応しない溶剤である、
    ことを特徴とするエポキシド製造方法。
  4. 前記基質が、αおよびβピネン、イソアミレン、ブタジエンのポリマー、スチレン、不飽和植物油または動物油、C〜C18直鎖状または分枝状モノ置換オレフィンからなる群から選択される、請求項1記載のエポキシド製造方法。
  5. 記溶剤が、芳香族化合物、エーテル、エステル、非環状ケトン、アルコール、グリコール、アミド、ホスフェート、ハロゲン化炭化水素、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1又は3記載のエポキシド製造方法。
  6. 記溶剤が、クロロベンゼン、t−アミルアルコール、t−ブチルメチルエーテル、t−アミルメチルエーテル、ジオキサン、エチルアセテート、エチルプロピオネート、n−プロピルアセテート、n−プロピルホルメート、ブチルホルメート、イソプロピルアセテート、ブチルアセテートおよびイソブチルアセテートからなる群から選択される、請求項5記載のエポキシド製造方法。
  7. 前記触媒系が、以下のもの
    E)式RCOOM、(RCOO)M’、MCO、MHCO、M’CO,M、M’O,MOR,およびM’(ORの化合物、MはLi、NaまたはKを表し、M’はMgまたはCaを表し、Rは水素原子または直鎖状、分枝状または環状C〜Cアルキル基を表す;
    F)式MLのアルカリ金属の塩または錯体、式中LはC〜C15β−ジケトネートまたは脱プロトン化β−ケトエステルである;および
    G)E)およびF)に記載された化合物の混合物
    からなる群から選択される化合物のみからなる、請求項1又は3記載のエポキシド製造方法。
  8. COOOR、β−ジケトネートおよび脱プロトン化β−ケトエステルがアセテート、プロピオネート、2−エチルヘキサノエート、ナフテネート、ベンゾエート、2,4−ジクロロベンゾエート、プロピラート、エチラート、t−ペンチラート、[(CHCCOCHCOC(CH、[FCCOCHCOCF、[CCOCHCOCH、[CHCOCHCOCHおよび[CHCOCHCOOCHCHOCHである、請求項7記載のエポキシド製造方法。
  9. 前記触媒系が、Li、NaまたはKの塩または錯体である、請求項1又は3記載のエポキシド製造方法。
  10. 前記触媒系が、カーボネート、ヒドロゲノカーボネート、アセテート、プロピラート、またはC〜C15β−ジケトネート塩または錯体である、請求項1又は3記載のエポキシド製造方法。
  11. 前記反応媒体の含水量が5%w/w未満である、請求項1又は3記載のエポキシド製造方法。
  12. 前記反応媒体から水を連続的に除去する、請求項1又は3記載のエポキシド製造方法。
  13. 非共役環状ケトンを含有する基質を酸化して、相当するラクトンを製造するラクトン製造方法であって、
    前記製造方法は、不活性溶剤のみからなる溶剤中で、触媒系(ただし、重金属誘導体及びペルカルボン酸誘導体を除く)によって活性化されたHを酸化剤として使用して当該触媒系の存在下で、前記基質として選択された下記一般式(II)の化合物を反応させ
    Figure 0004800927
    [上記式(II)中、
    指数mは1〜10の整数を表し、
    基はそれぞれ水素原子、および置換されていてもよい、直鎖状、分枝状または環状C〜C20飽和または不飽和炭化水素基からなる群の中で選択される基を表し、前記R基の少なくとも2個は場合により一緒に結合して、置換されていてもよい、モノシクロ、ビシクロまたはトリシクロ誘導体の形のC〜C20飽和または不飽和環を形成し、
    X基はそれぞれRC=CRまたはC(R基を表し、
    前記R基又は前記少なくとも2個のR基により形成される可能な環は場合によりカルボニル、カルボキシルおよびエーテルからなる群から選択される5個までの官能基を有することができる]、
    前記相当するラクトンとして、下記式(II’)に示す化合物を得るものであり、
    Figure 0004800927
    反応媒体の含水量が15%w/w未満であり、
    前記触媒系が、以下の
    A)式RCOOM、(RCOO)M’、MCO,MHCO,M’CO、MOOH、M、M’O、MOR,およびM’(ORの化合物、Mはアルカリ金属を表し、M’はアルカリ土類金属を表し、Rは水素原子または直鎖状、分枝状または環状C〜C15アルキルまたはハロゲン化されていてもよい芳香族の基を表す;
    )MまたはM’のポリカルボキシレートであって、カルボキシル基部分が完全に脱プロトン化されているポリカルボキシレート;
    C)C〜C20β−ジアルジミン、β−ジケチミン、β−ジケトンまたはβ−ケトエステルおよびC〜C20クラウンエーテル、クリプタンド、ポンドまたはシッフ塩基からなる群から選択されるリガンドを有するアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩または錯体;および
    D)A)、B)およびC)に記載された化合物の混合物
    からなる群から選択される化合物のみからなり、また
    前記不活性溶剤は、H により酸化されず、反応条件下で前記式(II)の化合物と反応しない溶剤である、
    ことを特徴とするラクトン製造方法。
  14. 前記式(II)中、
    指数mは1〜4の整数を表し、
    基はそれぞれ水素原子および置換されていてもよい、直鎖状、分枝状または環状C〜C10飽和または不飽和炭化水素基からなる群の中から選択される基を表し、前記R基の少なくとも2個は場合により一緒に結合して、置換されていてもよい、モノシクロ、ビシクロまたはトリシクロ誘導体の形のC〜C14飽和または不飽和環を形成し、
    X基はそれぞれRC=CRまたはC(R基を表し、
    前記R基又は前記少なくとも2個のR基により形成される可能な環は場合によりカルボニル、カルボキシルおよびエーテルからなる群から選択される5個までの官能基を有することができる請求項13記載のラクトン製造方法。
  15. 前記基質が、1個または2個の直鎖状または分枝状C〜Cアルキルまたはアルケニル基により置換されていてもよいシクロペンタノンまたはシクロヘキサノン、オクタヒドロナフタレンのC11〜C16ビシクロまたはトリシクロ誘導体およびC〜C16モノシクロ、ビシクロまたはトリシクロアルケン誘導体からなる群から選択される、請求項13記載のラクトン製造方法。
  16. 記溶剤が、芳香族化合物、エーテル、エステル、非環状ケトン、アルコール、グリコール、アミド、ホスフェート、ハロゲン化炭化水素、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項13記載のラクトン製造方法。
  17. 記溶剤が、クロロベンゼン、t−アミルアルコール、t−ブチルメチルエーテル、t−アミルメチルエーテル、ジオキサン、エチルアセテート、エチルプロピオネート、n−プロピルアセテート、n−プロピルホルメート、ブチルホルメート、イソプロピルアセテート、ブチルアセテートおよびイソブチルアセテートからなる群から選択される、請求項16記載のラクトン製造方法。
  18. 前記触媒系が、以下のもの
    E)式RCOOM、(RCOO)M’、MCO、MHCO、M’CO,M、M’O,MOR,およびM’(ORの化合物、MはLi、NaまたはKを表し、M’はMgまたはCaを表し、Rは水素原子または直鎖状、分枝状または環状C〜Cアルキル基を表す;
    F)式MLのアルカリ金属の塩または錯体、式中LはC〜C15β−ジケトネートまたは脱プロトン化β−ケトエステルである;および
    G)E)およびF)に記載された化合物の混合物
    からなる群から選択される化合物のみからなる、請求項13記載のラクトン製造方法。
  19. COOOR、β−ジケトネートおよび脱プロトン化β−ケトエステルがアセテート、プロピオネート、2−エチルヘキサノエート、ナフテネート、ベンゾエート、2,4−ジクロロベンゾエート、プロピラート、エチラート、t−ペンチラート、[(CHCCOCHCOC(CH、[FCCOCHCOCF、[CCOCHCOCH、[CHCOCHCOCHおよび[CHCOCHCOOCHCHOCHである、請求項18記載のラクトン製造方法。
  20. 前記触媒系が、Li、NaまたはKの塩または錯体である、請求項13記載のラクトン製造方法。
  21. 前記触媒系が、カーボネート、ヒドロゲノカーボネート、アセテート、プロピラート、またはC〜C15β−ジケトネート塩または錯体である、請求項13記載のラクトン製造方法。
  22. 前記反応媒体の含水量が5%w/w未満である、請求項13記載のラクトン製造方法。
  23. 前記反応媒体から水を連続的に除去する、請求項13記載のラクトン製造方法。
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