JP2002187860A - 多価アルコール類の製造方法 - Google Patents

多価アルコール類の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カルボニル基を持つオレフィン類を分子状酸素に
より効率よく酸化し、その酸化生成物を加水分解及び還
元することにより多価アルコールを製造する方法を提供
する。 【解決手段】 同一分子内にカルボニル基又はその保護
基を持つエチレン性二重結合を有するオレフィン類と酸
素、及びアルコール類を反応させて、アセタール及び/
又はケタール化合物を含む反応生成物を得、次いで該ア
セタール及び/又はケタール化合物を加水分解及び還元
させて多価アルコールを製造する方法

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカルボニル基及び/
又はその保護基と二重結合を同一分子内に持つオレフィ
ン類を酸素及びアルコール類と反応させて、アセタール
及び/又はケタールを含む化合物を得、更に加水分解及
び還元反応させて多価アルコール類を製造する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】同一分子内にカルボニル基及び/又はそ
の保護基を持つオレフィン類のエチレン性二重結合の部
位を水酸基、エポキシ基、カルボニル基等に導き、これ
を還元すると多価アルコール類が得られる。これらの合
成法は、ポリエステルの原料として有用な1,3−プロ
パンジオールの合成法を中心として研究されている。具
体的には、アクロレインを水和して3−ヒドロキシプロ
パナールを製造し、更に還元することにより製造する方
法が、USP 5093537号、特開平10―212253号、特開平8―
143502号等に開示されている。
【0003】また、1,3−プロパンジオールの別の合
成法として、アクロレインを過酸化水素水で酸化して得
られるグリシドアルデヒドを還元する方法が特開平9-20
703に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たUSP 5093537号、特開平10―212253号、特開平8―1435
02号等に開示されている方法は、水和反応時の反応転化
率を高くすることができず、また、反応転化率を高める
と選択性が低下し、反応中の基質濃度が17%以上にな
ると副生物が増加するという欠点がある。更に、この反
応は水を溶媒にするが、生成した3−ヒドロキシプロパ
ナール、もしくは、それを還元した後の1,3−プロパ
ンジオールが水によく溶解するため、水と生成物との抽
出分離が困難となり、大量の水を蒸留により分離しなけ
ればならないという欠点もある。また、特開平9-20702
の方法は、酸化剤として高価な過酸化水素を用いる点、
また、この過酸化水素を過剰に用いなければ、グリシド
アルデヒドの高収率が得られない点などの欠点があり、
逆に、過酸化水素を過剰に用いると副反応としてアルデ
ヒドのカルボン酸への酸化が起こるという問題もある。
【0005】上述したように、1,3−プロパンジオー
ル等の多価アルコール類はポリエステルの原料として有
用であり、工業的に有利に製造する方法の開発が望まれ
ていた。一方、オレフィンの分子状酸素による酸化反応
は、工業的にも有用な方法であり、中でも有用な方法
は、一般にWacker反応として知られている反応である。
即ち、塩化パラジウム、及び塩化銅を含む水溶液を触媒
として、分子状酸素により、エチレンからアセトアルテ゛ヒト゛、フ゜ロヒ
゜レンからアセトンを製造する方法が工業的にも採用された。
【0006】この反応を上記のアクロレインなどの化合
物に適用した例として、J.Org,Chem1987, 52, 1758-64
や Bull.Chem.Soc.Jpn.,63,166-169 (1990)などに例が
あるが、ここでは非常に反応性が乏しく、TOFが1以
下という結果が報告されている。つまり、カルボニル基
のような電子吸引基を持つオレフィン類に上記のような
Wacker反応を適用すると非常に反応性が乏しいと考えら
れており、多価アルコールの合成ルートとして採用する
には、工業的には困難なルートであると考えられてい
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる問題
点を解決すべく鋭意検討を加えた結果、電子吸引基であ
るカルボニル基を持つオレフィン類であっても高い反応
性で、選択性よく酸化反応が進行しうる反応系を構築
し、さらにそれによって得られるアセタール及び/又は
ケタール化合物を効率よく加水分解、還元することによ
り、カルボニル基を有するオレフィン類であっても多価
アルコール類を高転化率で、且つ高選択的に製造できる
ことを見出し、工業的に適用可能な新しい合成ルートを
完成するに至った。即ち、本発明の要旨は、同一分子内
にカルボニル基及び/又はその保護基を持つエチレン性
二重結合を有するオレフィン類に酸素及びアルコール類
を反応させて、アセタール及び/又はケタール化合物を
含む反応生成物を得、次いで該アセタール及び/又はケ
タール化合物を加水分解及び還元反応させて多価アルコ
ール類を製造する方法、に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、二段階の反応工程から
成り立っている。一段目の工程は、同一分子内にカルボ
ニル基及び/又はその保護基を持つエチレン性二重結合
を有するオレフィン類を酸素及びアルコール類と反応さ
せて、主としてオレフィン部分がアセタール及び/又は
ケタールに酸化されたカルボニル化合物を合成する工程
である。二段目の工程は、上記一段目の工程で得られた
アセタール及び/又はケタールの酸化された部位を加水
分解及び還元し水酸基とすると同時に、一段目の工程の
原料であるオレフィン類が有していたカルボニル基を還
元、もしくは、加水分解及び還元して水酸基とし、多価
アルコール類を得る工程である。
【0009】まず、一段目の工程について説明する。同
一分子内にカルボニル基及び/又はその保護基を持つエ
チレン性二重結合を有するオレフィン類とは、同一分子
内に二重結合とカルボニル基をそれぞれ1個以上含む鎖
状又は環状の有機化合物である。鎖状のオレフィン類として
は、通常、炭素数2以上、好ましくは炭素数3以上であ
り、また、通常25以下、好ましくは炭素数10以下の
オレフィン類が挙げられ、この場合二重結合の位置は末端で
ある場合、内部である場合のどちらでも良い。末端オレフィ
ンの場合は、アセタールまたはメチルケトン類のケタールが主として生成
し、内部オレフィンであれば、対応するケタールが主として得ら
れる。
【0010】環状オレフィン類としては、通常炭素数4以
上、好ましくは炭素数5以上であり、また、通常炭素数
10以下、好ましくは炭素数8以下のエチレン性二重結
合を一個以上もつ化合物である。また、縮合環を有する
化合物であっても、二重結合を有する化合物であれば使
用することができる。これら鎖状又は環状の主鎖のいず
れかの位置に、炭素数1〜23のアルキル基、炭素数1〜2
3のアルコキシ基、フェニル基等の炭素数6〜22のアリール基、クロロ
基、フ゛ロモ基等のハロケ゛ン基、ニトロ基等の置換基が1つ以上存
在しても構わない。
【0011】分子内のカルボニル基及び/又はその保護
基とエチレン性二重結合の数にはなんら制限はないが、
通常各々8個以下、3個以下が好ましい。カルボニル基
の保護基とは、第一段目の反応工程において、カルボニ
ル基が反応するのを防ぐ基であり、また、第二段目の工
程で加水分解又は還元されて水酸基に変換しうる基であ
ればよい。
【0012】カルボニル基及びその保護基の例として
は、アルデヒド基、及びそのアセタール基、チオアセタ
ール基、ケトン基、及びそのケタール基、チオケタール
基、カルボキシル基、エステル基等が挙げられ、中でも
アルデヒド基、アセタール基カルボキシル基、エステル
基が好ましく、その中でもアルデヒド基、アセタール基
が特に好ましい。また、反応中にこれらのカルボニル基
が、反応に用いるアルコール、酸素と反応しても、次の
工程で水酸基に変換できれば、何ら問題はない。二重結
合とカルボニル基及び/又はその保護基との位置関係は
同一分子内に存在しさえすればよく、なんら制限はない
が、好ましくはこれら二つの基の間に存在する炭素数が
3個以下、好ましくは0個のように近接している方がよ
い。最も好ましくは、α、β不飽和カルボニル化合物が
好適である。
【0013】オレフィン類としては、具体的には、アク
ロレイン、メタアクロレイン、クロチルアルデヒド、2
−ヘキセナール、シンナムアルデヒド、2−シクロヘキ
センカルボアルデヒドなどのα、β不飽和アルデヒド、
アクロレインジメチルアセタール、アクロレインジエチ
ルアセタール、2−ビニル−1,3−ジオキソラン、2
−ビニル−1,3−ジオキサンなどのアセタール類、ビ
ニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、3−ペンテン
−2−オンなどのα、β不飽和ケトン類、ビニルメチル
ケトンジメチルケタール、2,2−エチルビニル−1,
3−ジオキソランなどのケタール類、アクリル酸、メタ
アクリル酸、シンナム酸、2−シクロヘキセンカルボン
酸などのα、β不飽和カルボン酸、無水マレイン酸等の
α、β酸無水物、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、2−ヒド
ロキシエチルアクリル酸エステル、3−ヒドロキシプロ
ピルアクリル酸エステル、4−ヒドロキシブチルアクリ
ル酸エステル、また、γクロトノラクトンなどのラクト
ン類、さらにビニルアセテート、ビニルブチレートなど
のビニルエステル類等のエステル類等が挙げられる。こ
れらの中でも、α、β不飽和アルデヒドを用いるのが最
も好ましい。
【0014】反応系中のオレフィン類の存在量は、通常1vol
%以上、好ましくは5vol%以上であり、また通常99vol%
以下、好ましくは50vol%以下の範囲で選ぶことができ
る。これらのオレフィン原料の中には、熱等により重合した
り、ラジカル自動酸化を起こしやすいものが含まれる。
そのような場合は、ヒドロキノン、フェノチアジンなど
のラジカル補足剤、重合禁止剤などを系中に加えるとよ
い。
【0015】反応に使用するアルコール類については、
特に制限はない。反応により主として生成するアセター
ル及び/又はケタールは、アルデヒド及び/又はケトン
と平衡状態にあり、この平衡が生成物であるアセター
ル、もしくはケタールに偏っているアルコールを用いる
のが、さらなる酸化を受けにくくなるためという点で好
ましい。また、溶媒である脂肪族又は芳香族炭化水素等
と二層を形成するアルコール類が望ましい。その理由
は、反応中にこのようなアルコール類を加えることによ
り反応後に層分離でアルコール類を溶媒と分離できるこ
とや、反応後、これらの炭化水素溶媒等によって抽出す
ることにより、アルコール層に溶解している触媒である
パラジウム、鉄、銅などから生成物を分離するのが容易
になるからである。
【0016】以上の観点から、反応に用いるアルコール
類としては、通常炭素数1以上であり、炭素数10以下
であるアルコールであり、中でもメタノール及び多価アル
コールが好ましく、特に好ましくは炭素数2〜5のジオー
ル類である。具体的には、メタノール、エチレングリコ
ール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジ
オール、1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオ
ール、、1,3−ブタンジオール、1,3−ペンタンジ
オール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール
などが例示される。また、目的とする多価アルコール類
と同一のアルコール類となるのが好ましく、例えばオレ
フィンル原料としてアクロレイン、もしくはそのアセタ
ールを用いる場合は、アルコール類として目的生成物で
ある1,3-プロパンジオールを用いると、加水分解反応
後、アルコールを生成物から分離する必要がないため最
も好ましい。
【0017】反応系中のアルコール類の存在量は、反応容積
全体に対して、通常1vol%以上、好ましくは5vol%以上
であり、また、通常99vol%以下、好ましくは80vol%以下
の範囲内である。原料のオレフィン類とアルコール類の
反応初期における反応系中のモル比は、特に限定される
ものではないが、1/1〜1/100の範囲であればよい。上記
の範囲内でも1/1〜1/95が好ましく、1/1.2〜1/90の範囲
が特に好ましい。
【0018】この第一段目の工程の触媒としては、特に
制限はなく、均一系でも不均一系でもよいが、中でもパ
ラジウムに加えて、銅及び鉄のいずれか、もしくは銅及
び鉄の両方を少なくとも含む触媒を用いるのが好まし
く、特には、パラジウムと銅と鉄の全てを組み合わせた
触媒を用いるのがよい。これらパラジウム、銅、鉄の原
料化合物としては、市販のもの等多くが知られている
が、それらの中から任意に選ぶことが出来る。例えば、
パラジウム化合物としては、塩化ハ゜ラシ゛ウム、臭化ハ゜ラシ゛ウム
等のハロケ゛ン化ハ゜ラシ゛ウム、Na2PdCl4, Li2PdCl4等のハ゜ラテ゛ー
ト、硝酸ハ゜ラシ゛ウム、硫酸ハ゜ラシ゛ウム、酢酸ハ゜ラシ゛ウム、トリフロロ酢
酸ハ゜ラシ゛ウム、ハ゜ラシ゛ウムアセチルアセトナート等の無機酸又は有機酸の
ハ゜ラシ゛ウム塩、酸化ハ゜ラシ゛ウム、水酸化ハ゜ラシ゛ウム等の無機ハ゜ラシ゛
ウム、更にはこれらの金属塩から誘導される塩基の配位し
た化合物、例えば、PdCl2(CH3CN)2, PdCl2(PhCN)2, P
dCl2(PPh3)2, Pd(en)2Cl2,Pd(Phen)Cl2等があるが、こ
れらに限定される訳ではない(ここでen:エチレンジア
ミン、phen:1,10−フェナントロリンを表す)。こ
れらのハ゜ラシ゛ウム化合物の中でも、前述した溶媒とアルコ
ール類の層分離の観点から、Na2PdCl4, Li2PdCl4等のハ゜
ラテ゛ート、塩基の配位した化合物、例えば、PdCl2(CH3C
N)2, PdCl2(PhCN)2, PdCl2(PPh3)2, Pd(en)2Cl2, P
d(Phen)Cl2等が好ましく、アルコール類によく溶解し、
炭化水素に難溶なものが好ましい。
【0019】鉄化合物としては、例えば、塩化鉄(I
I)、塩化鉄(III)等の塩化物、臭化鉄(II)、臭化鉄
(III)等の臭化物、硫酸鉄(II)、硫酸鉄(III)、硝
酸鉄(II)、硝酸鉄(III)等の無機酸塩、酢酸鉄(I
I)、酢酸鉄(III)、シュウ酸鉄(II)、シュウ酸鉄
(III)、ギ酸鉄、アセチルアセトン鉄等の各種の塩又は配位化
合物の形態で反応に供することができ、中でも塩化鉄(I
II)が好ましい。銅化合物としては、例えば、塩化銅
(I)、塩化銅(II)等の塩化物、臭化銅(I)、臭化銅
(II)等の臭化物、硫酸銅、硫酸銅、硝酸銅、硝酸銅等
の無機酸塩、酢酸銅、酢酸銅、シュウ酸銅、シュウ酸
銅、ギ酸銅、アセチルアセトン銅等の各種の塩又は配位化合物の
形態で反応に供することができ、中でも塩化銅(I)、塩
化銅(II)が好ましい。
【0020】触媒の濃度は、一般的に低濃度であること
が経済的な観点では好ましいが、生産性という観点で
は、反応速度が触媒濃度に対して負の相関が無い領域に
おいては、ある程度高濃度化した方が好ましい。これら
の観点においてハ゜ラシ゛ウムの濃度は、全反応液重量に対し
て、[Pd]として通常0.001wt%以上、好ましくは0.01wt%
以上、また通常10wt%以下、好ましくは5wt%以下の範
囲から選ぶことができるが、高濃度下条件では、反応速
度の濃度依存性が、低濃度条件下とは異なる挙動を示
し、触媒効率が悪くなる傾向にある為、経済的な観点か
ら効率的な濃度が選択されるべきである。
【0021】反応液中の鉄又は銅の濃度はハ゜ラシ゛ウムに対
する相対濃度で記述することができる。鉄及び銅の存在
量をパラジウムに対するモル比で表すと、各々通常0.01
以上、好ましくは0.1以上、また、通常100以下、10以下
の範囲で選ぶことができる。鉄又は銅のイオン濃度がこれ
らの範囲よりも低い領域では、反応速度の低下ばかりで
なく、主たる効果であるPd析出の抑制効果が小さくなる
傾向があり好ましくない。また多く添加すると反応その
ものは阻害しないが、反応系への溶解量が低くなる傾向
があるため好ましくない。
【0022】本反応においては、反応系中にハロゲンイ
オン、特にはClイオン又はBrイオンを存在させるこ
とが好ましい。ここで「イオン」とは、反応系中におい
て、解離したイオンの形態であってもよいし、解離せず
に塩の形態であってもよい。ハロゲンイオンを存在させ
る方法としては、触媒として用いるパラジウム、銅、鉄
から選ばれる少なくとも一種の原料化合物として塩化物
や臭化物等のハロケ゛ン塩を用いることが望ましい。また、
これとは別に反応系中にハロゲン化合物を添加すること
もできる。ハロゲン化合物としては、NaCl,LiCl,SnCl2
等の無機塩を用いることができる。これらのハロゲンイ
オンの反応系中の存在量はPdに対する相対濃度で記述す
ることができる。即ち0.1<[Cl and/or Br]/[Pd]<100
(モル比)の範囲が好ましく、より好ましくは0.3<[Cl a
nd/or Br]/[Pd]<50であるが、ハロケ゛ン濃度が高い状況に
おいては、反応器中の水の濃度は低いが、反応器材質の
腐食の懸念があるので、ハロケ゛ンイオン濃度は、なるべく低く
して触媒系が機能する様に選択しなければならない。ま
た副生成物の一部には、触媒系由来のハロケ゛ンを含む成分
が存在する場合がある。その場合は、連続的或いは定期
的に消費されたハロケ゛ンを、例えば金属塩の形で補給する
方が良い。
【0023】第一段目の反応は、反応させるアルコール
類を溶媒として過剰に用いることもできるが、アルコー
ル類とは別の溶媒を加えると効果がある。まずは、溶媒
を加えることにより副成物、特にオレフィン部分にアル
コール類が付加してできるエーテルの生成を抑制するこ
とができる。さらに、アルコール類がこれら別の溶媒と
二層を形成する場合は、前述したように相分離により触
媒と生成物を分離することができる。特に均一系の触媒
を用いる反応系では、触媒と生成物の分離が工業的に大
きな問題であり、これらの問題を回避できることは大き
な意義がある。
【0024】アルコール類とな異なる別の溶媒として
は、脂肪族、芳香族炭化水素溶媒やハロゲン化炭化水素
が挙げられる。具体的には、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ジク
ロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタ
ン、フルオロベンゼンなどが例示される。このようなア
ルコール類とは別の溶媒の添加量に特に制限はないが、
アルコール及びオレフィン類の合計に対して0.05以上が
好ましく、さらに好ましくは0.1以上の重量比であり、1
00以下の重量比が好ましく、さらに好ましくは25以下の
重量比である。
【0025】主としてアセタール、もしくはケタール化
合物を得る第一段目の反応において、反応温度は、0度
以上であれば反応が進行することが確認できるが、本発
明の反応の温度依存性は大きいので、より高温が好まし
い。しかしながら爆発性混合物の形成条件を回避するこ
と、及び、高温領域で進行しやすくなるラシ゛カル自動酸化
による副生物の増大や基質の重合反応は避けるべきこと
であり、これらの観点から反応温度は選択されるべきで
あるが、一般的には本反応は、20度〜200度の間の
温度領域で行うことが好ましい。更に好ましくは40度
〜180度の温度において、経済的にも有利な反応速度
を得ることが出来る。
【0026】主としてアセタール及び/又はケタール化
合物を得る第一段目の反応において、酸素を含むカ゛スを
使用することが必要条件であるが、酸素と有機化合物は
ある温度、ある圧力領域、組成領域において、爆発性混
合物を作る可能性があるのでその危険性を回避すること
が必要である。酸素の分圧は通常0.001Mpa以上であれば
反応は進行するが、酸素分圧が低いと反応速度が遅くな
る傾向があり、触媒の失活が懸念されるので、温度、触
媒濃度との関係で決定する必要があるが、本発明におい
ては、0.01〜10MPaが好ましい。可能であれば更に酸素
分圧が高い0.05〜5MPaであることが好ましいが、それは
安全性、経済性の観点からより好ましい圧力が選択され
る。
【0027】第一段目の工程は一般的な酸化の方法に従
って行うことができる。触媒の各成分が溶液状態で存在
する場合は、回分反応器により特定の反応時間、オレフィン
類を酸素を含むカ゛スと接触させて酸化反応を進行させる
こともできるし、連続相反応器により、酸素を含むカ゛ス
及びオレフィン類を連続的に供給して酸化反応を進行させる
ことができる。一方、第一段目の反応の触媒成分が、固
定化されている場合においては、前述の液相反応を使用
することも出来るし、固定床に触媒を充填し、液相状態
として対応するオレフィン類及び酸素を供給するいわゆるトリク
ルヘ゛ット゛方式を採用することができる。
【0028】酸素の供給は、酸素を含むカ゛スを攪拌翼に
よって細かい気泡とする手法、反応器の内側に邪魔板を
設け酸素カ゛スを細かい気泡とする手法、ノス゛ルより高線速
で系中に噴霧するといった手法により、反応溶液系への
酸素の溶解に有効な手法を採用することができる。
【0029】尚、これらの反応形式において、アルテ゛ヒト゛
類又はケトン類のアセタール類又はケタール類が生成する際に生じる
水は、アセタール類又はケタール類とアルテ゛ヒト゛類又はケトン類との間
の熱力学的平衡をアルテ゛ヒト゛類又はケトン類に有利にする。こ
れら遊離のカルホ゛ニル化合物は酸化反応に対する反応性がアル
コール付加体よりも高い為、逐次酸化を受けやすい。従っ
て、系中に生成した水はなるべく系外へ除去することが
好ましく、反応系中の水量として50重量%以下に維持
するのが好ましく、さらに好ましくは20重量%以下に
維持するのが好ましい。その手法としては、水を吸着す
る無水の金属塩やセ゛オライト等のモレキュラーシーフ゛等を共存させる
方法、水と共沸する成分を添加し、蒸留除去する方法、
酸素を含むか又は含まないカ゛スにより同伴留去する方
法、または水と反応して反応に負の影響を与えない化合
物に変換される化合物、例えば、金属アルコキシドなど
を添加する方法といった手法がある。
【0030】第一段目の酸化反応後の反応液は、加圧状
態にある場合には、圧力をある程度解放し、低圧化させ
てもよい。原料成分及び生成物の沸点がアルコール溶媒と大
きく異なり低沸点である場合は、反応液から直接それら
の低沸点成分を蒸留分離することができる。また、原料
成分及び生成物の沸点がアルコール溶媒よりも高沸点側にあ
る場合は、アルコールと二相を形成する溶媒を添加して、液-
液の相分離を行い、触媒を殆ど含まない溶媒相から、原
料を回収し、生成物を選択的に取り出すことができる。
相分離した場合、生成物側に微量の触媒成分が混入した
場合には、二回以上の抽出分離を行うことによって、触
媒成分の残存量を無視できるレヘ゛ルまで低減させることも
できるし、一段目の相分離後、あるレヘ゛ルの原料回収、及
び生成物回収の為の蒸留操作を行い、残存触媒濃度をあ
る程度高めてから、再度抽出を行うといった手法が可能
であり、より経済的、効率的と考えられる手法が取られ
るべきである。相分離により分離されたアルコール相中
の触媒は、第一段目の反応器にリサイクルして使用する
ことができる。
【0031】また、反応器内においては、微量ながら起
こる逐次酸化により水が生成する。生成した水は極力系
外に除去するのが好ましいが、それでも、系中にCl等の
ハロケ゛ン成分が存在していると、その反応器腐食に関わる
懸念は大きい。従って、塩化水素等の腐食性の酸に対し
て、耐性の大きな材質を必要な箇所に使用することが必
要である。反応圧力が余り高くない領域においては、カ゛
ラス、セラミック、テフロン等の材質を使用することができるし、
反応圧力が高い場合においては、一般に耐腐食性反応容
器とされるもの、即ち、各種のステンレス合金、特に通称ハステ
ロイと呼ばれているもの、チタンを含む合金、シ゛ルコニウムを含む
合金等の容器、あるいはこれらの合金を表面に塗布、圧
着した容器を使用することが好ましい。特に反応器は、
腐食の可能性の高いところであるが、更に静置槽、分離
槽を設ける場合には、この部位が腐食の可能性が高い。
更に、生成物を含む油相の蒸留等では、触媒成分が残存
している場合においては、ハロケ゛ン成分が濃縮される可能
性があり腐食の可能性が高い。これらの主たる容器、そ
れに付属する配管は腐食の可能性の高さに応じて、経済
的に許される範囲において耐腐食性の材質を使用するこ
とが好ましい。
【0032】この第一段目の反応で得られる化合物の主
成分は、オレフィン部分が酸化され、さらにアルコール
と反応したアセタール、もしくは、ケタールである。こ
のアセタール及び/又はケタールは、分子内に二重結合
を有さない化合物であるのが好ましい。具体的には、ア
クロレイン、または、そのアセタールである2−ビニル
−1,3−ジオキサン(VDO)を原料とした場合、主
生成物としてマロンアルデヒドビス(1,3−ジオキサ
ン−2−イル)アセタール(DAC)、マロンアルデヒ
ドモノ(1,3−ジオキサン−2−イル)アセタール
(MAC)が得られる。これら主成分の他に、3−ヒド
ロキシプロピル 1,3−ジオキサシクロヘキシ−2−
イルエタノエート(PDE)、2−ヒドロキシエチル−
1,3−ジオキサン(HDO)等も得られる。主成分で
あるアセタールはもちろんのこと、これらの化合物も、
次の第二工程の加水分解及び還元反応によりすべて、目
的化合物の多価アルコールである1,3−プロパンジオ
ールに変換することができる。
【0033】また、この上記反応では、酸素が関与せ
ず、アルコールが直接オレフィン部分に挿入したエーテ
ルも若干ながら副生物として観測されることがある。具
体的には、アクロレイン、または、そのアセタールであ
る2−ビニル−1,3−ジオキサン(VDO)を原料と
した場合には、2−(6−ヒドロキシ−3−オキサヘキ
シル)−1,3−ジオキサン(HEDO)等である。ま
た、反応系中に必須の成分として存在するアルコール類は、
酸化反応に対して全く不活性ではない。アルコールが酸
化を受けた化合物も観測されることがる。しかしなが
ら、これらの多くの副生物は、目的生成物とともに、次
の第二工程に入り、加水分解及び還元を受けることによ
り、元のアルコール類に変換されたり、沸点の低い化合
物へ分解される。一般に酸化反応において、副生物とし
て得られる逐次酸化物は高沸点な場合が多く、蒸留によ
る除去などを行う場合に、多大のエネルギーを消費する
ことがしばしばあるが、本発明においては、これらの副
生物は有効成分に変換されたり、分離しやすい化合物に
分解させることができるため、工業的にも非常に効率的
なプロセスを構築することができる。
【0034】また一方で、長時間回分反応を繰り返す場
合や、連続反応においては、触媒成分を含むアルコール相に
は、前述のアルコール類の酸化物やオレフィン類逐次酸化物由来の
成分が蓄積していく場合もある。フ゜ロセスを安定に運転す
る為には、全体の物質収支をきちんと制御することが必
要である。従って、これらの不純物の生成速度及び、逐
次酸化成分の生成速度見合いで、触媒を含むアルコール相の
一部を系外に除去し、新しく触媒原料液を補給すること
が必要になる。この際、系外に除去された触媒成分は、
除去率が大きく、経済的負担が大きい場合には、触媒成
分を回収することが必要である。その方法に制限はない
が、有機物の除去、洗浄、金属成分の回収といった手法
が有効である。また、二相分離した生成物を含む有機相
から分離溶剤を回収する場合にも、同様に不純物蓄積の
起こる場合があり、この場合にも、分離溶剤の一部を系
外に除去し、新しい分離溶剤を補給することが必要であ
る。
【0035】次に二段目の工程について説明する。二段
目の工程は、前述の一段目の工程で得られたアセタール
及び/又はケタール化合物を、加水分解及び還元し、多
価アルコールに変換する工程である。加水分解と還元を
それぞれ別の反応器で行う方法や、同一容器内で水を添
加して加水分解を行った後、還元剤を導入して還元を行
う方法を採用することもできるが、水及び還元剤の存在
下、加水分解反応とそれに続く還元反応を同一反応器内
で同時進行的に行うことが望ましい。
【0036】まず、加水分解時の触媒としては、酸が有
効である。この場合用いる酸としては、塩酸、硫酸、硝
酸、リン酸等の鉱酸、ランタノイト゛トリフラート等ルイス酸、ヘテロホ゜リ
酸等のホ゜リ酸、イオン交換樹脂、セ゛オライト、粘土等の固体酸を
使用することができる。生成物の分離の簡便さから固体
酸が便利である。酸の添加量は、ごく少量でも有効で、
特に制限はないが、基質に対して好ましくは0.001重量
比以上、更には0.01重量比以上、特には0.01重量比以上
であり、また、好ましくは100重量比以下、さらには70
重量比以下,特には60重量比以下である。
【0037】アセタール及び/又はケタールが加水分解
されると、アルデヒド及び/又はケトンが生成するが、
この反応は平衡反応であり、平衡反応を押し切るために
は大量の水を必要とする。このような大量の水の添加
は、生成物からの水の除去のコストを増大させるという
問題がある。しかし、加水分解とそれに続く還元を同一
反応器内で同時進行的に行うことにより、加水分解され
生じたアルデヒド及び/又はケトンがすぐに還元されて
アルコールになるため、平衡の束縛から逃れて平衡が生
成系へ偏るので、添加する水の量が少量することが可能
となる。
【0038】加水分解に用いる水の量は、基質を加水分
解するのに必要な化学量論量を添加すればよい。もちろ
ん、過剰に用いても構わない。水の他に溶媒を加えても
よい。溶媒としては酸、及び還元剤による変質を受けな
いものであればなんでもよい。加水分解時の反応温度と
しては、0度以上であれば反応が進行することが確認で
きるが、本発明の反応の温度依存性は大きいので、より
高温が好ましい。一般的には加水分解反応は、20度〜
200度の間の温度領域で行うことが好ましい。更に好
ましくは40度〜180度の温度において、経済的にも
有利な反応速度を得ることが出来る。
【0039】還元反応に使用する還元剤としては、カル
ボニル基の還元剤として公知のもの、市販のもの等多く
が知られているが、それらの中から任意に選ぶことが出
来る。前述したように加水分解の工程とそれに続く還元
の工程を同一反応器内で同時に行うことが望ましいの
で、酸、及び水に対して、還元能が阻害されない還元剤
が望ましい。その経済性、分離の容易さ等から水素を還
元剤とする接触還元がさらに望ましい。
【0040】水素を還元剤として用いる場合には、水素
の分圧は0.001MPa以上であれば反応は進行するが、水素
分圧が低いと反応速度が遅くなり、触媒が失活するとい
ったことが懸念されるので、温度、触媒濃度との関係で
決定しなければならない。通常は、0.01MPa以上、好ま
しくは0.05MPa以上、さらに好ましくは0.1MPa以上であ
り、また、通常50MPa以下、好ましくは20MPa以下、更に
好ましくは10MPa以下が特に好ましい。
【0041】接触還元の触媒としては、ラネーニッケ
ル、白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウムなどの貴
金属、及びそれらをカーボン、シリカ、ゼオライト等の
担体に担持したもの等、公知のもの、市販のもの等が多
く知られているが、それらの中から任意に選ぶことがで
きる。特にルテニウムを主成分とした触媒が副反応が少
なく好ましい。これら触媒の量は、ごく少量でも有効
で、特に制限はないが、基質に対して0.0001〜100重量
比が好ましく、さらに好ましくは0.001〜70重量比,特に
好ましくは、0.01%〜50重量比である。
【0042】加水分解とそれに続く還元を同時進行的に
行う場合は、以上述べてきた加水分解の触媒と、接触還
元の触媒を別々の触媒として、またはそれらの物理混合
物として加えてもよいが、例えば、ゼオライト等の固体
酸を担体として接触還元能を持つ貴金属をそれに担持さ
せたような、お互いが化学的結合を有する二元性を持っ
た一種類の触媒として加えてもよい。
【0043】還元反応において、反応温度は、0度以上
であれば反応が進行することが確認でき、また室温付近
においても工業的に十分な反応速度が得られる。さらに
より高温で、高い反応性が得られるが、高温領域で進行
しやすくなるアルデヒド、アセタール、ケトン、ケター
ル、アルコールの水素化分解による副生物の増大は避け
るべきことであり、これらの観点から反応温度は選択さ
れるべきである。一般的には還元反応は、10度〜20
0度の間の温度領域で行うことが好ましい。更に好まし
くは25度〜180度の温度において、経済的にも有為
な反応速度を得はることが出来る。
【0044】第二工程の反応形式は、一般的な方法によ
って行うことができる。触媒の各成分が溶液状態で存在
する場合は、回分反応器により特定の反応時間、基質を
水及び水素を含むカ゛スと接触させて反応を進行させるこ
ともできるし、連続相反応器により、水、水素を含むカ゛
ス及び基質を連続的に供給して反応を進行させることが
できる。一方、本発明の触媒成分が、固定化されている
場合においては、前述の液相反応を使用することも出来
るし、固定床に触媒を充填し、液相状態として対応する
基質、水、及び水素を供給するいわゆるトリクルヘ゛ット゛方式
を採用することができる。
【0045】加水分解によって、一段目の工程で使用し
たアルコールが生成する。これを回収し、第一段目の反
応器にリサイクルすることもできる。また、原料として
アセタール類、ケタール類を用いた場合は、アセタール
類、ケタール類をアルデヒド、ケトンから合成する際に
使用されたアルコールも回収される。このアルコール
は、アセタール、ケタールから合成する反応器にリサイ
クルすることができる。さらに、第一段目の工程で使用
されるアルコールとアセタール類、ケタール類を合成す
る時に使用したアルコールが同一の場合は、これらアル
コールの分離は必要なく、それぞれを必要な割合に応じ
て、アセタール類、ケタール類を合成する反応器、及
び、第一段目の工程の反応器にリサイクルすることがで
きる。上記の2種のアルコールと目的生成物である多価
アルコールがすべて同一、もしくは、どちらかが同じ場
合も、アルコール同士の分離が必要ないか、分離すべき
種類が減り、精製の簡略化につながり、工業的に有利な
プロセスとなる。
【0046】第二段目の加水分解及び還元反応後の反応
液は、加圧状態にある場合には、圧力をある程度解放
し、低圧化させてもよい。触媒成分、水及び副成物から
目的生成物の分離は、一般の操作方法、例えば、蒸留分
離、抽出分離、晶析分離、沈降分離、濾別分離などを用
いることができる。また、分離によって生じた副成物、
もしくは副成物を含む多価アルコールを再び反応器に戻
すこともできる。例えば蒸留分離した際の目的多価アル
コールより高沸点の副成物は、再び加水分解、水素添加
することにより、分解等を受け、一部は目的多価アルコ
ールに、また、より低沸点の副成物になることがあり、
生成物全体の沸点平均が下がるため、蒸留に必要とする
エネルギーコストが低くてすむ。
【0047】以上は、本発明の第一及び第二工程の反応
系の基本となる構成要素について述べたが、これらの構
成要素は効率的なオレフィン類の酸化反応及び加水分解、還
元反応に好適な条件であり、これらに加えて更に、第一
工程及び第二工程の各々について、別の成分を加えて活
性及び反応性を上げることも可能である。即ち、酸化反
応の促進効果のある添加剤、例えば、銅化合物、アルカリ、
アルカリ土類金属及び希土類等の化合物の添加、ラシ゛カルトラッフ゜
剤による副反応の抑制、溶液中の溶存酸素濃度を上げる
為の溶媒の使用、超臨界流体の使用、機械的な攪拌強度
のアッフ゜、活性成分を固定化して、触媒成分の分散性を向
上させるといった手法であっても、上述した本発明の触
媒成分を含む限りにおいては本発明の枠内にある。
【0048】本発明においては、オレフィン類として、
アクロレイン、及びそのアセタール、中でも2−ビニル
-1,3-ジオキサンを基質として用い、1,3−プロパン
ジオールを生産するプロセスは、生成物がポリエステル
の原料として有用なことから、工業的に特に有用なプロ
セスである。1,3プロパンジオールからのポリエステ
ルの製造は、WO 9823662, WO 9815559等記載の一般的な
製造方法を用いることができる。
【0049】
【実施例】以下に実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0050】実施例及び比較例において、以下の略号
は、以下の化合物を表す。 VDO;2−ビニル−1,3−ジオキサン
【0051】
【化1】 HDO;2−ヒドロキシエチル−1,3−ジオキサン
【0052】
【化2】 MAC;マロンアルデヒドモノ(1,3−ジオキサン−
2−イル)アセタール
【0053】
【化3】 DAC;マロンアルデヒドビス(1,3−ジオキサン−
2−イル)アセタール
【0054】
【化4】 HEDO;2−(6−ヒドロキシ−3−オキサヘキシ
ル)−1,3−ジオキサン
【0055】
【化5】 PDE;3−ヒドロキシプロピル 1,3−ジオキサシ
クロヘキシ−2−イルエタノエート
【0056】
【化6】 13PD;1,3−プロパンジオール
【0057】実施例及び比較例において、酸化反応時の
選択性は以下の式により計算した。 目的物選択性(%)= (HDO、MAC、DAC、P
DEの生成モル数の合計) /(全生成物のモル数の合
計) DAC選択率(%)= (DACの生成モル数の合計)
/ (HDO、MAC、DAC、PDEの生成モル数の
合計) HEDO選択性(%) = (HEDOの生成モル数の
合計)/ (全生成物のモル数の合計)
【0058】(実施例1) Na2PdCl4 0.1mmol, CuCl 0.1m
mol, FeCl3 0.1mmolを6gの1,3−プロパンジオールに
完全に溶解させた溶液に アクロレイン19mmolを加え、
30分撹拌した。この溶液をテフロン内筒及び攪拌子付
のステンレス製オートクレーブに入れ、さらにベンゼン
6gを加え、中を酸素置換した後、酸素圧力を0.7MPaに
した。80℃のウオーターバスに入れ、攪拌した。この
際、消費された酸素分の圧を補給し、圧が一定になるよ
うにした。撹拌を開始してから25分後、撹拌しながら
氷浴にて急冷した。反応混合物をガスクロマトグラフィ
ーにより分析した。アクロレインの転化率は、100%
で、目的物選択性77.5%(DAC選択性73.9%)、HEDO選択
性14.4%であった。ここで、目的物とは、HDO,MA
C,DAC,PDEを指し、以下の例においても同様で
ある。ベンゼン層を分離し、このベンゼン層からベンゼ
ンを留去した後精製し、HDO(2.6mmol)、DAC(9.96
mmol)を得た。これらの混合物にゼオライトUSY(シ
リカ/アルミナ比50)を0.25g、及び5%Ru/C0.38g、
水2.5gを加え、オートクレーブに入れた。これを水素
置換後、水素圧を0.9MPaにした後、80℃のオイルバス
に入れ、水素が消費されなくなり圧の減少が見られなく
なるまで撹拌することにより加水分解反応と還元反応を
行った。この間約30分を要した。HDO、DACの転
化率は、99.6%で、13PDの選択性は99.6%であっ
た。
【0059】(実施例2)Na2PdCl4の代わりにPdCl2(CH
3CN)2 を用い、1,3−プロパンジオールの量を10gに
し、アクロレインの代わりにVDO15.9mmolを用いる他
は、実施例1記載の方法で反応を行った。VDOの転化
率は、100%で、目的物選択性65.7%(DAC選択性78.4
%)、HEDO選択性27.9%であった。HDO、DACの転
化率は、99.5%で、13PDの選択性は99.7%であっ
た。
【0060】(実施例3)アクロレインの代わりにVD
O9.7mmolを用いる他は、実施例1に記載の方法で反応
を行った。VDOの転化率は、98.2%で、目的物選択性
79.4% (DAC選択性75.0%)、HEDO選択性7.0%であった。
HDO、DACの転化率は、99.6%で、13PDの選択
性は99.6%であった。
【0061】(実施例4)ベンゼンの代わりにヘキサン
を用いる他は、実施例3と同様に反応した。VDOの転
化率は、100%で、目的物選択性73.0%(DAC選択性73.3
%)、HEDO選択性14.4%であった。HDO、DACの転
化率は、99.6%で、13PDの選択性は99.6%であっ
た。
【0062】(実施例5)1,3−プロパンジオールの
量を1gにし、ベンゼン6gの代わりにジクロロエタン
10gを用いる他は、実施例3と同様に反応した。VD
Oの転化率は、85.8%で、目的物選択性85.1%(DAC選択
性71.6%)、HEDO選択性0.9%であった。HDO、DAC
の転化率は、99.4%で、13PDの選択性は99.5%であ
った。
【0063】(実施例6)1,3−プロパンジオールの
量を2gにし、ベンゼン6gの代わりにエタノール10
gを用いること、撹拌開始後10分後に冷却した他は、
実施例3と同様に反応した。VDOの転化率は、100%
で、目的物選択性75.2%(DAC選択性71.3%)、HEDO選択
性1.1%であった。HDO、DACの転化率は、99.6%
で、13PDの選択性は99.6%であった。
【0064】(実施例7)1,3−プロパンジオールの
量を2gにし、ベンゼン6gの代わりにメタノールを用
いる他は、実施例3と同様に反応した。VDOの転化率
は、98.7%で、目的物選択性68.9%(DAC選択性74.3
%)、HEDO選択性4.6%であった。HDO、DACの転化
率は、99.6%で、13PDの選択性は99.6%であった。
【0065】(実施例8)1,3−プロパンジオールの
量を2gにし、ベンゼンの量を8gにすること、撹拌開
始後35分後に冷却した他は、実施例3と同様に反応し
た。VDOの転化率は、100%で、目的物選択性87.9%
(DAC選択性83.4%)、HEDO選択性3.5%であった。HD
O、DACの転化率は、99.6%で、13PDの選択性は
99.6%であった。
【0066】(実施例9)FeCl3を用いないこと、撹拌
開始後60分後に冷却した他は、実施例3と同様に反応
した。VDOの転化率は、96.1%で、目的物選択性59.1
%(DAC選択性69.1%)、HEDO選択性27.5%であった。H
DO、DACの転化率は、99.6%で、13PDの選択性
は99.6%であった。
【0067】(実施例10)酸化反応時に加えるベンゼン
にテトラエトキシ珪素2gを溶解させた他は、実施例3
と同様に反応した。VDOの転化率は、97.8%で、目的
物選択性84.5%(DAC選択性78.7%)、HEDO選択性2.9%で
あった。HDO、DACの転化率は、99.6%で、13P
Dの選択性は99.6%であった。
【0068】(実施例11)1,3−プロパンジオールの
量を4gにし、ベンゼンの量を8gにすること、撹拌開
始後15分後に冷却したこと他は、実施例9と同様に反
応した。VDOの転化率は、97.2%で、目的物選択性9
1.8%(DAC選択性80.4%)、HEDO選択性2.6%であった。
HDO、DACの転化率は、99.6%で、13PDの選択
性は99.6%であった。
【0069】(実施例12)酸化反応時に加えるベンゼン
に重合禁止剤である2,6−ジt-ブチル−4−メチルフ
ェノール0.5gを溶解させた他は、実施例3と同様に反応
した。VDOの転化率は、98.1%で、目的物選択性77.5
%(DAC選択性72.0%)、HEDO選択性14.4%であった。H
DO、DACの転化率は、99.6%で、13PDの選択性
は99.6%であった。
【0070】(実施例13)Na2PdCl4 0.1mmol, CuCl 0.1
mmol, FeCl3 0.1mmolを6gの1,3−プロパンジオール
に完全に溶解させた溶液にベンゼン6gを加え、テフロ
ン内筒及び攪拌子付のステンレス製オートクレーブに入
れた。中を酸素置換した後、これを、80℃のウオータ
ーバスに入れ、オートクレーブ内が80℃になるまで放
置した。そこへVDO10mmolを入れ、酸素圧力を0.7MPa
にし、攪拌した。この際、消費された酸素分の圧を補給
し、圧が一定になるようにした。撹拌開始後10分後、
冷却し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分
析した。VDOの転化率は、100%で、目的物選択性78.
4%(DAC選択性76.0%)、HEDO選択性8.4%であった。そ
の後加水分解及び水添反応を実施例1と同様にして行っ
た。HDO、DACの転化率は、99.6%で、13PDの
選択性は99.6%であった。
【0071】(実施例14)ゼオライトUSYの代わりに
ケイサングステン酸を用いた他は、実施例3と同様に反
応を行った。HDO、DACの転化率は、91.0%で、1
3PDの選択性は96.5%であった。
【0072】(比較例1)Na2PdCl4 0.1mmol, CuCl 0.1
mmol, FeCl3 0.1mmolを入れなかった他は実施例3と同
様に反応した。その結果、DACは全く生成せず、原料
が回収された。 (比較例2)酸素の代わりに窒素を用いて実施例3と同
様に反応した。HEDOのみを得た。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、副反応を抑制し、高転
化率且つ高選択率で、カルボニル基を持つオレフィン類から
多価アルコールを製造することが可能となり、工業的な
利用価値が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC11 AC41 AC43 BA05 BA19 BA22 BA25 BA34 BA35 BA36 BA37 BA66 BA71 BA75 BB11 BB12 BB14 BC10 BC35 BD20 BD70 BE20 BE30 BE60 FE11 FG26 GN21 GN37 4H039 CA60 CA61 CE20 CF10

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一分子内にカルボニル基及び/又はそ
    の保護基を持つエチレン性二重結合を有するオレフィン
    類に酸素及びアルコール類を反応させて、アセタール及
    び/又はケタール化合物を含む反応生成物を得、次いで
    該アセタール及び/又はケタール化合物を加水分解及び
    還元反応させて多価アルコール類を製造する方法。
  2. 【請求項2】 カルボニル基及び/又はその保護基が、
    アルデヒド基及びそのアセタール基、ケトン基及びその
    ケタール基、カルボキシル基、ラクトンを含むエステル
    基から選ばれる基である請求項1に記載の多価アルコー
    ル類の製造方法。
  3. 【請求項3】 該オレフィン類が、α、β不飽和アルデ
    ヒド及びそのアセタール、α、β不飽和ケトン及びその
    ケタール、α、β不飽和カルボン酸及びそのエステルか
    ら選ばれる化合物である請求項1又は2に記載の多価ア
    ルコール類の製造方法。
  4. 【請求項4】 該オレフィン類が、アクロレイン及び/
    又はそのアセタールである請求項3に記載の多価アルコ
    ール類の製造方法。
  5. 【請求項5】 該オレフィン類が、アクロレインのアセ
    タールであり、2-ビニル-1,3-ジオキソラン、2-ビニル-
    1,3-ジオキサン及び2-ビニル-1,3-ジオキセパンから選
    ばれるアセタールである請求項4に記載の多価アルコー
    ル類の製造方法。
  6. 【請求項6】 該オレフィン類が、アクリル酸及び/又
    はそのエステルである請求項3に記載の多価アルコール
    類の製造方法。
  7. 【請求項7】 アルコール類がジオール類である請求項
    1〜6のいずれかに記載の多価アルコール類の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 該オレフィン類と酸素及びアルコール類
    とを反応させる際に、パラジウムと、更に銅及び/又は
    鉄を含む触媒を用いる請求項1〜7のいずれかに記載の
    多価アルコール類の製造方法。
  9. 【請求項9】 該オレフィン類を酸素及びアルコール類
    を反応させる際に、反応系中にハロゲンイオンを存在さ
    せる請求項1〜8のいずれかに記載の多価アルコール類
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 触媒成分として用いるパラジウム、銅
    及び鉄から選ばれる少なくとも一種をハロゲン塩として
    供給する請求項9に記載の多価アルコール類の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 該オレフィン類を酸素及びアルコール
    類を反応させる際に、反応系中に該アルコール類と二層
    を形成する溶媒を存在させる請求項1〜10のいずれか
    に記載の多価アルコール類の製造方法。
  12. 【請求項12】 該アルコール類と二層を形成する溶媒
    が、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素及びハロゲン化炭
    化水素から選ばれるものである請求項11に記載の多価
    アルコール類の製造方法。
  13. 【請求項13】 該オレフィン類と酸素及びアルコール
    類を反応させ得られるアセタール及び/又はケタール化
    合物を加水分解及び還元反応させて多価アルコール類を
    製造する際に、加水分解と還元反応とを同一反応器内で
    行う請求項1〜12のいずれかに記載の多価アルコール
    類の製造方法。
  14. 【請求項14】 加水分解と還元反応を同一反応器内で
    行う際に、触媒として貴金属を担時させたゼオライトを
    用いる請求項13に記載の多価アルコール類の製造方
    法。
  15. 【請求項15】 製造される多価アルコール類が1,3-プ
    ロパンジーオールである請求項1〜14のいずれか記載
    の多価アルコール類の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15のいずれかの方法によ
    り得られた多価アルコールを用いて得られるポリエステ
    ル。
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