JPH06305998A - 1,4−ブタンジオールの製造方法 - Google Patents
1,4−ブタンジオールの製造方法Info
- Publication number
- JPH06305998A JPH06305998A JP5097935A JP9793593A JPH06305998A JP H06305998 A JPH06305998 A JP H06305998A JP 5097935 A JP5097935 A JP 5097935A JP 9793593 A JP9793593 A JP 9793593A JP H06305998 A JPH06305998 A JP H06305998A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reaction
- butanediol
- methyl
- catalyst
- producing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 ルテニウムを担体に担持した触媒の存在下
で、2−プロペナールのモノアセタールをヒドロホルミ
ル化して得られる生成物を、水素および水と同時に反応
させて1,4−ブタンジオールを製造する。 【効果】 1段の工程で加水分解と還元反応を同時に効
率よく実施でき、かつ腐食性の高い化合物を多量に使用
しないため、経済的に有利に1,4−ブタンジオールを
製造することができる。
で、2−プロペナールのモノアセタールをヒドロホルミ
ル化して得られる生成物を、水素および水と同時に反応
させて1,4−ブタンジオールを製造する。 【効果】 1段の工程で加水分解と還元反応を同時に効
率よく実施でき、かつ腐食性の高い化合物を多量に使用
しないため、経済的に有利に1,4−ブタンジオールを
製造することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は1,4−ブタンジオール
の製造法に関するものである。1,4−ブタンジオール
は、ポリエステルやポリウレタン等の樹脂の原料として
有用な化合物である。
の製造法に関するものである。1,4−ブタンジオール
は、ポリエステルやポリウレタン等の樹脂の原料として
有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】1,4−ブタンジオールの製造方法とし
て、下記反応式(I):
て、下記反応式(I):
【0003】
【化1】
【0004】に示すように、2−プロペナールのアセタ
ールから、ヒドロホルミル化反応により1,4−ブタン
ジオールを製造する方法は公知である(例えば特開昭5
1−39613号公報参照)。これら公知の方法におい
ては、上記反応式の第3段目の加水分解、還元反応はパ
ラジウム触媒の存在下、約10重量%の酢酸水溶液が使
用されている(例えば特開昭51−36406号公
報)。これ以外にも約200℃という苛酷な反応条件の
下では、酸を使用せずラネーニッケルのみの存在下で目
的の反応を実施できることが明らかとされている(例え
ば米国特許4,003,918号公報参照)。
ールから、ヒドロホルミル化反応により1,4−ブタン
ジオールを製造する方法は公知である(例えば特開昭5
1−39613号公報参照)。これら公知の方法におい
ては、上記反応式の第3段目の加水分解、還元反応はパ
ラジウム触媒の存在下、約10重量%の酢酸水溶液が使
用されている(例えば特開昭51−36406号公
報)。これ以外にも約200℃という苛酷な反応条件の
下では、酸を使用せずラネーニッケルのみの存在下で目
的の反応を実施できることが明らかとされている(例え
ば米国特許4,003,918号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の加水分解および
還元反応の触媒には、それぞれ以下のような問題点があ
った。すなわち、前者の触媒系において使用される酢酸
水溶液は、金属に対する腐食性が高いため、使用する反
応器の材質が特殊なものとなり高価となること、また酢
酸と還元触媒の双方をひとつの工程で取り扱うため、プ
ロセスが複雑となる。また後者の触媒であるラネーニッ
ケルは取扱いが煩雑、かつ空気等に不安定で、触媒寿命
が比較的短いと推定される。また反応温度も高く、必ず
しも有利な方法ではない。反応式(I)をさらに詳細に説
明するならば、この工程は反応式(II)に示すように(a)
〜(e)の反応の組み合わせで成り立っている。
還元反応の触媒には、それぞれ以下のような問題点があ
った。すなわち、前者の触媒系において使用される酢酸
水溶液は、金属に対する腐食性が高いため、使用する反
応器の材質が特殊なものとなり高価となること、また酢
酸と還元触媒の双方をひとつの工程で取り扱うため、プ
ロセスが複雑となる。また後者の触媒であるラネーニッ
ケルは取扱いが煩雑、かつ空気等に不安定で、触媒寿命
が比較的短いと推定される。また反応温度も高く、必ず
しも有利な方法ではない。反応式(I)をさらに詳細に説
明するならば、この工程は反応式(II)に示すように(a)
〜(e)の反応の組み合わせで成り立っている。
【0006】
【化2】
【0007】反応式(II)の中間体のうち、(5)は極めて
不安定な化合物であることが知られており、系内に(5)
が蓄積すると、重合等によって目的生成物収率の低下を
招くと考えられる。従って、経路(d)の反応速度より経
路(a)の反応速度を十分早くできる触媒系を構築するこ
とが重要である。我々は、酢酸水溶液や腐食性の高い酸
性化合物を多量に使用せず、触媒として単一で、加水分
解と還元活性を合わせ持った触媒組成物を広く検討した
結果、ルテニウムを担体に担持した触媒を用いることに
より、初期の目的が達成できることを見いだし、本発明
を完成した。
不安定な化合物であることが知られており、系内に(5)
が蓄積すると、重合等によって目的生成物収率の低下を
招くと考えられる。従って、経路(d)の反応速度より経
路(a)の反応速度を十分早くできる触媒系を構築するこ
とが重要である。我々は、酢酸水溶液や腐食性の高い酸
性化合物を多量に使用せず、触媒として単一で、加水分
解と還元活性を合わせ持った触媒組成物を広く検討した
結果、ルテニウムを担体に担持した触媒を用いることに
より、初期の目的が達成できることを見いだし、本発明
を完成した。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、2−
プロペナールのアセタールをヒドロホルミル化して得ら
れる生成物を、ルテニウムを担体に担持した触媒の存在
下、水素および水と同時に反応させて1,4−ブタンジ
オールを製造することを特徴とする1,4−ブタンジオ
ールの製造方法を提供するものである。以下に本発明を
さらに詳細に説明する。
プロペナールのアセタールをヒドロホルミル化して得ら
れる生成物を、ルテニウムを担体に担持した触媒の存在
下、水素および水と同時に反応させて1,4−ブタンジ
オールを製造することを特徴とする1,4−ブタンジオ
ールの製造方法を提供するものである。以下に本発明を
さらに詳細に説明する。
【0009】(原料)本発明は2−プロペナールのアセ
タールをヒドロホルミル化して得られる生成物を出発原
料とするものである。前記のヒドロホルミル化反応によ
る生成物は単一物でなく、2種の化合物の混合物となる
可能性がある。その一方は、1,4−ブタンジアールの
モノアセタールであり、他方は2−メチル−1,3−プ
ロパンジアールのモノアセタールである。目的物質1,
4−ブタンジオールは前者のみから得られるので、蒸留
等の公知の方法で前者のみを分離して原料としてもよい
が、一般には混合物のままで使用し、得られた1,4−
ブタンジオールと2−メチル−1,3−プロパンジオー
ル混合物から目的物を分離する方が実際的であり、効率
がよい。アセタール骨格の構造は2−プロペナールのア
セタールを製造する際のアルコールの種類によって決定
される。これらアルコールの例としては、メタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノー
ル、ヘキサノール、オクタノール等の脂肪族アルコール
類;シクロペンタノール、シクロヘキサノール等の脂環
式アルコール類;エタンジオール、1,3−プロパンジ
オール、1,2−プロピレングリコール、2−メチル−
1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、
1,4−ブタンジオール、ヘキシレングリコール等の脂
肪族ジオール類等が挙げられる。ジオールを使用した場
合は環状アセタールとなる。
タールをヒドロホルミル化して得られる生成物を出発原
料とするものである。前記のヒドロホルミル化反応によ
る生成物は単一物でなく、2種の化合物の混合物となる
可能性がある。その一方は、1,4−ブタンジアールの
モノアセタールであり、他方は2−メチル−1,3−プ
ロパンジアールのモノアセタールである。目的物質1,
4−ブタンジオールは前者のみから得られるので、蒸留
等の公知の方法で前者のみを分離して原料としてもよい
が、一般には混合物のままで使用し、得られた1,4−
ブタンジオールと2−メチル−1,3−プロパンジオー
ル混合物から目的物を分離する方が実際的であり、効率
がよい。アセタール骨格の構造は2−プロペナールのア
セタールを製造する際のアルコールの種類によって決定
される。これらアルコールの例としては、メタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノー
ル、ヘキサノール、オクタノール等の脂肪族アルコール
類;シクロペンタノール、シクロヘキサノール等の脂環
式アルコール類;エタンジオール、1,3−プロパンジ
オール、1,2−プロピレングリコール、2−メチル−
1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、
1,4−ブタンジオール、ヘキシレングリコール等の脂
肪族ジオール類等が挙げられる。ジオールを使用した場
合は環状アセタールとなる。
【0010】(触媒)ルテニウムを担体に担持した触媒
が使用される。担体としては、酸性担体、とくに金属酸
化物の酸性担体が好ましい。具体的には、アルミナ、シ
リカ、シリカアルミナ、チタニアおよびジルコニアが挙
げられる。これらの担体の酸性度は、常法により担体を
分散させてそのpHを測定することにより測定される
が、本発明に用いる担体としては、pH7未満のものが
好ましい。これらの担持触媒におけるルテニウムの担持
率は重量%で0.01〜20、好ましくは0.1〜10、
より好ましくは0.5〜10の範囲である。最適な触媒
の使用量は、原料、反応条件等によってが変化するが、
一般には原料アセタールに対する重量比で0.001〜
1、好ましくは0.005〜0.5、より好ましくは0.
01〜0.1の範囲である。触媒は濾過等で分離再使用
できるほか、流通式反応器を使用する方法等でも実施で
きる。
が使用される。担体としては、酸性担体、とくに金属酸
化物の酸性担体が好ましい。具体的には、アルミナ、シ
リカ、シリカアルミナ、チタニアおよびジルコニアが挙
げられる。これらの担体の酸性度は、常法により担体を
分散させてそのpHを測定することにより測定される
が、本発明に用いる担体としては、pH7未満のものが
好ましい。これらの担持触媒におけるルテニウムの担持
率は重量%で0.01〜20、好ましくは0.1〜10、
より好ましくは0.5〜10の範囲である。最適な触媒
の使用量は、原料、反応条件等によってが変化するが、
一般には原料アセタールに対する重量比で0.001〜
1、好ましくは0.005〜0.5、より好ましくは0.
01〜0.1の範囲である。触媒は濾過等で分離再使用
できるほか、流通式反応器を使用する方法等でも実施で
きる。
【0011】(溶媒)溶媒は通常必要ではないが、アル
コール、ジオール、エーテル類を必要に応じて任意の量
を使用することができる。アルコールの例としては、メ
タノール、エタノール、プロパノール等の脂肪族アルコ
ール類;ジオールの例としてはエタンジオール、1,3
−プロパンジオール、1,2−プロピレングリコール、
2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタン
ジオール、1,4−ブタンジオール等の脂肪族ジオール
類;エーテルの例としては、テトラヒドロフラン、シオ
キサン等が挙げられる。また加水分解に使用する水を溶
媒とすることもできる。
コール、ジオール、エーテル類を必要に応じて任意の量
を使用することができる。アルコールの例としては、メ
タノール、エタノール、プロパノール等の脂肪族アルコ
ール類;ジオールの例としてはエタンジオール、1,3
−プロパンジオール、1,2−プロピレングリコール、
2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタン
ジオール、1,4−ブタンジオール等の脂肪族ジオール
類;エーテルの例としては、テトラヒドロフラン、シオ
キサン等が挙げられる。また加水分解に使用する水を溶
媒とすることもできる。
【0012】(反応条件) (水の量)加水分解に必要な水の量は上記両触媒の種
類、使用量によって最適値が変化するが、一般には反応
に関与する量以上が使用される。しかし、反応が効率よ
く進行する限り小過剰とすることが、生成物分離におけ
る経済的な面で好ましい。一般的には原料アセタールに
対するモル比で1.1〜100、好ましくは1.5〜5
0、より好ましくは2〜20の範囲である。
類、使用量によって最適値が変化するが、一般には反応
に関与する量以上が使用される。しかし、反応が効率よ
く進行する限り小過剰とすることが、生成物分離におけ
る経済的な面で好ましい。一般的には原料アセタールに
対するモル比で1.1〜100、好ましくは1.5〜5
0、より好ましくは2〜20の範囲である。
【0013】(反応圧力)反応は大気圧の水素中でも進
行するが、反応速度を高めるために、通常、加圧下で実
施される。最適な圧力は触媒等の他の条件によって異な
るが、一般的には、1〜200バール、好ましくは2〜
150バール、より好ましくは5〜100バールの範囲
である。使用する水素ガス中には、反応を妨害しない限
り、窒素、アルゴン、メタン等の不活性なガスが混合さ
れていてもよい。
行するが、反応速度を高めるために、通常、加圧下で実
施される。最適な圧力は触媒等の他の条件によって異な
るが、一般的には、1〜200バール、好ましくは2〜
150バール、より好ましくは5〜100バールの範囲
である。使用する水素ガス中には、反応を妨害しない限
り、窒素、アルゴン、メタン等の不活性なガスが混合さ
れていてもよい。
【0014】(反応温度)反応は還元反応速度を向上さ
せるために、通常高められた温度で実施される。一般的
には50〜190℃、好ましくは60〜180℃、より
好ましくは70〜170℃の範囲である。
せるために、通常高められた温度で実施される。一般的
には50〜190℃、好ましくは60〜180℃、より
好ましくは70〜170℃の範囲である。
【0015】(反応時間)反応時間は反応の進行見合い
で決定されるが、一般的には0.01〜10時間、好ま
しくは0.1〜8時間、より好ましくは0.5〜5時間の
範囲である。反応は回分式、連続式のいずれでも実施で
きる。
で決定されるが、一般的には0.01〜10時間、好ま
しくは0.1〜8時間、より好ましくは0.5〜5時間の
範囲である。反応は回分式、連続式のいずれでも実施で
きる。
【0016】(反応生成物)反応生成物は1,4−ブタ
ンジオールとアセタール化に使用したアルコールまたは
ジオールである。このアルコールまたはジオールは再び
2−プロペナールのアセタール化反応に使用できる。2
−メチル−1,3プロパンジアールのモノアセタールが
原料に共存している場合には、対応するジオール類が生
成する。アセタール化に使用したアルコールが2−メチ
ル−1,3−プロパンジオールである場合には、1,4−
ブタンジオールと2−メチル−1,3プロパンジオール
のみが生成物となる。場合によって、反応中間体である
反応式(II)の2、3に対応する化合物が少量得られるこ
とがある。
ンジオールとアセタール化に使用したアルコールまたは
ジオールである。このアルコールまたはジオールは再び
2−プロペナールのアセタール化反応に使用できる。2
−メチル−1,3プロパンジアールのモノアセタールが
原料に共存している場合には、対応するジオール類が生
成する。アセタール化に使用したアルコールが2−メチ
ル−1,3−プロパンジオールである場合には、1,4−
ブタンジオールと2−メチル−1,3プロパンジオール
のみが生成物となる。場合によって、反応中間体である
反応式(II)の2、3に対応する化合物が少量得られるこ
とがある。
【0017】以下に本発明を実施例により説明する。
【実施例】参考例 4−メチル−2−(3−オキソプロピル)−1,3−ジ
オキサンと4−メチル−2−(1−オキソ−2−プロピ
ル)−1,3−ジオキサンの混合物の製造 ハステロイC製オートクレーブ(内容積200ml)に
4−メチル−2−ビニル−1,3−ジオキサン44.89
g(353mmol)、アセチルアセトナートジカルボ
ニルロジウム9mg(0.035mmol)、および2
−エトキシ−2−ホスファ−1,3−ジオキサン315.
3mg(2.10mmol)を仕込み、密封した後、一
酸化炭素と水素の混合ガス(1:1モル比)で系内気相
を置換した後、10バールまでこのガスを圧入した。撹
拌しつつ、100℃で4時間の反応を行った。反応器を
室温に冷却し開封して均一な溶液を得た。ガスクロマト
グラフィーによって生成物の定性および定量分析を行っ
た結果、4−メチル−2−ビニル−1,3−ジオキサン
の転化率は79%であり、93%のヒドロホルミル化物
が得られた。この溶液を減圧蒸留し、沸点75℃(1m
mHg)の生成物41.45gを得た。分析の結果、こ
の生成物は4−メチル−2−(3−オキソプロピル)−
1,3−ジオキサンと4−メチル−2−(1−オキソ−
2−プロピル)−1,3−ジオキサンの混合物で、その
組成は85:15(モル比)であった。原料4−メチル
−2−ビニル−1,3−ジオキサンに対する収率は69
%であった。
オキサンと4−メチル−2−(1−オキソ−2−プロピ
ル)−1,3−ジオキサンの混合物の製造 ハステロイC製オートクレーブ(内容積200ml)に
4−メチル−2−ビニル−1,3−ジオキサン44.89
g(353mmol)、アセチルアセトナートジカルボ
ニルロジウム9mg(0.035mmol)、および2
−エトキシ−2−ホスファ−1,3−ジオキサン315.
3mg(2.10mmol)を仕込み、密封した後、一
酸化炭素と水素の混合ガス(1:1モル比)で系内気相
を置換した後、10バールまでこのガスを圧入した。撹
拌しつつ、100℃で4時間の反応を行った。反応器を
室温に冷却し開封して均一な溶液を得た。ガスクロマト
グラフィーによって生成物の定性および定量分析を行っ
た結果、4−メチル−2−ビニル−1,3−ジオキサン
の転化率は79%であり、93%のヒドロホルミル化物
が得られた。この溶液を減圧蒸留し、沸点75℃(1m
mHg)の生成物41.45gを得た。分析の結果、こ
の生成物は4−メチル−2−(3−オキソプロピル)−
1,3−ジオキサンと4−メチル−2−(1−オキソ−
2−プロピル)−1,3−ジオキサンの混合物で、その
組成は85:15(モル比)であった。原料4−メチル
−2−ビニル−1,3−ジオキサンに対する収率は69
%であった。
【0018】実施例 1〜4 反応器は、内容積40mlのハステロイC製、磁気誘導
撹拌式オートクレーブを使用した。反応器に磁気回転撹
拌子、原料として4−メチル−2−(3−オキソプロピ
ル)−1,3−ジオキサンと4−メチル−2−(1−オ
キソ−2−プロピル)−1,3−ジオキサンの混合物
(85:15モル比)を表1に記載した量、表1に示す
担体に5%の担持率でルテニウムを担持させた触媒を
0.2g(ルテニウムとして0.1mg原子)、および水
2mlを仕込み、反応器を封じた。水素ガスで反応器系
内の気相を置換し、室温で水素を70バールまで圧入し
た。反応器を撹拌しつつ、表1に記載した反応温度で2
時間反応を行なった。この間、水素の吸収が認められ、
反応圧力は75から40バールまで低下した。反応器を
室温まで冷却、開封して反応液を濾過した後、濾液をガ
スクロマトグラフィーで分析した。結果を表1に示し
た。また表1に記載した生成物以外にも4−メチル−2
−(1−オキソ−2−プロピル)−1,3−ジオキサン
から導かれるジオール類が生成していた。
撹拌式オートクレーブを使用した。反応器に磁気回転撹
拌子、原料として4−メチル−2−(3−オキソプロピ
ル)−1,3−ジオキサンと4−メチル−2−(1−オ
キソ−2−プロピル)−1,3−ジオキサンの混合物
(85:15モル比)を表1に記載した量、表1に示す
担体に5%の担持率でルテニウムを担持させた触媒を
0.2g(ルテニウムとして0.1mg原子)、および水
2mlを仕込み、反応器を封じた。水素ガスで反応器系
内の気相を置換し、室温で水素を70バールまで圧入し
た。反応器を撹拌しつつ、表1に記載した反応温度で2
時間反応を行なった。この間、水素の吸収が認められ、
反応圧力は75から40バールまで低下した。反応器を
室温まで冷却、開封して反応液を濾過した後、濾液をガ
スクロマトグラフィーで分析した。結果を表1に示し
た。また表1に記載した生成物以外にも4−メチル−2
−(1−オキソ−2−プロピル)−1,3−ジオキサン
から導かれるジオール類が生成していた。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明の方法によれば、2−プロペナー
ルのアセタールのヒドロホルミル化生成物から、1段の
工程で加水分解と還元反応を同時に効率よく実施でき、
かつ腐食性の高い化合物を多量に使用しないため、経済
的に有利に1,4−ブタンジオールを製造することがで
きる。
ルのアセタールのヒドロホルミル化生成物から、1段の
工程で加水分解と還元反応を同時に効率よく実施でき、
かつ腐食性の高い化合物を多量に使用しないため、経済
的に有利に1,4−ブタンジオールを製造することがで
きる。
Claims (1)
- 【請求項1】 2−プロペナールのアセタールをヒドロ
ホルミル化して得られる生成物を、ルテニウムを担体に
担持した触媒の存在下、水素および水と同時に反応させ
て1,4−ブタンジオールを製造することを特徴とする
1,4−ブタンジオールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5097935A JPH06305998A (ja) | 1993-04-23 | 1993-04-23 | 1,4−ブタンジオールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5097935A JPH06305998A (ja) | 1993-04-23 | 1993-04-23 | 1,4−ブタンジオールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06305998A true JPH06305998A (ja) | 1994-11-01 |
Family
ID=14205531
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5097935A Pending JPH06305998A (ja) | 1993-04-23 | 1993-04-23 | 1,4−ブタンジオールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06305998A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002049999A1 (fr) * | 2000-12-18 | 2002-06-27 | Mitsubishi Chemical Corporation | Preparation d'alcools polyols |
-
1993
- 1993-04-23 JP JP5097935A patent/JPH06305998A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2002049999A1 (fr) * | 2000-12-18 | 2002-06-27 | Mitsubishi Chemical Corporation | Preparation d'alcools polyols |
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