JP2505633B2 - 2―ホルミル酪酸メチルエステルの製法 - Google Patents
2―ホルミル酪酸メチルエステルの製法Info
- Publication number
- JP2505633B2 JP2505633B2 JP2235947A JP23594790A JP2505633B2 JP 2505633 B2 JP2505633 B2 JP 2505633B2 JP 2235947 A JP2235947 A JP 2235947A JP 23594790 A JP23594790 A JP 23594790A JP 2505633 B2 JP2505633 B2 JP 2505633B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- methyl ester
- acid methyl
- butyric acid
- reaction
- formyl
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C67/00—Preparation of carboxylic acid esters
- C07C67/30—Preparation of carboxylic acid esters by modifying the acid moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group
- C07C67/333—Preparation of carboxylic acid esters by modifying the acid moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton
- C07C67/343—Preparation of carboxylic acid esters by modifying the acid moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by increase in the number of carbon atoms
- C07C67/347—Preparation of carboxylic acid esters by modifying the acid moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by increase in the number of carbon atoms by addition to unsaturated carbon-to-carbon bonds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C69/00—Esters of carboxylic acids; Esters of carbonic or haloformic acids
- C07C69/66—Esters of carboxylic acids having esterified carboxylic groups bound to acyclic carbon atoms and having any of the groups OH, O—metal, —CHO, keto, ether, acyloxy, groups, groups, or in the acid moiety
- C07C69/67—Esters of carboxylic acids having esterified carboxylic groups bound to acyclic carbon atoms and having any of the groups OH, O—metal, —CHO, keto, ether, acyloxy, groups, groups, or in the acid moiety of saturated acids
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 本発明はクロトン酸メチルエステルを水素及び一酸化
炭素と反応させて2−ホルミル酪酸メチルエステルを製
造する方法に関する。
炭素と反応させて2−ホルミル酪酸メチルエステルを製
造する方法に関する。
2−ホルミル酪酸エステルは有機合成において重要な
中間生成物である。該エステルは、還元によりヒドロキ
シ化合物に変えることができ、これは、例えばポリエテ
ルの製造に使用される。アンモニア及び水素との反応は
アミノ酪酸のエステルを与え、ホルミル酪酸エステルの
酸化はジカルボン酸の半エステルを導く。
中間生成物である。該エステルは、還元によりヒドロキ
シ化合物に変えることができ、これは、例えばポリエテ
ルの製造に使用される。アンモニア及び水素との反応は
アミノ酪酸のエステルを与え、ホルミル酪酸エステルの
酸化はジカルボン酸の半エステルを導く。
クロトン酸エステルのヒドロホルミル化は常に、実質
的に2−、3−及び4−ホルミル酪酸エステル及びクロ
トン酸エステルの水素添加により酪酸エステルも含有す
る生成物混合物を導く。この反応は繰り返し研究されて
いる。
的に2−、3−及び4−ホルミル酪酸エステル及びクロ
トン酸エステルの水素添加により酪酸エステルも含有す
る生成物混合物を導く。この反応は繰り返し研究されて
いる。
例えばAdkins等は、J.Am.Chem.SoC.71(1949),第30
51頁以下において触媒としてのコバルト及び反応媒体と
してのベンゼンの存在下での120乃至125℃及び200乃至3
00atmの圧力におけるクロトン酸エステルと水性ガス(C
O:H2=1:1)との反応に関して報告している。該反応は7
1%の収率で3−ホルミル酪酸エチルエステルを与え
る。
51頁以下において触媒としてのコバルト及び反応媒体と
してのベンゼンの存在下での120乃至125℃及び200乃至3
00atmの圧力におけるクロトン酸エステルと水性ガス(C
O:H2=1:1)との反応に関して報告している。該反応は7
1%の収率で3−ホルミル酪酸エチルエステルを与え
る。
Piacenti等のUllmanns Encyklopdie dertechnische
n Chemie 62,第13巻,第65頁によれば、明らかにCo触
媒の存在下に、70%の収率で15:15:70の比で得られる。
n Chemie 62,第13巻,第65頁によれば、明らかにCo触
媒の存在下に、70%の収率で15:15:70の比で得られる。
Falbe等は、Brennstoff Chemie48,(1967),第46ff頁
以下において二段階反応におけるRh2O31重量%の存在
下でのクロトン酸エチルエステルのヒドロホルミル化の
結果を発表している。例えば第一段階において135℃及
び200atmなる圧力において及び第二段階において200℃
及び300atmなる圧力において、実質的にβ−メチル−γ
−ブチロラクトン、酪酸エチルエステル、δ−バレロラ
クトン及びα−ヒドロキシメチル酪酸エチルエステルか
らなる反応混合物が得られる。
以下において二段階反応におけるRh2O31重量%の存在
下でのクロトン酸エチルエステルのヒドロホルミル化の
結果を発表している。例えば第一段階において135℃及
び200atmなる圧力において及び第二段階において200℃
及び300atmなる圧力において、実質的にβ−メチル−γ
−ブチロラクトン、酪酸エチルエステル、δ−バレロラ
クトン及びα−ヒドロキシメチル酪酸エチルエステルか
らなる反応混合物が得られる。
Lai及びUcciani(Adv.Chem.Ser.1974,(132),第1
頁以下)は、クロトン酸メチルエステルの種々の条件下
でヒドロホルミル化し、触媒としてのロジウムを使用す
る際の反応の選択率がコバルトによる接触反応と比較し
て低下することを確認した。ロジウムをトリフェニルフ
ォスフィンと共に使用する場合には、選択率はさらに低
下する。コバルトによる接触反応の場合の主生成分は4
−ホルミル酪酸メチルエステルである。ロジウム単独は
主生成分として3−ホルミル化合物を与え、ロジウム及
びトリフェニルホスフィンは主として2−ホルミル化合
物を与えるが、しかしロジウム触媒を使用する場合の反
応の選択率は全く不十分である。
頁以下)は、クロトン酸メチルエステルの種々の条件下
でヒドロホルミル化し、触媒としてのロジウムを使用す
る際の反応の選択率がコバルトによる接触反応と比較し
て低下することを確認した。ロジウムをトリフェニルフ
ォスフィンと共に使用する場合には、選択率はさらに低
下する。コバルトによる接触反応の場合の主生成分は4
−ホルミル酪酸メチルエステルである。ロジウム単独は
主生成分として3−ホルミル化合物を与え、ロジウム及
びトリフェニルホスフィンは主として2−ホルミル化合
物を与えるが、しかしロジウム触媒を使用する場合の反
応の選択率は全く不十分である。
Tanaka等のBull.Chem.Soc.Jap.50(1977),2351頁以
下によれば、ロジウムの存在下でのクロトン酸メチルの
ヒドロホルミル化の際の生成物分布は使用される配位子
としてトリフェノルホスフィンを作用する場合主生成物
として3−ホルミル酪酸エステルが中程度の収率で生成
し、2−ホルミル化合物は少しばかりの量しか生成しな
い。配位子として(H5C6)2P(CH2)4P(C6H5)2を用いて、殊
に2−ホルミル酪酸エチルエステルが得られる。
下によれば、ロジウムの存在下でのクロトン酸メチルの
ヒドロホルミル化の際の生成物分布は使用される配位子
としてトリフェノルホスフィンを作用する場合主生成物
として3−ホルミル酪酸エステルが中程度の収率で生成
し、2−ホルミル化合物は少しばかりの量しか生成しな
い。配位子として(H5C6)2P(CH2)4P(C6H5)2を用いて、殊
に2−ホルミル酪酸エチルエステルが得られる。
最後にOkano等のBull.Chem.soc.Jap.54(1981),第3
799頁以下は、触媒としてのロジウム−ホルフィン−錯
化合物の存在下でのクロトン酸メチルエステルと水との
反応の場合生じる水性ガス−平衡に基づいておもに酪酸
が生成し、そのほかに2−及び3−ホルミル酪酸メチル
エステルが少量で生成することを認めた。この反応法も
工業的規模における、経済的に満足する2−ホルミル酪
酸メチルエステルの製造に関する可能性を示していな
い。
799頁以下は、触媒としてのロジウム−ホルフィン−錯
化合物の存在下でのクロトン酸メチルエステルと水との
反応の場合生じる水性ガス−平衡に基づいておもに酪酸
が生成し、そのほかに2−及び3−ホルミル酪酸メチル
エステルが少量で生成することを認めた。この反応法も
工業的規模における、経済的に満足する2−ホルミル酪
酸メチルエステルの製造に関する可能性を示していな
い。
それゆえ、容易に入手できる触媒を使用して、クロト
ン酸メチルエステルを高収率かつ高選択率をもって2−
ホルミル酪酸メチルエステルヘヒドロホルミル化できる
方法を開発するという課題があった。
ン酸メチルエステルを高収率かつ高選択率をもって2−
ホルミル酪酸メチルエステルヘヒドロホルミル化できる
方法を開発するという課題があった。
この課題は、ロジウムと有機ホスフィンを含有する触
媒の存在下にクロトン酸メチルエステルをヒドロホルミ
ル化することによって2−ホルミル酪酸メチルエステル
を製造する方法において、有機ホスフィンとしてトリ−
n−ブチルホスフィンまたはトリフェニルホスフィンを
用い、かつ反応媒体としての有機溶剤中で、80乃至120
℃の温度、20乃至30MPaの圧力において、使用されるク
ロトン酸メチルエステルに対して10乃至500ppmのロジウ
ム濃度を用いて、反応を遂行することを特徴とする方法
によって解決される。
媒の存在下にクロトン酸メチルエステルをヒドロホルミ
ル化することによって2−ホルミル酪酸メチルエステル
を製造する方法において、有機ホスフィンとしてトリ−
n−ブチルホスフィンまたはトリフェニルホスフィンを
用い、かつ反応媒体としての有機溶剤中で、80乃至120
℃の温度、20乃至30MPaの圧力において、使用されるク
ロトン酸メチルエステルに対して10乃至500ppmのロジウ
ム濃度を用いて、反応を遂行することを特徴とする方法
によって解決される。
2−ホルミル酪酸メチルエステルを製造するための出
発化合物としてクロトン酸メチルエステルを使用する。
これは純粋な形で、すなわち蒸留して使用される。しか
し収率及び選択率の不利にならず、クロトン酸メチルエ
ステルのほかになお別の成分を含有する粗生成物を使用
することができることが判明した。例えばメチルアルコ
ールによるクロトン酸のエステル化の際得られ、クロト
ン酸メチルエステル40乃至60重量%、メタノール30乃至
40重量%及び水5乃至15重量%を含有する混合物から成
功裏に直接出発させる。
発化合物としてクロトン酸メチルエステルを使用する。
これは純粋な形で、すなわち蒸留して使用される。しか
し収率及び選択率の不利にならず、クロトン酸メチルエ
ステルのほかになお別の成分を含有する粗生成物を使用
することができることが判明した。例えばメチルアルコ
ールによるクロトン酸のエステル化の際得られ、クロト
ン酸メチルエステル40乃至60重量%、メタノール30乃至
40重量%及び水5乃至15重量%を含有する混合物から成
功裏に直接出発させる。
一酸化炭素及び水素は一般に、水の存在下炭化水素含
有材料の部分的酸化により得られる合成ガスの形で使用
する。一酸化炭素及び水素は1:1なる比率で含有する。
しかし成分の一方が過剰で存在する混合物も反応成分と
して成功裏に使用することができる。H21モル当たり0.
8乃至1.2モルのCOを含有するCO/H2−混合物が実際上有
効である。触媒作用を低下させ得る不純物をガスから除
去しなければならないことはおのずからわかる。例えば
硫黄は約2ppmの最高濃度までしか許容することができな
い。
有材料の部分的酸化により得られる合成ガスの形で使用
する。一酸化炭素及び水素は1:1なる比率で含有する。
しかし成分の一方が過剰で存在する混合物も反応成分と
して成功裏に使用することができる。H21モル当たり0.
8乃至1.2モルのCOを含有するCO/H2−混合物が実際上有
効である。触媒作用を低下させ得る不純物をガスから除
去しなければならないことはおのずからわかる。例えば
硫黄は約2ppmの最高濃度までしか許容することができな
い。
出発物質の反応は、ロジウム及び有機ホスフィンから
なる触媒系の存在下で行われる。
なる触媒系の存在下で行われる。
ロジウムの濃度は、最初に使用されるクロトン酸メチ
ルエステルに対し10乃至500ppm、好ましくは50乃至200p
pm、特に80乃至120ppmである。ロジウムは、金属とし
て、合目的には微細分散した形で又は化合物として使用
される。実際上触媒用出発物質として、特にRh−2−エ
チルヘキサノエートが有効である。触媒系の第二成分
は、有機ホスフィンである。この有機ホスフィンとして
は、特にトリ−n−ブチルホスフィンまたはトリフェニ
ルホスフィンが用いられる。ロジウム1g原子当たり1乃
至50、特に2乃至20モルのホスフィンを使用する。触媒
系を反応混合物に完成した形で添加することができる。
この場合これは固有の処理段階において本来の反応に関
係なく得られる。しかし同様に良好な結果を以て触媒を
その場でも製造することができ、要するに反応混合物で
及びヒロドホルミル化条件下製造することができる。
ルエステルに対し10乃至500ppm、好ましくは50乃至200p
pm、特に80乃至120ppmである。ロジウムは、金属とし
て、合目的には微細分散した形で又は化合物として使用
される。実際上触媒用出発物質として、特にRh−2−エ
チルヘキサノエートが有効である。触媒系の第二成分
は、有機ホスフィンである。この有機ホスフィンとして
は、特にトリ−n−ブチルホスフィンまたはトリフェニ
ルホスフィンが用いられる。ロジウム1g原子当たり1乃
至50、特に2乃至20モルのホスフィンを使用する。触媒
系を反応混合物に完成した形で添加することができる。
この場合これは固有の処理段階において本来の反応に関
係なく得られる。しかし同様に良好な結果を以て触媒を
その場でも製造することができ、要するに反応混合物で
及びヒロドホルミル化条件下製造することができる。
本発明にとって重要な特徴は、ヒドロホルミル化中に
保持される、或る決まった温度範囲と圧力範囲、すなわ
ち80乃至120℃の温度及び20乃至30MPaの圧力である。90
乃至110℃の温度、そして特に90乃至100℃の温度、及び
200乃至300バールの圧力を使用するのが有利である。こ
れよりも高い温度は過度の水素添加を導き、一方、これ
よりも低い温度は転化率の低下を導く。
保持される、或る決まった温度範囲と圧力範囲、すなわ
ち80乃至120℃の温度及び20乃至30MPaの圧力である。90
乃至110℃の温度、そして特に90乃至100℃の温度、及び
200乃至300バールの圧力を使用するのが有利である。こ
れよりも高い温度は過度の水素添加を導き、一方、これ
よりも低い温度は転化率の低下を導く。
最後に、この新規な方法は、反応媒体としての有機溶
剤の使用により特徴づけられる。脂肪族炭化水素が殊に
有効であり、好ましくはシクロヘキサンが使用される。
反応混合物における反応媒体の含有率は広範囲に変える
ことができ、20乃至80重量%である。殊に約50重量%で
ある。
剤の使用により特徴づけられる。脂肪族炭化水素が殊に
有効であり、好ましくはシクロヘキサンが使用される。
反応混合物における反応媒体の含有率は広範囲に変える
ことができ、20乃至80重量%である。殊に約50重量%で
ある。
本発明による方法は、非連続的に又は連続的に実施す
ることができる。非連続的実施方法の場合エステル、反
応媒体及び触媒−これは予め形成させておくか、あるい
は触媒のそれぞれの成分を組み合わせた形で使用される
−を反応器中に加え、一酸化炭素及び水素を同時に加熱
しながら圧入することによって、所望の圧力が設定され
る。一酸化炭素及び水素の導入によりすでに十分な混合
が達成されない場合には、反応混合物を攪拌することが
推奨される。合成ガスは反応器に、これが反応により消
尽される程度に供給される。反応は、ガス吸収がもはや
行われなかったら直ちに完結する。
ることができる。非連続的実施方法の場合エステル、反
応媒体及び触媒−これは予め形成させておくか、あるい
は触媒のそれぞれの成分を組み合わせた形で使用される
−を反応器中に加え、一酸化炭素及び水素を同時に加熱
しながら圧入することによって、所望の圧力が設定され
る。一酸化炭素及び水素の導入によりすでに十分な混合
が達成されない場合には、反応混合物を攪拌することが
推奨される。合成ガスは反応器に、これが反応により消
尽される程度に供給される。反応は、ガス吸収がもはや
行われなかったら直ちに完結する。
反応を連続的に実施するのが好ましい。この場合合成
ガス、クロトン酸メチルエステル及び反応媒体は触媒系
を含有する反応器中に連続的に導入される。反応生成物
及び反応触媒の一部は絶えず導出される。反応成分の供
給速度及び生成物の導出速度の適切な調整により反応器
中で一定不変の状態を保持する。触媒の安定性がかなり
低下した時にはじめて、反応を中断させる必要がある。
この中断させる時点は、交換を必要とする使用済の触媒
の一部を新鮮な触媒と時々取り替えることによって、延
長することができる。
ガス、クロトン酸メチルエステル及び反応媒体は触媒系
を含有する反応器中に連続的に導入される。反応生成物
及び反応触媒の一部は絶えず導出される。反応成分の供
給速度及び生成物の導出速度の適切な調整により反応器
中で一定不変の状態を保持する。触媒の安定性がかなり
低下した時にはじめて、反応を中断させる必要がある。
この中断させる時点は、交換を必要とする使用済の触媒
の一部を新鮮な触媒と時々取り替えることによって、延
長することができる。
本発明によって製造される2−ホルミル酪酸メチルエ
ステルは、公知方法に従い、蒸留によって精製される。
その収率は85%以上である。ヒドロホルミル化の粗製生
成物は、2−ホルミル酪酸メチルエステルの他に、約2
乃至5%の3−ホルミル酪酸メチルエステルと、約5乃
至10%の酪メチルエステルを含んでいる。
ステルは、公知方法に従い、蒸留によって精製される。
その収率は85%以上である。ヒドロホルミル化の粗製生
成物は、2−ホルミル酪酸メチルエステルの他に、約2
乃至5%の3−ホルミル酪酸メチルエステルと、約5乃
至10%の酪メチルエステルを含んでいる。
次の例において新規な方法を詳述する。
例1 ピストン式攪拌器を備えた2l容オートクーブ中でクロト
ン酸メチルエステル500g、シクロヘキサン500g、トリフ
ェニルホスフィン0.6g及びRh(Rh−2−エチルヘキサノ
エートとしての)100ppmを仕込む。約8時間90℃及び27
MPaのCO/H2−圧力において反応させ、そのあとオートク
レーブ内容物を冷却し、反応混合物をガスクロマトグラ
フィーにより調べる。
ン酸メチルエステル500g、シクロヘキサン500g、トリフ
ェニルホスフィン0.6g及びRh(Rh−2−エチルヘキサノ
エートとしての)100ppmを仕込む。約8時間90℃及び27
MPaのCO/H2−圧力において反応させ、そのあとオートク
レーブ内容物を冷却し、反応混合物をガスクロマトグラ
フィーにより調べる。
これは次の組成を有する(シクロヘキンを考慮しない
で、重量%): 酪酸メチルエステル 4.23 クロトン酸メチルエステル 0.59 2−ホルミル酪酸メチルエステル 91.67 3−ホルミル酪酸メチルエステル 2.05 その他 1.46 例2 ピストン式攪拌器を備えた1容オートクレーブ中で
クロトン酸メチルエステル250g、シクロヘキサン250g、
トフェニルホスフィン0.83g及びRh(Rh−2−エチルヘ
キサノエートとしての)100ppmを仕込む。約7時間90℃
及び27MPaのCO/H2−圧力において反応させ、そのあとオ
ートクレーブ内容物を冷却し、反応混合物をガスコロマ
トグラフィーにより調べる。
で、重量%): 酪酸メチルエステル 4.23 クロトン酸メチルエステル 0.59 2−ホルミル酪酸メチルエステル 91.67 3−ホルミル酪酸メチルエステル 2.05 その他 1.46 例2 ピストン式攪拌器を備えた1容オートクレーブ中で
クロトン酸メチルエステル250g、シクロヘキサン250g、
トフェニルホスフィン0.83g及びRh(Rh−2−エチルヘ
キサノエートとしての)100ppmを仕込む。約7時間90℃
及び27MPaのCO/H2−圧力において反応させ、そのあとオ
ートクレーブ内容物を冷却し、反応混合物をガスコロマ
トグラフィーにより調べる。
これは次の組成を有する(シクロヘキサンを考慮しな
いで、重量%): 酪酸メチルエステル 5.23 クロトン酸メチルエステル 0.11 2−ホルミル酪酸メチルエステル 88.82 3−ホルミル酪酸メチルエステル 4.21 その他 1.63 例3 ピストン式攪拌器を備えた1容オートクレーブ中で
クロトン酸メチルエステル250g、シクロヘキサン250g、
トリフェニルホスフィン0.83g及びRh(Rh−2−エチル
ヘキサノエートとしての)100ppmを仕込む。約7時間10
0℃及び28MPaのCO/H2−圧力において反応させ、そのあ
とオートクレーブ内容物を冷却し、反応混合物をガスク
ロマトグアフィーにより調べる。
いで、重量%): 酪酸メチルエステル 5.23 クロトン酸メチルエステル 0.11 2−ホルミル酪酸メチルエステル 88.82 3−ホルミル酪酸メチルエステル 4.21 その他 1.63 例3 ピストン式攪拌器を備えた1容オートクレーブ中で
クロトン酸メチルエステル250g、シクロヘキサン250g、
トリフェニルホスフィン0.83g及びRh(Rh−2−エチル
ヘキサノエートとしての)100ppmを仕込む。約7時間10
0℃及び28MPaのCO/H2−圧力において反応させ、そのあ
とオートクレーブ内容物を冷却し、反応混合物をガスク
ロマトグアフィーにより調べる。
これは次の組成を有する(シクロヘキサンを考慮しな
いで、重量%): 酪酸メチルエステル 7.11 クロトン酸メチルエステル 0.08 2−ホルミル酪酸メチルエステル 87.55 3−ホルミル酪酸メチルエステル 4.01 その他 1.25 本発明は、請求項1記載の方法であるが、その実施の態
様として次の事項を包含する。
いで、重量%): 酪酸メチルエステル 7.11 クロトン酸メチルエステル 0.08 2−ホルミル酪酸メチルエステル 87.55 3−ホルミル酪酸メチルエステル 4.01 その他 1.25 本発明は、請求項1記載の方法であるが、その実施の態
様として次の事項を包含する。
1.ロジウムの濃度が、最初に使用されるクロトン酸メチ
ルエステルに対し、10乃至500ppm、好ましくは50乃至20
0ppm、特に80乃至120ppmである、請求項1記載の方法。
ルエステルに対し、10乃至500ppm、好ましくは50乃至20
0ppm、特に80乃至120ppmである、請求項1記載の方法。
2.ロジウム1g原子当たり1乃至50、特に2乃至20モルの
ホスフィンを使用する、請求項1又は上記事項1記載の
方法。
ホスフィンを使用する、請求項1又は上記事項1記載の
方法。
3.ヒドロホルミル化を90乃至110℃、特に90乃至100℃の
温度において実施する、請求項1、上記事項1及び2の
いずれか一つに記載の方法。
温度において実施する、請求項1、上記事項1及び2の
いずれか一つに記載の方法。
4.有機溶剤が脂肪族炭化水素、特にシクロヘキサンであ
る、請求項1及び上記事項1乃至3のいずれか一つに記
載の方法。
る、請求項1及び上記事項1乃至3のいずれか一つに記
載の方法。
5.反応混合物における有機溶剤の含有率が20乃至80重量
%である、請求項1及び上記事項1乃至4のいずれか一
つに記載の方法。
%である、請求項1及び上記事項1乃至4のいずれか一
つに記載の方法。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−73822(JP,A) 特開 平1−156941(JP,A) 特開 昭53−40716(JP,A) BUll.Chem.Soc.Jp n.,Vol.54,P.3799−3805 (1981)
Claims (1)
- 【請求項1】ロジウムと有機ホスフィンを含有する触媒
の存在下にクロトン酸メチルエステルをヒドロホルミル
化することによって2−ホルミル酪酸メチルエステルを
製造する方法において、有機ホスフィンとしてトリ−n
−ブチルホスフィンまたはトリフェニルホスフィンを用
い、かつ反応媒体としての有機溶剤中で、80乃至120℃
の温度、20乃至30MPaの圧力において、使用されるクロ
トン酸メチルエステルに対して10乃至500ppmのロジウム
濃度を用いて、反応を遂行することを特徴とする方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE3930886.3 | 1989-09-15 | ||
DE3930886A DE3930886A1 (de) | 1989-09-15 | 1989-09-15 | Verfahren zur herstellung von 2-formylbuttersaeuremethylester |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03112942A JPH03112942A (ja) | 1991-05-14 |
JP2505633B2 true JP2505633B2 (ja) | 1996-06-12 |
Family
ID=6389531
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2235947A Expired - Lifetime JP2505633B2 (ja) | 1989-09-15 | 1990-09-07 | 2―ホルミル酪酸メチルエステルの製法 |
Country Status (11)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0417597B1 (ja) |
JP (1) | JP2505633B2 (ja) |
KR (1) | KR920009042B1 (ja) |
AT (1) | ATE120727T1 (ja) |
AU (1) | AU629978B2 (ja) |
BR (1) | BR9004552A (ja) |
CA (1) | CA2024915A1 (ja) |
DE (2) | DE3930886A1 (ja) |
ES (1) | ES2072949T3 (ja) |
HU (1) | HU207981B (ja) |
MX (1) | MX174354B (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5273822A (en) * | 1975-12-16 | 1977-06-21 | Agency Of Ind Science & Technol | Production of alpha-formylcarboxylic acid esters |
DE2643205A1 (de) * | 1976-09-25 | 1978-03-30 | Basf Ag | Verfahren zur herstellung von alpha-formylpropionsaeurealkylestern |
GB8720510D0 (en) * | 1987-09-01 | 1987-10-07 | Shell Int Research | Hydroformulation of alkyl acrylates |
-
1989
- 1989-09-15 DE DE3930886A patent/DE3930886A1/de not_active Withdrawn
-
1990
- 1990-08-24 KR KR1019900013150A patent/KR920009042B1/ko not_active IP Right Cessation
- 1990-09-04 ES ES90116918T patent/ES2072949T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1990-09-04 AT AT90116918T patent/ATE120727T1/de not_active IP Right Cessation
- 1990-09-04 DE DE59008835T patent/DE59008835D1/de not_active Expired - Fee Related
- 1990-09-04 EP EP90116918A patent/EP0417597B1/de not_active Expired - Lifetime
- 1990-09-05 HU HU905793A patent/HU207981B/hu not_active IP Right Cessation
- 1990-09-07 JP JP2235947A patent/JP2505633B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1990-09-07 CA CA002024915A patent/CA2024915A1/en not_active Abandoned
- 1990-09-07 MX MX022265A patent/MX174354B/es unknown
- 1990-09-12 BR BR909004552A patent/BR9004552A/pt not_active Application Discontinuation
- 1990-09-14 AU AU62526/90A patent/AU629978B2/en not_active Ceased
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
BUll.Chem.Soc.Jpn.,Vol.54,P.3799−3805(1981) |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE59008835D1 (de) | 1995-05-11 |
AU629978B2 (en) | 1992-10-15 |
ATE120727T1 (de) | 1995-04-15 |
EP0417597A3 (en) | 1992-03-04 |
EP0417597B1 (de) | 1995-04-05 |
HU207981B (en) | 1993-07-28 |
HU905793D0 (en) | 1991-03-28 |
HUT54968A (en) | 1991-04-29 |
CA2024915A1 (en) | 1991-03-16 |
ES2072949T3 (es) | 1995-08-01 |
MX174354B (es) | 1994-05-10 |
BR9004552A (pt) | 1991-09-10 |
KR920009042B1 (ko) | 1992-10-13 |
AU6252690A (en) | 1991-03-21 |
JPH03112942A (ja) | 1991-05-14 |
KR910006207A (ko) | 1991-04-27 |
EP0417597A2 (de) | 1991-03-20 |
DE3930886A1 (de) | 1991-03-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4417079A (en) | Process for producing normal-octanol | |
JPS638929B2 (ja) | ||
CH617647A5 (ja) | ||
JP2003528066A (ja) | 3−ヒドロキシプロパナール、β−プロピオラクトン、β−プロピオラクトンのオリゴマー、3−ヒドロキシプロパン酸のエステル、またはこれらの混合物の気相水素化によるプロパン−1,3−ジオールの調製方法 | |
JP2505633B2 (ja) | 2―ホルミル酪酸メチルエステルの製法 | |
JPH1180068A (ja) | トリシクロデカンジアルデヒドの製造方法 | |
US4337363A (en) | Process for the preparation of 3-(4-methyl-3-cyclohexen-1-yl) butyraldehyde | |
JPS5984840A (ja) | カルボン酸の製造方法 | |
JPH0127056B2 (ja) | ||
BE897876A (fr) | Preparation d'anhydrides d'acides carboxyliques | |
JP3217538B2 (ja) | 1,6−ヘキサンジオールの製造方法 | |
JPS5989642A (ja) | モノオレフイン化合物のカルボニル化による線状エステルの製造法 | |
FR2519628A1 (fr) | Procede de preparation de l'ethylene glycol et de monoalcools inferieurs a partir du gaz de synthese en utilisant un nouveau systeme catalytique | |
GB2054578A (en) | Preparation of 3- and 4-formyl-tricyclo-(5,2,1,0)-decene-8 | |
EP0107496B1 (en) | Process for the preparation of esters | |
JP3994246B2 (ja) | シクロドデカノール及びシクロドデカノンの製造法 | |
JPH08245477A (ja) | 二酸化炭素の接触水素化によるホルムアルデヒドの製造方法 | |
JPH05310631A (ja) | 1,6−ヘキサンジアールの製造方法 | |
JPS6324500B2 (ja) | ||
JPH06305998A (ja) | 1,4−ブタンジオールの製造方法 | |
SU1097594A1 (ru) | Способ получени @ , @ -диолов или их производных | |
JPS6324501B2 (ja) | ||
US1979518A (en) | Preparation of organic acids | |
JP2001521569A (ja) | イプシロンカプロラクタム組成物 | |
JPS58118535A (ja) | 1,9−ノナンジア−ルの製造方法 |