JP4800852B2 - 引戸の任意位置停止装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自閉式の引戸を全開を含む所定区間において任意の開き位置に保持するとともに、火災等の緊急時にはその保持を解除するように構成された引戸の任意位置停止装置の改良に関する。
従来より、引戸は、例えばそれを吊り下げるためのレールを閉じ側に傾斜させたり、つるまきバネ等の蓄勢力を利用して閉じ側に付勢したりして、自動的に閉じるように構成されることがある。また、その自閉式の引戸を任意の開き位置に保持するための装置、即ち任意位置停止装置を備える場合もある。このような装置は、通常時には引戸を任意の開き位置に保持することができる一方、火災等の緊急時には例えば火災報知器からの信号を受けてその保持を解除するようになっており、これにより引戸が自閉して、火災による延焼や煙の広がりを防止することができる。
そのような任意位置停止装置としては、例えば特許文献1、2に記載されているように、引戸に取り付けられてその開閉とともに移動し、通常時にはレールやその上を走行するローラを押圧することによって、引戸を停止させるようにしたものがある。そして、火災報知器からの信号を受けると、レールやローラの押圧状態がソレノイドの作動によって解除されるようになっている。
また、緊急時には引戸の保持を解除するだけでなく、それを積極的に閉じるようにしたものもある。例えば特許文献3に記載の開閉戸のストップ装置は、火災報知器等からの信号を受けたときに引戸の保持状態を解除するように構成されるとともに、その信号を受けて回動して、引戸のブラケットを戸尻側から押圧する押し出し部材を備えており、これにより引戸を閉じ側に押し出すようになっている。
特開平9−119259号公報 特開2000−87638号公報 特開2005−226353号公報
ところが、前記特許文献3に記載のものでは、緊急時に引戸の保持を解除するための機構とは別に、引戸を閉じ側に押し出すための機構が必要であるから、構造が複雑になってしまう。
また、押し出し部材は通常は引戸のブラケットから離れており、緊急時に回動されて初めて該ブラケットに当接するようになっているため、その際に引戸の位置が僅かでもずれていると、押し出し部材によるブラケットへの押圧力が不足する虞れがあり、さらには空振りする可能性もある。
斯かる点に鑑みて、本発明の目的は、構造を複雑にすることなく、緊急時においてより確実に引戸を閉じることができる任意位置停止装置を提供することにある。
前記の目的を達成するために、本発明の任意位置停止装置では、引戸側の被保持部材に接触して任意の開き位置に保持する接触部を備え、緊急時にはこの接触部自体によって引戸を閉じ側へ付勢するようにしたものである。
すなわち、請求項1の発明は、自閉式の引戸を全開を含む所定区間において任意の開き位置に保持するとともに、緊急時には外部から信号を受けて前記引戸の保持を解除するようにした引戸の任意位置停止装置を対象として、装置本体を壁側に取り付ける一方、引戸側には、引戸の開閉方向に延びる長尺状部を有する被保持部材を取り付ける
そして、前記装置本体は、引戸に沿った平面と直交する方向の支軸回りに回動可能な回動アームと、この回動アームにその回動面に沿って回動可能に支持され、前記長尺状部に接触して被保持部材を保持するための接触部と、この接触部が接触した状態で長尺状部が引戸の閉じ側へ移動するように前記回動アームを回動付勢する付勢手段と、前記回動アームに係止してその回動を前記付勢手段の付勢力に抗して阻止する阻止手段と、前記付勢手段による回動アームの回動時に前記接触部を回動アームと一体に回動させる押さえ部材とを有し、通常時には、前記付勢手段による回動アームの回動を阻止手段により阻止することで、前記接触部を上下方向から被保持部材の長尺状部に押圧して保持する一方、緊急時に前記外部からの信号を受けたときには、前記阻止手段による回動アームの回動の阻止を解除することで、前記接触部による被保持部材の保持状態を解除するとともに、前記付勢手段により回動アームを接触部と共に回動させて、当該接触部によって長尺状部を引戸の閉じ側へ移動させるように構成した。
前記構成の任意位置停止装置では、引戸側に長尺状部を有する被保持部材また壁側に装置本体がそれぞれ取り付けられ、この壁側の装置本体は回動アーム、接触部、付勢手段、阻止手段及び押さえ部材を有しており、通常時には、装置本体の回動アームの付勢手段による回動が阻止手段により阻止され、その状態で回動アームに回動可能に支持されている接触部を長尺状部に接触させることにより、引戸を任意の開き位置に保持することができる。そのため、装置本体は比較的小型で済み、全閉時の引戸の戸尻側の端部付近に配置することができるので、引戸を壁に収納する仕様にも対応可能である。
そして、火災等の緊急時には外部からの信号を受けて、阻止手段による回動アームの回動の阻止が解除される。このことで、引戸側の被保持部材の長尺状部に接触している装置本体の接触部の保持状態が解除されるとともに、付勢手段により回動アームが回動し、この回動時に押さえ部材によって接触部が回動アームと一体に回動して、この接触部と一体の回動アームの回動により長尺状部を引戸の閉じ側へ移動させる。このことで、空振りは勿論、力不足の生じる虞れもなく、引戸には確実に閉じ側への力が作用して該引戸に初速を付与し、それが自動的に閉じることになる。
しかも、そうして通常時は引戸を保持するための装置本体の接触部を利用して、緊急時には引戸を閉じ側へ付勢するようにしているので、緊急時に引戸の保持を解除するための機構と、引戸を閉じ側に付勢するための機構とを共通化することも可能になり、これにより構造の簡略化が図られる。
そのような構成の任意位置停止装置において、装置本体の接触部による被保持部材の保持力は調節可能とするのが好ましい(請求項2の発明)。こうすれば、引戸のサイズやその設置状況等に応じて、引戸の保持力を使いやすい大きさに設定することが容易になる
その場合に、前記装置本体の接触部は、引戸が全閉のときには非保持部材の長尺状部に接触しないように配置することが好ましい(請求項3の発明)。こうすれば、引戸の全閉状態では装置本体の接触部が引戸側の被保持部材の長尺状部を押圧することがないので、開き始めの際に必要な力が小さくて済む。
また、好ましいのは、前記被保持部材の長尺状部を、引戸の開閉方向一側から他側に亘って延びるように設けて、その両端側においてそれぞれ取付部材を介して引戸に取り付けることであり(請求項4の発明)、こうすれば、引戸を全閉から全開までの殆ど全ての位置において保持することができるとともに、装置本体の設置個所の自由度も高くなる。
その場合に好ましいのは、前記被保持部材の長尺状部を、引戸開閉方向の中間部位において装置本体の接触部により押圧される側と反対側から、ローラを介して壁側に支持させる構成とすることである。こうして装置本体の接触部により押圧される側と反対側から支持することで、被保持部材が長くなってもその撓みを抑制することができ、接触部による保持状態がより安定的に確保される。
或いは、前記被保持部材は、引戸の開閉方向に延びる複数の長尺状部を有するものとし、この各長尺状部を、それぞれ取付部材を介して引戸に取り付ける構造としてもよい(請求項5の発明)。
さらに、前記の如き任意位置停止装置において、被保持部材の長尺状部における装置本体の接触部との接触面を、それ以外の部位に比べて摩擦係数の高いものとすれば(請求項6の発明)、滑りを抑えて、装置本体の接触部による被保持部材の保持をより確実なものとすることができ、好ましい。
さらにまた、前記の如き任意位置停止装置において、その装置本体を取り付ける壁側には、該装置本体の取り付け部位を含む所定領域を着脱自在に覆うように、蓋パネルを設けることが好ましい(請求項7の発明)。こうすれば、その蓋パネルを取り外すことによって装置本体の取付部を表出させることができ、装置本体の修理や交換等が容易に行える。この構成は特に、壁側の戸袋に引戸が収納される、いわゆる壁収納仕様に適している。
以上のように、本発明に係る引戸の任意位置停止装置によると、通常時には装置本体の付勢手段による回動アームの回動を阻止し、その回動アームに支持されている接触部を被保持部材の長尺状部に接触させて、引戸を任意の開き位置に保持することができるとともに、緊急時には回動アームの回動阻止を解除し、接触部による被保持部材の保持状態を解除するとともに、付勢手段により回動アームを接触部と一体に回動させて、その接触部自体によって引戸を閉じ側へ移動するようにしたので、空振りや力不足を生じることなく、引戸に初速を付与してより確実に引戸を閉じることができる。また、装置本体の接触部による引戸の保持を解除するための機構と、引戸を閉じ側に付勢するための機構とを共通化することもでき、構造を簡略化することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基いて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1乃至図10には、本発明に係る任意位置停止装置を使用した自閉式引戸の一実施形態を示す。図1は通常時における引戸4の全閉状態を、図2は同全開状態を、また、図3は、火災時(緊急時)に引戸4が全開状態から閉じ側に移動を開始するときを、それぞれ示しており、各図において1は戸先側の縦枠で、2は戸尻側の縦枠で、3は両縦枠1,2の上端部同士を横方向に連結する上枠である。該上枠3には引戸4を吊り下げるレール5が取り付けられ、引戸4の上端部に取り付けられた戸車6がレール5上を走行することにより、該引戸4が左右にスライドして開閉するようになっている。
前記戸車6は、引戸4の戸先側と戸尻側の二箇所にそれぞれ戸車支持部材7を介して取り付けられている。また、レール5は戸先側(図の例では左側)に向けて下方に傾斜する傾斜レールであり、引戸4はその自重により閉じ側(同左側)に付勢されて自動的に閉じるようになっている。また、戸先側の戸車支持部材7の戸尻側部分には、ピニオンギヤ(図示省略)を有する制動装置8が取り付けられており、引戸4が全閉する手前で制動装置8のピニオンギヤがレール5の戸先側に設けられたラック9に噛合することによって、引戸4が減速されるようになっている。尚、戸尻側の縦枠2には引戸4の全開時の衝撃を緩和すべく、戸当たり10が取り付けられている。
そうして自動的に閉じようとする引戸4を全閉から全開までの殆ど全ての区間において任意の開き位置に保持するとともに、火災時にはその保持状態を解除するように、本発明に係る任意位置停止装置が設置されている。この実施形態の任意位置停止装置は、引戸4に取り付けられる被保持部材としての保持レール20と、上枠3(壁側)に取り付けられる装置本体30とを備えている。保持レール20は、引戸4の開閉方向に戸先側から戸尻側に亘って延びる長尺状部を有するものであって、本実施形態においては一本の棒状体、具体的には図4に示すように断面L字形状の棒材によって構成され、その全体が長尺状部とされている。
より詳しくは、保持レール20は、二つの戸車6,6間を橋渡しするようにその上方に配置されていて、戸車支持部材7,7にそれぞれ取付部材21,21を介して取り付けられている。取付部材21は、引戸4の開閉方向に戸尻側から見て図4に示すように、上下に長い矩形状の取付板22と、左右に長い扁平な矩形ブロック状の固定台23とからなり、この固定台23は、その後端が保持レール20に対しその長手方向にスライド可能に係合されて、前後方向の貫通ねじ24により固定されている。また、前記取付部材21の固定台23の前面には取付板22の上部が重ね合わされて、ねじ25により締結される一方、その取付板22の上下の中間部から下部にかけての部位は戸車支持部材7の前面に重ね合わされて、ねじ26,26により締結されている。
そうして取付部材21,21を介して引戸4に取り付けられている保持レール20は、縦壁部とその上端から前方に略水平に伸びた上壁部とを有し、その縦壁部の前面には、前記取付部材21の固定台23の後端がスライド可能に係合する溝部が形成される一方、上壁部の後側(図4の右側)寄りの部位には平坦な上面20aが形成されていて、図1等に示されているように、その上面20aが略水平に引戸4の開閉方向に延びている。尚、前記上面20aの前側にはガイド溝が形成されていて、装置本体30に設けられた保持部材37(後述)の一部が係合するようになっている。
また、前記保持レール20の戸先側及び戸尻側の端部は、それぞれ、引戸4の戸先側及び戸尻側に位置する各取付部材21,21からさらに戸先側及び戸尻側に延びていて、その各先端部は、引戸4の戸先側及び戸尻側の端縁よりも内方に位置している。そして、図1のように引戸4が全閉位置にあるときには、保持レール20の戸尻側の端部が装置本体30の保持部材37(後述)と接触し得ず、一方、図2のように全開位置にあれば、保持レール20の戸先側の端部が保持部材37と接触し得るようになっている。
尚、この実施形態では、保持レール20の戸先側及び戸尻側の中間部位に取付部材27を介して戸車28が取り付けられており、この戸車28が傾斜レール5上を走行するようになっている。言い換えと、保持レール20は、引戸4の開閉方向の中間部位において戸車28(ローラ)を介して壁側の傾斜レール5により下方から支持されており、このことで、その下方への撓みが抑制される。
(装置本体の構成)
前記のように引戸4に取り付けられた保持レール20に対して、壁側である上枠3に取り付けられる装置本体30の構成について、以下、図5乃至図9を参照して詳細に説明する。尚、図5(a)は装置本体30を前方から見た正面図であり、同図(b)は戸先側から見た側面図、同図(c)は上面図である。また、図6乃至図9は、それぞれ、装置本体30の作動状態を示すために一部の部材を省略して示した正面図である。
図5(a)等に示すように、この実施形態の装置本体30は、長方形の板状のベース31を有し、その下部には上下に長い取り付け用の長穴31a,31aが左右一対、設けられている。このベース31が上枠3の前面に重ね合わされて、前記長穴31a,31aにそれぞれ挿通されたボルト29,29(図1乃至3を参照)により締結される。その際、長穴31a,31aに対するボルト29,29の上下位置を変更することで、上枠3への装置本体30の取付高さを調整することができる。
一方、ベース31の上部前面には、断面コ字状の中間パネル32が左右両端のフランジにて取り付けられて、ベース31との間に下方に開口した断面矩形状の室を形成し、さらにその中間パネル32の前方を覆うように、板状のフロントカバー33が取り付けられている。また、前記ベース31及び中間パネル32に囲まれた室内の略中央には、ベース31から前方に略水平に突出するように支軸35が設けられていて、回動アーム36を回動可能に支持している。
この実施形態では回動アーム36は略同じ形状の一対の板部材(図5(c)にのみ符号361,362を付して区別して示す)からなり、それらが中間パネル32の内外で一体に回動するように、支軸35に取り付けられている。すなわち、支軸35はベース31から中間パネル32に亘って延び、さらに中間パネル32を貫通して先端側が前方に突出しており、そこに回動アーム36の一方の板部材361が取り付けられるとともに、他方の板部材362は中間パネル32内で支軸35の基端側(後端側)に取り付けられている。
そして、前記回動アーム36には、引戸4側の保持レール20に接触してこれを保持するための保持部材37(接触部)が取り付けられており、図5乃至図7に示す通常時においては、保持部材37の取付部位が最下部となるように位置して、その保持部材37を保持レール20の上面20a(接触面)に接触可能な通常位置に位置付けるようになっている。また、詳しくは後述するが、回動アーム36が前記通常時の位置から図の時計回りに回動すると、保持部材37は、保持レール上面20aに接触し得ない退避位置に位置付けられる(図9を参照)。
前記保持部材37は、例えばゴム等を材料として一側が他側よりも窄んだ繭状に形成され、その一側の端部(基端部)が回動アーム36に枢着されて、他側である先端側が該回動アーム36の回動面に沿って回動するようになっている。すなわち、回動アーム36を構成する一対の板部材361,362間に跨って支軸35と略平行に延びる回動軸38が設けられ、この回動軸38に保持部材37の基端部が取り付けられている。一方、保持部材37の先端側は外方に凸の弧状に形成されていて、その弧面には複数の凹凸が形成されている。
この保持部材37は、先端側が保持レール20の上面20aに接触しないフリー状態では図6に示すように自重により回動中心から垂れ下がって、先端側が下方を向いた状態になるが、通常位置にあるときには保持レール上面20aとの接触によって戸先側、戸尻側のいずれへも回動可能である。例えば、引戸4が開かれるときに保持部材37は、保持レール20の戸尻側への移動に連れて、図7のように戸尻側へ回動する。尚、回動アーム36には、回動軸38から戸尻側に所定距離離間した位置において板部材361,362間に跨って回動軸38と略平行に押さえ棒39が取り付けられており、保持部材37の戸尻側への回動量は最大でも、その抑え棒39に当たるまでとなる。
そうして戸尻側に回動した状態で、保持部材37先端側の弧状面は保持レール上面20aに接触しており、引戸4の自重(つるまきバネの蓄勢力を利用して引戸4を自閉するように構成した場合は、その蓄勢力)によって、保持レール20から戸先側への力が作用すると、これにより押圧されるとともに、その反力として保持レール20を上方から押圧して、これを保持するようになる。
さらに、前記保持部材37は、回動アーム36との枢着部が長孔状に形成されて、回動軸38に対し相対移動可能になっており、この長孔内にて回動軸38との間に配設されたバネ40により、保持部材37の先端側が該回動軸38から離れるように付勢されている。そのため、前記のように保持部材37によって保持されている引戸4を人が閉じ側に操作すれば、この引戸4とともに保持レール20が戸先側へ移動するのに連れて、保持部材37が弾性変形しつつバネ40の圧縮によって回動軸38の側へ移動し、これにより逆向きに回動して、引戸4の保持を解除するようになる。
次に、例えば火災等の緊急時に回動アーム36を回動させて、保持部材37を前記の通常位置から退避位置に移動させる機構について説明する。まず、回動アーム36には、支軸35から離れるように延びるアームレバー41が取り付けられており、このアームレバー41の先端側に取り付けられた引っ張りバネ42によって図の時計回りに付勢されているとともに、通常時はその回動がレバー部材43によって阻止されており、これにより、回動アーム36は保持部材37を前記の通常位置に位置付けている。
前記レバー部材43は、中間パネル32の前面において回動アーム36の戸尻側(図の右側)に隣接し上下に延びるように配置されており、その上端部は中間パネル32の前面から前方に突出する軸44に回転可能に支持されている。また、レバー部材43の戸先側(左側)、即ち回動アーム36と隣接する側の縁部には、それぞれ下方に向けて徐々に戸尻側に傾斜する傾斜面が上下二箇所に離れて形成され、その中間に段部43aが形成されている。
一方、回動アーム36の戸尻側、即ちレバー部材43と隣接する側の上部には、該レバー部材43の段部43aによって係止可能なフック部36aが形成され、図6、7に示すようにそのフック部36aがレバー部材43の段部43aにより係止されることで、該回動アーム36の回動が阻止されている。また、レバー部材43は、互いに組み合わされてトグル機構を構成する第1、第2のリンク45,46とともにリンク機構を構成しており、緊急時には前記のような回動アーム36の係止状態を解除して、引っ張りバネ42の付勢力により図の時計回りに回動させるようになっている。
より具体的に、この実施形態では中間パネル32の前面における右下隅部から前方に突出するように軸47が設けられており、この軸47に第1のリンク45の一端部が回転可能に支持されている。この第1リンク45の他端部にはピンを介して第2のリンク46の一端部が回転可能に連結され、この第2リンク46の他端部は前記レバー部材43の下端部にピンを介して回転可能に連結されている。また、第1リンク45は、軸47に巻回された捻りバネによって常時、下方に付勢されている。
また、前記軸47の下方に近接して中間パネル32の下端には、その一部が前方に向けて折り曲げられて座部32aが形成されていて、この座部32aに調整ネジ48が上方に向けて突設されており、この調整ネジ48が第1リンク45に下方から当接することで、その下方への回動が阻止されるようになっている。これにより、前記第1及び第2のリンク45,46は通常時において略水平な状態になり、上下に伸びるレバー部材43と合わせて、中間パネル32の前面における戸尻側に平面視でL字状に配置されている。
さらに、そうして平面視でL字状に配置されたレバー部材43及び第1、第2リンク45,46に対応して、図5(c)や図6乃至9に破線で示すように中間パネル32の内面には、下方に向けて出退する芯棒51を備えたソレノイド50が取り付けられており、その芯棒51に取り付けられた引っ掛けピン52によって第1、第2リンク45,46を作動させて、レバー部材43による回動アーム36の係止状態を解除するようになっている。
すなわち、前記ソレノイド50の芯棒51の先端部(下端部)には、その径方向である前後方向に延びるように引っ掛けピン52が取り付けられており、その前端部は、中間パネル32に形成された切欠部から前方に突出して、第1リンク45の下方に位置している。また、ソレノイド50の芯棒51の先端に下方から対峙するように、断面L字状の板部材53が中間パネル32に取り付けられ、その板部材53に取り付けられた袋ナット54の上部を当て面として、芯棒51の下方への進出が阻止されるようになっている。
そして、前記ソレノイド50への通電によって芯棒51が後退すると、図8、9の如く、芯棒51及びその先端部の引っ掛けピン52が上昇し、この引っ掛けピン52が第1のリンク45を上方に押し上げることで、第1及び第2のリンク45,46の形状がハの字状に変化する。これにより、レバー部材43が上端の軸44を支点として戸尻側に向けて反時計回りに回動し、このレバー部材43の段部43aによるフック部36aの係止が外れて、回動アーム36は、引っ張りバネ42の付勢力により図の時計回りに回動するようになる。
そうして回動アーム36が回動を始めるとき、図8に示すように保持部材37は、その戸尻側の側縁に押さえ棒39が当接して戸先側に押し出され、回動アーム36と一体に回動して、保持レール20の上面20aを押圧する先端側が当該保持レール20を介して引戸4を戸先側に送り出す。その後、回動アーム36の回動に連れて保持部材37は支軸35周りに戸先側斜め上方へ移動し、この保持部材37の先端側が自重により保持レール上面20aと接触した状態で、引戸4が閉じ側に移動する。そして、図9に示すように回動軸38が中間パネル32の下縁に形成された凹部32bに当接した状態で、回動アーム36のそれ以上の回動が阻止されて、保持部材37は退避位置に位置付けられる。
以上のように構成された装置本体30は、この実施形態では図1乃至図4に示すように上枠3に取り付けられるが、その取付高さをベース31の長穴31a,31aにより調節することができ、例えば、それを比較的高めに取り付ければ、装置本体30の保持部材37による保持レール20の保持力を比較的小さめにすることができる。こうして引戸4の保持力をそのサイズや設置状況等に応じて、使いやすい大きさに容易に設定することができる。
また、この実施形態では装置本体30を上枠3の左右方向(引戸4の開閉方向)の略中央に取り付けており、上述したが、図1に示すように引戸4が全閉位置にあるときには、それに取り付けられた保持レール20の戸尻側の端部が装置本体30の保持部材37と左右に離間していて、その保持部材37が通常位置にあっても保持レール上面20aとは接触(押圧)しないようになっている。このため、引戸4を全閉位置から開き始める際に必要な力は小さくて済む。
ここで、装置本体30の上枠3への取付位置についてさらに説明する。この実施形態に係る引戸の任意位置停止装置は、例えば図10に示すように壁100の一部を戸袋101として形成し、開いた引戸4が戸袋101内に収納される、いわゆる壁収納仕様に適したものである。図中の符号101aは戸袋101の開口縁部を示し、引戸4の開き動作によって開口する開口部102の上方には、前方から見て横長の長方形領域があって、この領域が蓋パネル103により覆われている。
前記蓋パネル103は、着脱可能に取り付けられており、それを取り外したときに前記の領域が点検口として使用される。すなわち、蓋パネル103を取り外せば、全閉位置にある引戸4の戸車6,28や取付部材21,27も表出させて、容易に保持レール20のメンテナンスや調節を行うことができる。また、蓋パネル103の戸尻側縁の付近に装置本体30が配置されており、蓋パネル103を取り外せば、装置本体30もその大部分が表出する。よって、ベース31の長穴31a,31aに挿通させたボルト29,29を緩めて装置本体30の高さ調節をしたり、或いはそれを取り外すことも容易に行える。
このように蓋パネル103を取り外すことにより、保持レール20や装置本体30のメンテナンスを容易に行うことができる。また、装置本体30には電力の供給や火災報知器からの信号の入力が配線55を介して行われるが、この配線55も表出するので容易に点検することができる。
(任意位置停止装置の作動)
次に、上述の如く構成された任意位置停止装置の作動について説明する。
まず、通常時において、図1、6のように全閉の引戸4を人が開くときには、その引戸4の保持レール20が装置本体30の保持部材37とは離れているので、開き始めの際に必要な力が小さくて済み、子供や高齢者でも操作がしやすい。そして、引戸4が少し開かれたときに保持レール20の上面20aに保持部材37の先端側が接触し、その摩擦抵抗によって保持部材37は、保持レール20の戸尻側への移動に連れて戸尻側へ回動した状態になる。
そうして開かれる途中の任意の位置で仮に引戸4を操作する手を離すと、引戸4は自重によって閉じようとするが、図7に示すように保持部材37は戸尻側へ回動し、その先端側が保持レール上面20aに接触しており、ここから保持部材37へ戸先側へ向かう力が作用すると、その反力として保持部材37が保持レール上面20aを押圧し、これを保持するようになる。
そのような保持部材37による保持レール20の保持は、該保持レール上面20aに保持部材37の先端側が接触する区間であれば、引戸4の任意の開き位置で行われるものであり、従って、保持レール20の長手方向の任意の位置で引戸4を開いた状態に保持することができる。この実施形態では、引戸4の戸先側から戸尻側に対応して配設された保持レール20の全長に亘って上面20aが形成されているので、引戸4を全閉から全開までの殆ど全ての位置に停止させることができる。
勿論、図2、7に示すように引戸4を全開位置付近に保持することもでき、この全開位置付近の使用頻度が最も高いと考えられるが、そうして全開位置付近に保持する際に保持部材37は、戸先側の取付部材21の上方近傍に位置することになり、保持部材37によって上方から押圧される保持レール20の部位は、戸先側の取付部21が支持部となって下方からも押圧されることになる。このことで保持レール20の撓みが抑制され、その保持状態が安定する。
また、そうして任意の開き位置に保持されている引戸4を閉じるために、人が戸先側に向けて操作すると、この操作力が保持レール20を介して作用するため、保持部材37が弾性変形しつつ回動軸38の側へ移動し、これにより向きが反転して戸先側へ回動する。こうなると、保持部材37による保持レール20、即ち引戸4の保持は解除され、引戸4はその自重により自動的に全閉する。尚、通常時には、ソレノイド50には通電されておらず、常に通電する構成に比して電気代を削減できる上に、長期間通電が要因となる電気的不具合の発生も防止される。
一方、前記図7のように引戸4が保持された状態で万一、火災が発生すると、火災報知器が信号を発し、その信号を受けて任意位置停止装置の装置本体30が作動する。すなわち、火災報知器からの信号を受けた装置本体30では、ソレノイド50が通電状態となって芯棒51を後退させる。これにより芯棒51の引っ掛けピン52が上方に移動して、第1のリンク45を捻りバネの付勢力に抗して上方に押し上げる。すると、第1及び第2のリンク45,46はハの字状になり、レバー部材43が回動して、その段部43aによる回動アーム36のフック部36aの係止が解除される。
そうすると回動アーム36は、引っ張りバネ42の付勢力によって回動を始め、その回動アーム36と一体に回動する保持部材37が戸先側に移動して、図8に示すように保持レール20の上面20aを戸先側に付勢する。こうして引戸4には保持レール20及び保持部材37を介して回動アーム36から閉じ側への初速が付与され、その後、自重によりスピードを増しつつ閉じ側に移動するようになる。引戸4には全閉手前で制動装置8から制動力が付与されて、減速しつつ全閉になる。
そうして保持レール20を戸先側に付勢して、引戸4を閉じ側に送り出した後、保持部材37は回動アーム36の回動に伴い戸先側斜め上方へ移動し、保持レール20の上面20aから離れて、図9に示すように退避位置まで移動する。この退避位置では、図示の如く下方に垂れ下がっていても保持部材37が保持レール上面20aに接触することはないから、仮に、火災時に避難する人が引戸4を開けようとしたときに、それが保持部材37によって邪魔されることはない。
尚、前記火災等の後に装置本体30を通常時の状態に復帰させる場合は、アームレバー41を操作して回動アーム36を、引っ張りバネ42による付勢力に抗して図5乃至図9の反時計回りに回動させる。そして、回動アーム36のフック部36aがレバー部材43側縁の段部43aを乗り越えると、第1、第2リンク45,46を介して捻りバネにより戸先側に付勢されているレバー部材43は、その段部43aによりフック部36aを係止して、回動アーム36の時計回りの回動を阻止するようになる。このとき、第1及び第2リンク45,46は捻りバネにより元の略水平な状態に戻される。
(作用・効果)
したがって、以上のように構成された引戸の任意位置停止装置によると、通常の開閉使用時においては、上枠3に取り付けた装置本体30の保持部材37が、引戸4に取り付けた保持レール20の上面20aに接触し、これを押圧して保持することにより、引戸4を停止させることができる。その保持レール20は、引戸4の開閉方向に戸先側から戸尻側に亘って延びているので、引戸4は全閉から全開までの殆ど全ての位置において任意の開き位置に停止させることができる。
また、そうして引戸4の開閉方向に全体的に保持レール20を設けているので、装置本体30は比較的小型で済み、その設置個所の自由度も高くなる。この実施形態では全閉時の引戸4の戸尻側の端部付近に装置本体30を配置しており、引戸4を壁に収納する仕様にも好適である。
また、そのように長い保持レール20を、その長手方向の両端側で取付部材21,21により引戸4に取り付けるだけでなく、それらの中間部位において戸車28を介して壁側の傾斜レール5により下方から支持しているので、その下方への撓みを抑制することができ、装置本体30の保持部材37により保持レール20を上方から押圧して安定的に保持することができる。
そのように保持部材37によって保持レール上面20aを上方から押圧して保持する力は、装置本体30の取付高さをベース31の長穴31a,31aにより調節することで、ように変更することができ、引戸4のサイズや設置状況等に応じて、使いやすい大きさに設定することができる。
さらに、引戸4が全閉位置にあるときには、保持レール20の戸尻側の端部が装置本体30の保持部材37とは左右に離間しており、その保持部材37が通常位置にあっても接触し得ないから、引戸4を全閉位置から開き始める際はに保持部材37との接触によって余計な力が必要になることはなく、子供や高齢者でも操作がしやすい。
そして、火災が発生すれば、火災報知器からの信号を受けて回動アーム36が回動し、これと共に移動する保持部材37が、既に接触している保持レール20を戸先側に送り出すことで、確実に引戸4を閉じ側へ付勢することができる。つまり、保持部材37が空振りすることは勿論、力不足の生じる虞れもなく、引戸4に閉じ側への初速を付与し、傾斜レール5に沿って確実に全閉位置へと移動させることができる。
しかも、そうして緊急時に保持部材37を退避位置に移動させる機構と、この保持部材37の移動を利用して引戸4の保持レール20を閉じ側に付勢する機構とが、回動アーム36の回動機構として共通化されており、別々の機構を備えるのに比べて構造が簡略なものになる。加えて、装置本体30を上枠3に取り付けているため、火災報知器からの信号や電力の供給を受けるための配線55の処理も容易で、故障し難い構造と言える。
さらにまた、この実施形態では装置本体30を上枠3の略中央に配置し、その取付部位を含む領域を点検口として、着脱自在に蓋パネル103を設けているので、この蓋パネル103を取り外せば、装置本体30の大半を表出させて、その高さ調節やメンテナンスを容易に行える。特に、この実施形態では、引戸4の開き動作によって開口する開口部102の上方を点検口としており、蓋パネル103を取り外せば、引戸4が全閉位置にあってもその戸車6,28や取付部材21,27が表出するので、メンテナンス等はさらに容易に行える。
(変形例)
上述した実施形態では装置本体30の上枠3への取付高さを調節可能とし、これにより保持レール20の保持力を調節できるようにしたが、これに限らず、例えば保持レール20の取付部材21(取付板22)を戸車支持部材7に締結するねじ26の貫通穴を長穴として、保持レール20の引戸4への取付高さを調節可能とすることもできる。勿論、それら両方の高さ調節を可能としてもよい。尚、保持部材37の接触する保持レール20の上面20aに高摩擦材を張り付ける等して、その摩擦係数を高くすれば、滑りを抑えて保持をより確実なものとすることができる。
また、前記の実施形態では、引戸4の戸先側から戸尻側に延びる保持レール20の長手方向の中間部位に戸車28を取り付けて、これにより下方から保持レール20を支持しているが、保持レール20の剛性が十分に高ければ戸車28は設けなくてもよい。
さらに、前記の実施形態では、引戸4の戸先側から戸尻側に対応して設けた保持レール20の全長に亘って、保持部材37と接触する上面20aを形成し、引戸4を全閉から全開までの殆ど全ての開き位置に保持できるようにしたが、これに限らず、上面20aを保持レール20の一部のみに設けて、それに対応する区間でのみ引戸4を保持できるようにしてもよい。
或いは保持レール20自体を一部の区間にのみ設けることもでき、例えば図11に示すように、戸車支持部材7,7に対応する戸先側及び戸尻側の区間にのみ、複数の保持レール20,20を設けることもできる。
さらにまた、前記実施形態では引戸4を自閉させるために傾斜レール5を採用したが、これに加えて、或いは傾斜レール5に代えて、例えばつるまきバネの蓄勢力を利用して引戸4を自閉するように構成してもよい。
以上、説明したように、本発明は、自閉式引戸の任意位置停止装置に係り、その構造を複雑にすることなく、緊急時においてより確実に引戸を閉じることができるものなので、病院や高齢者向けの施設にも好適である。
本発明の一実施形態に係る引戸の任意位置停止装置の取り付け状態であって、引戸の全閉状態を示す正面図。 引戸の全開状態を示す図1相当図。 火災時に引戸が閉じ側に移動を開始した状態を示す図1相当図。 引戸の開閉方向に戸尻側から見て、保持レールの取り付け構造を示す側面図。 装置本体の構造を示す(a)正面図、(b)側面図及び(c)上面図。 引戸が全閉位置にあるときの装置本体の状態を、フロントカバーを外して示す正面図。 引戸が全開位置にあるときの図6相当図。 火災時に引戸が閉じ側に移動を開始したときの図6相当図。 保持部材が退避位置に位置付けられたときの図6相当図。 同装置の施工例を示す正面図。 保持レールを一部の区間にのみ設けた変形例に係る図1相当図。
3…上枠(壁側)
4…引戸
20…保持レール(被保持部材、長尺状部)
20a…上面(接触面)
21…取付部材
28…戸車(ローラ)
30…装置本体
37…保持部材(接触部)
103…蓋パネル

Claims (7)

  1. 自閉式の引戸を全開を含む所定区間において任意の開き位置に保持するとともに、緊急時には外部から信号を受けて前記引戸の保持を解除するようにした引戸の任意位置停止装置において、
    前記引戸側に取り付けられ、引戸の開閉方向に延びる長尺状部を有する被保持部材と、
    壁側に取り付けられる装置本体と、を備え
    前記装置本体は、
    引戸に沿った平面と直交する方向の支軸回りに回動可能な回動アームと、
    前記回動アームにその回動面に沿って回動可能に支持され、前記長尺状部に接触して被保持部材を保持するための接触部と、
    前記接触部が接触した状態で長尺状部が引戸の閉じ側へ移動するように前記回動アームを回動付勢する付勢手段と、
    前記回動アームに係止してその回動を前記付勢手段の付勢力に抗して阻止する阻止手段と、
    前記付勢手段による回動アームの回動時に前記接触部を回動アームと一体に回動させる押さえ部材とを有し、
    通常時には、前記付勢手段による回動アームの回動を阻止手段により阻止することで、前記接触部を上下方向から被保持部材の長尺状部に押圧して保持する一方、緊急時に前記外部からの信号を受けたときには、前記阻止手段による回動アームの回動の阻止を解除することで、前記接触部による被保持部材の保持状態を解除するとともに、前記付勢手段により回動アームを接触部と共に回動させて、当該接触部によって長尺状部を引戸の閉じ側へ移動させるように構成されている
    ことを特徴とする引戸の任意位置停止装置。
  2. 装置本体の接触部による被保持部材の保持力が調節可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の引戸の任意位置停止装置。
  3. 装置本体は、引戸が全閉のときには接触部が長尺状部に接触しないように配置されている
    ことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の引戸の任意位置停止装置。
  4. 被保持部材の長尺状部は、引戸の開閉方向一側から他側に亘って延びており、その両端側においてそれぞれ取付部材を介して引戸に取り付けられているとともに、該引戸開閉方向の中間部位において装置本体の接触部により押圧される側と反対側からローラを介して壁側に支持されていることを特徴とする請求項に記載の引戸の任意位置停止装置。
  5. 被保持部材は、引戸の開閉方向に延びる複数の長尺状部を有し、この各長尺状部がそれぞれ取付部材を介して引戸に取り付けられていることを特徴とする請求項に記載の引戸の任意位置停止装置。
  6. 被保持部材の長尺状部において装置本体の接触部との接触面はそれ以外の部位に比べて摩擦係数が高くされていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の引戸の任意位置停止装置。
  7. 壁側には、装置本体の取り付けられている部位を含む所定領域を着脱自在に覆う蓋パネルが設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の引戸の任意位置停止装置。
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