JP3824822B2 - 引戸のフリーストップ装置及び引戸 - Google Patents

引戸のフリーストップ装置及び引戸 Download PDF

Info

Publication number
JP3824822B2
JP3824822B2 JP28928699A JP28928699A JP3824822B2 JP 3824822 B2 JP3824822 B2 JP 3824822B2 JP 28928699 A JP28928699 A JP 28928699A JP 28928699 A JP28928699 A JP 28928699A JP 3824822 B2 JP3824822 B2 JP 3824822B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sliding door
roller
rail
lever
stop device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP28928699A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001107624A (ja
Inventor
聡 堅木
祐二 蛯原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Kohki Co Ltd
Original Assignee
Nitto Kohki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Kohki Co Ltd filed Critical Nitto Kohki Co Ltd
Priority to JP28928699A priority Critical patent/JP3824822B2/ja
Publication of JP2001107624A publication Critical patent/JP2001107624A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3824822B2 publication Critical patent/JP3824822B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Support Devices For Sliding Doors (AREA)
  • Closing And Opening Devices For Wings, And Checks For Wings (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自閉するように構成された引戸本体を、一時的に半開状態にすることができる引戸のフリーストップ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
開閉操作が容易であって、開閉スペースを殆ど必要とせず、しかも例えば足腰等が不自由な身障者や老人などによる車椅子での使用に好適である自閉するよう構成された引戸が建築設備等の各所に設置され、使用されている。
【0003】
この引戸は自閉するように構成されているので、手動等によって開けた後に手を放せば、そのまま閉まる。自閉する構成としては、例えば引戸の戸車に係合するレールに傾斜を設け、引戸にかかる重力を利用して自閉させるものや、または分銅にかかる重力を利用した比較的簡単な機械的構造を有するものがある。
【0004】
さらにこの引戸には、フリーストップ装置が取り付けられ、引戸を例えば手で開くときに、開動作の途中で手を放せば、引戸をほぼその手を放した位置に半開状態で維持することができる。さらに引戸を開けたい場合は、引戸を開方向に移動させれば引戸を開けることができる。また、引戸を閉めたい場合は閉方向に所定の力以上で押して引戸を僅かに移動させればよく、これによってフリーストップ装置のストップ状態が解除されるので、後は手を放しても自閉する構成によって引戸は自然に閉まる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような従来の引戸のフリーストップ装置によれば、半開状態の引戸を閉めるためには、引戸に閉方向の力をかけて僅かに動かしてやらなければならず、引戸に直接接触せずに半開状態からストップ状態を解除し、引戸が閉まるようにしたいという要望があった。
【0006】
そこで本発明は、開状態で停止している引戸を直接接触せずに閉めることのできる引戸のフリーストップ装置、及び該フリーストップ装置を備えた引戸を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明による引戸のフリーストップ装置は、図1、図2に示すように、自閉するように構成された引戸1の開閉方向に戸枠に設けられたレール5の上面5Aに沿って転動し、引戸1に対して移動可能に保持されたローラ11と;ローラ11の移動方向を規制するガイド孔43が設けられ、ローラ11を保持するローラ保持部12C、16と;ローラ11に対して相対的に第1の位置にあるときに、引戸1の開動作を途中で中断した場合、レール5の上面5Aとの間にローラ11を弾性的に挟持させて引戸1の開動作は可能な状態で閉動作をストップさせ、前記開動作を途中で中断した位置から僅かに閉まる方向に移動した位置に引戸1を維持する制動部材17と;制動部材17を相対的にレール5の上面5Aから離反する第2の位置に移動せしめ、引戸1のストップ状態を解除する制動解除機構9、10、44とを備えたことを特徴とする
【0008】
このように構成すると、引戸のフリーストップ装置は、制動部材を備え、制動部材が第1の位置にあるとき、レールの上面との間にローラを弾性的に挟持させて引戸の閉動作をストップさせるので、引戸の開動作を途中で中断した場合、自閉する構成により引戸は閉まろうとするが、このストップ作用により引戸を開動作を途中で中断した位置から僅かに閉まる方向に移動した位置に維持することができる。この状態で引戸は開動作が可能であり、開方向に例えば手で押してやれば開くことができる。
【0009】
さらに引戸のストップ状態を解除する制動解除機構を備えるので、引戸に手を触れずに、制動解除機構によって制動部材を相対的にレールの上面から離反する第2の位置に移動せしめ、ローラがレールの上面と制動部材との間に挟持されているのを解除し、引戸のストップ状態を解除することができる。
ローラを弾性的に保持するとは、保持されるローラが弾性体からなる場合、または保持部に弾性体を含み、ローラがこの弾性体により変位可能に保持されている場合をいう。
【0010】
請求項2に係る発明による引戸のフリーストップ装置は、図1、図2に示すように、制動解除機構9、10、44が引戸1に取り付けられている。
上記目的を達成するために、請求項3に係る発明による引戸のフリーストップ装置は、図1、図2に示すように、自閉するように構成された引戸1の開閉方向に戸枠に設けられたレール5の上面5Aに沿って転動し、引戸1に対して移動可能に保持されたローラ11と;ローラ11の移動方向を規制するガイド孔43が設けられ、ローラ11を保持するローラ保持部12C、16を有するハウジング12と;ローラ11に対して相対的に第1の位置にあるときに、引戸1の開動作を途中で中断した場合、レール5の上面5Aとの間にローラ11を弾性的に挟持させて引戸1の開動作は可能な状態で閉動作をストップさせ、前記開動作を途中で中断した位置から僅かに閉まる方向に移動した位置に引戸1を維持する制動部材17と;制動部材17を相対的にレール5の上面5Aから離反する第2の位置に移動せしめ、引戸1のストップ状態を解除する制動解除機構9、10、44とを備え;ローラ11と、制動部材17と、制動解除機構9、10、44とが、ハウジング12の内部に備えられていることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の引戸のフリーストップ装置において、図1、図2に示すように、制動部材17が相対的にレール5の上面5Aからレール5の上面5Aに対して垂直に離反して前記第2の位置に移動せしめられるよう構成されている。
制動部材がレールの上面に対して垂直にレールの上面から離反するので、簡単な機構で確実にローラの挟持を解除することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の引戸のフリーストップ装置において、図2、図6に示すように、制動解除機構9、10、44が、ソレノイド44と、ソレノイド44の変位を制動部材17に伝達する変位伝達部9、10を有し;変位伝達部10が、ソレノイド44の変位により付勢力を解放し、前記付勢力により制動部材17の前記移動を生じさせるバネ42を有する。
【0012】
上記目的を達成するために、請求項6に係る発明による引戸は、引戸本体と;前記引戸本体に取り付けられた請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のフリーストップ装置とを備える。
当該フリーストップ装置が取り付けられる引戸は、自閉するように構成されている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において互いに同一あるいは相当する部材には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
【0014】
図1は本発明の実施の形態にかかるフーリストップ装置3の、引戸1の引戸本体2への取り付け状態を模式的に表した模式図である。図2は、該フリーストップ装置3の正面断面図であり、図3は同平面断面図である。以下適宜図1から図3を参照して説明する。
【0015】
図1に示すように、引戸1は、矩形の板状の引戸本体2(図中一部省略)を有し、引戸本体2の上面2Aには一対のブラケット71が取り付けられ、各ブラケット71には戸車4が取り付けられ、戸車4は引戸1が取り付けられる建築物(図示せず)の戸枠(図示せず)に設けられたレール5上に乗せられている。レール5の上面が本発明のガイド面5Aである。引戸本体2は戸車4によって加重を支えられる。引戸1は図中、左から右に(J方向)移動することにより開けられ、右から左へ(K方向)移動することにより閉められる。レール5は図中右が高く左が低く形成され傾いているので、開いている引戸1は重力により右から左に(K方向)自然に動き閉まる。傾いたレール5と戸車4が引戸1の自閉手段であり、この自閉手段があるので引戸1は自閉するように構成されている。
【0016】
弾性のローラ11(図中一部点線で表示)を有するフリーストップ装置3もブラケット72またはブラケット71によって引戸本体2の上面2Aに取り付けられ、弾性のローラ11はレール5の上面であるガイド面5Aを転動する。引戸本体2の重量は戸車4によって支えられている。引戸1の取り付けは前述に限らずブラケット71、72と引戸本体2とを一体に構成してもよい。
【0017】
図2及び図3に示すように、フリーストップ装置3は、側壁12Cに対向する側面にある開口13と、底壁12Bを有する底面の略半分を占める開口14と、端壁12Dを有する端面の略半分を占める開口15とを有する直方体形状のハウジング12を備え、ハウジング12の開口13は側板16により蓋をされている。ハウジング12内部には、ローラ11と、制動部材17と、第1変位伝達部9、第2変位伝達部10、ソレノイド44が備えられている。
【0018】
図4に示すように、ローラ11は、中央のローラ本体18と、ローラ本体18の両側面に設けられた断面円形のスペーサ19と、これらの中心部を貫通する回転軸20とからなる。ローラ本体18の外周面中央にはレール5(図2に二点鎖線で表示)に接触する凹部21が形成され、スペーサ19の外周部には溝22が形成されている。
【0019】
図5、図6に示すように制動部材17は、縦軸体23と横軸体24からなり、縦軸体23は、水平に配置された横軸体24の中央に垂直に連結されて鉛直に配置されている。図6は、図5のP−P矢視図である。制動部材17は制動部材支持部25により支持されている。縦軸体23の下部は、制動部材支持部25の水平部25Aに形成された貫通孔26を貫通し、縦軸体23の上部はハウシング12の上壁12Aに形成された貫通孔27を貫通している。制動部材支持部25は、ハウジング12の上壁12Aの内面側にビス止めされている。
【0020】
制動部材17の略棒状の縦軸体23は、縦軸体23の長手方向に沿って形成された溝28を有し、溝28を横切り縦軸体23の径方向に、ピン29が取り付けられている。ピン29が図中上下(上方向がL)することにより断面が円の一部である横軸体24が上下する。横軸体24が最下位にあるとき制動部材17は、本発明の第1の位置にあり、横軸体24が最下位より上にあり、制動部材17によるローラ11の制動が解除される位置にあるとき、制動部材17は、本発明の第2の位置にある。本実施の形態では制動部材17がローラ11に対して上下に変位するが、ローラ11が制動部材17に対して上下に移動するようにしてもよい。
【0021】
次に、図5、図7を参照し、制動部材17にソレノイド44の変位を伝達する第2変位伝達部10について説明する。図7は、図5のQ−Q矢視図である。第2変位伝達部10は、一端に切り欠き30Aが加工されたレバー30を有する。切り欠き30Aが、ピン29に係合している。レバー30は、支点ピン31が貫通する円形の貫通孔32を中央部近傍に有する。レバー30の他端には、レバー30の両面に突出する係合ピン30Bが取り付けられている。
【0022】
第2変位伝達部10は、レバー支持部33を有し、レバー支持部33は、制動部材支持部25に並んだ状態でハウジング12の中央部側であってハウジング12の上壁12Aの内面側にビス止めされている。レバー支持部33は、垂直に互いに平行に配置された一対の側壁33Bと水平に配置され各側壁33Bの最下部に取り付けられ、側板16(図3)、側壁12C(図3)に向かう方向及び制動部材支持部25の方向に水平に張り出した底壁33Cを有する。底壁33Cの張り出した部分にはバネ用ピン34が上壁12Aの内面側まで延びて取り付けられている。
【0023】
側壁33Bには、上下に長い長孔35が加工されており、支点ピン31が貫通している。側壁33Bの間には、ビス受け部品37が配置されている。
図8に示すように、ビス受け部品37は、支点ピン31が貫通する貫通孔36を側壁37Bに有し、ビス受け部品37の上壁37Aには、調節ビス40が当たる。
図5、図7に示すように、調節ビス40は、ビス受け部品37の上部側に鉛直に配置され、上壁12A、上壁33Aにそれぞれ設けられた貫通孔38、ネジ穴39を貫通する。さらに調節ビス40は、レバー30の回動中心である支点ピン31の、上壁12Aの内側面からの位置を規制し、支点ピン31の該位置は調節ビス40によって、長孔35の図中上下方向の長さだけ調整可能である。
【0024】
支点ピン31の位置を調整可能にした目的を次に述べる。引戸は引戸本体の重量や、レールの傾斜等により自閉力が異なる。また、引戸本体の自閉力をぜんまいバネ、重りによって生じさせているときは、ぜんまいバネの力、重りの重量等により、自閉力が異なる。自閉力が異なれば、フリーストップさせるのに必要な力も異なるため、支点ピン31の位置を調整可能にし、それぞれの条件に合わせてストップ力を調整できるようにするためである。また、フリーストップ状態から引戸本体を閉じる際に必要な力も極力弱い方が良いため、それぞれの条件に合わせて最適なストップ力とするためである。
【0025】
調整ビス40を上下させることにより、支点ピン31の位置が変化し、レバー30が係合ピン30Bを中心に回動し、レバー30の回動により横軸体24が上下する。これによりローラ11の圧縮率を変化させ制動部材17を乗り越えるための力が調製できる。
【0026】
レバー支持部33には、一対のバネ板41が取り付けられ、バネ板41と底壁33Cとの間に、圧縮バネ42が、バネ用ピン34に差し込まれて取り付けられ、レバー30を上方に付勢している。
【0027】
図2に示すように、ハウジング12の側板16(図3)と、側板16に対向するハウジング12の側壁12Cとには、長孔形状のガイド孔43(図中側壁12Cのガイド孔43を表示)に形成されており、それぞれのガイド孔43にローラ11の溝22(図4)が係合している。ガイド孔43は、側板16と側壁12Cの開口14近傍に形成され、開口14からローラ11の一部がハウジング12の外側に突出している。ガイド孔43の幅は、スペーサ19(図4)の溝22の断面の直径より大きく形成されている。側板16と、側壁12Cは本発明のローラ保持部を構成する。ガイド孔43はローラ11の移動方向と位置を規制する。
【0028】
ハウジング12のレバー支持部33の底壁33Cの下面には、板バネ67が取り付けられている。板バネ67は取付部67Aと垂下部67Bからなり、取付部67Aは底壁33Cの下面に水平に取り付けられ、垂下部67Bは底壁33Cから鉛直下方に垂れ下がり、ローラ11が垂下部67Bを図中左に押す場合は、ローラ11を制動部材17の最下位にある横軸体24に接触する方向に付勢する。
【0029】
ハウジング12の端壁12Dの最下部に水平に取り付けられハウジング12の内部側に張り出した板バネ固定板69の下面には、板バネ68が取り付けられている。板バネ68は、板バネ67と同様に、取付部68Aと垂下部68Bからなり、取付部68Aは板バネ固定板69の下面に水平に取り付けられ、垂下部68Bは板バネ固定板69から鉛直下方に垂れ下がり、ローラ11が垂下部68Bを図中右に押す場合は、ローラ11を制動部材17の最下位にある横軸体24に接触する方向に付勢する。
【0030】
図9に示すように、ハウジング12(図2)の底壁12Bの内面側に取り付けられた、ソレノイド44の軸芯45には上下縦方向に溝46が形成されており、溝46に垂直に孔47が加工され、孔47にはピン48が挿入されている。ソレノイド44の上には、第1変位伝達部9が配置され、第1変位伝達部9は、回動棒状レバー50、移動レバー55、回動レバー59,回動棒状レバー64を含んで構成される。ソレノイド44、第1変位伝達部9、第2変位伝達部10(図2)が本発明の制動解除機構を構成する。ローラ11の制動を解除するため、ソレノイド44が発生した変位は、第1変位伝達部9、第2変位伝達部10を介して、制動部材17(図2)に伝達される。
【0031】
回動棒状レバー50が支持ピン51を中心に回動可能に取り付けられている。支持ピン51は、側壁12C(図3)に取り付けられている。回動棒状レバー50の下端には、長孔52が加工され、上端にはフック53が加工されている。回動棒状レバー50の下端は溝46に挿入され、ピン48は長孔52を貫通している。ソレノイド44の軸芯45には圧縮バネ49が巻き付けられ、回動棒状レバー50の下端の側部50AをA1方向とは反対の方向に付勢する。
【0032】
回動棒状レバー50の右上には、移動レバー55が取り付けられている。移動レバー55には二つの長孔56A、56Bが加工され、長孔56A、56Bは支持ピン57A、57Bに移動レバー55が上下(上方向がA4)移動可能なように係合されている。支持ピン57A、57Bは側壁12C(図2)に取り付けられている。移動レバー55の側部には切り欠き58が形成され、切り欠き58にはフック53が係合する。フック53が切り欠き58に係合しているときは、移動レバー55は上方(A4方向)に移動することができず、最下部に位置する。
【0033】
移動レバー55の右上には回動レバー59が、支持ピン60を中心に回動可能に取り付けられている。支持ピン60は側壁12C(図2)に取り付けられている。回動レバー59は角状の切り欠き62を有する。係合ピン61が、移動レバー55に加工された肩部55AにA4方向(上方向)に押されることにより、回動レバー59は、支持ピン60を中心にA5方向に回動する。支持ピン60には巻きバネ63が巻き付けられ巻きバネ63の一端が上壁12Aの内面側に、他端が回動レバー59の上側部に接しているので、回動レバー59は巻きバネ63によってA5とは反対の方向に回動するよう付勢されている。回動レバー59の角状切り欠き62には、レバー30の係合ピン30Bが係合する。
【0034】
移動レバー55の支持ピン57Bには、中央部近傍に孔66が加工された回動棒状レバー64が取り付けられ、回動棒状レバー64は支持ピン57B回りに回動可能である。支持ピン57Bは、孔66を貫通する。回動棒状レバー64の一端にはフック65が加工され、フック65には、レバー移動30の係合ピン30Bが係合可能である。巻きバネ54が回動棒状レバー50の支持ピン51の一端に取り付けられ、巻きバネ54の一方の端部54Aが移動レバー55の底部55Bに接触し、他方の端部54Bが回動棒状レバー64の側部64Aに接触し、レバー30の係合ピン30Bとフック65が係合しているとき、側部64Aが巻きバネ54の他方の端部54BをA6の方向に押し付け、一方の端部54Aが移動レバー55をA7の方向に付勢している。
【0035】
次に、図10を参照して、本実施の形態のフリーストップ装置3の作用について説明する。引戸1(図1参照)が開いている状態から全閉の状態になり、さらにまさに開かれる状態にあるときから説明を開始する。引戸1はB1方向に移動することによって開き、B2方向に移動することによって閉じるとする。ローラ11は、最初にC1の状態にあり、板バネ68はスペーサ19に接しローラ11をB2方向に付勢している。引戸1が開かれることによりローラ11は、B2の方向に移動し、これによって制動部材17の横軸体24に当たる。
【0036】
ローラ11は、弾性体であるので制動部材17に当たり弾性変形をして凹み、制動部材17を乗り越えて、C2の状態に移動することができ、鉛直状態にあった板バネ67(垂下部67B)を図中左方向に傾かせるので、板バネ68の付勢力をB1方向に受ける。この場合、ローラ11が弾性変形し、制動部材17を乗り越えることができる所定の力及び板バネ67の付勢力に対抗できるだけの力を引戸1に作用させ引戸1を開く。このときローラ11は、相対的にC1からC2の状態に移動する。引戸1が開方向に移動を続けている間、ローラ11はC2の状態になった後も、C2の状態を維持しその場でD1方向に回転している。
【0037】
引戸1の開動作の途中で、開動作を止めた場合は、自閉手段の作用によりまた板バネ67の付勢力により、引戸1は僅かに閉まる方向に動くので、ローラ11は、C3の状態に来る。この状態でローラ11は、制動部材17とレール5(二点鎖線にて表示)との間に挟持され、引戸1はストップ状態となり動かなくなる。
引戸1をさらに、開方向(B1方向)に動かせば、開方向にはストップがかかっていないので、ローラ11は再びC2の状態になり、引戸1を開方向に開くことができる。
【0038】
また、この状態で引戸1を閉めたい場合は、閉方向に引戸1を所定の力で、即ちローラ11が弾性変形し、制動部材17を乗り越えることができる力で押す。こうすることによってローラ11は制動部材17を乗り越えC1の状態に移動する。引戸1が閉方向に移動を続けている間、ローラ11はC1の状態になった後も、C1の状態を維持しその場でD2方向に回転している。
【0039】
次に、図2、図9を参照して、制動部材17の制動を解除する作用を説明する。図2中、ローラ11は、制動部材17とレール5(二点鎖線にて部分的に表示)の間に挟持されている状態で示されている。即ち、これは引戸1(図1)の開動作途中に手を離したため半開状態になっている状態に対応する。
【0040】
ソレノイド44に通電することにより、軸芯45は引き込む方向(A1方向)に移動し、回動棒状レバー50がA2方向に回動する。よって、フック53がA3方向に回動するので、フック53と移動レバー55の切り欠き58との係合が外れる。次に、移動レバー55の底部55Bに接触している、巻きバネ54の一方の端部54Aが移動レバー55をA4方向に押し上げる。移動レバー55がA4方向に移動することにより、肩部55Aが回動レバー59の係合ピン61をA4方向に押すので、回動レバー59は支持ピン60を中心にA5方向に回動する。
【0041】
回動レバー59のこの回動により、切り欠き62とレバー30の係合ピン30Bとの係合が外れる。よって、レバー30は圧縮バネ42のバネ板41のM方向の付勢力により支点ピン31を中心にN方向に回動する。レバー30のN方向の回動により、レバー30の切り欠き30Aは、制動部材17の縦軸体23のピン29を上方向(L方向)に持ち上げるので、制動部材17の横軸体24が持ち上がり、ローラ11の制動部材17とレール5(図1)とによる挟持が解除される。このとき縦軸体23の上部は、持ち上げられるのでハウジング12からさらに飛び出す。
【0042】
よって、ソレノイド44に通電することによってローラ11の挟持が解除されるので、開動作の途中に半開状態にある引戸1(図1)を、直接手に触れずに、自閉手段が作用する状態にし、閉めることができる。
このときの、ローラ11の挟持がはずれた状態のフリーストップ装置3を図11に示す。よって、開動作途中に半開状態にあった引戸1は自閉手段により閉まる。
【0043】
横軸体24の上昇によってマイクロスイッチ73が入り、ソレノイド44への通電を停止する。これにより軸芯45は圧縮バネ49によって押されて、A1の方向とは逆の方向に移動し、回動棒状レバー50がA2の方向とは逆の方向に回動する。このとき回動棒状レバー64がN方向に回っているため、巻きバネ54の付勢力が無くなっており、巻きバネ63の付勢力により回動レバー59がA5方向と逆の方向に回動し、係合ピン61が移動レバー55の肩部55Aに当たり、移動レバー55をA4方向とは逆の方向に押し下げ、回動棒状レバー50のフック53が移動レバー55の切り欠き58に入る。
【0044】
引戸1が自閉手段により閉まった後、通電を停止した状態にてハウジング12より飛び出している縦軸体23をL方向とは逆の方向に手動により押し込むことにより、レバー30がN方向とは逆の方向に回動し、係合ビン30Bが回動レバー59を押し上げA5方向に回動させ、係合ピン30Bが切り欠き62に係合される。
【0045】
このとき係合ビン30Bは回動棒状レバー64も押し上げており、巻きバネ54に付勢力を与えるため、移動レバー55にA4方向の付勢力が作用し、移動レバー55の切り欠き58が回動棒状レバー50のフック53に当たる。よって制動部材17は制動が解除されるのを待機する状態となり、フリーストップ機能が働くようになるので、引戸1を開けることができる。
【0046】
本実施の形態のフリーストップ解除機構はソレノイドにより生ずる変位をローラに接触する横軸体に与え、横軸体を変位させて横軸体のローラに対する制動を解除するものであれば他の部品構成を有する機構であってもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上のように本発明の引戸のフリーストップ装置によれば、制動部材の制動を解除する制動解除機構を設けたので、開動作途中にストップ状態に置かれ半開状態に維持されている引戸を、制動解除機構を作動させてストップ状態を解除させ、自閉するようにし直接接触せずに閉めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるフリーストップ装置を備えた引戸の部分的模式図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかるフリーストップ装置の正面断面図である。
【図3】図2のフリーストップ装置の平面断面図である。
【図4】図2のフリーストップ装置のローラの断面図である。
【図5】図2のフリーストップ装置の部分的正面断面図である。
【図6】図5のP−P矢視図である。
【図7】図5のQ−Q矢視図である。
【図8】ビス受け部品廻りの斜視図である。
【図9】ソレノイドと第1変位伝達部の分解斜視図である。
【図10】ローラと制動部材の位置関係を説明する模式的部分断面図である。
【図11】ローラの制動部材とレールの間の挟持が解除された状態のフリーストップ装置を示す正面断面図である。
【符号の説明】
1 引戸
2 引戸本体
3 フリーストップ装置
4 戸車
5 レール
5A ガイド面
9 第1変位伝達部
10 第2変位伝達部
11 ローラ
12 ハウジング
12A 上壁
12B 底壁
12C 側壁
12D 端壁
17 制動部材
18 ローラ本体
23 縦軸体
24 横軸体
29 ピン
30 レバー
31 支持ピン
33 レバー支持部
34 バネ用ピン
37 ビス受け部品
40 調節ビス
41 バネ板
42 圧縮バネ
44 ソレノイド
45 軸芯
48 ピン
49 圧縮バネ
50 回動棒状レバー
51 支持ピン
53 フック
54 巻きバネ
55 移動レバー
57A、B 支持ピン
58 切り欠き
59 回動レバー
60 支持ピン
61 係合ピン
62 切り欠き
63 巻きバネ
64 回動棒状レバー
65 フック
67、68 板バネ
71、72 ブラケット
73 マイクロスイッチ

Claims (6)

  1. 自閉するように構成された引戸の開閉方向に戸枠に設けられたレールの上面に沿って転動し、前記引戸に対して移動可能に保持されたローラと;
    前記ローラの移動方向を規制するガイド孔が設けられ、前記ローラを保持するローラ保持部と;
    前記ローラに対して相対的に第1の位置にあるときに、前記引戸の開動作を途中で中断した場合、前記レールの上面との間に前記ローラを弾性的に挟持させて前記引戸の開動作は可能な状態で閉動作をストップさせ、前記開動作を途中で中断した位置から僅かに閉まる方向に移動した位置に前記引戸を維持する制動部材と;
    前記制動部材を相対的に前記レールの上面から離反する第2の位置に移動せしめ、前記引戸のストップ状態を解除する制動解除機構とを備えたことを特徴とする;
    引戸のフリーストップ装置。
  2. 前記制動解除機構が前記引戸に取り付けられた;
    請求項1に記載の引戸のフリーストップ装置。
  3. 自閉するように構成された引戸の開閉方向に戸枠に設けられたレールの上面に沿って転動し、前記引戸に対して移動可能に保持されたローラと;
    前記ローラの移動方向を規制するガイド孔が設けられ、前記ローラを保持するローラ保持部を有するハウジングと;
    前記ローラに対して相対的に第1の位置にあるときに、前記引戸の開動作を途中で中断した場合、前記レールの上面との間に前記ローラを弾性的に挟持させて前記引戸の開動作は可能な状態で閉動作をストップさせ、前記開動作を途中で中断した位置から僅かに閉まる方向に移動した位置に前記引戸を維持する制動部材と;
    前記制動部材を相対的に前記レールの上面から離反する第2の位置に移動せしめ、前記引戸のストップ状態を解除する制動解除機構とを備え;
    前記ローラと、前記制動部材と、前記制動解除機構とが、前記ハウジングの内部に備えられていることを特徴とする;
    引戸のフリーストップ装置。
  4. 前記制動部材が相対的に前記レールの上面から前記レールの上面に対して垂直に離反して前記第2の位置に移動せしめられるよう構成された;
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の引戸のフリーストップ装置。
  5. 前記制動解除機構が、ソレノイドと、前記ソレノイドの変位を前記制動部材に伝達する変位伝達部を有し;
    前記変位伝達部が、前記ソレノイドの変位により付勢力を解放し、前記付勢力により前記制動部材の前記移動を生じさせるバネを有する;
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の引戸のフリーストップ装置。
  6. 引戸本体と;
    前記引戸本体に取り付けられた請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のフリーストップ装置とを備えた;
    引戸。
JP28928699A 1999-10-12 1999-10-12 引戸のフリーストップ装置及び引戸 Expired - Fee Related JP3824822B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28928699A JP3824822B2 (ja) 1999-10-12 1999-10-12 引戸のフリーストップ装置及び引戸

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28928699A JP3824822B2 (ja) 1999-10-12 1999-10-12 引戸のフリーストップ装置及び引戸

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001107624A JP2001107624A (ja) 2001-04-17
JP3824822B2 true JP3824822B2 (ja) 2006-09-20

Family

ID=17741220

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28928699A Expired - Fee Related JP3824822B2 (ja) 1999-10-12 1999-10-12 引戸のフリーストップ装置及び引戸

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3824822B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6366482B2 (ja) * 2014-11-27 2018-08-01 株式会社ダイケン 引戸装置
JP6769833B2 (ja) * 2016-11-01 2020-10-14 磯川産業株式会社 自閉式引き戸の閉動作抑制構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001107624A (ja) 2001-04-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5484479B2 (ja) エレベータのドア係合装置
US20190048638A1 (en) Method of door control without hand contacting and the device carrying out this method
JP3824822B2 (ja) 引戸のフリーストップ装置及び引戸
CA2256166A1 (en) Checking device for roller supported doors
JP5131899B2 (ja) 自閉式引戸の閉じ停止装置
JP4800852B2 (ja) 引戸の任意位置停止装置
JP3371287B2 (ja) ドア用フリ−ストッパ−装置
JPH0842230A (ja) 引 戸
JP2011153458A (ja) 戸の指挟み防止装置
JP3527479B2 (ja) 引戸フリーストップ装置
JPH0523731Y2 (ja)
JP4212733B2 (ja) 自動閉止式の引戸
JPH10159436A (ja) 引戸のフリーストップ装置
JP3165373B2 (ja) 引戸のフリーストップ装置
JPH07247756A (ja) 自閉扉体における一時停止装置
JP3834711B2 (ja) 自閉式引き戸の停止装置
JPH0746694Y2 (ja) 扉開閉装置
JP6005432B2 (ja) 取手取り付け具及び戸体の開閉制動装置
JP2006328881A (ja) フリーストップ及びブレーキ機能を備えた引戸装置
JP3509650B2 (ja) 扉の開き角度調節装置
JP3395109B2 (ja) 自動ドア装置
JP2000087638A (ja) 出入口の開閉装置
JP3781894B2 (ja) 開閉装置
KR20100007589U (ko) 창호용 턴첵
JP2000073650A (ja) 自閉式引戸における閉止動作遅延装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051006

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051115

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060412

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060614

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060628

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090707

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100707

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100707

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110707

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110707

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120707

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120707

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130707

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees