JP4212733B2 - 自動閉止式の引戸 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、途中停止装置と、途中停止装置を作動状態と非作動状態とに切り換える切換装置とを備えている自動閉止式(以下単に自閉式と言う)の引戸に関する。
【0002】
【従来の技術】
自閉式引戸においては、開き操作した戸本体を自動的に閉じ位置へ戻すことができるが、戸本体を全開位置や開放途中位置において、閉じ移動不能に停止保持するために、戸本体とレールとの間に途中停止装置を設けることがある。この種の装置は特開平10−159436号公報、特開平7−54537号公報、特公平8−9932号公報等にみることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
途中停止装置によって戸本体を任意の開放位置で停止保持することにより、例えば病院等において、車椅子やストレッチャーの通行時に、戸本体を開き保持しておく手間を省くことができる。しかし、途中停止装置が付加された自閉式引戸は、戸本体を開放操作する毎に途中停止機能が発揮されるのを避けられない。つまり、戸本体を開放保持する必要がない場合であっても、戸本体が開放位置に停止保持され、自閉式引戸の本来的な機能である、自動閉止作用が損なわれてしまう。そのため、状況によっては戸本体を開放操作する毎に、戸本体を途中停止装置の停止保持力に抗して閉じ操作しなければならない。
【0004】
この発明の目的は、途中停止装置を備えている自閉式引戸において、途中停止装置を作動状態と非作動状態とに切り換えられるようにし、これにより戸本体を任意の開放位置において開き保持し、あるいは必要に応じて自動閉止できるようにし、この種の自閉式引戸の便利さを向上することにある。この発明の目的は、簡単な操作で途中停止装置を作動状態と非作動状態とに循環的に切り換えることができ、従って車椅子に座った状態のままでも、途中停止装置の状態の切り換えを簡単にしかも容易に行える、途中停止装置と切換装置とを備えている自閉式の引戸を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明の自閉式引戸は、 戸枠1と戸本体2との間に、戸本体2を閉じ操作する自動閉止装置5と、開放途中状態の戸本体2を自動閉止装置5の閉じ操作力に抗して開放保持する途中停止装置Sと、途中停止装置Sの途中停止機能を無効化し、あるいは有効な状態へ復帰切り換えする切換装置Tが設けてある。途中停止装置Sは、戸本体2の開閉移行に伴って随伴回転する摩擦ローラ21と、摩擦ローラ21に外接するガイドレール3の転動面22と、転動面22と対向配置されて、摩擦ローラ21の転動軌跡の中途部に狭隘部Gを形成する摩擦体23と、摩擦ローラ21および摩擦体23を収容するハウジング20とを有する。摩擦ローラ21を支持する軸24は、ハウジング20の前後壁に設けたガイド溝25と、ガイド溝25の左右両端に設けた上り傾斜状の逃げ溝26に沿って左右移動できる。摩擦体23はばね腕29を有し、摩擦ローラ21とばね腕29の狭隘部Gと転動面22との三者間の摩擦作用によって、戸本体2を任意の開放位置において停止保持できるよう構成されている。切換装置Tは、ハウジング34と、ハウジング34で上下スライド自在に案内支持されて、上方の作動位置と下方の待機位置との間をスライドする作動体35と、作動体35を上方の作動位置へ向かって押し上げ付勢するばね36と、作動体35に固定される切換具38と、作動体35をばね36の付勢力に抗して下方の待機位置においてロック保持するロック機構39と、作動体35をばね36の押し上げ力に抗して引き下げ操作する操作体40とを備えている。切換具38は、作動体35の上面に固定されるベース壁46と、途中停止装置Sのハウジング20を前後から挟むように配置される前後一対の操作腕47とを備えている。前記操作腕47の水平の腕部上面に、摩擦ローラ21を転動面22から分離操作する山形のカム48を設ける。作動体35を操作体40で作動位置に切り換え操作した状態において、操作腕47のカム48が摩擦ローラ21の軸24に接当して、摩擦ローラ21をガイド溝25の側端の逃げ溝26において保持固定し、ローラー周面が転動面22から分離操作されて、途中停止装置Sの途中停止機能を無効化できるよう構成されている。作動体35を操作体40で待機位置に切り換え操作した状態において、操作腕47はガイド溝25より下方に位置していて、途中停止装置Sの途中停止機能を有効化できるよう構成してあることを特徴とする。
【0006】
ロック機構39は、ハウジング34に装着される取付ベース50と、取付ベース50にピン51で揺動可能に、しかも爪上端が取付ベース50から離れる向きに前後傾動可能に軸支されるロック爪52と、ロック爪52を揺動付勢するキックバネ53と、作動体35に固定される係止ピン54とで構成する。ロック爪52は、上縁にカム面61と、カム面61の下端に連続して係止ピン54の入り込みを許す係合溝62を有し、係合溝62の奥端に、係止ピン54をもぐりこみ案内する誘導片63を、斜め下向きに折り起こし形成する。ロック機構39は、作動体35を操作体40で引き下げ操作する毎に、作動体35をロック保持するロック姿勢と、作動体35のロックを解除するロック解除姿勢とに、循環的に切り換わるように構成する。
【0011】
切換装置Tは、途中停止装置Sに一体に組み込む。
【0012】
【作用および発明の効果】
途中停止装置Sを切換装置Tで作動姿勢に切り換えた状態においては、途中停止装置Sで戸本体2を開放途中位置において停止保持でき、従って、車椅子やストレッチャーの通行時に戸本体2を開き保持しておく手間を省ける。途中停止装置Sを非作動姿勢に切り換えた状態においては、その途中停止機能が無効化されるので、戸本体2を開き操作した後、操作力を解放すると、戸本体2は自動閉止装置5によって自動的に閉じ操作される。従って、この発明の自閉式の引戸によれば、状況に応じて切換装置Tを切り換え操作するだけで、戸本体2を任意の開放位置で開き保持したり、自動的に閉じ復帰させることが可能となり、途中停止装置を備えている従来の自閉式の引戸に比べて、戸本体2を開閉する際の手間を省き、自閉式の引戸の便利さを向上できる。
【0013】
途中停止装置Sを作動姿勢と非作動姿勢とに切り換える実施形態としては、途中停止装置Sの全体を切換装置Tで切り換え操作する形態と、摩擦ローラ21あるいは摩擦体23のいずれか一方を切換装置Tで切り換え操作する形態とがある。前者形態を採る場合には、途中停止装置Sを作動位置と非作動位置とに変位させるための支持構造が必要になるが、途中停止装置Sの構造の違いや作動原理の違いに左右されることなく、全ての途中停止装置Sに適用できる点で有利である。
【0014】
また、後者形態を採る場合には、摩擦ローラ21あるいは摩擦体23のみを変位操作すればよいので、設置スペースが狭少である場合にも、切換装置Tを問題なく適用できる。とくに摩擦ローラ21を切換対象とする場合には、それを転動面22から分離操作することで途中停止装置Sの機能を無効化できるので、他の場合に比べて切換装置Tを容易に小形化できる。既存の途中停止装置Sであっても、摩擦ローラ21やその中心軸等を交換するだけで、切換装置Tを容易に付加できる。
【0015】
作動体35と、摩擦ローラ21を分離操作する切換具38と、作動体35を介して切換具38を切り換え操作する操作体40を含む切換装置Tによれば、操作体40を操作するだけで途中停止装置Sの停止機能を無効化し、あるいは有効な状態へ復帰させることができる。さらに、この切換装置Tにロック機構39を付加すると、作動状態と非作動状態のいずれか一方の状態をロック保持できるので、切り換え操作を簡便化できる。
【0016】
上記のロック機構39が、ロック姿勢とロック解除姿勢とに循環的に切り換わるように構成してある切換装置Tによれば、操作体40の操作方向を一定に揃えて、切り換え操作を単純化できるので、例えば車椅子に座った状態のままでも、切換装置Tを簡単にしかも容易に切り換えることができる。
【0017】
切換装置Tを途中停止装置Sと一体化すると、両装置S・Tを個別に設ける場合に比べて、構成部品点数を減らして、その分だけ製造に要するコストを減少できる。一体化することによって、不必要な余裕隙間や遊び等を排除できるので、切換装置Tの動作の信頼性を向上できる利点もある。
【0018】
【実施例】
図1ないし図12は、この発明に係る自閉式引戸の実施例を示す。図2において符号1は戸枠、2は戸本体である。戸本体2は、戸枠1の上枠部に固定したガイドレール3にランナー4を介して吊持されており、ガイドレール3に沿って左右方向に開け閉めできる。開放操作された戸本体2を自動的に閉じ操作するために、先の上枠部と戸本体2との間に自動閉止装置5を設けてある。さらに開放途中状態の戸本体2を、自動閉止装置5の閉じ操作力に抗して開放状態に保持し続けるために、戸本体2と戸枠1との間に途中停止装置Sが設けられている。
【0019】
自動閉止装置5は、戸本体2を閉じ側へ向かって移動付勢する定トルク型のばねユニット6と、戸本体2の閉じ方向への移動速度を減速して緩やかに閉止移動させるためのダンパー7とを主要素にしている。ばねユニット6は戸枠1の閉じ端側に固定し、そのケースから引き出したばね材6aの端をランナー4に固定する。ダンパー7は戸枠に固定してあり、その外面に軸支したピニオン8を戸本体2に固定したラック9で回転駆動することにより、戸本体2が閉じ方向へ移動する状態においてのみ戸本体2を制動する。詳しくは、ダンパー7は、ギヤポンプの吸引口と吐出口とを循環通路10を介して連通し、循環通路10の中途部に絞り弁11を配置して構成してある。先のピニオン8とギヤポンプの入力軸との間には、ワンウェイクラッチが介装してあり、これにより、戸本体2を開き操作するときは、ピニオン8が遊転してギヤポンプが作動しないようになっている。
【0020】
図3において途中停止装置Sは、下向きに開口する横長角箱状のハウジング20と、ハウジング20内に収容される摩擦ローラ21と、摩擦ローラ21を転動案内するガイドレール3の転動面22と、転動面22と対向配置されて、摩擦ローラ21の転動軌跡の中途部に狭隘部Gを形成する摩擦体23などで構成する。ハウジング20は戸本体2に固定した図6のブラケット16に装着される。
【0021】
摩擦ローラ21は、前後縁にフランジが張り出してあるプラスチック製のローラからなり、ハウジング20の前後壁で軸24を介して遊転自在に支持されている。軸24は摩擦ローラ21に対して相対回転不能に固定しておく。摩擦ローラ21の左右転動を許すために、ハウジング20の前後壁に左右横長のガイド溝25を水平に設け、この溝25で軸24を案内支持している。軸24の前後端は、ガイド溝25の前後に突出している。ガイド溝25の左右両端には、それぞれ上り傾斜する逃げ溝26を設ける。
【0022】
摩擦体23は、基端ブロック28の一側から逆へ字状のばね腕29を突設したプラスチック成形品からなる。基端ブロック28は、ハウジング20で上下動のみスライド自在に案内支持されていて、ハウジング20の上面側からねじ込んだ調整ねじ30で上下方向に位置調整できる。さらに、ばね腕29の突端上面を受け止めてばね力を調整するねじ31が、ハウジング20の上壁に設けられている。
【0023】
戸本体2が閉じ位置にあるとき、摩擦ローラ21は図3に示すように、その軸24がガイド溝25の開端側に位置している。この状態で戸本体2を開き操作すると、ハウジング20は戸本体2と同行移動するが、摩擦ローラ21は元の位置に取り残され、その結果、ローラ周面がばね腕29で受け止められる。さらに戸本体2を開き操作すると、摩擦ローラ21がばね腕29を上方へ弾性変形させながら、ばね腕29とガイドレール3との間の狭隘部Gをくぐり抜け、図4に示すようにガイド溝25の閉端側へ相対移動する。
【0024】
必要な量だけ戸本体2を開放して手を離すと、戸本体2は自動閉止装置5の閉じ操作力を受けて閉じ端側へ移動する。この動きによって、摩擦ローラ21は再びばね腕29の狭隘部Gに押し付けられ、ばねユニット6による閉じ力と、ばね腕29の変形反力とが均衡する状態において停止する。このときの摩擦ローラ21と、摩擦体23と、転動面22との三者間の摩擦作用によって、戸本体2を開放位置に停止保持できる。この状態から戸本体2をばね腕29の弾性に抗して閉じ操作すると、摩擦ローラ21が狭隘部Gをくぐりぬけて基端ブロック28側へ移動するので、戸本体2はばねユニット6の閉じ力で自動的に閉止される。
【0025】
上記のように途中停止装置Sは、戸本体2を開き操作するごとに停止機能を発揮して、戸本体2を開放位置に保持してしまう。この停止機能を必要時にのみ発揮させるために、途中停止装置Sの隣に切換装置Tを設けてある。
【0026】
図6において切換装置Tは、上面および前面が開口するハウジング34と、ハウジング34で上下スライド自在に案内支持されて、上方の作動位置と下方の待機位置との間をスライドする作動体35と、ハウジング34と作動体35との間に介装されて、作動体35を押し上げ付勢する圧縮コイル形のばね36と、作動体35の上面にビス37で締結固定される切換具38と、作動体35を下方の待機位置においてロック保持するロック機構39と、作動体35を切り換え操作する操作体40とで構成する。
【0027】
図7においてハウジング34は、プラスチック成形品からなり、前面の開口縁の両側に張り出した取付部42をビスでブラケット16に締結固定する。作動体35は、上下に長い長方形状のプラスチック成形品からなり、その下半側に板状の連結壁43を備えている。連結壁43は、ハウジング34の内底に設けたスリット44を介して、ハウジング34の下面に突出しており、この突端に紐で形成される操作体40が結びつけてある。操作体40の下端には図1に示すごとく握り片45が設けてある。
【0028】
切換具38は、水平のベース壁46の一端前後にL字状の操作腕47を折り曲げ形成したプレス金具からなる。操作腕47の水平の腕部上面に、先の摩擦ローラ21を持ち上げ操作する山形のカム48を形成する。前後一対の操作腕47は、途中停止装置Sのハウジング20を前後から挟むように配置されて、そのカム48が軸24の下面下方に位置している。従って、作動体35が上方移動するときは、図10に示すように軸24がガイド溝25のどの位置にあってもカム48で操作されて、左右のいずれか一方の溝端において横移動不能に保持固定される。
【0029】
ロック機構39は、プラスチック成形品からなる取付ベース50と、取付ベース50にピン51で左右揺動自在に軸支されるロック爪52と、ロック爪52を時計回転方向へ揺動付勢する捻りコイル形のキックばね53と、作動体35の前面に固定した係止ピン54などで構成する。
【0030】
取付ベース50はハウジング34内に前面側から圧嵌装着される。そのために前面左側に側壁55を設け、その外側面の上下3個所に圧嵌リブ56を設けている。取付ベース50の前面には、キックばね53の一方のばね腕を受け止める受壁57を設け、さらに右上隅にロック爪52を受け止める突起58を設けている。この突起58の左方に、係止ピン54の上下動を許す溝59を設けている。
【0031】
ロック爪52は上縁に四半円状のカム面61を有し、カム面61の下端に連続して係止ピン54の入り込みを許す係合溝62を設け、係合溝62の奥端に、係止ピン54をもぐり込み案内する誘導片63を斜め下向きに折り起こし形成したプレス金具からなる。ロック爪52の側縁には、キックばね53の他方のばね腕を受け止める掛止片64が一体に折り曲げ形成してある。ロック爪52はピン51を中心にして左右揺動でき、さらに爪上端が取付ベース50から離れる向きに前後傾動できる。この前後傾動によって、係合溝62と係止ピン54との係合状態を解除することができる。キックばね53は、傾動したロック爪52を、取付ベース50と平行な姿勢に戻すためのばねを兼ねている。
【0032】
次に切換装置Tによる途中停止装置Sの切り換え動作を説明する。図8に示すように作動体35が下方の待機位置にあるとき、係止ピン54は係合溝62内に入り込んで、ロック爪52を僅かに左方傾動した状態で受け止めている。このとき、操作腕47はガイド溝25より下方に位置している(図1参照)。この状態において、操作体40をばね36の押し上げ力に抗して引き下げ操作すると、作動体35に同行して係止ピン54も下方移動する。そのためロック爪52は係止ピン54に接当した状態のまま、時計回転方向へ徐々に揺動し、係止ピン54が係合溝62の下縁に接当した時点で、図6に示すように誘導片63が係止ピン54の突端に乗り上がる。相対的にみると、係止ピン54は誘導片63の裏面側へもぐり込む。
【0033】
この状態で操作体40の引き下げ力を解放すると、作動体35はばね36に押し上げられて上方の作動位置へ上方移動する。このとき、係止ピン54は図2に示すように作動体35に同行して、ロック爪52を前方へ傾動させながら上方移動する。その結果、操作腕47のカム48が軸24の前後端に接当して、図10に示すように摩擦ローラ21をガイド溝25の側端の逃げ溝26において保持固定し、ローラ周面を転動面22から浮き離した状態にする。従って、この状態で戸本体2を開き操作しても、摩擦ローラ21は横移動せず、戸本体2は自動閉止装置5で閉じ操作される。このとき、係止ピン54は図9に示すようにロック爪52の上端より上方へ抜け出ており、ロック爪52は突起58で受け止められて垂直に位置保持されている。
【0034】
再び操作体40をばね36の弾性に抗して引き下げ操作すると、作動体35の下方移動に同行して切換具38および係止ピン54が下降する。この下方移動で操作腕47が軸24から離れて、摩擦ローラ21の拘束を解く。係止ピン54はカム面61に接当して、図11に示すようにロック爪52をキックばね53の付勢力に抗しながら、反時計回転方向へ揺動操作する。係止ピン54がカム面61の下端より下方へ下降すると、係合溝62が係止ピン54と相対係合するように、ロック爪52は時計回転方向へ揺動する。これにより、係止ピン54は係合溝62と係合して、作動体35を図8に示す待機位置においてロック保持する。このように、ロック機構39は操作体40を引き下げ操作するだけで、循環的にロック状態とロック解除状態とに切り換えることができる。
【0035】
上記の実施例においては、途中停止装置Sがランナー4用のガイドレール3を利用して、戸本体2を任意の開放位置で停止保持できるようにしたが、例えば、図13および図14に示すように、戸枠1の側に専用のガイドレール70を設けておき、これを摩擦ローラ21と、レール受71とで上下に挟持する形態を採ることができる。
【0036】
詳しくは、ハウジング20内を横断するガイドレール70の上側に摩擦ローラ21と摩擦体23とを配置し、レールの下側にレール受71を配置する。摩擦体23は板ばねで形成できる。レール受71は、一対の挟持突起72を有し、その下面に配置した調整ブロック73をねじ74で左右に移動操作することにより、挟持突起72の上下位置を調整できる。この途中停止装置Sにおいても、摩擦ローラ21の前後の軸24を切換具38で操作して、ローラ周面をガイドレール70から浮き離すことにより、その停止作用を無効化することができる。
【0037】
上記以外に、切換装置Tは途中停止装置Sに一体に組むことができる。摩擦体23を切換具38で変位操作し、あるいは変形させて、摩擦ローラ21による停止機能を無効化することができる。操作体40はロッドで形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】途中停止装置および切換装置の正面図である。
【図2】自閉式引戸の概略正面図である。
【図3】途中停止装置の縦断正面図である。
【図4】途中停止装置の停止作動状態の縦断正面図である。
【図5】図4におけるA−A線断面図である。
【図6】切換装置の内部正面図である。
【図7】切換装置の分解斜視図である。
【図8】ロック機構の作動状態を示す概略正面図である。
【図9】ロック機構の別の作動状態を示す概略正面図である。
【図10】途中停止装置の停止機能を無効化した状態の正面図である。
【図11】ロック機構のさらに別の作動状態を示す概略正面図である。
【図12】ロック機構のロック解除途中状態を示す縦断側面図である。
【図13】途中停止装置の別の実施例を示す縦断正面図である。
【図14】図13におけるB−B線断面図である。
【符号の説明】
34 ハウジング
35 作動体
38 切換具
Claims (3)
- 戸枠(1)と戸本体(2)との間に、戸本体(2)を閉じ操作する自動閉止装置(5)と、開放途中状態の戸本体(2)を自動閉止装置(5)の閉じ操作力に抗して開放保持する途中停止装置(S)と、途中停止装置(S)の途中停止機能を無効化し、あるいは有効な状態へ復帰切り換えする切換装置(T)が設けてある自動閉止式の引戸であって、
途中停止装置(S)は、戸本体(2)の開閉移行に伴って随伴回転する摩擦ローラ(21)と、摩擦ローラ(21)に外接するガイドレール(3)の転動面(22)と、転動面(22)と対向配置されて、摩擦ローラ(21)の転動軌跡の中途部に狭隘部(G)を形成する摩擦体(23)と、摩擦ローラ(21)および摩擦体(23)を収容するハウジング(20)とを有し、
摩擦ローラ(21)を支持する軸(24)は、ハウジング(20)の前後壁に設けたガイド溝(25)と、ガイド溝(25)の左右両端に設けた上り傾斜状の逃げ溝(26)に沿って左右移動でき、
摩擦体(23)はばね腕(29)を有し、摩擦ローラ(21)とばね腕(29)と転動面(22)との三者間の摩擦作用によって、戸本体(2)を任意の開放位置において停止保持できるよう構成されており、
切換装置(T)は、ハウジング(34)と、ハウジング(34)で上下スライド自在に案内支持されて、上方の作動位置と下方の待機位置との間をスライドする作動体(35)と、
作動体(35)を上方の作動位置へ向かって押し上げ付勢するばね(36)と、
作動体(35)に固定される切換具(38)と、
作動体(35)をばね(36)の付勢力に抗して下方の待機位置においてロック保持するロック機構(39)と、
作動体(35)をばね(36)の押し上げ力に抗して引き下げ操作する操作体(40)とを備えており、
切換具(38)は、作動体(35)の上面に固定されるベース壁(46)と、途中停止装置(S)のハウジング(20)を前後から挟むように配置される前後一対の操作腕(47)とを備えており、
前記操作腕(47)の水平の腕部上面に、摩擦ローラ(21)を転動面(22)から分離操作する山形のカム(48)が設けられており、
作動体(35)を操作体(40)で作動位置に切り換え操作した状態において、操作腕(47)のカム(48)が摩擦ローラ(21)の軸(24)に接当して、摩擦ローラ(21)をガイド溝(25)の側端の逃げ溝(26)において保持固定し、ローラー周面が転動面(22)から分離操作されて、途中停止装置Sの途中停止機能を無効化できるよう構成されており、
作動体(35)を操作体(40)で待機位置に切り換え操作した状態において、操作腕(47)はガイド溝(25)より下方に位置していて、途中停止装置(S)の途中停止機能を有効化できるよう構成してあることを特徴とする自動閉止式の引戸。 - ロック機構(39)が、ハウジング(34)に装着される取付ベース(50)と、
取付ベース(50)にピン(51)で揺動可能に、しかも爪上端が取付ベース(50)から離れる向きに前後傾動可能に軸支されるロック爪(52)と、
ロック爪(52)を揺動付勢するキックばね(53)と、
作動体(35)に固定される係止ピン(54)とで構成されており、
ロック爪(52)は、上縁にカム面(61)と、カム面(61)の下端に連続して係止ピン(54)の入り込みを許す係合溝(62)を有し、
係合溝(62)の奥端に、係止ピン(54)をもぐりこみ案内する誘導片(63)が、斜め下向きに折り起こし形成されており、
ロック機構(39)が、作動体(35)を操作体(40)で引き下げ操作する毎に、作 動体(35)をロック保持するロック姿勢と、作動体(35)のロックを解除するロック解除姿勢とに、循環的に切り換わるように構成してある請求項1に記載の自動閉止式の引戸。 - 切換装置(T)が、途中停止装置(S)に一体に組み込んである請求項1または2に記載の自動閉止式の引戸。
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