JP3919870B2 - 引戸用電気錠 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は引戸用電気錠に関し、特に引戸が完全に閉じているか否かを検出するスイッチ機構を備える引戸用電気錠に関する。
【0002】
【従来の技術】
引戸用電気錠は、例えば実開昭51−18893号公報に一例が開示されている。この種の電気錠は、普通一般に錠ケースに内装されたラッチ用施解錠機構の施錠又は解錠状態を検出するための第1スイッチ(機構)が設けられている。
【0003】
ところで、特別老人ホームや各種施設に設置される引戸用電気錠は、前記第1スイッチ(機構)の他に、引戸側の係合手段(凹所状係合金具、デッドボルト等)と摺接し、かつ、前記錠ケース内に後退動する作動体を介して引戸の開閉状態 (特に閉扉状態)を検出するためのスイッチを有する第2スイッチ機構を設けるのが望ましい。その際、引戸用電気錠の錠ケースは、普通一般に、戸枠の上枠 (或いは下枠)内に横設されるため、望ましくは高さ寸法が短かく、またできるだけコンパクト化されるべきである。
【0004】
そこで、出願人は、現在出願未公開の引戸用電気錠の一例を提案し、該引戸用電気錠に閉扉信号検出用の前記第2スイッチ機構を設けた。この第2スイッチ機構は、引戸側の係合手段と摺接するや否や錠ケース内にそのまま後退動する作動体を備え、これにより引戸の開閉状態を検出するためのスイッチが「オン(ON)、オフ(OFF)」する。
【0005】
しかしながら、この提案中の引戸用電気錠は、作動体が引戸側の係合手段と摺接すると、錠ケース内の高さ方向にそのまま後退動するので、錠ケースの高さ寸法を短くすることができないと言う問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような問題点に鑑み、第1の目的は、引戸用電気錠の錠ケースの高さ寸法を短くすることができることである。第2の目的は、有効或いは確実な閉扉信号を取り出すことができることである。第3の目的は閉扉信号をより確実に検出するために、引戸側の複数個の係合手段とそれぞれ摺接する複数個の作動体を錠ケースに配設しても、錠ケースのコンパクト化の要望を満たすことができることである。なお、本発明の付随的な発明の目的は、閉扉信号を確実に検出するために、引戸側に取り付けられた係合手段としての係合片の突出量を任意に設定することができることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の引戸用電気錠は、引戸1側に取付けられた係合手段3と、一方、戸枠側に係合手段3に係脱するラッチ50を含む施解錠機構X並びに引戸全閉信号検出用スイッチ機構Yを横方向の錠ケース5にそれぞれ内蔵する引戸用電気錠に於いて、前記係合手段3は、引戸1の框に上下方向に突出するように固定的に設けられた係合片であり、一方、前記スイッチ機構Yは、錠ケース5内に固定的に設けられたスイッチ67と、前記施解錠機構Xの駆動源30とラッチ50との間にフロント板6の作動体用開口9を臨むように固定された支持枠と、この支持枠に前記スイッチ67をON、OFFすることができるように軸支された作動体70と、この作動体を垂直状態に復帰させる少なくとも1つの付勢バネとを備え、前記作動体70は、前記作動体用開口9に垂直状態に位置している時には、接触頭部71が前記スイッチ67に接触し、一方、引戸1が全閉状態の時には、接触頭部71と連設する係合脚部73が水平移動した前記係合手段3に押し回されて前記接触頭部71がスイッチ67から離れることを特徴とする。
【0008】
上記構成に於いて、スイッチ機構Yは、屋根状の支持枠60と、この支持枠に軸支され、かつ、引戸側の水平移動する係合手段3に係合脚部73が押し回される作動体70と、この作動体のバネ用支持アーム部74及び前記支持枠60の屋根部61に形成された開口窓62の縁に端部がそれぞれ圧接する少なくとも1つの作動体復帰用付勢バネと、前記開口窓62から突出する作動体70の接触頭部71と接触する引戸全閉信号検出用スイッチ67とから成ることを特徴とする。そして、前記支持枠60は、屋根部61から垂直方向に連設する前後の側壁の下端縁に、フロント板6の作動体用開口9に嵌合する嵌合突片66が形成されていることを特徴とする。
【0009】
また本発明の引戸用電気錠は、引戸1A側に取付けられた複数個の係合手段3、3Aと、これらの係合手段3、3Aにそれぞれ係脱するラッチ50を含む施解錠機構Xを内蔵し、かつ、戸枠側に横設された錠ケース5Aとから成る引戸用電気錠に於いて、前記錠ケースに引戸全閉信号検出用スイッチ機構Y、Y1を設け、これらのスイッチ機構Y、Y1は、各錠ケース5A内に固定的に設けられたスイッチ67、67Aと、これらのスイッチ67、67AをON、OFFすることができるように錠ケース5Aに軸支された作動体70、70Aと、これらの作動体70、70Aを垂直状態に復帰させる付勢バネとを備え、前記作動体70、70Aは、錠ケース5Aのフロント板6Aに形成された作動体用開口9、9Aにそれぞれ垂直状態に位置している時には、各接触頭部71が前記スイッチ67、67Aにそれぞれ接触し、一方、引戸1Aが全閉状態の時には、各接触頭部71と連設する各係合脚部73が水平移動した前記係合手段3、3Aにそれぞれ押し回されて前記各接触頭部71がスイッチ67、67Aからそれぞれ離れることを特徴とする。
【0010】
上記構成に於いて、スイッチ機構Yとスイッチ機構Y1は略同一構成であり、これらのスイッチ機構Y、Y1を構成する各作動体70、70Aは、錠ケース5Aのフロント板6Aに形成された各作動体用開口9、9Aにそれぞれ臨むようにセットされた屋根状の支持枠60、60Aにそれぞれ枢支されていることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す本発明の実施の形態を、引戸1の上端部或いは上框2に取り付けた係合手段(金具手段、デッドボルト等)3と、この係合手段3の係合片に係脱するラッチを含む電気錠の施解錠機構Xや具体的に後述する引戸全閉信号検出用のスイッチ機構Yを内蔵し、かつ、望ましくは戸枠の上枠4内に設けられた錠ケース5との関係で説明する。
【0012】
まず係合手段3について説明する。この係合手段3は、図1及び図4で示すように引戸1の上框2に埋設的に取付けられる係合片(本実施例ではデッドボルト)調整用支持箱10と、この支持箱10に下端部が上下方向にスライド可能に内装され、一方、支持箱から突出する上端部が後述するラッチに係止される係合片11と、この係合片11の突出量を任意に設定した後に,該係合片11を前記支持箱10に固定する固定具12とから成る。
【0013】
しかして、図4で示すように前記係合片調整用支持箱10の上端部には,固着具としてのオネジ13、13用の貫通孔を有するフランジ部14が形成され、このフランジ部14下方には筒状の矩形収納部15が連設している。そして、前記矩形収納部15の中央部には、縦方向に調整長孔16が形成されている。一方、前記係合片11は全体として板状の小片であり、上端部寄りの部位から下端部に至る左右の側壁部11a、11aは直角方向に折曲し、互いに対向している。また係合片11の下端部寄りの部位には、前記調整長孔16と符合する固定具12のボルト12a用貫通小孔17が形成されている。なお、12bは座金、12cはボルト12aに螺着するナットであり、これらは固定具12の一部を構成する。
【0014】
次に錠ケース5について説明する。錠ケース5は長箱状に形成され、例えば図1で示すように戸枠の上枠4内に横設される。錠ケース5には特に符号を付けないが、前壁や後壁にはそれぞれ対向する複数個の案内部としての垂直ガイド長孔や軸孔が適宜に形成されている。また錠ケース5には、普通一般に錠ケース5の一部を形成する長板状の取付け板やフロント板6が固着具7を介して設けられてる。
【0015】
次に施解錠機構Xを構成する各部材について説明する。図2、図5等で示すように、30は駆動源の一例としてのソレノイドである。このソレノイド30は図1で示すように錠ケース5内に横設され、かつ、図示しない接続コードを介して制御装置に接続している。31はソレノイド30の作動杆で、この作動杆31は水平方向に伸縮動するが、本実施例では通電時に収縮し、一方、非通電時は伸張する。そして、作動杆31の突出先端部には駆動ピン33が作動杆と交差する水平方向に突出している。
【0016】
35は作動杆31の伸縮動により回動するように錠ケース5に軸18を介して軸支された回動ロック部材である。回動ロック部材35は、前記駆動ピン33を介し、作動杆31が収縮するとラッチ50の回転を阻止するロック方向(時計方向)に、一方、作動杆31が伸張するとラッチ50の回転を許容するロック解除方向(反時計方向)にそれぞれ回転する。この回動ロック部材35は、図5を基準にすると、基本的には前後一対の対向軸受板36と、この前後一対の対向軸受板36を作動杆31の上方の位置で連結する連結板37とから成る。
【0017】
しかして、前記対向軸受板36の下端部は作動杆31と外嵌合するように下方に延び、かつ、駆動ピン33と係合する逆U字状り切欠部38を有する。また対向軸受板36の上端部の左側には連結板の一部である突起部39が形成され、この突起部39は錠ケース5の上壁の内壁面に固定的に配設された第1スイッチ(機構)40とプッシュ式に接触可能である。この第1スイッチ(機構)40は、ラッチ用施解錠機構Xの施錠又は解錠状態を検出するための部材であり、ソレノイド30の作動杆31の伸縮動により回動ロック部材35が回動すると、施解錠機構Xの施解錠信号を検出する。
【0018】
また対向軸受板36の右上端部寄りの部位にはやや幅広のロックアーム部41が突出形成され、このロックアーム部41には錠ケース5内に位置するラッチ50の垂直当接面51と当接する水平ローラ42が軸支されている。そして、回動ロック部材35は軸18に巻装されたロック解除用バネ44により、常時ロック解除の方向(反時計方向)に付勢されている。
【0019】
次に前記ラッチ50について説明する。ラッチ50は、前述したようにロックアーム部41側に垂直当接面51を有し、適宜に設けられたガイド軸を介して錠ケース5のラッチ用貫通孔8から進退動可能に突出する。ラッチ50は引戸側の係合片3に対してはストッパーとしの機能を発揮するが、引戸1の開閉の際に「回転動する」及び「進退動する」と言う2つの作用がある。このラッチ50の回転動や進退動を利用して引戸1が完全に閉じたか否かをの信号を検出することも可能であるが、本実施例ではラッチ50のこのような作用とは関係なく、引戸1の扉閉信号を検出している。なお、52はラッチ50を錠ケース5から突出する方向に付勢するラッチバネである。
【0020】
そこで、本発明の主要部である引戸全閉信号検出用スイッチ機構Yを構成する各部材について説明する。このスイッチ機構Yは、図2、図3、図6乃至図10で示すように複数個の部材から構成されている。
【0021】
まず第1の部材は、図2を基準にすると、ソレノイド30とラッチ50との間に位置するように錠ケース5内に固定的に配設された屋根状の支持枠60である。この支持枠60は、錠ケース5のラッチ用貫通孔8の隣(近傍)に形成された作動体用開口9に臨むように取付け板或いはフロント板6に取り外し可能に固定されている。そこで、支持枠60の形状について説明すると、61はやや山形状の屋根部で、この屋根部61の中央部には、図7で示すように全体として矩形状の開口窓62が形成されている。そして、開口窓62を形成する隅角縁部には、望ましくはバネ用の小さな係止溝63が形成されている。64は屋根部61から垂直方向に連設する前後の側壁で、この前後の側壁64、64の中央部には、互いに対向する軸孔65、65がそれぞれ形成されている。また、前後の側壁64、64の下端縁には、上述した作動体用開口9に嵌合する嵌合突片66、66が形成されている。嵌合突片66、66は作動体用開口9を形成するフロント板6の内壁面に当接するので、支持枠60を作動体用開口9に簡単にセットすることができると共に、その移動を防止する機能を有する。それ故に、スイッチ67の取付けが極めて容易に成る、振動しても作動体の位置がズレない等の効果がある。
【0022】
次に第2の部材は、図2を基準にすると、支持枠60の前記開口窓62に臨むように回動ロック部材35のロックアーム部41と支持枠60の屋根部61との間に適宜固定的に配設されたスイッチ67である。このスイッチ67は可動接片68を有し、本実施例では引戸1の開閉信号を検出する。なお、スイッチ67の一例としてはマイクロスイッチが使用されている。
【0023】
次に第3の部材は、引戸側の係合手段3と摺接するや否や前記スイッチ67が「オン(ON)、オフ(OFF)」するように前記支持枠60に軸支された作動体70である。この作動体70の縦断面形状は、図9に示すように「人が両手を上げているイメージ」を彷彿させる。
【0024】
しかして、71はスイッチ67の可動接片68に押圧状態に接触したり、又は離れたりする断面山形状の接触頭部である。図8を基準にすると、この接触頭部71の左右の側壁には、支持枠60の軸孔65、65にそれぞれ嵌まり合う突起軸72、72が設けられている。73は接触頭部に連設する断面ややマサカリ形状の係合脚部である。この係合脚部73は、図9で示すように下端部に至にしたがって次第に径が小さくなっている。また図7で示すように接触頭部71よりも幅が大きい。さらにこの係合脚部73は、図6を基準にすると、引戸側の係合片11と当接する摺接面73a、73bを左右に有している。したがって、作動体70は、引戸1に設けられる係合片11の位置如何によっては左右方向に回転可能である。74は接触頭部71と係合脚部73との中間部に連設形成されたバネ用支持アーム部である。このバネ用支持アーム部74は、図6で示すように内面側が湾曲し、ある意味では人体の肩部に相当する。
【0025】
次に第4の部材は、引戸側の係合片11が離れた時に作動体70が垂直状態になるように付勢する複数個の付勢バネ75、76である。これらの作動体用付勢バネ75、76は、本実施例では中央部が作動体70の突起軸72、72にそれぞれ設けられており、また長い方の一端部75a,76aは支持枠60の係止溝63に係止され、さらに、短い方の他端部75b,76bは作動体70の支持アーム部74の内面にそれぞれ圧接している。作動体70はこれらの少なくとも1つの付勢バネに付勢されている場合には、図6で示すように接触頭部71がスイッチ67の可動接片68を押圧している。そして、引戸側の係合片11が当たると、係合片11の水平移動に対応して1つの付勢バネ76のバネ力に抗しながら一方向に回転し、例えば図10で示すようにその係合脚部73が支持枠60内に入り込む。この時前記1つの付勢バネ76の短い方の他端部76bが復帰方向へと作用している。
【0026】
ところで、第1実施例に於いては、図1で示すように第4の部材の付勢バネは、引戸1の全閉時に作動体70が時計方向へ回転して傾倒状態になると、その接触頭部71がスイッチ67の可動接片68から離れ、一方、引戸1を開くと、引戸側の係合片11の水平移動に対応し、かつ、1つの付勢バネ76のバネ力により元の垂直状態へと復帰する。したがって、付勢バネは1個で十分である。
【0027】
上記構成に於いて、まずソレノイド30が非通電時の状態の場合に於いて、ソレノイド30の作動杆31は回動ロック部材35をロック解除の方向へ付勢するバネ44のバネ力により伸張する。すなわち、回動ロック部材35がバネ44のバネ力により軸18を支点に反時計方向に回転すると、作動杆31が伸張すると共に、回動ロック部材35の水平ローラ(軸)42がラッチ50の垂直当接面51から外れ、これによりラッチ50は回動ロック部材35から開放される。
【0028】
そこで、引戸1を開放方向Aに移動させると、引戸側の係止片11がラッチ50に衝打する。ラッチ50はこの係止片11の移動に伴い、その突起軸を中心に反時計方向に回転する。この時、係止片11は作動体70の係合脚部73から離れるので、前述したように1つの付勢バネ76のバネ力により元の垂直状態に復帰する。そこで、スイッチ67により、引戸1が開放した状態の信号を検出することができる。なお、ラッチ50が係合片11の移動に伴い所定量回転すると、ラッチ50と係合片11の係合状態が解消し、引戸1を完全に開放することができる。
【0029】
一方、引戸1を開放状態から図1で示す全閉方向Bへ移動させると、引戸1側の係合片11がラッチ50のテーパー状摺接面に当たり、該ラッチ50は錠ケース5内へと後退動する。この時ラッチ50は複数個の垂直ガイド孔に案内され、かつ、ラッチバネ52のバネ力に抗してそのままストレートに後退する。そして、前記係合片11がラッチ50を通過するや否や作動体70の係合脚部73の摺接面73bに接触し、前述したように1つの付勢バネ76のバネ力に抗しながら時計方向に回転し、その係合脚部73が支持枠60内に傾倒状態に入り込む。この時作動体70の接触頭部71がスイッチ67の可動接片68から離れるので、スイッチ67により、引戸1が全閉した状態の信号を検出することができる。このように引戸1が完全に閉まると、ラッチ50は復帰用のラッチバネ52により初期位置へと戻る。そして、ソレノイド30の作動杆31が収縮すると、ラッチ50はロックされる。
【0030】
【実施例】
発明の実施の形態で説明した引戸用電気錠の第1実施例は、引戸全閉信号検出用スイッチ機構Yをソレノイド30とラッチ50との間に1個だけ配設している。
【0031】
しかしながら、図11で示す第2実施例の引戸用電気錠のように、錠ケース5Aのフロンド板6Aに他の作動体70A用開口9Aを形成し、該錠ケース5A内に引戸全閉信号検出用スイッチ機構Yと同一の引戸全閉信号検出用スイッチ機構Y1をもう1個設けても良い。この場合望ましくは引戸1Aの開放側端部に、前記ラッチ50側の係合手段3と同一構成の第2係合手段3Aを取付け、この第2係合手段3Aの第2係合片11Aに押し回されるように前記スイッチ機構Y1の支持枠60Aや第2作動体70Aを位置付ける。
【0032】
したがって、第2実施例の引戸用電気錠のスイッチ機構Y1並びに第2係合手段3Aは、第1実施例のそれらと同一構成であるから、図11には第1実施例の符号をそのまま付し、或いは同様の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0033】
上記構成に於いては、引戸1Aを開閉すると、錠ケース5Aの左端部側に位置するスイッチ機構Y1の第2作動体70Aの作動態様は、前述した第1実施例のスイッチ機構Yの作動体と同一となる(半分側だけで回転作動する)反面、ラッチ50側のスイッチ機構Yの作動体70は、引戸1Aの開閉如何によって、第1係合片3のみならず、図12で示すように第2係合片11Aによっても押し回されるので、左右(両側)方向に回転することに成る。
【0034】
この場合第2係合片11Aが開放方向へ移動するに伴い、スイッチ機構Yの作動体70はもう1つの付勢バネ75のバネ力に抗しながら半時計方向に回転し、その係合脚部73が支持枠60内に傾倒状態に入り込む。この時前記もう1つの付勢バネ75の短い方の他端部75bが復帰方向へと作用している。したがって、この第2実施例の引戸用電気錠に於いては、スイッチ機構Yの作動体70に関し、復帰用の付勢バネは2個必要である。
【0035】
このように錠ケース5Aに複数個(例えば2個)の引戸全閉信号検出用スイッチ機構Y、Y1を設け、一方、引戸1側に前記スイッチ機構Y、Y1の各作動体70、70Aに対応する複数個(例えば2個)の係合片11、11Aをそれぞれ取付けると、前記スイッチ機構Y、Y1をそれぞれ構成する第1スイッチ67と第2スイッチ67Aとの組合わせから成る両方の検出信号を利用し、引戸1の状態(全閉状態、半開状態、略開放状態等)を色々と把握することができる。
【0036】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙するような効果がある。
(1)引戸用電気錠の錠ケースの高さ寸法を短くすることができる。
(2)引戸開閉状態(特に扉閉状態)を検出することができる。したがって、特別養護老人ホームや病院に於ける管理上の問題点を解消することができる。(3)引戸用電気錠に於いて、有効或いは確実な閉扉信号を取り出すことができる。
(4)引戸用電気錠に於いて、閉扉信号をより確実に検出するために、引戸側の複数個の係合手段とそれぞれ摺接する複数個の作動体を錠ケースに配設しても、錠ケースのコンパクト化の要望を満たすことができる。またスイッチ機構Y、Y1をそれぞれ構成する第1スイッチ67と第2スイッチ67Aとの組合わせから成る両方の検出信号を利用し、引戸1の状態(全閉状態、半開状態、略開放状態等)を色々と把握することができる。
(5)なお、引戸側の係合片の突出量を任意に設定することができる実施例は、閉扉信号を確実に検出するために、引戸や錠ケースの取付け状況(引戸と錠ケースとの隙間)に対応させることができる。
【図面の簡単な説明】
図1ないし図10は本発明の実施の形態を説明するための第1実施例の各説明図。図11及び図12は本発明の第2実施例の各説明図。
【図1】引戸を完全に閉じた状態に於いて、正面から見た場合の説明図。
【図2】一部概略断面説明図(特に正面側から見た錠ケース内の施解錠機構Xやスイッチ機構Yを示す)。
【図3】一部概略断面説明図(特に側面側から見た錠ケース内のスイッチ機構Yを示す)。
【図4】要部(係合手段)の分解斜視図。
【図5】要部(駆動源、回動ロック部材)の分解斜視図。
【図6】主要部(スイッチ機構Y)の一部概略断面説明図。
【図7】主要部の分解斜視図。
【図8】スイッチ機構Yを構成する作動体の説明図。
【図9】図8の9−9線断面図。
【図10】スイッチ機構Yの作動態様を示す概略説明図。
【図11】第2実施例の図1と同様の図。
【図12】スイッチ機構Yの作動態様を示す概略説明図。
【符号の説明】
1…引戸、2…上框、3、3A…係合手段、5、5A…錠ケース、6…フロント板、8…ラッチ用貫通孔、9…作動体用開口、10…支持箱、11、11A…係合片、12…固定具、16…調整長孔、18…軸、…施解錠機構、30…駆動源、31…作動杆、33…駆動ピン、35…回動ロック部材、36…対向軸受板、37…連結板、38…切欠部、39…突起部、40…第1スイッチ、41…ロックアーム部、42…水平ローラ、50…ラッチ、51…垂直当接面、52…ラッチバネ、Y、Y1…スイッチ機構、60…支持枠、61…屋根部、62…開口窓、63…係止溝、64…側壁、65…軸孔、66…嵌合突片、67、67A…スイッチ、68…可動接片、70…作動体、71…接触頭部、72…突起軸、73…係合脚部、73a、73b…摺接面、74…バネ用支持アーム部、75、76…付勢バネ、A…開放方向、B…全閉方向。

Claims (7)

  1. 引戸1側に取付けられた係合手段3と、一方、戸枠側に係合手段3に係脱するラッチ50を含む施解錠機構X並びに引戸全閉信号検出用スイッチ機構Yを横方向の錠ケース5にそれぞれ内蔵する引戸用電気錠に於いて、前記係合手段3は、引戸1の框に上下方向に突出するように固定的に設けられた係合片であり、一方、前記スイッチ機構Yは、錠ケース5内に固定的に設けられたスイッチ67と、前記施解錠機構Xの駆動源30とラッチ50との間にフロント板6の作動体用開口9を臨むように固定された支持枠と、この支持枠に前記スイッチ67をON、OFFすることができるように軸支された作動体70と、この作動体を垂直状態に復帰させる少なくとも1つの付勢バネとを備え、前記作動体70は、前記作動体用開口9に垂直状態に位置している時には、接触頭部71が前記スイッチ67に接触し、一方、引戸1が全閉状態の時には、接触頭部71と連設する係合脚部73が水平移動した前記係合手段3に押し回されて前記接触頭部71がスイッチ67から離れることを特徴とする引戸用電気錠。
  2. 請求項1に於いて、支持枠60は屋根状に形成されており、スイッチ機構Yは、この屋根状の支持枠60に軸支され、かつ、引戸側の水平移動する係合手段3に係合脚部73が押し回される作動体70と、この作動体のバネ用支持アーム部74及び前記支持枠60の屋根部61に形成された開口窓62の縁に端部がそれぞれ圧接する少なくとも1つの作動体復帰用付勢バネと、前記開口窓62から突出する作動体70の接触頭部71と接触する引戸全閉信号検出用スイッチ67とから成ることを特徴とする引戸用電気錠。
  3. 請求項1又は請求項2に於いて、作動体復帰用付勢バネ75、76は、左右方向に回転する作動体70に対し、左右いずれの方向に回転しても垂直状態に戻るように合計2個設けられていることを特徴とする引戸用電気錠。
  4. 請求項2に於いて、屋根状の支持枠60は、屋根部61から垂直方向に連設する前後の側壁の下端縁に、フロント板6の作動体用開口9に嵌合する嵌合突片66が形成されていることを特徴とする引戸用電気錠。
  5. 引戸1A側に取付けられた複数個の係合手段3、3Aと、これらの係合手段3、3Aにそれぞれ係脱するラッチ50を含む施解錠機構Xを内蔵し、かつ、戸枠側に横設された錠ケース5Aとから成る引戸用電気錠に於いて、前記錠ケースに引戸全閉信号検出用スイッチ機構Y、Y1を設け、これらのスイッチ機構Y、Y1は、各錠ケース5A内に固定的に設けられたスイッチ67、67Aと、これらのスイッチ67、67AをON、OFFすることができるように錠ケース5Aに軸支された作動体70、70Aと、これらの作動体70、70Aを垂直状態に復帰させる付勢バネとを備え、前記作動体70、70Aは、錠ケース5Aのフロント板6Aに形成された作動体用開口9、9Aにそれぞれ垂直状態に位置している時には、各接触頭部71が前記スイッチ67、67Aにそれぞれ接触し、一方、引戸1Aが全閉状態の時には、各接触頭部71と連設する各係合脚部73が水平移動した前記係合手段3、3Aにそれぞれ押し回されて前記各接触頭部71がスイッチ67、67Aからそれぞれ離れることを特徴とする引戸用電気錠。
  6. 請求項5に於いて、スイッチ機構Yとスイッチ機構Y1は略同一構成であり、これらのスイッチ機構Y、Y1を構成する各作動体70、70Aは、錠ケース5Aのフロント板6Aに形成された各作動体用開口9、9Aにそれぞれ臨むようにセットされた屋根状の支持枠60、60Aにそれぞれ枢支されていることを特徴とする引戸用電気錠。
  7. 請求項6に於いて、スイッチ機構Yの支持枠60は、駆動源30とラッチ50との間に配設され、一方、スイッチ機構Y1の支持枠60Aは、引戸1Aの開放側端部に配設されていることを特徴とする引戸用電気錠。
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