JP3784453B2 - 引戸用電気錠 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は引戸用電気錠に関する。本発明は、例えば特別養護老人ホームや病院などの引戸用電気錠に適する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電気錠としては実開昭51−18893号公報に一例が開示されている。この公報には、扉の上端部に取り付けたラッチ受座と、このラッチ受座の係合凹所に係脱するラッチを含む施解錠機構を内蔵し、かつ、は戸枠の上枠内に設けられた錠箱が示されている。
【0003】
しかして、前記施解錠機構の基本的な各部材は、比較的長い錠箱内に水平方向に設けられたソレノイドと、このソレノイドの作動子の先端部に固定的に設けられたロック部材と、ソレノイドが非通電時の場合に前記作動子が伸張し、前記ロック部材に時計方向への回転が阻止され、かつ、ラッチ受座の係合凹所との係合を介して扉の開放方向への移動の障害となるラッチと、このラッチを常時突出方向に付勢するバネとから成る。そして、この施解錠機構のラッチは、ソレノイドが通電の時にその作動子が収縮すると共に、ロック部材がラッチの係合部から離れ、扉の開放により回転する。
【0004】
しかして、この扉用電気錠はソレノイドが非通電時の場合にラッチの回転がロック部材により阻止されるために、特別養護老人ホームや病院などの引戸用電気錠には適さない。一般に特別養護老人ホームや病院などの非常口用電気錠は、普段は施錠状態にし、一方、火災、緊急時等の非常時には直ちに解錠状態にすべきである。つまり、非常用の錠箱の施解錠機構は、ソレノイドが通電の場合にラッチの回転がロック部材により阻止され、一方、ソレノイドが非通電の場合にラッチの回転が許容される構成が望ましい。
【0005】
けだし、非常口を普段開放可能な状態にしておくことは、特に惚け老人や病人に対して管理上問題があると共に、外部からの侵入(泥棒)も有り得え、反面、非常時には施解錠機構を直ちに施錠状態から解錠状態にし、惚け老人や病人を迅速に安全な場所へと避難させるべきであるからである。
【0006】
また特別養護老人ホームや病院は非常口と言っても、管理上の観点から常に扉、特に引戸を完全に閉じていなければならないと言う訳ではなく、管理上の問題点を解消できるのであれば、換気の目的から、人が通ることができない開放空間を設定した状態で引戸をロックでき、かつ、所望する場合はソレノイドが通電状態であっても任意に引戸を閉鎖できればより望ましい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような従来技術に鑑み、第1の目的は施解錠機構を普段は施錠状態に保ち、一方、非常時には施解錠機構を直ちに解錠状態にし、人を迅速に安全な場所へと避難させることができる引戸用電気錠を得ることである。第2の目的は錠ケースのスペースを有効的に活用できるように施解錠機構を構成する部品点数を極力少なくすることである。第3の目的は施解錠機構のラッチの回動並びに後退動をスムースにできることである。第4の目的は換気の目的から、人が通ることができない開放空間を設定した状態でも引戸をロックでき、かつ、所望する場合はソレノイドが通電の場合に於いて、直ちに引戸を閉鎖できることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の引戸用電気錠は、引戸1側に取り付けられたラッチ受け部材3と、このラッチ受け部材の係合部4に係脱するラッチ40を含む施解錠機構Xを内蔵し、かつ、戸枠5側に設けられた錠ケース7とから成る引戸用電気錠に於いて、前記施解錠機構Xは、駆動源の作動杆21の伸縮動により回動するように錠ケース7に軸支された回動ロック部材25と、通電時に前記作動杆の伸張に伴いロック方向に回転する回動ロック部材25のロックアーム部31が垂直面43に当たることにより引戸1を開く方向Aの力に対して回転が阻止される反面、前記引戸1を閉鎖方向Bに閉じる場合には、錠ケース7の垂直方向のガイド長孔11及び垂直ガイド板12を介して、かつ、バネ部材52のバネ力に抗して錠ケース7内に上下方向へと後退動するラッチ40を備え、一方、非通電時に作動杆の収縮に伴い回動ロック部材25がロック解除の方向に回転し、この時引戸1を開く方向Aへ引くと、錠ケース7のフロントに対して直交すると共に、ラッチ受け部材の係合部4に係合する垂直面43を有するラッチ40は、前記ガイド長孔11に係合するように前記垂直面43の後退側に設けた一対の突起軸48を中心にして逃げ方向へ回転することを特徴とする。
【0009】
また本発明の引戸用電気錠は、引戸1側に取り付けられたラッチ受け部材3と、このラッチ受け部材の係合部4に係脱するラッチ40を含む施解錠機構Xを内蔵し、かつ、戸枠5側に設けられた錠ケース7とから成る引戸用電気錠に於いて、前記施解錠機構Xは、駆動源の作動杆21の伸縮動により回動するように錠ケース7に軸支された回動ロック部材25と、通電時に前記作動杆の伸張に伴いロック方向に回転する回動ロック部材25のロックアーム部31が垂直面43に当たることにより引戸1を開く方向Aの力に対して回転が阻止される反面、前記引戸1を閉鎖方向Bに閉じる場合には、錠ケース7の垂直方向のガイド長孔11及び垂直ガイド板12を介して、かつ、バネ部材52のバネ力に抗して錠ケース7内に上下方向へと後退動するラッチ40と、このラッチ40が後退動する時に前記バネ部材52のバネ力に抗して回転するように錠ケースの枢軸51に軸支されたラッチ用押し圧片50を備え、一方、非通電時に作動杆の収縮に伴い回動ロック部材25がロック解除の方向に回転し、この時引戸1を開く方向Aへ引くと、錠ケース7のフロントに対して直交すると共に、ラッチ受け部材の係合部4に係合する垂直面43を有するラッチ40は、前記ガイド長孔11に係合するように前記垂直面43の後退側に設けた一対の突起軸48を中心にして逃げ方向へ回転することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す本発明の実施の形態を、引戸1の上端部或いは上框2に取り付けた金属製のラッチ受け部材3と、このラッチ受け部材3の係合部の複数個の係合凹所と選択的に係脱するラッチを含む施解錠機構Xを内蔵し、かつ、望ましくは戸枠5の上枠6内に設けられた錠ケース7との関係で説明する。
【0011】
まず係合部を有するラッチ受け部材3について説明する。このラッチ受け部材3は引戸1の上框2に水平状態に埋設或いは取付けられる。ラッチ受け部材3の係合部4は、本実施例では引戸1が戸枠5の縦枠8に対して閉じた(閉鎖位置)時にラッチが係合する第1の係合凹所4aと、引戸1が戸枠5の縦枠8から所望の開放空間9を設定することができるように離れた(開放位置)時にラッチが係合する第2の係合凹所4bとから成る。
【0012】
本発明では、前記開放空間9は、風を入れたいが人の出入りを防止することができる常識的な隙間を意味する。したがって、第2の係合凹所4bの数は必ずしも1個に限定する必要はなく、複数個であっても良い。
【0013】
次に施解錠機構Xを内蔵する錠ケース7について説明する。錠ケース7は長箱状に形成され、上述したように戸枠5の上枠6内に設けられている。図3を基準にすると、7aは前壁、7bは後壁、7cは左側壁、7dは右側壁、7eは上壁、7fは底壁である。しかして、前壁7a及び後壁7bには対向する一対の垂直ガイド長孔11や必要な軸孔が形成されている。前記垂直ガイド長孔11は錠ケース7の右側壁寄りの部位に形成されている。また前記右側壁7dの内壁面の下端部には適当な幅寸法の垂直ガイド板12が固定的に突設されている。また前記底壁7fの下面には錠ケース7の一部を形成する長板状の取付け板13が固定的に設けられ、この取付け板13には固着具16を介してフロント板14が一体的に取付けられる。このフロント板14及び取付け板13の両端部は錠ケース7の左右の側壁7c、7dからそれぞれ突出し、かつ、各板の右端部よりの部位には垂直ガイド長孔11並びに垂直ガイド板12のそれぞれ位置を考慮してラッチ用貫通孔15が形成されている。
【0014】
次に施解錠機構Xを構成する各部材について説明する。20は駆動源の一例としてのソレノイドである。このソレノイド20は錠ケース7内に横設され、かつ、図示しない接続コードを介して制御装置に接続している。21はソレノイド20の作動杆で、この作動杆21は水平方向に伸縮動するが、本実施例では通電時に伸張し、一方、非通電時は収縮する。しかして、作動杆21の突出先端部にはやや大径の駆動部22が設けられ、この駆動部22の中央部には駆動ピン23が作動杆と交差する水平方向に突出している。
【0015】
25は作動杆21の伸縮動により回動するように錠ケース7に軸支された回動ロック部材である。回動ロック部材25は、前記駆動ピン23を介し、作動杆21が伸張するとラッチの回転を阻止するロック方向に、一方、作動杆21が収縮するとラッチの回転を許容するロック解除の方向にそれぞれ回転する。この回動ロック部材25は、図3又は図5を基準にすると、基本的には前後一対の対向軸受板26と、この前後一対の対向軸受板26を作動杆21の下方の位置で連結する垂直連結板27とから成る。
【0016】
しかして、前記対向軸受板26の上端部は作動杆21の駆動部22と外嵌合するように上方に延び、かつ、駆動ピン23と係合するU字状の切欠部28を有する。また対向軸受板26の一方の左下端部には突起部29が形成され、この突起部29は底壁7fに設けられた施解錠信号検出スイッチ30と接触可能である。さらに、対向軸受板26の下端部寄りの右側にはやや幅広のロックアーム部31が突出し、このロックアーム部31にはラッチの後退側垂直面と当接する水平ローラ32が設けられている。33は錠ケースに固定的に設けられた第1の枢軸で
、この枢軸33は錠ケース7の前壁7a及び後壁7bと交差する。前記回動ロック部材25は該枢軸33に枢支されていると共に、回動ロック部材25内に設けられかつ該枢軸33に巻装されたバネ34により、常時ロック解除の方向に付勢されている。
【0017】
40は取付け板13及びフロント板14の貫通孔15から進退動可能に突出するラッチである。このラッチ40は、ラッチ本体41と、このラッチ本体41の錠ケース内に位置する後退部の一側面に固定的に設けられた単数乃至複数個の板状ラッチストッパー42とから成る。
【0018】
しかして、前記ラッチ本体41の外周面には、前述したラッチ受け部材3の係合部4に係止する垂直面43、引戸1の縁部と摺接するテーパー状摺接面44、後述の押し圧片が圧接する切欠凹所内の水平受け面45、この水平受け面45と垂直面43の後退側とを結ぶ弧状面46が含まれる。そして、図2を基準にすると、ラッチ本体41の前壁及び後壁は、錠ケースの右側壁7dの内壁面に当接するように延び、かつ、垂直ガイド板12と挟むように係合するスライド嵌合板部47を有する。また前記ラッチストッパー42は、ラッチ本体41がフロント板14から所定量突出するようにラッチ本体41の後退部の前壁に固定的に設けられ、このラッチストッパー42の一端部にはラッチ本体41に形成された突起軸48用の嵌合孔が形成されている。ラッチ本体41の突起部には、それぞれ錠ケース7の垂直ガイド孔11に係合する一対の短い突起軸48が設けられている。これらの突起軸48は回動ロック部材25のロックが解除され、ラッチ40が回動可能になると支点的な機能を発揮する。なお、前記ラッチストッパー42は、ラッチ本体41に強度を付与する意味合いもあり、望ましくはアングル又は段差状に形成されている。また、ラッチ40の垂直面43は、錠ケース7のフロント14に対して直交すると共に、ラッチ受け部材の係合部4に係合する。
【0019】
50はラッチ40を突出方向に押し圧する枠状の押し圧片で、この押し圧片50は錠ケース7内に水平状態に設けられた第2の枢軸51に枢支され、かつ、枢軸51に巻装された第2のバネ52により常時付勢されている。
【0020】
しかして、押し圧片50は、基部が第2の枢軸51に枢支されたアーム部50aと、このアーム部50aの自由端部に形成された板状の押し圧部50bとから成り、前記押し圧部50bの先端部はやや折曲されている。また前記第2のバネ52の一端部は、ラッチ本体41の水平受け面45と摺接する押し圧片50の押し圧部50bに、一方、その他端部は錠ケース7の上壁7eの内壁面に圧接している。なお、符号55は第2のバネ52用押さえ輪、56は第1の枢軸33に螺合する押し圧片50用規制ボルトである。
【0021】
上記構成に於いて、まず図6はソレノイド20が非通電時の状態を示す。この非通電時の状態は、停電時はもちろんであるが、例えば火災など非常時の場合に遠隔制御装置の制御によりなされる。この時ソレノイド20の作動杆21は回動ロック部材25を一方向へ付勢するバネ34のバネ力により収縮する。作動杆21が収縮すると、回動ロック部材25は駆動ピン23を介し、枢軸33を支点に反時計方向に回転する。そうすると、回動ロック部材25のロック水平軸32がラッチ40の垂直面43の後退側から外れ、ラッチ40のロックが解除される。
【0022】
そこで、引戸1を開放方向Aに移動させると、ラッチ40は突起軸48を中心に反時計方向に回転する。この時ラッチ40は第2のバネ52のバネ力に抗して押し圧片50を押し上げ、ラッチ受け部材3の係合凹所4から外れる。この時図7でしめすようにラッチ40が突起軸48を中心に回転しながら後退動すると、押し圧片50の板状押圧部50bはラッチ本体41の水平受け面45を摺動しながらラッチ本体41の摺接面44と水平受け面45の稜線部に乗り上がる。したがって、引戸1を完全に開放することができる。
【0023】
次に図8はソレノイド20が通電時の状態を示す。ソレノイド20が通電状態になると、本発明の施解錠機構Xのラッチ40は引戸1の開く方向Aの力に対しては完全にロックされる反面、引戸1を閉じる方向Bに対しては後退動可能である。しかして、ソレノイド20が通電状態になると、作動杆21は回動ロック部材25を付勢するバネ34のバネ力に抗して伸張する。この作動杆21が伸張すると、回動ロック部材25は駆動ピン23を介し、枢軸33を支点に時計方向に回転する。そうすると、回動ロック部材25のロック水平軸32がラッチ40の垂直面43の後退側に当接し、これによりラッチ40の回転は阻止される。
【0024】
そこで、今仮に図9で示すように引戸1を開放位置から閉鎖方向Bに移動させ、かつ、開放空間9を設定しようとする場合に於いては、まず図8で示すように引戸1の上端縁1aがラッチ40の摺接面44に当たり、該ラッチ40は上端縁1aにより錠ケース7内へと後退動する。この時ラッチ40は垂直ガイド孔11及び垂直ガイド板12に案内され、かつ、第2のバネ52のバネ力に抗してそのままストレートに後退する。そして、ラッチ40が引戸1の上端縁1aを乗り越えてラッチ受け部材3の第2の係合凹所4bに達すると、直ちに押し圧片50に押されて係合凹所4bに落ち込む。この状態に於いて、ラッチ40は引戸1の開放方向Aに対しては回動ロック部材25で回転が阻止され、一方、引戸1の閉鎖方向Bに対しては押し圧片50を押し上げて後退動可能である。したがって、開放空間9を望まない場合は、そのまま引戸1を完全に閉じることもできる。
【0025】
【実施例】
まず本発明の実施例に於いては、開放空間9は風を入れたいが人の出入りを防止することができる常識的な隙間を意味するので、図11、図12で示すようにラッチ受け部材3Aの第2の係合凹所4bは、開放空間9を調整することができるように第1の係合凹所4aよりも長く設定しても良い。
【0026】
次に回動ロック部材25の対向軸受板26に突出形成されたロックアーム部31には、ラッチの後退側垂直面と当接する水平ローラ32が設けられているが、この水平ローラ32に代え、単なる摺接軸ないし摺接板にしても良い。
【0027】
さらに、図2で示すように回動ロック部材25の枢軸33に規制用環状輪60を嵌合しても良い。この環状輪60は錠ケース7の前壁7aと回動ロック部材25の対向軸受板26の一方との間に介在し、回動ロック部材25が錠ケースの前後にズレないように規制する機能がある。
【0028】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙するような効果がある。
(1)請求項1及び請求項6記載の発明では、錠ケースの施解錠機構は、普段は施錠状態を保ち、一方、非常時には施解錠機構を直ちに解錠状態にし、引戸を開放することができる。したがって、本発明の引戸用電気錠は特別養護老人ホームや病院などの引戸用電気錠に適する。
(2)請求項1記載の発明では、駆動源の作動杆21の伸縮動により回動するように錠ケース7に軸支され、かつ、ラッチ40の垂直面43に当たるロックアーム部31を有する回動ロック部材25と、通電時前記作動杆の伸張に伴いロック方向に回転する回動ロック部材25の前記ロックアーム部31により引戸1を開く方向Aの力に対して回転が阻止される反面、前記引戸1を閉鎖方向Bに閉じる場合はバネ部材52のバネ力に抗して錠ケース7内に後退動するラッチ40とを組み合わせているので、施解錠機構を構成する部品点数を極力少なくできる。したがって、錠ケース内のスペースを有効的に活用できる。
(3)請求項2記載の発明は、ロックアーム部31にラッチ40の垂直面43の後退側と当接する水平ローラが設けられているので、通電時に引戸を閉鎖する際は、ラッチ40はスムースに後退動する。
(4)請求項3記載の発明は、ラッチ40は所定位置で停止するだけではなく、錠ケース内で「ガタガタ」せず、またスムースに後退動する。
(5)請求項4記載の発明は、換気の目的から、人が通ることができない開放空間を設定することができる。
(6)請求項5記載の発明は、施錠状態で開放空間を設定した場合でも、該引戸を任意に移動させて開放空間を調整することができる。
(7)請求項6記載の発明は、ラッチ用押し圧片50を構成要件としているので、普通一般のコイルバネ(ネジリバネ)を使用することが可能であり、またラッチは錠ケース内にスムースに回転ないし後退動し、一方、錠ケースから確実に進出する。
(8)請求項1及び請求項6記載の発明は、ラッチを安定的に移動させる機能がある。
【図面の簡単な説明】
図1ないし図10は本発明の実施の形態を説明するための第1実施例に基づく各説明図。その他の図面は主要部又は要部の他の実施例を示す各説明図である。
【図1】本発明の実施の形態を説明するための概略説明図(引戸を完全に閉鎖した状態)。
【図2】正面から見た一部切欠の説明図。
【図3】図2に於いて、一部断面の説明図。
【図4】斜視から見た分解説明図。
【図5】主要部の斜視から見た分解説明図。
【図6】ロックが解除され、引戸がA方向へ移動可能になった説明図。
【図7】図6に於いて、引戸をA方向へ移動した場合の説明図。
【図8】ロック状態に於いて、引戸をB方向へ移動する場合の説明図。
【図9】図8に於いて、引戸をB方向へ移動した場合の説明図。
【図10】本発明の実施の形態を説明するための概略説明図(開放空間を設定し、引戸を開くことはできないが、閉めることは可能である。)。
【図11】ラッチ受け部材の他の実施例を示す概略断面説明図。
【図12】図11に於ける本発明の実施の形態を説明するための概略説明図(開放空間を設定した場合、その空間を調整可能である。)。
【符号の説明】
1…引戸、2…上框、3、3A…ラッチ受け部材、4…係合凹所、4a…第1の係合凹所、4b…第2の係合凹所、5…戸枠、6…上枠、7…錠ケース、8…縦枠、9…開放空間、11…垂直ガイド孔、12…垂直ガイド板、13…取付け板、14…フロント板、X…施解錠機構、20…駆動源、21…作動杆、23…駆動ピン、25…回動ロック部材、26…対向軸受板、27…垂直連結板、28…切欠部、29…突起部、30…施解錠信号検出スイッチ、31…ロックアーム部、32…ロック水平軸、33、51…枢軸、34、52…バネ、40…ラッチ、41…ラッチ本体、42…ラッチストッパー、43…垂直面、44…摺接面、45…水平受け面、46…弧状面、47…スライド嵌合板部、48…突起軸、50…押し圧片、50a…アーム部、50b…押し圧部、60…環状輪。A…開放方向、B…閉鎖方向。
Claims (7)
- 引戸1側に取り付けられたラッチ受け部材3と、このラッチ受け部材の係合部4に係脱するラッチ40を含む施解錠機構Xを内蔵し、かつ、戸枠5側に設けられた錠ケース7とから成る引戸用電気錠に於いて、前記施解錠機構Xは、駆動源の作動杆21の伸縮動により回動するように錠ケース7に軸支された回動ロック部材25と、通電時に前記作動杆の伸張に伴いロック方向に回転する回動ロック部材25のロックアーム部31が垂直面43に当たることにより引戸1を開く方向Aの力に対して回転が阻止される反面、前記引戸1を閉鎖方向Bに閉じる場合には、錠ケース7の垂直方向のガイド長孔11及び垂直ガイド板12を介して、かつ、バネ部材52のバネ力に抗して錠ケース7内に上下方向へと後退動するラッチ40を備え、一方、非通電時に作動杆の収縮に伴い回動ロック部材25がロック解除の方向に回転し、この時引戸1を開く方向Aへ引くと、錠ケース7のフロントに対して直交すると共に、ラッチ受け部材の係合部4に係合する垂直面43を有するラッチ40は、前記ガイド長孔11に係合するように前記垂直面43の後退側に設けた一対の突起軸48を中心にして逃げ方向へ回転することを特徴とする引戸用電気錠。
- 請求項1に於いて、ラッチ40は、ラッチ受け部材3の係合部4に係止する垂直面43、引戸1の縁部と摺接するテーパー状摺接面44、押し圧片が圧接する切欠凹所内の水平受け面45、この水平受け面45と垂直面43の後退側とを結ぶ弧状面46をそれぞれ連続的に有するラッチ本体41と、このラッチ本体41の錠ケース内に位置する後退部の側面に固定的に設けられたラッチストッパー42とから成ることを特徴とする引戸用電気錠。
- 請求項2に於いて、回動ロック部材25のロックアーム部31には、ラッチ40の垂直面43の後退側と当接する水平ローラ32が設けられていることを特徴とする引戸用電気錠。
- 請求項1に於いて、係合部4は、引戸1が戸枠5の縦枠8に対して閉じた時にラッチが係合する第1の係合凹所4aと、引戸1が戸枠5の縦枠8から所望の開放空間9を設定することができるように離れた時にラッチが係合する第2の係合凹所4bとから成ることを特徴とする引戸用電気錠。
- 請求項4に於いて、第2の係合凹所4bは、開放空間9を調整することができるように第1の係合凹所4aよりも長く設定されていることを特徴とする引戸用電気錠。
- 引戸1側に取り付けられたラッチ受け部材3と、このラッチ受け部材の係合部4に係脱するラッチ40を含む施解錠機構Xを内蔵し、かつ、戸枠5側に設けられた錠ケース7とから成る引戸用電気錠に於いて、前記施解錠機構Xは、駆動源の作動杆21の伸縮動により回動するように錠ケース7に軸支された回動ロック部材25と、通電時に前記作動杆の伸張に伴いロック方向に回転する回動ロック部材25のロックアーム部31が垂直面43に当たることにより引戸1を開く方向Aの力に対して回転が阻止される反面、前記引戸1を閉鎖方向Bに閉じる場合には、錠ケース7の垂直方向のガイド長孔11及び垂直ガイド板12を介して、かつ、バネ部材52のバネ力に抗して錠ケース7内に上下方向へと後退動するラッチ40と、このラッチ40が後退動する時に前記バネ部材52のバネ力に抗して回転するように錠ケースの枢軸51に軸支されたラッチ用押し圧片50を備え、一方、非通電時に作動杆の収縮に伴い回動ロック部材25がロック解除の方向に回転し、この時引戸1を開く方向Aへ引くと、錠ケース7のフロントに対して直交すると共に、ラッチ受け部材の係合部4に係合する垂直面43を有するラッチ40は、前記ガイド長孔11に係合するように前記垂直面43の後退側に設けた一対の突起軸48を中心にして逃げ方向へ回転することを特徴とする引戸用電気錠。
- 請求項6に於にて、ラッチ用押し圧片50は、基部が第2の枢軸51に枢支されたアーム部50aと、このアーム部50aの自由端部に形成された板状の押し圧部50bとから成ることを特徴とする引戸用電気錠。
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