JP3781894B2 - 開閉装置 - Google Patents

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JP3781894B2
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宏 水越
英明 小島
勲 増田
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東陶機器株式会社
株式会社オートドアー技研
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、扉枠により形成される開口部を戸体で開閉する開閉装置に係り、特に扉体としての戸体を開口部幅方向にスライドさせつつ水平方向にスイング(回動)させて開閉する、いわゆるスライド・スイング式ドア装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般の住居用家屋やビルなどの建物や構造物において使用されるドア開閉の方式には種々の開閉装置がある。
【0003】
ドア開閉方式を開閉動作の様式から分類すると、代表的には、スイング式、スライド式、折り畳み式、回転式、スライド・スイング式の開閉装置が知られている。これらのドア開閉方式はさらにそれぞれ手動方式、自動方式に分類される。これらのドア開閉方式には一長一短があり、用途に応じて使い分けられる。
【0004】
スイング式は、戸体を成す1枚又は複数のパネル体をその一側端側の縦軸を中心に例えば90°スイングさせる方式である。このスイング方式のドアは、比較的簡単な構造になるが、戸体が一つの縦軸を中心にスイングする構造であるため、その開閉方向に少なくとも1/4円分の空間を空けておく必要があり、この空間が無駄になることが多い。
【0005】
また、スライド式は戸体を開口部の横幅方向にスライドさせる方式である。スライド方式のドアの場合、スイング方式のような無駄な空間は無くなるが、スライド移動される戸体自体を収納するスペースが必要で、この収納スペースを一般の住居用家屋では確保することは通常難しく、このスライド方式は住居用家屋では多用されていない。
【0006】
さらに折り畳み式は、ドアを構成する複数の戸体を折り畳みながら横幅方向の一方に移動させる方式である(例えば、実開平3−74784号公報の「折れ戸開閉装置」参照)。この折畳み方式のドアは、上述したスイング方式、スライド方式の中間に位置するもので、戸体の収納スペースを壁などの中に確保する必要はなく、また開閉移動する戸体が占有するスペースもドア出入り方向に出っ張らないので、一般家屋でも昨今多用される傾向にある。しかし、ドア開放時に複数の戸体が折り重なった状態で開口部の幅方向の一側に寄せられるため、人が通るための面積が減少してしまう。このため、狭い空間を有効に利用してなるべく大きい通過面積を確保したい、とする要請にはなかなか応えられない。
【0007】
回転式は、例えば複数枚のガラスドアを互いに放射状に配列したドア構造体を回転させながら開閉させる方式である。この回転方式のドアは、その占有スペースが大きく、大型の建物には設置できるのが、一般家屋には不向きである。
【0008】
スライド・スイング式は、1枚の戸体を開口部の幅方向にスライドさせながら水平方向にスイング(回動)させて開閉する方式である。このスライド・スイング式ドア装置は、戸体の開閉軌跡の特性から、開閉時に戸体が占有する空間領域がスイング式や回転式に比べて小さく、その戸体をスライド式ドアに比べて比較的コンパクトに収まる。さらには、ドア開時の有効開口幅が折り畳み式ドアに比べて大きいなど、各種の優位性を有している。
【0009】
このスライド・スイング式ドア装置として、例えば特開昭54−112536号公報および特開平9−184352号公報に開示されたものがある。
【0010】
このうち、特開平9−184352号公報に記載されたスライド・スイング式ドア装置は、扉枠の一方の縦枠(側枠)の前面側に回転支柱を併設し、この回転支柱の上下に付設されたスイングアームに扉体である戸体を回転自在に装着し、扉閉鎖時に回転支柱やスイングアームを戸体とともに扉枠の全体幅内へ収納させるように構成したドア装置である。
【0011】
また、特開昭54−112536号公報に記載されたスライド・スイング式ドア装置は、扉である戸体の扉面から直角方向に突出する突出片を設け、この突出片を扉枠の一方の縦枠に回動自在に支持されたスイングアームに支持させる一方、前記戸体を上下対をなす扉案内体(スライダ)の案内具に摺動かつ回動自在に支持させたドア装置である。
【0012】
さらに、従来のスライド・スイング式ドア装置として、特開昭63−236884号公報、実公平6−13979号公報、および特開平9−144421号公報に開示されたドア装置がある。
【0013】
これらのスライド・スイング式ドア装置は、扉である戸体の開閉時に占有する空間領域がスイング式や回転式ドア装置に比べて小さく、また、スライド式ドア装置に比べて戸体をコンパクトに納めることができ、さらに、ドア開放時の有効開口幅が折り畳み式ドア装置に比べて大きく取れる等、他方式のドア装置に比べて種々の利点、優位性を備えている。
【0014】
また、従来のスライド・スイング式ドア装置は、扉枠に戸体がスライド・スイング可能に支持されて開閉されるが、扉枠に対する戸体の支持構造から戸体の開閉方向は一方向に定められてしまい、逆方向に戸体を開閉させることができなかった。
【0015】
従来のスライド・スイング式ドア装置において、例えば室内で人が倒れたり、動けなくなった場合、倒れた人の体が障害物となって扉が動かず、室外側から戸体(扉)を開けることができなくなる虞がある。
【0016】
このような緊急な救出時の安全対策として特開平8−254067号公報に開示されたドア装置がある。しかし、このドア装置は、戸体をスライド自在に支持する走行具をガイドレールから分離させて移動可能とした戸体の支持構造を提供するもので、緊急救出時に戸体を開放させるための走行具の分離作業が必要となる。この走行具の分離作業は大変な手間隙がかかり、迅速かつワンタッチで戸体を開放させ得る戸体支持構造となっていない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
従来のスライド・スイング式ドア装置は、扉枠に仮に戸当りがなくてもスイングアームが扉枠やガイドレールと干渉するために、戸体を一方向にしか開閉させることができない。室内で人が倒れ、扉が室内側に開かない場合、室外側から救出するためには、その都度、扉である戸体を扉枠から外さなければならない。
【0018】
扉枠から戸体を取り外すためには、扉枠の一部を建物から取り外したり、また、スイングアームと戸体の連結を外したり、走行具と戸体の連結を外して走行具をガイドレールから外さなければならない。このため、扉枠から戸体(扉)を簡単に取り外すことができず、スライド・スイング式ドア装置の戸体支持構造も複雑となっていた。
【0019】
また、従来のスライド・スイング式ドア装置では、扉枠から戸体を取り外すことが困難で、場合によってはドア装置を破壊させなければならない、という問題があった。
【0020】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、通常時は通常のドア開閉動作を行ない得るとともに、逆方向にもドア開閉を強制的に行ない得るようにし、緊急時や救出時にも好適な開閉装置を提供することを目的とする。
【0021】
本発明に他の目的は、扉を手前と奥側の両方向に開閉でき、緊急救出時にも迅速かつスムーズに扉を開放させることができる開閉装置を提供するにある。
【0022】
本発明の別の目的は、戸当りを着脱可能としてドア装置の取付施工時に戸当り取付場所の選択ができ、1枚のドア装置で扉の右開き、左開きがどちらにも兼用できる開閉装置を提供するにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る開閉装置は、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、開口部を形成する扉枠と、この扉枠の開口部を開閉させる戸体と、この戸体を上記開口部に開閉可能に支持する戸体支持手段と、前記開口部の側壁に設けられ、前記戸体を閉位置に保持させる戸当りとを有し、前記戸体支持手段は、戸体の上下対向位置をスイングアームでスイング可能に保持するスイング支持機構と、前記戸体をガイドレールに沿ってスライド・スイング可能に保持するスライド支持機構とを備えたスライド・スイング式ドア装置の開閉装置において、前記戸当りを扉枠の開口部側壁に脱着自在に設ける戸当り脱着機構を有し、この戸当り脱着機構は、前記戸体を通常時の開閉方向と反対方向への開閉動作により前記扉枠の開口部側壁から戸当りを取り外し可能に構成したものである。
【0024】
また、上述した課題を解決するために、本発明に係る開閉装置は、請求項2に記載したように、前記戸当り着脱機構は、扉枠の開口部側壁と戸当りとの対向部の一方に設けられた磁石と、その他方に設けられた磁性金属片とから構成され、前記戸当りを扉枠の開口部側壁に着脱可能に取り付けたものであり、さらに、請求項3に記載したように、前記戸当り着脱機構は、扉枠の開口部側壁と戸当りとの対向部の一方に設けられた弾性材料の係止具と、その他方に設けられた受け具とから構成され、前記係止具の一部を押圧変形させることで係止具と受け具を取り外すことを可能としたものである。
【0025】
一方、本発明に係る開閉装置は、上述した課題を解決するために、請求項4に記載したように、開口部を形成する扉枠と、この扉枠の開口部を開閉させる戸体と、この戸体を上記開口部に開閉可能に支持する戸体支持手段と、前記開口部の側壁に設けられ、前記戸体を閉位置に保持させる戸当りとを有し、前記戸体支持手段は、戸体の上下対向位置をスイングアームでスイング可能に保持するスイング支持機構と、前記戸体をガイドレールに沿ってスライド・スイング可能に保持するスライド支持機構とを備えたスライド・スイング式ドア装置の開閉装置において、前記戸体は、戸先側端部および戸尻側端部に弾性変形可能な軟質材を備え、前記戸体を通常時の開閉方向と反対方向への開閉動作により、前記軟質材を弾性変形させて前記扉枠開口部を開閉可能としたものである。
【0026】
また、本発明に係る開閉装置は、上述した課題を解決するために、請求項5に記載したように、開口部を形成する扉枠と、この扉枠の開口部を開閉させる戸体と、この戸体を上記開口部に開閉可能に支持する戸体支持手段と、前記開口部の側壁に設けられ、前記戸体を閉位置に保持させる戸当りとを有し、前記戸体支持手段は、戸体の上下対向位置をスイングアームでスイング可能に保持するスイング支持機構と、前記戸体をガイドレールに沿ってスライド・スイング可能に保持するスライド支持機構とを備えたスライド・スイング式ドア装置の開閉装置において、前記戸当りは扉枠で形成される開口部の両側壁に取り付けられ、双方の戸当りを軟質材で弾性変形可能に構成し、前記戸体を通常時の開閉方向とは反対方向への開閉動作により、前記戸当りの軟質材を弾性変形させて前記扉枠開口部を開閉可能としたものである。
【0027】
さらに、本発明に係る開閉装置は、上述した課題を解決するために、請求項6に記載したように、開口部を形成する扉枠と、この扉枠の開口部を開閉させる戸体と、この戸体を上記開口部に開閉可能に支持する戸体支持手段と、前記開口部の側壁に設けられ、前記戸体を閉位置に保持させる戸当りとを有し、前記戸体支持手段は、戸体の上下対向位置をスイングアームでスイング可能に保持するスイング支持機構と、前記戸体をガイドレールに沿ってスライド・スイング可能に保持するスライド支持機構とを備えたスライド・スイング式ドア装置の開閉装置において、前記戸体は戸先側端部および戸尻側端部のいずれか一方に弾性変形可能な軟質材を設け、この軟質材を設けた側と反対側の前記扉枠の開口部側壁に前記戸体と当接可能な戸当りを軟質材で弾性変形可能に形成し、前記戸体を通常時の開閉方向と反対方向への開閉動作により、前記戸体および戸当りの軟質材が弾性変形して前記扉枠開口部を開閉可能に構成したものである。
【0028】
他方、本発明に係る開閉装置は、上述した課題を解決するために、請求項7に記載したように、開口部を形成する扉枠と、この扉枠の開口部を開閉させる戸体と、この戸体を上記開口部に開閉可能に支持する戸体支持手段と、前記開口部の側壁に設けられ、前記戸体を閉位置に保持させる戸当りとを有し、前記戸体支持手段は、戸体の上下対向位置をスイングアームでスイング可能に保持するスイング支持機構と、前記戸体をガイドレールに沿ってスライド・スイング可能に保持するスライド支持機構とを備えたスライド・スイング式ドア装置の開閉装置において、前記戸体の戸先側で当接する戸当りを軟質材で弾性変形可能に形成する一方、戸体の戸尻側に当接する戸当りを室外側に露出させて設け、前記戸体を通常時の開閉方向と反対方向への開閉動作により、前記戸体戸先側かつ室内側の戸当りの軟質材が弾性変形し、前記扉枠開口部を開閉可能に構成したものである。
【0029】
また、本発明に係る開閉装置は、上述した課題を解決するために、請求項8に記載したように、前記戸体支持手段は、前記スイング支持機構のスイングアームをスライド支持機構のガイドレールに対して非干渉的に位置させたものであり、さらに、請求項9に記載したように、前記戸体支持手段は前記扉枠に取り付けられるスイングアームを備え、上記スイングアームの扉枠側取付位置を、前記戸体の閉状態における厚さ方向の中心位置または略中心位置に設定するとともに、上記スイングアームの戸体側取付位置を前記戸体の厚さ方向の中心位置または略中心位置に設定したものである。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明に係る開閉装置の実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0031】
第1の実施形態
本発明に係る開閉装置の第1実施形態を図1〜図14に示す。
【0032】
この実施形態に示された開閉装置は、全体を符号10で示すスライド・スイング式ドア装置である。このスライド・スイング式ドア装置10は、建物に据え付けられる扉枠11に戸体として扉を構成するドアパネル12が開閉自在に取り付けられる。ドアパネル12は手動にてスライド動作およびスイング(回動)動作せしめられて開閉されるようになっている。なお、以下の説明において、扉枠11の開口部OPの横幅方向を単に「幅方向」、開口部OPの縦(上下)方向を単に「縦方向」と、開口部OPの開口面に直交する方向を単に「出入方向」と称し、それぞれ図1に表したX,Y,Z軸の方向に対応される。
【0033】
スライド・スイング式ドア装置10は、図1〜図3に示すように扉枠11に戸体としての1枚のドアパネル12を戸体支持手段14でスライドしつつスイング自在に支持する一方、上記扉枠11は、左右対称形をなす門型形状の3方枠体構造に構成される。扉枠11は、矩形の囲枠構造に構成してもよい。
【0034】
扉枠11は開口部OPを矩形に画成しており、扉枠11の縦枠11a,11b(側枠)である開口部側壁に外部化粧戸当り15および内部化粧戸当り16が着脱自在に取り付けられる。また、扉枠11の頂部(上部枠)11cには上部ガイドレールとしての吊りレール17が設けられ、扉枠11の下部には下部ガイドレール18が敷設される。
【0035】
ドアパネル12は、矩形形状で所定の厚さを有し、そのパネルサイズはドア設置位置の開口部OPの矩形形状に適宜なマージンで収まるように形成される。ドアパネル12の材料は木材、アルミなどの金属、樹脂、ガラスなど、適宜なものを使用できる。勿論、ドアパネルの中央にガラス面を入れることもできる。ドアパネル12の一方の側端部である戸先寄りの所定高さに対応する表裏位置にドアノブ20が取り付けられるとともに、そのノブ近傍に手動ロック機構21が取り付けられる。なお、ドアパネル12の幅方向の側端部は断面半円形状に形成したり、ドア閉時の仕切り性を向上させるために、ゴム、モヘアなどの封止材を一部突出させる状態で縦方向に沿って埋め込むこともできる。
【0036】
また、ドアパネル21を扉枠11に支持する戸体支持手段14は、ドアパネル12をスライド・スイング自在に支持するスライド支持機構23,24と、ドアパネル12をスイング自在に支持するスイング支持機構25,26とから構成される。スライド支持機構23は上下に対をなして設けられる一方、スイング支持機構24も上下に対をなして設けられる。スライド支持機構23およびスイング支持機構24とドアパネル12の上方側にだけ設けてもよい。
【0037】
対をなすスライド支持機構23,24のうち、上部スライド支持機構23は、図3に示すように、上部ガイドレールである吊りレール17内に走行自在に支持された走行体としてのガイドスライダ28を有する。ガイドスライダ28は吊りレール17のガイド面上を転動する4輪あるいは6輪のガイドローラ29を備えており、上記ガイドスライダ28から下方に延びるサポート軸30にドアパネル12の頂部が軸廻りに回動自在に支持される。サポート軸30は吊りレール17の長手方向に延びるガイド溝31を貫いて下方に延び、その下端部でドアパネル12の戸先側、具体的には戸先側からパネル幅方向略1/3程度の位置を支持している。
【0038】
上部スライド支持機構23に対向する下部スライド支持機構24は、下部ガイドレール18の長手方向に延びるガイド溝32を転動するガイドローラ33を有し、このガイドローラ33がドアパネル12から下方に延びるガイド軸34に回動自在に支持される。このガイド軸34は上部スライド支持機構33のサポート軸30と共通軸線を有するように設けられる。ガイドローラ33に代えてガイドピンを設け、このガイドピンをガイド溝32内に案内させてもよい。
【0039】
また、対をなすスイング支持機構25,26はドアパネル12を、いわゆるオフセット・レス構造に支持するアーム蝶番として、支持アームであるスイングアーム36を有する。対をなすスイング支持機構25,26のうち、上部スイング支持機構25は、図3および図4に示すように、支持機構23と共働してドアパネル12の全荷重を支持しつつ、ドアパネル12をスムーズにスイング自在に保持するようになっている。上部スイング支持機構25は扉枠11の一方の縦枠11bに取り付けられる支持アームとしてのスイングアーム36を有する。スイングアーム36は横断面が縦長の矩形形状に形成され、ドアパネル12の荷重を安定的にサポートするようになっている。
【0040】
スイングアーム36の基部は扉枠11に、アーム自由端部は戸体であるドアパネル12にそれぞれ取り付けられる。スイングアーム36の扉枠11側の取付位置は、戸体の閉状態における厚さ方向の中心位置または略中心位置に設定され、スイングアーム36の戸体側取付位置は戸体厚さ方向の中心位置または略中心位置に設定され、戸体であるドアパネル12は扉枠11に、いわゆるオフセット・レス構造に取り付けられる。
【0041】
スイングアーム36はコ字状アーム支持具37の垂直支軸38廻りに回転自在に支持されて片持梁状に形成される。アーム支持具37は基部が扉枠11の一方の縦枠11bにボルト等の固定手段で取り付けられる。アーム支持具37は扉枠11の縦枠11bに埋設して固定してもよく、取付態様は種々考えられる。
【0042】
一方、スイングアーム36の自由端部にはL字状の取付ブラケット39が固定され、この取付ブラケット39に支持軸40を介してドアパネル12が回動自在に支持される。ドアパネル12は戸尻側からパネル幅方向にパネル幅の略1/3位置で支持されるように、スイングアーム36のアーム長が設定される。
【0043】
上部スイング支持機構25は上部スライド支持機構23の吊りレール17の下部に近接して設けられる。上部スイング支持機構25のスイングアーム36を回動自在に支持するアーム支持具37はドアパネル12の戸尻側で吊りレール17の直下に近接して設けられる。アーム支持具37の垂直支軸38は、ドアパネル12を開放したとき、最大の開口面積が得られるように扉枠11の側壁(側枠)面からドアパネル12の板厚の略1/2に相当する距離だけ少なくとも離れて設置される。また、アーム支持具37を吊りレール17の下方に設けることにより、スイングアーム36が吊りレール17と干渉することなく、回動させることができる。
【0044】
上部スイング支持機構25に対応する下部スイング支持機構26は、図5に示すようにアーム蝶番を構成している。下部スイング支持機構26は例えばアルミ製材料で形成されるS字状のスイングアーム43を有する。このスイングアーム43は板厚が例えば2〜3mm程度の薄い板状に形成され、アーム基部がドアパネル12の戸尻側の床面に設けられた垂直支軸44廻りに回動自在に支持される。この垂直支軸44は床やガイドレールに直接取り付けるだけでなく、予め床面に埋設した取付金具に取り付けるようにしてもよい。
【0045】
一方、スイングアーム43の自由端側のアーム先端部はドアパネル12の下端部から下方に突出する支軸45廻りに回動自在に係合している。スイングアーム43に支軸45を回動自在とする代りに、支軸45を固定し、この支軸45をドアパネル12の下端部に軸廻りに回動自在に支持させてもよい。スイングアーム43に係合する支軸45および垂直支軸44は上部スイング支持機構の支持軸40および垂直支軸38とそれぞれ共通軸線を有するようにXZ面内で位置合せして設けられる。これにより、上下に対をなすスイング支持機構25,26でドアパネル12をスムーズにスイングさせ得るようになっている。
【0046】
また、下部スイング支持機構26は構造的には、ドアパネル12の下面と床面との間の僅かな隙間(例えば数mm程度)内に納まるように設置される。しかも、スイングアーム43のアーム幅はドアパネル12のパネル厚より狭く形成してあるので、ドア閉状態およびドア開状態では、スイングアーム43がドアパネル12の下に殆ど隠れてしまう構造となっている。
【0047】
下部スイング支持機構26はドアパネル12のスライド・スイング動作を円滑に行なうために、上部スイング支持機構25と協働する。下部スイング支持機構26は、スイングアーム43の垂直支軸44廻りの回動によりドアパネル12を図6に示すように案内する。下部スイング支持機構26のスイングアーム43は、ドア閉時に相当する実線A1 で示す幅方向に平行な状態から、ドア開放が進むにつれて戸尻の垂直支軸44を中心に開口部内側(例えば部屋内側)に回動(鎖線状態A2 ,A3 参照)する。さらにドアパネル12を全部開放したときには、仮想線A4 で示すように、略90度回動して扉枠11の壁面と殆ど平行の状態になる。この一連の回動(スイング)に伴って、ドアパネル12はドア閉時の幅方向に平行な状態(点線P1 参照)から、仮想線P2 ,P3 の状態を経て、ドア開時の出入り方向に平行な状態(仮想線P4 参照)までスライド移動しつつスイング動作する。ドアパネル12を閉めるときはこの反対向きのスライド・スイング動作になる。
【0048】
また、ドアパネル12の開閉時には、上下対をなすスイング支持機構25,26にスライド支持機構23,24が協働せしめられる。上下対をなすスライド支持機構23,24は、ドアパネル12をドア開操作あるいはドア閉操作に伴って開口部OPの幅方向に移動させると、図1および図3に示すように、走行体であるガイドスライダ28は吊りレール17内を自由にスライドし、下部スライド支持機構24のガイドローラ33はガイドレール32内を転動しつつ自由にスライドする。このとき、ドアパネル12はガイドスライダ28あるいはガイドローラ33に対してスイング自在に構成されている。
【0049】
さらに、図1および図2に示すように、スライド・スイング式ドア装置10には扉枠11の各縦枠(側枠)11a,11bに化粧された細長い角棒状の戸当り15,16が着脱自在に取り付けられる。戸当り15,16は扉枠11の左右の縦枠11a,11bにほぼ対向して設けられる。戸当り15,16は戸体としてのドアパネル12をドア閉位置で片当りさせてドア閉位置に係止させるストッパ機能を有する。戸当り15,16は細長い棒状形状であればよく、その断面形状は角形状に限定されない。
【0050】
戸当り15,16は軸方向に間隔をおいて複数の戸当り着脱機構48で図7に示すように縦枠11a,11bに取り付けられる。戸当り着脱機構48は図8および図9に示すように、磁石49と磁性金属片50とから構成される。磁石49は戸当り15,16の裏面側に付設され、磁性金属片50は扉枠11の縦枠11a,11bに埋設される。磁石49は扉枠11の縦枠11a,11bに設けられる磁性金属片50に対向して設けられる。磁性金属片50を磁石49に吸着させることで戸当り15,16を扉枠11の縦枠11a,11bに脱着自在に取り付けられる。
【0051】
1本の戸当り15,16は、少なくとも上部および下部に設けられた戸当り着脱機構48で、好ましくは上部、下部および中間部の少なくとも3箇所に設けられた戸当り着脱機構48で扉枠11の縦枠11a,11bに固着され、取り付けられる。その際、戸当り着脱機構48は戸当り15,16側に磁石49を設ける代りに扉枠11の縦枠11a,11b側に磁石を設け、対向する磁性金属片を戸当り15,16側に設けるようにしてもよい。
【0052】
一方、図1では、ドアパネル12を手前側に開放させるように、戸当り15,16を扉枠11の縦枠11a,11bに取り付けた例を示したが、ドアパネル12を奥側に開放させるように戸当り15,16を縦枠11a,11bに取り付けることも容易にできる。
【0053】
すなわち、このスライド・スイング式ドア装置10には扉枠11の縦枠11a,11bに、戸当り着脱機構48の磁石49あるいは磁性金属片50が列状に2列埋設され、戸当り15,16をドア閉時のドアパネル12に戸先表側および裏側のいずれか一方に片当り(当接)するように選択的に設けることができるようなっている。戸当り15,16をドアパネル12の戸先裏側に当接させるように設けると、ドアパネルを手前側に開放させることができ、戸先表側に当接可能に設けるとドアパネル12を奥側に開放させることができる。
【0054】
扉枠11の縦枠11a,11bには、ドアパネル12の戸尻側も、戸当り着脱機構48を構成する磁石49あるいは磁性金属片50が同様に列状に2列設けられる
【0055】
次に、スライド・スイング式ドア装置10の開閉作用について説明する。
【0056】
このスライド・スイング式ドア装置10を、図1に示す手前側に通常開放させる構造とした場合には、扉枠11の縦枠11a,11bに取り付けられる戸当り15,16がドア閉鎖時にドアパネル12の戸先裏側と戸尻表側にそれぞれ当接可能となるように、戸当り15,16を縦枠11a,11bにセットする。戸当り15,16が取り付けられていない状態では、戸体を構成するドアパネル12が手前と奥側の両方向に自由に開閉可能となっている。
【0057】
スライド・スイング式ドア装置10で、ドアパネル12を手前側に開放させる場合には、ドアノブ20を操作してドアパネル12を手前側に引くと、戸体支持手段14により支持されているドアパネル12はスライド支持機構23,24とスイング支持機構25,26の協働作用により扉枠11の開口部OPの幅方向にスライドしつつスイング(回動)させて開放される。
【0058】
ドアパネル12を手前側に引くと、スライド・スイング式ドア装置10は、図10および図11に示すように、スライド・スイング動作せしめられてドアが開放される。
【0059】
ドアパネル12が図10に実線で示されたドア閉状態からノブ操作によりドアパネル12を手前に引くと、スイング支持機構25(26)のスイングアーム36(43)は実線S1 で示す開口部OPに重なる平行位置から垂直支軸(回動軸)38の支点廻りに鎖線で示す位置S2 ,S3 ,S4 を順次経て幅方向に直交する(Z方向)仮想線(4点鎖線)上の位置S5 まで回動する。
【0060】
一方、その際にはスイング支持機構25のスイングアーム36の回動にスライド支持機構23(24)が協働してドアパネル12を幅方向にスライドさせる。このとき、スライド支持機構23のガイドスライダ28は上部ガイドレールとしての吊りレール17内をガイドローラ29が転動しつつ案内されるので、ドアパネル12はスライド支持機構23のサポート軸(回転軸)30廻りに図10において反時計方向にスイング(回動)しつつ幅方向にスライドし、扉枠11の一方の縦枠11b側に片寄せされる。すなわち、ドアパネル12は実線で示すドア閉位置D1 から鎖線で示す位置D2 ,D3 ,D4 を順次経て仮想線(4点鎖線)で示すドア開位置D5 に持ち来されてドアが開放される。
【0061】
このドア開放時のドアパネル12の戸先側は図10に示すように室外側が放物線に近似する軌跡を示し、ドアパネル12の裏側(室内側)は双曲線に近似する軌跡を示す。このため、スライド・スイング式ドア装置10は、開閉時にドアパネル12が占有する空間領域をスイング式や回転式ドア装置に比べて小さくすることができる。さらに、ドア開時の有効開口幅は、折り畳み式ドア装置に比べて大きくなる。ドア開放時には、ドアパネル12が扉枠11の一方の縦枠11b側に片寄せされ、縦枠11bの側壁面に接するように平行に置かれるためである。
【0062】
このスライド・スイング式ドア装置10において、ドアパネル12をドア開位置からドア閉位置に持ち来すためには、ドアパネル12の戸先裏側のノブ操作を行なってドア開放時と逆の操作をすればよい。
【0063】
また、スライド・スイング式ドア装置10では、通常時には、ドアパネル12を閉じた状態で戸先裏側と戸尻表側に戸当り15,16が係合するように構成されているので、ドアパネル12は図1および図10の奥側(室内側)に開かない構造となっている。通常はドアパネル12を手前側に引いて開放させるが、ドアパネル12の戸先側(アーム蝶番と反対側)を奥側に強く押すと、磁石49により保持されていた戸当り15,16が押されて外れ、ドアパネル12を図10および図11に破線で示すように奥側に自由に開放させることができる。
【0064】
すなわち、ドアパネル12を奥側に強く押すと、戸当り着脱機構48の脱着作用により、戸当り15,16が扉枠11の縦枠11a,11bから取り外されるので、ドアパネル12を奥側にもスムーズに開閉させることができる。
【0065】
また、スライド・スイング式ドア装置10は、戸当り15,16を図12および図13に示すようにセットすることにより、通常時にドアパネル12を奥側に押して開放させることができる。
【0066】
すなわち、このスライド・スイング式ドア装置10において、ドアパネル12を閉じたとき、ドアパネル12の戸先表側と戸尻裏側に戸当り15,16が当接するように、戸当り着脱機構48を用いてセットする。
【0067】
このスライド・スイング式ドア装置10でドアパネル12を奥側に開放させる場合には、ドアノブ20を押圧操作してドアパネル12を奥側に押圧すると、戸体支持手段14により支持されているドアパネル12はスライド支持機構23,24とスイング支持機構25,26の協働作用により扉枠11の開口部OPの幅方向にスライドしつつスイング(回動)してドアが開放される。
【0068】
通常時には、ドアパネル12を奥側に押圧すると、スライド・スイング式ドア装置10は、図12および図13に示すように、スライド・スイング動作せしめられてドアが開放される。
【0069】
ドアパネル12が図12に実線で示されたドア閉状態からノブ操作によりドアパネル12を奥側に押圧すると、スイング支持機構25(26)のスイングアーム36(43)は実線S1 で示す開口部OPに重なる平行位置(ドア閉位置)S1 から垂直支軸(回動軸)38の支点廻りに鎖線で示す位置S2 ,S3 ,S4 を順次経て幅方向に直交する(Z方向)仮想線(4点鎖線)上の位置S5 まで回動する。
【0070】
一方、その際にはスイング支持機構25(26)のスイングアーム36の動きにスライド支持機構23(24)が協働してドアパネル12を幅方向にスライドさせる。このとき、スライド支持機構23のガイドスライダ28は上部ガイドレールとしての吊りレール17内をガイドローラ29が転動しつつ案内されるので、ドアパネル12はスライド支持機構23のサポート軸(回転軸)30廻りを図12において時計方向にスイング(回動)しつつ幅方向にスライドし、扉枠11の一方の縦枠11b側に片寄せされる。すなわち、ドアパネル12は実線で示すドア閉位置D1 から鎖線で示す位置D2 ,D3 ,D4 を順次経て仮想線(4点鎖線)で示すドア開位置D5 に持ち来されてドアが開放される。
【0071】
このドア開放時のドアパネル12の戸先側は図12に示すように室内側が放物線に近似する軌跡を示し、ドアパネル12の表側(室外側)は双曲線に近似する軌跡を示す。このため、スライド・スイング式ドア装置10は、開閉時にドアパネル12が占有する空間領域を円弧領域とする必要がなく、スイング式や回転式ドア装置に比べて小さくすることができる。さらに、ドア開時の有効開口幅は、折り畳み式ドア装置に比べて大きくなる。これはドア開放時にドアパネル12が扉枠11の一方の縦枠11b側に片寄せされ、縦枠11bの側壁面に接するように平行に置かれるためである。
【0072】
このスライド・スイング式ドア装置10において、ドアパネル12をドア開位置からドア閉位置に持ち来すためには、ドアパネル12の戸先裏側のノブ操作を行なってドア開放時と逆の操作をすればよい。
【0073】
また、スライド・スイング式ドア装置10では、通常時には、ドアパネル12を閉じた状態で戸先表側と戸尻裏側に戸当り15,16が係合するように構成されているので、ドアパネル12は図12および図13の手前側(室外側)に開かない構造となっている。通常はドアパネル12を奥側に押圧して開放させるが、ドアパネル12を手前側に強く引いたり、ドアパネル12の戸先側戸当り16を扉枠11の縦枠11aから取り外して手前側に引くと、磁石49により保持されていた戸当り15,16が取り外され、ドアパネル12を手前側に、図12および図13に破線で示すようにドアを開放させることができる。
【0074】
本実施形態のスライド・スイング式ドア装置10は、戸体支持手段14としての上部スイング支持機構25を上部ガイドレール17の直下に設置し、上部スイング支持機構25のスイングアーム36の回動が上部ガイドレール17やドアパネル12の頂部と干渉しないように配置したので、戸当り15,16を扉枠11の縦枠11a,11bから取り外すと、ドアパネル12は手前側および奥側の両方向に自由に開放させることができる。
【0075】
その上、スライド・スイング式ドア装置10では、通常使用時には、戸当り15,16によってドア開閉方向が規制され、一方向に開閉されるが、万一扉の開閉時に、ドアパネル12の戸尻側が移動する室内側で人が倒れ、倒れた人が障害物となってドアパネル12が開かなくなる虞があるが、第1実施形態では戸当り15,16は戸当り着脱機構48で扉枠11の縦枠11a,11bに着脱自在に取り付けられ、戸当り15,16をドアパネル12を介して強く押圧すると扉枠11から取り外すことができる。このため、室外側からドアパネル12を開けて倒れた人を救出できる。さらに、戸当り15,16とドアパネル12との間で指を挟んだ時にも、戸当り15,16が押されて外れるので、怪我をせず安全性の高いドア装置となる。
【0076】
加えて、スイング支持機構25のスイングアーム36の基端の回転軸(垂直支軸)38を吊りレール17の略中心真下に設けた、いわゆるオフセット・レス構造としたことで、戸当り15,16が取り付けられていない状態ではドアパネル12が手前と奥の両方向に開閉可能となり、戸当り15,16を着脱可能な構造にしたことで、その派生効果として、戸当り15,16が予め取付位置が決められた固定式のドア装置だとドアパネルの開閉方向が一方向に決められてしまい、1つのドア装置で右開き、左開きが兼用できない。したがって、ドア装置を商品として品揃えする時、右仕様、左仕様の2種類を個別に揃えなければならないといった問題がある。この実施形態では、戸当り15,16の取付場所を取付施工時に選択でき、1つのドア装置10で扉の右開き、左開きのどちらにも兼用できるスライド・スイング式ドア装置10を提供できる。
【0077】
戸体としてのドアパネル12を手前側に引いて開放させる場合と、奥側に押して開放させる場合では、図10および図12に示すようにドア開閉時にドアパネル12が描く軌跡が室外側(手前側)と室内側(奥側)とで異なる。このため、建物に形成される部屋(例えば風呂場やシャワー室、サウナ室、トイレ等を含む)の形状や用途、使用目的、周囲環境に応じてドアパネル12を室外側あるいは室内側に開閉させるか、自由に設計でき、設計の自由度が向上する。
【0078】
さらに、このスライド・スイング式ドア装置10はドアパネル12のパネル幅方向に戸先側から略1/3の位置をスライド支持機構23で支持し、戸尻側から略1/3の位置をスイング支持機構25で支持し、スイング支持機構25のスイングアーム36,43が上部ガイドレール17や下部ガイドレール18と干渉しないように配設したので、スイング支持機構25,26を左右対称形をなす扉枠11の左右縦枠11a,11b側の一方に自由に取り付けることができる。スイング支持機構25,26を扉枠11の左右いずれかの縦枠11a,11b側に取り付けた場合には、ドアパネル12を右開きあるいは左開きとすることを自由に選択できる。スイング支持機構25,26を扉枠11の左右いずれか一方の縦枠11a,11bを選択して取り付けることにより、1つのドアが右開き、左開きのどちらにも兼用させることが可能となり、ドアパネル12の取付自由度をより一層向上させることができる。
【0079】
また、本実施形態のスライド・スイング式ドア装置10においては、戸当り着脱機構48で戸当り15,16を扉枠11の縦枠11a,11b内側壁に自由に脱着させることができる脱着構造としたから、スライド・スイング式ドア装置10を建物に組み付け、取付を完了した後に、戸当り15,16の取付場所を選択することができる。すなわち、ドア装置10の取付施工時にドアパネル12を右開きとするか、左開きとするか選択することができる。さらに、戸体としてのドアパネル12の開閉方向を手前側とするか奥側とするかの選択も戸当り15,16を扉枠11の縦枠室外側に取り付けるか、縦枠室内側に取り付けるか選択することにより自由に選択することができるので、ドフパネル12の開閉自由度を大きくもつことができる。
【0080】
さらに、扉枠11に戸体支持手段14を介して支持される戸体としてのドアパネル12は、戸体支持手段14の上部スライド支持機構23および上部スンイグ支持機構25により、ドアパネルのパネル幅方向に位置バランスさせて全荷重を支持させたから、ドアパネル12の全荷重を上部スライド支持機構23と上部スイング支持機構25に安定的に受け持つことができる。
【0081】
加えて、スイングアームは「オフセット・レス」構造に拠って取り付けられているから、ドア全体の厚さ方向のサイズもコンパクトになる。また、この「オフセット・レス」構造に拠って、ドアパネルがその厚さ方向の中心位置でスイングアームにより支持されるので、ドアパネルの板面に直交する方向への捩れや傾きに起因してスイングアームに掛かる力は著しく少なくなる。したがって、スイングアームの耐久性を向上させ、長期使用時におけるドア装置の信頼性も向上する。
【0082】
また、スライド・スイング式ドア装置10の一実施形態では、上部スイング支持機構25のスイングアーム36をコ字状アーム支持具37で扉枠11の縦枠11bに取り付けた例を示したが、アーム支持具37の形状は種々考えられる。アーム支持具37Aは図14に示すように構成してもよい。アーム支持具37Aは縦枠11bに支持ベース52を埋設して固定し、このペース52から突出する突出脚(支持部)53にアーム支持具37Aを回動自在に支持させたものである。その際、アーム支持具37Aのアーム基部を図14に示すようにコ字状あるいは二又状に形成しても、またL字状に形成してもよい。
【0083】
第2の実施形態
本発明に係るスライド・スイング式ドア装置の第2実施形態を図15および図16を参照して説明する。
【0084】
この実施形態に示されたスライド・スイング式ドア装置10Aの全体的な構成は図1および図2に示すものと、戸当り着脱機構55を除いて異ならないので、同一符号を付して説明を省略する。
【0085】
第2実施形態に示されたスライド・スイング式ドア装置10Aは、戸当り56を扉枠11の左右の縦枠11a,11bの戸当り着脱機構55で着脱自在に取り付けたものである。この戸当り着脱機構55は、細長い角棒状の戸当り56の裏面側にスプリング材やゴム等の弾性材料で形成された係止具57を軸方向に離間させて複数個取り付ける。係止具57は戸当り56の上部および下部に、好ましくは戸当り56の上部、下部およびその中間部の少なくとも3箇所に設ける。
【0086】
係止具57は対をなす係止片としてのフック片58と、対をなすフック片58を弾性保持するジグザグ状あるいは波状クッション部59と、両クッション部59を連接する取付基部60とから横断面変形コ字状に一体成形される。係止具57は戸当り56の裏面側に形成された取付凹部61に嵌挿され、取付ねじ等の取着手段で固定される。係止具57のフック片58は戸当り56の裏面側より所要量突出し、扉枠11の縦枠11a,11bに埋設された受具63に着脱可能に係合して係止されるようになっている。この受具63と係止具57から戸当り着脱機構55が構成される。
【0087】
扉枠11の縦枠11a,11bに埋設される受具63は縦枠11a,11bの長手方向に所定の間隔をおいて列状に、かつ図16に示すようにドアパネル12の閉塞時にドアパネル12の各表裏面と片当り可能に2列設けられる。
【0088】
受具63は扉枠11の縦枠11a(11b)の内側壁に形成される係合凹部65に埋設され、取付ねじ等の取付手段で固定される。受具63は横断面が変形C字状に形成され、係止具57のフック片58を出し入れする開口部66の両側に形成される係止片67に掛け止めして取り付けるようになっている。受具63の係止片67は扉枠11の縦枠11a,11bの内側壁面と略面一に設けられ、開口部66から挿入された係止具57のフック片58と係合し、係止具57を受具63に保持させるようになっている。
【0089】
係止具57を受具63に掛け止めし、保持させることにより、戸当り56は扉枠11の縦枠11a,11bに着脱可能に取り付けられ、固定保持される。戸当り56を縦枠11a,11bに取り付けた状態で、係止具57の対をなすフック片58の一方にドライバ68等の工具がアクセスできるように、戸当り56にアクセス溝69が形成される。このアクセス溝69を通じてドアパネル12の閉塞時にもドアパネル12と縦枠11a(11b)の間の隙間からドライバ68等の工具を挿入し、工具先端で一方のフック片58を押圧し、フック片58と受具63の係止片67との係合状態を解除させることができる。これにより、戸当り56の係止具57を受具63から取り外すことができ、戸当り56を扉枠11の縦枠11a(11b)から取り外すことができる。
【0090】
戸当り56はドアパネル12を閉じたとき、ドアパネル12の戸先側縦枠11aと戸尻側縦枠11bに戸当り着脱機構55に着脱可能に取り付けられ、ドアパネル12を手前側に開放させたり、あるいは奥側に開放させ得るようになっている。戸当り56を戸先側縦枠11aや戸尻側縦枠11bに取り付けたとき、戸当り56の係止具57にアクセスするアクセス溝69が室外側を向くようにセットされる。
【0091】
第2実施形態に示されるスライド・スイング式ドア装置10Aにおいては、ドライバ68等の工具を挿入することにより戸当り56の係止具57を受具63から取り外すことが容易にできる。係止具57を受具63から取り外すことにより、戸当り56を扉枠11の縦枠11a(11b)から取り外すことができる。戸当り56を取り外すことにより、通常手前側に引いてドアパネル12を開放させていたドア装置10Aでは、ドアパネル12を奥側に押しても開放させることができる。また、ドアパネル12を奥側に押して開放させていたドア装置10Aにおいては、ドアパネル12を手前側に引くことによっても開放させることができる。
【0092】
このようにドアパネル12の戸先側・戸尻側戸当り56をドライバ69等の工具で係止具57の係止片58の一片を押して、係止具57を受具63から外すことができるので、通常時とは反対方向にドアパネル12を開放させることができ、室外側から扉を開けて倒れた人を救出できる。
【0093】
なお、本発明の第2実施形態に係るスライド・スイング式ドア装置10Aでは、係止具57と受具63で構成された戸当り着脱機構55により戸当り56を着脱自在に設け、係止具57を戸当り56側に、受具63を扉枠11の縦枠11a(11b)側に設けた例を説明したが、係止具56を扉枠11の縦枠11a(11b)側に、受具63を戸当り56側に設けてもよい。この場合にも、ドライバ68等の工具のアクセス通路が適宜確保される。
【0094】
さらに、戸当り着脱機構55を構成する係止具57と受具63は種々の形状・構造を有するものが考えられる。例えば受具にカギ穴を形成し、このカギ穴に係止具のフック片を掛け止めして係合させ、係止させてもよく、さらに係止具と受具に磁石と磁性金属材料を適宜組み合せて用いてもよい。
【0095】
第3の実施形態
図17は本発明に係るスライド・スイング式ドア装置の第3実施形態を示す平面図である。
【0096】
この実施形態に示されたスライド・スイング式ドア装置10Bの全体的な構成は図1および図2に示すものと異ならないので、同じ符号を付して説明を省略する。
【0097】
この実施形態に示されたスライド・スイング式ドア装置10Bは、戸体としての1枚のドアパネル12の両側端部にゴムやプラスチック等の弾性変形樹脂材料で形成された軟質材70を取り付けたものである。軟質材70はドアパネル12の両側端部にその長手方向全長に亘って取り付けられる。軟質材70の取付幅(開口部OP幅方向の長さ)は扉枠11の縦枠11a,11b内側面から突出する戸当り15,16の突出量より大きい。この場合、戸当り15,16は戸当り着脱機構で着脱自在に取り付けても、従来の取付手段により固定させてもよい。
【0098】
このスライド・スイング式ドア装置10Bはドアパネル12を実線矢印Aの方向に力を加えることにより開放される。このドアパネル12を破線矢印Bで示す逆方向に開放させようとすると、軟質材70が戸当り15,16に押されて弾性変形する。軟質材70を弾性変形させた状態で、ドアパネル12をさらに強く押圧あるいは引っ張ると、ドアパネル12は戸当り15,16を乗り超えて移動し、逆方向に開放させることができる。
【0099】
第4の実施形態
図18は本発明に係るスライド・スイング式ドア装置の第4実施形態を示す平面図である。
【0100】
この実施形態に示されたスライド・スイング式ドア装置10Cの全体的な構成は、図1および図2に示すものと異ならないので、同じ符号を付して説明を省略する。
【0101】
この実施形態に示されたスライド・スイング式ドア装置10Cは、扉枠11の左右両側の縦枠11a,11bにゴム・プラスチック等の弾性変形樹脂材料で形成された軟質材製の戸当り71を取り付けたものである。この戸当り71は細長い角筒状あるいは角棒状で弾性変形可能に形成されるが、戸当りの断面形状は種々考えられる。
【0102】
このスライド・スイング式ドア装置10Cにおいては、ドアパネル12を実線矢印Aの方向に力を加えることにより開放される。このドアパネル12を破線矢印Bで示す逆方向に開けようとすると、戸当り71がドアパネル12の戸先側および戸尻側端部に押されて弾性変形する。戸当り71の弾性変形時にさらにドアパネル12を強く押圧あるいは引っ張ると、ドアパネル12は戸当り71を乗り超えて移動し、逆向きにドアを開放させることができる。
【0103】
第5の実施形態
図19は本発明に係るスライド・スイング式ドア装置の第5実施形態を示す平面図である。
【0104】
この実施形態に示されたスライド・スイング式ドア装置10Dの全体的な構成は、図1および図2に示すものと異ならないので、同じ符号を付して説明を省略する。このスライド・スイング式ドア装置10Dは第3実施形態と第4実施形態に示されたドア装置を組み合せたものである。
【0105】
第5実施形態に示されたスライド・スイング式ドア装置10Dは、軟質材製の戸当り71を扉枠11の左右両側の縦枠11aに取り付け、ドアパネル12の戸尻側端部に軟質材70を取り付けたものである。
【0106】
このスライド・スイング式ドア装置10Dにおいては、ドアパネル12は通常実線矢印Aの方向に力を加えることにより開放される。また、ドアパネル12は破線矢印Bで示す逆方向に開けようとすると、戸先側の軟質材製戸当り71がドアパネル12に押されて変形し、また戸尻側の軟質材70は戸当り15に押されて変形する。すなわち、ドアパネル12の軟質材70や軟質材製戸当り71が弾性変形するので、この弾性変形させた状態でドアパネル12をさらに強く押圧あるいは引っ張ると、ドアパネル12は戸当り15,71を乗り超えて移動し、逆向きにドアを開放させることができる。
【0107】
第3実施形態から第5実施形態に示されたスライド・スイング式ドア装置においては、戸体であるドアパネル12を逆方向に強く開けようとすると、ドアパネル12の両側端部が戸当り15,16を乗り超えるので逆方向にドアパネル12を開放させることができ、室外側から扉を開けて倒れた人を救出できる。さらに、ドアパネル12の側端部または戸当り71を軟質材としたことで、ドアパネル12の側端部と戸当り71との間で指を挟んでも、軟質材が変形して緩衝し、怪我をせず安全性の高いドア装置となる。
【0108】
第6の実施形態
図20は、本発明に係るスライド・スイング式ドア装置の第6実施形態を示す平面図である。ドア装置10Eは戸体としての1枚のドアパネル12の戸尻側戸当り15が扉枠11の縦枠11bの室外側に取り付けられた例を示すものである。
【0109】
この実施形態に示されたスライド・スイング式ドア装置10Eは、軟質材製の戸当り71を扉枠11の戸先側縦枠11aに取り付け、戸尻側には、従来の固定式戸当りあるいは戸当り着脱機構により着脱自在に取り付けられた戸当り15を取り付ける。
【0110】
このスライド・スイング式ドア装置10Eでは、通常ドアパネル12を実線矢印Aで示す室外側に引っ張りあるいは押圧することによりドアが開放される。このドアパネル12を破線矢印Bで示す逆方向に開けようとすると、ドアパネル12の戸先側が軟質材製の戸当り71に、パネル戸尻側が室外側の戸当り15に当接し、ドアの開放が阻害される。
【0111】
しかし、この場合、ドアパネル12の戸尻側戸当り15は室外側に露出しているので、固定手段を取り除き、室外側の戸当り15を容易に取り外すことができる。室外側に露出する戸尻側戸当り15を取り外すと、戸先側戸当り71は軟質材で形成されているので、この戸当り71はドアパネル12の戸先側端部に押されて弾性変形する。戸先側戸当り71の弾性変形時にさらにドアパネル12を逆方向に強く押圧あるいは引っ張ると、ドアパネル12は戸先側戸当り71を乗り超えて移動し、ドアパネル12を逆向きに開放させることができる。
【0112】
さらに、ドアパネル12の戸先側の戸当り71を軟質材としたことで、ドアパネル12の戸先側端部と戸当り71との間で指を挟んでも、軟質材が変形して緩衝するので、怪我をせず安全な構造となる。
【0113】
なお、第3実施形態から第6実施形態に示されたスライド・スイング式ドア装置においては、ドアパネル12の側端部あるいは戸当り71に軟質材を用いた例を説明したが、ドアパネル12の戸先側および戸尻側端部に軟質材70を取り付けるとともに、ドアパネルに当接(片当り)する戸当り71にも軟質材を用いてもよい。この場合には、軟質材に比較的剛性の高い弾性変形材料を用いることができ、かつドアパネル12を通常の開閉方向と逆方向に開ける場合にも、ドアパネル12の軟質材70および戸当り71の弾性変形量を小さくすることができるので、ドア装置の長寿命化を図ることができる等のメリットがある。
【0114】
なお、本発明の実施形態の説明においては、本発明をスライド・スイング式ドア装置に適用した例を示したが、本発明は、スライド・スイング式ドア装置に限定されず、一般の蝶番を用いたドア装置や他のタイプのドア装置や門扉にも適用することができる。
【0115】
【発明の効果】
本発明に係る開閉装置においては、通常時には戸体の開閉方向が戸当りにより規制され、戸体を手前側あるいは奥側に開閉させることができる一方、通常時の開閉方向と反対側に戸体を強制的に開放可能に取り付けたので、戸体の戸尻側が移動する室内側で人が倒れ、倒れた人が障害物となる場合にも、戸体を反対側に強制的に開放させることができるので、室外側から戸体を開けて倒れた人を救出でき、緊急時や救出時に適した開閉装置を提供できる。
【0116】
また、戸当りは扉枠の開口部側壁に戸当り着脱機構により着脱自在に取り付け、容易に取り外すことができるので、戸当りと戸体との間に万一指を挟むことがあっても、戸当りが押されて外れ、指等の損傷を未然にかつ有効的に防止でき、怪我をさせない安全な開閉装置を提供することができる。
【0117】
さらに、扉枠に戸体を支持する戸体支持手段はスライド支持機構とスイング支持機構とから構成し、スライド支持機構のガイドレールの内側にスイング支持機構のスイングアームを非干渉的に配設したので、戸体が手前側と奥側の両方向に開閉可能となり、戸当りの取付場所を取付施工時に選択することにより、扉を右開きあるいは左開きに兼用させることができ、右開き用ドア装置や左開き用ドア装置を個別に製作する必要がなく、部品の共通化が図れ、経済的なメリットが大きい。
【0118】
さらにまた、戸体の戸先側または戸尻側端部に弾性変形可能な軟質材を設けたり、戸当りを弾性変形可能な軟質材で形成したり、さらに、軟質材製の戸当りと戸体の側端部に設けられた軟質材とを組み合せることにより、戸体を通常の開閉方向と逆方向に強制的に開閉させることができる。この場合、戸体の軟質材や戸当りが弾性変形し、戸体の側端部が戸当りを乗り超えて移動されるので、室外側から戸体を開放させて倒れた人の救出に利便性を図ることができる一方、戸体の側端部と戸当りの間に指を挟んでも、軟質材が変形して緩衝するので、怪我をせず安全な開閉装置を提供できる。
【0119】
さらに、戸体の戸尻側戸当りを室外側に露出させ、戸先側戸当りを軟質材で形成した場合には、通常の開閉方向とは別に戸尻側の戸当りを取り除くことで、戸体を逆方向に開けようとすると、戸体の戸先側が軟質材製の戸当りを弾性変形させ、この戸当りを乗り超えて移動させることができるので、逆向きにも戸体を開放させることができる。一方、戸体の戸先側と戸当りの間に指を挟んでも、軟質材製の戸当りが変形して緩衝するので、怪我をせず、安全性の高い開閉装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る開閉装置の第1実施形態を示す斜視図。
【図2】本発明に係る開閉装置の第1実施形態を示す正面図。
【図3】本発明に係る開閉装置の第1実施形態を示すもので、戸体としてのドアパネルをスライド・スイング自在に支持する戸体支持手段を示す斜視図。
【図4】図3に示された戸体支持手段に備えられる上部スイング支持機構を示す斜視図。
【図5】図2に示された開閉装置の作動状態を示す平面図。
【図6】図5に示された下部スイング支持機構の作動状態を示す平面図。
【図7】図2の VII−VII 線に沿う平断面図。
【図8】図2に示された扉枠に着脱可能に取り付けられる戸当りの斜視図。
【図9】本発明に係る開閉装置の扉枠に埋設される戸当り着脱機構の磁性金属片(あるいは磁石)の配列例を示す図。
【図10】本発明に係る開閉装置を手前側に開放させる場合の戸体(ドアパネル)の開閉軌跡を説明する平面図。
【図11】図10に対応させて開閉装置を開放させる場合の戸体支持手段の連係動作を説明する斜視図。
【図12】本発明に係る開閉装置を奥側に開放させる場合の戸体の開閉軌跡を説明する平面図。
【図13】図12に対応させて開閉装置を開放させる場合の戸体支持手段の連係動作を説明する斜視図。
【図14】本発明に係る開閉装置を備える上部スイング支持機構の変形例を示す斜視図。
【図15】本発明に係る開閉装置の第2実施形態を示すもので、扉枠への戸当りを取り付ける戸当り着脱機構の分解斜視図。
【図16】図15に示された戸当り着脱機構を用いて戸当りを扉枠に取り付けた状態を示す平断面図。
【図17】本発明に係る開閉装置の第3実施形態を示す略示的な平断面図。
【図18】本発明に係る開閉装置の第4実施形態を示す略示的な平断面図。
【図19】本発明に係る開閉装置の第5実施形態を示す略示的な平断面図。
【図20】本発明に係る開閉装置の第6実施形態を示す略示的な平断面図。
【符号の説明】
10,10A,10B,10C,10D,10E スライド・スイング式ドア装置(開閉装置)
11 扉枠
11a,11b 縦枠(側枠)
11c 頂部(上部枠)
12 ドアパネル(戸体,扉)
14 戸体支持手段
15,16 戸当り
17 吊りレール(上部ガイドレール)
18 下部ガイドレール
20 ドアノブ
21 手動ロック機構
23,24 スライド支持機構
25,26 スイング支持機構
28 ガイドスライダ
29 ガイドローラ
30 サポート軸
31,32 ガイド溝
33 ガイドローラ
34 ガイド軸
36 スイングアーム(支持アーム)
37,37A アーム支持具
38 垂直支軸
39 取付ブラケット
40 支持軸
43 スイングアーム
44 垂直支軸
45 支軸
48 戸当り着脱機構
49 磁石
50 磁性金属片
52 支持ベース
53 支持脚(支持部)
55 戸当り着脱機構
56 戸当り
57 係止具
58 フック片(係止片)
59 クッション部
60 取付基部
61 取付凹部
63 受具
65 係合凹部
66 開口部
67 係止片
68 ドライバ(工具)
69 アクセス溝
70 軟質材
71 戸当り

Claims (9)

  1. 開口部を形成する扉枠と、この扉枠の開口部を開閉させる戸体と、この戸体を上記開口部に開閉可能に支持する戸体支持手段と、前記開口部の側壁に設けられ、前記戸体を閉位置に保持させる戸当りとを有し、
    前記戸体支持手段は、戸体の上下対向位置をスイングアームでスイング可能に保持するスイング支持機構と、前記戸体をガイドレールに沿ってスライド・スイング可能に保持するスライド支持機構とを備えたスライド・スイング式ドア装置の開閉装置において、
    前記戸当りを扉枠の開口部側壁に脱着自在に設ける戸当り脱着機構を有し、
    この戸当り脱着機構は、前記戸体を通常時の開閉方向と反対方向への開閉動作により前記扉枠の開口部側壁から戸当りを取り外し可能に構成したことを特徴とする開閉装置。
  2. 前記戸当り着脱機構は、扉枠の開口部側壁と戸当りとの対向部の一方に設けられた磁石と、その他方に設けられた磁性金属片とから構成され、前記戸当りを扉枠の開口部側壁に着脱可能に取り付けたことを特徴とする請求項1記載の開閉装置。
  3. 前記戸当り着脱機構は、扉枠の開口部側壁と戸当りとの対向部の一方に設けられた弾性材料の係止具と、その他方に設けられた受け具とから構成され、
    前記係止具の一部を押圧変形させることで係止具と受け具を取り外すことを可能としたことを特徴とする請求項1記載の開閉装置。
  4. 開口部を形成する扉枠と、この扉枠の開口部を開閉させる戸体と、この戸体を上記開口部に開閉可能に支持する戸体支持手段と、前記開口部の側壁に設けられ、前記戸体を閉位置に保持させる戸当りとを有し、
    前記戸体支持手段は、戸体の上下対向位置をスイングアームでスイング可能に保持するスイング支持機構と、前記戸体をガイドレールに沿ってスライド・スイング可能に保持するスライド支持機構とを備えたスライド・スイング式ドア装置の開閉装置において、
    前記戸体は、戸先側端部および戸尻側端部に弾性変形可能な軟質材を備え、
    前記戸体を通常時の開閉方向と反対方向への開閉動作により、前記軟質材を弾性変形させて前記扉枠開口部を開閉可能としたことを特徴とする開閉装置。
  5. 開口部を形成する扉枠と、この扉枠の開口部を開閉させる戸体と、この戸体を上記開口部に開閉可能に支持する戸体支持手段と、前記開口部の側壁に設けられ、前記戸体を閉位置に保持させる戸当りとを有し、
    前記戸体支持手段は、戸体の上下対向位置をスイングアームでスイング可能に保持するスイング支持機構と、前記戸体をガイドレールに沿ってスライド・スイング可能に保持するスライド支持機構とを備えたスライド・スイング式ドア装置の開閉装置において、
    前記戸当りは扉枠で形成される開口部の両側壁に取り付けられ、双方の戸当りを軟質材で弾性変形可能に構成し、
    前記戸体を通常時の開閉方向とは反対方向への開閉動作により、前記戸当りの軟質材を弾性変形させて前記扉枠開口部を開閉可能としたことを特徴とする開閉装置。
  6. 開口部を形成する扉枠と、この扉枠の開口部を開閉させる戸体と、この戸体を上記開口部に開閉可能に支持する戸体支持手段と、前記開口部の側壁に設けられ、前記戸体を閉位置に保持させる戸当りとを有し、
    前記戸体支持手段は、戸体の上下対向位置をスイングアームでスイング可能に保持するスイング支持機構と、前記戸体をガイドレールに沿ってスライド・スイング可能に保持するスライド支持機構とを備えたスライド・スイング式ドア装置の開閉装置において、
    前記戸体は戸先側端部および戸尻側端部のいずれか一方に弾性変形可能な軟質材を設け、この軟質材を設けた側と反対側の前記扉枠の開口部側壁に前記戸体と当接可能な戸当りを軟質材で弾性変形可能に形成し、
    前記戸体を通常時の開閉方向と反対方向への開閉動作により、前記戸体および戸当りの軟質材が弾性変形して前記扉枠開口部を開閉可能に構成したことを特徴とする開閉装置。
  7. 開口部を形成する扉枠と、この扉枠の開口部を開閉させる戸体と、この戸体を上記開口部に開閉可能に支持する戸体支持手段と、前記開口部の側壁に設けられ、前記戸体を閉位置に保持させる戸当りとを有し、
    前記戸体支持手段は、戸体の上下対向位置をスイングアームでスイング可能に保持するスイング支持機構と、前記戸体をガイドレールに沿ってスライド・スイング可能に保持するスライド支持機構とを備えたスライド・スイング式ドア装置の開閉装置において、
    前記戸体の戸先側で当接する戸当りを軟質材で弾性変形可能に形成する一方、戸体の戸尻側に当接する戸当りを室外側に露出させて設け、
    前記戸体を通常時の開閉方向と反対方向への開閉動作により、前記戸体戸先側かつ室内側の戸当りの軟質材が弾性変形し、前記扉枠開口部を開閉可能に構成したことを特徴とする開閉装置。
  8. 前記戸体支持手段は、前記スイング支持機構のスイングアームをスライド支持機構のガイドレールに対して非干渉的に位置させたことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の開閉装置。
  9. 前記戸体支持手段は前記扉枠に取り付けられるスイングアームを備え、上記スイングアームの扉枠側取付位置を、前記戸体の閉状態における厚さ方向の中心位置または略中心位置に設定するとともに、上記スイングアームの戸体側取付位置を前記戸体の厚さ方向の中心位置または略中心位置に設定したことを特徴とする請求項8記載のスライド・スイング式ドア装置。
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