JP2004068458A - 自動閉止式の引戸 - Google Patents
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Abstract
【課題】戸本体がばねユニットにより閉じ側へ向かって移動付勢されている自動閉止式の引戸において、構造が簡単で安価に製造できる減速機構を採用する。
【解決手段】摩擦減速機構Sは、ガイドレール3側に固定の摩擦板14と、ガイドレール3内で走行自在に組み込まれたブレーキユニット15とからなる。ブレーキユニット15は、摩擦ローラ18と、カム20とを備えている。ブレーキユニット15に戸尻側のランナユニット4bが衝突すると、カム20により摩擦ローラ18が摩擦板14に強く押し付けられ、弾性変形しながら強制回転を受けることで制動作用を果たす。これで、ばねユニット5の閉じ操作力が漸減し、戸本体2が緩やかに閉止移動する。
【選択図】 図1
【解決手段】摩擦減速機構Sは、ガイドレール3側に固定の摩擦板14と、ガイドレール3内で走行自在に組み込まれたブレーキユニット15とからなる。ブレーキユニット15は、摩擦ローラ18と、カム20とを備えている。ブレーキユニット15に戸尻側のランナユニット4bが衝突すると、カム20により摩擦ローラ18が摩擦板14に強く押し付けられ、弾性変形しながら強制回転を受けることで制動作用を果たす。これで、ばねユニット5の閉じ操作力が漸減し、戸本体2が緩やかに閉止移動する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、戸本体が閉じ側へ向かって移動付勢されている自動閉止式の引戸に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8はこの種の自動閉止式引戸の従来例を示す。そこでは、開放された戸本体2を自動的に閉じ操作するために、戸枠1の上枠部の一側と戸本体2との間に自動閉止装置を設けてある。その自動閉止装置は、戸本体2を閉じ側へ向かって移動付勢する定トルク型ばねユニット60と、戸本体2の閉じ方向への移動速度を減速して緩やかに閉止移動させるためのギヤポンプ式の油圧ブレーキBとを主要素にしている。
【0003】
ばねユニット60は、戸枠1の閉じ端側に固定し、そのケースから引き出したばね部材61の端をランナユニット4に固定してある。油圧ブレーキBは戸枠1に固定してあり、その外面に軸支したピニオン63を戸本体2側に固定のラックバー64で回転駆動することにより、戸本体2が閉じ方向へ移動する状態においてのみ戸本体2を制動する。
【0004】
すなわち油圧ブレーキBは、ギヤポンプの吸引口と吐出口とが循環経路65を介して連通しており、循環経路65の中途部に絞り弁66を配置してある。先のピニオン63とギヤポンプの入力軸との間には、ワンウェイクラッチを介装してあり、戸本体2を開き操作する際には、ピニオン63が遊転してギヤポンプが作動しない。また、油圧ブレーキBに代えて、エアダンパを自動閉止装置の減速要素とする形式もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
問題は、油圧ブレーキやエアダンパ等の減速要素は、構造が複雑で部品点数が多く、引戸全体の製造コストが高く付くことにある。また、戸枠1に対する油圧ブレーキ等の取り付けが難しく、取り付け作業を迅速かつ容易に行えない点でも不利がある。
【0006】
そこで本発明の目的は、減速機構に改良を加え、自動閉止式引戸の全体の製造コストの低減化を図るにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、図2に示すごとく戸枠1の上側に装着されたガイドレール3と、ガイドレール3に左右方向へ移動可能に案内支持されるランナユニット4a・4bと、ランナユニット4a・4bに吊下げ保持される戸本体2とを備えており、戸本体2がばね部材6を含むばねユニット5により閉じ側へ向かって移動付勢されている自動閉止式の引戸を対象とする。
【0008】
本発明は、かかる自動閉止式引戸において、図1に示すごとく、ばねユニット5による戸本体2の閉じ方向への移動速度を漸減させるブレーキユニット15が、ガイドレール3内で左右方向に走行自在に組み込まれており、ガイドレール3の内壁面には摩擦板14が配設されている。
【0009】
ブレーキユニット15は、ガイドレール3内を走行するユニット本体17と、摩擦板14に接触してばねユニット5の閉じ操作力に抗するよう制動作用を発揮する摩擦ローラ18と、ユニット本体17に設けた軸19で揺動可能に軸支されて制動作用時に摩擦ローラ18を摩擦板14に押し付けるカム20とを含む。
【0010】
摩擦ローラ18は、図1に示すごとく摩擦板14に接触するブレーキ位置と、図4に示すごとく摩擦板14に対して非接触になるブレーキ解除位置との間で移動可能に支持されている。
【0011】
カム20は、閉じ方向へ移動するランナユニット4bの移動操作力を受け止める力点部30と、摩擦ローラ18を摩擦板14に押し付ける作用点部31とを有し、図1に示すごとく作用点部31が摩擦ローラ18をブレーキ位置に変位させる作動位置と、図4に示すごとく摩擦ローラ18をブレーキ解除位置に変位させる待機位置との間にわたって往復揺動できるように軸19で軸支され、ばね部材34で待機位置にあるよう付勢されている。
【0012】
そして、戸本体2の閉じ操作により、ランナユニット4bが力点部30に衝突して作動位置にカム20が移動すると、図1に示すごとく作用点部31が摩擦ローラ18を摩擦板14に押し付け、該摩擦ローラ18が弾性変形しながら強制回転を受けることにより、ばねユニット5の閉じ操作力を漸減させる制動作用が発揮されるようにしてある。
【0013】
戸本体2を開き操作したときには、図4に示すごとくばね部材34の付勢力によりカム20は待機位置に移動し、摩擦ローラ18がブレーキ位置からブレーキ解除位置に移動して、前記制動作用が解除されるようにしてある。
【0014】
更に具体的には、図1に示すごとく、戸尻側のランナユニット4bには、マグネット体50または磁性体51を設けてあり、ブレーキユニット15には、該ランナユニット4bと引き合う磁性体51またはマグネット体50を設けてある。そして、戸本体2を開き操作したとき、ブレーキユニット15はランナユニット4bに磁性吸着されて、該ランナユニット4bと共に開き方向へ従属移動されるようにしてある。更に、ガイドレール3内には、ブレーキユニット15の開き方向における移動限界を規制する規制部材56を設けてあり、ブレーキユニット15が規制部材56に至ると、両ユニット4b・15の磁性吸着状態が解除されて、ランナユニット4bだけが開き方向へ移動する。
【0015】
更に、ばね部材34による付勢力を変更することにより、摩擦ローラ18の制動力を大小に調整する制動力調整手段Tを設けることができる。
【0016】
【発明の作用効果】
図7(a)は戸本体2を開き側に移動させたときの状態を示す。このときブレーキユニット15は、マグネット体50と磁性体51とからなる連結機構V(図1参照)の磁性作用により、戸尻側のランナユニット4bに連結されて、該ランナユニット4bとともに戸尻側へ従属移動する。この状態では、摩擦ローラ18はブレーキ解除位置にあり(図4参照)、摩擦減速機構Sの制動機能は無効化されて非作動状態にあるため、操作者は戸本体2を支障なく開き操作することができる。
【0017】
図7(b)に示すごとく、ブレーキユニット15が規制部材56に至ると、連結機構Vによる連結が解除されて、以後はランナユニット4bだけが開き方向に移動操作される。この状態においても、ブレーキユニット15の摩擦減速機構Sは非作動状態にある。
【0018】
操作者が必要な量だけ戸本体2を開き操作してから手を放すと、ばねユニット5の閉じ操作力を受けて、戸本体2は左側の閉じ方向へ自動的に復帰移動する。戸尻側のランナユニット4bがブレーキユニット15に衝突すると、図1に示すごとく、ランナユニット4bの押し部材55でブレーキユニット15のカム20が押されて待機位置から作動位置に移行し、摩擦ローラ18を摩擦板14に押圧する。この状態では、摩擦ローラ18は圧縮状に弾性変形して強制回転を受け制動作用を発揮し、これでばねユニット5の閉じ操作力が漸減して行く。このことは、戸本体2が緩やかに閉止移動することを意味する。
【0019】
次いで戸本体2を開き操作すると、図4に戻ってランナユニット4bのカム20に対する作用力が解除される。この状態では、摩擦減速機構Sの制動作用は発揮されず、戸本体2は開き方向へは自由移動可能な状態となる。つまり摩擦ローラ18は、開き方向への戸本体2の移動を妨げないブレーキ解除位置にあり、操作者は軽い力で戸本体2を開き操作できる。
【0020】
かかる本発明では、摩擦板14と摩擦ローラ18とからなる摩擦減速機構Sを、自動閉止式引戸の減速要素としている。この摩擦減速機構Sは、従来例のように油圧ブレーキやエアダンパ等に比べると構造が簡単で部品点数が少なくて済み、さらにコンパクトな全体構造にできる。従って、安価にして小スペースな部位に取り付けるに適しており、さらに引戸全体の製造コストの低減化を図るに有利である。
【0021】
ブレーキユニット15に摩擦ローラ18やカム20を組み込んでユニット化してあると、ガイドレール3内にブレーキユニット15を組み込むだけで済み、従来例のような油圧ブレーキやエアダンパを組み付けることを要しないので、その分だけ組み付け作業性が向上する。
【0022】
ばね部材34による付勢力を変更することにより、摩擦ローラ18の制動力を大小に調整する制動力調整手段Tを設けてあると、摩擦減速機構Sの減速操作力や戸本体2の重量が大小にばらつくような場合にも、カム20による摩擦ローラ18に対する押し上げ具合、すなわち制動力を調整して戸本体2の閉じ方向への移動速度を確実に制御できる。
【0023】
【実施例】
図1ないし図7は本発明に係る自動閉止式引戸の実施例を示す。図2において、符号1は戸枠、2は戸本体、3は戸枠1の上枠部に装着されたガイドレールである。戸本体2は、ガイドレール3に左右方向へ移動可能に案内支持される左右一組のランナユニット4a・4bで吊持されており、ガイドレール3に沿って左右方向に開け閉めできる。
【0024】
開放操作された戸本体2を自動的に閉じ操作するために、戸枠1の上枠部と戸本体2との間には、ばねユニット5を設けてある。このばねユニット5は、戸本体2を閉じ側へ向かって移動付勢する定トルク型の巻きばねを含み、戸先側のランナユニット4aに固定のケースから引き出したばね部材6の端を、戸枠1の閉じ端側に固定してある。かくして、戸本体2が任意の開放位置にあるとき、戸本体2から手を離すと、戸本体2は前記ばねユニット5の閉じ操作力を受けて自動的に閉止される。
【0025】
図1、図5および図6において、ランナユニット4a・4bは、ガイドレール3内にローラ12・12を介して走行自在に案内支持されるプラスチック製のランナ本体7と、縦長のランナ軸9とからなり、ランナ軸9で戸本体2の左右端側の上隅にビス10により装着されるランナ台8とランナ本体7とが連結されている。ランナ本体7の左右両端には、前後一対ずつのローラ12が、水平軸13を介して遊転自在に軸支されている。
【0026】
戸本体2から手を離したとき、ばねユニット5が戸本体2を自動的に閉じ操作する。その際に、戸本体2の移動速度が速すぎると、戸本体2これ自体の損傷、あるいは指詰め事故などが招く。そこで本発明においては、ばねユニット5による戸本体2の閉じ方向への移動速度を減速して緩やかに閉止移動させるために、摩擦減速機構Sが設けられている点に特徴を有する。
【0027】
図1ないし図4において、その摩擦減速機構Sは、ガイドレール3の上壁内面に固定された平板状の摩擦板14と、ガイドレール3内で走行自在に組み込まれたブレーキユニット15とからなる。
【0028】
ブレーキユニット15は、ガイドレール3内にローラ16を介して走行自在に案内支持されるプラスチック製のユニット本体17と、摩擦板14と接触して、ばねユニット5の閉じ操作力に抗する制動作用を発揮する摩擦ローラ18と、ユニット本体17に水平方向に設けた軸19で揺動可能に軸支されて、制動作用時に摩擦ローラ18を摩擦板14に押し付けるカム20とからなる。
【0029】
いま、図1に示すごとく、ブレーキユニット15に戸尻側のランナユニット4bが衝突すると、カム20がランナユニット4bの押し部材55により回動操作されて、摩擦ローラ18を摩擦板14に強く押し付け、該摩擦ローラ18が弾性変形しながら強制回転を受けることにより、ばねユニット5の閉じ操作力を漸減させる制動作用を発揮し、これでばねユニット5の閉じ操作力を漸減し、戸本体2を緩やかに閉止移動させる。
【0030】
かかる摩擦減速機構Sは、戸本体2が閉じ端側へ近付いたときに作動すれば足りる。そのために摩擦板14は、戸本体2が完全な閉じ状態にあるときの戸尻側(右側)のランナユニット4bの対向位置を始点に、これよりも戸本体2の開き方向(右方向)に向かって所定長さ存するよう配設してあり、戸本体2が開き位置から閉じ端側に近付くと、摩擦ローラ18が摩擦板14に接触して制動力が得られる。
【0031】
摩擦ローラ18は、ゴムや弾性変形可能なプラスチック樹脂を素材とする円柱状の成形品であり、ユニット本体17に対して水平のローラ軸22まわりに回転可能に軸支されている。図1および図3に示すごとく、ローラ軸22は、ユニット本体17の左端部から右側へ伸びる前後一対の腕23で支持され、これら腕23が撓み変形することで摩擦ローラ18は僅かに上下動できる。
【0032】
具体的には、図1に示すごとく摩擦板14に接触するブレーキ位置と、図4に示すごとく摩擦板14に非接触となるブレーキ解除位置との間で、摩擦ローラ18は移動可能である。
【0033】
図3に示すごとく摩擦ローラ18は、前後一対のウレタン樹脂製のローラ25・25と、両ローラ25・25の間に配された円柱部材26とからなり、これら三者をローラ軸22に挿通してなる。ローラ25には溝27を凹み形成してあり、溝27を除くローラ25の外周面が摩擦板14に接触することで、制動作用が発揮されるようにしてある。
【0034】
図1においてカム20は、側方視でL字形の樹脂成形品であり、ユニット本体17から戸尻側(右側)に突出して、ランナユニット4bの閉じ方向への移動操作力を受け止める長辺の力点部30と、摩擦ローラ18の外周面に接する短辺の作用点部31とからなる。
【0035】
両点部30・31の連結部には、前後方向に伸びる水平の軸19を通設してあり、該軸19を中心として、図1に示すごとく摩擦ローラ18を上方向へ押し上げてブレーキ位置に変位させる作動位置と、図4に示すごとく摩擦ローラ18がブレーキ解除位置となる待機位置との間で、カム20はユニット本体17に対して揺動可能に軸支されている。図3に示すごとく、作用点部31の前後二箇所には、摩擦ローラ18の溝27に対応する凹み32を形成してあり、この凹み32を除く前後の三点で、カム20は摩擦ローラ18の外周面に接して、摩擦ローラ18を摩擦板14に押し付ける。
【0036】
図4において符号34は、カム20の力点部30を右方向に付勢するばね部材であって圧縮コイルばねからなり、ユニット本体17の内底部に設けたばね室35内に配設されている。ばね室35の左奥隅端にはボルト36を設けてあり、その頭部37にばね部材34の左端は受け止められている。
【0037】
ばね部材34の右端は、カム20の力点部30に接合されている。カム20は、図4に示すごとく、ばね部材34のばね力で待機位置に押し付け付勢されている。尤も、カム20の右方向の回動限界は、ローラ16の軸16aで規制されている。
【0038】
待機位置から作動位置へのカム20の移行は、ばね部材34の付勢力に抗して行われる。従って、ばね部材34の付勢力を大小に変更することで、摩擦ローラ18に対するカム20の作用力(摩擦板14への押し付け力)を変更して、ブレーキユニット15による制動力を調整できる。
【0039】
この制動力調整機構Tは、先のボルト36と、該ボルト36のねじ部38に螺合接合される円盤状の操作具39とで構成する。ボルト36は、ばね室35内で回転不能としてあり、操作具39は、左右方向は移動不能としてある。かくして、操作具39を回動操作して、ねじ部38の操作具39に対するねじ込み量を変更することで、ボルト36の頭部37の位置を左右方向に移動させて、待機位置におけるカム20に対するばね部材34の付勢力を変更でき、その結果ブレーキユニット15の制動力を調整できる。
【0040】
図4において符号Uは、ブレーキ解除位置における摩擦ローラ18と摩擦板14との対向間隔を変更するための調整機構を示す。この調整機構Uは、ユニット本体17の下面から挿入される操作用のビス41と、ユニット本体17に設けられた水平軸42で揺動可能に軸支される揺動アーム43と、揺動アーム43の一端を上下方向から付勢する2個のばね44a・44bと、ビス41のねじ部に螺合接合される金属製のプレート45とからなり、ビス41を回転操作して、揺動アーム43の傾斜角度を変更することで、ブレーキ解除位置における摩擦ローラ18と摩擦板14との対向間隔を大小に調整できるようにしてある。
【0041】
揺動アーム43は樹脂成形品であり、その基端側にビス41挿通用の通孔を有し、先端側に摩擦ローラ18の溝27の外周面に接する二股の腕46を備えている(図3参照)。両ばね44a・44bは、互いに弾性比率の異なる圧縮コイルばねであり、両ばね44a・44bの間に揺動アーム43の基端を挟んだ状態でコイル内にビス41を挿通してある。ここでは上側のばね44aの弾性比率を、下側のそれよりも大きく設定してある。
【0042】
プレート45は、前後の腕23の間に架橋されており、ビス41を回転操作すると、腕23を撓ませながら、僅かに上下に移動できる。これは、ユニット本体17のばね44bとの当接面と、プレート45の高さ位置とで規定される距離を大小に変更できることを意味し、これにてビス41を回転操作すると、両ばね44a・44bの応力バランスを変更して、揺動アーム43の基端の高さ位置を上下動させ、ブレーキ解除位置における摩擦ローラ18と摩擦板14との対向間隔を調整できる。
【0043】
ランナユニット4bは、戸本体2の開き操作時に、ブレーキユニット15を係合捕捉して、自身とともに開き側へ移動させる連結機構Vを備えている。この連結機構Vは、図1および図5に示すごとく、ブレーキユニット15のランナユニット4bとの対向面に設けられた板状のマグネット体50と、ランナユニット4bに設けられて、マグネット体に磁性吸着する磁性体51とからなる。かくして、戸本体2を開き操作すると、ブレーキユニット15はランナユニット4bに磁性吸着されて、該ランナユニット4bと共に開き方向へ従属移動される。
【0044】
戸本体2の移動速度が速すぎ、磁性体51がマグネット体50に勢いよく衝突すると、ブレーキユニット15の損傷などの事故を招く。そこでランナユニット4bとブレーキユニット15との間には、マグネット体50への衝突衝撃を吸収緩和するためのダンパー52を設けてある。
【0045】
このダンパー52は、磁性体51を閉じ側(左側)へ付勢するコイルばね53と、ランナ本体7と磁性体51とを連結して、衝突時において右側に押し込まれる前後一対の支持棒54とからなる。ランナユニット4bがブレーキユニット15への衝突すると、コイルばね53の付勢力により衝突衝撃を減殺して、ブレーキユニット15の破損を防ぐ。
【0046】
図1および図3において、符合55はブレーキユニット15への衝突時にカム20の力点部30を押圧して、これを回動操作する押し部材55であり、ダンパー52の下部を通って、ランナユニット4bの左端から大きく突出形成されている。
【0047】
図1においてガイドレール3内には、ブレーキユニット15の開き方向における移動限界を規制する規制部材56を設けてある。ここでの規制部材56は、ガイドレール3の内側上面にビス止めされるゴム片であり、摩擦板14の右端に隣接して配設されている。ランナユニット4bに係合捕捉されたブレーキユニット15が規制部材56に至ると、連結機構Vによる両ユニット4b・15の連結状態が解除されて、ランナユニット4bだけが開き方向へ移動する。
【0048】
次に、上記構成からなる摩擦減速機構Sの動作について説明する。図7(a)は、ばねユニット5の閉じ操作力に抗して戸本体2を右側に開き移動させた状態を示しており、このときブレーキユニット15は、連結機構Vの磁性作用により、戸尻側のランナユニット4bに連結されて、該ランナユニット4bとともに戸尻側へ従属移動する。この状態では、摩擦ローラ18はブレーキ解除位置にあり(図4参照)、摩擦減速機構Sの制動機能は無効化されて非作動状態にあるため、操作者は戸本体2を支障なく開き操作することができる。
【0049】
図7(b)に示すごとく規制部材56にブレーキユニット15が到ると、連結機構Vによる連結が解除されて、以後はランナユニット4bだけが開き方向に移動操作される。この状態においても、ブレーキユニット15の摩擦減速機構Sは非作動状態にある。
【0050】
操作者が必要な量だけ戸本体2を開き操作してから手を放すと、ばねユニット5の閉じ操作力を受けて、戸本体2は左側の閉じ方向へ自動的に復帰移動する。移動開始直後のブレーキユニット15は、図7(b)の状態となんら変わるところはない。つまり、摩擦減速機構Sは非作動状態にあるので、ばねユニット5の閉じ操作力を受けて、戸本体2は定速度で閉じ方向へ移動して行く。
【0051】
いま、戸尻側のランナユニット4bがブレーキユニット15に衝突すると、図1に示すごとく、ランナユニット4bの押し部材55でブレーキユニット15のカム20が押されて待機位置から作動位置に移行し、これで摩擦ローラ18は摩擦板14の下面に接触して、ばねユニット5の閉じ操作力に抗する制動力を発揮する。
【0052】
尤も摩擦ローラ18は、カム20の作用点部31と摩擦板14との間に挟み込まれた状態で圧縮状に変形しながら強制回転されるので、瞬時には大きな制動力は発揮されず、摩擦ローラ18の弾性変形部分と、カム20や摩擦板14との摩擦抵抗により閉じ操作力を漸減する。その結果、閉じ側に近付くほど緩やかとなるように、戸本体2の閉止移動速度がコントロールされる。
【0053】
次いで戸本体2を右側に開き操作すると、図4に戻ってランナユニット4bのカム20に対する押圧作用力が解除されるため、カム20は待機位置に移行し、摩擦ローラ18はブレーキ開放位置に退避して、戸本体2は開き方向へは自由移動が可能な状態となる。
【0054】
かかる摩擦減速機構Sによれば、ガイドレール3上にブレーキユニット15を組み込んであるので、従来例のような油圧ブレーキやエアダンパの組み付け作業が不要となり、その分だけ組み付け作業性が向上する。
【0055】
上記の制動力調整機構Tを設けてあると、ばねユニット5の閉じ操作力や摩擦減速機構Sの減速操作力や戸本体2の重量が大小にばらつくような場合にも、カム20による摩擦ローラ18に対する押し上げ具合、すなわち制動力を調整して戸本体2の閉じ方向への移動速度を確実に制御できる。
【0056】
上記実施例では、摩擦ローラ18のみを弾性体としたが、摩擦板14が単独で又は摩擦ローラ18と共に弾性変形できるようにしてもよい。摩擦板14がガイドレール3の側壁に固定されている形態であってもよい。ブレーキユニット15側に磁性体が設けられ、ランナユニット4b側にマグネット体が設けられている形態であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】制動力の作動状態における要部の縦断側面図
【図2】全体の正面図
【図3】図1のA−A線断面図
【図4】制動力の非作動状態における要部の縦断側面図
【図5】ランナユニットの平面図
【図6】図1のB−B線断面図
【図7】自動閉止式引戸の動作を示す正面図
【図8】従来の自動閉止式引戸の正面図
【符号の説明】
1 戸枠
2 戸本体
3 ガイドレール
4a ランナユニット
4b ランナユニット
5 ばねユニット
14 摩擦板
15 ブレーキユニット
17 ユニット本体
18 摩擦ローラ
19 軸
20 カム
30 力点部
31 作用点部
34 ばね部材
50 マグネット体
51 磁性体
S 摩擦減速機構
T 制動力調整機構
V 連結機構
【発明の属する技術分野】
本発明は、戸本体が閉じ側へ向かって移動付勢されている自動閉止式の引戸に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8はこの種の自動閉止式引戸の従来例を示す。そこでは、開放された戸本体2を自動的に閉じ操作するために、戸枠1の上枠部の一側と戸本体2との間に自動閉止装置を設けてある。その自動閉止装置は、戸本体2を閉じ側へ向かって移動付勢する定トルク型ばねユニット60と、戸本体2の閉じ方向への移動速度を減速して緩やかに閉止移動させるためのギヤポンプ式の油圧ブレーキBとを主要素にしている。
【0003】
ばねユニット60は、戸枠1の閉じ端側に固定し、そのケースから引き出したばね部材61の端をランナユニット4に固定してある。油圧ブレーキBは戸枠1に固定してあり、その外面に軸支したピニオン63を戸本体2側に固定のラックバー64で回転駆動することにより、戸本体2が閉じ方向へ移動する状態においてのみ戸本体2を制動する。
【0004】
すなわち油圧ブレーキBは、ギヤポンプの吸引口と吐出口とが循環経路65を介して連通しており、循環経路65の中途部に絞り弁66を配置してある。先のピニオン63とギヤポンプの入力軸との間には、ワンウェイクラッチを介装してあり、戸本体2を開き操作する際には、ピニオン63が遊転してギヤポンプが作動しない。また、油圧ブレーキBに代えて、エアダンパを自動閉止装置の減速要素とする形式もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
問題は、油圧ブレーキやエアダンパ等の減速要素は、構造が複雑で部品点数が多く、引戸全体の製造コストが高く付くことにある。また、戸枠1に対する油圧ブレーキ等の取り付けが難しく、取り付け作業を迅速かつ容易に行えない点でも不利がある。
【0006】
そこで本発明の目的は、減速機構に改良を加え、自動閉止式引戸の全体の製造コストの低減化を図るにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、図2に示すごとく戸枠1の上側に装着されたガイドレール3と、ガイドレール3に左右方向へ移動可能に案内支持されるランナユニット4a・4bと、ランナユニット4a・4bに吊下げ保持される戸本体2とを備えており、戸本体2がばね部材6を含むばねユニット5により閉じ側へ向かって移動付勢されている自動閉止式の引戸を対象とする。
【0008】
本発明は、かかる自動閉止式引戸において、図1に示すごとく、ばねユニット5による戸本体2の閉じ方向への移動速度を漸減させるブレーキユニット15が、ガイドレール3内で左右方向に走行自在に組み込まれており、ガイドレール3の内壁面には摩擦板14が配設されている。
【0009】
ブレーキユニット15は、ガイドレール3内を走行するユニット本体17と、摩擦板14に接触してばねユニット5の閉じ操作力に抗するよう制動作用を発揮する摩擦ローラ18と、ユニット本体17に設けた軸19で揺動可能に軸支されて制動作用時に摩擦ローラ18を摩擦板14に押し付けるカム20とを含む。
【0010】
摩擦ローラ18は、図1に示すごとく摩擦板14に接触するブレーキ位置と、図4に示すごとく摩擦板14に対して非接触になるブレーキ解除位置との間で移動可能に支持されている。
【0011】
カム20は、閉じ方向へ移動するランナユニット4bの移動操作力を受け止める力点部30と、摩擦ローラ18を摩擦板14に押し付ける作用点部31とを有し、図1に示すごとく作用点部31が摩擦ローラ18をブレーキ位置に変位させる作動位置と、図4に示すごとく摩擦ローラ18をブレーキ解除位置に変位させる待機位置との間にわたって往復揺動できるように軸19で軸支され、ばね部材34で待機位置にあるよう付勢されている。
【0012】
そして、戸本体2の閉じ操作により、ランナユニット4bが力点部30に衝突して作動位置にカム20が移動すると、図1に示すごとく作用点部31が摩擦ローラ18を摩擦板14に押し付け、該摩擦ローラ18が弾性変形しながら強制回転を受けることにより、ばねユニット5の閉じ操作力を漸減させる制動作用が発揮されるようにしてある。
【0013】
戸本体2を開き操作したときには、図4に示すごとくばね部材34の付勢力によりカム20は待機位置に移動し、摩擦ローラ18がブレーキ位置からブレーキ解除位置に移動して、前記制動作用が解除されるようにしてある。
【0014】
更に具体的には、図1に示すごとく、戸尻側のランナユニット4bには、マグネット体50または磁性体51を設けてあり、ブレーキユニット15には、該ランナユニット4bと引き合う磁性体51またはマグネット体50を設けてある。そして、戸本体2を開き操作したとき、ブレーキユニット15はランナユニット4bに磁性吸着されて、該ランナユニット4bと共に開き方向へ従属移動されるようにしてある。更に、ガイドレール3内には、ブレーキユニット15の開き方向における移動限界を規制する規制部材56を設けてあり、ブレーキユニット15が規制部材56に至ると、両ユニット4b・15の磁性吸着状態が解除されて、ランナユニット4bだけが開き方向へ移動する。
【0015】
更に、ばね部材34による付勢力を変更することにより、摩擦ローラ18の制動力を大小に調整する制動力調整手段Tを設けることができる。
【0016】
【発明の作用効果】
図7(a)は戸本体2を開き側に移動させたときの状態を示す。このときブレーキユニット15は、マグネット体50と磁性体51とからなる連結機構V(図1参照)の磁性作用により、戸尻側のランナユニット4bに連結されて、該ランナユニット4bとともに戸尻側へ従属移動する。この状態では、摩擦ローラ18はブレーキ解除位置にあり(図4参照)、摩擦減速機構Sの制動機能は無効化されて非作動状態にあるため、操作者は戸本体2を支障なく開き操作することができる。
【0017】
図7(b)に示すごとく、ブレーキユニット15が規制部材56に至ると、連結機構Vによる連結が解除されて、以後はランナユニット4bだけが開き方向に移動操作される。この状態においても、ブレーキユニット15の摩擦減速機構Sは非作動状態にある。
【0018】
操作者が必要な量だけ戸本体2を開き操作してから手を放すと、ばねユニット5の閉じ操作力を受けて、戸本体2は左側の閉じ方向へ自動的に復帰移動する。戸尻側のランナユニット4bがブレーキユニット15に衝突すると、図1に示すごとく、ランナユニット4bの押し部材55でブレーキユニット15のカム20が押されて待機位置から作動位置に移行し、摩擦ローラ18を摩擦板14に押圧する。この状態では、摩擦ローラ18は圧縮状に弾性変形して強制回転を受け制動作用を発揮し、これでばねユニット5の閉じ操作力が漸減して行く。このことは、戸本体2が緩やかに閉止移動することを意味する。
【0019】
次いで戸本体2を開き操作すると、図4に戻ってランナユニット4bのカム20に対する作用力が解除される。この状態では、摩擦減速機構Sの制動作用は発揮されず、戸本体2は開き方向へは自由移動可能な状態となる。つまり摩擦ローラ18は、開き方向への戸本体2の移動を妨げないブレーキ解除位置にあり、操作者は軽い力で戸本体2を開き操作できる。
【0020】
かかる本発明では、摩擦板14と摩擦ローラ18とからなる摩擦減速機構Sを、自動閉止式引戸の減速要素としている。この摩擦減速機構Sは、従来例のように油圧ブレーキやエアダンパ等に比べると構造が簡単で部品点数が少なくて済み、さらにコンパクトな全体構造にできる。従って、安価にして小スペースな部位に取り付けるに適しており、さらに引戸全体の製造コストの低減化を図るに有利である。
【0021】
ブレーキユニット15に摩擦ローラ18やカム20を組み込んでユニット化してあると、ガイドレール3内にブレーキユニット15を組み込むだけで済み、従来例のような油圧ブレーキやエアダンパを組み付けることを要しないので、その分だけ組み付け作業性が向上する。
【0022】
ばね部材34による付勢力を変更することにより、摩擦ローラ18の制動力を大小に調整する制動力調整手段Tを設けてあると、摩擦減速機構Sの減速操作力や戸本体2の重量が大小にばらつくような場合にも、カム20による摩擦ローラ18に対する押し上げ具合、すなわち制動力を調整して戸本体2の閉じ方向への移動速度を確実に制御できる。
【0023】
【実施例】
図1ないし図7は本発明に係る自動閉止式引戸の実施例を示す。図2において、符号1は戸枠、2は戸本体、3は戸枠1の上枠部に装着されたガイドレールである。戸本体2は、ガイドレール3に左右方向へ移動可能に案内支持される左右一組のランナユニット4a・4bで吊持されており、ガイドレール3に沿って左右方向に開け閉めできる。
【0024】
開放操作された戸本体2を自動的に閉じ操作するために、戸枠1の上枠部と戸本体2との間には、ばねユニット5を設けてある。このばねユニット5は、戸本体2を閉じ側へ向かって移動付勢する定トルク型の巻きばねを含み、戸先側のランナユニット4aに固定のケースから引き出したばね部材6の端を、戸枠1の閉じ端側に固定してある。かくして、戸本体2が任意の開放位置にあるとき、戸本体2から手を離すと、戸本体2は前記ばねユニット5の閉じ操作力を受けて自動的に閉止される。
【0025】
図1、図5および図6において、ランナユニット4a・4bは、ガイドレール3内にローラ12・12を介して走行自在に案内支持されるプラスチック製のランナ本体7と、縦長のランナ軸9とからなり、ランナ軸9で戸本体2の左右端側の上隅にビス10により装着されるランナ台8とランナ本体7とが連結されている。ランナ本体7の左右両端には、前後一対ずつのローラ12が、水平軸13を介して遊転自在に軸支されている。
【0026】
戸本体2から手を離したとき、ばねユニット5が戸本体2を自動的に閉じ操作する。その際に、戸本体2の移動速度が速すぎると、戸本体2これ自体の損傷、あるいは指詰め事故などが招く。そこで本発明においては、ばねユニット5による戸本体2の閉じ方向への移動速度を減速して緩やかに閉止移動させるために、摩擦減速機構Sが設けられている点に特徴を有する。
【0027】
図1ないし図4において、その摩擦減速機構Sは、ガイドレール3の上壁内面に固定された平板状の摩擦板14と、ガイドレール3内で走行自在に組み込まれたブレーキユニット15とからなる。
【0028】
ブレーキユニット15は、ガイドレール3内にローラ16を介して走行自在に案内支持されるプラスチック製のユニット本体17と、摩擦板14と接触して、ばねユニット5の閉じ操作力に抗する制動作用を発揮する摩擦ローラ18と、ユニット本体17に水平方向に設けた軸19で揺動可能に軸支されて、制動作用時に摩擦ローラ18を摩擦板14に押し付けるカム20とからなる。
【0029】
いま、図1に示すごとく、ブレーキユニット15に戸尻側のランナユニット4bが衝突すると、カム20がランナユニット4bの押し部材55により回動操作されて、摩擦ローラ18を摩擦板14に強く押し付け、該摩擦ローラ18が弾性変形しながら強制回転を受けることにより、ばねユニット5の閉じ操作力を漸減させる制動作用を発揮し、これでばねユニット5の閉じ操作力を漸減し、戸本体2を緩やかに閉止移動させる。
【0030】
かかる摩擦減速機構Sは、戸本体2が閉じ端側へ近付いたときに作動すれば足りる。そのために摩擦板14は、戸本体2が完全な閉じ状態にあるときの戸尻側(右側)のランナユニット4bの対向位置を始点に、これよりも戸本体2の開き方向(右方向)に向かって所定長さ存するよう配設してあり、戸本体2が開き位置から閉じ端側に近付くと、摩擦ローラ18が摩擦板14に接触して制動力が得られる。
【0031】
摩擦ローラ18は、ゴムや弾性変形可能なプラスチック樹脂を素材とする円柱状の成形品であり、ユニット本体17に対して水平のローラ軸22まわりに回転可能に軸支されている。図1および図3に示すごとく、ローラ軸22は、ユニット本体17の左端部から右側へ伸びる前後一対の腕23で支持され、これら腕23が撓み変形することで摩擦ローラ18は僅かに上下動できる。
【0032】
具体的には、図1に示すごとく摩擦板14に接触するブレーキ位置と、図4に示すごとく摩擦板14に非接触となるブレーキ解除位置との間で、摩擦ローラ18は移動可能である。
【0033】
図3に示すごとく摩擦ローラ18は、前後一対のウレタン樹脂製のローラ25・25と、両ローラ25・25の間に配された円柱部材26とからなり、これら三者をローラ軸22に挿通してなる。ローラ25には溝27を凹み形成してあり、溝27を除くローラ25の外周面が摩擦板14に接触することで、制動作用が発揮されるようにしてある。
【0034】
図1においてカム20は、側方視でL字形の樹脂成形品であり、ユニット本体17から戸尻側(右側)に突出して、ランナユニット4bの閉じ方向への移動操作力を受け止める長辺の力点部30と、摩擦ローラ18の外周面に接する短辺の作用点部31とからなる。
【0035】
両点部30・31の連結部には、前後方向に伸びる水平の軸19を通設してあり、該軸19を中心として、図1に示すごとく摩擦ローラ18を上方向へ押し上げてブレーキ位置に変位させる作動位置と、図4に示すごとく摩擦ローラ18がブレーキ解除位置となる待機位置との間で、カム20はユニット本体17に対して揺動可能に軸支されている。図3に示すごとく、作用点部31の前後二箇所には、摩擦ローラ18の溝27に対応する凹み32を形成してあり、この凹み32を除く前後の三点で、カム20は摩擦ローラ18の外周面に接して、摩擦ローラ18を摩擦板14に押し付ける。
【0036】
図4において符号34は、カム20の力点部30を右方向に付勢するばね部材であって圧縮コイルばねからなり、ユニット本体17の内底部に設けたばね室35内に配設されている。ばね室35の左奥隅端にはボルト36を設けてあり、その頭部37にばね部材34の左端は受け止められている。
【0037】
ばね部材34の右端は、カム20の力点部30に接合されている。カム20は、図4に示すごとく、ばね部材34のばね力で待機位置に押し付け付勢されている。尤も、カム20の右方向の回動限界は、ローラ16の軸16aで規制されている。
【0038】
待機位置から作動位置へのカム20の移行は、ばね部材34の付勢力に抗して行われる。従って、ばね部材34の付勢力を大小に変更することで、摩擦ローラ18に対するカム20の作用力(摩擦板14への押し付け力)を変更して、ブレーキユニット15による制動力を調整できる。
【0039】
この制動力調整機構Tは、先のボルト36と、該ボルト36のねじ部38に螺合接合される円盤状の操作具39とで構成する。ボルト36は、ばね室35内で回転不能としてあり、操作具39は、左右方向は移動不能としてある。かくして、操作具39を回動操作して、ねじ部38の操作具39に対するねじ込み量を変更することで、ボルト36の頭部37の位置を左右方向に移動させて、待機位置におけるカム20に対するばね部材34の付勢力を変更でき、その結果ブレーキユニット15の制動力を調整できる。
【0040】
図4において符号Uは、ブレーキ解除位置における摩擦ローラ18と摩擦板14との対向間隔を変更するための調整機構を示す。この調整機構Uは、ユニット本体17の下面から挿入される操作用のビス41と、ユニット本体17に設けられた水平軸42で揺動可能に軸支される揺動アーム43と、揺動アーム43の一端を上下方向から付勢する2個のばね44a・44bと、ビス41のねじ部に螺合接合される金属製のプレート45とからなり、ビス41を回転操作して、揺動アーム43の傾斜角度を変更することで、ブレーキ解除位置における摩擦ローラ18と摩擦板14との対向間隔を大小に調整できるようにしてある。
【0041】
揺動アーム43は樹脂成形品であり、その基端側にビス41挿通用の通孔を有し、先端側に摩擦ローラ18の溝27の外周面に接する二股の腕46を備えている(図3参照)。両ばね44a・44bは、互いに弾性比率の異なる圧縮コイルばねであり、両ばね44a・44bの間に揺動アーム43の基端を挟んだ状態でコイル内にビス41を挿通してある。ここでは上側のばね44aの弾性比率を、下側のそれよりも大きく設定してある。
【0042】
プレート45は、前後の腕23の間に架橋されており、ビス41を回転操作すると、腕23を撓ませながら、僅かに上下に移動できる。これは、ユニット本体17のばね44bとの当接面と、プレート45の高さ位置とで規定される距離を大小に変更できることを意味し、これにてビス41を回転操作すると、両ばね44a・44bの応力バランスを変更して、揺動アーム43の基端の高さ位置を上下動させ、ブレーキ解除位置における摩擦ローラ18と摩擦板14との対向間隔を調整できる。
【0043】
ランナユニット4bは、戸本体2の開き操作時に、ブレーキユニット15を係合捕捉して、自身とともに開き側へ移動させる連結機構Vを備えている。この連結機構Vは、図1および図5に示すごとく、ブレーキユニット15のランナユニット4bとの対向面に設けられた板状のマグネット体50と、ランナユニット4bに設けられて、マグネット体に磁性吸着する磁性体51とからなる。かくして、戸本体2を開き操作すると、ブレーキユニット15はランナユニット4bに磁性吸着されて、該ランナユニット4bと共に開き方向へ従属移動される。
【0044】
戸本体2の移動速度が速すぎ、磁性体51がマグネット体50に勢いよく衝突すると、ブレーキユニット15の損傷などの事故を招く。そこでランナユニット4bとブレーキユニット15との間には、マグネット体50への衝突衝撃を吸収緩和するためのダンパー52を設けてある。
【0045】
このダンパー52は、磁性体51を閉じ側(左側)へ付勢するコイルばね53と、ランナ本体7と磁性体51とを連結して、衝突時において右側に押し込まれる前後一対の支持棒54とからなる。ランナユニット4bがブレーキユニット15への衝突すると、コイルばね53の付勢力により衝突衝撃を減殺して、ブレーキユニット15の破損を防ぐ。
【0046】
図1および図3において、符合55はブレーキユニット15への衝突時にカム20の力点部30を押圧して、これを回動操作する押し部材55であり、ダンパー52の下部を通って、ランナユニット4bの左端から大きく突出形成されている。
【0047】
図1においてガイドレール3内には、ブレーキユニット15の開き方向における移動限界を規制する規制部材56を設けてある。ここでの規制部材56は、ガイドレール3の内側上面にビス止めされるゴム片であり、摩擦板14の右端に隣接して配設されている。ランナユニット4bに係合捕捉されたブレーキユニット15が規制部材56に至ると、連結機構Vによる両ユニット4b・15の連結状態が解除されて、ランナユニット4bだけが開き方向へ移動する。
【0048】
次に、上記構成からなる摩擦減速機構Sの動作について説明する。図7(a)は、ばねユニット5の閉じ操作力に抗して戸本体2を右側に開き移動させた状態を示しており、このときブレーキユニット15は、連結機構Vの磁性作用により、戸尻側のランナユニット4bに連結されて、該ランナユニット4bとともに戸尻側へ従属移動する。この状態では、摩擦ローラ18はブレーキ解除位置にあり(図4参照)、摩擦減速機構Sの制動機能は無効化されて非作動状態にあるため、操作者は戸本体2を支障なく開き操作することができる。
【0049】
図7(b)に示すごとく規制部材56にブレーキユニット15が到ると、連結機構Vによる連結が解除されて、以後はランナユニット4bだけが開き方向に移動操作される。この状態においても、ブレーキユニット15の摩擦減速機構Sは非作動状態にある。
【0050】
操作者が必要な量だけ戸本体2を開き操作してから手を放すと、ばねユニット5の閉じ操作力を受けて、戸本体2は左側の閉じ方向へ自動的に復帰移動する。移動開始直後のブレーキユニット15は、図7(b)の状態となんら変わるところはない。つまり、摩擦減速機構Sは非作動状態にあるので、ばねユニット5の閉じ操作力を受けて、戸本体2は定速度で閉じ方向へ移動して行く。
【0051】
いま、戸尻側のランナユニット4bがブレーキユニット15に衝突すると、図1に示すごとく、ランナユニット4bの押し部材55でブレーキユニット15のカム20が押されて待機位置から作動位置に移行し、これで摩擦ローラ18は摩擦板14の下面に接触して、ばねユニット5の閉じ操作力に抗する制動力を発揮する。
【0052】
尤も摩擦ローラ18は、カム20の作用点部31と摩擦板14との間に挟み込まれた状態で圧縮状に変形しながら強制回転されるので、瞬時には大きな制動力は発揮されず、摩擦ローラ18の弾性変形部分と、カム20や摩擦板14との摩擦抵抗により閉じ操作力を漸減する。その結果、閉じ側に近付くほど緩やかとなるように、戸本体2の閉止移動速度がコントロールされる。
【0053】
次いで戸本体2を右側に開き操作すると、図4に戻ってランナユニット4bのカム20に対する押圧作用力が解除されるため、カム20は待機位置に移行し、摩擦ローラ18はブレーキ開放位置に退避して、戸本体2は開き方向へは自由移動が可能な状態となる。
【0054】
かかる摩擦減速機構Sによれば、ガイドレール3上にブレーキユニット15を組み込んであるので、従来例のような油圧ブレーキやエアダンパの組み付け作業が不要となり、その分だけ組み付け作業性が向上する。
【0055】
上記の制動力調整機構Tを設けてあると、ばねユニット5の閉じ操作力や摩擦減速機構Sの減速操作力や戸本体2の重量が大小にばらつくような場合にも、カム20による摩擦ローラ18に対する押し上げ具合、すなわち制動力を調整して戸本体2の閉じ方向への移動速度を確実に制御できる。
【0056】
上記実施例では、摩擦ローラ18のみを弾性体としたが、摩擦板14が単独で又は摩擦ローラ18と共に弾性変形できるようにしてもよい。摩擦板14がガイドレール3の側壁に固定されている形態であってもよい。ブレーキユニット15側に磁性体が設けられ、ランナユニット4b側にマグネット体が設けられている形態であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】制動力の作動状態における要部の縦断側面図
【図2】全体の正面図
【図3】図1のA−A線断面図
【図4】制動力の非作動状態における要部の縦断側面図
【図5】ランナユニットの平面図
【図6】図1のB−B線断面図
【図7】自動閉止式引戸の動作を示す正面図
【図8】従来の自動閉止式引戸の正面図
【符号の説明】
1 戸枠
2 戸本体
3 ガイドレール
4a ランナユニット
4b ランナユニット
5 ばねユニット
14 摩擦板
15 ブレーキユニット
17 ユニット本体
18 摩擦ローラ
19 軸
20 カム
30 力点部
31 作用点部
34 ばね部材
50 マグネット体
51 磁性体
S 摩擦減速機構
T 制動力調整機構
V 連結機構
Claims (3)
- 戸枠1の上側に装着されたガイドレール3と、ガイドレール3に左右方向へ移動可能に案内支持されるランナユニット4a・4bと、ランナユニット4a・4bに吊り下げ保持される戸本体2とを備えており、
戸本体2が、ばね部材6を含むばねユニット5により、閉じ側へ向かって移動付勢されている自動閉止式の引戸において、
ばねユニット5による戸本体2の閉じ方向への移動速度を漸減させるブレーキユニット15が、ガイドレール3内で左右方向に走行自在に組み込まれており、
ガイドレール3の内壁面には摩擦板14が配設されており、
ブレーキユニット15は、ガイドレール3内を走行するユニット本体17と、摩擦板14に接触してばねユニット5の閉じ操作力に抗するよう制動作用を発揮する摩擦ローラ18と、ユニット本体17に設けた軸19で揺動可能に軸支されて制動作用時に摩擦ローラ18を摩擦板14に押し付けるカム20とを含み、
摩擦ローラ18は、摩擦板14に接触するブレーキ位置と、摩擦板14に対して非接触になるブレーキ解除位置との間で移動可能に支持されており、
カム20は、閉じ方向へ移動するランナユニット4bの移動操作力を受け止める力点部30と、摩擦ローラ18を摩擦板14に押し付ける作用点部31とを有し、作用点部31が摩擦ローラ18をブレーキ位置に変位させる作動位置と、摩擦ローラ18をブレーキ解除位置に変位させる待機位置との間にわたって往復揺動できるように軸19で軸支され、ばね部材34で待機位置にあるよう付勢されており、
戸本体2の閉じ操作により、ランナユニット4bが力点部30に衝突して作動位置にカム20が移動すると、作用点部31が摩擦ローラ18を摩擦板14に押し付け、該摩擦ローラ18が弾性変形しながら強制回転を受けることにより、ばねユニット5の閉じ操作力を漸減させる制動作用が発揮されるようにしてあり、
戸本体2を開き操作したときには、ばね部材34の付勢力によりカム20は待機位置に移動し、摩擦ローラ18がブレーキ位置からブレーキ解除位置に移動して、前記制動作用が解除されるようにしてある自動閉止式の引戸。 - 戸尻側のランナユニット4bには、マグネット体50または磁性体51を設けてあり、
ブレーキユニット15には、該ランナユニット4bと引き合う磁性体51またはマグネット体50を設けてあり、
戸本体2を開き操作したとき、ブレーキユニット15はランナユニット4bに磁性吸着されて、該ランナユニット4bと共に開き方向へ従属移動されるようにしてあり、
ガイドレール3内には、ブレーキユニット15の開き方向における移動限界を規制する規制部材56を設けてあり、
ブレーキユニット15が規制部材56に至ると、両ユニット4b・15の磁性吸着状態が解除されて、ランナユニット4bだけが開き方向へ移動する請求項1記載の自動閉止式の引戸。 - ばね部材34による付勢力を変更することにより、摩擦ローラ18の制動力を大小に調整する制動力調整手段Tを備えている請求項1記載の自動閉止式引戸。
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