JP3395109B2 - 自動ドア装置 - Google Patents

自動ドア装置

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JP3395109B2
JP3395109B2 JP16970899A JP16970899A JP3395109B2 JP 3395109 B2 JP3395109 B2 JP 3395109B2 JP 16970899 A JP16970899 A JP 16970899A JP 16970899 A JP16970899 A JP 16970899A JP 3395109 B2 JP3395109 B2 JP 3395109B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、引戸を吊ったレー
ルの傾斜により該引戸を移動させる自動ドア装置に関す
る。
【0002】
【従来技術】一般に、従来の自動ドア装置は、躯体の上
部に設けられた一本のレールと、このレールに吊り移動
自在に支持された引戸とを備えており、引戸をモータに
よって開閉移動させるように構成されている。また、一
本のレールの傾斜により引戸を自然に滑り移動させる方
式のドア装置があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の白動ド
ア装置は次に述べるような問題を持つものであった。 (1)モーターの回転により引戸を移動させる方式のも
のは、モータの回転に伴う騒音がドアの開閉移動中は継
続して発生する。このため、病院その他の静粛性が要求
される場所には不向きであるという問題があった。ま
た、停電になると、モータが一種の制動手段として作用
するため、引戸の開閉が困難になるという問題があっ
た。 (2)一本のレールで引戸を吊り支持してなるドア装置
は、レールが長く且つ吊り支える扉の全重量を一本のレ
ールで支えるため、扉の重量によりレールが撓んでしま
うという問題をもつものであった。また、レールに傾斜
があることから、手で開くときに抵抗が大きく、力の薄
弱な人が開き難いという問題を持つものであった。ま
た、引戸は移動するに伴い加速して、躯体側枠に衝突し
て音をたて、バウンドするという問題を持つもので、静
寂な夜中などの使用や、静寂を必要とする場所での使用
に問題があるものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は、上述したよ
うな従来技術の持つ問題点に鑑みてなされたものであっ
て、その目的は、レールを傾動して引戸を開閉するよう
にしたものでありながら、それぞれが支持軸により支持
された二本のレールを、向かい合う自由端部同士を互い
に傾動することができ、一本のレールに対して吊持した
引戸に比し、各レールを所定の角度だけ傾斜させるのに
必要な傾動手段の持ち上げ距離や横移動距離を小さくす
ることができる。また、傾動手段は、必要な二つの部材
を一つの傾動手段により同時に動作させることができる
と共に、一つのレールに対する引戸の荷重が無荷重とな
り、傾動によるレールの持ち上げが軽負担で行え、駆動
手段を小型のものにできる。更には、モーターによる引
戸の移動を必要せず、停電時などに置いてもドアの開
閉が人手で容易に簡単に行え、レールの撓まない構成の
自動ドア装置を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の自動ドア装置は、開位置側(戸袋側)と閉位置
側(戸口側)のそれぞれに、開側レールと閉側レールを
互いに隣接配置させ、引戸上部の開位置側(後方)およ
び閉位置側(前方)に設けられた走行体を前記それぞれ
のレールに案内支持することで、引戸を開閉可能に吊持
せしめる一方、前記開側レールの戸尻側端部と閉側レー
の戸先側端部をそれぞれ支持軸により支持させ、
持軸を中心として各レールの自由端部を一方を上げると
他方が下がるよう上下させ、レールを同一方向に傾斜
させるための傾動手段を介して傾動すべく構成し、該開
側レールと閉側レールを、前記傾動手段の動作で、前記
閉状態の前記引戸が開移動するように傾斜させ、開状態
の前記引戸が閉移動するように傾斜させる構成としたこ
とを特徴とする。また、上記目的を達成するため本発明
の自動ドア装置は、開位置側(戸袋側)と閉位置側(戸
口側)にそれぞれ配置され、それぞれの一端部を中心と
して他端部が上下方向へ傾動可能に支持された開側レー
ルと閉側レールからなるレールと、前記引戸の閉位置側
(前方)を吊った状態で前記閉側レールに支持案内され
て走行する吊り車などの前方走行体と、前記引戸の開位
置側(後方)を吊った状態で前記開側レールに支持案内
されて走行する吊り車などの後方走行体と、前記閉側レ
ールと前記開側レールの端方を上下させて、該閉側レー
ルと該開側レールを同一方向に傾斜させるための傾動手
段とからなり、該傾動手段は、閉側レールと開側レール
の下方部に設けられて、レールの長手方向に横移動する
ことにより、閉側レールと開側レールの互いに隣接する
端部間にそれらと略同じ高さに走行体を載せ支持する支
持部を設け、引戸が閉状態にあるときは後方走行体が前
記支持部に載り該支持部に支持され、引戸が開状態にあ
るときは前方走行体が前記支持部に載り該支持部に支持
されるようにして、各レールの端部を上げ下げすべく構
成したことを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】図面を参照しながら本発明の実施
の形態を説明する。 <実施の形態1> 図1〜図7は本発明の実施の形態1を示すものであり、
本実施の形態の自動ドアDは、図2に示すように、躯体
(図示せず)の開口部に嵌め込まれた枠体1を備えてい
る。この枠体1は、右枠部1a,左枠部1bおよび上枠
部1cによって門形に形成されており、その内部には引
戸2が設けられている。引戸2は、枠体1の右枠部1a
に突き当たった閉位置と、左枠部1bに突き当たった開
位置との間を左右方向へ移動可能である。開位置および
閉位置は、左右逆であってもよい。図3に示すように、
上枠部1cの前面部1fは、ヒンジHを介して開閉可能
に設けられており、前面部1fを開回動させることによ
り、後述する傾動手段の点検修理を行うことができるよ
うになっている。
【0007】図2に示すように、右枠部1aに近接した
躯体の外面には、スイッチSが設けられている。このス
イッチSを押すと、引戸2が閉位置に位置している場合
には開位置まで移動し、閉位置に位置している場合には
開位置まで移動する。右枠部1aに近接した躯体の内面
にも、同様のスイッチ(図示せず)が設けられている。
スイッチSおよび図示しないスイッチに代えて人体を感
知するセンサを設け、このセンサによって引戸2を自動
的に開閉させるようにしてもよい。また、引戸2には、
人手によっても開閉することができるよう、手掛け部2
aが設けられている。なお、枠体1の開口部の閉位置側
のほぼ半分は、戸袋(図示せず)等によって覆われてい
る。
【0008】図1および図3〜図7に示すように、前記
枠体1の上枠部1c内には、その左右方向の一端から他
端まで水平に延びる水平板部1eが設けられている。こ
の水平板部1eの上方には、レール3が配置されてい
る。図1に示すように、レール3は、二つ閉側レール
4,5と、支持車(支持部材)6とを備えている。閉側
レール4,5は、長手方向を左右方向に向けた状態で閉
位置側と開位置側とにそれぞれ配置されている。一方、
支持車6は閉側レール4,5の間に配置されている。閉
側レール4,5および支持車6は、上方から見たとき一
直線上に並ぶように配置されている。
【0009】図4および図5に示すように、水平板部1
eの左有方向の中央部には、支持駒7が固定されてい
る。この支持駒7には、支持車6が軸線を前後方向に向
けた水平な軸8を介して回転自在に支持されている。
【0010】前記軸8の両端部には、左右方向に延びる
支持板9,9の中央部がそれぞれ連結固定されている。
各支持板9の両端部には、両閉側レール4,5の支持車
6に隣接する端部(互いに隣接する端部)4a,5aが
それぞれ固定されている。これにより、閉側レール4,
5は、枠体1の水平板部1dに位置固定されるととも
に、軸8を中心として上下方向へ傾動可能に支持されて
いる。閉側レール4,5が軸8を中心として傾動する
と、それらの互いに離れた端部4b,5bがそれぞれ上
下方向へ移動する。換言すれば、端部4b,5bを上下
方向へ移動させることにより、閉側レール4,5を上下
方向へ傾動させることができる。
【0011】図4に示すように、端部4a,5aの高さ
は、支持車6の高さと同一になっている。つまり、端部
4a,5aの上面は、支持車6の最も上側の外周面と同
一の水平面上に位置している。また、支持車6と対向す
る端部4a,5aの端面は、支持車6に向って上り勾配
をなす傾斜面として形成されている。これにより、端部
4a,5aの上端縁と支持車6との問に形成される隙間
をできる限り小さくしている。なお、支持車6に代え
て、端部4a,5aとの間の隙問とほぼ同一の長さ、お
よび同一の高さを有する単なる部材(支持部材)を水平
板部1eに固定してもよい。
【0012】前記閉側レール4,5は、次に述べる傾動
手段により、軸8を中心として傾動させられるようにな
っている。すなわち、図1、図6および図7に示すよう
に、前記水平板部1eの上面の両端部には、可動部材1
0,11がそれぞれ車輪12,13を介して左右方向へ
移動可能に配置されている。二つの可動部材10,11
の上面には、傾斜面10a,11aがそれぞれ形成され
ている。各傾斜面10a,11aの傾斜方向は互いに逆
向きになっている。本実施の形態の場合、一方の(閉位
置側の)可動部材10の傾斜面10aは、図7に示すよ
うに、開位置側から閉位置側へ向かって下り傾斜をなし
ており、他方の(開位置側の)可動部材11の傾斜面1
1aは、図6に示すように、閉位置側から開位置側へ向
かって下り傾斜面になっている。傾斜面10a,11a
は本実施の形態と逆向きに傾斜させてもよい。また、傾
斜面10a,11aの傾斜角は、同一になっているが、
異なる角度にしてもよい。
【0013】図6および図7に示すように、閉側レール
4,5の互いに離れた端部4b,5bの下面こは、車輪
(当接部)14,15がそれぞれ回転自在に設けられて
いる。各車輪14,15は、傾斜面10a,11aに乗
っている。したがつて、可動部材10,11を左右方向
へ移動させると、閉側レール4,5は、互いに隣接する
端部4a,5aを中心として互いに離れた側の端部4
b,5bが傾動する。この場合、傾斜面10a,11a
が互いに逆向きに傾斜しているので、可動部材10,1
1を同一方向へ移動させ、閉側レール4を上方へ傾動さ
せた場合には、開側レール4が下方へ傾動する。逆に、
閉側レール4を下方へ傾動させた場合には、開側レール
4が上方へ傾動する。しかも、傾斜明10a,11aが
同一角度で傾斜しているから、可動部材10,11を等
距離だけ移動させると、閉側レール4,5は、同一角度
だけ傾斜し、一直線上に並ぶようになる。これから明ら
かなように、傾斜面10a,11aおよび車輪14,1
5によって可動部材10,11の直線移動を閉側レール
4,5の端部4b,5bの上下方向への移動に変換する
変換機構が構成されている。
【0014】図1および図6に示すように、前記可動部
材11には、左右方向に延びるラック部11bが一体に
設けられている。このラック部11bには、モータ等の
回転駆動源16(図1参照)によって回転駆動されるピ
ニオン17が噛み合っている。したがって、回転駆動源
16を起動すると、可動部材11が左右方向へ移動す
る。
【0015】図6に示すように、可動部材11には、左
右に延びる調整ねじ18の左端部が回転自在に、かつ位
置固定して設けられている。この調整ねじ18の右端部
には、連結軸19の左端部が螺合されている。図1およ
び図7に示すように、連結軸19の右端部は、可動部材
10に連結固定されている。したがって、可動部材1
0,11は、一体的に連動して移動する。しかも、調整
ねじ18を適宜回転させることにより、可動部材11に
対する可動部材10の位置を調整することができる。本
実施の形態では、開側レール4が水平であるときは閉側
レール4も水平になるように、可動部材10の位置が調
整されているが、閉側レール4が傾斜するように位置調
整することも可能である。これは、閉側レール4が水平
であるときに、開側レール4が傾斜するように調整可能
であることをも意味する。このような可動部材10,1
1の位置調整機構としては、他の構造のものを採用する
ことも可能である。
【0016】前記レール3には、引戸2が左右方向へ移
動可能に支持されている。すなわち、図3および図5に
示すように、引戸2の上端面の左右方向の両端部こは、
支持腕20,21がそれぞれ設けられている。各支持腕
20,21には、軸線を前後方向に向けた水平な軸2
2,23を介して吊り車(戸車)24,25が回転自在
に支持されている。各吊り車24,25は、レール3上
をその長手方向へ転動する。これにより、引戸2がレー
ル3に左右方向へ移動可能に支持されている。
【0017】図1(A)および図7に示すように、引戸
2が閉位置に位置しているときには、一方の吊り車24
が閉側レール4の端部4b上に乗り、他方の吊り車25
が支持車6上に乗っている。図1(C)および図6に示
すように、引戸2が開位置に位置しているときには、一
方の吊り車24が支持車6上に乗り、他方の吊り車25
が開側レール4の端部5b上に乗るようになっている。
【0018】なお、図2および図3に示すように、躯体
の床面Fには、ガイド車26が上下方向に向く軸線を中
心として回転可能に設けられており、ガイド車26は引
戸2の下端面に形成された左右方向に延びるガイド溝2
bに入り込んでいる。これにより、引戸2が左右方向へ
円滑に移動することができるようになっている。しか
し、ガイド車26は、召し合わせ部分(閉位置に位置す
る引戸2と開位置に位置する引戸2との重なり合う部
分)に配置されているので、外部から見えることもな
く、出入りの邪魔になることもない。
【0019】前記構成の自動ドアDにおいて、いま図1
(A)に示すように、引戸2が閉位置に位置しているも
のとする。このとき、閉側レール4,5は、水平になっ
ている。この状態において、スイッチSまたは躯体の内
部側に設けられたスイッチを押すと、回転駆動源16が
起動し、可動部材10,11を図1の右方へ所定距離だ
け移動させた後停止する。可動部材10,11の移動距
離は、引戸2の移動速度が所望の速度になるように、適
宜実験に基づいて定める。可動部材10,11の右方へ
の移動により、図1(B)に示すように、レール4の端
部4bが持ち上がる一方、レール5の端部5bが下が
り、両閉側レール4,5が左下がりに傾斜する。する
と、引戸2がその自重によって開位置側へ移動する。引
戸2が開位置に達すると、左枠部1bに突き当たって停
止する。左枠部1bに突き当たる際の衝撃を緩和するた
めに、左枠部1bには、緩衝手段を設けるのが望まし
い。引戸2が開位置に達すると、これをリミットスイッ
チ等からなるセンサ(図示せず)が検知し、回転駆動源
16を起動して、閉側レール4,5が水平になるまで可
動部材10,11を左方へ移動させる。その後、回転駆
動源16が停止する。
【0020】引戸2が開いた状態において、躯体の内部
側に設けられたスイッチまたはスイッチSを押すと、回
転駆動源16が起動し、可動部材10,11を所定位置
まで左方へ移動させた後、停止する。図1(C)に示す
ように、可動部材10,11の左方への移動により、閉
側レール4,5が右下がりに傾斜する。この結果、引戸
2がその自重によって開位置側へ向かって移動する。引
戸2が開位置に達すると、右枠部1aに突き当たって停
止する。このときの衝撃を緩和するために、右枠部1a
には、緩衝手段を設けるのが望ましい。引戸2が閉位置
に達すると、これをリミットスイッチ等からなるセンサ
(図示せず)が検知し、回転駆動源16を起動して、閉
側レール4,5が水平になるまで可動部材10,11を
右方へ移動させる。その後、回転駆動源16が停止す
る。なお、閉側レール4,5については、引戸2が閉位
置または開位置に位置しているとき、傾斜状態に維持し
ておいてもよい。
【0021】このように、本発明の自動ドアDにおいて
は、閉側レール4,5を傾斜させ、引戸2をその自重に
よって移動させているので、回転駆動源16について
は、可動部材10,11を移動させるための短時間だけ
起動すればよく、引戸2の移動中継続して起動させてお
く必要がない。したがって、引戸2の移動中にはモータ
等の回転駆動源16の騒音が発生しない。また、停電等
によって回転駆動源16が停止状態に維持されたとして
も、回転駆動源16が引戸2の移動に直接関与しておら
ず、制動手段として機能することがない。したがって、
引戸2を手で容易に開閉することができる。
【0022】また、レール3を二つの閉側レール4,5
とそれらの間に配置された支持車6とによって構成して
いるため、閉側レール4,5と支持車6との間に隙間が
生じるが、閉側レール4,5の端部4a,5aの側面を
傾斜させているので、それらの間の隙間をできる限り小
さくすることができる。これにより、戸車24閉側レー
ル4と支持車6との問の移動、および戸車25開側レー
ル4と支持車6との間の移動を円滑にすることができる
とともに、移動の際に発生する騒音を小さくすることが
できる。
【0023】さらに、引戸2が閉位置または開位置に位
置している際には、引戸2を支持する吊り車24,25
の一方を支持車6上に位置させ、支持車6によって引戸
2の全重量の半分を支持させているので、可動部材10
または11に作用する引戸2の重量を半減させることが
できる。したがって、可動部材10,11を軽く移動さ
せることができる。よって、回転駆動源16として小型
のものを用いることができる。
【0024】次に、本発明の他の実施の形態について説
明する。なお、以下の実施の形態のせつめいおいて、主
に前述した実施の形態と異なる構成について説明し、同
様な構成部分については同一符号を付してその説明を省
略する。
【0025】<実施の形態2> 図8および図9は、本発明の実施の形態2を示すもので
あり、本実施の形態においては、レール3全体が一体に
形成されるとともに、レール3の長手方向の中央部が支
持台30および軸31を介して水平板部1eに回動自在
に支持されている。また、引戸2が閉位置に位置してい
るときには吊り車25が軸31の真上に位置し、引戸2
が開位置に位置しているときには吊り車24が軸31の
真上に位置するようになっている。
【0026】<実施の形態3> 図10は、本発明の実施の形態3を示すものであり、本
実施の形態においては、支持車6が二つ用いられてい
る。一方の支持車6は、閉側レール4の右側の端部4b
に隣接して配置され、他方の支持車6は、開側レール4
の左側の端部5bに隣接して配置されている。また、閉
側レール4,5は、各支持車6,6に隣接する端部4
b,5bが前記の実施の形態と同様にして水平板部1e
に傾動可能に支持されている。閉側レール4,5の端部
4b,5bが傾動可能に支持されている関係上、可動部
材10,11が閉側レール4,5の互いに隣接する端部
4a,5a側に配置されており、両者は調整ねじ18に
よって連結されている。しかも、可動部材11が開側レ
ール4の端部5a側に配置された関係上、前記の実施の
形態におけるラック部11bが可動部材11から分離さ
れ、独立したラック41として水平板部1eに移動可能
に設けられている。そして、ラック41と可動部材11
とが連結軸19によって連結されている。また、引戸2
が閉位置に位置しているときには、吊り車24が右側の
支持車6上に、吊り車25が開側レール4の端部5a上
にそれぞれ乗り、引戸2が開位置に位置しているときに
は、吊り車24が閉側レール4の端部4a上に、吊り車
25が左側の支持車6上にそれぞれ乗るようになってい
る。
【0027】実施の形態3において、閉位置に位置して
いる引戸2を開く場合にぽ、可動部材10,11を右方
に移動させる。すると、閉側レール4の端部4aが下が
る一方、開側レール4の端部5aが持ち上がり、両閉側
レール4,5は、いずれも左下がりに傾斜する。この結
果、引戸2がその自重によって閉位置まで移動する。逆
に、閉位置に位置している引戸2を閉じる場合には、可
動部材10,11を左方へ移動させる。すると、閉側レ
ール4の端部が持ち上がる一方、開側レール4の端部5
aが下がり、両閉側レール4,5が右下がりに傾斜す
る。この結果、引戸2がその自重によって開位置まで移
動する。なお、本実施の形態の場合には、連結軸19の
長さを半分にすることができる。
【0028】<実施の形態4> 図11は本発明の実施の形態4を示す図である。この図
に示す実施の形態は、図10に示す実施の形態を変形さ
せたものであり、閉側レール4の端部4bが支持台(図
示せず)を介して水平板部1eに上下方向へ回動自在に
支持されている。また、閉側レール4の端部4b側に
は、支持車6に代えて、所定の長さを有するレール部材
(支持部材)51が配置されている。したがって、本実
施の形態では、レール3が閉側レール4,5、支持車6
およびレール部材51によって構成されている。レール
部材51は水平に延びており、その高さは閉側レール4
の端部4bと同一の高さになっている。引戸2が閉位置
に位置しているときには、吊り車24がレール部材51
の右端部上に乗るようになっている。
【0029】本実施の形態においては、引戸2が開位置
から閉位置に近づくと、吊り車24がレール部材51上
に乗る。すると、レール部材51が水平であるから、引
戸2の移動速度が遅くなる。レール部材51の長さは、
閉位置に達するときの引戸2の移動速度が所望の速度に
なるように、適宜設定すればよい。なお、レール部材5
1が水平であるため・引戸2が閉位置から開位置側へ移
動するときには、引戸2の移動当初の速度が遅くなる。
そこで、移動当初には引戸2をシリンダ機構等によって
押すようにしてもよい。引戸2をその移動当初にシリン
ダ機構等によって押す点は、他の実施の形態に採用して
もよい。
【0030】<実施の形態5> 図12は、図1〜図7に示す実施の形態を変形した実施
の形態5を示すものであり、この実施の形態5において
は、可動部材10,11に傾斜面が形成されておらず、
車輸14,15がそれぞれ設けられている。一方、閉側
レール4,5の互いに離れた端部4b,5bの下面に
は、固定部材61,62がそれぞれ固定されている。各
固定部材61,62の下面には、傾斜面61a,62a
がそれぞれ形成されている。各傾斜面61a,62aに
は、車輪14,15がそれぞれ転がり接触している。し
たがって、本実施の形態においても、可動部材10,1
1を左右方向へ移動させることにより、閉側レール4,
5を傾動させることができる。
【0031】<実施の形態6> 図13は、図10に示す実施の形態を変形した実施の形
態6を示すものであり、本実施の形態においては、閉側
レール4,5の互いに近接した端部4a,5aに傾斜面
61a,62aを有する固定部材61,62が設けられ
ており、各固定部材61,62の下側に可動部材10、
11が配置されている。各可動部材10,11には、図
12に示す実施の形態と同様に、各傾斜面61a,62
aに接する車輪14,15がそれぞれ設けられている。
【0032】<実施の形態7> 図14は、本発明の実施の形態7を示すものであり、本
実施の形態においては、閉側レール4,5の互いに離れ
た端部4b,5bが支持台71,72および支持軸7
3,74を介して水平板部1eに傾動可能に支持されて
いる。また、本実施の形態では支持車6が用いられてお
らず、吊り車24,25は閉側レール4,5の範囲内で
のみ移動する。この場合、引戸2が閉位置に位置してい
るときには吊り車24が支持軸73の真上に位置し、引
戸2が開位置に位置しているときには吊り車25が支持
軸74の真上に位置している。さらに、二つの可動部材
10,11に代えて、それらを一体に形成した形状を呈
する一つの可動部材75が設けられている。勿論、可動
部材75には、可動部材10,11の傾斜面10a,1
1aに対応した二つの傾斜面75a,75bが形成され
ている。この場合、傾斜面75a,75bは、互いに接
近する方向に向って上り勾配をなすように形成されてい
るが、下り勾配をなすように形成してもよい。なお、一
対の可動部材を一体に形成する点は、それらを閉側レー
ル4,5の互いに隣接する端部4a,5a側に配置した
他の実施の形態にも適用可能である。
【0033】なお、本発明は前述した実施の形態に限定
されるものでなく、適宜設計変更可能である。例えば、
前述した実施の形態においては、回転駆動源16により
ピニオン17およびラック部11b(ラック41)を介
して可動部材10,11を移動させ、それによってレー
ル3または閉側レール4,5を傾動させるようにしてい
るが、シリンダ機構、ソレノイドその他の手段によって
傾動させるようにしてもよい。
【0034】また、図8に示す実施の形態2のように、
レール3全体を一体に形成する場合には、その左右方向
のいずれか二方の一端部を枠体1に回動自在に支持さ
せ、他方の端部を上下方向へ移動させることにより、レ
ール3を傾動させるようにしてもよい。その場合には、
レール3の他端側に可動部材を一つだけ配置すればよ
い。したがって、構造を簡単にすることができる。しか
しその反面、レール3を所定の角度だけ傾斜させるのに
必要な他端部の上下方向の移動距離が、前述した実施の
形態のように、二つ閉側レール4,5を用いた場合に比
して2倍なる。したがって、一定の傾斜角度の傾斜面を
有する可動部材を2倍移動させることが必要になる。換
言すれば、二つ閉側レール4,5を用いた実施の形態の
場合には、可動部材10,11の移動距離を小さくし、
各閉側レール4,5の端部4b,5bを上下方向へ僅か
に移動させるだけで、各閉側レール4,5を大きく傾斜
させることができる。
【0035】全体が一体レール3を用いる場合における
前記不都合を解消するには、図15に示す実施の形態8
のように構成すればよい。すなわち、本実施の形態は、
レール3の両端部に上下に延びる長孔3a,3bを形成
する一方、この長孔3a,3bの幅とほぼ同一の直径を
有する軸81,82を枠体1に固定し、各軸81,82
を長孔3a,3bに相対回転可能、かつ相対移動可能に
挿入したものである。本実施の形態では、可動部材1
0,11を左右方向へ移動させると、レール3の一端部
と他端部とが互いに逆方向へ上下に移動し、レール3全
体としてはその長手方向の中央部を中心として揺動す
る。したがって、レール3を一定の角度だけ傾斜させる
のに必要な可動部材10,11の移動距離を短くするこ
とができる。
【0036】さらに、前記の実施の形態においては、引
戸2を吊り車(戸車)24,25を介してレール3に移
動可能に設けているが、これらに代えて例えば真っすぐ
に延びるアウターレールと、このアウターレールに移動
自在に支持されたインナーレールとからなるスライドレ
ールを用いてもよい。その場合には、アウターレールが
レール3の代わりに用いられ、インナーレールに引戸が
連結される。
【0037】<実施の形態9> 図16〜図20において、自動ドア装置100は次ぎに
述べるような構成となっている。図中上方の小矢印は可
動部材の位置関係を見やすくするための基準印である。
前述した実施の形態と同じ構成には同じ符号を付しその
説明を省略する。傾動手段101は、閉側レール107
と開側レール108の向かい合う(隣接する)端部の下
部に可動部材102をレール方向に横移動可能に設け、
可動部材102の前後には丸ラック103が移動方向に
延び、丸ラック103は適宜な部位でラック支持部10
5、105により横に移動可能で水平に支持されてい
る。丸ラック103は該103を横に移動させるため
の、制御された駆動手段106に通されている。可動部
材102は、閉側レール107の内側端方を該内側端方
の下方から上下移動させるための閉側勾配部110、開
側レール108の内側端方を上下移動させるための開側
勾配部111とからなる山形部を上部に形成している。
閉側レール107の内側端方には、閉側勾配部110に
当接する小車輪からなる当接部112が設けられ、開側
レール108の内側端方に開側勾配部111に当接する
小車輪からなる当接部113が設けられている。可動部
材102を横移動させることにより、閉側レール107
と開側レール108の内側端方が上下移動して、同一方
向に勾配をとるようになっている。閉位置側の適宜な部
位に、引戸2の下り通過を検出する磁気センサーからな
る検出手段114が設けられている。センサーは、光セ
ンサー、容量センサー等もよい。人等が引戸の前にくる
とセンサー(図示せず)などがそれを検出して、制御部
(図示せず)は駆動手段106を駆動させ丸ラック10
3を開側に押しだし、可動部材102を開側に移動させ
て閉側勾配部110、開側レール108を開側に下り勾
配として引戸2を、開移動させる。所定の時間経過した
ら、可動部材102を閉側に移動させて閉側勾配部11
0、開側レール108を閉側に下り勾配にする。閉じ移
動する引戸2側にもうけられた磁石115が検出手段1
14前を通過すると該114は通過したことを検出す
る。通過が検出されると、可動部材102は閉側レール
107の内側端方には、閉側勾配部110を水平にする
所定の位置まで移動させられる。
【0038】また、側枠115には手動スイッチ109
が設けられ、スイッチ109を押すと閉側レール107
と開側レール108を水平にする位置まで可動部材10
2が移動し停止するようになっている。もう一度スイッ
チ109を押すと可動部材102は閉側に移動して閉側
レール107と開側レール108を閉側に下り勾配させ
引戸2を閉移動させる。更に、停電など電力が遮断され
ると、ない設されたバッテリー(図示せず)の電力によ
り可動部材102を閉側レール107と開側レール10
8を水平にする所定の位置まで移動させて停止するよう
になっている。
【0039】<実施の形態10> 図21〜図28において、自動ドア装置120は次ぎに
述べるような構成となっている。自動ドア装置120は
自動ドア装置100の構成に制動手段121、122
と、可動部材102の移動時に該102と共に引戸2を
移動させるための引戸押し部124を加えたものであ
る。制動手段121、122は、移動してきて側枠11
9と123に衝突して跳ね返る引戸2を、速度を押さえ
ながら跳ね返らないように受け止め停止保持させておく
ためのものであり、次のような構成となっている。躯体
1の上部両端にも受けられれたブラケット125、12
5に先端部に挟み込む、適宜なバネ力で挟み力を有し付
き合わさる二つのローラを有するキャッチ部126が設
けられ、走行手段と引戸2を連絡する支持腕20、21
の外側側部にキャッチ部126に嵌合する頭部を膨らま
せた嵌合突起127を設けている。嵌合突起127はキ
ャッチ部126に嵌合するとき、抵抗のあるローラーを
拓いて押し入るもので、ある程度以上の力で押し込まな
ければ嵌合しないものである。これにより、引戸2の移
動速度を大幅に低減するものであり、ある程度の力で引
かないと嵌合突起21を引き出せないものである。丸ラ
ック103の両端方に引戸押し部124が固定され、該
103の動きにより可動部材102と同じ横移動をする
ようになっていて、閉状態あるいは開状態の引戸の支持
腕部20、21に当接して、丸ラック103が動くと引
戸2を少し強制的に移動(可動部材の移動距離)させ
て、キャッチ部126から嵌合突起127を引き抜き、
レールの傾斜により引戸2が自然に移動できるようにす
るようになっている。
【0040】<実施の形態11> 図29において、自動ドア装置134次に述べるような
構成となっている。自動ドア装置134は閉側レール
を、自動ドア装置100の構成の閉側レール107を短
くした閉側レール135にし、開側レール108を短く
した開側レール136とし、該135、136の外側に
捕縄レール131、132を突き合わせた構成としたも
のである。捕縄レール131、132は略水平に設けら
れているが、両先端の上下位置をそれぞれ自在に調節す
る上下位置調節部133を設けているので、いつでも自
由に調節ができるようになっている。
【0041】叙述の如く構成された本発明の実施例の形
態において、前記開側レール4(108)の戸尻側端部
と閉側レール5(107)の戸先側端部をそれぞれを支
持軸73、74により支持させて、各々の支持軸73、
74を中心として各レールの自由端部を一方を上げると
他方が下がるよう上下させ、各レールを同一方向に傾斜
させるための傾動手段を介してそれぞれが傾動すべく構
成し、該開側レール4(108)と閉側レール5(10
7)を、前記傾動手段の動作で、前記閉状態の前記引戸
が開移動するように傾斜させ、開状態の前記引戸が閉移
動するように傾斜させる構成としたことにより、また、傾動手段は、閉側レール5と開側レール4の互い
に隣接する端部間にそれらと略同じ高さに走行体を載せ
支持する支持部6(51)を設け、引戸が閉状態にある
ときは後方走行体が前記支持部6(51)に載り該支持
部6(51)に支持され、引戸が開状態にあるときは前
方走行体が前記支持部6(51)に載り該支持部6(5
1)に支持されるようにして、各レールの端部を上げ下
げすべく構成されていることにより、 (1)一本のレールを略半分にして横並びにした閉側レ
ールと開側レールを傾動手段により上下させて傾斜を自
動的に変えるものであるので、傾動手段の可動時間は1
・2秒でよく、従来のような強力で大型のモーターを使
用することがなく、モータの回転にともなう雑音を皆無
にでき、静寂を要する場所でも静かなドア装置を実現す
る。 (2)二本のレールで引戸の端方をそれぞれ吊る構造で
あるので、一本のレールを傾斜させた場合のレールの一
方の端部と他方の端部の高低差を略半分でき、且つ、下
るに従って引戸の走行傾斜角度が小さくなって行く。こ
れにより、一本レールより加速度を低減させた、より優
しい引戸の移動動作を実現する。また、二本のレールの
それぞれで引戸の荷重を分散して支持しており、且つ、
一本のレールの約半分の長さのレールで支持するので、
レールの強度が増し且つ負荷が小さくなり、結果レール
が撓むことのない強靱な構成を実現している。また、引
戸の移動速度を低減できるので、側枠への衝突音及びバ
ウンドを大幅に低減するという効果を奏する。 (3)停電になっても、ドアを制動するものがないの
で、手でドアを容易に開くことができるものである。特
に、開初動時において引戸は殆ど水平状態であり、その
勾配は極めて緩やかであるので、初動段階ではレールの
傾斜による抵抗が殆どなく、薄力者でも容易に引戸を開
くことができるドア装置を実現している。すなわち、電
力を使用せず、閉側に下り勾配をつけて固定し、手で開
き、自然に閉まる半自動ドアとして、あるいは、レール
を水平にして手で開閉する普通のドアとして使用できる
ものである。 (4)各レールを所定の角度だけ傾斜させるのに必要な
傾動手段の持ち上げ距離(シリンダ機構を用いた場合そ
のストロークを小さくできる)や横移動距離を小さくす
ることができる。(5)レールの外側端部を上下するために必要な二つの
部材を一つの駆動手段により同時に動作させることがで
き、引戸が開閉完了時において支持部に走行体の一方が
載る構成であるので、一つのレールには引戸の荷重が無
荷重となり、従って傾動手段全体に掛かる荷重も略半分
になるので、傾動手段の傾動によるレールの持ち上げが
軽負担で行えるという効果を奏する。これにより、傾動
手段を動作させる駆動手段(駆動手段)を小型のものに
できる。
【0042】
【0043】また、閉側レールの外側端部の隣接した
部位に該端部と略同じ高さに閉側支持部を設け、開側
レールの外側端部の隣接した部位に該端部と略同じ高
さに開側支持部51を設け、引戸が閉状態にあるときは
前方走行体が前記側支持部に載り該開側支持部
支持され、引戸が開状態にあるときは後方走行体が前記
側支持部51に載り該閉側支持部51に支持されるよ
うにして、引戸が開閉完了時において支持部に走行体の
一方が載る構成であるので、一つのレールには引戸の荷
重が無荷重となり、従って傾動手段全体に掛かる荷重も
略半分になるので、傾動手段の傾動によるレールの持ち
上げが軽負担で行えるという効果を奏する。これによ
り、傾動手段を動作させる駆動手段(駆動手段)を小型
のものにできる。
【0044】また、傾動手段が、前記可動部材の横移動
を前記各レールの各端部の上下移動に変換する変換機構
により構成されているので、抵抗の少ないスムーズな可
動部材の横移動とレールの上下移動を実現するという効
果を奏する。これにより、駆動手段(駆動手段)を小型
にできる。
【0045】また、変換機構を、各レールの各自由端部
との上下対向面に設けられた前記傾斜面、この傾斜面
に当接する車輪などの抵抗の少ない当接部を設けた構成
としたので、に加えて、構成が簡単であり安価な装置を
実現するという効果を奏する。
【0046】また、前記支持部を回転自在に支持された
支持車にしたので、支持車への走行体の乗降を抵抗ない
静かなものにできるという効果を奏する。
【0047】また、各レールの支持車と対向する各端面
が、前記支持車に向って上り勾配をなす傾斜面に形成さ
れてなる構成としたので、レールと支持車との間の隙間
を小さくすることができるという効果を奏する。
【0048】また、引戸が開位置側から閉位置側へ移動
する際に、前記引戸が適宜な位置から閉完了位置に近づ
くにしたがってその移動速度が遅くなるよう、前記閉位
置側の支持部が前記引戸の移動方向に適宜な長さをもっ
て略水平に設けられてなる構成としたので、緩やかで優
しい引戸の閉終わり動作を実現するという効果を奏す
る。
【0049】また、傾動手段が、閉側レールの内側端方
を該内側端方の下方から上下移動させるための閉側勾配
部、開側レールの内側端方を上下移動させるための開側
勾配部とからなる山形部を上部に形成した可動部材を有
し、前記閉側レールの内側端方に前記閉側勾配部に当接
する車輪などの当接部を設け、前記開側レールの内側端
方に前記開側勾配部に当接する車輪などの当接部を設
け、前記可動部材を横移動させることにより、前記閉側
レールと前記開側レールの内側端方が上下移動して、同
一方向に勾配を得るようにしたので、可動部材を一つに
でき、安価な装置を実現するという効果を奏する。
【0050】また、引戸が移動完了手前の適当な位置ま
で移動したことを検出したら、傾動手段を動作させて閉
側レールと開側レールを略水平状態にし、前記引戸の移
動速度を低減させるようにしたので、レールの水平状態
に置いて引戸は、惰性で速度を落としながら移動して、
側枠への衝突を小さいものにした静かな閉め完了を実現
するという効果を奏する。
【0051】また、走行してくる引戸を、速度を押さえ
ながら跳ね返らないように受け止め停止保持させておく
制動手段を躯体の適宜な部位に設け、且つ、傾動手段傾
動時に引戸を強制移動させる引戸押し部を設けたので、
殆ど引戸の衝突音がなく、且つ、開閉開始時には強制的
に引戸が停止保持状態から開放されるので、スムーズな
引戸の開閉移動を実現するという効果を奏する。
【0052】また、スイッチを人が押すなどの操作を行
うと、閉側レールと開側レールが水平状態となるように
してなるものであるので、ストレッチャー等を通過させ
る場合や、引戸をあけ放しにしておきたい場合など、大
変便利であるという効果を奏する。
【0053】また、電力を遮断した状態となった場合、
レールが水平となるようにしたので、災害時など停電と
なった場合などでも、薄力者が容易に引戸を開くことが
でき、電力を使用する必要なない場合は、普通の引戸と
して使用することを可能とする効果を奏するものであ
る。
【0054】また、引戸の移動速度を低減させるための
適宜な長さの補助レールをレールの外側に略水平に設け
他ので、緩やかで優しい引戸の閉終わり動作を実現する
という効果を奏する。
【0055】また、補助レールの傾斜および上下位置を
調節できるようにしたので、設置現場において、最良の
状態に調節することを可能とし、後日変化があっても容
易に調節して対応できるという効果を奏する。
【0056】
【発明の効果】本発明は上述したようになっているの
で、レールを傾動して引戸を開閉するようにしたもので
ありながら、それぞれが支持軸73、74により支持さ
れた二本のレール4と5を、それぞれの自由端部4aと
5aをもって互いに傾動することができるようになり、
一本のレールに対して吊持した引戸に比し、各レール
4、5を所定の角度だけ傾斜させるのに必要な傾動手段
101の持ち上げ距離や横移動距離を小さくすることが
でき。また、駆動手段は、必要な二つの部材を一つの駆
動手段により同時に動作させることができると共に、一
つのレールに対する引戸の荷重が無荷重となり、傾動に
よるレールの持ち上げが軽負担で行え、駆動手段を小型
のものにできる。更には、モーターによる引戸の移動を
必要とせず、停電時などに置いてもドアの開閉が人手で
容易に簡単に行え、レールが撓むことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の要部の概略構成を示す
ものであり、図1(A)は引戸が閉位置に位置している
状態を示し、図1(B)は引戸を閉位置から開位置に移
動させるために二つのレールを傾動させた状態を示し、
図1(C)は開位置に位置している引戸を閉位置に移動
させるために、二つのレールを傾動させた状態を示して
いる。
【図2】本発明の実施の形態1を示す正面図。
【図3】図2のX−X線に沿う拡大断面図。
【図4】図1(A)の中央部分を示す拡大図。
【図5】図4のX−X線に沿う断面図。
【図6】本発明の実施の形態1の引戸を開位置に移動さ
せたときの状態を示す示す図1(A)の左側端部の拡
図。
【図7】図1(A)の右側の端部の拡大図。
【図8】本発明の実施の形態2を示す引戸が閉位置に位
置している状態の中央部分の拡大図。
【図9】図8のX−X線に沿う断面図。
【図10】本発明の実施の形態3を示す引戸が閉位置に
位置している状態の概略図。
【図11】本発明の実施の形態4を示す引戸が閉位置に
位置している状態の概略図。
【図12】本発明の実施の形態5を示す引戸が閉位置に
位置している状態の概略図。
【図13】本発明の実施の形態6を示す引戸が閉位置に
位置している状態の概略図。
【図14】本発明の実施の形態7を示す引戸が閉位置に
位置している状態の概略図。
【図15】本発明の実施の形態8を示す引戸が閉位置に
位置している状態の概略図。
【図16】本発明の実施の形態9を示す引戸が開位置に
位置している状態の正面図。
【図17】本発明の実施の形態9を示す引戸が閉じ移動
している途中状態の正面図。
【図18】本発明の実施の形態9を示す引戸が閉位置に
位置してレールが水平になっている状態の正面図。
【図19】本発明の実施の形態9を示す引戸が開位置に
位置してレールが水平になっている状態の正面図。
【図20】本発明の実施の形態9を示す主要部の拡大側
面概略図。
【図21】本発明の実施の形態10を示す引戸が閉位置
にある状態の正面図。
【図22】本発明の実施の形態10を示す引戸が閉位置
にある要部の拡大図。
【図23】本発明の実施の形態10を示す引戸が開位置
にある要部の拡大図。。
【図24】本発明の実施の形態10を示す主要部の拡大
側面概略図。
【図25】本発明の実施の形態10を示すK−K線切断
拡大断面図。
【図26】本発明の実施の形態10の制動手段により停
止保持状態にある主要部分の拡大正面図。
【図27】本発明の実施の形態10の制動手段から開放
された状態の主要部分の拡大正面図。
【図28】本発明の実施の形態10の駆動手段と丸ラッ
クを示す側面図、正面図、底面図。
【図29】本発明の実施の形態11を示す正面図。
【符号の説明】
D・・・・・・・・自動ドア 1・・・・・・枠体(躯体) 2・・・・・・引戸 3・・・・・・レール 4・・・・・・閉側レール 4a・・・・・端部 4b・・・・・端部 5・・・・・・開側レール 5a・・・・・端部 5b・・・・・端部 6・・・・・・支持車(支持部材) 10・・・・・・可動部材 10a・・・・・傾斜面 11・・・・・・可動部材 11a・・・・・傾斜面 14・・・・・・車輪(当接部) 15・・・・・・車輪(当接部) 16・・・・・・回転駆動源(移動源) 24・・・・・・吊り車(戸車) 25・・・・・・吊り車(戸車) 51・・・・・・レール部材(支持部材) 61・・・・・・固定部材 61a・・・・・傾斜面 62・・・・・・固定部材 62a・・・・・傾斜面 75・・・・・・可動部材 75a・・・・・傾斜面 75b・・・・・傾斜面 100・・・・・自動ドア装置 101・・・・・傾動手段 102・・・・・可動部材 103・・・・・丸ラック 105・・・・・ラック支持部 106・・・・・駆動手段 107・・・・・閉側レール 108・・・・・開側レール 109・・・・・スイッチ 110・・・・・閉側勾配部 111・・・・・開側勾配部 112・・・・・当接部 113・・・・・当接部 114・・・・・検出手段 115・・・・・磁石 116・・・・・車輪 117・・・・・閉側走行手段 118・・・・・開側走行手段 119・・・・・側枠 120・・・・・自動ドア装置 121・・・・・制動手段 122・・・・・制動手段 123・・・・・側枠 124・・・・・引戸押し部 125・・・・・ブラケット 126・・・・・キャッチ部 127・・・・・嵌合突起 128・・・・・歯車 129・・・・・歯車 130・・・・・駆動軸 131・・・・・補助レール 132・・・・・補助レール 133・・・・・上下位置調節部 134・・・・・自動ドア装置 135・・・・・閉側レール 136・・・・・開側レール

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開位置側(戸袋側)と閉位置側(戸口
    側)のそれぞれに、開側レールと閉側レールを互いに隣
    接配置させ、引戸上部の開位置側(後方)および閉位置
    側(前方)に設けられた走行体を前記それぞれのレール
    案内支持することで、引戸を開閉可能に吊持せしめる
    一方、前記開側レールの戸尻側端部と閉側レールの戸先
    側端部をそれぞれ支持軸により支持させ、支持軸を中
    心として各レールの自由端部を一方を上げると他方が下
    がるよう上下させ、レールを同一方向に傾斜させるた
    めの傾動手段を介して傾動すべく構成し、該開側レール
    と閉側レールを、前記傾動手段の動作で、前記閉状態の
    前記引戸が開移動するように傾斜させ、開状態の前記引
    戸が閉移動するように傾斜させる構成としたことを特徴
    とする自動ドア装置。
  2. 【請求項2】 前記傾動手段は、閉側レールと開側レー
    ルの前記各自由端部の下方部に設けられて、レールの長
    手方向に横移動することにより、前記閉側レールと前記
    開側レールの端部を押し上げたり下げたりするようにし
    てなることを特徴とする請求項1記載の自動ドア装
    置。
  3. 【請求項3】 開位置側(戸袋側)と閉位置側(戸口
    側)にそれぞれ配置され、それぞれの一端部を中心とし
    て他端部が上下方向へ傾動可能に支持された開側レール
    と閉側レールからなるレールと、前記引戸の閉位置側
    (前方)を吊った状態で前記閉側レールに支持案内され
    て走行する吊り車などの前方走行体と、前記引戸の開位
    置側(後方)を吊った状態で前記開側レールに支持案内
    されて走行する吊り車などの後方走行体と、前記閉側レ
    ールと前記開側レールの端方を上下させて、該閉側レー
    ルと該開側レールを同一方向に傾斜させるための傾動手
    段とからなり、該傾動手段は、閉側レールと開側レール
    の下方部に設けられて、レールの長手方向に横移動する
    ことにより、閉側レールと開側レールの互いに隣接する
    端部間にそれらと略同じ高さに走行体を載せ支持する支
    持部を設け、引戸が閉状態にあるときは後方走行体が前
    記支持部に載り該支持部に支持され、引戸が開状態にあ
    るときは前方走行体が前記支持部に載り該支持部に支持
    されるようにして、各レールの端部を上げ下げすべく構
    成したことを特徴とする自動ドア装置。
  4. 【請求項4】 前記傾動手段は、閉側レールの外側端部
    の隣接した部位に該端部と略同じ高さに閉側支持部を設
    け、開側レールの外側端部の隣接した部位に該端部と略
    同じ高さに開側支持部を設け、引戸が閉状態にあるとき
    は前方走行体が前記側支持部に載り該開側支持部に支
    持され、引戸が開状態にあるときは後方走行体が前記
    側支持部に載り該閉側支持部に支持されるようにしてな
    ることを特徴とする請求項に記載の自動ドア装置。
  5. 【請求項5】 前記傾動手段、閉側レールと開側レー
    ルの上下可能な各端部をそれぞれ支持する可動部材と、
    この可動部材を連動して移動させる駆動手段と、前記可
    動部材と前記各レールの自由端部との各間に設けられ
    た、前記可動部材の横移動を前記各レールの各端部の上
    下移動に変換する変換機構とからなることを特徴とする
    請求項2乃至4のいずれかに記載の自動ドア装置。
  6. 【請求項6】 前記変換機構は、可動部材と各レールの
    各自由端部との上下対向面の一方に、レールの長手方向
    に沿って傾斜する傾斜面を形成し、該傾斜面の対向面側
    となる他方に、この傾斜面に当接する車輪などの抵抗の
    少ない当接部を設け、前記傾斜面と前記当接部との接
    触箇所が前記可動部材の移動に伴って変化することによ
    り、前記各レールの自由端部が上下移動するよう構成し
    てなることを特徴とする請求項5に記載の自動ドア装
    置。
  7. 【請求項7】 前記可動部材を、閉側レールの内側端方
    を該内側端方の下方から上下移動させるための閉側勾配
    部、開側レールの内側端方を上下移動させるための開側
    勾配部とからなる山形部を上部に形成して、前記閉側レ
    ールと前記開側レールとの隣設部位に配設してなること
    を特徴とする請求項6に記載の自動ドア装置。
  8. 【請求項8】 移動してきて躯体の側枠などに衝突して
    跳ね返る引戸を、速度を押さえながら跳ね返らないよう
    に受け止め停止保持させておく制動手段を躯体の適宜な
    部位に設け、前記引戸を移動させるために閉側レールと
    開側レールを傾斜させる傾動手段を動作させるに伴い、
    前記傾動手段の適宜な部位に設けられた引戸を該傾動手
    段と同じ方向に移動させて前記制動手段の停止保持状態
    を解除するための引戸押し部を設けてなることを特徴と
    する請求項1乃至7のいずれかに記載の自動ドア装置。
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