JP4797663B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、直流入力電圧をスイッチングして得られるスイッチング出力を電力変換トランスの出力巻線に取り出すように構成されたスイッチング電源装置に関する。
従来より、スイッチング電源装置として種々のタイプのものが提案され、実用に供されている。その多くは、電力変換トランスの入力巻線に接続されたスイッチ回路のスイッチング動作により直流入力電圧をスイッチングし、スイッチング出力を電力変換トランスの出力巻線に取り出す方式である。このようなスイッチ回路のスイッチング動作に伴い、出力巻線に現れる電圧は、整流回路によって整流された後、平滑回路によって直流に変換されて出力される。
この種のスイッチング電源装置では、一定の出力電圧を維持可能な入力電圧範囲の広範化が望まれている。そこで例えば特許文献1では、2つのスイッチング素子(スイッチング回路)に対応してトランスの1次側に同一巻数の巻線を2つ設け、入力電圧の大きさに応じてこれら2つの1次側巻線同士を直列または並列に接続するようにしたスイッチング電源装置が提案されている。
特開平11−136939号公報
上記特許文献1の技術によれば、入力電圧の大きさに応じてトランスの1次側巻線と2次側巻線との巻数比を切り換えることができ、一定の出力電圧を維持可能な入力電圧範囲が広範になると考えられる。
ところがこのスイッチング電源装置では、2つの1次側巻線同士を並列接続する場合、並列動作する2つのスイッチング回路同士の制御タイミング(スイッチング素子同士のオン・オフ動作のタイミング)が素子間の製造ばらつき等によりわずかにでもずれると、それらのスイッチング回路間のインピーダンスの差異に起因して過大なサージ電流が流れてしまうという問題があった。
過大なサージ電流が発生すると、スイッチング素子等を破壊するおそれがある。また、現実的には制御タイミングを完全に一致させるのは困難である。よって、結果的に電流容量の大きい素子を用いなければならず、電流容量が大きくなるにつれて素子が大型化する傾向にあることから、装置全体を小型化するのが困難であった。
このように、制御タイミングのずれに対する許容度の小さい従来の技術では、サージ電流の発生を抑えつつ入力電圧範囲を広範化するのが困難であった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、サージ電流の発生を抑えつつ入力電圧範囲の広範化を実現することが可能なスイッチング電源装置を提供することにある。
本発明の第1のスイッチング電源装置は、入力端子対と、それぞれ4つのスイッチング素子を含んで構成され、直流入力電圧に基づいて入力交流電圧を生成するフルブリッジ型の2つのスイッチング回路と、これら2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられると共に互いに巻数の等しい2つの1次側巻線と、2次側巻線とを有し、上記入力交流電圧を変圧して出力交流電圧を生成するトランスと、このトランスの2次側に設けられ、上記出力交流電圧を整流して直流出力電圧を生成する出力回路と、上記2つのスイッチング回路同士を同期させて駆動する駆動回路と、上記2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられた2つのインダクタと、上記直流入力電圧が所定のしきい値電圧よりも小さいときには、2つのスイッチング回路のうちの一方のスイッチング回路とトランスの2つの1次側巻線のうちの一方の1次側巻線とを通る第1の電流経路と、他方のスイッチング回路とトランスの他方の1次側巻線とを通る第2の電流経路とが互いに並列接続されるように接続切換を行う一方、上記直流入力電圧がしきい値電圧よりも大きいときには、上記第1の電流経路と第2の電流経路とが互いに直列接続されるように接続切換を行う接続切換手段とを備え、この接続切換手段が、接続切換素子と、直流入力電圧を検出する入力電圧検出回路と、入力電圧検出回路により検出された直流入力電圧が上記しきい値電圧よりも小さいときには接続切換素子がオン状態となるように制御する一方、直流入力電圧が上記しきい値電圧よりも大きいときには接続切換素子がオフ状態となるように制御する制御部とを有し、上記2つのスイッチング回路が、それぞれ、入力端子対のうちの一方の入力端子から導かれる正極接続線と他方の入力端子から導かれる負極接続線との間に設けられた2つのアームを有し、上記接続切換素子が、2つのスイッチング回路における一方のアームの一端同士を共通接続する第1の共通接続点と正極接続線との間、および一方のアームの他端同士を共通接続する第2の共通接続点と負極接続線との間に配置されているものである。
本発明の第2のスイッチング電源装置は、入力端子対と、それぞれ4つのスイッチング素子を含んで構成され、直流入力電圧に基づいて入力交流電圧を生成するフルブリッジ型の2つのスイッチング回路と、これら2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられると共に互いに巻数の等しい2つの1次側巻線と、2次側巻線とを有し、上記入力交流電圧を変圧して出力交流電圧を生成するトランスと、このトランスの2次側に設けられ、上記出力交流電圧を整流して直流出力電圧を生成する出力回路と、上記2つのスイッチング回路同士を同期させて駆動する駆動回路と、上記2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられた2つのインダクタと、上記直流入力電圧が所定のしきい値電圧よりも小さいときには、2つのスイッチング回路のうちの一方のスイッチング回路とトランスの2つの1次側巻線のうちの一方の1次側巻線とを通る第1の電流経路と、他方のスイッチング回路とトランスの他方の1次側巻線とを通る第2の電流経路とが互いに並列接続されるように接続切換を行う一方、上記直流入力電圧がしきい値電圧よりも大きいときには、上記第1の電流経路と第2の電流経路とが互いに直列接続されるように接続切換を行う接続切換手段とを備え、この接続切換手段が、接続切換素子と、直流入力電圧を検出する入力電圧検出回路と、入力電圧検出回路により検出された直流入力電圧が上記しきい値電圧よりも小さいときには接続切換素子がオン状態となるように制御する一方、直流入力電圧が上記しきい値電圧よりも大きいときには接続切換素子がオフ状態となるように制御する制御部とを有し、上記2つのスイッチング回路が、それぞれ、入力端子対のうちの一方の入力端子から導かれる正極接続線と他方の入力端子から導かれる負極接続線との間に設けられた2つのアームを有し、上記接続切換素子が、2つのスイッチング回路における一方のアームの一端同士または他端同士を共通接続する共通接続点と正極接続線または負極接続線との間に配置されているものである。
本発明の第3のスイッチング電源装置は、入力端子対と、それぞれ4つのスイッチング素子を含んで構成され、直流入力電圧に基づいて入力交流電圧を生成するフルブリッジ型の2つのスイッチング回路と、これら2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられると共に互いに巻数の等しい2つの1次側巻線と、2次側巻線とを有し、上記入力交流電圧を変圧して出力交流電圧を生成するトランスと、このトランスの2次側に設けられ、上記出力交流電圧を整流して直流出力電圧を生成する出力回路と、上記2つのスイッチング回路同士を同期させて駆動する駆動回路と、上記2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられた2つのインダクタと、上記直流入力電圧が所定のしきい値電圧よりも小さいときには、2つのスイッチング回路のうちの一方のスイッチング回路とトランスの2つの1次側巻線のうちの一方の1次側巻線とを通る第1の電流経路と、他方のスイッチング回路とトランスの他方の1次側巻線とを通る第2の電流経路とが互いに並列接続されるように接続切換を行う一方、上記直流入力電圧がしきい値電圧よりも大きいときには、上記第1の電流経路と第2の電流経路とが互いに直列接続されるように接続切換を行う接続切換手段とを備え、この接続切換手段が、接続切換素子と、直流入力電圧を検出する入力電圧検出回路と、入力電圧検出回路により検出された直流入力電圧が上記しきい値電圧よりも小さいときには接続切換素子がオン状態となるように制御する一方、直流入力電圧が上記しきい値電圧よりも大きいときには接続切換素子がオフ状態となるように制御する制御部とを有し、上記2つのスイッチング回路が、それぞれ、入力端子対のうちの一方の入力端子から導かれる正極接続線と他方の入力端子から導かれる負極接続線との間に設けられた2つのアームを有し、上記接続切換素子が、双方向スイッチにより構成されると共に、2つのスイッチング回路の一方のアーム同士から構成されるブリッジ回路にHブリッジ接続されているものである。
本発明の第4のスイッチング電源装置は、入力端子対と、それぞれ4つのスイッチング素子を含んで構成され、直流入力電圧に基づいて入力交流電圧を生成するフルブリッジ型の2つのスイッチング回路と、これら2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられると共に互いに巻数の等しい2つの1次側巻線と、2次側巻線とを有し、上記入力交流電圧を変圧して出力交流電圧を生成するトランスと、このトランスの2次側に設けられ、上記出力交流電圧を整流して直流出力電圧を生成する出力回路と、上記2つのスイッチング回路同士を同期させて駆動する駆動回路と、上記2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられた2つのインダクタと、上記直流入力電圧が所定のしきい値電圧よりも小さいときには、2つのスイッチング回路のうちの一方のスイッチング回路とトランスの2つの1次側巻線のうちの一方の1次側巻線とを通る第1の電流経路と、他方のスイッチング回路とトランスの他方の1次側巻線とを通る第2の電流経路とが互いに並列接続されるように接続切換を行う一方、上記直流入力電圧がしきい値電圧よりも大きいときには、上記第1の電流経路と第2の電流経路とが互いに直列接続されるように接続切換を行う接続切換手段とを備え、この接続切換手段が、接続切換素子と、直流入力電圧を検出する入力電圧検出回路と、入力電圧検出回路により検出された直流入力電圧が上記しきい値電圧よりも小さいときには接続切換素子がオン状態となるように制御する一方、直流入力電圧が上記しきい値電圧よりも大きいときには接続切換素子がオフ状態となるように制御する制御部とを有し、上記2つのスイッチング回路のうちの一方のスイッチング回路が、入力端子対のうちの一方の入力端子から導かれる正極接続線と第3および第4の共通接続点との間にそれぞれ設けられた一方の2つのアームを有し、他方のスイッチング回路が、他方の入力端子から導かれる負極接続線と第3および第4の共通接続点との間にそれぞれ設けられた他方の2つのアームを有し、上記接続切換素子が、双方向スイッチにより構成されると共に、第3の共通接続点と第4の共通接続点との間に配置されているものである。
ここで「アーム」とは、上記正極接続線と負極接続線との間を結ぶ接続線を意味し、例えばフルブリッジ型のスイッチング回路は、直列接続された2つのスイッチング素子をそれぞれ含む一対のアームを有することになる。
また、「双方向スイッチ」とは、電流をその両方向に流すと共に両方向とも遮断することが可能なスイッチを意味する。
本発明の第1ないし第4のスイッチング電源装置では、互いに同期動作する2つのスイッチング回路に入力された直流入力電圧から入力交流電圧が生成され、さらにこの入力交流電圧がトランスによって変圧されることで、出力交流電圧が生成される。そしてこの出力交流電圧が出力回路によって整流され、直流出力電圧として出力される。また、接続切換手段によって、直流入力電圧が所定のしきい値電圧よりも小さいときにはそれぞれのスイッチング回路に対応する第1の電流経路と第2の電流経路とが互いに並列接続するように接続切換がなされ、直流入力電圧がしきい値電圧よりも大きいときには、これら第1の電流経路と第2の電流経路とが互いに直列接続するように接続切換がなされる。ここで、トランスの2つの1次側巻線がそれぞれ2つのスイッチング回路に対応すると共に互いに巻数が等しいことから、上記2つの電流経路が互いに直列接続する場合、互いに並列接続する場合と比べ、1次側巻線と2次側巻線との巻数比が大きくなる。また、2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して2つのインダクタが設けられているため、これらインダクタによる電流の大きさを維持しようとする作用により、回路内の電流の変化が緩やかになる。
また、本発明の第1のスイッチング電源装置では、上記並列接続および直列接続のいずれの状態においてもスイッチング回路が常にスイッチング動作をなすようになり、上記駆動回路による駆動動作がより簡単になる。
また、本発明の第2のスイッチング電源装置では、一方のアームにおける接続切換素子が配置されていない側のスイッチング素子同士が、接続切換素子としても機能するようになる。
本発明の第のスイッチング電源装置は、それぞれ4つのスイッチング素子を含んで構成され、直流入力電圧に基づいて入力交流電圧を生成するフルブリッジ型の2つのスイッチング回路と、これら2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられると共に互いに巻数の等しい2つの1次側巻線と、2次側巻線とを有し、上記入力交流電圧を変圧して出力交流電圧を生成するトランスと、このトランスの2次側に設けられ、上記出力交流電圧を整流して直流出力電圧を生成する出力回路と、上記2つのスイッチング回路同士を同期させて駆動する駆動回路と、上記2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられた2つのインダクタと、上記直流入力電圧の大きさに応じて、2つのスイッチング回路のうちの一方のスイッチング回路とトランスの2つの1次側巻線のうちの一方の1次側巻線とを通る第1の電流経路と、他方のスイッチング回路とトランスの他方の1次側巻線とを通る第2の電流経路とが互いに並列接続された並列接続状態のデューティ比、および上記第1の電流経路と第2の電流経路とが互いに直列接続された直列接続状態のデューティ比がそれぞれ変化するように接続切換を行う接続切換手段とを備え、この接続切換手段が、直流入力電圧が大きくなるのに応じて、並列接続状態のデューティ比が小さくなると共に直流接続状態のデューティ比が大きくなるように接続切換を行うものである。
本発明の第6のスイッチング電源装置は、それぞれ4つのスイッチング素子を含んで構成され、直流入力電圧に基づいて入力交流電圧を生成するフルブリッジ型の2つのスイッチング回路と、これら2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられると共に互いに巻数の等しい2つの1次側巻線と、2次側巻線とを有し、上記入力交流電圧を変圧して出力交流電圧を生成するトランスと、このトランスの2次側に設けられ、上記出力交流電圧を整流して直流出力電圧を生成する出力回路と、上記2つのスイッチング回路同士を同期させて駆動する駆動回路と、上記2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられた2つのインダクタと、上記直流入力電圧の大きさに応じて、2つのスイッチング回路のうちの一方のスイッチング回路とトランスの2つの1次側巻線のうちの一方の1次側巻線とを通る第1の電流経路と、他方のスイッチング回路とトランスの他方の1次側巻線とを通る第2の電流経路とが互いに並列接続された並列接続状態のデューティ比、および上記第1の電流経路と第2の電流経路とが互いに直列接続された直列接続状態のデューティ比がそれぞれ変化するように接続切換を行う接続切換手段とを備え、この接続切換手段が、接続切換素子と、直流入力電圧を検出する入力電圧検出回路と、この入力電圧検出回路により検出された直流入力電圧が大きくなるのに応じて、接続切換素子のオン・デューティ比が小さくなるように制御する制御部とを有するものである。
本発明の第5および第6のスイッチング電源装置では、互いに同期動作する2つのスイッチング回路に入力された直流入力電圧から入力交流電圧が生成され、さらにこの入力交流電圧がトランスによって変圧されることで、出力交流電圧が生成される。そしてこの出力交流電圧が出力回路によって整流され、直流出力電圧として出力される。また、接続切換手段によって、直流入力電圧の大きさに応じて上記並列接続状態および直列接続状態のデューティ比がそれぞれ変化するように接続切換がなされる。ここで、トランスの2つの1次側巻線がそれぞれ2つのスイッチング回路に対応すると共に互いに巻数が等しいことから、直列接続状態のデューティ比が大きくなるのに応じて(並列接続状態のデューティ比が小さくなるのに応じて)、1次側巻線と2次側巻線との巻数比が大きくなる。また、2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して2つのインダクタが設けられているため、これらインダクタによる電流の大きさを維持しようとする作用により、回路内の電流の変化が緩やかになる。さらに、直流入力電圧の大きさに応じて並列接続状態および直列接続状態のデューティ比がそれぞれ変化するため、上記巻数比が急激に変化することはない(連続的に変化する)。
また、本発明の第5のスイッチング電源装置では、直流入力電圧が大きくなるのに応じて、上記巻数比も徐々に大きくなる。
本発明の第1ないし第6のスイッチング電源装置では、上記2つのインダクタと、上記2つのスイッチング回路における上記4つのスイッチング素子のそれぞれに並列接続された容量素子とが、LC共振動作を行うようにするのが好ましい。このように構成した場合、これらの4つのスイッチング素子がそれぞれ、いわゆるZVS(ゼロボルト・スイッチング)動作をするようになり、これらのスイッチング素子における短絡損失が抑制され、スイッチング電源装置の効率が向上する。
本発明の第1ないし第4のスイッチング電源装置によれば、2つのスイッチング回路にそれぞれ対応させて互いに巻数の等しい2つの1次側巻線を有するトランスと2つのインダクタを設け、接続切換手段によって、直流入力電圧が所定のしきい値電圧よりも小さいときには第1の電流経路と第2の電流経路とを互いに並列接続させると共に直流入力電圧がしきい値電圧よりも大きいときには第1の電流経路と第2の電流経路とを互いに直列接続させるようにしたので、直列接続の場合に並列接続の場合よりも1次側巻線と2次側巻線との巻数比を大きくすると共に回路内の電流変化を緩やかにすることができる。よって、直流入力電圧の大きさに応じて巻数比を切り換えると共にスイッチング回路同士のタイミングのずれに対する許容度を大きくすることができ、サージ電流の発生を抑えつつ入力電圧範囲を広範化することが可能となる。
本発明の第5および第6のスイッチング電源装置によれば、2つのスイッチング回路にそれぞれ対応させて互いに巻数の等しい2つの1次側巻線を有するトランスと2つのインダクタを設け、接続切換手段によって、直流入力電圧の大きさに応じて並列接続状態および直列接続状態のデューティ比をそれぞれ変化させるようにしたので、直列接続状態のデューティ比が大きくなる(並列接続状態のデューティ比が小さくなる)のに応じて1次側巻線と2次側巻線との巻数比を大きくすると共に回路内の電流変化を緩やかにすることができる。よって、直流入力電圧の大きさに応じて巻数比を変化させると共にスイッチング回路同士のタイミングのずれに対する許容度を大きくすることができ、サージ電流の発生を抑えつつ入力電圧範囲を広範化することが可能となる。
特に、本発明の第5および第6のスイッチング電源装置によれば、直流入力電圧の大きさに応じて並列接続状態および直列接続状態のデューティ比をそれぞれ変化させるようにしたので、上記巻数比を連続的に変化させることができ、急激な変化を回避することができる。よって、装置内に応答速度が遅い素子があるような場合であっても、上記巻数比を問題なく変化させることができ、各素子の応答速度によらずに直流出力電圧を安定化させることが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、単に実施の形態という。)について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るスイッチング電源装置の構成を表すものである。このスイッチング電源装置は、高圧バッテリ10から供給される高圧の直流入力電圧Vinをより低い直流出力電圧Voutに変換し、図示しない低圧バッテリに供給して負荷7を駆動するDC−DCコンバータとして機能するものである。
このスイッチング電源装置は、1次側高圧ラインL1Hと1次側低圧ラインL1Lとの間に設けられた入力平滑コンデンサCin、2つのスイッチング回路1,2、2つの接続切換スイッチS5,S6および2つのインダクタLr1,Lr2と、1次側巻線31A,31Bおよび2次側巻線32A,32Bを有するトランス3と、トランス3の2次側に設けられた整流回路4と、この整流回路4に接続された平滑回路5と、直流入力電圧Vinを検出する入力電圧検出回路61と、直流出力電圧Voutを検出する出力電圧検出回路62と、スイッチング回路1,2および接続切換スイッチS5,S6の動作をそれぞれ制御するための制御部7とを備えている。
入力平滑コンデンサCinは、入力端子T1,T2から入力された直流入力電圧Vinを平滑化するためのものである。
スイッチング回路1は、4つのスイッチング素子S11〜S14と、これらスイッチング素子S11〜S14に対してそれぞれ並列接続されたコンデンサC11〜C14およびダイオードD11〜D14とを有しており、フルブリッジ型の回路構成となっている。また、言い換えると、このスイッチング回路1は、スイッチング素子S11,S12が配置された側のアームと、スイッチング素子S13,S14が配置された側のアームとからなる2つのアームを有している。このブルブリッジ型の構成を詳細に説明すると、スイッチング素子S11,S12の一端同士が互いに接続点P5で接続されると共に、スイッチング素子S13,S14の一端同士が互いに接続点P9で接続されている。また、スイッチング素子S11,S13の他端同士が接続切換スイッチS5を介して接続点P3で互いに接続されると共に、スイッチング素子S12,S14の他端同士が接続切換スイッチS6を介して接続点P4で互いに接続され、これら他端同士はそれぞれ入力端子T1,T2に接続されている。スイッチング回路1はこのような構成により、制御部7から供給される駆動信号(駆動信号SG11〜SG14)に応じて、入力端子T1,T2間に印加される直流入力電圧Vinを入力交流電圧に変換するようになっている。
また、スイッチング回路2も同様に、4つのスイッチング素子S21〜S24と、これらスイッチング素子S21〜S24に対してそれぞれ並列接続されたコンデンサC21〜C24およびダイオードD21〜D24とを有しており、フルブリッジ型の回路構成となっている。また、言い換えると、このスイッチング回路2は、スイッチング素子S21,S22が配置された側のアームと、スイッチング素子S23,S24が配置された側のアームとからなる2つのアームを有している。このブルブリッジ型の構成を詳細に説明すると、スイッチング素子S21,S22の一端同士が互いに接続点P10で接続されると共に、スイッチング素子S23,S24の一端同士が互いに接続点P8で接続されている。また、スイッチング素子S21,S23の他端同士が接続切換スイッチS5を介して接続点P6で互いに接続されると共に、スイッチング素子S22,S24の他端同士が接続切換スイッチS6を介して接続点P7で互いに接続され、これら他端同士はそれぞれ入力端子T1,T2に接続されている。スイッチング回路2はこのような構成により、制御部7から供給される駆動信号(駆動信号SG21〜SG24)に応じて、入力端子T1,T2間に印加される直流入力電圧Vinを入力交流電圧に変換するようになっている。
なお、スイッチング素子S11〜S14,S21〜S24は、例えば電界効果型トランジスタ(MOS−FET;Metal Oxide Semiconductor-Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolor Transistor)などのスイッチ素子から構成される。また、これらスイッチ素子としてMOS―FETを用いた場合には、上記コンデンサC11〜C14,C21〜C24およびダイオードD11〜D14,D21〜D24をそれぞれ、このMOS―FETの寄生容量または寄生ダイオードから構成することが可能である。また、上記コンデンサC11〜C14,C21〜C24をそれぞれ、ダイオードD11〜D14,D21〜D24の接合容量で構成することも可能である。このように構成した場合、スイッチ素子とは別個にコンデンサC11〜C14,C21〜C24やダイオードD11〜D14,D21〜D24を設ける必要がなくなり、回路構成を簡素化することができる。
接続切換スイッチS5,S6はそれぞれ、スイッチング回路1における2つのアームのうちのスイッチング素子S13,S14が配置された側のアームとスイッチング回路2における2つのアームのうちのスイッチング素子S21,S22が配置された側のアームとの共通接続点と、1次側高圧ラインL1Hまたは1次側低圧ラインL1Lとの間、すなわち、接続点P11,P13間および接続点P12,P14間に配置されている。また、これら接続切換スイッチS5,S6も、例えばMOS−FETやIGBTなどのスイッチ素子から構成されている。なお、これら接続切換スイッチS5,S6も、制御部7から供給される駆動信号(駆動信号SG5,SG6)によってそのオン・オフ状態が制御されるようになっており、これにより詳細は後述するが、スイッチング回路1,2における電流経路同士の接続を切り換えるようになっている。
インダクタLr1は、一端が接続点P5に接続されると共に、他端がトランス3の1次側巻線31Aを介して接続点P9に接続されている。すなわち、このインダクタLr1は、スイッチング素子S11〜S14から構成されるブリッジ回路(スイッチング回路1)に、Hブリッジ接続されている。一方、インダクタLr2は、一端が接続点P8に接続されると共に、他端がトランス3の1次側巻線31Bを介して接続点P10に接続されている。すなわち、このインダクタLr2は、スイッチング素子S21〜S24から構成されるブリッジ回路(スイッチング回路2)に、Hブリッジ接続されている。
トランス3は、スイッチング回路1,2にそれぞれ対応して設けられると共に互いに巻数の等しい2つの1次側巻線31A,31Bと、2つの2次側巻線32A,32Bとを有している。このうち、1次側巻線31Aは、一端がインダクタLr1の他端に接続され、他端が接続点P9に接続されている。すなわち、この1次側巻線31Aは、スイッチング素子S11〜S14から構成されるブリッジ回路(スイッチング回路1)に、Hブリッジ接続されている。また、1次側巻線31Bは、一端がインダクタLr2の他端に接続され、他端が接続点P10に接続されている。すなわち、この1次側巻線31Bは、スイッチング素子S21〜S24から構成されるブリッジ回路(スイッチング回路2)に、Hブリッジ接続されている。一方、2次側巻線32A,32Bの一端同士はセンタタップCTで互いに接続され、このセンタタップCTは、出力ラインLO上を平滑回路5を介して出力端子T3に導かれている。つまり、後述する整流回路4はセンタタップ型のものである。このような構成によりトランス3は、スイッチング回路1,2によって生成された入力交流電圧を降圧し、2次側巻線32A,32Bの各端部から、互いに180度位相が異なる出力交流電圧を出力するようになっている。なお、この場合の降圧の度合いは、1次側巻線31A,31Bと2次側巻線32A,32Bとの巻数比によって定まる。
整流回路4は、一対の整流ダイオード4A,4Bからなる単相全波整流型のものである。整流ダイオード4Aのカソードは2次側巻線32Aの他端に接続され、整流ダイオード4Bのカソードは2次側巻線32Bの他端に接続されている。また、これら整流ダイオード4A,4Bのアノード同士は互いに接続され、接地ラインLGに接続されている。つまり、この整流回路4はセンタタップ型のアノードコモン接続の構成となっており、トランス3からの出力交流電圧の各半波期間を、それぞれ整流ダイオード4A,4Bによって個別に整流して直流電圧を得るようになっている。
なお、整流ダイオード4A,4Bをそれぞれ、MOS―FETの寄生ダイオードから構成するようにしてもよい。また、このように整流ダイオード4A,4BをそれぞれMOS―FETの寄生ダイオードから構成するようにした場合、これらMOS−FETの寄生ダイオードが導通する期間と同期して、MOS−FET自身もオン状態とすることが好ましい。より少ない電圧降下で整流することができるからである。
平滑回路5は、チョークコイル51と出力平滑コンデンサCoutとを含んで構成されている。チョークコイル51は出力ラインLOに挿入配置されており、その一端はセンタタップCTに接続され、その他端は出力ラインLOの出力端子T3に接続されている。また、平滑コンデンサCoutは、出力ラインLO(具体的には、チョークコイル51の他端)と接地ラインLGとの間に接続されている。また、接地ラインLGの端部には、出力端子T4が設けられている。このような構成により平滑回路5は、整流回路4で整流された直流電圧を平滑化して直流出力電圧Voutを生成し、これを出力端子T3,T4から低圧バッテリ(図示せず)に給電するようになっている。
入力電圧検出回路61は、1次側高圧ラインL1H上の接続点P1と1次側低圧ラインL1L上の接続点P2との間に挿入配置されると共に、制御部7に接続されている。入力電圧検出回路61はこのような構成により、直流入力電圧Vinを検出すると共にこの直流入力電圧Vinの大きさに対応する電圧を制御部7へ出力するようになっている。なお、この入力電圧検出回路61の具体的な回路構成としては、例えば、接続点P1と接続点P2との間に配置された分圧抵抗(図示せず)によって、直流入力電圧Vinを検出すると共にこれに応じた電圧を生成するものなどが挙げられる。
出力電圧検出回路62は、出力ラインLO上の接続点(具体的には、チョークコイル51の他端と出力端子T3との間の接続点)と、制御部7との間に挿入配置されている。出力電圧検出回路62はこのような構成により、直流出力電圧Voutを検出すると共にこの直流出力電圧Voutの大きさに対応する電圧を制御部7へ出力するようになっている。なお、この出力電圧検出回路62の具体的な回路構成としては、上記した入力電圧検出回路61の場合と同様に、例えば上記した出力ラインLO上の接続点と接地との間に配置された分圧抵抗(図示せず)よって、直流出力電圧Voutを検出すると共にこれに応じた電圧を生成するものなどが挙げられる。
ここで、図2および図3を参照して、制御部7について詳細に説明する。図2は、制御部7の回路構成を表したものであり、図3は、制御部7による電流経路の接続切換制御の詳細を表したものである。
図2に示したように、制御部7は、発振回路71と、演算回路72と、比較器Comp1,Comp2と、差動増幅器(エラーアンプ)Amp1と、比較器Comp1の基準電源Ref1と、差動増幅器Amp1の基準電源Ref2と、抵抗器R1とを有している。比較器Comp1の正極入力端子は入力電圧検出回路61の出力端子に接続され、負極入力端子は基準電源Ref1の一端に接続され、出力端子は接続切換スイッチS5,S6に接続されている。差動増幅器Amp1の正極入力端子は基準電源Ref2の一端に接続され、負極入力端子は出力電圧検出回路62の出力端子に接続され、出力端子は比較器Comp2の負極入力端子に接続されている。比較器Comp2の正極入力端子は発振器71の出力端子に接続され、出力端子は演算回路72の入力端子に接続されている。演算回路72の2つの出力端子はそれぞれ、スイッチング回路1,2に接続されている。抵抗器R1は差動増幅器Amp1の負極入力端子と出力端子との間に配置され、基準電源Ref1,Ref2の他端はそれぞれ接地されている。
比較器Comp1は、しきい値電圧Vthの電位に対応する基準電源Ref1からの基準電位V1と、入力電圧検出回路61から出力される直流入力電圧Vinに対応する電圧の電位とを比較し、その比較結果に基づいて接続切換スイッチS5,S6の駆動信号SG5,SG6をそれぞれ出力するものである。具体的には、直流入力電圧Vinがしきい値電圧Vthよりも高い場合には、駆動信号SG5,SG6は「L」レベルとなる一方、逆に直流入力電圧Vinがしきい値電圧Vthよりも低い場合には、駆動信号SG5,SG6は「H」レベルとなる。
差動増幅器Amp1は、基準電源Ref2からの基準電位V2と、出力電圧検出回路62から出力される直流出力電圧Voutに対応する電圧の電位との電位差を増幅して出力するものである。
比較器Comp2は、発振回路71から出力されるパルス電圧PLS1の電位と、差動増幅器Amp1からの出力電圧の電位とを比較し、その比較結果に基づいてスイッチング素子S11〜S14,S21〜S24の駆動信号SG11〜SG14,SG21〜SG24のもととなるパルス電圧を出力するものである。具体的には、差動増幅器Amp1からの出力電圧がパルス電圧PLS1よりも高い場合には出力は「L」レベルとなる一方、逆に差動増幅器Amp1からの出力電圧がパルス電圧PLS1よりも低い場合には直流入力出力は「H」レベルとなる。
演算回路72は、比較器Comp2から出力されるパルス電圧の信号に対して論理演算を行い、スイッチング素子S11〜S14,S21〜S24の駆動信号SG11〜SG14,SG21〜SG24を出力するものである。
制御部7はこのような構成により、スイッチング回路1内のスイッチング素子S11〜S14、およびスイッチング回路2内のスイッチング素子S21〜S24の動作をそれぞれ制御するようになっている。具体的には、駆動信号SG11〜SG14,SG21〜SG24によってスイッチング素子S11〜S14,S21〜S24をオン・オフ制御し、直流出力電圧Voutを安定化させる(一定に保つ)ようになっている。より具体的には、出力電圧検出回路62によって検出された直流出力電圧Voutが高くなると、制御部7から出力される駆動信号SG11〜SG14,SG21〜SG24のデューティ比が小さくなり、逆に検出された直流出力電圧Voutが低くなると、駆動信号SG11〜SG14,SG21〜SG24のデューティ比が大きくなり、直流出力電圧Voutが一定に保たれるようになっている。
また、この制御部7は、入力電圧検出回路61から出力される直流入力電圧Vinに応じた電圧の大きさに従って、駆動信号SG5,SG6によって接続切換スイッチS5,S6の動作を制御し、スイッチング回路1と1次側巻線31Aとを通る電流経路(第1の電流経路)と、スイッチング回路2と1次側巻線31Bとを通る電流経路(第2の電流経路)との接続状態を切り換えるようになっている。
具体的には、図3に示したように、まず、入力電圧検出回路61によって検出された直流入力電圧Vinが所定のしきい値電圧Vthよりも低い場合には、制御部7は、接続切換スイッチS5,S6がオン状態となるように制御する。すると、上記第1の電流経路と第2の電流経路とが並列接続状態となる。一方、検出された直流入力電圧Vinがしきい値電圧Vth以上の場合には、制御部7は、接続切換スイッチS5,S6がオフ状態となるように制御する。すると、第1の電流経路と第2の電流経路とが直列接続状態となる。また、トランス3における1次側巻線31A,31Bの巻数npと2次側巻線32A,32Bの巻数nsとの巻数比(np/ns)を、並列接続状態の場合と直列接続状態の場合とで比較すると、直列接続状態の場合(巻数比=2n)のほうが、並列接続状態の場合(巻数比=n)と比べて2倍の大きさとなっている。なお、この制御部7による接続切換制御の詳細については、後述する。
ここで、スイッチング素子S11〜S14およびスイッチング素子S21〜S24がそれぞれ本発明における「4つのスイッチング素子」の一具体例に対応し、スイッチング回路1,2が本発明における「2つのスイッチング回路」の一具体例に対応する。また、整流回路4および平滑回路5が本発明における「出力回路」の一具体例に対応し、制御部7が本発明における「駆動回路」および「制御部」の一具体例に対応する。また、インダクタLr1,Lr2が本発明における「2つのインダクタ」の一具体例に対応する。また、接続切換スイッチS5,S6が本発明における「接続切換素子」の一具体例に対応し、接続切換スイッチS5,S6、入力電圧検出回路61および制御部7が、本発明における「接続切換手段」の一具体例に対応する。また、入力端子T1,T2が本発明における「入力端子対」の一具体例に対応し、1次側高圧ラインL1Hが本発明における「正極接続線」の一具体例に対応し、1次側低圧ラインL1Lが本発明における「負極接続線」の一具体例に対応する。また、スイッチング素子S11,S12が配置されたアームおよびスイッチング素子S13,S14が配置されたアーム、ならびにスイッチング素子S21,S22が配置されたアームおよびスイッチング素子S23,S24が配置されたアームが、本発明における「2つのアーム」の一具体例に対応し、これらのうち、スイッチング素子S13,S14が配置されたアームとスイッチング素子S21,S22が配置されたアームとが、本発明における「一方のアーム」の一具体例に対応する。また、接続点P11が本発明における「第1の共通接続点」の一具体例に対応し、接続点P12が本発明における「第2の共通接続点」の一具体例に対応する。
次に、以上のような構成のスイッチング電源装置の動作について説明する。まず、スイッチング電源装置の基本動作について説明する。
スイッチング回路1,2は、高圧バッテリ10から入力端子T1,T2を介して供給される直流入力電圧Vinをスイッチングして入力交流電圧を生成し、これをトランス3の1次側巻線31A,31Bに供給する。トランス3の2次側巻線32A,32Bからは、変圧(ここでは、降圧)された出力交流電圧が取り出される。
整流回路4は、この出力交流電圧を整流ダイオード4A,4Bによって整流する。これにより、センタタップCT(出力ラインLO)と整流ダイオード4A,4Bの接続点(接地ラインLG)との間に整流出力が発生する。
平滑回路5は、このセンタタップCTと整流ダイオード4A,4Bのとの間に生じる整流出力を平滑化し、出力端子T3,T4から直流出力電圧Voutを出力する。そしてこの直流出力電圧Voutが図示しない低圧バッテリに給電されると共に、負荷8が駆動される。
次に、図3〜図12を参照して、本発明の主な特徴である電流経路の接続切換動作について詳細に説明する。
図4〜図7はそれぞれ、本実施の形態のスイッチング電源装置における動作状態を表したものである。このうち、図4,図5は、前述の第1の電流経路と第2の電流経路とが並列接続状態にある場合を、図6,図7は、これらが直列接続状態にある場合を、それぞれ表している。また、図8は、これら並列接続状態および直列接続状態における入力電圧Vinとデューティ比(駆動信号SG11〜SG14,SG21〜SG24におけるオン・デューティ比)との関係を表したものである。
まず、図4,図5に示した並列接続状態は、例えば図8に示したように、入力電圧検出回路61によって検出された入力電圧Vinがしきい値電圧Vthよりも低い場合である。この場合、制御部7によって、接続切換スイッチS5,S6がそれぞれオン状態となるように設定され(図3参照)、スイッチング回路1,2同士は互いに独立した並列動作を行う。
具体的には、図4に示した動作状態では、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S11、インダクタLr1、1次側巻線31A、スイッチング素子S14および接続切換スイッチS6を通る電流経路Ip11(第1の電流経路に対応)と、入力平滑コンデンサCin、接続切換スイッチS5、スイッチング素子S21、1次側巻線31B、インダクタLr2およびスイッチング素子S24を通る電流経路Ip21(第2の電流経路に対応)とが、それぞれ並列接続状態となる。
また、図5に示した動作状態では、入力平滑コンデンサCin、接続切換スイッチS5、スイッチング素子S13、1次側巻線31A、インダクタLr1およびスイッチング素子S12を通る電流経路Ip12(第1の電流経路に対応)と、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S23、インダクタLr2、1次側巻線31B、スイッチング素子S22および接続切換スイッチS6を通る電流経路Ip22(第2の電流経路に対応)とが、それぞれ並列接続状態となる。
ここで、トランス3内の2つの1次側巻線31A,31Bは、それぞれ2つのスイッチング回路1,2に対応すると共に互いに巻数が等しいことから、この並列接続状態における1次側巻線31A,31Bの巻数npと2次側巻線32A,32Bの巻数nsとの巻数比は、そのまま(np/ns)(=nとする)となる(図3参照)。
一方、図6,図7に示した直列接続状態は、例えば図8に示したように、入力電圧検出回路61によって検出された入力電圧Vinがしきい値電圧Vth以上の場合である。この場合、制御部7によって、接続切換スイッチS5,S6がそれぞれオフ状態となるように設定され(図2参照)、スイッチング回路1,2同士が互いに結合した直列動作を行う。
具体的には、図6に示した動作状態では、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S11、インダクタLr1、1次側巻線31Aおよびスイッチング素子S14を通る電流経路(第1の電流経路に対応)と、スイッチング素子S21、1次側巻線31B、インダクタLr2およびスイッチング素子S24を通る電流経路(第2の電流経路に対応)とが、ダイオードD13およびスイッチング素子S21を通る電流経路Is1aとスイッチング素子S14およびダイオードD22を通る電流経路Is1bとによって結合され、互いに直列接続状態となる。すなわち、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S11、インダクタLr1、1次側巻線31A、スイッチング素子S14およびダイオードD22(またはダイオードD13およびスイッチング素子S21)、1次側巻線31B、インダクタLr2ならびにスイッチング素子S24を通る電流経路Is1が形成される。
また、図7に示した動作状態では、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S23、インダクタLr2、1次側巻線31Bおよびスイッチング素子S22を通る電流経路(第2の電流経路に対応)と、スイッチング素子S13、1次側巻線31A、インダクタLr1およびスイッチング素子S12を通る電流経路(第1の電流経路に対応)とが、ダイオードD21およびスイッチング素子S13を通る電流経路Is2aとスイッチング素子S22およびダイオードD14を通る電流経路Is2bとによって結合され、互いに直列接続状態となる。すなわち、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S23、インダクタLr2、1次側巻線31B、スイッチング素子S22およびダイオードD14(またはダイオードD21およびスイッチング素子S13)、1次側巻線31A、インダクタLr1ならびにスイッチング素子S12を通る電流経路Is2が形成される。
ここで、トランス3内の2つの1次側巻線31A,31Bは、それぞれ2つのスイッチング回路1,2に対応すると共に互いに巻数が等しいことから、この直列接続状態における1次側巻線31A,31Bの巻数npと2次側巻線32A,32Bの巻数nsとの巻数比は、2×(np/ns)=2nとなる(図2参照)。すなわち、直列接続状態における巻数比が、並列接続状態の場合(巻数比=n)と比べて大きくなる(2倍の大きさ)。
よって、例えば図8に示したように、並列接続状態よりも直列接続状態のほうが、入力電圧Vinが高くなった場合に駆動信号SG11〜SG14,SG21〜SG24のオン・デューティ比を高く維持することができ、このような接続切換制御を行うことにより、一定の出力電圧Voutを維持可能な入力電圧Vinの範囲が広くなる(電圧Vminから電圧Vmax1までの入力電圧範囲Vin1から、電圧Vminから電圧Vmax2までの入力電圧範囲Vin2へと広範化する)。
次に、図9〜図11を参照して、本実施の形態のスイッチング電源装置および従来のスイッチング電源装置(比較例)において、回路中のサージ電流発生の有無に関して比較しつつ説明する。
ここで、図9は、比較例に係るスイッチング電源装置の構成を表したものである。具体的には、図1に示した本実施の形態のスイッチング電源装置から、インダクタLr1,Lr2を除いたものである。また、図10,図12はそれぞれ、比較例および本実施の形態係るスイッチング電源装置において、トランス3の1次側巻線31A,31Bを流れる電流のタイミング波形を表したものであり、(A)は接続切換スイッチS5,S6の駆動信号SG5,SG6を、(B)は1次側巻線31Aを流れる電流I31Aを、(C)は1次側巻線31Bを流れる電流I31Bを、それぞれ表している。なお、電流I31A,I31Bについてはそれぞれ、図9に示した矢印の方向を正の方向としている。
まず、図10に示した比較例では、駆動信号SG5,SG6が「H」レベルのとき、すなわち接続切換スイッチS5,S6がオン状態となって並列接続状態となっている場合(タイミングt101以前の状態)に、電流I31A,I31Bの電流波形に、符号G11〜G13,G21〜G23で示したようなサージ波形が生じていることが分かる。このサージ電流波形は、駆動信号SG11〜SG14,SG21〜SG24間のタイミングのずれ、すなわち互いに同期動作するスイッチング回路101,102間の動作タイミングのずれに起因したものである。これらのタイミングが完全に同期していればサージ波形は生じないのであるが、実際上、スイッチング素子間の製造ばらつきや配線の寄生抵抗や寄生容量などが存在するため、困難である。ここで、この比較例では、上記したようにインダクタLr1,Lr2が設けられていないため、そのような動作タイミングのずれに対する許容度が小さく、わずかなずれによっても、このようなサージ電流が発生してしまっている。
これに対して、図11に示した本実施の形態では、タイミングt1以前の並列接続状態の場合でも、電流I31A,I31Bの電流波形に、サージ波形は生じていない。これは、本実施の形態のスイッチング電源装置では、上記のように2つのスイッチング回路1,2にそれぞれ対応して2つのインダクタLr1,Lr2が設けられているため、これらのインダクタによる電流の大きさを維持しようとする作用により、回路内の電流の変化が緩やかとなり、その結果、動作タイミングのずれに対する許容度が大きくなるからである。このようにして、インダクタLr1,Lr2が設けられている本実施の形態では、これらが設けられていない比較例(従来)と比べ、並列動作するスイッチング回路1,2間のタイミングのずれに対する許容度が大きくなり、サージ電流の発生が回避される。
以上のように、本実施の形態では、2つのスイッチング回路1,2にそれぞれ対応させて互いに巻数の等しい2つの1次側巻線31A,31Bを有するトランス3と2つのインダクタLr1,Lr2を設け、入力電圧検出回路61、制御部7および接続切換スイッチS5,S6によって、直流入力電圧Vinが所定のしきい値電圧Vthよりも小さいときには第1の電流経路と第2の電流経路とを互いに並列接続させると共に、直流入力電圧Vinがしきい値電圧よりも大きいときには第1の電流経路と第2の電流経路とを互いに直列接続させるようにしたので、直列接続の場合に並列接続の場合よりも1次側巻線31A,31Bと2次側巻線32A,32Bとの巻数比(=np/ns)を大きくすると共に回路内の電流変化を緩やかにすることができる。よって、直流入力電圧Vinの大きさに応じて巻数比を切り換えると共にスイッチング回路1,2同士のタイミングのずれに対する許容度を大きくすることができ、サージ電流の発生を抑えつつ入力電圧範囲を広範化することが可能となる。
また、サージ電流の発生を抑制することにより、回路内の各素子での損失を低減し、装置の効率を向上させることも可能となる。また、損失を低減することにより、素子での発熱を抑制することも可能となる。また、サージ電流の発生を抑制することにより、電流容量の小さい素子を使用することでき、部品コストを低減すると共に、装置全体の小型化を図ることも可能となる。
さらに、並列接続および直列接続のいずれの状態においても、スイッチング素子S11〜S14,S21〜S24が常にスイッチング動作(オン・オフ動作)を行っているため、後述する第3および第4の実施の形態の場合と比べ、制御部7によるスイッチング素子S11〜S14,S21〜S24の制御を、より簡単にすることができる。すなわち、これらのスイッチング素子を、常にオン状態またはオフ状態に設定する動作状態と、オン・オフ動作する動作状態との間で動作切換する必要がなくなり、接続切換スイッチS5,S6の制御だけで、並列接続状態と直列接続状態との接続切換を行うことが可能となる。
なお、本実施の形態では、スイッチング回路1,2内の各スイッチング素子S11〜S14,S21〜S24において、スイッチング素子S11,S14間またはスイッチング素子S12,S13間、ならびにスイッチング素子S21,S24間またはスイッチング素子S22,S23間で、互いに同期してオン・オフ動作を行う場合について説明したが、例えば図12,図13(A)〜(E)のタイミングt0〜t10(1周期分の動作)にそれぞれ示したように、これらのスイッチング素子が互いに位相シフト動作(位相差φ、デッドタイムTd)するようにしてもよい。このように構成した場合、インダクタLr1,Lr2とコンデンサC11〜C14,C21〜C24とがLC共振回路を構成し、共振動作を行うようになる。よって、スイッチング素子S11〜S14,S21〜S24がそれぞれいわゆるZVS(Zero Volt Switching;ゼロボルト・スイッチング)動作をするようになり、本実施の形態における効果に加え、これらのスイッチング素子における短絡損失を抑制し、装置の効率をより向上させることが可能となる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図14は、本実施の形態に係るスイッチング電源装置の構成を表すものである。この図において、図1に示した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。このスイッチング電源装置は、図1のスイッチング電源装置から接続切換スイッチS5を取り除くと共に、スイッチング素子S13,S21の他端がそれぞれ、接続点P13A,P13Bにおいて1次側高圧ラインL1Hと接続されるようにしたものであり、スイッチング回路1,2の代わりにスイッチング回路11,21が設けられている。
なお、図14における接続点P12が、本発明における「共通接続点」の一具体例に対応する。
このような構成により本実施の形態のスイッチング電源装置では、スイッチング回路11,21内のスイッチング素子S13,S21が、接続切換スイッチ(接続切換スイッチS5A,S5B)としても機能するようになる。
具体的には、図15,図16に示した並列接続状態では、制御部7によって、接続切換スイッチS6がオン状態となるように設定される一方、接続切換スイッチS5A,S5B(スイッチング素子S13,S21)はそれぞれそのままオン・オフ動作を行い、これにより第1の実施の形態と同様に、スイッチング回路11,21同士が互いに独立した並列動作を行う。
より具体的には、図15に示した動作状態では、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S11、インダクタLr1、1次側巻線31A、スイッチング素子S14および接続切換スイッチS6を通る電流経路Ip13(第1の電流経路に対応)と、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S21(接続切換スイッチS5B)、1次側巻線31B、インダクタLr2およびスイッチング素子S24を通る電流経路Ip23(第2の電流経路に対応)とが、それぞれ並列接続状態となる。
また、図16に示した動作状態では、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S13(接続切換スイッチS5A)、1次側巻線31A、インダクタLr1およびスイッチング素子S12を通る電流経路Ip14(第1の電流経路に対応)と、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S23、インダクタLr2、1次側巻線31B、スイッチング素子S22および接続切換スイッチS6を通る電流経路Ip24(第2の電流経路に対応)とが、それぞれ並列接続状態となる。
一方、17,図18に示した直列接続状態では、制御部7によって、接続切換スイッチS6がオフ状態となるように設定される一方、接続切換スイッチS5A,S5B(スイッチング素子S13,S21)はそれぞれそのままオン・オフ動作を行い、これにより第1の実施の形態と同様に、スイッチング回路11,21同士が互いに結合した直列動作を行う。
より具体的には、図17に示した動作状態では、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S11、インダクタLr1、1次側巻線31Aおよびスイッチング素子S14を通る電流経路(第1の電流経路に対応)と、1次側巻線31B、インダクタLr2およびスイッチング素子S24を通る電流経路(第2の電流経路に対応)とが、スイッチング素子S14およびダイオードD22を通る電流経路によって結合され、互いに直列接続状態となる。すなわち、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S11、インダクタLr1、1次側巻線31A、スイッチング素子S14、ダイオードD22、1次側巻線31B、インダクタLr2およびスイッチング素子S24を通る電流経路Is3が形成される。
また、図18に示した動作状態では、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S23、インダクタLr2、1次側巻線31Bおよびスイッチング素子S22を通る電流経路(第2の電流経路に対応)と、1次側巻線31A、インダクタLr1およびスイッチング素子S12を通る電流経路(第1の電流経路に対応)とが、スイッチング素子S22およびダイオードD14を通る電流経路によって結合され、互いに直列接続状態となる。すなわち、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S23、インダクタLr2、1次側巻線31B、スイッチング素子S22、ダイオードD14、1次側巻線31A、インダクタLr1およびスイッチング素子S12を通る電流経路Is4が形成される。
以上のようにして、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の作用により、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、直流入力電圧Vinの大きさに応じて巻数比を切り換えると共にスイッチング回路11,21同士のタイミングのずれに対する許容度を大きくすることができ、サージ電流の発生を抑えつつ入力電圧範囲を広範化することが可能となる。
また、本実施の形態では、スイッチング回路11,21内のスイッチング素子S13,S21が接続切換スイッチ(接続切換スイッチS5A,S5B)としても機能するようにしたので、第1の実施の形態と比べてスイッチング素子の素子数を1つ減らすことができ、部品コストをより低減すると共に、装置全体をより小型化することも可能となる。
なお、本実施の形態では、第1の実施の形態のスイッチング電源装置における接続切換スイッチS5,S6のうち、接続切換スイッチS5のほうを、スイッチング回路内のスイッチング素子により構成するようにした場合について説明したが、逆に接続切換スイッチS6のほうを、スイッチング回路内のスイッチング素子により構成するようにしてもよい。このように構成した場合も、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図19は、本実施の形態に係るスイッチング電源装置の構成を表すものである。この図において、図1,図14に示した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。このスイッチング電源装置は、2つのフルブリッジ型のスイッチング回路12,22間に、接続切換スイッチS51,S61を含む双方向スイッチ部9を設けるようにしたものである。
この双方向スイッチ部9は、スイッチング回路12におけるスイッチング素子S13,S14の一端同士の共通接続点(接続点P9)と、スイッチング回路22におけるスイッチング素子S21,S22の一端同士の共通接続点(接続点P10)との間に設けられ、互いに逆方向に直列接続された2つの接続切換スイッチS51,S52と、これら接続切換スイッチS51,S61にそれぞれ並列接続されたダイオードD51,D61とを有している。また、これらダイオードD51,D61も互いに逆方向接続されており、ダイオードD51のカソードが接続点P9に接続され、ダイオードD61のカソードが接続点P10に接続され、ダイオードD51,D61のアノード同士は、接続切換スイッチS51,S61の一端同士に共通接続されている。このような構成により双方向スイッチ部9は、その両方向に電流を流すと共に両方向に遮断できるようになっている。なお、この切換スイッチS51,S61もMOS−FETやIGBTなどのスイッチ素子により構成され、ダイオードD51,D61を、これらスイッチ素子の寄生ダイオードにより構成するようにしてもよい。
ここで、この双方向スイッチ部9が、本発明における「双方向スイッチ」の一具体例に対応する。
このような構成により本実施の形態のスイッチング電源装置では、以下のようにして、制御部7による並列接続状態と直列接続状態との接続切換制御がなされる。
すなわち、図20,図21に示した並列接続状態では、制御部7によって、接続切換スイッチS51,S61がそれぞれオフ状態となるように設定され、これにより第1および第2の実施の形態と同様に、スイッチング回路12,22同士が互いに独立した並列動作を行う。
具体的には、図20に示した動作状態では、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S11、インダクタLr1、1次側巻線31Aおよびスイッチング素子S14を通る電流経路Ip15(第1の電流経路に対応)と、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S21、1次側巻線31B、インダクタLr2およびスイッチング素子S24を通る電流経路Ip25(第2の電流経路に対応)とが、それぞれ並列接続状態となる。
また、図21に示した動作状態では、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S13、1次側巻線31A、インダクタLr1およびスイッチング素子S12を通る電流経路Ip16(第1の電流経路に対応)と、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S23、インダクタLr2、1次側巻線31Bおよびスイッチング素子S22を通る電流経路Ip26(第2の電流経路に対応)とが、それぞれ並列接続状態となる。
一方、図22,図23に示した直列接続状態では、制御部7によって、接続切換スイッチS51,S61がそれぞれオン状態となるように設定され、これにより第1および第2の実施の形態と同様に、スイッチング回路12,22同士が互いに結合した直列動作を行う。
具体的には、図22に示した動作状態では、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S11、インダクタLr1および1次側巻線31Aを通る電流経路(第1の電流経路に対応)と、1次側巻線31B、インダクタLr2およびスイッチング素子S24を通る電流経路(第2の電流経路に対応)とが、双方向スイッチ部9によって結合され、互いに直列接続状態となる。すなわち、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S11、インダクタLr1、1次側巻線31A、接続切換スイッチS51、接続切換スイッチS61、1次側巻線31B、インダクタLr2およびスイッチング素子S24を通る電流経路Is5が形成される。
また、図23に示した動作状態では、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S23、インダクタLr2および1次側巻線31Bを通る電流経路(第2の電流経路に対応)と、1次側巻線31A、インダクタLr1およびスイッチング素子S12を通る電流経路(第1の電流経路に対応)とが、双方向スイッチ部9によって結合され、互いに直列接続状態となる。すなわち、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S23、インダクタLr2、1次側巻線31B、接続切換スイッチS61、接続切換スイッチS51、1次側巻線31A、インダクタLr1およびスイッチング素子S12を通る電流経路Is6が形成される。
以上のようにして、本実施の形態においても、第1および第2の実施の形態と同様の作用により、これらの実施の形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、直流入力電圧Vinの大きさに応じて巻数比を切り換えると共にスイッチング回路12,22同士のタイミングのずれに対する許容度を大きくすることができ、サージ電流の発生を抑えつつ入力電圧範囲を広範化することが可能となる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
図25は、本実施の形態に係るスイッチング電源装置の構成を表すものである。この図において、図1,図14,図19に示した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。このスイッチング電源装置は、1次側高圧ラインL1Hと1次側低圧ラインL1Lとの間にフルブリッジ型の2つのスイッチング回路13,23を縦積みにすると共に、これらスイッチング回路13,23の間に双方向スイッチ部9を設けるようにしたものである。
具体的には、スイッチング回路13においてスイッチング素子S11,S12が配置された側のアームと、スイッチング回路23においてスイッチング素子S21,S22が配置された側のアームとが、互いに接続点P15において共通接続されている。また、スイッチング回路13においてスイッチング素子S13,S14が配置された側のアームと、スイッチング回路23においてスイッチング素子S23,S24が配置された側のアームとが、互いに接続点P16において共通接続されている。そして、双方向スイッチ部9は、接続点P15,P16の間に配置されている。ここで、これら接続点P15,P16が、本発明における「第3の共通接続点」および「第4の共通接続点」の一具体例に対応する。
なお、トランスの1次側巻線31A,31Bは、符号Mで示したように、互いにトランス3と磁気結合している。
このような構成により本実施の形態のスイッチング電源装置では、以下のようにして、制御部7による並列接続状態と直列接続状態との接続切換制御がなされる。
すなわち、図25,図26に示した並列接続状態では、制御部7によって、接続切換スイッチS51,S61がそれぞれオフ状態となるように設定され、これにより第1ないし第3の実施の形態と同様に、スイッチング回路13,23同士が互いに独立した並列動作を行う。
具体的には、図25に示した動作状態では、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S11、インダクタLr1、1次側巻線31A、スイッチング素子S14、スイッチング素子S23およびスイッチング素子S24を通る電流経路Ip17(第1の電流経路に対応)と、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S11、スイッチング素子S12、スイッチング素子S21、1次側巻線31B、インダクタLr2およびスイッチング素子S24を通る電流経路Ip27(第2の電流経路に対応)とが、それぞれ並列接続状態となる。
また、図26に示した動作状態では、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S13、1次側巻線31A、インダクタLr1、スイッチング素子S12、スイッチング素子S21およびスイッチング素子S22を通る電流経路Ip18(第1の電流経路に対応)と、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S13、スイッチング素子S14、スイッチング素子S23、インダクタLr2、1次側巻線31Bおよびスイッチング素子S22を通る電流経路Ip28(第2の電流経路に対応)とが、それぞれ並列接続状態となる。
一方、図27,図28に示した直列接続状態では、制御部7によって、接続切換スイッチS51,S61がそれぞれオン状態となるように設定され、これにより第1ないし第3の実施の形態と同様に、スイッチング回路13,23同士が互いに結合した直列動作を行う。
具体的には、図27に示した動作状態では、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S11、インダクタLr1、1次側巻線31Aおよびスイッチング素子S14を通る電流経路(第1の電流経路に対応)と、スイッチング素子S21、1次側巻線31B、インダクタLr2およびスイッチング素子S24を通る電流経路(第2の電流経路に対応)とが、双方向スイッチ部9によって結合され、互いに直列接続状態となる。すなわち、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S11、インダクタLr1、1次側巻線31A、接続切換スイッチS61、接続切換スイッチS51、スイッチング素子S21、1次側巻線31B、インダクタLr2およびスイッチング素子S24を通る電流経路Is7が形成される。
また、図28に示した動作状態では、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S13、1次側巻線31A、インダクタLr1およびスイッチング素子S12を通る電流経路(第1の電流経路に対応)と、スイッチング素子S23、インダクタLr2、1次側巻線31Bおよびスイッチング素子S22を通る電流経路(第2の電流経路に対応)とが、双方向スイッチ部9によって結合され、互いに直列接続状態となる。すなわち、入力平滑コンデンサCin、スイッチング素子S13、1次側巻線31A、インダクタLr1、接続切換スイッチS51、接続切換スイッチS61、スイッチング素子S23、インダクタLr2、1次側巻線31Bおよびスイッチング素子S22を通る電流経路Is8が形成される。
以上のようにして、本実施の形態においても、第1ないし第3の実施の形態と同様の作用により、これらの実施の形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、直流入力電圧Vinの大きさに応じて巻数比を切り換えると共にスイッチング回路13,23同士のタイミングのずれに対する許容度を大きくすることができ、サージ電流の発生を抑えつつ入力電圧範囲を広範化することが可能となる。
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。本実施の形態のスイッチング電源装置は、第1の実施の形態のスイッチング電源装置において、制御部7の代わりに制御部70を設けるようにしたものである。
図29は、本実施の形態に係る制御部70の構成を表すものである。この図において、図2に示した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。この制御部70は、第1の実施の形態における制御部7において、さらに基準電源Ref3、発振回路73、差動増幅器Amp2、抵抗器R2、比較器Comp3および演算回路74を設けるようにしたものである。
比較器Comp1の正極入力端子は、基準電源Ref1の代わりに基準電源Ref3の一端に接続されている。差動増幅器Amp2の正極入力端子は基準電源Ref2の一端に接続され、負極入力端子は出力電圧検出回路62の出力端子に接続され、出力端子は比較器Comp2の負極入力端子に接続されている。ただし、差動増幅器Amp2の負極入力端子へ供給される電圧は、例えば出力電圧検出回路62内の分圧抵抗からの取り出し位置等の違いにより、差動増幅器Amp1の負極入力端子へ供給される電圧よりもわずかに高くなるように設定されている。また、比較器Comp3の正極入力端子は発振器73の出力端子に接続され、出力端子は演算回路74の入力端子に接続されている。演算回路74の2つの入力端子は、この比較器Comp3の出力端子と、比較器Comp1の出力端子とに接続されている。抵抗器R2は差動増幅器Amp2の負極入力端子と出力端子との間に配置されている。
本実施の形態の比較器Comp1は、後述する電圧VthHまたは電圧VthLの電位に対応する基準電源Ref3からの基準電位V3と、入力電圧検出回路61から出力される直流入力電圧Vinに対応する電圧の電位とを比較し、その比較結果を演算回路74へ出力するものである。具体的には、直流入力電圧Vinが電圧VthHよりも高い場合には、駆動信号SG5,SG6は「L」レベルとなる一方、逆に直流入力電圧Vinが電圧VthLよりも低い場合には、駆動信号SG5,SG6は「H」レベルとなる。
差動増幅器Amp2は、差動増幅器Amp1と同様に、基準電源Ref2からの基準電位V2と、出力電圧検出回路62から出力される直流出力電圧Voutに対応する電圧の電位との電位差を増幅して出力するものである。
比較器Comp3は、発振回路73から出力されるパルス電圧PLS3の電位と、差動増幅器Amp2からの出力電圧の電位とを比較し、その比較結果に基づいて接続切換スイッチS5,S6の駆動信号SG5,SG6のもととなるパルス電圧を出力するものである。具体的には、差動増幅器Amp2からの出力電圧がパルス電圧PLS2よりも高い場合には出力は「L」レベルとなる一方、逆に差動増幅器Amp2からの出力電圧がパルス電圧PLS2よりも低い場合には直流入力出力は「H」レベルとなる。
演算回路74は、比較器Comp1からの出力信号(「H」または「L」)および比較器Comp3からの出力信号(パルス電圧の信号)に基づいて論理演算を行い、接続切換スイッチS5,S6の駆動信号SG5,SG6を出力するものである。
このような構成により制御部70は、制御部7と同様に、出力電圧検出回路62から出力される直流出力電圧Voutに応じた電圧に基づいて駆動信号SG11〜SG14,SG21〜SG24を生成し、これによってスイッチング素子S11〜S14,S21〜S24をオン・オフ制御することにより、直流出力電圧Voutを安定化させる(一定に保つ)ようになっている。
また、入力電圧検出回路61から出力される直流入力電圧Vinに応じた電圧の大きさ、および出力電圧検出回路62から出力される直流出力電圧Voutに応じた電圧の大きさに基づいて駆動信号SG5,SG6を生成し、これによって接続切換スイッチS5,S6の動作を制御することにより、スイッチング回路1と1次側巻線31Aとを通る電流経路(第1の電流経路)と、スイッチング回路2と1次側巻線31Bとを通る電流経路(第2の電流経路)との接続状態を切り換えるようになっている。具体的には、第1の電流経路と第2の電流経路とが互いに直列接続された直列接続状態のデューティ比、およびこれらの電流経路が互いに並列接続された並列接続状態のデューティ比をそれぞれ変化させることにより、トランス3における1次側巻線31A,31Bの巻数npと2次側巻線32A,32Bの巻数nsとの巻数比(np/ns)を連続的に変化(増加または減少)させるようになっている。
次に、図30〜図32を参照して、本実施の形態のスイッチング電源装置(図29に示した制御部70を有する)と、第1の実施の形態のスイッチング電源装置(比較例;図2に示した制御部7を有する)とにおいて、直流入力電圧Vinが変化する際の接続切換制御に関して比較しつつ説明する。
ここで、図30は、比較例に係る接続切換制御のタイミング波形を表したものであり、直流入力電圧Vinがしきい値電圧Vthよりも大きい場合からこれよりも小さくなるまでのタイミング波形を表している。一方、図31は、本実施の形態に係る接続切換制御のタイミング波形を表したものであり、直流入力電圧Vinが電圧VthHから電圧VthLまで低下する際のタイミング波形を表している。具体的には、これら図30および図31では、(A)は直流入力電圧Vinを、(B)は駆動信号SG11,SG21を、(C)は駆動信号SG12,SG22を、(D)は駆動信号SG13,SG23を、(E)は駆動信号SG14,SG24を、(F)は駆動信号SG5,SG6を、(G)はセンタタップCTでの電位VCTを、(H)は直流出力電圧Voutを、それぞれ表している。また、図32は、本実施の形態の制御部70による入力電圧とデューティ比および接続状態との関係を表したものであり、比較例(第1の実施の形態)における図7に対応するものである。なお、図30および図31において、直列接続状態を「s」と表し、並列接続状態を「p」と表している。
まず、図30に示した比較例では、直流入力電圧Vin(図30(A))がしきい値電圧Vthよりも高いとき(タイミングt120〜t121)には、接続切換スイッチS5,S6の駆動信号SG5,SG6はオフ状態となり((F))、第1の電流経路と第2の電流経路とが直列接続状態となる一方、逆に直流入力電圧Vinがしきい値電圧Vthよりも低いとき(タイミングt121以降)には、駆動信号SG5,SG6はオン状態となり、第1の電流経路と第2の電流経路とが並列接続状態となる。つまり、接続切換スイッチS5,S6は、直流入力電圧Vinが所定のしきい値電圧Vthよりも高いか否かにより、制御部7によってそのオン・オフ状態が切り替わるような制御がなされる。また、スイッチング素子S11〜S14,S21〜S24の駆動信号SG11〜SG14,SG21〜SG24((B)〜(E))は、直流入力電圧Vinが変化することによって直流出力電圧Voutも変動してしまうのを回避するため、制御部7によってそれらのデューティ比が変化するように制御がなされ、直流出力電圧Vout((H))が一定に保たれるようになっている。
しかしながら、例えばタイミングt121において直列接続状態から並列接続状態へと切り替わる際、符号G3で示したように、直流出力電圧Voutにオーバーシュートが生じ、タイミングt121〜t122の期間では一定に保たれなくなっている。これは、接続状態がタイミングt121において急激に切り替わるため、制御部7内の差動増幅器Amp1(エラーアンプ)の応答速度が追いつかず、センタ図中のタップ電圧VCT((G))において矢印で示したように、駆動信号SG11〜SG14,SG21〜SG24のデューティ比が急激に変化すること(図8に示したしきい値電圧Vthにおける急激な変化)ができないからである。このようにして比較例では、タイミングt121〜t122においてわずかながら駆動信号SG11〜SG14,SG21〜SG24のデューティ比が大きくなるため、直流出力電圧Voutにオーバーシュートが生じてしまうこととなる。
これに対して本実施の形態では、図31に示したように直流入力電圧Vinが電圧VthHと電圧VthLとの間で変化する場合には、前述のように、直流出力電圧Voutの大きさ(つまり間接的に直流入力電圧Vinの大きさ)に応じて接続切換スイッチS5,S6の動作を制御し、直列接続状態および並列接続状態のデューティ比をそれぞれ変化させることにより(タイミングt20〜t29)、トランス3における1次側巻線31A,31Bの巻数npと2次側巻線32A,32Bの巻数nsとの巻数比(np/ns)を連続的に変化させるようになっている。具体的には、図31に示した例では、直流入力電圧Vinが小さくなるのに従って直列接続状態のデューティ比を徐々に小さくし(並列接続状態のデューティ比を徐々に大きくし)、巻数比を連続的に小さくさせている。また、差動増幅器Amp2の負極入力端子へ供給される電圧が差動増幅器Amp1の負極入力端子へ供給される電圧よりもわずかに高くなるように設定されているため、駆動信号SG11〜SG14,SG21〜SG24(図31(B)〜(E))のデューティ比は一定となっている。よって、センタタップ電圧VCTの電圧波形は図31(G)で示したようになり、その積分値(面積)が常に一定となることから、直流出力電圧Vout((H))にはオーバーシュートは生じず、常に一定に保たれるようになっている。
このようにして本実施の形態のスイッチング電源装置では、例えば図32中の符号G4に示したように、直流入力電圧Vinが電圧VthHと電圧VthLとの間では、駆動信号SG11〜SG14,SG21〜SG24のデューティ比は一定となる一方、図中の符号G5で示したように、駆動信号SG5,SG6のデューティ比は連続的に変化(増加または減少)する。
なお、図31では直流入力電圧Vinが電圧VthHと電圧VthLとの間で変化する場合について示したが、直流入力電圧VinがVthH以上やVthL以下の場合には、例えば図32に示したように、駆動信号SG11〜SG14,SG21〜SG24のデューティ比も一定の変化量で変位することになる。
以上のように、本実施の形態では、直流入力電圧Vinの大きさに応じて並列接続状態および直列接続状態のデューティ比をそれぞれ変化させるようにしたので、これらの値を連続的に変化させることができ、急激な変化を回避することができる。よって、スイッチング装置内に応答速度が遅い素子(例えば、前述のエラーアンプなど)があるような場合であっても、トランス3における1次側巻線31A,31Bの巻数npと2次側巻線32A,32Bの巻数nsとの巻数比(np/ns)を連続的に変化させることができ、各素子の応答速度によらずに直流出力電圧Voutを安定化させることが可能となる。
なお、本実施の形態では、駆動信号SG5,SG6のデューティ比が変化する場合と駆動信号SG11〜SG14,SG21〜SG24のデューティ比が変化する場合とを、直流入力電圧Vinの範囲で分けた場合で説明したが、両者のデューティ比とも変化させるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、制御部70による切換制御は、図31に示したようなセンタタップ電圧VCTの電圧波形には限られず、例えば図33や図34に示したようなものでもよい。これらのように構成した場合でも、本実施の形態と同様の効果を得ることが可能である。ただし、スイッチング回路1,2が前述した位相シフト動作(図12,図13参照)をする場合には、図31に示した電圧波形において前述のゼロボルト・スイッチング動作を行うことができるため、この場合にすることが好ましい。
また、本実施の形態では、制御部70内に比較器Comp1および基準電源Ref3を設けたが、直流入力電圧Vinを電圧VthHと電圧VthLとの間で変化させるような場合にはこれらを設けず、演算回路74が比較器Comp3からの出力信号のみに基づいて駆動信号SG5,SG6を生成するようにしてもよい。
さらに、本実施の形態で説明したような制御部70による切換制御は、本発明の他の実施の形態に適用することも可能であり、同様の効果を得ることができる。
以上、第1〜第5の実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。
例えば上記実施の形態では、整流回路4が、センタタップ型のアノードコモン接続の整流回路により構成された場合で説明したが、例えばフルブリッジ型や、カソードコモン接続の整流回路により構成するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、スイッチング電源装置が降圧型の場合で説明したが、本発明は昇圧型のスイッチング電源装置に適用することも可能である。
本発明の第1の実施の形態に係るスイッチング電源装置の構成を表す回路図である。 図1の制御部の構成を表す回路図である。 直列接続状態と並列接続状態との違いを説明するための図である。 図1のスイッチング電源装置における並列接続状態の動作を説明するための回路図である。 図4に続く並列接続状態の動作を説明するための回路図である。 図1のスイッチング電源装置における直列接続状態の動作を説明するための回路図である。 図6に続く直列接続状態の動作を説明するための回路図である。 図2の制御部による入力電圧とデューティ比および接続状態との関係を表す特性図である。 比較例に係るスイッチング電源装置の構成を表す回路図である。 比較例に係るスイッチング電源装置の動作を説明するためのタイミング波形図である。 図1のスイッチング電源装置の動作を説明するためのタイミング波形図である。 位相シフト制御について説明するためのタイミング波形図である。 図12に続く位相シフト制御について説明するためのタイミング波形図である。 本発明の第2の実施の形態に係るスイッチング電源装置の構成を表す回路図である。 図14のスイッチング電源装置における並列接続状態の動作を説明するための回路図である。 図15に続く並列接続状態の動作を説明するための回路図である。 図14のスイッチング電源装置における直列接続状態の動作を説明するための回路図である。 図17に続く直列接続状態の動作を説明するための回路図である。 本発明の第3の実施の形態に係るスイッチング電源装置の構成を表す回路図である。 図19のスイッチング電源装置における並列接続状態の動作を説明するための回路図である。 図20に続く並列接続状態の動作を説明するための回路図である。 図19のスイッチング電源装置における直列接続状態の動作を説明するための回路図である。 図22に続く直列接続状態の動作を説明するための回路図である。 本発明の第4の実施の形態に係るスイッチング電源装置の構成を表す回路図である。 図24のスイッチング電源装置における並列接続状態の動作を説明するための回路図である。 図25に続く並列接続状態の動作を説明するための回路図である。 図24のスイッチング電源装置における直列接続状態の動作を説明するための回路図である。 図27に続く直列接続状態の動作を説明するための回路図である。 本発明の第5の実施の形態に係るスイッチング電源装置における制御部の構成を表す回路図である。 図2の制御部による接続切換動作を説明するためのタイミング波形図である。 図29の制御部による接続切換動作を説明するためのタイミング波形図である。 図29の制御部による入力電圧とデューティ比および接続状態との関係を表す特性図である。 第5の実施の形態の変形例に係る接続切換動作を説明するためのタイミング波形図である。 第5の実施の形態の変形例に係る接続切換動作を説明するためのタイミング波形図である。
符号の説明
10…高圧バッテリ、1,11〜13,2,21〜23…スイッチング回路、3…トランス、31A,31B…1次側巻線、32…2次側巻線、4…整流回路、4A,4B…整流ダイオード、5…平滑回路、51…チョークコイル、61…入力電圧検出回路、62…出力電圧検出回路、7,70…制御部、71,73…発振回路、72,74…演算回路、8…負荷、S11〜S14,S21〜S24,S51,S61…スイッチング素子、S5,S6…接続切換スイッチ、D11〜D14,D21〜S24,D51,D61…ダイオード、C11〜C14,C21〜C24…コンデンサ、Cin…入力平滑コンデンサ、Cout…出力平滑コンデンサ、Lr1,Lr2…インダクタ、T1,T2…入力端子、T3,T4…出力端子、L1H…1次側高圧ライン、L1L…1次側低圧ライン、LO…出力ライン、LG…接地ライン、P1〜P16…接続点、CT…センタタップ、VCT…センタタップ電圧、Vin…直流入力電圧、Vout…直流出力電圧、Comp1〜Comp3…比較器、Amp1,Amp2…差動増幅器(エラーアンプ)、Ref1〜Ref3…基準電源、V1〜V3…基準電位、R1…抵抗器、PLS1,PLS2…パルス電圧、Ip11〜Ip18,Ip21〜Ip28,Ip8,Is1〜Is8,Ixa〜Ixb…電流、SG11〜SG14,SG21〜SG24,SG5,SG6…スイッチング信号、t0〜t10,t20〜t29…タイミング、Td…デッドタイム、φ…位相差。

Claims (8)

  1. 入力端子対と、
    それぞれ4つのスイッチング素子を含んで構成され、直流入力電圧に基づいて入力交流電圧を生成するフルブリッジ型の2つのスイッチング回路と、
    前記2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられると共に互いに巻数の等しい2つの1次側巻線と、2次側巻線とを有し、前記入力交流電圧を変圧して出力交流電圧を生成するトランスと、
    前記トランスの2次側に設けられ、前記出力交流電圧を整流して直流出力電圧を生成する出力回路と、
    前記2つのスイッチング回路同士を同期させて駆動する駆動回路と、
    前記2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられた2つのインダクタと、
    前記直流入力電圧が所定のしきい値電圧よりも小さいときには、前記2つのスイッチング回路のうちの一方のスイッチング回路と前記トランスの2つの1次側巻線のうちの一方の1次側巻線とを通る第1の電流経路と、他方のスイッチング回路と前記トランスの他方の1次側巻線とを通る第2の電流経路とが互いに並列接続されるように接続切換を行う一方、前記直流入力電圧が前記しきい値電圧よりも大きいときには、前記第1の電流経路と前記第2の電流経路とが互いに直列接続されるように接続切換を行う接続切換手段と
    を備え
    前記接続切換手段は、
    接続切換素子と、
    前記直流入力電圧を検出する入力電圧検出回路と、
    前記入力電圧検出回路により検出された直流入力電圧が前記しきい値電圧よりも小さいときには前記接続切換素子がオン状態となるように制御する一方、前記直流入力電圧が前記しきい値電圧よりも大きいときには前記接続切換素子がオフ状態となるように制御する制御部と
    を有し、
    前記2つのスイッチング回路は、それぞれ、前記入力端子対のうちの一方の入力端子から導かれる正極接続線と他方の入力端子から導かれる負極接続線との間に設けられた2つのアームを有し、
    前記接続切換素子は、前記2つのスイッチング回路における一方のアームの一端同士を共通接続する第1の共通接続点と前記正極接続線との間、および前記一方のアームの他端同士を共通接続する第2の共通接続点と前記負極接続線との間に配置されている
    ことを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 入力端子対と、
    それぞれ4つのスイッチング素子を含んで構成され、直流入力電圧に基づいて入力交流電圧を生成するフルブリッジ型の2つのスイッチング回路と、
    前記2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられると共に互いに巻数の等しい2つの1次側巻線と、2次側巻線とを有し、前記入力交流電圧を変圧して出力交流電圧を生成するトランスと、
    前記トランスの2次側に設けられ、前記出力交流電圧を整流して直流出力電圧を生成する出力回路と、
    前記2つのスイッチング回路同士を同期させて駆動する駆動回路と、
    前記2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられた2つのインダクタと、
    前記直流入力電圧が所定のしきい値電圧よりも小さいときには、前記2つのスイッチング回路のうちの一方のスイッチング回路と前記トランスの2つの1次側巻線のうちの一方の1次側巻線とを通る第1の電流経路と、他方のスイッチング回路と前記トランスの他方の1次側巻線とを通る第2の電流経路とが互いに並列接続されるように接続切換を行う一方、前記直流入力電圧が前記しきい値電圧よりも大きいときには、前記第1の電流経路と前記第2の電流経路とが互いに直列接続されるように接続切換を行う接続切換手段と
    を備え、
    前記接続切換手段は、
    接続切換素子と、
    前記直流入力電圧を検出する入力電圧検出回路と、
    前記入力電圧検出回路により検出された直流入力電圧が前記しきい値電圧よりも小さいときには前記接続切換素子がオン状態となるように制御する一方、前記直流入力電圧が前記しきい値電圧よりも大きいときには前記接続切換素子がオフ状態となるように制御する制御部と
    を有し、
    前記2つのスイッチング回路は、それぞれ、前記入力端子対のうちの一方の入力端子から導かれる正極接続線と他方の入力端子から導かれる負極接続線との間に設けられた2つのアームを有し、
    前記接続切換素子は、前記2つのスイッチング回路における一方のアームの一端同士または他端同士を共通接続する共通接続点と前記正極接続線または前記負極接続線との間に配置されている
    ことを特徴とするスイッチング電源装置。
  3. 前記一方のアームにおける前記接続切換素子が配置されていない側のスイッチング素子同士が、前記接続切換素子としても機能する
    ことを特徴とする請求項2に記載のスイッチング電源装置。
  4. 入力端子対と、
    それぞれ4つのスイッチング素子を含んで構成され、直流入力電圧に基づいて入力交流電圧を生成するフルブリッジ型の2つのスイッチング回路と、
    前記2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられると共に互いに巻数の等しい2つの1次側巻線と、2次側巻線とを有し、前記入力交流電圧を変圧して出力交流電圧を生成するトランスと、
    前記トランスの2次側に設けられ、前記出力交流電圧を整流して直流出力電圧を生成する出力回路と、
    前記2つのスイッチング回路同士を同期させて駆動する駆動回路と、
    前記2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられた2つのインダクタと、
    前記直流入力電圧が所定のしきい値電圧よりも小さいときには、前記2つのスイッチング回路のうちの一方のスイッチング回路と前記トランスの2つの1次側巻線のうちの一方の1次側巻線とを通る第1の電流経路と、他方のスイッチング回路と前記トランスの他方の1次側巻線とを通る第2の電流経路とが互いに並列接続されるように接続切換を行う一方、前記直流入力電圧が前記しきい値電圧よりも大きいときには、前記第1の電流経路と前記第2の電流経路とが互いに直列接続されるように接続切換を行う接続切換手段と
    を備え、
    前記接続切換手段は、
    接続切換素子と、
    前記直流入力電圧を検出する入力電圧検出回路と、
    前記入力電圧検出回路により検出された直流入力電圧が前記しきい値電圧よりも小さいときには前記接続切換素子がオン状態となるように制御する一方、前記直流入力電圧が前記しきい値電圧よりも大きいときには前記接続切換素子がオフ状態となるように制御する制御部と
    を有し、
    前記2つのスイッチング回路は、それぞれ、前記入力端子対のうちの一方の入力端子から導かれる正極接続線と他方の入力端子から導かれる負極接続線との間に設けられた2つのアームを有し、
    前記接続切換素子は、双方向スイッチにより構成されると共に、前記2つのスイッチング回路の一方のアーム同士から構成されるブリッジ回路にHブリッジ接続されている
    ことを特徴とするスイッチング電源装置。
  5. 入力端子対と、
    それぞれ4つのスイッチング素子を含んで構成され、直流入力電圧に基づいて入力交流電圧を生成するフルブリッジ型の2つのスイッチング回路と、
    前記2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられると共に互いに巻数の等しい2つの1次側巻線と、2次側巻線とを有し、前記入力交流電圧を変圧して出力交流電圧を生成するトランスと、
    前記トランスの2次側に設けられ、前記出力交流電圧を整流して直流出力電圧を生成する出力回路と、
    前記2つのスイッチング回路同士を同期させて駆動する駆動回路と、
    前記2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられた2つのインダクタと、
    前記直流入力電圧が所定のしきい値電圧よりも小さいときには、前記2つのスイッチング回路のうちの一方のスイッチング回路と前記トランスの2つの1次側巻線のうちの一方の1次側巻線とを通る第1の電流経路と、他方のスイッチング回路と前記トランスの他方の1次側巻線とを通る第2の電流経路とが互いに並列接続されるように接続切換を行う一方、前記直流入力電圧が前記しきい値電圧よりも大きいときには、前記第1の電流経路と前記第2の電流経路とが互いに直列接続されるように接続切換を行う接続切換手段と
    を備え、
    前記接続切換手段は、
    接続切換素子と、
    前記直流入力電圧を検出する入力電圧検出回路と、
    前記入力電圧検出回路により検出された直流入力電圧が前記しきい値電圧よりも小さいときには前記接続切換素子がオン状態となるように制御する一方、前記直流入力電圧が前記しきい値電圧よりも大きいときには前記接続切換素子がオフ状態となるように制御する制御部と
    を有し、
    前記2つのスイッチング回路のうちの一方のスイッチング回路は、前記入力端子対のうちの一方の入力端子から導かれる正極接続線と第3および第4の共通接続点との間にそれぞれ設けられた一方の2つのアームを有し、
    他方のスイッチング回路は、他方の入力端子から導かれる負極接続線と前記第3および第4の共通接続点との間にそれぞれ設けられた他方の2つのアームを有し、
    前記接続切換素子は、双方向スイッチにより構成されると共に、前記第3の共通接続点と前記第4の共通接続点との間に配置されている
    ことを特徴とするスイッチング電源装置。
  6. それぞれ4つのスイッチング素子を含んで構成され、直流入力電圧に基づいて入力交流電圧を生成するフルブリッジ型の2つのスイッチング回路と、
    前記2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられると共に互いに巻数の等しい2つの1次側巻線と、2次側巻線とを有し、前記入力交流電圧を変圧して出力交流電圧を生成するトランスと、
    前記トランスの2次側に設けられ、前記出力交流電圧を整流して直流出力電圧を生成する出力回路と、
    前記2つのスイッチング回路同士を同期させて駆動する駆動回路と、
    前記2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられた2つのインダクタと、
    前記直流入力電圧の大きさに応じて、前記2つのスイッチング回路のうちの一方のスイッチング回路と前記トランスの2つの1次側巻線のうちの一方の1次側巻線とを通る第1の電流経路と、他方のスイッチング回路と前記トランスの他方の1次側巻線とを通る第2の電流経路とが互いに並列接続された並列接続状態のデューティ比、および前記第1の電流経路と前記第2の電流経路とが互いに直列接続された直列接続状態のデューティ比がそれぞれ変化するように接続切換を行う接続切換手段と
    を備え
    前記接続切換手段は、前記直流入力電圧が大きくなるのに応じて、前記並列接続状態のデューティ比が小さくなると共に前記直流接続状態のデューティ比が大きくなるように接続切換を行う
    ことを特徴とするスイッチング電源装置。
  7. それぞれ4つのスイッチング素子を含んで構成され、直流入力電圧に基づいて入力交流電圧を生成するフルブリッジ型の2つのスイッチング回路と、
    前記2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられると共に互いに巻数の等しい2つの1次側巻線と、2次側巻線とを有し、前記入力交流電圧を変圧して出力交流電圧を生成するトランスと、
    前記トランスの2次側に設けられ、前記出力交流電圧を整流して直流出力電圧を生成する出力回路と、
    前記2つのスイッチング回路同士を同期させて駆動する駆動回路と、
    前記2つのスイッチング回路にそれぞれ対応して設けられた2つのインダクタと、
    前記直流入力電圧の大きさに応じて、前記2つのスイッチング回路のうちの一方のスイッチング回路と前記トランスの2つの1次側巻線のうちの一方の1次側巻線とを通る第1の電流経路と、他方のスイッチング回路と前記トランスの他方の1次側巻線とを通る第2の電流経路とが互いに並列接続された並列接続状態のデューティ比、および前記第1の電流経路と前記第2の電流経路とが互いに直列接続された直列接続状態のデューティ比がそれぞれ変化するように接続切換を行う接続切換手段と
    を備え、
    前記接続切換手段は、
    接続切換素子と、
    前記直流入力電圧を検出する入力電圧検出回路と、
    前記入力電圧検出回路により検出された直流入力電圧が大きくなるのに応じて、前記接続切換素子のオン・デューティ比が小さくなるように制御する制御部とを有する
    ことを特徴とするスイッチング電源装置。
  8. 前記2つのインダクタと、前記2つのスイッチング回路における前記4つのスイッチング素子のそれぞれに並列接続された容量素子とが、LC共振動作を行う
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置。
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