JP2020198717A - 電力変換装置 - Google Patents

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俊太郎 井上
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将紀 石垣
和也 土屋
Kazuya Tsuchiya
和也 土屋
明大 北尾
Akihiro Kitao
明大 北尾
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Abstract

【課題】電力変換装置から出力されるノイズを低減すること、あるいは、電流変換装置の電力損失を低減することができる、電力変換装置を提供する。【解決手段】電力変換装置は、第1巻線L1および第2巻線L2と、第1巻線L1および第2巻線L2に結合するプライマリ・スイッチング回路10と、第1巻線L1の一端と第2巻線L2の一端との間に設けられた、第1スイッチング素子S1および電圧変動コンデンサCxと、第1巻線L1の他端と第2巻線L2の他端との間に設けられた第2スイッチング素子S2と、第1巻線L1の一端と第2巻線L2の他端との間に設けられた第1タンクコンデンサC1と、第1巻線L1の他端と第2巻線L2の一端との間に設けられた第2タンクコンデンサC2と、第1巻線L1の中途点TP1と、第2巻線L2の中途点TP2との間に設けられた出力コンデンサCpと、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、電力変換装置に関し、特に、スイッチングによって電力変換を行う装置に関する。
2つのスイッチング回路がトランスによって結合された電力変換装置が広く用いられている。各スイッチング回路には、2つのスイッチング素子を直列に接続したスイッチングアームが用いられており、スイッチングアームを構成する2つのスイッチング素子を交互にオンオフすることで、スイッチングが行われる。このような電力変換装置では、以下の特許文献1および2に示されているように、2つのスイッチング回路のスイッチングタイミングの差異を調整することで、一方のスイッチング回路から他方のスイッチング回路に伝送される電力が調整される。
特開2018−78745号公報 特開2018−148623号公報
一般に、電力変換装置からは、スイッチングに基づくノイズが出力されるため、電力変換装置の入出力端子にフィルタ回路が設けられることがある。しかし、フィルタ回路を設けることで回路構成が複雑になってしまうことがある。また、電力変換装置に用いられるスイッチング素子では、電流が流れることによって電力損失が発生する。近年では、電力変換装置について様々な回路構成や制御方法が考え出されており、新たな回路構成および制御方法について、電力損失を低減することが望まれている。
本発明は、電力変換装置から出力されるノイズを低減すること、あるいは、電流変換装置の電力損失を低減することを目的とする。
本発明は、第1巻線および第2巻線と、前記第1巻線および前記第2巻線に結合するスイッチング回路と、前記第1巻線の一端と前記第2巻線の一端との間に設けられた、第1スイッチング素子および電圧変動コンデンサであって、前記第1スイッチング素子のスイッチングによって、前記電圧変動コンデンサに流れる電流がオンオフされる第1スイッチング素子および電圧変動コンデンサと、前記第1巻線の他端と前記第2巻線の他端との間に設けられた第2スイッチング素子と、前記第1巻線の一端と前記第2巻線の他端との間に設けられた第1タンクコンデンサと、前記第1巻線の他端と前記第2巻線の一端との間に設けられた第2タンクコンデンサと、前記第1巻線の中途点と、前記第2巻線の中途点との間に設けられた出力コンデンサと、を備え、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子は、交互にオンオフを繰り返すことを特徴とする。
望ましくは、前記スイッチング回路、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子を制御する制御部を備え、前記制御部は、前記第2スイッチング素子のスイッチング周期に対する、前記第2スイッチング素子がオンになる時間の比率を制御することで前記出力コンデンサの端子間電圧を制御する。
望ましくは、前記制御部は、前記スイッチング回路のスイッチングタイミングと、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子のスイッチングタイミングと、に基づいて、前記出力コンデンサから入出力される電力を調整する。
望ましくは、前記スイッチング回路、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子を制御する制御部を備え、前記制御部は、前記スイッチング回路のスイッチングタイミングと、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子のスイッチングタイミングと、に基づいて、前記出力コンデンサから出力される電力を調整する。
望ましくは、前記第1巻線および前記第2巻線と、前記出力コンデンサは、ローパスフィルタを構成する。
本発明によれば、電力変換装置から出力されるノイズを低減すること、あるいは、電流変換装置の電力損失を低減することができる。
電力変換装置を示す図である。 セカンダリ・スイッチング回路の元となった第1コンバータ回路および第2コンバータ回路を示す図である。 セカンダリ・スイッチング回路を示す図である。 セカンダリ・スイッチング回路を示す図である。 ノイズ電圧源に対する等価回路を示す図である。 プライマリ・スイッチング回路の構成例を示す図である。 電力変換装置についてのシミュレーション結果を示す図である。 第1変形例に係る電力変換装置を示す図である。 第2変形例に係る電力変換装置を示す図である。 第3変形例に係る電力変換装置を示す図である。 双方向スイッチの構成例を示す図である。 プライマリ・スイッチング回路の第2の例を示す図である。 プライマリ・スイッチング回路の第3の例を示す図である。 プライマリ・スイッチング回路の第4の例を示す図である。 プライマリ・スイッチング回路の第5の例を示す図である。 プライマリ・スイッチング回路の第6の例を示す図である。
各図を参照して本発明の実施形態について説明する。複数の図面に示された同一の構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。
図1には、本発明の実施形態に係る電力変換装置が示されている。電力変換装置は、トランス28によって結合したプライマリ・スイッチング回路10およびセカンダリ・スイッチング回路20と、これらのスイッチング回路に含まれるスイッチング素子を制御する制御部26を備えている。プライマリ・スイッチング回路10の入力正極端子12および入力負極端子14から入力された電力は、プライマリ・スイッチング回路10およびセカンダリ・スイッチング回路20のスイッチングによって、セカンダリ・スイッチング回路20の出力正極端子22および出力負極端子24から出力される。
プライマリ・スイッチング回路10はプライマリ巻線L3を備えている。セカンダリ・スイッチング回路20はセカンダリ第1巻線L1およびセカンダリ第2巻線L2を備えている。セカンダリ第1巻線L1およびセカンダリ第2巻線L2のそれぞれは、プライマリ巻線L3に結合し、プライマリ巻線L3、セカンダリ第1巻線L1およびセカンダリ第2巻線L2はトランス28を構成している。また、セカンダリ第1巻線L1およびセカンダリ第2巻線L2同士が結合してもよい。以下の説明においては、セカンダリ第1巻線L1およびセカンダリ第2巻線L2を、単に第1巻線L1および第2巻線L2という。
セカンダリ・スイッチング回路20の構成について説明する。セカンダリ・スイッチング回路20は、第1巻線L1および第2巻線L2に加えて、第1スイッチング素子S1、第2スイッチング素子S2、第1タンクコンデンサC1、第2タンクコンデンサC2、電圧変動コンデンサCx、出力コンデンサCp、出力正極端子22および出力負極端子24を備えている。
第1スイッチング素子S1および電圧変動コンデンサCxは直列に接続されている。第1スイッチング素子S1および電圧変動コンデンサCxによる直列接続要素は、第1巻線L1の一端と第2巻線L2の一端との間に接続されている。第1スイッチング素子S1には、第1巻線L1の側にカソード端子を向けてダイオードが並列接続されている。第2スイッチング素子S2は、第1巻線L1の他端と第2巻線L2の他端との間に接続されている。第2スイッチング素子S2には、第1巻線L1の側にカソード端子を向けてダイオードが並列接続されている。
第1スイッチング素子S1にはMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)が用いられてよい。この場合、第1巻線L1にドレイン端子が接続され、電圧変動コンデンサCxにソース端子が接続される。第2スイッチング素子S2にもMOSFETが用いられてよい。この場合、第1巻線L1にドレイン端子が接続され、第2巻線L2にソース端子が接続される。また、第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2には、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やバイポーラトランジスタ等、その他の半導体素子が用いられてよい。
第1タンクコンデンサC1は、第1巻線L1の一端と第2巻線L2の他端との間に接続されている。第2タンクコンデンサC2は、第1巻線L1の他端と第2巻線L2の一端との間に接続されている。出力コンデンサCpは、第1巻線L1の中途点TP1と、第2巻線L2の中途点TP2との間に接続されている。中途点TP1は、第1巻線L1の巻き数が半分となる位置に設けられたセンタータップであってよい。同様に、中途点TP2は、第2巻線L2の巻き数が半分となる位置に設けられたセンタータップであってよい。出力コンデンサCpの両端には、出力正極端子22および出力負極端子24が接続されている。
第1巻線L1は、互いに結合する部分巻線L1aおよび部分巻線L1bから構成され、これらの部分巻線のそれぞれの一端が中途点TP1で接続されている。部分巻線L1aでは、中途点TP1側とは反対側の端子が第1タンクコンデンサC1および第1スイッチング素子S1に接続されている。部分巻線L1bでは、中途点TP1側とは反対側の端子が第2タンクコンデンサC2および第2スイッチング素子S2に接続されている。部分巻線L1aおよび部分巻線L1bの傍らに付された黒点は、黒点側の端子から流入する電流が増加したときに、黒点が付された側の端子を正とする誘導起電力が発生することを意味している。巻線の傍らに付された黒点が有する意味は、以下の説明においても同様である。
第2巻線L2は、互いに結合する部分巻線L2aおよび部分巻線L2bから構成され、これらの部分巻線のそれぞれの一端が中途点TP2で接続されている。部分巻線L2aでは、中途点TP2側とは反対側の端子が第1タンクコンデンサC1および第2スイッチング素子S2に接続されている。部分巻線L2bでは、中途点TP2側とは反対側の端子が第2タンクコンデンサC2および電圧変動コンデンサCxに接続されている。
セカンダリ・スイッチング回路20の動作について説明する。制御部26は、第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2を制御する。制御部26の制御によって第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2は交互にオンオフを繰り返す。すなわち、第1スイッチング素子S1がオフからオンになると共に第2スイッチング素子S2はオンからオフになり、第1スイッチング素子S1がオンからオフになると共に第2スイッチング素子S2はオフからオンになる。
第1スイッチング素子S1がオフであり、第2スイッチング素子S2がオンである間は、出力コンデンサCpの上側の端子から第1巻線L1の中途点TP1および部分巻線L1bを経て第2スイッチング素子S2に至り、さらに、部分巻線L2aおよび第2巻線L2の中途点TP2を経て、出力コンデンサCpの下側の端子に戻るS2ループを電流が流れる。
第2スイッチング素子S2がオフであり、第1スイッチング素子S1がオンである間は、出力コンデンサCpの上側の端子から第1巻線L1の中途点TP1および部分巻線L1aを経て第1スイッチング素子S1に至り、さらに、電圧変動コンデンサCx、部分巻線L2bおよび第2巻線の中途点TP2を経て出力コンデンサCpの下側の端子に戻るS1ループを電流が流れる。
第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2のオンオフが切り換わる過程で、第1巻線L1および第2巻線L2に流れる電流が変化し、第1巻線L1および第2巻線L2には誘導起電力が発生する。第1巻線L1および第2巻線L2に現れる誘導起電力には、プライマリ・スイッチング回路10の動作に基づき発生する誘導起電力も含まれている。
第2スイッチング素子S2がオンである間、出力コンデンサCpには、部分巻線L2aおよびL1bに生じた誘導起電力が印加される。第1スイッチング素子S1がオンである間、電圧変動コンデンサCxの端子間電圧に部分巻線L1aおよびL2bの誘導起電力を併せた電圧が、出力コンデンサCpに印加される。
また、第1スイッチング素子S1がオンである間、第1タンクコンデンサC1の端子間電圧に部分巻線L1aおよびL2aの誘導起電力を併せた電圧が出力コンデンサCpに印加される。さらに、第1スイッチング素子S1がオンである間、第2タンクコンデンサC2の端子間電圧に部分巻線L1bおよびL2bの誘導起電力を併せた電圧が出力コンデンサCpに印加される。
第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2の状態に応じて、第1巻線L1および第2巻線L2には、各コンデンサを充電する電流に応じた電流が流れる。
このような動作によって各コンデンサが充電され、プライマリ・スイッチング回路10からセカンダリ・スイッチング回路20に電力が伝送され、セカンダリ・スイッチング回路20から電力が出力される。プライマリ・スイッチング回路10からセカンダリ・スイッチング回路20に伝送される電力は、プライマリ・スイッチング回路10に含まれるスイッチング素子と、第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2のスイッチングタイミングを変化させることで調整され得る。
中途点TP1が第1巻線L1のセンタータップであり、中途点TP2が第2巻線L2のセンタータップである場合、セカンダリ・スイッチング回路20の出力電圧Vo(出力コンデンサCpの端子間電圧)と、電圧変動コンデンサCxの端子間電圧Vxとの間には次のような関係がある。
(数1)Vo=[(1−D)/(2D−1)]・Vx
ここで、Dは、スイッチング周期に対する第2スイッチング素子S2がオンになる時間の比率(第2スイッチング素子S2のオン時比率)であり、0.5よりも大きく1よりも小さい値である。この数式は、部分巻線L1aに印加される電圧の時間平均値と、部分巻線L1bに印加される電圧の時間平均値とが等しくなるという条件から導かれる。あるいは、部分巻線L2aに印加される電圧の時間平均値と、部分巻線L2bに印加される電圧の時間平均値とが等しくなるという条件から導かれる。すなわち、S1ループについて部分巻線L1aおよびL2bのそれぞれに印加される電圧は(Vo+Vx)/2であり、第1スイッチング素子S1がオンとなる時間割合が1−Dであることから、この電圧の時間平均値は(1−D)・(Vo+Vx)/2である。また、S2ループについて部分巻線L1bおよびL2aのそれぞれに印加される電圧はVo/2であり、第2スイッチング素子S2がオンとなる時間割合がDであることから、この電圧の時間平均値はD・Vo/2である。したがって、(1−D)・(Vo+Vx)/2=D・Vo/2から(数1)が導かれる。
電圧変動コンデンサCxの端子間電圧Vxは、プライマリ・スイッチング回路10に含まれるスイッチング素子と、第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2のスイッチングタイミングを変化させることで調整され得る。さらに、第1スイッチング素子S1がオンになる時間割合1−D、および第2スイッチング素子S2がオンになる時間割合Dを変化させることで、出力電圧Voが調整され得る。
本実施形態に係る電力変換装置では、出力正極端子22および出力負極端子24に現れる電圧のリプル成分と、出力正極端子22および出力負極端子24に流れる電流のリプル成分が低減される。以下ではその動作原理を説明する。
図2(a)には、セカンダリ・スイッチング回路20の構成を導き出す元となった第1コンバータ回路201が示されている。図2(b)には、セカンダリ・スイッチング回路20を導き出す元となった第2コンバータ回路202が示されている。
第1コンバータ回路201は、第1スイッチング素子S1、第2スイッチング素子S2、第1巻線L1、第1タンクコンデンサC1、電圧変動コンデンサCxおよび出力コンデンサCpを備えている。第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2としては、MOSFETが用いられている。第1スイッチング素子S1のソース端子は、第2スイッチング素子S2のドレイン端子に接続され、第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2はスイッチングアームAを構成している。電圧変動コンデンサCxおよび第1タンクコンデンサC1は直列接続され、電圧変動コンデンサCxおよび第1タンクコンデンサC1による直列接続要素は、スイッチングアームAに並列接続されている。すなわち、電圧変動コンデンサCxの上端が第1スイッチング素子S1のドレイン端子に接続され、第1タンクコンデンサC1の下端が第2スイッチング素子S2のソース端子に接続されている。第1タンクコンデンサC1の下端および第2スイッチング素子S2のソース端子は、出力負極端子24に接続されている。
部分巻線L1aの一端および部分巻線L1bの一端は、出力正極端子22に接続されている。部分巻線L1aの他端は電圧変動コンデンサCxと第1タンクコンデンサC1の接続点に接続され、部分巻線L1bの他端は第1スイッチング素子S1と第2スイッチング素子S2との接続点に接続されている。出力正極端子22と出力負極端子24との間には、出力コンデンサCpが接続されている。
第2コンバータ回路202は、第1スイッチング素子S1、第2スイッチング素子S2、第2巻線L2、第2タンクコンデンサC2、電圧変動コンデンサCx、および出力コンデンサCpを備えている。第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2としては、MOSFETが用いられている。第2スイッチング素子S2のソース端子は、第1スイッチング素子S1のドレイン端子に接続され、第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2はスイッチングアームBを構成している。第2タンクコンデンサC2および電圧変動コンデンサCxは直列接続され、第2タンクコンデンサC2および電圧変動コンデンサCxによる直列接続要素は、スイッチングアームBに並列接続されている。すなわち、第2タンクコンデンサC2の上端が第2スイッチング素子S2のドレイン端子に接続され、電圧変動コンデンサCxの下端が第1スイッチング素子S1のソース端子に接続されている。第2タンクコンデンサC2の上端および第2スイッチング素子S2のドレイン端子は、出力正極端子22に接続されている。
部分巻線L2aの一端および部分巻線L2bの一端は、出力負極端子24に接続されている。部分巻線L2aの他端は、第1スイッチング素子S1と第2スイッチング素子S2の接続点に接続され、部分巻線L2bの他端は第2タンクコンデンサC2と電圧変動コンデンサCxとの接続点に接続されている。出力正極端子22と出力負極端子24との間には、出力コンデンサCpが接続されている。
第1コンバータ回路201および第2コンバータ回路202のいずれにおいても、第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2は交互にオンオフする。第1コンバータ回路201では、第1タンクコンデンサC1の端子間電圧、電圧変動コンデンサCxの端子間電圧Vx、および部分巻線L1bの誘導起電力を併せた電圧が出力コンデンサCpに印加され、出力正極端子22および出力負極端子24から出力される。第2コンバータ回路202では、第2タンクコンデンサC2の端子間電圧、電圧変動コンデンサCxの端子間電圧Vx、および部分巻線L2bの誘導起電力を併せた電圧が出力コンデンサCpに印加され、出力正極端子22および出力負極端子24から出力される。
図2(c)には、第1コンバータ回路201の出力正極端子22に流れる出力電流が概念的に示されている。横軸は時間を示し縦軸は出力電流を示す。同様に、図2(d)には、第2コンバータ回路202の出力正極端子22に流れる出力電流が概念的に示されている。図2(c)および(d)に示されているように、第1コンバータ回路201の出力正極端子22に流れる出力電流のリプル成分と、第2コンバータ回路202の出力正極端子22に流れる電流のリプル成分は逆極性である。そこで、第1コンバータ回路201と第2コンバータ回路202とを合成し、リプル成分を抑制したものが、本発明の実施形態に係るセカンダリ・スイッチング回路20である。第1コンバータ回路201と第2コンバータ回路202との合成は次のようにして行われる。
図3に示されているように、図2(b)の第2コンバータ回路202に対し、第1スイッチング素子S1のドレイン端子と部分巻線L2aとの間に第1タンクコンデンサC1を挿入する。また、第2スイッチング素子S2のドレイン端子と出力正極端子22との間に部分巻線L1bを挿入する。第1スイッチング素子S1と第1タンクコンデンサC1との接続点と、出力正極端子22との間に部分巻線L1aを接続する。
第1スイッチング素子S1は、電圧変動コンデンサCxに流れる電流をオンオフするものであるため、第1スイッチング素子S1と電圧変動コンデンサCxの配置は入れ換えてもよい。図4に示されている回路は、図3に示されている回路を第1スイッチング素子S1および電圧変動コンデンサCxの位置を入れ換えて描き直したものである。第1タンクコンデンサC1および第2タンクコンデンサC2の端子間電圧にはリプル成分が含まれており、第1タンクコンデンサC1および第2タンクコンデンサC2は、ノイズ電圧源であると考えることができる。
図5には、第1タンクコンデンサC1による第1ノイズ電圧源N1および第2タンクコンデンサC2による第2ノイズ電圧源N2に対する等価回路が示されている。第1巻線L1を構成する部分巻線L1aおよびL1bは、漏れインダクタLL1に置き換えられている。第2巻線L2を構成する部分巻線L2aおよびL2bは、漏れインダクタLL2に置き換えられている。
部分巻線L1aおよびL1bの自己インダクタンスをL1abとし、部分巻線L1aおよびL1bの結合係数をk1とすると、漏れインダクタLL1のインダクタンスLd1はLd1=(1−k1)・L1abである。また、部分巻線L2aおよびL2bの自己インダクタンスをL2abとし、部分巻線L2aおよびL2bの結合係数をk2とすると、漏れインダクタLL2のインダクタンスLd2はLd2=(1−k2)・L2abである。
この等価回路では、漏れインダクタLL1の一端と漏れインダクタLL2の一端との間に第1ノイズ電圧源N1および第2ノイズ電圧源N2が並列に接続されている。漏れインダクタLL1の他端は出力正極端子22に接続され、漏れインダクタLL2の他端は出力負極端子24に接続され、出力正極端子22と出力負極端子24との間には、出力コンデンサCpが接続されている。第1ノイズ電圧源N1および第2ノイズ電圧源N2に対しては、漏れインダクタLL1、漏れインダクタLL2および出力コンデンサCpは、ローパスフィルタLPFを構成する。すなわち、第1ノイズ電圧源N1および第2ノイズ電圧源N2のそれぞれから出力されるノイズ電圧およびノイズ電流は、ローパスフィルタLPFによって減衰された上で出力正極端子22および出力負極端子24から出力される。
このように、第1巻線L1および第2巻線L2は、昇圧リアクトルとして用いられる他、出力コンデンサCpと共にローパスフィルタLPFを構成し、このローパスフィルタLPFがセカンダリ・スイッチング回路20から出力されるノイズ電圧およびノイズ電流を低減する。
図6には、プライマリ・スイッチング回路10の構成例が示されている。プライマリ・スイッチング回路10は、入力正極端子12、入力負極端子14、第1入力コンデンサC3、第2入力コンデンサC4、第3スイッチング素子S3、第4スイッチング素子S4、プライマリ側出力コンデンサC5、およびプライマリ巻線L3を備えている。プライマリ巻線L3は、部分巻線L3aおよびL3bから構成されている。プライマリ・スイッチング回路10は、特許文献2の図6に記載されているリプル抑制・プライマリ回路と同様の回路である。
スイッチングアームSAを構成する第3スイッチング素子S3および第4スイッチング素子S4としては、MOSFETが用いられている。スイッチングアームSAには、並列にプライマリ側出力コンデンサC5が接続されている。
第1入力コンデンサC3および第2入力コンデンサC4は直列に接続されており、その直列接続点は第3スイッチング素子S3および第4スイッチング素子S4の接続点に接続されている。第1入力コンデンサC3の上端は入力正極端子12に接続され、第2入力コンデンサC4の下端は入力負極端子14に接続されている。
スイッチングアームSAおよびプライマリ側出力コンデンサC5の上側の並列接続点と入力正極端子12との間には、部分巻線L3aが接続されている。スイッチングアームSAおよびプライマリ側出力コンデンサC5の下側の並列接続点と入力負極端子14との間には、部分巻線L3bが接続されている。
入力正極端子12および入力負極端子14との間には、直流の入力電圧Viが印加される。第3スイッチング素子S3および第4スイッチング素子S4が交互にオンオフすることで、部分巻線L3aおよびL3bの端子間電圧は矩形波電圧となる。第4スイッチング素子S4のオン時比率は、第2スイッチング素子S2のオン時比率と同一である。第1入力コンデンサC3および第2入力コンデンサC4の静電容量が同一である場合、部分巻線L3aおよびL3bの端子間電圧の波高値は、入力電圧Viの半分となる。部分巻線L3aおよびL3bには、各スイッチング素子のスイッチングに応じた電流が流れ、セカンダリ・スイッチング回路20の第1巻線L1および第2巻線L2に誘導起電力が発生する。
プライマリ・スイッチング回路10からセカンダリ・スイッチング回路20に伝送される電力は、プライマリ・スイッチング回路10のスイッチング位相と、セカンダリ・スイッチング回路20のスイッチング位相の差異を変化させることで調整される。より具体的には、第4スイッチング素子S4のスイッチング位相と、第2スイッチング素子S2のスイッチング位相との差異(位相差φ)を変化させることで伝送電力が調整される。
したがって、入力正極端子12および入力負極端子14から入力され、出力正極端子22および出力負極端子24から出力される伝送電力は、位相差φによって調整される。
図7(a)〜(d)には、電力変換装置についてのシミュレーション結果が示されている。各図における横軸は時間を示し、縦軸はシミュレーションによって得られた数値を示している。図7(a)には、部分巻線L3aの端子間電圧である巻線電圧VL3a、および部分巻線L1aの端子間電圧である巻線電圧VL1aが示されている。スイッチングの周期をTとすると、巻線電圧VL3aは1周期TのうちのD・Tの間はハイ電圧H3となり、1周期Tのうち(1−D)Tの間はロー電圧W3となる。巻線電圧VL3aは、ハイ電圧H3およびロー電圧W3を繰り返す。巻線電圧VL1aは1周期TのうちのD・Tの間はハイ電圧H1となり、1周期Tのうち(1−D)Tの間はロー電圧W1となる。巻線電圧VL1aは、ハイ電圧H1およびロー電圧W1を繰り返す。巻線電圧VL1aがハイ電圧H1およびロー電圧W1を繰り返す位相は、巻線電圧VL3aがハイ電圧H3およびロー電圧W3を繰り返す位相に対して位相差φだけ遅れている。なお、図7(a)には示されていないが、部分巻線L3bの端子間電圧である巻線電圧VL3bは、巻線電圧VL3aと同様の時間波形を有する。また、部分巻線L1bの端子間電圧である巻線電圧VL1b、部分巻線L2aの端子間電圧である巻線電圧VL2a、および部分巻線L2bの端子電圧である巻線電圧VL2bは、巻線電圧VL1aと同様の時間波形を有する。
図7(b)には、部分巻線L3aに流れる巻線電流IL3a、部分巻線L3bに流れる巻線電流IL3b、および入力正極端子12に流れる入力電流Iinが示されている。巻線電流IL3aおよびIL3bは、巻線電圧VL3aが立ち上がった後、巻線電圧VL1aが立ち上がるまでの立ち上がり遅延期間で増加し、巻線電圧VL3aが立ち下がった後、巻線電圧VL1aが立ち下がるまでの立ち下がり遅延期間で減少する。巻線電流IL3aおよびIL3bは、それ以外の期間では比較的一定値を維持する。入力電流Iinは、巻線電流IL3aおよびIL3bと比較して変動が小さくリプル成分が抑制されている。
図7(c)には、部分巻線L1aに流れる巻線電流IL1a、および部分巻線L1bに流れる巻線電流IL1bが示されている。巻線電流IL1aおよびIL1bは、巻線電圧VL3aおよび巻線電圧VL1aの立ち上がり遅延期間で減少し、巻線電圧VL3aおよび巻線電圧VL1aの立ち下がり遅延期間で増加する。巻線電流IL1aおよびIL1bは、それ以外の期間では比較的緩やかに変化する。
図7(d)には、部分巻線L2aに流れる巻線電流IL2a、および部分巻線L2bに流れる巻線電流IL2bが示されている。巻線電流IL2aおよびIL2bは、それぞれ、巻線電流IL1aおよびIL1bと同一の値を有している。
図7(e)には、電圧変動コンデンサCxに流れる電圧変動コンデンサ電流Ix、第1タンクコンデンサC1に流れる第1タンク電流Ic1、第2タンクコンデンサC2に流れる第2タンク電流Ic2および出力正極端子22に流れる出力電流Ioが示されている。電圧変動コンデンサ電流Ix、第1タンク電流Ic1および第2タンク電流Ic2は、巻線電圧VL3aおよび巻線電圧VL1aの立ち上がり遅延期間と、巻線電圧VL3aおよび巻線電圧VL1aの立ち下がり遅延期間で大きく変動するものの、出力電流Ioは変動が小さくリプル成分が抑制されている。
セカンダリ・スイッチング回路20から出力される電力は、巻線電圧VL1aおよび巻線電流IL1aの積と、巻線電圧VL2aおよび巻線電流IL2aの積とを併せた値に基づいて定まる。立ち上がり時および立ち下がり時を除いて巻線電圧VL1aおよびVL1bは、ほぼ一定値である。また、巻線電流IL1aおよび巻線電流IL1bの大きさは、巻線電圧VL3aおよび巻線電圧VL1aの立ち上がり遅延期間と、巻線電圧VL3aおよび巻線電圧VL1aの立ち下がり遅延期間が長い程、大きくなる。したがって、位相差φが大きく、立ち上がり遅延期間および立ち下がり遅延期間が長い程、セカンダリ・スイッチング回路20から出力される電力が大きくなる。すなわち、位相差φが大きい程、プライマリ・スイッチング回路10からセカンダリ・スイッチング回路20に伝送される電力が大きくなる。
本実施形態に係るセカンダリ・スイッチング回路20では、セカンダリ・スイッチング回路20の出力電圧Voと、電圧変動コンデンサCxの端子間電圧Vxとの間に、(数1)に示された関係がある。(数1)によれば、第2スイッチング素子S2のオン時比率Dが0.5に近付く程、出力電圧Voが大きくなる。一般に、スイッチング素子は、オン時比率が0.5に近い程、電力損失が小さくなる。スイッチング素子S2のオン時比率Dを0.5に近い値で動作させ、伝送電力を上記の位相差φで調整することで、セカンダリ・スイッチング回路20から所望の電力を出力しつつ、電力損失を低減することができる。
また、本実施形態に係るセカンダリ・スイッチング回路20では、図2(a)に示された第1コンバータ回路201と図2(b)に示された第2コンバータ回路202を併合することで、出力正極端子22および出力負極端子24から出力されるノイズ電圧および電流が抑制されている。さらに、本実施形態に係るセカンダリ・スイッチング回路20では、図5に示されているように、第1巻線L1および第2巻線L2のそれぞれの漏れインダクタンスと、出力コンデンサCpによってローパスフィルタLPFが構成される。これによって、セカンダリ・スイッチング回路20から出力されるノイズ電圧およびノイズ電流が抑制される。
上記では、入力正極端子12および入力負極端子14から電力が入力され、プライマリ・スイッチング回路10からセカンダリ・スイッチング回路20に電力が伝送され、出力正極端子22および出力負極端子24から電力が出力される動作について説明した。第2スイッチング素子S2のスイッチング位相をスイッチング素子S4のスイッチング位相に対して進ませることで、電力の伝送方向は逆向きとなる。すなわち、上記の位相差φを負の値とすることで、出力正極端子22および出力負極端子24から電力が入力され、セカンダリ・スイッチング回路20からプライマリ・スイッチング回路10に電力が伝送され、入力正極端子12および入力負極端子14から電力が出力される。
図8には、第1変形例に係る電力変換装置が示されている。この電力変換装置は、図1に示された電力変換装置に対し、第1スイッチング素子S1と電圧変動コンデンサCxの配置を入れ換えたものである。
図9には、第2変形例に係る電力変換装置が示されている。この電力変換装置は、図1に示された電力変換装置に対し、第1巻線L1と第2巻線L2の結合を逆極性とすると共に、第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2の極性を逆向きとしたものである。図10には、第3変形例に係る電力変換装置が示されている。この電力変換装置は、図9に示された電力変換装置に対し、第1スイッチング素子S1と電圧変動コンデンサCxの配置を入れ換えたものである。
上記の各実施形態では、スイッチング素子として一方方向の電流を遮断することができるものが用いられている。スイッチング素子としては、双方向の電流を遮断することができる双方向スイッチが用いられてよい。双方向スイッチは、例えば、図11に示されている2つのMOSFET1およびMOSFET2によって構成される。MOSFET1のソース端子は、MOSFET2のドレイン端子に接続されている。MOSFET1およびMOSFET2のそれぞれのソース端子とドレイン端子との間には、ソース端子側にアノード端子を向けて、ダイオードDdが接続されている。2つのMOSFETの代わりに、その他の半導体スイッチング素子が用いられてもよい。半導体スイッチング素子としてバイポーラトランジスタが用いられた場合、MOSFETのドレイン端子、ソース端子およびゲート端子が、それぞれ、コレクタ端子、エミッタ端子およびベース端子に対応する。
第1スイッチング素子S1および第2スイッチング素子S2に双方向スイッチを用いた場合、第2スイッチング素子S2のオン時比率Dは、D=0.5を除き0より大きく1より小さい値であってよい。
図12には、プライマリ・スイッチング回路10の第2の例としてフルブリッジ回路30が示されている。フルブリッジ回路30は、入力正極端子12、入力負極端子14、入力コンデンサC6、スイッチング素子S5〜S8、およびプライマリ巻線L3を備えている。
入力コンデンサC6は、入力正極端子12および入力負極端子14との間に接続されている。スイッチング素子S5およびS6はスイッチングアームSA1を構成し、スイッチング素子S7およびS8はスイッチングアームSA2を構成する。スイッチング素子S5およびS6は交互にオンオフし、スイッチング素子S7およびS8もまた交互にオンオフする。スイッチング素子S6のオンオフの位相と、スイッチング素子S8のオンオフの位相との差異は、例えば、180°である。入力正極端子12および入力負極端子14に印加された入力電圧がスイッチングによって交流電圧に変換され、プライマリ巻線L3に印加される。
図13には、プライマリ・スイッチング回路10の第3の例として、ハーフブリッジ回路32が示されている。ハーフブリッジ回路32は、フルブリッジ回路30におけるスイッチング素子S5およびS6を、それぞれ、上アームコンデンサC7および下アームコンデンサC8に置き換えたものである。スイッチングアームSA2のスイッチングによって、上アームコンデンサC7の充電電圧および下アームコンデンサC8の充電電圧が極性が反転するように交互にプライマリ巻線L3に印加される。
図14には、プライマリ・スイッチング回路10の第4の例として、フルブリッジ回路34が示されている。フルブリッジ回路34は、図12に示されたフルブリッジ回路30に対し、インダクタX1を追加したものである。インダクタX1は、入力コンデンサC6の上端と、スイッチングアームSA1およびSA2の上端との間に接続されている。インダクタX1によって、入力正極端子12および入力負極端子14に流れる電流のリプル成分が低減される。
図15には、プライマリ・スイッチング回路10の第5の例として、コンバータ回路36が示されている。コンバータ回路36は、入力正極端子12、入力負極端子14、入力コンデンサC6、インダクタX2、スイッチング素子S9、スイッチング素子S10、およびプライマリ巻線L3を備えている。
入力コンデンサC6は、入力正極端子12および入力負極端子14との間に接続されている。インダクタX2の一端は、入力正極端子12に接続されている。インダクタX2の他端には、スイッチング素子S9およびS10の一端が接続されている。スイッチング素子S9およびS10の他端には、プライマリ巻線L3が接続されている。また、スイッチング素子S9の他端には入力負極端子14が接続されている。スイッチング素子S9には、入力負極端子14の側にアノード端子を向けてダイオードが並列接続され、スイッチング素子S10には、プライマリ巻線L3の側にアノード端子を向けてダイオードが並列接続されている。
スイッチング素子S9およびS10は交互にオンオフする。スイッチング素子S9がオンであるときは、入力正極端子12からインダクタX2、スイッチング素子S9を経て入力負極端子14に至るループを電流が流れる。この状態でスイッチング素子S9がオフになり、スイッチング素子S10がオンになることで、インダクタX2には誘導起電力が発生し、入力電圧と誘導起電力を併せた電圧がプライマリ巻線L3に印加され、この電圧に応じた電流がプライマリ巻線L3に流れる。この電流は、入力正極端子12からインダクタX2、スイッチング素子S10、プライマリ巻線L3を経て入力負極端子14に至るループを流れる。
図16には、プライマリ・スイッチング回路10の第6の例として、コンバータ回路38が示されている。コンバータ回路38は、入力正極端子12、入力負極端子14、入力コンデンサC6、インダクタX3、スイッチング素子S11、スイッチング素子S12、およびプライマリ巻線L3を備えている。入力コンデンサC6は、入力正極端子12および入力負極端子14との間に接続されている。インダクタX3の一端は、入力正極端子12に接続されている。インダクタX3の他端は、プライマリ巻線L3の中途点に接続されている。スイッチング素子S11は、プライマリ巻線L3の上端と入力負極端子14との間に接続され、スイッチング素子S12は、プライマリ巻線L3の下端と入力負極端子14との間に接続されている。
スイッチング素子S11およびスイッチング素子S12は交互にオンオフする。スイッチング素子S11がオンであるときは、入力正極端子12からインダクタX3、部分巻線L3aおよび第1スイッチング素子S11を経て、入力負極端子14に至るループを電流が流れる。スイッチング素子S12がオンであるときは、入力正極端子12からインダクタX3、部分巻線L3bおよびスイッチング素子S12を経て、入力負極端子14に至るループを電流が流れる。インダクタX3によって、入力正極端子12および入力負極端子14に流れる電流のリプル成分が低減される。
ここでは、プライマリ・スイッチング回路10の例として、図12〜図16の5種類の回路が示されたが、プライマリ巻線L3に極性の異なる電圧を交互に印加するような回路であれば、その他の回路をプライマリ・スイッチング回路10として用いてよい。
本発明の各実施形態に係る電力変換装置は、電気自動車やハイブリッド自動車等の電動車両に用いられてよい。例えば、バッテリとモータジェネレータとの間で電力を授受する車両用の電力変換システムに各実施形態に係る電力変換装置が用いられてよい。さらに、一般的な産業用機械の電力供給用に各実施形態に係る電力変換装置が用いられてよい。
10 プライマリ・スイッチング回路、12 入力正極端子、14 入力負極端子、20 セカンダリ・スイッチング回路、201 第1コンバータ回路、202 第2コンバータ回路、22 出力正極端子、24 出力負極端子、26 制御部、28 トランス、30,34 フルブリッジ回路、32 ハーフブリッジ回路、36,38 コンバータ回路、L1 セカンダリ第1巻線、L2 セカンダリ第2巻線、L3 プライマリ巻線、L1a,L1b,L2a,L2b,L3a,L3b 部分巻線、C1 第1タンクコンデンサ、C2 第2タンクコンデンサ、C3 第1入力コンデンサ、C4 第2入力コンデンサ、C5 プライマリ側出力コンデンサ、C6 入力コンデンサ、Cp 出力コンデンサ、Cx 電圧変動コンデンサ、S1 第1スイッチング素子、S2 第2スイッチング素子、S3 第3スイッチング素子、S4 第4スイッチング素子、S5〜S12 スイッチング素子、A,B,SA,SA1,SA2 スイッチングアーム、Dd ダイオード、LL1,LL2 漏れインダクタ、N1,N2 ノイズ電圧源,LPF ローパスフィルタ。

Claims (5)

  1. 第1巻線および第2巻線と、
    前記第1巻線および前記第2巻線に結合するスイッチング回路と、
    前記第1巻線の一端と前記第2巻線の一端との間に設けられた、第1スイッチング素子および電圧変動コンデンサであって、前記第1スイッチング素子のスイッチングによって、前記電圧変動コンデンサに流れる電流がオンオフされる第1スイッチング素子および電圧変動コンデンサと、
    前記第1巻線の他端と前記第2巻線の他端との間に設けられた第2スイッチング素子と、
    前記第1巻線の一端と前記第2巻線の他端との間に設けられた第1タンクコンデンサと、
    前記第1巻線の他端と前記第2巻線の一端との間に設けられた第2タンクコンデンサと、
    前記第1巻線の中途点と、前記第2巻線の中途点との間に設けられた出力コンデンサと、
    を備え、
    前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子は、交互にオンオフを繰り返すことを特徴とする電力変換装置。
  2. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記スイッチング回路、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子を制御する制御部を備え、
    前記制御部は、前記第2スイッチング素子のスイッチング周期に対する、前記第2スイッチング素子がオンになる時間の比率を制御することで前記出力コンデンサの端子間電圧を制御することを特徴とする電力変換装置。
  3. 請求項2に記載の電力変換装置において、
    前記制御部は、前記スイッチング回路のスイッチングタイミングと、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子のスイッチングタイミングと、に基づいて、前記出力コンデンサから入出力される電力を調整することを特徴とする電力変換装置。
  4. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記スイッチング回路、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子を制御する制御部を備え、
    前記制御部は、前記スイッチング回路のスイッチングタイミングと、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子のスイッチングタイミングと、に基づいて、前記出力コンデンサから出力される電力を調整することを特徴とする電力変換装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電力変換装置において、
    前記第1巻線および前記第2巻線と、前記出力コンデンサは、ローパスフィルタを構成することを特徴とする電力変換装置。

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